JP2000226418A - 含フッ素エラストマーおよびその製造方法 - Google Patents

含フッ素エラストマーおよびその製造方法

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JP2000226418A
JP2000226418A JP11028223A JP2822399A JP2000226418A JP 2000226418 A JP2000226418 A JP 2000226418A JP 11028223 A JP11028223 A JP 11028223A JP 2822399 A JP2822399 A JP 2822399A JP 2000226418 A JP2000226418 A JP 2000226418A
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perfluoro
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Sunao Ikeda
田 直 池
Satoshi Saito
藤 智 斉
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Nippon Mektron KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/18Monomers containing fluorine
    • C08F214/26Tetrafluoroethene
    • C08F214/262Tetrafluoroethene with fluorinated vinyl ethers

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の含フッ素エラストマーは、
(a)テトラフルオロエチレンと、(b)パーフルオロ
(アルキルビニル)エーテルおよび(c)シアノ基を有
するパーフルオロビニルエーテルを、下記一般式(I)
で表される含臭素化合物の存在下で重合させて得られる
ことを特徴としている。 RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であ
り、nは1または2の整数である) 【効果】 本発明によれば、連動移動剤として作用する
含臭素化合物を用いて含フッ素エラストマーを得るた
め、比較的低分子量で低粘度の含フッ素エラストマーを
提供することができる。すなわち、本発明によれば、ロ
ール加工性、押出し加工性およびシート流れなどが改良
され、成形性および加工性に優れ、しかも耐熱性および
耐薬品性にも優れた含フッ素エラストマーを提供するこ
とができる。さらに、比較的安定で安価な含臭素化合物
を連鎖移動剤として用いるため、安全かつ経済的に、上
記の優れた特性を有する含フッ素エラストマーを製造す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テトラフルオロエチレ
ン、パーフルオロ(アルキルビニル)エーテルおよびシ
アノ基を有するパーフルオロビニルエーテルを重合させ
て得られる含フッ素エラストマーおよびその製造方法に
関する。詳しくは、含臭素化合物の存在下で上記各単量
体を重合させて得られる、加工性に優れた含フッ素エラ
ストマーおよびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、テトラフルオロエチレン、
パーフルオロ(アルキルビニル)エーテルおよびシアノ
基を有するパーフルオロビニルエーテルを重合させて得
られる含フッ素エラストマーは、たとえば、米国特許番
号3546186号明細書、同3114778号明細書、同3852326号
明細書、同3933767号明細書、同4138426号明細書、同42
81092号明細書および特願平6-295548号公報において種
々提案されている。
【0003】これらの含フッ素エラストマーは、テトラ
フェニルスズ、2,2‐ビス(3‐アミノ‐4‐ヒドロキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパンなどの硬化剤により
硬化することによって、所望の成形品を形成することが
できる。このようにして得られた成形品は、耐熱性およ
び耐薬品性に優れるため、化学産業、航空機産業および
半導体産業などの分野で広く用いられている。
【0004】しかしながら、このような従来の含フッ素
エラストマーは、一般に粘度が非常に高いため、配合剤
の混入や成形が困難であって、加工性に劣るという問題
があった。
【0005】このため、加工性の改善された含フッ素エ
ラストマーが求められていた。
【0006】このような状況において、式RIn(式
中、Rは炭化水素、或は1〜8個の炭素原子を有する炭
化水素またはハロカーボン基であり、nは1または2で
ある)で示されるヨード化合物を連鎖移動剤として用
い、この連鎖移動剤の存在下で重合を行うことにより、
粘度の低い含フッ素エラストマーを製造することが、特
表平4‐505345号公報において提案されていた。
【0007】しかしながら、このようなヨード化合物
は、熱や光に不安定で取り扱いが困難でり、また、高価
