JP2000221509A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2000221509A
JP2000221509A JP2098199A JP2098199A JP2000221509A JP 2000221509 A JP2000221509 A JP 2000221509A JP 2098199 A JP2098199 A JP 2098199A JP 2098199 A JP2098199 A JP 2098199A JP 2000221509 A JP2000221509 A JP 2000221509A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
alignment film
display device
fluorocyanoester
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JP2098199A
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English (en)
Inventor
Satoshi Ihara
聡 渭原
Shinsuke Iguchi
真介 井口
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Kyocera Display Corp
Original Assignee
Kyocera Display Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧駆動が可能で、長期間に亘り安定した
表示機能が保持される液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 液晶4としてフロロシアノエステル系化
合物を含有するものを用い、液晶表示素子の50%しき
い値電圧を1.5V以下とし、配向膜3として、例え
ば、シクロアルカン環を有するポリイミドのように38
0nmの光線透過率が配向膜膜厚100nmあたり95
%以上であるものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低電圧駆動が可能
な液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯情報端末や携帯電話等の用途では、
軽量化および電池寿命の観点から消費電力が小さい液晶
表示素子が求められている。消費電力は駆動電圧に比例
するので、低電圧駆動が可能な液晶表示素子が望まれ
る。
【0003】液晶表示素子の駆動電圧を低下するために
は、しきい値電圧の低い液晶を採用することが効果的で
ある。そして、一般的に液晶の誘電率異方性が大きいほ
どしきい値電圧が低下することが知られている。また、
誘電率異方性を大きくする液晶組成物にフロロシアノエ
ステル系化合物がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液晶表示素子に駆動電圧を下げる目的で、フロロシアノ
エステル系化合物を含有する液晶を適用すると、使用条
件によっては液晶表示素子の寿命が短くなる傾向があっ
た。
【0005】すなわち、フロロシアノエステル系化合物
はエステル結合の部分で分解しやすく、その結果、液晶
中の導電率が上がり、コントラストの低下や表示むらが
発生したりして表示不良が生じてくることがある。特
に、液晶に紫外線が照射されると、この傾向が顕著とな
る。
【0006】本発明は、上記課題を解決し、低電圧駆動
が可能で、長期間に亘り安定した表示をできる液晶表示
素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
すべくなされたものであり、透明電極上に配向膜を形成
した二つのガラス基板の配向膜面を対向させ、その間に
誘電率異方性が正のネマチック液晶を封入し、両ガラス
基板の外側に一対の偏光板を配置してなる液晶表示素子
において、その50%しきい値電圧が1.5V以下であ
ること、前記配向膜がポリイミド樹脂からなり、波長3
80nmの光線透過率が配向膜膜厚100nmあたり9
5%以上であること、および前記液晶がフロロシアノエ
ステル系化合物を含有していることを特徴としている。
【0008】ここで50%しきい値電圧とは、液晶表示
素子をスタティック駆動したときに透過率の値が最大値
と最小値の平均値になる電圧をいう。
【0009】また、配向膜がシクロアルカン環を有する
ことを特徴としている。さらに、液晶の誘電率異方性が
+19以上であることを特徴としている。
【0010】このような構成にすることで、低電圧駆動
が可能で、液晶に紫外線が照射された場合でもフロロシ
アノエステル系化合物が分解しにくく、長期間に亘り安
定した表示ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照しながら説明す
る。図1は本発明に係る液晶表示素子の模式的断面図で
ある。
【0012】図1において、1はガラス基板であり、2
