JP2000230620A - 変速比無限大無段変速機 - Google Patents

変速比無限大無段変速機

Info

Publication number
JP2000230620A
JP2000230620A JP11031186A JP3118699A JP2000230620A JP 2000230620 A JP2000230620 A JP 2000230620A JP 11031186 A JP11031186 A JP 11031186A JP 3118699 A JP3118699 A JP 3118699A JP 2000230620 A JP2000230620 A JP 2000230620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
continuously variable
variable transmission
transmission
output shaft
type continuously
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11031186A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Hirano
弘之 平野
Masaki Nakano
正樹 中野
Kazuhiro Yamada
一浩 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP11031186A priority Critical patent/JP2000230620A/ja
Publication of JP2000230620A publication Critical patent/JP2000230620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トロイダル型無段変速機と、ユニット出力軸
側の部材との干渉を回避しながらも、一定変速機の減速
比の確保と変速機の大型化の抑制を両立させる。 【解決手段】 対向するトラニオン30、30の上部を
連結するアッパーリンク31と、このアッパーリンク3
1をケーシング14側で揺動自在に支持するアッパーリ
ンクポスト28とをユニット出力軸6側の部材に面して
配設するとともに、トラニオン30の上部がユニット出
力軸6側へ向かうようにトロイダル型無段変速機2全体
を傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる変速比無限大無段変速機の改良に関し、特に、無段
変速機としてトロイダル型を採用したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機が知られており、このよう
な無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段
変速機に一定変速機と遊星歯車機構を組み合わせて変速
比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無段変速機
が知られており、例えば、特開昭63−219956号
公報などがある。
【0003】これは、エンジンに連結される変速比無限
大無段変速機のユニット入力軸に、変速比を連続的に変
更可能なトロイダル型無段変速機と、一定変速機(減速
機)とを並列的に連結するとともに、これらの出力軸を
遊星歯車機構で結合したもので、無段変速機の出力歯車
はチェーン等を介して遊星歯車機構のサンギアに、一定
変速機の出力軸は動力循環モードクラッチを介して遊星
歯車機構のキャリアにそれぞれ連結される。
【0004】サンギアと連結した無段変速機出力軸は、
直結モードクラッチを介して変速比無限大無段変速機の
出力軸であるユニット出力軸に結合される一方、遊星歯
車機構のリングギアもユニット出力軸に結合される。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
動力循環モードクラッチを締結する一方、直結モードク
ラッチを解放することにより、無段変速機と一定変速機
の変速比の差に応じて、ユニット変速比(ユニット入力
軸とユニット出力軸の変速比)を負の値から正の値まで
無限大(ギアードニュートラルという)を含んでほぼ連
続的に制御を行う動力循環モードと、動力循環モードク
ラッチを解放する一方、直結モードクラッチを締結して
無段変速機の変速比に応じた総減速比となる直結モード
を選択的に使用することができる。
【0006】また、トロイダル型無段変速機の構造とし
ては、特開平9−317837号公報などに開示される
ものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速比無限大無段変速機では、無段変速機としてト
ロイダル型無段変速機を採用しているため、トラニオン
を支持するアッパーリンクポスト及びアッパーリンクを
ユニット出力軸側に配置して、トロイダル型無段変速機
のバルブボディをオイルパン側に設ける必要があるが、
トラニオンをほぼ直立させた状態で車両に搭載すると、
ユニット出力軸側に配設されるクラッチなどの回転部材
と、トラニオン及びアッパーリンクポストの干渉を回避
するにはユニット入力軸とユニット出力軸の軸間距離が
拡大して、ユニット入力軸とユニット出力軸を連結する
ように配設された一定変速機の減速比(ギア比)を大き
く設定すると、ギアの外径が過大になって変速機が大型
化するため、所望の変速比に設定できない場合があり、
無段変速機と一定変速機の変速比の差に応じてユニット
変速比を変化させる動力循環モードの変速比幅が所望の
領域に設定できないという問題があった。
【0008】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、トロイダル型無段変速機を採用した場合
に、アッパーリンクポスト及びトラニオンと、ユニット
出力軸側の回転部材との干渉を回避しながらも、一定変
速機の減速比の確保と、変速機の大型化の抑制を両立さ
せることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ユニット
入力軸にそれぞれ連結されたトロイダル型無段変速機及
び一定変速機と、ユニット出力軸に配設されて、トロイ
ダル型無段変速機の出力軸に連結したサンギヤと、一定
変速機の出力軸に連結したキャリアと、ユニット出力軸
に連結したリングギアと、からなる遊星歯車機構と、前
記ユニット入力軸からキャリアを介して無段変速機出力
部に至る伝達経路の途中に介装された動力循環モードク
ラッチと、前記遊星歯車機構のサンギヤ、キャリア、リ
ングギアのうちの2つの要素の間に介装された直結モー
ドクラッチと、前記トロイダル型無段変速機から前記サ
ンギアへ駆動力を伝達する伝動手段と、前記ユニット入
力軸及びユニット出力軸と平行に収装するケーシングと
を備えた変速比無限大無段変速機において、前記トロイ
ダル型無段変速機は、対向するパワーローラ支持部材の
上部を連結するリンク部材と、このリンク部材をケーシ
ング側で揺動自在に支持するリンク支持部材とをユニッ
ト出力軸側の部材に面して配設するとともに、前記ロー
ラ支持部材の上部がユニット出力軸側へ向かうようにト
ロイダル型無段変速機全体を傾斜させる。
【0010】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記トロイダル型無段変速機は、ユニット出力軸
側の部材と一方のパワーローラ支持部材の上部との間隙
と、ユニット出力軸側の部材とリンク支持部材との間隙
がほぼ等しくなるように設定する。
【0011】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記トロイダル型無段変速機の下方に
はバルブボディが固設されるとともに、前記傾斜角度
は、バルブボディの水平面に対する傾斜が所定の範囲内
となるように設定される。
【0012】
【発明の効果】第1の発明は、ケーシング内部には、ト
ロイダル型無段変速機を備えたユニット入力軸と動力循
環モードクラッチや直結モードクラッチまたは遊星歯車
機構等の部材を備えたユニット出力軸が隣り合う位置に
収装されており、トロイダル型無段変速機を構成する、
一対のパワーローラ支持部材の上部を連結するリンク部
材と、このリンク部材をケーシング側で揺動自在に支持
するリンク支持部材とをユニット出力軸側の部材に面し
て配設するとともに、ローラ支持部材の上部がユニット
出力軸側へ向かうようにトロイダル型無段変速機全体を
傾斜させることで、ユニット入力軸とユニット出力軸の
軸間距離を縮小しながらトロイダル型無段変速機とユニ
ット出力軸側の部材の干渉を防ぐことができ、上記軸間
距離の短縮によって一定変速機を構成するギアの外径が
増大するのを防いで、変速機の大型化を抑制しながら、
一定変速機の減速比を大きく設定することが可能となっ
て、動力循環モードにおけるユニット変速比の設定範囲
を所望の値に設定することができる。
【0013】また、第2の発明は、ユニット出力軸側の
部材と一方のパワーローラ支持部材の上部との間隙と、
ユニット出力軸側の部材とリンク支持部材との間隙がほ
ぼ等しくなるように設定することにより、ユニット入力
軸とユニット出力軸の軸間距離をほぼ最小に設定するこ
とが可能となり、一定変速機を構成するギアの外径が増
大するのを防いで変速機の大型化を抑制しながら、一定
変速機の減速比を大きく設定することができる。