であるという問題がある。またさらに、このヨード化合
物の原料物質であるICF2CF2Iは、きわめて毒性の
高い物質であるという問題がある。このため、より安定
で入手および取り扱いの容易な連鎖移動剤を用いた、安
全かつ経済的な含フッ素エラストマーの製造法の出現が
強く求められていた。
【0008】
【発明の目的】本発明は、テトラフルオロエチレン、パ
ーフルオロ(アルキルビニル)エーテルおよびシアノ基
を有するパーフルオロビニルエーテルを特定の化合物の
存在下に重合させて得られる、成形性および加工性に優
れた含フッ素エラストマーを提供することを目的とす
る。
【0009】さらに詳しくは、本発明は、安全性が高く
経済的な連鎖移動剤を用いた含フッ素エラストマーであ
って、成形性および加工性に優れた含フッ素エラストマ
ーを提供することを目的とする。
【0010】
【発明の概要】本発明の含フッ素エラストマーは、
(a)テトラフルオロエチレンと、(b)パーフルオロ
(アルキルビニル)エーテルおよび(c)シアノ基を有
するパーフルオロビニルエーテルを、下記一般式(I)
で表される含臭素化合物の存在下で重合させて得られる
ことを特徴としている。
【0011】RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であり、n
は1または2の整 数である) また、本発明の含フッ素エラストマーの製造方法は、
(a)テトラフルオロエチレンと、(b)パーフルオロ
(アルキルビニル)エーテルおよび(c)シアノ基を有
するパーフルオロビニルエーテルを、下記一般式(I)
で表される含臭素化合物の存在下で重合させることを特
徴としている。
【0012】RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であ
り、nは1または2の整数である)
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。
【0014】本発明の含フッ素エラストマーは、単量体
として(a)テトラフルオロエチレン(以下、単に「単
量体(a)」または「TFE」ともいう。)と、(b)パ
ーフルオロ(アルキルビニル)エーテル(以下、単に
「単量体(b)」ともいう。)および、(c)シアノ基
を有するパーフルオロビニルエーテル(以下、単に「単
量体(c)」ともいう。)を用いて、特定の化合物の存
在下に、これらを共重合して得るものである。
【0015】本発明で用いられる特定の化合物は、下記
一般式(I)で表される含臭素化合物である。
【0016】RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であり、n
は1または2の整 数である) 上記単量体のうち、単量体(b)としてのパーフルオロ
(アルキルビニル)エーテル(PAVE)としては、アルキ
ル基の炭素数が1〜5であるものがいずれも好ましく用い
られるが、このうち、パーフルオロ(メチルビニル)エ
ーテル(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニル)エーテ
ル、パーフルオロ(プロピルビニル)エーテルがより好
ましく用いられ、特に好ましくはパーフルオロ(メチル
ビニル)エーテルを用いることが望ましい。
【0017】また、単量体(b)としてのパーフルオロ
(アルキルビニル)エーテルとしては、パーフルオロ
(アルコキシアルキルビニル)エーテルを用いることも
できる。
【0018】パーフルオロ(アルコキシアルキルビニ
ル)エーテルとしては、具体的には以下の一般式に示さ
れるものを好ましく用いることができる。 一般式 CF2=CFOCF2CF(CF3)OCnF2n+1 (n:1〜5) 一般式 CF2=CFO (CF2)3OCnF2n+1 (n:1〜5) 一般式 CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mCnF2n+1 (n:1〜5、m:1〜3) 一般式 CF2=CFO (CF2) 2OCnF2n+1 (n:1〜5) また、上記単量体のうち、(c)シアノ基を有するパー
フルオロビニルエーテルとしては、たとえば以下の一般
式に示されるものを好ましく用いることができる。 一般式 CF2=CFO (CF2) nCN (n:2〜12) 一般式 CF2=CFO[CF2CF(CF3)O] nCF2CF(CF3)CN (n:0〜4) 一般式 CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]m(CF2)nCN (n:1〜4、m:1〜2) 一般式 CF2=CFO (CF2) nOCF(CF3)CN (n:2〜4) 本発明に係る含フッ素エラストマーは、特定の化合物
(RBrn)の存在下に、上記各単量体(a)、(b)お
よび(c)を共重合して得られる。共重合では、上記各
単量体(a)、(b)および(c)を共重合してなる含
フッ素エラストマーが得られればよく、各単量体の使用
量は特に限定されないが、得られる含フッ素エラストマ
ー中において、テトラフルオロエチレン(a)から誘導
される構成単位が50〜75モル%、好ましくは60〜75モル
