JP2000225541A - 切削加工用給油方法 - Google Patents

切削加工用給油方法

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JP2000225541A JP11029409A JP2940999A JP2000225541A JP 2000225541 A JP2000225541 A JP 2000225541A JP 11029409 A JP11029409 A JP 11029409A JP 2940999 A JP2940999 A JP 2940999A JP 2000225541 A JP2000225541 A JP 2000225541A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑液として植物油を使用でき、作業環境の
安全確保および後処理の安全確保に手間のかからない切
削加工用給油方法を提供すること。 【解決手段】ワークに潤滑液ミストと冷却液ミストとを
同時に噴霧しながら切削加工する切削加工用給油方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は切削加工用給油方法に
関し、所謂、切削、穴開け、研削等の切削加工の際使用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、切削加工の際に、潤滑油水溶液ミ
ストをワークの加工部に噴霧し、含有水分によってワー
クの切削熱を除去することにより潤滑油の過熱を防止す
る方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法で使用される潤滑油は水溶性である必要上鉱物油であ
ったため、塩素,リン,硫黄等が含有されている結果、
作業環境の安全確保および後処理の安全確保のために手
間がかかり、よって、作業能率を向上させにくいという
不都合を有した。
【0004】この課題は前記不都合を解消することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、この発明に係る切削加工用給油方法においては、ワ
ークに潤滑液ミストと冷却液ミストとを同時に噴霧しな
がら切削加工するものであるため、潤滑液として、塩
素、リン、硫黄等を含有しない不水溶性の植物油を使用
することができるものである。
【0006】なお、潤滑液ミストが軸心部を流れその周
囲を冷却液ミストが流れるようにすれば、潤滑液ミスト
が空気中に飛散しにくいものである。
【0007】さらに、ワークに潤滑液と冷却液との混合
液ミストを噴霧するようにすれば、冷却液と潤滑液を均
一に噴霧できるため、ワークの切削部を均一に冷却しや
すい結果潤滑液の潤滑性も均一に維持しやすいものであ
る。
【0008】
【実施例】図1はこの発明に係る切削加工用給油方法を
実施するための第一給油装置の説明図、図2は図1にお
けるII矢視図、図3はこの発明に係る切削加工用給油方
法を使用した場合の工具磨耗テストの結果を示したグラ
フ、図4はこの発明に係る切削加工用給油方法を使用し
た場合の仕上げ面性状を測定したチャートである。
【0009】図1において、Mは第一給油装置、Bはそ
の函体である。又、10は潤滑液タンクであり、潤滑液と
して植物油を収容している。ここに、植物油は作業環境
維持のため近年使用されている。11は潤滑液ポンプであ
り、前記潤滑液タンク10内の潤滑液を圧縮空気とともに
押し出すためのものである。なお、12は液料調節つま
み、13は潤滑液ポンプストローク調整ダイヤル、14は圧
縮空気入口、15はエアー量調整つまみである。
【0010】潤滑液ポンプ11によって押し出された潤滑
液と圧縮空気は、ポート16を介して潤滑液ミスト発生器
17に浸入する。そして、この潤滑液ミスト発生器17の作
動によって混合拡散されることによって潤滑液ミストが
生成され、ミスト出口18から後記ノズル30へ圧送され
る。
【0011】次に、20は冷却液タンクであり、冷却液と
して水を収容している。ここに、水は気化熱が大きいた
め冷却液として適している。21は冷却液ポンプであり、
前記冷却液タンク20内の冷却液を圧縮空気とともに押し
出すためのものである。なお、22は液料調節つまみ、23
は冷却液ポンプストローク調整ダイヤル、24は圧縮空気
入口、25はエアー量調整つまみである。
【0012】冷却液ポンプ21によって押し出された冷却
液と圧縮空気は、ポート26を介して冷却液ミスト発生器
27に浸入する。そして、この冷却液ミスト発生器27の作
動によって混合拡散されることによって冷却液ミストが
生成され、ミスト出口28から後記ノズル30へ圧送され
る。
【0013】なお、上記第一給油装置Mにおいて50は圧
力計であり、圧縮空気の空気圧を示すものである。
【0014】図1及び図2において、30はノズルであ
り、軸心孔31とこの周囲に周囲孔32が形成されている。
前記潤滑液ミスト発生器17から圧送された潤滑液ミスト
Lは、このノズル30における軸心孔ポート311 に供給さ
れ、その先端口から再度微粒化された状態で噴霧され
る。また、前記冷却液ミスト発生器27から圧送された冷
却液ミストCは、このノズル30における周囲孔ポート32
1 に供給され、その先端口から再度微粒化され、前記潤
滑液ミストLの周囲を取り囲む状態でワークWに噴霧さ
れる(図2を参照のこと、以下「複合ミスト」と記
す))。このため、冷却液ミストCは切削熱を除去する
とともに潤滑液ミストが回りに飛ばないようにカバーす
る機能をも有している。
【0015】この第一給油装置Mを用いて、複合ミスト
を噴霧しながらアルミAC4C−T6の切削に関する工
具磨耗テストを行ったところ、図4に示すように、水溶
性切削油(鉱物油水溶液)を給油した場合、植物性潤滑
油ミストを噴霧した場合よりも、工具の磨耗が少なく、
その寿命を約2倍伸ばすことができるものである。ま
た、図5に示すように、仕上げ面の精度に関しては、加
工距離30Kmにおいて、潤滑油(植物性)ミストを噴
霧した場合にはRy (最大粗さ) =6.80μmである
のに対し、複合ミストの場合にはRy (最大粗さ) 5.
