JP2000227112A - 軸 受 - Google Patents

軸 受

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JP2000227112A
JP2000227112A JP11028513A JP2851399A JP2000227112A JP 2000227112 A JP2000227112 A JP 2000227112A JP 11028513 A JP11028513 A JP 11028513A JP 2851399 A JP2851399 A JP 2851399A JP 2000227112 A JP2000227112 A JP 2000227112A
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peripheral surface
inner peripheral
bearing body
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JP11028513A
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Kiyoshi Uchiyama
潔 内山
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Eagle Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造における材料コストやメンテナンスコス
トを低減可能な構造の軸受とする。 【解決手段】 外筒1と、この外筒1の内周面に形成さ
れた装着凹部12に取り付けられる一対の軸受本体2
と、前記外筒1の軸方向両端の雌螺子溝13に螺合され
て各軸受本体2を外筒1に固定する一対のストッパリン
グ3とを備える。軸受本体2は、装着凹部12にほぼ密
接状態に挿入可能な環状エラストマ21と、その内周に
円周方向等間隔で半埋設状態に固定され自己潤滑性を有
する高分子材料で成形された多数のブロック状摺動材2
2からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば船舶におけ
る水潤滑式の船尾管軸受や、堅形ポンプの軸支手段等と
して用いられる軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の軸受の典型的な従来技術として
は、図11あるいは図12に示すようなものがある。こ
のうち、図11に示す軸受は、水や海水等に対する耐蝕
性を有する合金製又はプラスチック製の外筒101の内
周面全域に、耐摩耗性の優れたエラストマからなる軸受
本体102を加硫接着等により一体的に接着したもので
ある。筒状摺動材102の内周面には潤滑のための水を
導入する軸方向に延びる多数の潤滑溝102aが円周方
向等間隔で形成されている。
【0003】また図12に示す軸受は、軸受本体102
が、外筒101の内周面全域に接着された筒状エラスト
マ103と、この筒状エラストマ103の内周面に円周
方向等間隔で設けられた棒状の多数の摺動材104から
なるものである。前記摺動材104は、PTFE等のよ
うな自己潤滑性を有する高分子材料で成形されたもので
あって、筒状エラストマ103の軸方向全長に亘って半
埋設状態に接着されており、各摺動材料104,104
間の部分が潤滑のための水を導入する溝として機能す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、次のような問題が指摘される。まずこの種の軸受
は、船尾部の構造等、条件によっては軸受本来の機能が
不要な部分まで取付長を長くする必要があるが、軸受本
体102が、外筒101の内周にその軸方向全長にわた
って一体化された構造であるため、軸受本来の機能が不
要な部分にも軸受本体102が存在することになり、無
駄である。しかも軸受本体102の一部が損傷した場合
は、軸受全体を交換する必要があるため、メンテナンス
コストが高いことが指摘されている。
【0005】外筒101には海水等に対する耐蝕性の高
い材料を選択する必要があるが、軸受本体102のエラ