%、パーフルオロ(アルキルビニル)エーテル(b)か
ら誘導される構成単位が24.8〜50モル%、好ましくは2
4.8〜40モル%、およびシアノ基を有するパーフルオロ
ビニルエーテル(c)から誘導される構成単位が0.2〜5
モル%、好ましくは0.2〜2モル%となる量で使用される
のが望ましい。
【0019】本発明では、上記各単量体を下記一般式
(I)で表される含臭素化合物の存在下で共重合する。
【0020】RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であり、n
は1または2の整 数である) 本発明では、上記一般式(I)で表される含臭素化合物
をいずれも好ましく用いることができるが、Rが飽和フ
ルオロカーボン残基、もしくはクロロフルオロカーボン
残基であるものがより好ましく用いられ、たとえば、モ
ノブロモパーフルオロメタン、ジブロモジフルオロメタ
ン、モノブロモパーフルオロエタン、1,2-ジブロモエタ
ン、モノブロモパーフルオロプロパン、1,3-ジブロモパ
ーフルオロ−n−プロパン、1,4-ジブロモパーフルオロ
−n−ブタン、1,3-ジブロモ-2-クロロパーフルオロ−
n−プロパンおよび1,5-ジブロモ-2,4-ジクロロ‐パー
フルオロ−n−ペンタンなどが挙げられる。このうち特
に好ましくは、ジブロモジフルオロメタンを用いるのが
望ましい。
【0021】このような含臭素化合物の使用量は、単量
体の種類および反応条件によっても異なるが、共重合反
応において連鎖移動を充分に生じる量であればよい。臭
素濃度が高すぎると、得られる共重合体の分子量および
粘度が低くなり、成形性が低下するため好ましくない。
より具体的には、含臭素化合物は、単量体(a)、
(b)および(c)の全仕込量に対して、0.05〜1.0モ
ル%、好ましくは0.1〜0.5モル%の量で用いられること
が好ましい。
【0022】本発明では、該含臭素化合物を反応系内に
直接添加するか、あるいは溶媒として供給するなどの方
法により、共重合反応の反応系内に好ましく共存させて
行うことができる。
【0023】本発明では、上記単量体の共重合反応は、
乳化重合、懸濁重合、塊状重合など、任意の重合法によ
って行うことができるが、乳化重合法によって共重合反
応を行うと、重合度の高い共重合体が経済的に得られる
ため特に好ましい。
【0024】共重合を乳化重合反応により行う場合に
は、触媒として、過硫酸アンモニウム等の水溶性無機過
酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系を用い、乳
化剤として、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、パ
ーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオロノナ
ン酸アンモニウム等またはそれらの混合物など、好まし
くはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを用いて行う
のが望ましい。またこのとき反応条件は、一般に圧力約
0〜100kg/cm2G、好ましくは約0〜50kg/cm2Gであって、
温度約0〜100℃、好ましくは20〜80℃の条件とするのが
望ましい。またその際、重合系内のpHを調製するため
に、Na2HPO4、NaH2PO4、KH2PO4等の緩衝能を有する電解
質物質を添加してもよい。
【0025】本発明の含フッ素エラストマーは、所望に
より硬化剤を添加して用いてもよい。硬化剤としては、
特開平9‐111081号公報、特開平9‐31284号公報および
特公平2‐59177号公報などに記載されている公知の硬化
剤を用いることができ、具体的には、2‐ビス(ジアミ
ノフェニル)化合物、ビス(アミノフェノール化合
物)、有機酸アンモニウム塩、無機酸アンモニウム塩、
ビスアミドラゾン化合物などが挙げられる。このような
硬化剤は、好ましくは含フッ素エラストマー組成物100
重量部当り約0.2〜5重量部、特に好ましくは約0.5〜3重
量部の割合で用いるのが望ましい。
【0026】このようにして得られる本発明の含フッ素
エラストマーは、含臭素化合物を用いない従来の重合法
により得られる含フッ素エラストマーと比較して、低分
子量であって、粘度が低く、成形性および加工性に優れ
ている。
【0027】本発明の含フッ素エラストマーの固有粘度
(ηsp/c)の値は、パーフルオロ(2−ブチルテトラ
ヒドロフラン)と、2,3,3‐トリクロロヘプタフルオロ
ブタンと、エチレングリコールジメチルエーテルとの、
体積比40/60/3の混合溶液を溶媒として用い、樹脂濃
度が溶媒中0.1g/100ml、温度25℃において測定される値
で、0.1〜0.6dl/g、好ましくは0.1〜0.4dl/gであるのが
望ましい。
【0028】また、本発明の含フッ素エラストマーは、
所望により各種添加剤を添加して用いてもよい。このよ
うな添加剤としては、上記硬化剤の他、たとえば、カー
ボンブラック、シリカ等の無機充填剤、酸化鉛、酸化亜
鉛、酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウム等の2価
金属の酸化物または水酸化物、ステアリン酸塩、ハイド
