JP2000219510A - 粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法 - Google Patents

粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000219510A
JP2000219510A JP11020735A JP2073599A JP2000219510A JP 2000219510 A JP2000219510 A JP 2000219510A JP 11020735 A JP11020735 A JP 11020735A JP 2073599 A JP2073599 A JP 2073599A JP 2000219510 A JP2000219510 A JP 2000219510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clay mineral
silicic acid
calcium
acid
clay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11020735A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Maeno
昌弘 前野
Yasuhiko Kunimine
保彦 國峯
Harumasa Kuwabara
東方 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kunimine Industries Co Ltd
Original Assignee
Kunimine Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kunimine Industries Co Ltd filed Critical Kunimine Industries Co Ltd
Priority to JP11020735A priority Critical patent/JP2000219510A/ja
Publication of JP2000219510A publication Critical patent/JP2000219510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廉価に得られる微細な粒子の粘土鉱物の複合
体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 過剰ケイ酸を含有する粘土鉱物に対し、
カルシウム化合物をCaO換算で15〜55重量%反応
させてなる粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びカル
シウム化合物との反応を、40〜180℃の温度で、常
圧から10kg/cmの圧力下で行う粘土鉱物−ケイ
酸カルシウム複合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工的に処理する
ことにより、または、天然に、過剰ケイ酸を含有する粘
土鉱物にカルシウム化合物を反応させて得られる粘土鉱
物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法に関す
る。さらに詳しくは本発明は、天然粘土鉱物を原料とし
て廉価かつ簡便に得られる粘土鉱物−ケイ酸カルシウム
複合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりゴム用補強性充填剤として、四
塩化ケイ素を原料とする無水シリカ微粉体、ケイ酸ソー
ダと硫酸を原料とする含水シリカ微粉体およびケイ酸ソ
ーダと塩化カルシウムを原料とする含水ケイ酸カルシウ
ム微粉体が、いわゆる「ホワイトカーボン」として白色
ないし有色ゴム製品に多用されている。また、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウムなどの白色充填剤も使用され
ている。炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどの充填
剤は、白色充填剤として多量に使用されてきたが、これ
らは合成ゴム用充填剤としては必要な補強作用を有しな
いため補強用としては用いられない。また代表的なゴム
用補強性充填剤であるカーボンブラックは、黒色である
ためにタイヤ以外の用途への使用は限定されていた。一
方、シリカ系の白色補強性充填剤は合成ゴムに対し高い
補強性を示すが、原料コストが高いことと加工性に問題
があり、使用上制限があった。また、天然産粘土鉱物の
場合には、粉砕によりスラリー化して乾燥すると、著し
く固結化して硬い石のようになり、粉砕しても粗粒子し
か得られないという問題があり、そのままでは充填剤な
どとして利用し得る微細な粒子にすることができなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
廉価に得られる微細な粒子の粘土鉱物の複合体及びその
製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、天然で風
化が進み利用価値の低い粘土鉱物中に含まれている過剰
ケイ酸に着目し、この過剰ケイ酸を含有する粘土鉱物と
疎水化作用のあるカルシウム化合物とを反応させると、
乾燥時の固結化が防止でき微細な粘土鉱物−ケイ酸カル