ストマとの接着適合性も考慮する必要があるため、材質
選択の自由度が著しく制限されている。また、図12に
示す形態のものは、軸受本体102における摺動材10
4がPTFE等で成形されるが、軸方向寸法が長いもの
は成形が困難であり、材料コストも高いものであった。
【0006】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その主な技術的課題とするところは、製造
における材料コストやメンテナンスコストを低減可能な
構造の軸受を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る軸受は、
外筒と、この外筒の内周面における軸方向所定位置に着
脱可能に固定された所要数の軸受本体とからなるもので
ある。この構成によれば、軸受本体が外筒の内周面全域
に設けられるものではなく、しかも外筒に対して着脱可
能に取り付けられるため、両者の材料選択に際して互い
の接着適合性を考慮する必要がなく、軸受本体に損傷を
生じた場合はこの軸受本体のみを交換すれば良い。
【0008】軸受本体としては、環状エラストマ単体、
又は環状エラストマとその内周面に接合された板状又は
膜状の摺動材との複合材からなり、内周面に多数の潤滑
溝が形成されたものや、環状エラストマとその内周面に
円周方向所定間隔で固定された多数のブロック状摺動材
との複合材からなるものや、エラストマからなる基部に
摺動材が接合されたブロック状としたもの等が好適であ
る。ブロック状の軸受本体の場合は、そのエラストマか
らなる基部が、外筒の内周面における軸方向所定位置に
円周方向所定間隔で形成された多数の嵌合凹部の各々に
嵌着される。また、前記軸受本体は、外筒の内周面に圧
入又は凹凸係合により固定されるか、外筒に装着したス
トッパリングにより固定される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図10を参照しな
がら、本発明に係る軸受の種々の実施形態について説明
する。
【0010】まず図1の分解斜視図及び図2の断面図
は、本発明の第一の実施形態を示すものである。すなわ
ちこの第一の実施形態における軸受は、外筒1と、この
外筒1の内周面に取り付けられる一対の軸受本体2と、
各軸受本体2を前記外筒1に固定する一対のストッパリ
ング3とを備える。
【0011】外筒1は水や海水等に対する優れた耐蝕性
及び所要の機械的強度を有する合金あるいは強化プラス
チック等で製作されたものであり、その内周面11に
は、軸受本体2を装着するための装着凹部12と、スト
ッパリング3を取り付けるための雌螺子溝13が形成さ
れている。雌螺子溝13は外筒1の軸方向両側の開口端
部に位置して設けられ、また、装着凹部12は各雌螺子
溝13の軸方向内側に隣接して設けられ、すなわち、各
一対の装着凹部12及び雌螺子溝13は、軸方向に対し
て互いに対称な位置関係にある。
【0012】軸受本体2は、それぞれ外筒1における装
着凹部12にほぼ密接状態に挿入可能な環状エラストマ
21と、その内周に円周方向等間隔で固定された多数
(図示の例では45°間隔;8個)のブロック状摺動材
22からなる。環状エラストマ21のエラストマ材質
は、海水等に対する耐老化性、耐熱性、耐オゾン性、弾
性等を考慮して選択される。ブロック状摺動材22は、
PTFE等のような顕著な自己潤滑性を有する高分子材
料で成形されたもので、前記環状エラストマ21の内周
面21aに半埋設状態で加硫接着されている。また、こ
のブロック状摺動材22は、内周側を向いた摺動面22
aが外筒1の内周面11よりも内径側にあって、図示さ
れていない回転軸の外周面と対応する湾曲面をなしてい
る。
【0013】ストッパリング3は、例えば外筒1と同材
質の合金あるいは強化プラスチックで製作されたもので
あって、その外周面には外筒1における雌螺子溝13と
螺合可能な雄螺子溝31が形成されている。すなわちこ
のストッパリング3は、装着凹部12の内周に挿入した
軸受本体2を締め付けることによって、この軸受本体2
を外筒1に対して回り止めすると共に抜け止めするもの
である。前記雌螺子溝13及び雄螺子溝31は、回転軸
との摺動トルクによってストッパリング3が弛緩したり
