JP2000219566A - セラミック建材の製造方法 - Google Patents

セラミック建材の製造方法

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JP2000219566A
JP2000219566A JP11022285A JP2228599A JP2000219566A JP 2000219566 A JP2000219566 A JP 2000219566A JP 11022285 A JP11022285 A JP 11022285A JP 2228599 A JP2228599 A JP 2228599A JP 2000219566 A JP2000219566 A JP 2000219566A
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Gozaburo Nakasuga
剛三郎 中須賀
Minoru Tanaka
稔 田中
Tetsuji Ozaki
哲二 尾崎
Hiroki Honda
裕姫 本多
Masatomo Henmi
眞知 逸見
Takashi Matsushita
崇 松下
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Aoki Corp
Japan Sewage Works Agency
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Aoki Corp
Japan Sewage Works Agency
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成品の寸法精度が高く、製造工数が低減さ
れ、製造時における成品の割れ等の発生が無く高品質
で、かつ大形のセラミック建材を製造可能とする下水汚
泥溶融スラグからのセラミック建材の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 下水汚泥溶融スラグからセラミック建材
を製造するにあたり、所定の粒度に粉砕した後、磁選し
た50重量%以上の前記下水汚泥溶融スラグと、1重量
%〜5重量%のセメントと、25重量%以下の石粉と、
5重量%〜20重量%の粘土とを、補強材及び成形に必
要な水を加えて混練し、次いで該混練体を所定圧力で加
圧成形し、次いでこの成形体を約1100℃以上の温度
で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥溶融スラ
グからセラミック建材、例えばセラミックタイルを製造
する製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年急増している産業
廃棄物の代表的な処分方法として、該廃棄物を焼却炉に
て焼却して減容化する方法が通常行なわれているが、前
記のように廃棄物自体の発生量が多くなるとこれに伴な
い焼却灰の量も多くなり、該焼却灰の処分方法が課題と
なっている。下水道施設においても、これの完備の進展
に伴ない前記産業廃棄物の場合と同様に、下水汚泥の発
生量が急増している。そして該下水道施設においては、
溶融汚泥の減容化の有効な手段として該汚泥の焼却、さ
らには溶融スラグ化が行なわれている。
【0003】さらに、前記処理により発生する焼却灰や
溶融スラグについては、その有効利用を行なうため、該
焼却灰あるいは溶融スラグを主原料とするセラミック建
材の製造方法として、後述する種々の従来技術が提案さ
れている。
【0004】しかしながら、後記に詳述するようにいず
れの従来技術においても下水汚泥溶融スラグからセラミ
ック建材を製造する方法には次のような問題点がある。
【0005】(1)溶融スラグという粘土鉱物を主原料
としているため、焼成前の乾燥および焼成時での粘土鉱
物の収縮が大きく、寸法精度が低くなる。従って、かか
る方法では大型、厚肉で寸法精度の高いセラミック建材
を効率よく製造することは困難であった。 (2)前記のように、粘土鉱物を主原料としているた
め、焼成時間に長時間を要しており、これにより、製造
されるセラミック製品の単価が高騰する。 (3)また前記粘土鉱物においては、500℃〜600
℃での吸熱反応と、これにともなう収縮があり、これに
よって加熱効率が低下する。さらに加熱時における急激
な加熱が亀裂変形の原因となるため、緩慢な加熱の必要
があるが、かかる緩慢な加熱は、かつ生産性の低下をも
たらす。
【0006】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、成
品の寸法精度が高く、製造工数(時間)が低減され、製
造時における成品の割れ等の発生が無く高品質で、かつ
大形のセラミック建材を製造可能とする下水汚泥溶融ス
ラグからのセラミック建材の製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、下水汚泥溶融スラグからセラミック建材を
製造するにあたり、適宜粒度、より具体的には粒径1.