ロタルサイト等の受酸剤、各種顔料、加工助剤、可塑剤
などが挙げられる。
【0029】本発明の含フッ素エラストマーに添加剤等
を含有させた組成物の調製は、ロール、ニーダー、バン
バリーミキサーなどを用いて、含フッ素エラストマーの
性状および添加剤等の組成にもよるが、約30〜100℃で
混練して行うのが望ましい。また、調製された含フッ素
エラストマー組成物の硬化は、圧縮成形機などを用い
て、組成物の性状にもよるが、約150〜220℃で5〜60分
間程度加熱して行うのが望ましい。またさらに二次加硫
を行う場合、二次加硫は、窒素ガス雰囲気中などの不活
性雰囲気中または空気中で行うことができるが、不活性
雰囲気中で行うのが好ましく、約200〜300℃で10〜50時
間程度加熱して行うのが望ましい。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、連動移動剤として作用
する含臭素化合物を用いて単量体(a)、(b)および
(c)を共重合して含フッ素エラストマーを得ているた
め、比較的低分子量で低粘度の含フッ素エラストマーを
提供することができる。すなわち本発明によれば、ロー
ル加工性、押出し加工性およびシート流れなどが改良さ
れ、成形性および加工性に優れ、しかも耐熱性および耐
薬品性にも優れた含フッ素エラストマーが提供される。
さらに、比較的安定で安価な含臭素化合物を連鎖移動剤
として用いるため、安全かつ経済的に、上記のようなう
優れた特性を有する含フッ素エラストマーを製造するこ
とができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0032】なお、後述する実施例および比較例におけ
る評価は、以下の評価方法により行う。 <評価方法> ・固有粘度(ηsp/c) パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)と、2,
3,3‐トリクロロヘプタフルオロブタンと、エチレング
リコールジメチルエーテルとの、体積比40/60/3
の混合溶液を溶媒として用い、樹脂濃度が溶媒中0.1
g/100ml、温度25℃において測定する。 ・トルク値(ML) キュラストメーターを用い、170℃にて測定する。 ・圧縮永久歪み ASTM D−395 Method Bにより、Oリング(P−
24)を300℃、70時間にて測定する。 ・押出し加工性 シリンダー温度:120℃、 ヘッド温度:140℃、 スクリュー回転数:40rpm、 直径:25mm L/D(375mm/25mm):15 圧縮比:1.2 ダイ直径:3.5mm の条件で押出し成形を行い、シリンダー内圧力および押
出し加工性を評価する。 ・ポリマームーニー粘度(PML1+10 JIS K6300法により測定する。 ・TC10、TC90 JIS K6300法により測定する。
【0033】
【実施例1】<含フッ素エラストマーの製造>脱気した
容量3リットルの鋼製オートクレーブ内に、蒸留水16
00mlと、乳化剤としてパーフルオロオクタン酸アン
モニウム54.6gと、リン酸二水素カリウム23.7
gおよび、含臭素化合物としてジブロモジフルオロエタ
ン(CF 2Br2)0.7gとを導入した。なお、このジブロ
モジフルオロエタンの導入量は、後述する単量体の全仕
込量の0.1モル%に相当する。
【0034】次いで、 (a)テトラフルオロエチレン (TFE) 26g、 (b)パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(EMVE) 43g、および (c)CF=CFO(CF2)3OCF(CF2)CN (CEPVE) 5g からなる単量体混合物を調製した。このとき、各単量体
の混合量比は、(a)/(b)/(c)=48.9/4
8.7/2.4(モル%)であった。
【0035】その後、オートクレーブ内を温度60℃と
し、圧力約0.9MPaとなるまで上記単量体混合物を導
入し、過硫酸アンモニウム1.0gおよび亜硫酸ナトリ
ウム0.18gを溶解させた水溶液50mlを圧入し
て、共重合反応を開始させた。
【0036】反応中、系内の圧力が0.85MPaにな
ったところで、上記単量体混合物を0.9MPaの圧力
になるまで追加し、このような操作を繰返した。上記単
量体組成物の全量を仕込み終えた後、系内の圧力が約
0.65MPaとなるまで重合反応を継続し、共重合体
を得た。
【0037】次いで、得られた共重合体を塩化ナトリウ
ム水溶液中に導入して凝析させ、これを水洗および乾燥
し、含フッ素エラストマー379gを得た。重合率は8
6%であった。得られた含フッ素エラストマーの性状を
表1に示す。 <硬化成形物の製造>上記により得られた含フッ素エラ
ストマーに、以下の配合剤を添加して、2本ロールのゴ
ム用ミルを用いて混練し、これを硬化温度180℃で圧
縮成形して硬化成形物を得た。
【0038】配合剤としては、含フッ素エラストマー1
00重量部に対して、2,2-ビス(4カルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパンのビスアミドラゾン
【0039】
【化1】
【0040】 0.6重量部と、 ZnO 2重量部、および カーボンブラック 20重量部 とを用いた。<加硫物の製造>つづいて、上記により得