96μmであり、その精度は極めて向上した。なお、測
定器の詳細については図5に説明されている。また、図
5中における写真は、仕上げ面の顕微鏡写真(500×
1/4)を示したものである。
【0016】図3は第二給油装置Nを示したものであ
る。潤滑液ポンプ11によって押し出された潤滑液と圧縮
空気がポート16を介して、また、冷却液ポンプ21によっ
て押し出された冷却液と圧縮空気がポート26を介して、
各々、混合液ミスト発生器47に浸入する。そして、この
混合液ミスト発生器47の作動によって混合拡散されるこ
とによって混合液ミストが生成され、ミスト出口48から
ノズル50へ圧送され、このノズルにおいて再度微粒化さ
れた状態で混合液ミストAとしてワークWに噴霧され
る。
【0017】この第二給油装置Nを使用した場合にも前
記第一給油装置Mを使用した場合と同様な図4に示すよ
うな効果が得られた。
【0018】
【発明の効果】この発明に係る切削加工用給油方法はワ
ークに潤滑液ミストと冷却液ミストとを同時に噴霧しな
がら切削加工するものであるため、潤滑液として、塩
素、リン、硫黄等を含有しない不水溶性の植物油を使用
することができるものである。
【0019】よって、この切削加工用給油方法を使用す
れば、作業環境の安全確保および後処理の安全確保に手
間がかからず、よって、作業能率を向上させやすいもの
である。
【0020】なお、潤滑液ミストが軸心部を流れその周
囲を冷却液ミストが流れるようにすれば、潤滑液ミスト
が空気中に飛散しにくいものである。
【0021】さらに、ワークに潤滑液と冷却液との混合
液ミストを噴霧するようにすれば、冷却液と潤滑液を均
一に噴霧できるため、ワークの切削部を均一に冷却しや
すい結果潤滑液の潤滑性も均一に維持しやすいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る切削加工用給油方法を実施する
ための第一給油装置の説明図である。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】図1に相当する他の実施例の図である。
【図4】同切削加工用給油方法を使用した場合の工具磨
耗テストの結果を示したグラフである。
【図5】同切削加工用給油方法を使用した場合の仕上げ
面性状を測定したチャートである。
【符号の説明】
W … ワーク L … 潤滑液ミスト C … 冷却液ミスト A … 混合液ミスト
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月27日(1999.12.