5mm以下に粉砕して粉砕スラグとした後、磁選した約
50重量%以上の下水汚泥溶融スラグと、約1〜5重量
%のセメントと、約5〜20重量%の粘土を含む混合体
を成形に必要な水を加えて混練した後、該混練体を所定
圧力で加圧成形し、続いて該成形体を約1100℃以上
の温度で焼成させることを特徴とする下水汚泥溶融スラ
グからのセラミック建材の製造方法を提案する。この場
合、加圧成形圧力は80kg/cm2以上が好ましい
が、20〜80kg/cm2でも足りる。
【0008】この場合、請求項2記載のように、前記混
練の際に、前記下水汚泥溶融スラグの約10〜20重量
%の溶融ダストを混入させて混練を行なうようにしても
よく、又請求項3記載のように、前記混練の際に、補強
材としてアスベスト、パルプ等の繊維質材料を用い、そ
の量を2〜15重量%として混練を行なうようにしても
よい。更に前記セラミック建材がセラミックタイルであ
る場合においては、請求項4に記載のように、前記混合
体に石粉を約5〜25重量%含有させてセラミックタイ
ルを製造するのがよい。
【0009】かかる発明によれば、収縮の原因である状
態変化を完了している溶融スラグを主原料として、これ
を適当な粒度に粉砕するので、焼成時における収縮率を
小さくすることができ、寸法精度が向上する。従って、
後記するような従来技術に較べ大形のセラミック建材を
高精度で以って製造することができる。また、溶融スラ
グの粉砕粒度等により成形性及び収縮率を調整し、後工
程の成形時間及び焼成時間を従来技術に較べて大幅に短
縮することができる。更に、混練時にセメントと粘土と
を併用して添加することにより、粘土によって曲げ強さ
を向上するとともに吸水率が低下し、乾燥期間中におけ
るセメントの水和結晶水の少量の放出による湿分の付与
によって、乾燥亀裂の発生を防止するとともに、粘土に
よる収縮を低下させることができる。また、本発明にお
いては、溶融スラグを粒径1.5mm以下の粉砕スラグ
とすることにより、成形性及び収縮率を調整し、後工程
の成形時間及び焼成時間を短縮させる。
【0010】さらに、請求項2記載のように、砒素(ヒ
素)等の、重金属溶出がみられる溶融ダストを溶融スラ
グの10重量%以上混入しても、所望のセラミック建材
が得られる。このように溶融ダストをセラミック化する
ことによって前記溶融ダスト中の有害な重金属の溶出が
抑制される。
【0011】次に、本発明と従来技術との差異を中心に
説明する。本発明は前記したように磁選した下水汚泥溶
融スラグを用いる点を第1の特徴としている。特開平7
−61851号に示されるように、適当粒度に調整した
下水汚泥溶融スラグをバインダで混練して高圧プレスで
成形して、乾燥、焼成工程を経て煉瓦やタイル等の建設
用資材を製造する技術は公知であるが、下水汚泥溶融ス
ラグを磁選する技術は新規である。そして下水汚泥溶融
スラグを磁選する事により曲げ強さが増加するという有
効な作用を有する。
【0012】又、本発明は、約1〜5重量%のセメント
と、約5〜20重量%の粘土の組合せを第2の特徴とす
る。即ち、本発明は収縮及び亀裂の原因である粘土を極
力減らすとともにセメント添加により粘土の欠点を改良
するものであり、特にセメントを約1〜5%に数値限定
して曲げ強さを低下させることなく、成形体の強度向上
と乾燥亀裂を防止し、又粘土を約5〜20%に数値限定
して収縮率の増加を抑制しつつ曲げ強さを高くしてい
る。例えば特開平7−96263号には整粒した焼却灰
にセメント結合剤を混練加圧成形して建築用資材として
用いる技術が開示されているが、かかる技術にはセメン
トと粘土の組合せも開示されておらず、且つそのセメン
ト混合数値も12%と本発明の約1〜5%の範囲を越え
ている。又特開平8−253353号には、下水汚泥焼
却灰に、セメントを混和して1300℃以上の温度で焼
成する技術が従来技術として開示されているが、セメン
トと粘土の組合せ技術は開示されていない。