【0014】また、第3の発明は、トロイダル型無段変
速機の傾斜角度を、バルブボディの水平面に対する傾斜
が所定の範囲内となるように設定することで、バルブボ
ディ内の油圧機器が傾斜による影響を受けることがな
く、例えば、バルブボディが油面から出ることによりス
プール等からのエアの吸い込みを防止し、オイルポンプ
の吸い込み高さを抑制できる。
【0015】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0016】図1〜図4は、ダブルキャビティのトロイ
ダル型無段変速機を用いて変速比無限大無段変速機を構
成した一例を示す。
【0017】これは、図1、図2に示すように、エンジ
ンのクランクシャフト13に連結される変速比無限大無
段変速機のユニット入力軸1a、1bに、変速比を連続
的に変更可能なトロイダル型無段変速機2と、ギア3
a、カウンタギア3bから構成された一定変速機3(減
速機)を並列的に配設するとともに、これらの出力軸
4、3cをユニット出力軸6側に配設し、これら出力軸
4、3cを遊星歯車機構5で連結したもので、トロイダ
ル型無段変速機2の無段変速機出力軸4は、遊星歯車機
構5のサンギア5aに、一定変速機3の出力軸3cは動
力循環モードクラッチ9を介して遊星歯車機構5のキャ
リア5bに連結される。
【0018】サンギア5aと連結した無段変速機出力軸
4は、スプロケット4a及びチェーン40(伝動手段)
からトロイダル型無段変速機2の駆動力を受け、直結モ
ードクラッチ10を介して変速比無限大無段変速機の出
力軸であるユニット出力軸6に結合される一方、リング
ギア5cもユニット出力軸6に結合される。
【0019】図1及び図2において、ユニット出力軸6
の図中右側の端部には変速機出力ギア7(無段変速機出
力部)が設けられ、この変速機出力ギア7はディファレ
ンシャルギア8のファイナルギア12と歯合し、ディフ
ァレンシャルギア8に結合する駆動軸11a、11b
は、所定の総減速比で駆動力が伝達される。
【0020】トロイダル型無段変速機2は、図1、図2
に示すように、2組の入力ディスク21、出力ディスク
22で、パワーローラ20、20をそれぞれ挟持、押圧
するダブルキャビティのハーフトロイダル型で構成さ
れ、一定変速機3側に第1トロイダル変速部2Aが、こ
の反対側に第2トロイダル変速部2Bが配置される。
【0021】そして、第1トロイダル変速部2Aの出力
ディスク22と、第2トロイダル変速部2Bの出力ディ
スク22の間には出力スプロケット24が介装され、こ
の出力スプロケット24がチェーン40を介して、ユニ
ット入力軸1a、1bと平行して配置されたユニット出
力軸6の無段変速機出力軸4に形成したスプロケット4
aと連結する。
【0022】また、図2に示すように、ユニット入力軸
1a、1bは、同軸的に配設されるとともに、トロイダ
ル型無段変速機2のローディングカム装置23を介し
て、回転方向で結合しており、ユニット入力軸1aはエ
ンジンのクランクシャフト13に結合されるとともに、
一定変速機3のギア3aを形成し、ユニット入力軸1b
は2組の入力ディスク21、21に連結されて、ユニッ
ト入力軸1aからの入力トルクに応じてローディングカ
ム装置23が発生した軸方向の押圧力によって、第1及
び第2トロイダル変速部2A、2Bの入出力ディスクの
間でパワーローラ20、20が挟持、押圧されてトルク
の伝達を行う。
【0023】この変速比無限大無段変速機では、動力循
環モードクラッチ9を解放する一方、直結モードクラッ
チ10を締結してトロイダル型無段変速機2の変速比に
応じて駆動力を伝達する直結モードと、動力循環モード
クラッチ9を締結する一方、直結モードクラッチ10を
解放することにより、トロイダル型無段変速機2と一定
変速機3の変速比の差に応じて、変速比無限大無段変速
機全体のユニット変速比(ユニット入力軸1aとユニッ
ト出力軸6の変速比)を負の値から正の値まで無限大を
含んでほぼ連続的に制御を行う動力循環モードとを選択
的に使用することができる。
【0024】図2、図4に示すように、ケーシング14
の両端は開口して、一定変速機3側の開口部14Aに
は、図示しないエンジン側に締結されるハウジング15
が締結され、このハウジング15の隔壁15Aによって
ケーシング14の図中右側の開口部が封止される一方、
第2トロイダル変速部2B側の開口端には、サイドカバ
ー16が締結されて封止される。同様にユニット出力軸
6の図中左側に設けた開口部は、サイドカバー60が締
結されて封止される。
【0025】そして、トロイダル型無段変速機2の入力
軸となるユニット入力軸1bは、第1及び第2トロイダ
ル変速部2A、2Bの間に介装された中間壁25と、サ
イドカバー16に設けた軸受50によって、一端と中央
