JP2000225316A - 溶剤ガス回収方法及び回収装置 - Google Patents

溶剤ガス回収方法及び回収装置

Info

Publication number
JP2000225316A
JP2000225316A JP11027981A JP2798199A JP2000225316A JP 2000225316 A JP2000225316 A JP 2000225316A JP 11027981 A JP11027981 A JP 11027981A JP 2798199 A JP2798199 A JP 2798199A JP 2000225316 A JP2000225316 A JP 2000225316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
water
activated carbon
adsorbed
carbon fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11027981A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Ishiwatari
正二 石渡
Shinji Ueda
信二 植田
Hisayoshi Goto
久義 後藤
Teruji Tatsushima
照璽 立嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP11027981A priority Critical patent/JP2000225316A/ja
Publication of JP2000225316A publication Critical patent/JP2000225316A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】感光体等の製造工程で生じる気化蒸発排ガスを
吸着して回収して分解を抑えて液化し、溶剤を再利用し
て周囲環境の汚染を防止するとともに資源を有効に活用
する。 【解決手段】非極性溶剤ガスの溶剤を溶剤回収装置2で
熱容量が小さい活性炭繊維フィルタに吸着して回収し、
活性炭繊維フィルタに吸着した溶剤を蒸気で加熱して脱
着させて凝縮し、短時間で効率良く溶剤を回収する。回
収した溶剤が混合した凝縮水を静置して、水分を含有し
た溶剤と凝縮水を分離し、水分を含有した溶剤を水分分
離装置3で多孔性合成ゼオライトからなる水分吸着剤粒
子中を通過させて含有する水分を吸着除去して再利用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば電子写真
方式の複写機等の画像像形成装置に使用する感光体等の
製造に使用した溶剤ガスを回収して再利用するための溶
剤ガス回収方法及び回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体の製造過程では、例え
ば特開平9−258462号公報に示すように、感光層
である電荷発生層と電荷輸送層が所望の特性と膜厚にな
るように液体の溶媒を選定する必要がある。特に厚膜で
ある機能分離型電荷輸送層を形成するときは、自然蒸発
により指触乾燥までを容易にするために気化蒸発の良い
溶媒を使用することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように気化蒸発の
良い溶媒を使用すると、気化した蒸発ガスにより周囲環
境が汚染してしまう。しかしながら、特開平9−258
462号公報に示された感光体の製造方法には使用した
溶媒を回収する方法については何ら示されていなかっ
た。
【0004】この発明はかかる短所を改善し、感光体の
機能分離型電荷輸送層等を製造するときの薬液の溶媒と
して例えば塩化メチレン等の非極性ガスを使用した場合
に、製造工程で生じる気化蒸発排ガスを吸着して回収し
て分解を抑えて液化し、溶剤を再利用して周囲環境の汚
染を防止するとともに資源を有効に活用することができ
る溶剤ガス回収方法及び回収装置を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の溶剤ガス回収
方法は、非極性溶剤ガスの溶剤を活性炭繊維フィルタに
吸着して回収し、活性炭繊維フィルタに吸着した溶剤を