は透明電極であり、3は配向膜であり、4は液晶であ
り、5は偏光板である。また、6はシール材であり、7
はスペーサーである。
【0013】所定のパターンにパターニングしたITO
(In−SnO)、SnO 等の透明電極2を
設けたガラス基板1の表面に配向膜3を設ける。このと
き、ガラス基板1と透明電極2との間にカラーフィルタ
ーを設けてもよいし、透明電極2と配向膜3との間にS
nO等の絶縁膜やカラーフィルター、遮光膜を設けて
もよい。
【0014】前記配向膜3としては、ポリイミド樹脂か
らなり、波長380nmの光線透過率が配向膜膜厚10
0nmあたり95%以上であることが重要である。これ
が小さいと、配向膜が短波長側の紫外線を吸収しやすく
なり、配向膜面で増感し、フロロシアノエステル系化合
物が分解しやすくなる。また、波長350nmの光線透
過率が配向膜膜厚100nmあたり90%以上であるこ
とが好ましい。
【0015】なお、上記の光線透過率は以下のようにし
て求められる。ガラス基板に配向膜材料をスピンコート
法で乾燥膜厚が1μm程度となるように塗布し、その後
250℃で2時間焼成する。
【0016】このようにして形成した配向膜付きガラス
基板の分光透過率を配向膜のないガラス基板をリファレ
ンスとして測定する。そして、測定点の配向膜膜厚を測
り、上記測定値を100nmの膜厚あたりに換算して算
出する。
【0017】また、配向膜の上記透過率は分子構造と関
係があり、一般に共役構造が長くなると透過率が低下す
る。共役構造を短くする手法としては、分子中に非芳香
環を導入することが有効であり、例えば、配向膜材料の
一成分としてシクロアルカン環を有する酸無水物を用い
れば、共役構造がシクロアルカン環で分断され、波長3
80nmでの光線透過率を高くすることができる。ここ
で、上記シクロアルカン環としては、シクロブタン環、
シクロペンタン環およびシクロヘキサン環を挙げること
ができる。
【0018】すなわち、配向膜の分子構造式を一般式
(1)で表すと、
【化1】 (式中、Xはジアミン残基を表し、Yはシクロアルカン
環を表す)で示されるものが好ましく用いられる。
【0019】なお、好ましくない酸無水物の代表例とし
ては、一般的な配向膜に多用されているピロメリット酸
無水物であり、これは、中央の環がベンゼン環である。
【0020】本発明において、配向膜の膜厚は20nm
〜80nmの範囲であることが好ましい。これが薄すぎ
ると配向不良が発生しやすくなり、また、厚すぎると紫
外線の吸収が多くなるとともに駆動電圧が上昇し、コン
トラスト不良が発生しやすくなる。
【0021】その後、ラビング処理を行い配向膜面を対
向させ、スペーサー7にて所定のギャップに保持し、シ
ール材6で周辺を囲み、図示していない注入孔より液晶
4を注入し、封止する。
【0022】ここで、ラビングの配向方向としては特に
限定されないが、セルを組みあげたときにその交叉角が
180〜270°とすることが好ましい。これが小さす
ぎると時分割駆動をした際の液晶分子の状態変化が少な
く、大きすぎるとヒステリシスや光を散乱するドメイン
が発生しやすくなる。
【0023】本発明に関わる液晶4は、フロロシアノエ
ステル系化合物を含有することが重要であり、誘電率異
方性が+19以上であることが低電圧駆動を行ううえで
好ましい。
【0024】また、フロロシアノエステル系化合物の含
有量(濃度)は、下限濃度が駆動電圧に対する要請で決
定され、上限濃度が溶解度で決定されるものであるが、
2〜30%とされ、特に好ましくは5〜20%とされ
る。濃度が高いほど駆動電圧は低くなるが、信頼性は低
下しやすくなる。
【0025】そして、ガラス基板1の外側に偏光板5が
それぞれ配置され、液晶表示素子とされる。また、両側
に配置された偏光板5とガラス基板1との間の少なくと
も一方に位相差フィルムを設けてもよい。位相差フィル
ムを設けたことにより、コントラストが高くなり、表示
むらが目立ちにくくなる。
【0026】本発明の液晶表示素子は、バックライトを
用いる透過型として、反射板を用いる反射型として、ま
た半透過反射板を用いる半透過型として使用することが
できる。また、本発明の液晶表示素子は、50%しきい
値電圧が1.5V以下であることが重要である。
【0027】配向膜により、フロロシアノエステル系化
合物の分解しやすさが異なる理由は必ずしも明らかでは
ないが、配向膜とフロロシアノエステル系化合物との相
互作用の差に起因するものと推定される。
【0028】すなわち、酸無水物由来の環が芳香環であ
る通常の配向膜材料の場合には、ジアミン由来の芳香環
との間で長い共役系が生じ短波長紫外線を吸収しやすく
なるとともに、その分子構造が平面的であることより、
フロロシアノエステル系化合物が配位しやすくなり、フ
ロロシアノエステル系化合物の分解が生じやすくなる。
【0029】これに対して、酸無水物由来の環をシクロ
アルカン環とすることにより、共役がここで遮断される
とともに、この部分で屈曲が生じ平面性が崩れ、前記配
位が阻害されて分解が抑制されることになると考えられ
る。
【0030】なお、本発明の効果を損じない範囲で、通