脱落することがないように、前記摺動トルクが螺子の締
め付け方向に作用するような逆螺子とするか、あるいは
図2に示す状態に螺合させた後で、その螺合部の一部に
ポンチ等による回り止めを施す。
【0014】上記構成を備える第一の実施形態の軸受
は、例えば船舶における水潤滑式の船尾管軸受あるいは
堅形ポンプ用軸受等として用いられ、軸受本体2のブロ
ック状摺動材22と前記回転軸との摺動部は機外の海水
あるいは淡水で潤滑されるものである。軸受本体2は、
環状エラストマ21の内周面21aがブロック状摺動材
22の摺動面22aよりも大径であるため、各ブロック
状摺動材22の間では、前記環状エラストマ21の内周
面21aと回転軸の外周面との間に溝状の隙間が形成さ
れ、摺動部を潤滑・冷却する水は、この隙間を通じて軸
受外部から流通される。
【0015】軸受本体2は、PTFE等の自己潤滑性を
有する高分子材料からなるブロック状摺動材22で回転
軸と摺接するため、起動時に無潤滑状態となるような条
件でも使用可能である。また、外筒1の内周面11にお
ける装着凹部12の軸方向幅、言い換えれば軸受本体2
の軸方向幅と、この軸受本体2における各ブロック状摺
動材22の円周方向幅又はブロック状摺動材22の数
は、要求される軸受面圧等に応じて適切に設定されるも
のである。
【0016】したがって、この軸受本体2の装着領域は
当該軸受の取付長、言い換えれば外筒1の軸方向長さに
関係なく設定することができる。すなわち、軸受本来の
機能が不要な部分には軸受本体2を設ける必要がなく、
製造の際の材料コストが低減される。しかもその結果、
摺動による発熱量も減少し、軸受本体2の材質劣化や損
傷の発生要因が減少することになる。
【0017】長期使用のうちに、例えば一方の軸受本体
2のブロック状摺動材22等が損傷したような場合は、
外筒1に対するストッパリング3の螺合を解除し、この
損傷した軸受本体2を新しいものと交換して、再びスト
ッパリング3で固定する。すなわち、損傷していない他
方の軸受本体2や、外筒1及びストッパリング3はその
後も継続使用することができるので、軸受全体を交換す
る必要はない。しかも軸受全体を交換する場合に比較し
て、作業が容易であるため、補修作業時間の短縮やメン
テナンスコストの低減を図ることができる。
【0018】また、軸受本体2はストッパリング3で外
筒1に固定されるものであって、接着されたものではな
いため、当該軸受の製造において、外筒1及び環状エラ
ストマ21の接着性を考慮する必要がなく、したがっ
て、材料選択の自由度が高まる。
【0019】次に、図3の分解斜視図及び図4の断面図
は、本発明の第二の実施形態を示すものである。すなわ
ちこの実施形態における軸受は、軸受本体2が、環状エ
ラストマ21と、その内周面に一体的に加硫接着された
PTFE等の低摩擦の高分子材料からなる薄板状摺動材
23との複合材からなる。軸受本体2の内周面(薄板状
摺動材23の摺動面23a)には、薄板状摺動材23の
成形に際して形成された屈曲部からなり軸方向に延びる
多数の潤滑溝23bが円周方向等間隔(図示の例では4
5°間隔;8個)で設けられている。その他の部分は第
一の実施形態と同様の構成を有する。
【0020】上記第二の実施形態の軸受においては、軸
受本体2の薄板状摺動材23の摺動面23aと回転軸と
の摺動部を潤滑・冷却する水は、潤滑溝23bを通じて
軸受外部から流通される。また軸受本体2は、PTFE
等からなる薄板状摺動材23の外周全面が環状エラスト
マ21と加硫接着されているため、接合強度が大きい。
その他の作用・効果は、第一の実施形態とほぼ同様であ
る。
【0021】次に、図5の分解斜視図及び図6の断面図
は、本発明の第三の実施形態を示すものである。なお、
図6において(A)は軸心を通る平面で切断した断面
図、(B)は(A)におけるB−B’断面図である。
【0022】この第三の実施形態による軸受によれば、
外筒1の内周面11には、その軸方向両側の開口端部に
位置する雌螺子溝13との間の環状段差面14から軸方
向内側へ向けて多数の嵌合凹部15が、円周方向等間隔
(図示の例では45°間隔;8個)で設けられている。
すなわち嵌合凹部15は、両雌螺子溝13,13に沿っ