蒸気で加熱して脱着させて凝縮し、溶剤が混合した凝縮
水を静置して、水分を含有した溶剤と凝縮水を分離し、
水分を含有した溶剤を多孔性合成ゼオライトからなる水
分吸着剤粒子中を通過させて含有する水分を吸着除去し
て再利用することを特徴とする。
【0006】上記非極性溶剤ガスが塩化メチレンであ
り、活性炭繊維フィルタに吸着した溶剤を蒸気で加熱し
て脱着させる温度を100〜105℃とし、多孔性合成
ゼオライトの細孔径を0.4nm〜1nmの範囲とす
る。
【0007】この発明の溶剤ガス回収装置は、溶剤回収
装置と水分分離装置を有し、溶剤回収装置は排ガス吸脱
着サイクル槽と分離静置槽を有し、排ガス吸脱着サイク
ル槽は内部に活性炭繊維フィルタを有し、非極性溶剤ガ
スの溶剤を活性炭繊維フィルタに吸着して回収し、活性
炭繊維フィルタに吸着した溶剤を蒸気で加熱して脱着さ
せて凝縮し、分離静置槽は溶剤が混合した凝縮水を静置
して、水分を含有した溶剤と凝縮水を分離し、水分分離
装置は貯槽と水分吸着塔を有し、貯槽は溶剤回収装置で
回収した水分を含有した溶剤を貯留し、水分吸着塔は貯
槽に貯留した水分を含有した溶剤を多孔性合成ゼオライ
トからなる水分吸着剤粒子中を通過させて含有する水分
を吸着除去することを特徴とする。
【0008】上記水分吸着剤粒子に水分吸着指示薬付き
多孔性合成ゼオライトを使用し、水分吸着塔に水分吸着
剤粒子の状態変化を観察する複数の窓を設けることが望
ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の溶剤ガス回収装置は、
溶剤回収装置と水分分離装置を有する。溶剤回収装置は
排ガス吸脱着サイクル槽と、排ガス吸脱着サイクル槽の
後段に設けられ分離静置槽を有し、水分分離装置は貯槽
と水分吸着塔を有する。溶剤回収装置の排ガス吸脱着サ
イクル槽は、内部に円筒状の活性炭繊維フィルタが設け
られている。水分分離装置の貯槽は上端部が溶剤回収装
置の分離静置槽に接続され、下端部は送液ポンプを介し
て水分吸着塔の下端部に接続されている。水分吸着塔は
外筒と内筒を有し、内筒に多孔性合成ゼオライトからな
る水分吸着剤粒子が充填されている。
【0010】この溶剤ガス回収装置で例えば電子写真方
式の複写機等に使用する感光体の製造過程で発生する非
極性溶剤例えば塩化メチレンを含む非極性溶剤含有ガス
(以下、溶剤ガスという)を回収するときは、溶剤ガス
を排ガス吸脱着サイクル槽に供給して活性炭繊維フィル
タに溶剤ガスに含まれる塩化メチレンを吸着させて回収
する。この吸収回収工程を所定時間行ったのち、排ガス
吸脱着サイクル槽に蒸気を供給して、活性炭繊維フィル
タに吸着している塩化メチレンを脱着させる。活性炭繊
維フィルタから脱着した塩化メチレンは蒸気の凝縮水と
混合して排ガス吸脱着サイクル槽の下部に貯留する。こ
の塩化メチレンが混合した凝縮水を分離静置槽に送り、
冷却水により冷却しながら静置して、凝縮水より比重が
大きい塩化メチレンと凝縮水を分離する。この分離して
水分を一定量含有した塩化メチレンを水分分離装置の貯
槽に送り貯留する。この貯槽に貯留された塩化メチレン
液を水分吸着搭の下部から送り、多孔性合成ゼオライト
からなる水分吸着剤粒子を通して水分を多孔性合成ゼオ
ライトに吸着させて除去する。
【0011】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。図に示すように、溶剤ガス回収装置1は
溶剤回収装置2及び水分分離装置3を有する。溶剤回収
装置2は、図2の構成図に示すように、複数の排ガス吸
脱着サイクル槽4a,4bと分離静置槽5と爆気槽6を
有する。水分分離装置3は、図3の構成図に示すよう
に、貯槽7と複数段の水分吸着塔8a,8b,8cと安
定剤供給装置9及び溶剤貯槽10を有する。
【0012】溶剤回収装置2の排ガス吸脱着サイクル槽
4a,4bは、内部に円筒状の活性炭繊維フィルタ41
が中心軸を垂直にして設けられ、下部側端部には吸気弁
42を有し排ガス供給ライン11に接続された吸気口4
3が設けられ、上端部には排気弁44を有する排気口4
5が設けられている。排ガス吸脱着サイクル槽4a,4
bの上部は脱着用スチームライン12に接続され、下端
部は分離静置槽5に接続されている。分離静置槽5は内
部に液面計51と冷却装置等を有する凝縮ライン13に
接続された凝縮コイル52を有し、上端部は排ガス吸脱