シウム複合体を得ることができることを見出した。ま
た、この粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体を酸によっ
て処理することにより、さらに微細化して、物理的、化
学的結合性が強固な粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体
が得られることも見出し、これらの知見に基づき本発明
をなすに至った。すなわち本発明は(1)過剰ケイ酸を
含有する粘土鉱物に対し、カルシウム化合物をCaO換
算で15〜55重量%反応させてなることを特徴とする
粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体、(2)前記過剰ケ
イ酸を含有する粘土鉱物にカルシウム化合物を反応させ
た後、酸処理してなることを特徴とする(1)項記載の
粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体、(3)粘土鉱物中
の過剰ケイ酸1モルに対して、CaO換算で0.15〜
0.60モルのカルシウム化合物を反応させてなること
を特徴とする(1)または(2)項記載の粘土鉱物−ケ
イ酸カルシウム複合体、(4)過剰ケイ酸を含有する粘
土鉱物に対しCaO換算で15〜55重量%のカルシウ
ム化合物を、40〜180℃の温度で、常圧から10k
g/cmの圧力下で反応させることを特徴とする粘土
鉱物−ケイ酸カルシウム複合体の製造方法、及び(5)
カルシウム化合物を反応させたのち酸処理を行うことを
特徴とする(4)項記載の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム
複合体の製造方法を提供するものである。なお、本発明
において過剰ケイ酸とは、粘土鉱物結晶構造中に組み込
まれていないケイ酸のことをいう。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる粘土鉱物とし
ては、過剰ケイ酸を含有しているものであればよく、天
然品でも合成品でもよいが、例えば、スメクタイト、カ
オリナイト、ハロイサイト、セリサイト、セピオライ
ト、イライトなどが挙げられ、好ましくはスメクタイ
ト、ハロイサイトである。また、これらのいずれかを単
独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0006】原料の粘土鉱物としては、適切な処理によ
って過剰ケイ酸を生成した粘土鉱物、例えばカルシウム
ベントナイトやハロイサイトを人工的に酸処理した活性
白土又はセリサイトやセピオライトなどを処理して過剰
ケイ酸を生成させた粘土鉱物も特に制限なく使用できる
が、天然で酸処理を受けて既に過剰ケイ酸を含有する粘
土鉱物である酸性白土を原料とすることは、酸処理など
の前処理が不要になるという観点からみて好ましい。
【0007】活性白土は、酸性白土あるいはカルシウム
ベントナイトを酸処理することによって、過剰ケイ酸量
を40〜70重量%としたものであるが、本発明におい
ては、過剰ケイ酸量が40重量%未満のものも用いるこ
とができ、好ましくは10重量%以上、さらに好ましく
は20〜35重量%の粘土鉱物を用いることができる。
本発明においては用途の少ない廉価な原料を天然のまま
(過剰ケイ酸量をあげるための前処理を行わずに)使用
することが可能である。
【0008】本発明に用いられるカルシウム化合物とし
ては、無機もしくは有機のカルシウム塩またはカルシウ
ム水酸化物、好ましくは硝酸カルシウム、塩化カルシウ
ム、消石灰を用いることができる。本発明においてカル
シウム化合物は、乾燥した粘土鉱物に対し、CaOに換
算して15〜55重量%用いるのが好ましく、反応温度
は40〜180℃、圧力は常圧から10kg/cm
好ましい。本発明において、粘土鉱物として過剰ケイ酸
量の低いもの(例えば40重量%未満)を用いる場合に
は、含有する過剰ケイ酸の量を測定し、CaO換算でこ
れと当量付近、好ましくは過剰ケイ酸1モルに対して
0.15〜0.60モル、より好ましくは0.15〜
0.35モルのカルシウム化合物、例えば石灰を反応さ
せることがより好ましい。
【0009】粘土鉱物中の過剰ケイ酸量(SiO)を
実測するには、粘土結晶の破壊が行われない条件とし
て、例えば2規定水酸化ナトリウム水溶液で70℃、4
時間処理し、溶解させて可溶性ケイ酸として測定するこ
とによって行うことができる。また、過剰ケイ酸量を理
論的に計算して求める方法としては、例えば大坪法が挙
げられる(大坪義雄、化学と工業(日本化学会)第4
巻、第6号7〜12頁(1959))。実測値とよく一
致するのでこの方法によっても過剰ケイ酸量を求めるこ
とができる。
【0010】以下に、前記の大坪法による過剰ケイ酸量
の計算例を、スメクタイトや酸性白土の場合について示
す。過剰ケイ酸量の算出法スメクタイトの一般式は、次
のように表される。 [Ala−y1FeMg][Aly1Si]O10[OH] … (1) ここでMgはFe2+をも表す。[Ala−y1Fe
Mg]は八面体層内の陽イオンを示し、その総数Σは
モンモリロナイト−バイデライト系列では2〜2.17
である。この項はブルサイト付加が示されていないが、
これを表すと(2)のようになる。 [Ala−(y1+y2)FeMgAly2] …(2) [Aly1Si]は八面体層を挟む2枚のケイ酸層を
示し、その陽イオンの和は4である。Xは3重層の表面
で粘土酸を中和している置換性の塩基で、その量iは通