27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明 細 書
【発明の名称】 切削加工用給油方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は切削加工用給油方法に
関し、所謂、切削、穴開け、研削等の切削加工の際使用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、切削加工の際に、潤滑油水溶液ミ
ストをワークの加工部に噴霧し、含有水分によってその
加工部の切削熱を除去することにより潤滑油の過熱を防
止する方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法で使用される潤滑油は水溶性である必要上鉱物油であ
ったため、塩素,リン,硫黄等が含有されている結果、
作業環境の安全確保および後処理の安全確保のために手
間がかかり、よって、作業能率を向上させにくいという
不都合を有した。
【0004】この課題は前記不都合を解消することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、この発明に係る切削加工用給油方法においては、ワ
ークの加工部に潤滑液ミストと冷却液ミストとを同時に
噴霧しながら切削加工する切削加工用給油方法におい
て、前記潤滑液ミストが軸心部を流れその周囲を前記冷
却液ミストが流れるものであるため、潤滑液として、塩
素、リン、硫黄等を含有しない不水溶性の植物油を使用
することができるとともに潤滑液ミストが冷却液ミスト
に妨げられて空気中に飛散しにくいものである。
【0006】
【実施例】図1はこの発明に係る切削加工用給油方法を
実施するための第一給油装置の説明図、図2は図1にお
けるII矢視図、図3はこの発明に係る切削加工用給油方
法を使用した場合の工具磨耗テストの結果を示したグラ
フ、図4はこの発明に係る切削加工用給油方法を使用し
た場合の仕上げ面性状を測定したチャートである。
【0007】図1において、Mは第一給油装置、Bはそ
の函体である。又、10は潤滑液タンクであり、潤滑液と
して植物油を収容している。ここに、植物油は作業環境
維持のため近年使用されている。11は潤滑液ポンプであ
り、前記潤滑液タンク10内の潤滑液を圧縮空気とともに
押し出すためのものである。なお、12は液量調節つま
み、13は潤滑液ポンプストローク調整ダイヤル、14は圧
縮空気入口、15はエアー量調整つまみである。
【0008】潤滑液ポンプ11によって押し出された潤滑
液と圧縮空気は、ポート16を介して潤滑液ミスト発生器
17に浸入する。そして、この潤滑液ミスト発生器17の作
動によって混合拡散されることによって潤滑液ミストが
生成され、ミスト出口18から後記ノズル30へ圧送され
る。
【0009】次に、20は冷却液タンクであり、冷却液と
して水を収容している。ここに、水は気化熱が大きいた
め冷却液として適している。21は冷却液ポンプであり、
前記冷却液タンク20内の冷却液を圧縮空気とともに押し
出すためのものである。なお、22は量料調節つまみ、23
は冷却液ポンプストローク調整ダイヤル、24は圧縮空気
入口、25はエアー量調整つまみである。
【0010】冷却液ポンプ21によって押し出された冷却
液と圧縮空気は、ポート26を介して冷却液ミスト発生器
27に浸入する。そして、この冷却液ミスト発生器27の作
動によって混合拡散されることによって冷却液ミストが
生成され、ミスト出口28から後記ノズル30へ圧送され
る。
【0011】なお、上記第一給油装置Mにおいて50は圧
力計であり、圧縮空気の空気圧を示すものである。
【0012】図1及び図2において、30はノズルであ
り、軸心孔31とこの周囲に周囲孔32が形成されている。
前記潤滑液ミスト発生器17から圧送された潤滑液ミスト
Lは、このノズル30における軸心孔ポート311 に供給さ
れ、その先端口から再度微粒化された状態で噴霧され
る。また、前記冷却液ミスト発生器27から圧送された冷
却液ミストCは、このノズル30における周囲孔ポート32
1 に供給され、その先端口から再度微粒化され、前記潤
滑液ミストLの周囲を取り囲む状態でワークWの加工部
に噴霧される(図2を参照のこと、以下「複合ミスト」
と記す))。このため、冷却液ミストCは切削熱を除去
するとともに潤滑液ミストが回りに飛ばないようにカバ
ーする機能をも有している。
【0013】この第一給油装置Mを用いて、複合ミスト
を噴霧しながらアルミAC4C−T6の切削に関する工
具磨耗テストを行ったところ、図4に示すように、水溶
性切削油(鉱物油水溶液)を給油した場合、植物性潤滑
油ミストを噴霧した場合よりも、工具の磨耗が少なく、
その寿命を約2倍伸ばすことができるものである。
【0014】また、図5に示すように、仕上げ面の精度
に関しては、加工距離30Kmにおいて、潤滑油(植物
性)ミストを噴霧した場合にはRy (最大粗さ) =6.