部を軸支される。
【0026】中間壁25は、図2、図4に示すように、
ボルト25cによって軸方向で締結された一対の隔壁2
5a、25b内に出力スプロケット24を回転自在に支
持するもので、出力スプロケット24には第1及び第2
トロイダル変速部2A、2Bへ向けてそれぞれ軸方向に
突出した円筒部24A、24Aが形成され、この円筒部
24Aと隔壁25a、25bの内周に介装した軸受26
によって、出力スプロケット24が回転自在に支持され
る。
【0027】そして、中間壁25から所定量だけ軸方向
に突出した円筒部24A、24Aの外周には、それぞれ
出力ディスク22、22がスプライン結合され、また、
内周にはユニット入力軸1bが挿通され、出力ディスク
22の内周端部側とユニット入力軸1bとの間に軸受5
1を介装することで、ユニット入力軸1bは、出力ディ
スク22、22に対して相対回転自在に中間壁25で支
持される。
【0028】中間壁25のケーシング14への結合は、
ケーシング14内周の所定の位置に突設したブラケット
18に、一方の隔壁25aを係合させるとともに、ボル
ト19をユニット入力軸1bの軸方向で締結することで
行われ、このため、一定変速機3側の隔壁25aが外周
の一部を突出させるとともに、ボルト19を挿通すべく
軸方向に貫通孔を形成する一方、ブラケット18には軸
方向にネジ穴が形成される。
【0029】中間壁25は、予め出力スプロケット24
を収装して隔壁25a、25bをボルト25cで締結す
るとともに、出力ディスク22、22を結合して予め組
み立ててから、一定変速機3側の開口部からケーシング
14の内周へ中間壁25を挿入し、隔壁25aをブラケ
ット18に係合させてから、ボルト19によって締結す
ればよい。
【0030】一方、トロイダル型無段変速機2の変速機
構は、図3に示すように、ケーシング14の内周で、ユ
ニット出力軸6側に配設した動力循環モードクラッチ9
等の部材と所定の間隙を形成して隣り合うようにケーシ
ング14内周に収装され、対向配置されたパワーローラ
20、20は揺動可能なピボットシャフト33、33を
介してトラニオン30、30(パワーローラ支持部材)
にそれぞれ軸支される。なお、ケーシング14は、図中
下方を開口してオイルパン70を設けている。
【0031】トラニオン30、30は、それぞれ軸方向
及び軸回りで変位可能にシリンダボディ34、アッパー
リンク31及びロアリンク32で支持され、下端に設け
たロッド30A、30Bが、バルブボディ80に挿通さ
れてオイルパン70側へ突出する。
【0032】そして、トラニオン30、30のロッド3
0A、30Bに連結した油圧シリンダ35、35が、ト
ラニオン30、30を軸方向へ駆動することで、パワー
ローラ20、20はトラニオン30、30の軸回りに回
動(傾転という)し、パワーローラ20と入力ディスク
21及び出力ディスク22の接触半径が変化して変速比
が連続的に変更される。
【0033】対向配置されたトラニオン30、30は、
その上端をアッパーリンク31によって、下端をロアリ
ンク32によって相互に連結されて軸方向に同期し、パ
ワーローラ20、20に加わるスラスト力に抗して、ア
ッパーリンク31、ロアリンク32はトラニオン30、
30間の軸間距離をほぼ一定に保持する。
【0034】このアッパーリンク31は、中央に設けた
貫通孔31Aに挿通したアッパーリンクポスト28(リ
ンク支持部材)によって揺動自在に支持されるととも
に、両端部に設けた貫通孔を介してトラニオン30、3
0と連結し、トラニオン30、30の相反する軸方向変
位に応じて、アッパーリンクポスト28を中心に揺動す
るとともに、トラニオン30、30の軸回りの変位を許
容する。なお、アッパーリンク31の両端部に設けた貫
通孔とトラニオン30の上部は球面軸受等を介して相対
的な揺動と回動を許容する。
【0035】このアッパーリンクポスト28をケーシン
グ14へ固定するため、図3及び図4に示すように、第
1及び第2トロイダル変速部2A、2Bに対峙するケー
シング14のうち、ユニット入力軸1bの軸線上よりも
ケーシング14の側方側からは、ケーシング14内周の
中央部へ向けて所定の平面を備えた天井部17、17が
形成される。
【0036】そして、この天井部17、17の内周面に
は、先端部にアッパーリンクポスト28を備えた支持部
材27、27が固設され、アッパーリンクポスト28が
トラニオン30、30の中間でユニット入力軸1bの軸
心1cへ向けて突設される。
【0037】支持部材27の基端側には、複数の貫通孔
27aがトラニオン30の軸線と平行して貫通形成さ
れ、図3の下方に示すオイルパン70側からケーシング
から貫通孔27aにそれぞれ挿通したボルト(図示せ
ず)によって支持部材27、27は天井部17に締結さ