【0013】又特開平7−124535号には燃焼灰の
硬化凝結剤としてセメントを主剤として助剤として石膏
や珪酸塩を用いる技術が開示されており、粘土も珪酸塩
が含まれると解する。しかしながらかかる従来技術は焼
成を予定しておらず、化学反応による常温固化である点
において本発明と技術的に異なるのみならず、セメント
混合数値も20%と本発明の約1〜5%の範囲を大幅に
越え、且つ助剤の使用量も1%以下であり、本発明の粘
土使用量の約5〜20重量%より大幅に低い。又特公平
3−70558号公報に、石灰系下水汚泥溶焼却灰を圧
縮成形し、この成形体を950〜1200℃の温度で焼
成してタイルや煉瓦等の建設資材を製造する技術が開示
されているが、本従来技術の出発原料は下水汚泥溶焼却
灰自体であり、成形原料が下水汚泥溶融スラグの混練体
ではない。本発明は磁選した下水汚泥溶融スラグとセメ
ントと粘土を含む混練体を所定圧力で加圧成形し、続い
て約1100℃以上の温度で焼成させ点に特徴を有する
ものである。
【0014】又、本発明は前記セラミック建材がセラミ
ックタイルである場合においては、前記混合体に石粉を
約5〜25重量%含有させてセラミックタイルを製造す
ることも新規である。例えば特開平8−253353号
において、下水汚泥焼却灰を用いた軽量骨材の製造方法
として長石を混合した技術が開示されているが、かかる
技術は骨材(人工石)の製造方法で有り、本発明のよう
にセラミック建材の製造方法ではない。特にセラミック
建材がセラミックタイルである場合において、前記混合
体に石粉が約5〜25%含有することにより曲げ強さを
基準内に維持しつつタイル生地の明るさと見栄え向上と
いう特有の効果を有する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0016】図1は本発明の実施形態に係る下水汚泥溶
融スラグからセラミック建材を製造する手順を示したフ
ローチャートである。
【0017】図1を参照して本発明の実施形態に係るセ
ラミック建材の製造方法の詳細を説明する。 (1)先ず主原料である下水汚泥溶融スラグをミル等の
粉砕手段により粒径1.5mm以下に粉砕して粉砕スラ
グとする(図中のステップ1)。ここで、溶融スラグを
主原料とするのは、該溶融スラグが高温での溶融透過を
経て収縮の原因である状態変化を完了させていることに
よるものであり、これによって成品の寸法精度が高くな
る。また、粒径1.5mm以下の粉砕スラグとすること
により、成形性及び収縮率を調整し、後工程の成形時間
及び焼成時間を短縮させる。
【0018】(2)前記粉砕スラグを磁選する(ステッ
プ2)。即ち、前記粉砕スラグを磁選することによって
曲げ強さを増加させる。
【0019】(3)磁選後の溶融スラグを用い、 該溶融スラグ:50重量%以上 セメント :1〜5重量% 粘土 :5〜20重量% 石粉 :0〜25重量% の各原料と、補強材としてのアスベスト、パルプ等の繊
維質材料を2〜15重量%とを、後述する成形工程にお
ける成形に必要な量の水を加えて混練する(ステップ
3)。尚、前記各原料に前記溶融スラグの10重量%以
上、具体的には約10〜20重量%の溶融ダストを添加
することもできる。
【0020】ここで、溶融スラグを50重量%以上とし
たのは、前記のように該溶融スラグを1.5mm以下の
粒径としたとき、低温焼結が可能な配合割合である。ま
た、原料としてのセメントを1重量%〜5重量%添加す
ることとしたのは、セメントを1重量%以上添加により
成形体の圧縮・引張強度を増大させ乾燥電烈を防止する
ためである。さらに該セメントを多く添加するとセラミ
ックス建材であるタイル生地が明るくなり見栄えが向上
するが、曲げ強さが低下し、5重量%以上になると曲げ
強さが基準を下廻ることとなるので5重量%以下とす
る。
【0021】また、粘土を5〜20重量%添加すること
としたのは、粘土を多くすると曲げ強さが増大し、吸水