80μmであるのに対し、複合ミストの場合にはRy
(最大粗さ) 5.96μmであり、その精度は極めて向
上した。なお、測定器の詳細については図5に説明され
ている。また、図5中における写真は、仕上げ面の顕微
鏡写真(500×1/4)を示したものである。
【0015】図3は第二給油装置Nを示したものであ
る。潤滑液ポンプ11によって押し出された潤滑液と圧縮
空気がポート16を介して、また、冷却液ポンプ21によっ
て押し出された冷却液と圧縮空気がポート26を介して、
各々、混合液ミスト発生器47に浸入する。そして、この
混合液ミスト発生器47の作動によって混合拡散されるこ
とによって混合液ミストが生成され、ミスト出口48から
ノズル50へ圧送され、このノズルにおいて再度微粒化さ
れた状態で混合液ミストAとしてワークWの加工部に噴
霧される。
【0016】この第二給油装置Nを使用した場合にも前
記第一給油装置Mを使用した場合と同様な図4に示すよ
うな効果が得られた。
【0017】
【発明の効果】この発明に係る切削加工用給油方法は、
ワークの加工部に潤滑液ミストと冷却液ミストとを同時
に噴霧しながら切削加工する切削加工用給油方法におい
て、前記潤滑液ミストが軸心部を流れその周囲を前記冷
却液ミストが流れるものであるため、潤滑液として、塩
素、リン、硫黄等を含有しない不水溶性の植物油を使用
することができるとともに潤滑液ミストが冷却液ミスト
に妨げられて空気中に飛散しにくいものである。
【0018】よって、この切削加工用給油方法を使用す
れば、作業環境の安全確保および後処理の安全確保に手
間がかからず、よって、作業能率を向上させやすいもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る切削加工用給油方法を実施する
ための第一給油装置の説明図である。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】図1に相当する他の実施例の図である。
【図4】同切削加工用給油方法を使用した場合の工具磨
耗テストの結果を示したグラフである。
【図5】同切削加工用給油方法を使用した場合の仕上げ
面性状を測定したチャートである。
【符号の説明】 W … ワーク L … 潤滑液ミスト C … 冷却液ミスト A … 混合液ミスト
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月14日(2000.3.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明 細 書
【発明の名称】 切削加工用給油方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は切削加工用給油方法に
関し、所謂、切削、穴開け、研削等の切削加工の際使用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、切削加工の際に、潤滑油水溶液ミ
ストをワークの加工部に噴霧し、含有水分によってその
加工部の切削熱を除去することにより潤滑油の過熱を防
止する方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法で使用される潤滑油は水溶性である必要上鉱物油であ
ったため、塩素,リン,硫黄等が含有されている結果、
作業環境の安全確保および後処理の安全確保のために手
間がかかり、よって、作業能率を向上させにくいという
不都合を有した。
【0004】この課題は前記不都合を解消することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、この発明に係る切削加工用給油方法においては、ワ
ークの加工部に植物性潤滑油ミストと冷却水ミストとを
同時に噴霧しながら切削加工する切削加工用給油方法に
おいて、前記植物性潤滑油ミストが軸心部を流れその周
囲を前記冷却水ミストが流れるものであるため、潤滑液
として、塩素、リン、硫黄等を含有しない非水溶性の植
物油を使用することができるとともに植物性潤滑油ミス
トが冷却水ミストに妨げられて空気中に飛散しにくいも
のである。
【0006】
【実施例】図1はこの発明に係る切削加工用給油方法を
実施するための給油装置の説明図、図2は図1における
II矢視図、図3はこの発明に係る切削加工用給油方法を
使用した場合の工具磨耗テストの結果を示したグラフ、
図4はこの発明に係る切削加工用給油方法を使用した場
合の仕上げ面性状を測定したチャートである。
【0007】図1において、Mは給油装置、Bはその函
体である。又、10は潤滑油タンクであり、植物油を収容
している。ここに、植物油は作業環境維持のため近年使
用されている。11は潤滑油ポンプであり、前記潤滑油タ
ンク10内の植物性潤滑油を圧縮空気とともに押し出すた
めのものである。なお、12は液量調節つまみ、13は潤滑
油ポンプストローク調整ダイヤル、14は圧縮空気入口、
15はエアー量調整つまみである。
【0008】潤滑油ポンプ11によって押し出された植物
性潤滑油と圧縮空気は、ポート16を介して潤滑油ミスト
発生器17に浸入する。そして、この潤滑油ミスト発生器
17の作動によって混合拡散されることによって植物性潤