着サイクル槽4a,4bに接続され、下端部には送液ラ
イン14が接続されている。この分離静置槽5の側面の
一定レベルの位置は爆気槽6に接続されている。
【0013】水分分離装置3の貯槽7は上端部が溶剤回
収装置2の分離静置槽5に送液ライン14を介して接続
され、下端部は送液ポンプ15a,15bを介して水分
吸着塔8a〜8cの下端部に接続されている。水分吸着
塔8a〜8cは、図4の断面図に示すように、垂直に立
設された外筒81と外筒81内に収納された内筒82を
有し、外筒81の低レベル位置と中レベル位置及び高レ
ベル位置に透明なガラス窓83a,83b,83cを有
する。第1段目の水分吸着塔8aの上端部は貯槽7の上
端部に接続され、第2段目の水分吸着塔8b,8cの上
端部は溶媒貯槽9の上端部に接続されている。水分吸着
塔8a〜8cの内筒82は金属網又は透明あるいは半透
明の合成樹脂、例えば半透明ポリプロピレン等から形成
され、内部に水分吸着剤粒子84が充填されている。安
定剤供給装置9はメタノール等の酸化防止剤を供給す
る。溶剤貯槽10は回収された溶剤を貯留する。
【0014】水分吸着塔8a〜8cに充填された水分吸
着剤粒子84は多孔性合成ゼオライトからなる。ゼオラ
イトはアルカリあるいはアルカリ土類金属の含水アルミ
ノケイ酸塩で、フッ(沸)石に属する天然物と合成物が
ある。合成ゼオライトは米国Linde社から商品名モ
レキュラーシーブとして製造され、沸石類似の構造を持
ち、その特殊な結晶構造により細孔径が分子の大きさと
並ぶオングストローム単位のところで揃っている。細孔
径は構造と置換陽イオンによって異なり、細孔径により
4A,5A,10X、13Xなどの種類がある。モレキ
ュラーシーブ4Aは細孔径が0.4nm、モレキュラー
シーブ5Aは細孔径が0.5nm、モレキュラーシーブ
10Xは細孔径が0.9nm、モレキュラーシーブ13
Xは細孔径が1.0nmである。この合成ゼオライトは
分子ふるい作用を持つことが特徴であり、加熱して結晶
水を除くと、その跡が空洞となり、細孔を通じてここに
ガスを吸着するが、細孔が均一径を持つため、これより
も有効径の大きい分子は吸着されない。例えばモレキュ
ラーシーブ5Aは有効径が0.49nmの正パラフィン
類とイソパラフィン類,芳香類などを分離することがで
きる。また、極性化合物を選択的に吸着し易く、特に水
を強力に吸着し、気体や液体の脱水に使用される。この
多孔性合成ゼオライトの形状は種々あるが、水分吸着塔
8への充填や抜き取り等の取り扱いの容易にするととも
に液体中で使用するときの濾過装置の目詰まりを防止す
るためにペレット、ビーズ、メッシュタイプのいずれか
を選択して使用する。また、回収する溶剤の種類に応じ
て微粉の発生の少ない高物理的強度を持つものや吸着量
の多い高吸着容量のものあるいは耐酸性のあるものを選
択して使用し、保守期間を長くして維持管理を容易にす
る。特に塩素系溶剤中では、遊離塩素による酸性物質が
でき易いため、耐酸性の性質を持ったものを選択する。
【0015】上記のように構成された溶剤ガス回収装置
1で、例えば電子写真方式の複写機等に使用する感光体
の製造過程で発生する非極性溶剤例えば塩化メチレンを
含む非極性溶剤含有ガス(以下、溶剤ガスという)を回
収して再生するときの動作を説明する。
【0016】感光体の製造過程で発生した溶剤ガスは排
ガス供給ライン11より送気され、フィルタ111を通
って送気ファン112により排ガス吸脱着サイクル槽4
a,4bに交互に供給されて吸収回収工程に入る。吸収
回収工程では、図2に示すように、排ガス吸脱着サイク
ル槽4aの吸気弁42と排気弁44を開にして、排ガス
吸脱着サイクル槽4aに溶剤ガスを供給すると、供給さ
れた溶剤ガスは活性炭繊維フィルタ41を通るときに、
溶剤ガスに含まれる非極性溶剤である塩化メチレンが活
性炭繊維フィルタ41に吸着して回収される。この吸収
回収工程を所定時間行ったのち脱着凝縮工程に入る。脱
着凝縮工程に入ると、排ガス吸脱着サイクル槽4aの吸
気弁42と排気弁44を閉にして脱着用スチーム12か
ら蒸気を供給し、活性炭繊維フィルタ41に吸着してい
る溶剤を脱着させ、他方の排ガス吸脱着サイクル槽4b
が吸収回収工程に入る。この脱着工程で脱着する非極性
溶剤が例えば塩化メチレンの場合には、脱着温度を10
0〜105℃として塩化メチレンの分解開始温度120