常1/3と仮定している。モンモリロナイト族粘土鉱物
の分析値から化学式を得るには、一般に全分析の値から
各原子比Si:Al:Fe:Mg=Z:A:B:DとC
aおよびアルカリの総当量Iとを算出し、これと負電荷
の和22から係数Kを求め、これを原子比の値に乗ずれ
ばサブスクリプトが得られる。このとき分析値のIを用
いないでi=1/3と仮定すれば(4)式で求められ
る。 K=22/(3A+3B+2D+4Z+I) …(3) K=(22−1/3)/(3A+3B+2D+4Z) …(4) したがって、ZK=z,AK=a,BK=b,DK=
d,4−z=y,AK−y=a−y,IK=iで
あるので、スメクタイトの化学式が求められる。
【0011】この算出法は、下記(5)で示される酸性
白土のようにモンモリロナイトと過剰ケイ酸の複合物に
対しては用いられない。 [Ala−y1FeMg][Aly1Si4−y1]O10[OH] mSiO ・nHO …(5) このような場合には分析値のSiの値を用いないで粘土
鉱物の化学式がきめられれば過剰ケイ酸の量もわかり全
体の式が得られるわけである。一般式(1)および
(2)における全原子の電荷、置換および付加と正電荷
不足の関係から(6)なる関係が成立する。従って、
(7)によってSiの値を用いないで係数Kを求める
ことができる。 [3{a−(y+y)}+3b+2d+3y]+[3y+4(4−y )] =22−i−d−y+3y=−i a−(y+y)+b+d=2 …(6) K=2/{A+B+D−(Y+Y)} …(7) ここでYはバイデライト置換、Yはブルサイト付加
をしたAlの原子比である。そこでi=1/3と仮定す
ると(8)なる関係がえられる。これからA+B>5D
のときはY=0として(9)からYを求め、またA
+B<5DのときはY=0として(10)からY
求め(7)から係数Kを決定する。 7Y−17Y=A+B−5D …(8) Y=(A+B−5D)/7,Y=0 …(9) −Y=(A+B−5D)/17,Y=0 …(10) したがってZ´K=z´,(A−Y)K=a−
,Y=y,BK=b,DK=d,z=
4−y,IK=i,m=z´−z,n=NK−1
となり、測定対象である(5)で示される化合物の化学
式が決定される。したがって、過剰ケイ酸量が以下のよ
うに求められる。 過剰ケイ酸量(重量%)=SiOの含有量(%)×m
/(z+m)
【0012】後記の実施例で用いた宮城県産土浮山原鉱
の化学組成はSiO 74.98%、Al
4.11%、Fe 2.82%、MgO 4.5
5%であり、これより求めた過剰ケイ酸量は、上記の計
算法によると以下のように求められる。MgO 4.5
5%であり、Y=0、Y=14.88より K=0.00488 z´=1248×0.00488=6.086、z=4 m=z´−z=2.086 これより求めた過剰ケイ酸量は、過剰ケイ酸量=74.
98%×{2.086/(4+2.086)}=26重
量% である。なお、日本産の酸性白土の全国平均化学
成分はSiO 70.40%、Al 15.7
1%、Fe 3.15%、MgO 2.13%で
あり、これより計算すると、過剰ケイ酸量は24重量%
となる。
【0013】本発明においては、過剰ケイ酸を含有する
粘土鉱物にカルシウム化合物を反応させた後、酸による
処理を行うことにより、さらに微細化及び表面活性化さ
れた粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体を得ることがで
きる。この処理に用いられる酸としては、特に限定され
ないが、例えば、リン酸、硝酸、硫酸、塩酸などの無機
酸又は酢酸、蓚酸などの有機酸あるいは、これらの混合
酸が挙げられる。酸による処理において用いられる酸
は、粘土鉱物にカルシウム化合物を反応させた系のpH
が5.0〜9.0になるように加えるのが好ましく、p
H6.5〜8.0がより好ましい。また、処理温度は好
ましくは60〜120℃、より好ましくは70〜100
℃、処理時間は好ましくは0.5〜3.5時間、より好
ましくは1.0〜2.0時間である。必要に応じ酸によ
る処理を行った後、乾燥、粉砕して得られる粘土鉱物−
ケイ酸カルシウム複合体の平均粒径は5μm以下が好ま
しく、2μm以下がより好ましい。また、比表面積は1
00m/g以上が好ましく、200〜500m/g
がより好ましい。乾燥、粉砕の方法は特に制限はなく、
通常行われる方法で行うことができる。
【0014】本発明によれば、添加により使用対象を着
色しない、白色の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体を
得ることができ、充填剤をはじめとする種々の用途に好
適に使用できる。本発明の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム
複合体は、例えばゴムに混錬、混合して使用した場合、
白色補強性充填剤として高い補強性を有し、黒色以外の
ゴムにも良好に使用できる。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例における過剰ケイ酸量は、
前記の大坪法によって算出されたものである。 実施例1 酸性白土(宮城県土浮山産、過剰ケイ酸量26重量%、
水分38.9重量%)、140gを原鉱とし、これに水
805ミリリットルを加えてボールミルでゾル化するま
で粉砕した。得られたスラリーに、乾燥原鉱に対してC
aO換算で40重量%(過剰ケイ酸に対してモル比0.