られた硬化成形物を更に窒素雰囲気下でオーブン加硫し
た。加硫時の加熱は、以下の条件で行った。
【0041】加硫時の加熱条件 90℃で4時間保持 6時間かけて204℃まで昇温 204℃で18時間保持 6時間かけて288℃まで昇温 288℃で18時間保持 3時間かけて100℃まで降温 このようにして得た加硫物の性状を評価した。結果を表
1に示す。
【0042】
【実施例2】実施例1において、ジブロモジフルオロエ
タン(CF2Br2)の量を2.0g(単量体の全仕込量の
0.29モル%に相当)としたことのほかは、実施例1
と同様にして含フッ素エラストマーを得た。性状を表1
に示す。
【0043】また、得られた含フッ素エラストマーは、
実施例1と同様にして、硬化および加硫を行い、性状を
評価した。結果を表1に示す。
【0044】
【実施例3】実施例1において、ジブロモジフルオロエ
タン(CF2Br2)の量を4.0g(単量体の全仕込量の
0.56モル%に相当)としたことのほかは、実施例1
と同様にして含フッ素エラストマーを得た。性状を表1
に示す。
【0045】また、得られた含フッ素エラストマーは、
実施例1と同様にして、硬化および加硫を行い、性状を
評価した。結果を表1に示す。
【0046】
【比較例1】実施例1において、ジブロモジフルオロエ
タン(CF2Br2)を用いなかったことの他は、実施例1と
同様にして含フッ素エラストマーを得た。性状を表1に
示す。
【0047】また、得られた含フッ素エラストマーは、
実施例1と同様にして、硬化および加硫を行い、性状を
評価した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】以上の実施例および比較例に示されるよう
に、含臭素化合物を連鎖移動剤として用いた本願実施例
では、含臭素化合物を用いずに重合した比較例1とくら
べて、粘度が低く良好な成形性を有する含フッ素エラス
トマーが得られた。また、本願実施例で得られた含フッ
素エラストマーは、硬化時においても成形性が良好であ
った。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)テトラフルオロエチレンと、(b)
    パーフルオロ(アルキルビニル)エーテルおよび(c)
    シアノ基を有するパーフルオロビニルエーテルを、下記
    一般式(I)で表される含臭素化合物の存在下で重合さ
    せて得られることを特徴とする含フッ素エラストマー。 RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であ
    り、nは1または2の整数である)
  2. 【請求項2】(b)パーフルオロ(アルキルビニル)エ
    ーテルが、炭素数が1〜5であるアルキル基を有する、
    請求項第1項に記載の含フッ素エラストマー。
  3. 【請求項3】含臭素化合物が、ジブロモジフルオロエタ
    ンである、請求項第1項または第2項に記載の含フッ素エ
    ラストマー。
  4. 【請求項4】テトラフルオロエチレン(a)から誘導さ
    れる構成単位が50〜75モル%、 パーフルオロ(アルキルビニル)エーテル(b)から誘
    導される構成単位が24.8〜50モル%、および、 シアノ基を有するパーフルオロビニルエーテル(c)か
    ら誘導される構成単位が0.2〜5モル%であって、かつ、 パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)と、2,
    3,3‐トリクロロヘプタフルオロブタンと、エチレング
    リコールジメチルエーテルとの、体積比40/60/3
    の混合溶液を溶媒として用い、樹脂濃度が溶媒中0.1
    g/100ml、温度25℃において測定される、固有
    粘度ηsp/cの値が、0.1〜0.6dl/gである請求項
    第1〜3項のいずれかに記載の含フッ素エラストマー。
  5. 【請求項5】シアノ基を有するパーフルオロビニルエー
    テルが、下記一般式(II)で表される、請求項第1〜4
    項のいずれかに記載の含フッ素エラストマー。 CF2=CFO(CF2)nOCF(CF3)CN … (II) (式(II)中、nは2〜10の整数である)
  6. 【請求項6】シアノ基を有するパーフルオロビニルエー
    テルが、下記一般式(III)で表される、請求項第1〜
    4項のいずれかに記載の含フッ素エラストマー。 CF2=CFO(CF2)nCN … (III) (式(III)中、nは2〜12の整数である)
  7. 【請求項7】(a)テトラフルオロエチレンと、(b)
    パーフルオロ(アルキルビニル)エーテルおよび(c)
    シアノ基を有するパーフルオロビニルエーテルを、下記
    一般式(I)で表される含臭素化合物の存在下で重合さ
    せることを特徴とする含フッ素エラストマーの製造方
    法。 RBrn … (I) (式(I)中、Rは炭素数1〜8の含フッ素炭素基であ
    り、nは1または2の整数である)
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