℃より低くし、加熱時間を3〜8分とする。この非極性
溶剤を吸着した活性炭繊維フィルタ41は熱容量が小さ
く、吸着した溶剤を脱着するときの加熱時間は通常の粒
状活性炭を使用した場合の30〜60分に比べで非常に
短くできる。また、塩化メチレンの場合に、加熱温度を
100〜105℃として塩化メチレンの分解開始温度1
20℃より低くするから、塩化メチレンが分解すること
を防ぐことができる。また、活性炭繊維フィルタ41を
用い蒸気で直接加熱して脱着することにより、塩化メチ
レン液中に発生する酸分を蒸気の凝縮分離水中に溶出す
ることができ、酸分の上昇を抑制することができる。ま
た、活性炭繊維フィルタ41を用い溶剤を吸着して脱着
することにより、溶剤の回収率を初期値95%以上にす
ることができ、粒状活性炭を使用した場合の85〜90
%に比べても溶剤の回収率も高めることができる。
【0017】活性炭繊維フィルタ41から脱着した非極
性溶剤は蒸気の凝縮水と混合して排ガス吸脱着サイクル
槽4aの下部に貯留される。この脱着凝縮工程を所定時
間行ったのち静置分離工程に入る。静置分離工程に入る
と排ガス吸脱着サイクル槽4aから非極性溶剤が混合し
た凝縮水を分離静置槽5に送られる。分離静置槽5に送
られた溶剤が混合した凝縮水は、分離静置槽5で凝縮ラ
イン13から凝縮コイル52に送られる冷却水により1
0〜15℃に冷却されながら静置され、図5に示すよう
に、凝縮水より比重が大きい溶剤が分離静置槽5の下部
に沈降し、凝縮水が浮上して、分離静置槽5の下部から
溶剤層Aと未分離溶剤層Bと凝縮水層Cに分離する。こ
の分離静置槽5の液面が一定レベルになると凝縮水層C
の凝縮水がオーバフローして爆気槽6に送られる。一
方、未分離溶剤層Bの液面により上下に移動する液面計
51のフロート511が所定のレベルに達すると送液ラ
イン14の送液ポンプ141が所定のタイマーセット時
間分だけ動作して溶剤を送液ライン14を通して水分分
離装置3に送る。この溶剤を水分分離装置3に送る送液
ポンプ141の駆動時間は、溶剤層Aと未分離溶剤層B
の1/3〜1/4を残して排出するように設定してお
く。このように送液ポンプ141を駆動することによ
り、未分離溶剤層Bの溶剤、例えば水分含有量600〜
1000ppmの塩化メチレン液は送液されず、溶剤層
Aの水分含有量600ppm以下の塩化メチレン液だけ
を水分分離装置3に送ることができる。
【0018】水分分離装置3に送られた溶剤、例えば水
分含有量600ppm以下の塩化メチレン液は貯槽7に
貯留される。貯槽7に貯留された塩化メチレン液は送液
ポンプ15aにより第1段目の水分吸着搭8aの下部か
ら送られ多孔性合成ゼオライトからなる水分吸着剤粒子
84を通るときに水分が吸着除去されて貯槽7に戻さ
れ、次ぎの送液サイクルまで貯槽7と水分吸着搭8aを
循環する。この水分吸着搭8aで塩化メチレン液の水分
を除去するときに、初期水分含有量600ppm以下と
水分含有量が少ない塩化メチレン液から水分を除去する
から、水分吸着剤粒子84の寿命を長くすることができ
る。また、水分吸着剤粒子84の多孔性合成ゼオライト
は、極性をもつ液体の吸着性に優れ除去効果が良く、無
極性溶剤である塩化メチレン液中で水分を選択吸着し、
塩化メチレン液中の安定剤は分子量が大きく吸着されず
に残存する。さらに、多孔性合成ゼオライトの分子ふる
い作用により細孔径より大きい分子は吸着しないから、
細孔径0.4〜1nmの範囲を選択すれば塩化メチレン
液中の無極性安定剤は吸着除去されないですむとともに
水分の吸着容量も最大にすることができる。また、塩化
メチレンは沸点が40℃と比較的低く気化し易い性質が
ある。そのため送液停止時に気化したガスが水分吸着搭
8aの上部に溜り易く、水分吸着剤粒子84を液から露
出させてしまい液中の水分除去ができなくなる。そこで
水分吸着搭8aの下部から塩化メチレン液を供給し上部
から排出することにより気化したガスを排出し、水分吸
着剤粒子84の液からの露出を防ぎ、安定して塩化メチ
レン液の水分を除去させる。
【0019】この水分吸着搭8aによる水分の除去を繰
り返すことにより、貯槽7に貯留された塩化メチレン液
の水分含有量は、例えば水分吸着剤粒子84の充填断面
積が78.5cm2程度で、吸着長さが約800cmの
水分吸着搭8aに液通過速度を10リットル以下/毎分