率が低下するが収縮率が増加することから、20重量%
以上を限度とする。
【0022】上記のように、混練工程3においてセメン
トと粘土とを併用して添加することにより、粘土の結晶
水の脱水が600℃以上に達する迄の乾燥期間中に、セ
メントの水和結晶水が少量放出されて湿分を与え、これ
により乾燥亀裂の発生を阻止すると共に、粘土による収
縮を低下させる。
【0023】さらに25重量%以下の石粉を添加したの
は、石粉の添加によってタイル生地を明るくし見栄えを
向上する一方で、該石粉の添加は曲げ強さを低下させ、
25重量%を超えると曲げ強さが基準値以下となること
による。
【0024】また、上記に加えて亜鉛、砒素(ヒ素)等
の、重金属溶出がみられる溶融ダストを溶融スラグの1
0重量%以上、具体的には約10〜20重量%混入して
も、所望のセラミック建材が得られる。このように溶融
ダストをセラミック化することによって、前記溶融ダス
ト中の有害な重合属の溶出が抑制される。
【0025】(4)次に、前記混練体を成形圧力20〜
80kg/cm2程度で加圧成形する(ステップ4)。
この場合、一般のセラミックタイルを加圧成形する際の
成形圧力300〜400kg/cm2に対し、前記混練
体の粒度調整を行なうことにより20〜80kg/cm
2程度の成形圧力に低減する。
【0026】(5)次に、前記加圧成形後の成形品を炉
内において、1100℃以上の温度で焼成し、セラミッ
ク建材を得る(ステップ5)。前記焼成温度を1100
℃以上としたのは、この温度未満では成品の曲げ強さが
基準に達しないことによる。
【0027】以上のように、係る製造方法によれば次の
作用効果を有するセラミック建材を得ることができる。
【0028】(1)収縮の原因である状態変化を完了し
ている溶融スラグを主原料として、これを適当な粒度に
粉砕するので、焼成時における収縮率を小さくすること
ができ、寸法精度が向上する。従って従来技術に較べ、
300mm×300mm、500mm×500mm程度
の大型の角形タイルからなるセラミック建材の製造が可
能となる。また、溶融スラグの粉砕粒度等により成形性
及び収縮率を調整し、後工程の成形時間及び焼成時間を
短縮することができる。
【0029】(2)溶融スラグを粉砕し、磁選すること
によって曲げ強さが増加する。
【0030】(3)混練時にセメントを適量添加するこ
とによって、成形対(成品)の圧縮・引張強度が増大す
るとともに、乾燥亀裂の発生が防止され、生地が明るく
なって見栄えが向上する。
【0031】また粘土を適量添加することにより、曲げ
強さが増大し、給水率が低下する。さらに、石粉を適量
添加することにより、タイル生地が明るくなり見栄えが
向上する。
【0032】(4)成形圧力は、一般のセラミックスタ
イルの成形圧力に較べて大幅に低い圧力であり、成形設
備が簡単化され、成形作業が容易となる。
【0033】(5)焼成温度を1100℃以上とするこ
とにより、成品の曲げ強さを充分な値に保持することが
できる。
【0034】(6)亜鉛、ヒ素等の重金属溶出がみられ
る溶融ダストを混入させてセラミック化することが可能
となるので、かかる有害な重金属の溶出を抑制すること
ができる。
【0035】
【実施例】(実施例1) (1)原料の配合割合は、溶融スラグ:大谷石粉:セメ
ント:粘土:補強材=52:22:4:7:15[重量
%]である。前記溶融スラグは、0.5mm以下に粉砕
した後、磁選した下水汚泥溶融スラグである。 (2)上記(1)の各原料の化学分析結果を表1に示
す。 (3)成形寸法:100×50×15[mm] (4)成形圧力:80kg/cm2 (5)焼成温度:1150℃ (6)焼成時間:3時間 (7)製造されたセラミックスタイルの物性:上記原料
を用い、前記実施形態に示す手順により製造されたセラ
ミックス建材は、そのタイル物性曲げ強さはIIS R
5209陶磁器質タイル7.3曲げ試験基準値(12.