れる。
【0038】一方、支持部材27、27の先端部は、天
井部17からケーシング14内に突出し、これらの先端
部からユニット入力軸1bへ向けて突設した円筒部材の
ポストベース27bの外周に、アッパーリンク31を揺
動自在に支持したアッパーリンクポスト28の内周を係
合させてから、ボルト28aをポストベース27bの内
周へ螺合することで、アッパーリンクポスト28が片持
ちの支持部材27を介してケーシング14に締結され
る。
【0039】このポストベース27bもトラニオン30
の軸線とほぼ平行して形成され、アッパーリンクポスト
28及びボルト28Aをオイルパン70側の開口部から
挿入することで、容易に組み付け作業を行うことができ
る。なお、ポストベース27b、アッパーリンクポスト
28の構造は、前記従来例の特開平9−317837号
公報と同様にしてもよい。
【0040】また、ロアリンク32は、前記従来例と同
様に、中央に設けた貫通孔がシリンダボディ34側に配
設されたリンク支持部材29によって揺動自在に支持さ
れ、両端部に設けた貫通孔を介してトラニオン30、3
0と連結し、トラニオン30、30の相反する軸方向変
位に応じて、リンク支持部材29を中心に揺動するとと
もに、トラニオン30、30の軸回りの変位を許容す
る。なお、シリンダボディ34は、図示しないブラケッ
トを介してケーシング14に締結され、このシリンダボ
ディ34の下方には、オイルパン70に面してバルブボ
ディ80が固設される。
【0041】こうして、ケーシング14に設けた天井部
17で基端を支持された支持部材27、27を突出させ
て、アッパーリンクポスト28、28を支持することに
より、アッパーリンク31を介して一対のトラニオン3
0、30を連結でき、また、支持部材27、27は所定
の平面を備えた天井部17、17に締結されるため十分
な強度を確保して、アッパーリンク31がユニット入力
軸1bの軸方向に変位するのを確実に防ぎながら、アッ
パーリンク31を揺動自在に支持し、対向するトラニオ
ン30、30の軸方向変位を正確に同期させることがで
きる。
【0042】ここで、図3及び図5に示すように、ユニ
ット入力軸の軸心を1c、ユニット出力軸6の軸心を6
c、駆動軸の軸心を11cとすると、これら軸心の関係
は、図5に示すように、図中左側から軸心1c、6c、
11cの順に配置するとともに、ユニット出力軸6cを
最上部に配置した三角形となって、軸心1c、6cを結
ぶ線と、軸心11c、6cを結ぶ線がなす角は、ディフ
ァレンシャルギア8と無段変速機2が干渉しない所定値
に設定される。
【0043】そして、ユニット入力軸1bとユニット出
力軸6の軸間距離Lを縮小して、一定変速機3のギア外
径が増大するのを抑制するため、トロイダル型無段変速
機2は、図5に示すように、水平面に対して鉛直な軸Z
に対して所定の角度θだけ傾斜して配設されて、トラニ
オン30、30はアッパーリンク31側の上端部をユニ
ット出力軸6側へ向けて傾いた状態でケーシング14内
周に収装され、ユニット入力軸1bとユニット出力軸6
の軸間距離Lを縮小することができる。
【0044】なお、トロイダル型無段変速機2の傾斜角
度θは、鉛直な軸Zに対するトラニオン30の傾斜角を
示す。
【0045】さらに、望ましくは、図3に示すように、
ユニット出力軸6側でトロイダル型無段変速機2と隣り
合う部材を動力循環モードクラッチ9とした場合、図中
右側のトラニオン30の上端と動力循環モードクラッチ
9の間隙C1と、アッパーリンクポスト28の支持部材
27と動力循環モードクラッチ9の間隙C2がほぼ等し
くなるような傾斜角度θに設定することで、ユニット入
力軸1bとユニット出力軸6の軸間距離Lを、ほぼ最小
に設定することができる。
【0046】ここで、トラニオン30は軸方向に変位す
るが、そのストロークは微少な値、例えば、数mmに設定
されているため、このストロークを加味して間隙C1及
びC2の値を設定すれば、トラニオン30及び支持部材
27とユニット出力軸6側の回転部材が干渉することは
ない。
【0047】したがって、トロイダル型無段変速機2を
所定の角度θで傾斜させるとともに、ユニット出力軸6
側の回転部材とトラニオン30及び支持部材27の間隙
C1、C2をほぼ等しく設定することによって、ユニッ
ト入力軸1bとユニット出力軸6の軸間距離Lを、ほぼ
最小にして一定変速機3を構成するギア3a及びカウン
タギア3bの外径を縮小して変速機の大型化を抑制しな
がら、一定変速機3の減速比を大きく設定して、動力循
環モードにおけるユニット変速比の設定範囲を所望の値
に設定することが可能となるのである。
【0048】また、トロイダル型無段変速機2の傾斜角
度θを小さな値、例えば、数十度程度の範囲内に設定す
ることにより、制御弁などを収装したバルブボディ80