として約1時間循環させた結果、塩化メチレン液の水分
含有量は500ppm以下になった。
【0020】この状態で、次ぎの送液サイクルが開始さ
れる前に送液ポンプ15bを駆動して、貯槽7に貯留さ
れた水分含有量500ppm以下の塩化メチレン液を第
2段目の水分吸着搭8b,8cに送り、多孔性合成ゼオ
ライトからなる水分吸着剤粒子84を通しながら水分を
除去し濾過器16を通して溶剤貯槽10へ送る。この水
分吸着搭8b,8cで、例えば水分吸着剤粒子84の充
填断面積が78.5cm2程度で、吸着長さが約800
cmを液通過速度1リットル以下/毎分で塩化メチレン
液を通した結果、塩化メチレン液の水分含有量は400
ppm以下になった。通常、塩化メチレン液中の水分含
有量の工業用規格は200ppm以下であり、その実測
値は40〜100ppmの範囲であった。水分吸着搭8
b,8cで水分を除去した塩化メチレン液中の水分含有
量は400ppm以下であるが、感光体の製造過程で塗
布膜の余剰部洗浄などの感光体の電気特性に直接影響の
ないところで利用するため問題のない水分含有量であ
り、再利用することができる。この溶剤貯槽10に送ら
れた塩化メチレン液に安定剤供給装置9からメタノール
等の酸化防止剤を1%程度補給し、酸化防止剤を補給し
た塩化メチレン液を送液ポンプ17により濾過器等を通
して感光体の製造過程の洗浄装置へ供給し再利用する。
【0021】このように、溶剤、例えば水分含有量60
0ppm以下の塩化メチレン液の水分を吸着して除去す
るときに、水分吸着搭8a〜8cの金属網又は半透明ポ
リプロピレンの内筒82に充填した多孔性合成ゼオライ
トからなる水分吸着剤粒子84に、水分の吸着量により
色相が変化する水分吸着指示薬を付けておく。このよう
に水分吸着指示薬付き水分吸着剤粒子84を使用するこ
とによりに、外筒81に設けたガラス窓83a〜83c
から水分吸着指示薬付き水分吸着剤粒子84の色相の変
化を確認して水分吸着量を検知することができる。例え
ば外筒81の中位層にあるガラス窓83bで確認してい
る水分吸着指示薬付き水分吸着剤粒子84が中位層が青
色より薄茶色と色相変化したときに、水分吸着搭8a〜
8cのよる水分の吸着除去を中止し、水分吸着搭8a〜
8c内の塩化メチレン液をドレンバルブで回収し、水分
吸着搭8a〜8cに下部から0.5〜1kg/cm2
圧力の乾燥圧縮空気を50リットル/毎分程度供給し、
水分吸着搭8a〜8c内の塩化メチレンを気化させて貯
槽7に回収してから、水分吸着指示薬付き水分吸着剤粒
子84を交換する。このようにして、常に安定した状態
で塩化メチレン液の水分を除去することができる。この
塩化メチレンを気化させるときに、除湿された乾燥圧縮
空気を供給することにより、気化時の結露を防止するこ
とができる。また、水分吸着剤粒子84の吸着性能劣化
は送液方向より順次飽和するため、外筒81の中位層に
あるガラス窓83bで水分吸着剤粒子84の水分吸着の
状態を確認して交換することにより、吸着して除去する
塩化メチレン液中の水分含有量の大きな変化を防止する
ことができる。
【0022】上記実施例は溶剤として塩化メチレンを回
収する場合について説明したが、他の非極性溶剤も同様
にして回収して再利用することができる。
【0023】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、非極性
溶剤ガスの溶剤を熱容量が小さい活性炭繊維フィルタに
吸着して回収し、活性炭繊維フィルタに吸着した溶剤を
蒸気で加熱して脱着させて凝縮するようにしたから、短
時間で効率良く溶剤を回収することができる。
【0024】この回収した溶剤が混合した凝縮水を静置
して、水分を含有した溶剤と凝縮水を分離し、分離した
水分含有量が少ない溶剤から水分を除去するから、水分
吸着剤粒子の寿命を長くすることができる。
【0025】この分離した水分含有量が少ない溶剤を多
孔性合成ゼオライトからなる水分吸着剤粒子中を通過さ
せて含有する水分を吸着除去するから、水分を効率良く
吸着して除去することができる。
【0026】また、非極性溶剤ガスが塩化メチレンの場
合、活性炭繊維フィルタに吸着した溶剤を蒸気で温度1
00〜105℃で加熱して脱着することにより、塩化メ
チレンが分解することを防ぎ、安定して回収することが
できる。さらに、多孔性合成ゼオライトの細孔径を0.