滑油ミストが生成され、ミスト出口18から後記ノズル30
へ圧送される。
【0009】次に、20は冷却水タンクであり、冷却液と
して水を収容している。ここに、水は気化熱が大きいた
め冷却液として適している。21は冷却水ポンプであり、
前記冷却水タンク20内の冷却水を圧縮空気とともに押し
出すためのものである。なお、22は量料調節つまみ、23
は冷却水ポンプストローク調整ダイヤル、24は圧縮空気
入口、25はエアー量調整つまみである。
【0010】冷却水ポンプ21によって押し出された冷却
水と圧縮空気は、ポート26を介して冷却水ミスト発生器
27に浸入する。そして、この冷却水ミスト発生器27の作
動によって混合拡散されることによって冷却水ミストが
生成され、ミスト出口28から後記ノズル30へ圧送され
る。
【0011】なお、上記給油装置Mにおいて50は圧力計
であり、圧縮空気の空気圧を示すものである。
【0012】図1及び図2において、30はノズルであ
り、軸心孔31とこの周囲に周囲孔32が形成されている。
前記潤滑油ミスト発生器17から圧送された植物性潤滑油
ミストLは、このノズル30における軸心孔ポート311 に
供給され、その先端口から再度微粒化された状態で噴霧
される。また、前記冷却水ミスト発生器27から圧送され
た冷却水ミストCは、このノズル30における周囲孔ポー
ト321 に供給され、その先端口から再度微粒化され、前
記植物性潤滑油ミストLの周囲を取り囲む状態でワーク
Wの加工部に噴霧される(図2を参照のこと、以下「複
合ミスト」と記す))。このため、冷却水ミストCは切
削熱を除去するとともに植物性潤滑油ミストが回りに飛
ばないようにカバーする機能をも有している。
【0013】この給油装置Mを用いて、複合ミストを噴
霧しながらアルミAC4C−T6の切削に関する工具磨
耗テストを行ったところ、図3に示すように、複合ミス
ト噴霧しながら切削加工する(本願発明の方法)場合
は、水溶性切削油(鉱物油水溶液)を給油した場合およ
び植物性潤滑油ミストを噴霧した場合よりも、工具の磨
耗が少なく、その寿命を約2倍伸ばすことができるもの
である。
【0014】また、図4に示すように、仕上げ面の精度
に関しては、加工距離30kmにおいて、植物性潤滑油ミ
ストを噴霧した場合にはRy (最大粗さ) =6.80μ
mであるのに対し、複合ミストの場合にはRy (最大粗
さ) 5.96μmであり、その精度は極めて向上した。
なお、測定器の詳細については図4に説明されている。
また、図4中における写真は、仕上げ面の顕微鏡写真
(500×1/4)を示したものである。
【0015】
【発明の効果】この発明に係る切削加工用給油方法は、
ワークの加工部に植物性潤滑油ミストと冷却水ミストと
を同時に噴霧しながら切削加工する切削加工用給油方法
において、前記植物性潤滑油ミストが軸心部を流れその
周囲を前記冷却水ミストが流れるものであるため、潤滑
油として、塩素、リン、硫黄等を含有しない非水溶性の
植物油を使用することができるとともに植物性潤滑油ミ
ストが冷却水ミストに妨げられて空気中に飛散しにくい
ものである。
【0016】よって、この切削加工用給油方法を使用す
れば、作業環境の安全確保および後処理の安全確保に手
間がかからず、よって、作業能率を向上させやすいもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る切削加工用給油方法を実施する
ための給油装置の説明図である。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】同切削加工用給油方法を使用した場合の工具磨
耗テストの結果を示したグラフである。
【図4】同切削加工用給油方法を使用した場合の仕上げ
面性状を測定したチャートである。
【符号の説明】 W … ワーク L … 植物性潤滑油ミスト C … 冷却水ミスト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに潤滑液ミストと冷却液ミストと
    を同時に噴霧しながら切削加工することを特徴とする切
    削加工用給油方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の切削加工用給油方法におい
    て、潤滑液ミストが軸心部を流れその周囲を冷却液ミス
    トが流れることをことを特徴とする。
  3. 【請求項3】 ワークに潤滑液と冷却液との混合液ミス
    トを噴霧しながら切削加工することを特徴とする切削加
    工用給油方法。
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JP2007203412A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Daido Metal Co Ltd 工具ホルダー
JP2011110619A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Nagasaki Prefecture ドライアイスガスとミストの混合ガスを用いたステンレス鋼のエンドミル切削加工法

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