の水平面からの傾斜角(図3のθ’)が過大になるのを
抑制して、バルブボディ80内の制御弁等が傾斜の影響
を受けるのを防いで確実な動作を確保しながら、シリン
ダボディ34とバルブボディ80を一体的に構成するこ
とが可能となって、変速比無限大変速機の小型化を推進
することができるのである。
【0049】なお、通常は、トラニオン30とシリンダ
ボディ34及びバルブボディ80は直交するように配設
されるため、トロイダル型無段変速機2の傾斜角度θと
水平面に対するバルブボディ80の傾斜角θ’は等しく
設定され、例えば、45°等に設定される。
【0050】なお、上記実施形態において、ユニット入
力軸1b側のトロイダル型無段変速機2と隣り合うユニ
ット出力軸6側の外径の最も大きな回転部材として、動
力循環モードクラッチ9が、トロイダル型無段変速機2
と隣り合う一例について説明したが、これに限定される
ことはなく、直結モードクラッチ10や遊星歯車機構5
がユニット出力軸6側で外径が最も大きな部材として、
ユニット入力軸1b側のトロイダル型無段変速機2と隣
り合うように構成してもよい。
【0051】また、上記実施形態において、動力循環モ
ードクラッチ9の配設位置をカウンタギア3bとキャリ
ア5bの間に配設した一例を示したが、動力循環モード
クラッチ9はユニット入力軸1aからユニット出力軸6
の変速機出力ギア7までの間の任意の位置に配設するこ
とができ、例えば、図6に示すように、リングギア5c
とユニット出力軸6の間に配設したり、図7に示すよう
に、ユニット入力軸1aと一定変速機3のギア3aとの
間に配設したり、あるいは、図8に示すように、サンギ
ア5aに連結された無段変速機出力軸4に介装してもよ
く、これらの配設位置では上記実施形態と等価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の要部断面図。
【図3】図2のA−A矢示図。
【図4】同じく無段変速機と支持部材の位置関係を示す
変速比無限大無段変速機の概略平面図。
【図5】同じく各軸の相対関係を示す概略側面図。
【図6】動力循環モードクラッチの配置の一例を示す変
速比無限大無段変速機の概略構成図。
【図7】動力循環モードクラッチの配置の他の一例を示
す変速比無限大無段変速機の概略構成図。
【図8】動力循環モードクラッチの配置の他の一例を示
す変速比無限大無段変速機の概略構成図。
【符号の説明】
1a、1b ユニット入力軸 2 トロイダル型無段変速機 3 一定変速機 4 無段変速機出力軸 5 遊星歯車機構 6 ユニット出力軸 7 変速機出力ギア 9 動力循環モードクラッチ 10 直結モードクラッチ 14 ケーシング 17 天井部 20 パワーローラ 21 入力ディスク 22 出力ディスク 27 支持部材 27a 貫通孔 27b ポストベース 28 アッパーリンクポスト 30 トラニオン 31 アッパーリンク 70 オイルパン 80 バルブボディ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 一浩 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3J051 AA04 BA03 BB02 BD01 BE09 CA05 CB07 DA02 ED04 ED15 FA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニット入力軸にそれぞれ連結されたト
    ロイダル型無段変速機及び一定変速機と、 ユニット出力軸に配設されて、トロイダル型無段変速機
    の出力軸に連結したサンギヤと、一定変速機の出力軸に
    連結したキャリアと、ユニット出力軸に連結したリング
    ギアと、からなる遊星歯車機構と、 前記ユニット入力軸からキャリアを介して無段変速機出
    力部に至る伝達経路の途中に介装された動力循環モード
    クラッチと、 前記遊星歯車機構のサンギヤ、キャリア、リングギアの
    うちの2つの要素の間に介装された直結モードクラッチ
    と、 前記トロイダル型無段変速機から前記サンギアへ駆動力
    を伝達する伝動手段と、 前記ユニット入力軸及びユニット出力軸と平行に収装す
    るケーシングとを備えた変速比無限大無段変速機におい
    て、 前記トロイダル型無段変速機は、対向するパワーローラ
    支持部材の上部を連結するリンク部材と、このリンク部
    材をケーシング側で揺動自在に支持するリンク支持部材
    とをユニット出力軸側の部材に面して配設するととも
    に、前記ローラ支持部材の上部がユニット出力軸側へ向
    かうようにトロイダル型無段変速機全体を傾斜させたこ
    とを特徴とする変速比無限大無段変速機。