て円周方向に二列設けられており、各嵌合凹部15は、
外周部の円周方向両側に拡張溝部15aを有する形状と
なっている。
【0023】軸受本体2はブロック状を呈するものであ
って、エラストマからなる基部24に、PTFE等の低
摩擦の高分子材料からなる摺動材25が一体的に加硫接
着されており、前記基部24において外筒1の嵌合凹部
15に嵌合状態に固定されるようになっている。すなわ
ち、各軸受本体2は、その基部24が外筒1の嵌合凹部
15に環状段差面14側から挿入可能な形状であって、
嵌合凹部15における両側の拡張溝部15aと対応する
一対のフランジ部24aを有する。また、前記摺動材2
5の内周側を向いた摺動面25aは、図示されていない
回転軸の外周面と対応する湾曲面をなしており、基部2
4を嵌合凹部15に挿入固定した状態では、前記摺動面
25aは外筒1の内周面11よりも内径側にある。
【0024】ストッパリング3は、先に説明した第一あ
るいは第二の実施形態と同様のものであり、外周の雄螺
子溝31を外筒1の雌螺子溝13に螺合することによっ
て、各嵌合凹部15に挿入した軸受本体2を抜け止めす
るものである。第一の実施形態と同様、前記雌螺子溝1
3及び雄螺子溝31は、回転軸の回転方向に回転させる
ことによってストッパリング3が弛緩したり脱落するこ
とがないように、逆螺子とするか、あるいは図6(A)
に示す状態に螺合させた後で、その螺合部の一部にポン
チ等による回り止めを施す。
【0025】上記構成を備える第三の実施形態の軸受に
よれば、ブロック状の各軸受本体2が、PTFE等の自
己潤滑性を有する高分子材料からなる摺動材25の摺動
面25aにおいて回転軸と摺接する。円周方向に並んだ
前記各摺動材25間では、外筒1の内周面11と回転軸
の外周面との間に溝状の隙間が形成され、摺動部を潤滑
・冷却する水は、この隙間を通じて軸受外部から流通さ
れる。
【0026】各軸受本体2は円周方向に分離したブロッ
ク状であることによって、エラストマからなる基部24
の弾性的な自由度が大きく、したがって、この基部24
によって回転軸の外周面に弾性的に接触する摺動材25
は、一種のティルティングパッド軸受のように機能し、
回転軸の回転に伴って生じる動圧によるクサビ効果によ
って優れた潤滑性が得られる。しかも前記基部24の弾
性によって、軸の振動及び不整合に対する吸収性能も著
しく向上する。
【0027】なお、軸受本体2の大きさ及び数は、要求
される基部24の弾性及び支持強度や、摺動材25の軸
受面圧等に応じて適切に設定されるものである。また、
嵌合凹部15と基部24との嵌合形状も、外筒1から軸
受本体2が脱落しないような形状であれば良く、図示の
形状には限定されない。
【0028】長期使用のうちに、ブロック状軸受本体2
の一部が損傷したような場合は、外筒1に対するストッ
パリング3の螺合を解除し、この損傷した軸受本体2の
みを新しいものと交換して、再びストッパリング3で固
定する。すなわち、図示の実施形態においては、各列8
個、合計16個の軸受本体が取り付けられているが、こ
のうち例えば1個の軸受本体が損傷した場合は、それだ
けを交換し、他の15個はその後も継続使用することが
できるので、メンテナンスコストの低減において一層有
利になる。
【0029】その他の作用・効果については、先に説明
した第一あるいは第二の実施形態とほぼ同様である。
【0030】次に、図7の分解斜視図及び図8の断面図
は、本発明の第四の実施形態を示すものである。この第
四の実施形態においては、環状の軸受本体2が、外筒1
の内周面11における軸方向両側の開口端部に円周方向
に連続して形成された各装着凹部12に、圧入により固
定されるようになっている。
【0031】軸受本体2は、図1及び図2に示す第一の
実施形態によるものと基本的には同様の構成を有するも
のであって、すなわち環状エラストマ21と、その内周
に円周方向等間隔で半埋設状態に固定されたPTFE等
の自己潤滑性を有する高分子材料で成形された多数(図
示の例では45°間隔;8個)のブロック状摺動材22
からなる。環状エラストマ21の外周面には、外筒1の
装着凹部12との静止摩擦力を高めるための多数の溝2