4nm〜1nmの範囲にすることにより、非極性溶剤に
含まれる水分を効率良く吸着して除去することができ
る。
【0027】また、水分吸着剤粒子に水分吸着指示薬付
き多孔性合成ゼオライトを使用し、水分吸着塔に水分吸
着剤粒子の状態変化を観察する複数の窓を設け、水分吸
着剤粒子の水分吸着の状態を確認し、一定量の水分を吸
着したときに水分吸着剤粒子を交換することにより、吸
着して除去する溶剤中の水分含有量の大きな変化を防止
することができ、安定して水分を除去することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】上記実施例の溶剤回収装置の構成図である。
【図3】上記実施例の水分分離装置の構成図である。
【図4】水分吸着塔の構成を示す断面図である。
【図5】分離静置槽における分離処理を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 溶剤ガス回収装置 2 溶剤回収装置 3 水分分離装置 4 排ガス吸脱着サイクル槽 5 分離静置槽 7 貯槽 8 水分吸着塔 9 安定剤供給装置 10 溶剤貯槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 久義 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 立嶋 照璽 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 EA12 EA14 4D002 AA21 AB03 BA04 BA13 CA07 DA41 DA45 GA01 GA02 GB03 GB20 4D012 CA11 CA20 CB01 CD02 CE02 CE03 CF04 CF10 CG02 CG05 CH04 CH06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非極性溶剤ガスの溶剤を活性炭繊維フィ
    ルタに吸着して回収し、活性炭繊維フィルタに吸着した
    溶剤を蒸気で加熱して脱着させて凝縮し、溶剤が混合し
    た凝縮水を静置して、水分を含有した溶剤と凝縮水を分
    離し、水分を含有した溶剤を多孔性合成ゼオライトから
    なる水分吸着剤粒子中を通過させて含有する水分を吸着
    除去して再利用することを特徴とする溶剤ガス回収方
    法。
  2. 【請求項2】 上記非極性溶剤ガスが塩化メチレンであ
    る請求項1記載の溶剤ガス回収方法。
  3. 【請求項3】 上記活性炭繊維フィルタに吸着した溶剤
    を蒸気で加熱して脱着させる温度を100〜105℃と
    する請求項2記載の溶剤ガス回収方法。
  4. 【請求項4】 上記多孔性合成ゼオライトの細孔径は
    0.4nm〜1nmの範囲である請求項2又は3記載の
    溶剤ガス回収方法。
  5. 【請求項5】 溶剤回収装置と水分分離装置を有し、 溶剤回収装置は排ガス吸脱着サイクル槽と分離静置槽を
    有し、排ガス吸脱着サイクル槽は内部に活性炭繊維フィ
    ルタを有し、非極性溶剤ガスの溶剤を活性炭繊維フィル
    タに吸着して回収し、活性炭繊維フィルタに吸着した溶
    剤を蒸気で加熱して脱着させて凝縮し、分離静置槽は溶
    剤が混合した凝縮水を静置して、水分を含有した溶剤と
    凝縮水を分離し、 水分分離装置は貯槽と水分吸着塔を有し、貯槽は溶剤回
    収装置で回収した水分を含有した溶剤を貯留し、水分吸
    着塔は貯槽に貯留した水分を含有した溶剤を多孔性合成
    ゼオライトからなる水分吸着剤粒子中を通過させて含有
    する水分を吸着除去することを特徴とする溶剤ガス回収
    装置。
  6. 【請求項6】 上記水分吸着剤粒子に水分吸着指示薬付
    き多孔性合成ゼオライトを使用し、水分吸着塔に水分吸
    着剤粒子の状態変化を観察する複数の窓を設けた請求項
    5記載の溶剤ガス回収装置。
JP11027981A 1999-02-05 1999-02-05 溶剤ガス回収方法及び回収装置 Pending JP2000225316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11027981A JP2000225316A (ja) 1999-02-05 1999-02-05 溶剤ガス回収方法及び回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11027981A JP2000225316A (ja) 1999-02-05 1999-02-05 溶剤ガス回収方法及び回収装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000225316A true JP2000225316A (ja) 2000-08-15

Family

ID=12236045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11027981A Pending JP2000225316A (ja) 1999-02-05 1999-02-05 溶剤ガス回収方法及び回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000225316A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1297336C (zh) * 2003-10-20 2007-01-31 中国石油化工股份有限公司 一种活性炭纤维吸附回收处理有机废气的装置和方法
