JP2000219205A - 帯巻き簡易包装機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】物品に帯を掛け、帯の重ね目に粘着テープを貼
る簡易包装の方法において省スペース、低コストの装置
を提供する。 【解決手段】複数のスロットが循環しスロット（１）の
位置では帯の上に置かれた物品が帯とともにスロット内
に押し込まれ、スロット外にはみ出た帯を折り畳むこと
により帯掛けの作業が行われる。スロット内には物品の
形状に適応した交換可能な内箱が用意されている。スロ
ット（５）は粘着テープ（２６）を貼る作業位置であ
り、テープはアイドルプーリ（２９）を経由して吸着ブ
ロック（３０ｂ）に至り、カッター（３６）で切断さ
れ、吸着ブロック（３０ｃ）により帯に貼り付けられ
る。スロットは（６）に至り包装完了した物品を排出す
る。スロット上の作業は押し込み、貼付、排出に至るま
ですべてスロットを移動させる寸動が同期の基本であり
高速な自働機械を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は段重ねされた物品に帯を
巻き、帯の重ね目に粘着テープを貼る簡易包装機に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】物品に帯を巻く場合、帯の一端を留めて
物品を回転させる、または帯を物品に沿って回転させる
方法がある。この方法では高速な包装が困難である。

【０００３】被包装物の種類や段重ね個数を変更する場
合、サーボ機構の採用や、多数の位置合わせ再調整が必
要になる。簡易包装機は包装コストを下げる必要性から
安価な部品の採用、簡単な段取り変更が要求されてい
る。

【０００４】帯巻きを止める場合、帯に樹脂シートを使
用し加熱封止する例がある。資源環境の上からは帯紙封
止が優れているが、糊の塗布重ね合わせを例えば毎分１
００梱包以上の速度で処理するのは難しい。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題１】解決しようとする問
題点の１は、多種少量生産の傾向に対し、安価な一定ス
トロークのシリンダーを使って厚さの異なる物品をスロ
ットに落とし込んだとき、物品の上面が、帯折り畳みレ
バーに合う位置に固定されるようにする手段である。ま
たこの時被包装物の変更による段取り換えの容易さも考
慮する。

【０００６】

【課題１を解決するための手段】帯および物品はスロッ
ト内に設けられたシリンダの端部に取り付けられた底板
の上に乗る、シリンダが動作すると底板は下端に達する
が、物品は簡単に着脱できる底部ストッパで遮られ、上
端は所定の位置に固定できる。底板と底部ストッパは途
中で交錯するが、お互いに櫛形に加工されており衝突す
ることはない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題２】帯の封止には粘着テ
ープ巻紙が価格的にも速度的にも優れている。これを引
き出し定寸にカットし貼り付け用の吸着板に転送する機
構が必要である。この機構では粘着面が転送の誤動作を
起こす原因となりこれを排除する工夫が必要である。

【０００８】

【課題２を解決するための手段】粘着テープドラムから
引き出したテープの粘着面を材質および形状で粘着力を
制限したアイドルプーリ（２９）に巻き付け、その先で
バキューム吸着ブロック群（３０ａ，３０ｂ，３０ｃ）
が粘着テープの非粘着面を吸引する、この吸引力がアイ
ドルドラムの粘着力より大とした粘着テープの引き出し
機構を考案した。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題３】粘着テープの切断で
は切断に使用した刃先に粘着物質が付着し例えば刃の戻
りに切断したテープ片を付着させ誤動作を引き起こす。

【００１０】

【課題３を解決するための手段】吸着ブロック間のギャ
ップに刃を打ち込むがこの時同時にエアーを吹き付け刃
からテープを強制的に離す、また刃を往復させることな
く一方向に回転動作させることにより誤動作を排除し
た。切断の手段は本発明の範囲外であり詳細な説明は省
く。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題４】課題２でカットされ
貼り付け用の吸着板に吸着されたされた粘着テープを帯
の重なり目に押しつける機構が必要である。

【００１２】

【課題４を解決するための手段】円筒状に配列した吸着
ドラム群を考案した。吸着ドラム（３０）に取り付けら
れたカムフォロア（３１）は溝カム（３２，３３，３
４）に案内され貼り付け位置でのみ溝カム（３４）が貼
り付け方向への移動を貼り付け位置にあるブロック（３
０ｃ）に許す。