1bが形成されている。この溝21bは、好ましくは例
えば自動車のラジアルタイヤにおけるクラウン部の溝形
状のように形成される。
【0032】上記構成を備える第四の実施形態の軸受
は、外筒1の装着凹部12に対する環状エラストマ21
の外周面の静止摩擦力によって軸受本体2が外筒1に固
定されるものであって、先に説明した第一乃至第三の実
施形態のようなストッパリング3が存在しないため、雌
螺子溝13の形成も不要になり、製造における材料コス
ト及び製造コストを一層低減することができる。その他
の作用・効果は、図1及び図2に示す第一の実施形態と
ほぼ同様である。
【0033】また、図9の斜視図は本発明の第五の実施
形態を示すもので、この実施形態も上述した第四の実施
形態と同様、環状の軸受本体2が、外筒1の内周面11
における軸方向両側の開口端部に円周方向に連続して形
成された各装着凹部12に圧入により固定されるように
なっている。軸受本体2は環状エラストマ21のみから
なるものであって、その外周面には、外筒1の装着凹部
12との摩擦力を高めるための多数の溝21bが形成さ
れており、外筒1の内周面11より小径に形成された内
周面が回転軸との摺動面21cをなし、この摺動面21
cには、軸方向に延びる多数の潤滑溝21dが円周方向
等間隔(図示の例では45°間隔;8個)で設けられて
いる。
【0034】すなわちこの第五の実施形態においては、
軸受本体2を構成する環状エラストマ21が回転軸外周
面と摺接するものであるため、その材料選定は、海水等
に対する耐老化性、耐熱性、耐オゾン性、弾性等のほ
か、耐摩耗性も考慮して行われる。また、この環状エラ
ストマ21の摺動面21cと回転軸の外周面との摺動部
を潤滑・冷却する水は、潤滑溝21dを通じて軸受外部
から流通される。
【0035】なお、この第五の実施形態における軸受本
体2は、図3及び図4に示す第二の実施形態のものと同
様に、環状エラストマ21の内周面にPTFE等の高分
子材料からなる薄板状摺動材を一体的に加硫接着し、こ
の薄板状摺動材による摺動面に軸方向に延びる多数の潤
滑溝を形成した構成とすることもできる。
【0036】次に図10に示す断面図は、本発明の第六
の実施形態を示すものである。この実施形態における軸
受は、軸受本体2が、外筒1の内周面11における軸方
向両側の開口端部に円周方向に連続して形成された各装
着凹部12に、凹凸係合により係止・固定されるように
なっている。
【0037】すなわち、外筒1の装着凹部12には、断
面形状が鋸状のジグザグ形状の係止凹凸12aが形成さ
れている。また軸受本体2は、図1及び図2に示す第一
の実施形態によるものと基本的には同様の構成を有する
ものであって、すなわち外筒1の装着凹部12に挿入さ
れる環状エラストマ21と、その内周に円周方向等間隔
で半埋設状態に固定されたPTFE等の自己潤滑性を有
する高分子材料で成形された多数(図示の例では45°
間隔;8個)のブロック状摺動材22からなり、前記環
状エラストマ21の外周面には、前記装着凹部12の係
止凹凸12aと対応する被係止凹凸21eが形成されて
いる。その他の部分の構成は、先の図7及び図8に示す
実施形態と同様である。
【0038】上記構成を備える第六の実施形態の軸受
は、外筒1の装着凹部12に挿入された環状エラストマ
21の被係止凹凸21eが、前記装着凹部12の係止凹
凸12aと凹凸係合することによって、回り止め及び抜
け止めされるものであり、したがつて、この場合もスト
ッパリング3は不要である。特に、図示の例のように、
係止凹凸12a及び被係止凹凸21eを、軸方向内側へ
向けて小径になる斜面と、ほぼ径方向への立上り面とが
反復した断面形状とすることによって、軸受本体2の挿
入は容易であるが、脱落は確実に防止することができ
る。
【0039】なお、この構成においては、軸受本体2の
固定を環状エラストマ21の圧接による静止摩擦力に依
存するものではないので、この環状エラストマ21に外
筒1に対する圧入代を設定する必要はない。また、この
第六の実施形態においても、軸受本体2は図3のように
環状エラストマ21と薄板状摺動材23との複合構造と
したり、図9のように環状エラストマ21のみからなる
構造とすることが可能である。