JP2010029739A (ja) * 2008-06-25 2010-02-12 Toyobo Co Ltd 有機溶剤含有ガス処理システム
CN103402596A (zh) * 2011-02-21 2013-11-20 东洋纺株式会社 有机溶剂脱水装置
CN109970263A (zh) * 2018-03-02 2019-07-05 柏天劳有限公司 一种净化装置
CN110743521A (zh) * 2019-11-27 2020-02-04 山东大学 一种吸汞焦下沉式快速解吸的系统及方法
CN113091287A (zh) * 2021-03-30 2021-07-09 江苏大橡木集团有限公司 一种实验室废气热回收装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1297336C (zh) * 2003-10-20 2007-01-31 中国石油化工股份有限公司 一种活性炭纤维吸附回收处理有机废气的装置和方法
JP2010029739A (ja) * 2008-06-25 2010-02-12 Toyobo Co Ltd 有機溶剤含有ガス処理システム
CN103402596A (zh) * 2011-02-21 2013-11-20 东洋纺株式会社 有机溶剂脱水装置
CN103402596B (zh) * 2011-02-21 2015-07-29 东洋纺株式会社 有机溶剂脱水装置
CN109970263A (zh) * 2018-03-02 2019-07-05 柏天劳有限公司 一种净化装置
CN110743521A (zh) * 2019-11-27 2020-02-04 山东大学 一种吸汞焦下沉式快速解吸的系统及方法
CN113091287A (zh) * 2021-03-30 2021-07-09 江苏大橡木集团有限公司 一种实验室废气热回收装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9518971B2 (en) Recovery of Xe and other high value compounds
US6117328A (en) Adsorbent-filled membranes for pervaporation
US5695546A (en) Method for collecting volatile organic substances
US5702505A (en) Method for collecting volatile organic substances
EA017479B1 (ru) Композиция волокна сорбента и способ адсорбции с циклическими колебаниями температуры
WO1997044120A1 (fr) Systeme de recuperation d'un solvant organique et procede associe
WO2012120948A1 (ja) 有機溶剤の除去方法、及び除去装置
CN108144404A (zh) 一种车间尾气净化处理装置及其工艺
JP2010149040A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
JP5697852B2 (ja) 揮発性有機物回収システム
JP2000225316A (ja) 溶剤ガス回収方法及び回収装置
US4885099A (en) Closed system solvent stripping and reclaiming apparatus
CA2341246A1 (en) Separation of gases containing sf6
Kelleher et al. Preparation and use of a mesoporous silicate material for the removal of tetramethyl ammonium hydroxide (TMAH) from aqueous solution
JP2010142728A (ja) 排ガス処理システム
JP2009273975A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
KR100375079B1 (ko) 휘발성 유기화합물의 흡착-응축식 회수 방법 및 이를 위한장치
JP2009291676A (ja) 溶剤精製装置
JP2000300955A (ja) 廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装置
JP2012081411A (ja) 溶剤脱水装置
AU773355B2 (en) Method for reclamation and/or separation of sulphur oxyfluorides from gas mixtures
JP2010029739A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
JP4911139B2 (ja) 揮発性有機化合物の除去・回収方法
JP2011092871A (ja) 有機溶剤回収システム
CN205730836U (zh) 一种大风量二硫化碳废气处理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041102

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050308