43)となるように消石灰を加えてよく混合した後、1
20℃で2時間加熱処理を行い、白色の試料No.1を
得た。さらにこれに10%硫酸を加えてpH7に至るま
で中和した後120℃で1時間加熱処理を行い、水洗
後、110℃の恒温乾燥器にて一昼夜乾燥し、ボールミ
ルで粉砕することによって108gの白色の試料No.
2を得た。各試料粉末の平均粒径及び比表面積を下記表
1に示す。
【0016】比較例1 実施例1と同様に、酸性白土をゾル化するまで粉砕した
後、得られたスラリーをそのまま乾燥し、その後粉砕を
行い試料No.3を得た。平均粒径及び比表面積を下記
表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】天然産粘土を粉砕によりスラリー化して乾
燥すると、固結化が起こり、その後粉砕しても、表1の
試料No.3の結果から分かるように平均粒径が大き
く、比表面積の小さい粉末になってしまう。これに対し
て本発明の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体である試
料No.1及び2の結果から分かるように平均粒径が小
さく、比表面積が大きくなっている。また試料No.2
の結果から分かるように、カルシウム化合物との反応後
さらに酸による処理を行うことにより、より平均粒径が
小さく、比表面積が極めて大きくなっている。
【0019】実施例2 カルシウムベントナイト原鉱(宮城県川崎町産、過剰ケ
イ酸量31重量%)500g(水分39.2%)に濃度
25%の硫酸を2.5倍容加えて、3時間沸点処理後、
水洗し湿式粉砕して得られたゾルに、過剰ケイ酸量に対
しモル比0.58で消石灰を反応させて、90℃で12
0分加熱・撹拌した後、ろ過・乾燥・粉砕して430g
の試料No.4を得た。得られた試料No.4の平均粒
径は1.2μm、比表面積は230m/gであった。
【0020】次に本発明の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム
複合体の物性を、一例としてゴムに配合して試験した。 ゴム配合試験例 上記試料No.1、2、4又は5を表2に示す配合比で
混練した。加硫は蒸気プレス(蒸気圧4kg/cm
によって、表3及び表4に示す通り15分、30分又は
45分行ったところ、それぞれ試料の配合による着色が
ほとんどないゴムを得ることができた。なお、試料N
o.5は市販の重質炭酸カルシウム(平均粒径2.3μ
m)である。各試料の充填剤としての補強性を評価する
ために、得られたゴムの引張強さ及び引裂き強さをJI
S K6301(加硫ゴム物理試験方法)に準じて試験
した。その結果を表3及び表4に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】表3及び表4の結果より、市販の重質炭酸
カルシウム(試料No.5)を充填剤として用いたゴム
は、配合による着色はないが、引張り強さ、引裂き強さ
は、本発明の試料No.1、2及び4を充填剤として用
いたゴムに比べ著しく低い。これに対して本発明の試料
No.1、2及び4を充填剤として用いたゴムは、試料
を配合したことによる着色はなく、かつ、引張強さ、引
裂き強さとも十分であり、本発明の粘土鉱物−ケイ酸カ
ルシウム複合体は、ゴム用充填剤として高い補強性を有
し、黒色以外のゴムにも良好に使用できることが分か
る。特に、酸による処理を行った試料No.2及び4は
引張強さ、引裂き強さとも試料No.1よりもさらに大
きく、補強性が強化されている。これらはシリカ系ホワ
イトカーボンに匹敵するものである。
【0025】
【発明の効果】本発明の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複
合体は、廉価かつ簡便に得られ、平均粒径が小さく、比
表面積が大きく、物理的、化学的結合性が強化されてい
る。また、本発明の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体
をゴム用の充填剤として用いると、高い補強性を有す
る。また、白色粉末であるため白色度または着色性に優
れており、例えば代表的なゴム用充填剤であるカーボン
ブラックを用いることのできない黒色以外のゴムにも良
好に使用できるという優れた効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過剰ケイ酸を含有する粘土鉱物に対し、
    カルシウム化合物をCaO換算で15〜55重量%反応
    させてなることを特徴とする粘土鉱物−ケイ酸カルシウ
    ム複合体。
  2. 【請求項2】 前記過剰ケイ酸を含有する粘土鉱物にカ
    ルシウム化合物を反応させた後、酸処理してなることを
    特徴とする請求項1記載の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム
    複合体。
  3. 【請求項3】 粘土鉱物中の過剰ケイ酸1モルに対し
    て、CaO換算で0.15〜0.60モルのカルシウム
    化合物を反応させてなることを特徴とする請求項1また
    は2記載の粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体。
  4. 【請求項4】過剰ケイ酸を含有する粘土鉱物に対しCa
    O換算で15〜55重量%のカルシウム化合物を、40
    〜180℃の温度で、常圧から10kg/cmの圧力
    下で反応させることを特徴とする粘土鉱物−ケイ酸カル
    シウム複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 カルシウム化合物を反応させたのち酸処
    理を行うことを特徴とする請求項4記載の粘土鉱物−ケ
    イ酸カルシウム複合体の製造方法。