  2. 【請求項2】 前記トロイダル型無段変速機は、ユニッ
    ト出力軸側の部材と一方のパワーローラ支持部材の上部
    との間隙と、ユニット出力軸側の部材とリンク支持部材
    との間隙がほぼ等しくなるように設定したことを特徴と
    する請求項1に記載の変速比無限大無段変速機。
  3. 【請求項3】 前記トロイダル型無段変速機の下方には
    バルブボディが固設されるとともに、前記傾斜角度は、
    バルブボディの水平面に対する傾斜が所定の範囲内とな
    るように設定されたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の変速比無限大無段変速機。
JP11031186A 1999-02-09 1999-02-09 変速比無限大無段変速機 Pending JP2000230620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11031186A JP2000230620A (ja) 1999-02-09 1999-02-09 変速比無限大無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11031186A JP2000230620A (ja) 1999-02-09 1999-02-09 変速比無限大無段変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000230620A true JP2000230620A (ja) 2000-08-22

Family

ID=12324415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11031186A Pending JP2000230620A (ja) 1999-02-09 1999-02-09 変速比無限大無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000230620A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000120822A (ja) 無段変速装置
JP2501911B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2009103312A (ja) 連続可変比動力伝達装置に関する改良
JP2004239420A (ja) 無段変速装置
JP2001116097A (ja) トロイダル型無段変速機
JPH09217803A (ja) 摩擦車式無段変速機
JPH11280867A (ja) 無段変速装置
JP2000230620A (ja) 変速比無限大無段変速機
JPH10196759A (ja) 無段変速装置
JP2003214516A (ja) トロイダル変速機構
EP1113190B1 (en) Toroidal continuously variable transmission
JP3674264B2 (ja) 無段変速装置
JPH1151135A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2000213621A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3424354B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2000274510A (ja) 変速比無限大無段変速機
JPH08135746A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3480034B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3073075B2 (ja) 摩擦車式無段変速機
JP3169630B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4144166B2 (ja) 揚水ポンプ又は発電機駆動用無段変速装置
JP4774694B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2000145920A (ja) 変速比無限大無段変速機
JPH11141635A (ja) トロイダル型無段変速機
JPH0516443Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070710

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070911