常の液晶表示素子で使用されている公知の材料および公
知の技術が適用可能である。
【0031】
【実施例】例1(実施例) ガラス基板上に面抵抗が100Ω/□のITO層を設
け、パターニングしてストライプ状の透明電極を形成し
た。その上にシリカとチタニアからなる絶縁膜を50n
mの厚さに製膜した。さらにその上に、波長350nm
の光線透過率が93%、380nmの光線透過率が96
%(それぞれ、配向膜の膜厚100nmあたりの透過
率)となる配向膜を厚さ40nmに形成した。この配向
膜材料の酸無水物はシクロブタン環を有するものであ
る。
【0032】次に、この配向膜の表面をラビングにより
配向処理した。配向方向はセルを組みあげたときにその
交叉角が240°になるように設定した。上下一組の基
板の一方に熱硬化性のエポキシ樹脂からなるシール材を
印刷し、他方に基板間のギャップを一定に保つためのプ
ラスチックビーズからなるスペーサーを散布した後、両
者を所定の位置で重ね合わせ、熱圧着して貼り合わせ
た。スペーサーとしては、セルを組みあげたときの基板
間のギャップが6μmになるように選定した。
【0033】このようにして作成した空セルに、真空注
入法にてフロロシアノフェニルエステル系化合物を15
%含有し、誘電率異方性が+20の液晶を封入した。そ
の後、上下基板の外側に偏光板(日東電工製Q−12−
35)を所定の角度で貼り付け、液晶表示素子を得た。
この液晶表示素子の50%しきい値電圧は1.44Vで
あった。
【0034】得られた液晶表示素子の偏光板の真上から
UVフェードメータにより紫外線(波長300〜500
nm:光量30mW/cm)を照射する耐光性試験を
行った。液晶の導電率を確認すると、初期状態で0.6
×10−11S/cm 、100時間経過後に3.8×
10−11S/cmであった。また、液晶表示素子の上
下電極に一定条件(3V、32Hz)を印加したときに
流れる電流値は、初期状態で12.4μAであったもの
が100時間経過後に15.2μAとなった。さらに、
試験後の点灯状態も試験前とほぼ同等の表示状態を保っ
ていた。
【0035】例2(比較例) 配向膜を、波長350nmの光線透過率が85%、38
0nmの光線透過率が92%(それぞれ、配向膜の膜厚
100nmあたりの透過率)となる配向膜に代えたほか
は例1と同様にして、液晶表示素子を得た。ここで用い
た配向膜材料の酸無水物はベンゼン環を有するピロメリ
ット酸無水物を含むものであった。
【0036】この液晶表示素子の50%しきい値電圧は
1.47Vであった。また、例1と同様に耐光性試験を
行った。液晶の導電率は初期状態で1.2×10−11
S/cm 、100時間経過後には18.8×10
−11S/cmとなり、導電率の増加分は17.6×1
−11S/cm と非常に大きいものであった。ま
た、電流値は初期状態で11.4μA、100時間経過
後には22.7μAとなり、初期状態の2.0倍にもな
った。さらに、これの点灯状態を確認すると、試験前に
比べコントラストが低下しており、表示むらの発生もあ
った。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の液晶表示素
子は、分解しやすいフロロシアノエステル系化合物を含
有した液晶を使用することができ、携帯機器に適した低
電圧駆動可能であるとともに、紫外線照射により液晶中
の導電率が上昇するのを防ぎ、コントラストの低下や表
示むらの発生が生じにくい。したがって、低電圧駆動が
可能で、長期間に亘り安定した表示をできるという優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す液晶表示素子の模
式的断面図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 透明電極 3 配向膜 4 液晶 5 偏光板 6 シール材 7 スペーサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極上に配向膜を形成した二つのガ
    ラス基板の配向膜面を対向させ、その間に誘電率異方性
    が正のネマチック液晶を封入し、両ガラス基板の外側に
    一対の偏光板を配置してなる液晶表示素子において、そ
    の50%しきい値電圧が1.5V以下であること、前記
    配向膜がポリイミド樹脂からなり、波長380nmの光
    線透過率が配向膜膜厚100nmあたり95%以上であ
    ること、および前記液晶がフロロシアノエステル系化合
    物を含有していることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記配向膜がシクロアルカン環を有する
    請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記液晶の誘電率異方性が+19以上で
    ある請求項1または請求項2に記載の液晶表示素子。
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