JP11020735A 1999-01-28 1999-01-28 粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法 Pending JP2000219510A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11020735A JP2000219510A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11020735A JP2000219510A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000219510A true JP2000219510A (ja) 2000-08-08

Family

ID=12035463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11020735A Pending JP2000219510A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000219510A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010032568A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 水澤化学工業株式会社 新規な活性白土及び動植物の油脂類もしくは鉱物油の脱色剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010032568A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 水澤化学工業株式会社 新規な活性白土及び動植物の油脂類もしくは鉱物油の脱色剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Fitos et al. Pozzolanic activity of thermally and mechanically treated kaolins of hydrothermal origin
CA2407055C (en) Precipitated silicas, silica gels with and free of deposited carbon from caustic biomass ash solutions and processes
TW200922901A (en) Monophase hydraulic binder, manufacturing method thereof and building material made using the same
TW200914375A (en) Monophase hydraulic binder, manufacturing method thereof and building material made using the same
JPH08325074A (ja) 珪酸カルシウム板及びその製造方法
JPH0481527B2 (ja)
CN101186351A (zh) 含白云石凹凸棒石粘土处理工业废酸液并制备干燥剂的方法
CN107848816A (zh) 用作混凝土或水泥类材料中的促硬剂的硅酸钙水合物的制造方法及用该方法制造的硅酸钙水合物
JP2004510679A (ja) 沈降シリカ合成法及びその使用
JP2002506788A (ja) シリカ不純物を二8面体型または三8面体型スメクタイト粘土へ熱水変換して粘土を精製するプロセス
US20070209554A1 (en) Improved microsilica, its application like pozzolanic material and methods for its obtaining
Huang et al. Preliminary investigation of pozzolanic properties of calcined waste kaolin
WO2004041720A1 (en) Method and apparatus for producing calcium silicate hydrate
KR101268376B1 (ko) 환경친화형 응집제
JPH11322395A (ja) 繊維補強セメント成形体及びその製造方法
JP2000219510A (ja) 粘土鉱物−ケイ酸カルシウム複合体及びその製造方法
WO1999042418A1 (en) Cured calcium silicate object with high strength
JP5925034B2 (ja) 断熱材用組成物、断熱材用成形体及びそれらの製造方法
US6716408B1 (en) Procedure for preparing silica from calcium silicate
WO2023045156A1 (zh) 一种插层改性c-s-h凝胶纳米分散液的制备方法
US2914503A (en) Vulcanized rubber-silica compositions
EP3395762B1 (en) Method for producing synthetic hectorite at low temperature and under atmospheric pressure
JP2002114562A (ja) 水熱硬化体およびその製造方法
Ruiz et al. Influence of nanosilica in the chloride binding capacity of sustainables ground blast furnace slag and metakaolin
JPS636485B2 (ja)