24kg/cm以上;床タイル)を充分に満たしてい
る。 曲げ強さ:13.3kg/cm 吸水率 :11.0重量% 収縮率 :1.68重量%
【0036】
【表1】
【0037】(実施例2) (1)原料の配合割合は、溶融スラグ:大谷石粉:セメ
ント:粘土:補強材=52:22:4:7:15[重量
%]である。前記溶融スラグは、0.5mm以下に粉砕
した後、磁選した下水汚泥溶融スラグである。 (2)上記(1)の各成分の化学分析結果は前記実施例
1と同じで、表1に示す。 (3)成形寸法:300×300×25[mm] (4)成形圧力80kg/cm2 (5)焼成温度:1150℃ (6)焼成時間:3時間 (7)製造タイル物性:上記により製造されたセラミッ
ク建材の物性を表2に示す。表2に示す凍結試験結果よ
り、この実施例に係るセラミック建材は、JIS R
S209陶磁器質タイル7.11凍結融解試験基準値を
満たしていることがわかる。
【0038】
【表2】
【0039】(実施例3) (1)原料の配合割合は、輪溶融スラグ:溶融ダスト:
大谷石粉:セメント:粘土:補強材=52:7:15:
4:7:15[重量%]である。ここで溶融スラグは、
1.5mm以下に粉砕した後、磁選した下水汚泥溶融ス
ラグである。 (2)上記(1)の各成分の化学分析結果は、前記実施
例1と同一で、表1に示す。 (3)成形寸法:100×50×15[mm] (4)成形圧力:40kg/cm2 (5)焼成温度:1150℃ (6)焼成時間:3時間 (7)製造タイル物性:以下に示すように、上記により
得られたセラミック建材のタイル物性曲げ強さは、JI
S R 5209陶磁器質タイル7.3曲げ試験基準値
(12.24kg/cm以上;床タイル)を満たしてい
る。 曲げ強さ:12.6kg/cm 吸水率:12.4重量% 収縮率:1.39重量%
【0040】(実施例4) (1)原料の配合割合は、溶融スラグ:溶融ダスト:大
谷石粉:セメント:粘土:補強材=52:7:15:
4:7:15[重量%]である。ここで溶融スラグは、
1.0mm以下に粉砕した後、磁選した下水汚泥溶融ス
ラグである。 (2)上記(1)の各成分の化学分析結果は、前記実施
例1と同一で表1に示す。 (3)成形寸法:300×300×25[mm] (4)成形圧力:60kg/cm2 (5)焼成温度:1150℃ (6)焼成時間:3時間 (7)製造タイル物性:上記により得られたセラミック
建材のタイル物性を表3に示すように、亜鉛、砒素など
重金属溶出がみられる溶融ダストを混入しても、これを
タイル化することにより重金属溶出がなくなることが確
認できた。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によれば、状
態変化を完了している溶融スラグを主原料として、これ
を適当な粒度に粉砕することにより、収縮率が小さくな
り、寸法精度が向上する。これにより大形のセラミック
建材を高精度で以って製造することが可能となる。
【0043】また、溶融スラグの粉砕粒度等により成形
性および収縮率を調整し、成形時間及び焼成時間を従来
技術に較べて大幅に短縮することができる。
【0044】また混練時にセメントと粘土とを併用して
添加することにより、曲げ強さを向上させるとともに乾
燥亀裂の発生を防止し、収縮を低減することができる。
【0045】さらに溶融ダスト混入してのセラミック建
材の製造が可能となるので有害な重金属をセラミック化
することができ、これらの外部への溶出を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るセラミック建材の製
造プロセスを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 粉砕工程 2 磁選工程 3 混練工程 4 加圧成形工程 5 焼成工程
フロントページの続き (72)発明者 中須賀 剛三郎 大阪府箕面市粟生間谷西1丁目6番8号 202 (72)発明者 田中 稔 神奈川県横浜市栄区桂台東5−8 (72)発明者 尾崎 哲二 茨城県つくば市大字要36−1 株式会社青 木建設研究所内 (72)発明者 本多 裕姫 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 逸見 眞知 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会 社横浜製作所内 (72)発明者 松下 崇 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会 社横浜製作所内 Fターム(参考) 4G030 AA66 AA67 GA01 GA27 HA05 HA21 HA25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水汚泥溶融スラグからセラミック建材
    を製造するにあたり、適宜粒度に粉砕した後、磁選した
    約50重量%以上の下水汚泥溶融スラグと、約1〜5重
    量%のセメントと、約5〜20重量%の粘土を含む混合
    体を成形に必要な水を加えて混練した後、該混練体を所
    定圧力で加圧成形し、続いて該成形体を約1100℃以
    上の温度で焼成させることを特徴とするセラミック建材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混練の際に、前記下水汚泥溶融スラ
    グの約10〜20重量%の溶融ダストを混入させて混練
    を行なうようにした請求項1記載のセラミック建材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記混練の際に、補強材としてアスベス
    ト、パルプ等の繊維質材料を用い、その量を2〜15重
    量%として混練を行なうようにした請求項1または2記
    載のセラミック建材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記セラミック建材がセラミックタイル
    である場合において、前記混合体に石粉が約5〜25重
    量%含有されている請求項1、2若しくは3記載のセラ
    ミックタイルの製造方法。
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