【0040】なお、上述の各実施形態による軸受は、船
舶における水潤滑式の船尾管軸受等に用いられるものと
して説明したが、用途がこれに限定されるものではな
く、例えばポンプ用の軸受等にも適用可能である。ま
た、先に説明したように、軸受本体2及びこれを装着す
る装着凹部12の軸方向幅、軸受本体2の摺動面の潤滑
溝の幅や本数、エラストマの剛性や大きさ等は、使用条
件に応じて適切に設定されるものである。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る軸受によると、軸受の取付
長(外筒1の軸方向長さ)に関係なく軸受本体の大きさ
を設定することができ、この軸受本体は外筒に対して着
脱自在であるため、軸受本体の一部が損傷した場合にそ
の部分のみを交換することによってメンテナンスコスト
を低減することができ、製造における材質選択の自由度
も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸受の第一の実施形態を示す一部
断面を表す分解斜視図である。
【図2】上記第一の実施形態を軸心を通る平面で切断し
て示す断面図である。
【図3】本発明に係る軸受の第二の実施形態を示す一部
断面を表す分解斜視図である。
【図4】上記第二の実施形態を軸心を通る平面で切断し
て示す断面図である。
【図5】本発明に係る軸受の第三の実施形態を示す一部
断面を表す分解斜視図である。
【図6】上記第三の実施形態を示す断面図で、(A)は
軸心を通る平面で切断した断面図、(B)は(A)にお
けるB−B’断面図である。
【図7】本発明に係る軸受の第四の実施形態を示す一部
断面を表す分解斜視図である。
【図8】上記第四の実施形態を軸心を通る平面で切断し
て示す断面図である。
【図9】本発明に係る軸受の第五の実施形態を示す一部
断面を表す分解斜視図である。
【図10】本発明に係る軸受の第六の実施形態を軸心を
通る平面で切断して示す断面図である。
【図11】従来技術による軸受を一部切断して示す斜視
図である。
【図12】他の従来技術による軸受を一部切断して示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 外筒 12 装着凹部 12a 係止凹凸 15 嵌合凹部 2 軸受本体 21 環状エラストマ 21d 潤滑溝 21e 被係止凹凸 22 ブロック状摺動材 23 薄板状摺動材 23b 潤滑溝 24 基部 25 摺動材 3 ストッパリング

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と、 この外筒の内周面における軸方向所定位置に着脱可能に
    固定された所要数の軸受本体と、からなることを特徴と
    する軸受。
  2. 【請求項2】 軸受本体が環状エラストマからなり、内
    周面に多数の潤滑溝が形成されたことを特徴とする請求
    項1に記載の軸受。
  3. 【請求項3】 軸受本体が、環状エラストマと、その内
    周面に接合された板状又は膜状の摺動材との複合材から
    なり、内周面に多数の潤滑溝が形成されたことを特徴と
    する請求項1に記載の軸受。
  4. 【請求項4】 軸受本体が、環状エラストマと、その内
    周面に円周方向所定間隔で固定された多数のブロック状
    摺動材との複合材からなることを特徴とする請求項1に
    記載の軸受。
  5. 【請求項5】 軸受本体がエラストマからなる基部に摺
    動材が接合されたものであってブロック状を呈し、 前記各軸受本体の基部が、外筒の内周面における軸方向
    所定位置に円周方向所定間隔で形成された多数の嵌合凹
    部の各々に嵌着されたことを特徴とする請求項1に記載
    の軸受。
  6. 【請求項6】 軸受本体が、外筒の内周面に圧入又は凹
    凸係合により固定されたことを特徴とする請求項1に記
    載の軸受。
  7. 【請求項7】 軸受本体が、外筒に装着したストッパリ
    ングにより固定されたことを特徴とする請求項1に記載
    の軸受。
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