【発明の実施の形態】

【００１３】図１は本発明の位置実施形態を示す段重ね
物品の帯掛け粘着テープ貼り簡易包装機である。

【００１４】（１）は段重ねされた物品（２）および帯
（３）を収納するスロットであり，間欠的に回転する回
転軸（４）を中心に等間隔に配置されている。スロット
は回転して（１）の位置で帯掛け，（５）の位置で帯の
重ね合わせ端を粘着テープにより封止し，（６）の位置
で包装完了吐き出しを行う。

【００１５】（１）の作業位置で底支えシリンダ（７）
の底支え板（８）はスロットの開口端部の位置にあり，
スロット開口の真上で帯（３）と段重ね物品（２）を支
える。

【００１６】図２は図１の平面図であり（９）は帯紙ド
ラム（９０１）から帯紙（９０２）を引出し，カッター
（９０３）で定寸に切断し，その状態で切断された帯紙
が（３）の作業位置に置かれる手段である。（１０）は
他の搬送手段により図示の位置に置かれた物品（１１）
が，回転軸（４）の回転に同期して搬送シリンダ（１
２）により（２）の位置に押し出されたときに，その方
向の停止位置を規定するストッパであり，（１３）は左
右の位置を規制する側板であり，いずれも物品（１２）
が押し出されるのに同期してシリンダ（１２，１４）で
規制位置に操作される。その結果物品（２）は帯（３）
の上に乗り帯掛け開始の作業位置となる。

【００１７】図３を参照して説明する。（１）の作業位
置で底支えシリンダ（７）と押し込みシリンダ（１５）
は同期して作動し，シリンダ（７）に取り付けられた底
支え板（８）は（１６）の位置へ，押し込みシリンダ
（１５）は（１７）の位置に移り，帯（３）と物品
（２）はスロット（１）に押し込まれる。このとき必然
的に帯（１８）は物品（１９）の底面と側面に沿い，そ
の端部は側面に沿ってスロットの外に出る。

【００１８】（２０）と（２１）はスロットの外に突き
出た帯の端部を折り畳む金具であり，回転軸（４）の回
転方向逆側の金具（２０）が先に回転方向側の金具（２
１）が後に帯を畳み重ねる。

【００１９】実際のスロット内部には，物品（２）の形
状，個数が変わってもその内箱を変えれば対応できるよ
うに考案された内箱（２２）がある。内箱の底部（２
３）が押し込まれた帯と物品を支える。このとき底支え
板（８）と内箱底部（２３）は交錯するが，それぞれの
形状は図４に例示するように互いにかみ合う櫛形であ
り，交錯する動作を妨げない。

【００２０】被梱包物品が変わっても簡単にかつ安価に
段取り変更が出来るようこの内箱はボールプランジャ
（２４）により容易に着脱できる。

【００２１】カバー（２５）は物品を収納したスロット
が（５）の作業位置に移動する際帯がゆるんだり，ある
いはめくれたりしないよう規制するものである。折り畳
み順序およびこのカバーによる押しつけにより帯端部は
移動に際しめくれやゆるみを生じない。

【００２２】（５）の作業位置では帯の重ね合わせ端を
粘着テープ（２６）により封止する。物品（２７）は帯
を掛けられ，帯の重なり目はカバー（２５）で押さえら
れている。粘着テープを貼る部分は部分的にカバーしな
い。

【００２３】粘着テープ巻紙（２６）から引き出された
粘着テープ（２８）はアイドルプーリ（２９）に巻き付
く。巻き付き面に粘着面が接する。アイドルプーリ（２
９）はプーリ（３００）からベルト（３０１）を介して
駆動される。

【００２４】図５を参照して説明する。アイドルプーリ
（２９）上の粘着テープは吸着ドラム（３０）上で吸着
される。吸着の摩擦力は巻き取りローラ（２９）上での
粘着テープ（２５）の粘着力より強い。これは吸着ドラ
ム表面材質，形状を工夫し，あるいは吸着真空圧，ホー
ル形状を工夫することにより達成できる。吸着ドラム
（３０）はアイドルプーリ（２９）と同期して回転する
が，同期の元は回転軸（４）の間欠回転である。

【００２５】吸着ドラム（３０）は吸着ブロック（３０
ａ）から（３０ｈ）に分割され背面にあるカムフォロア
（３１）が溝カム（３２、３３，３４）で案内され各ブ
ロック間は一定の隙間があり、（３０ｃ）の位置でカム
フォロア（３１）は移動可能な溝カム（３４）に案内さ
れ、機械的または圧縮エア駆動シリンダ（３５）でブロ
ック（３０ｃ）を物品（２７）上に押しつけることがで
きる。

【００２６】粘着テープは吸着ブロック（３０ａ）と吸
着ブロック（３０ｂ）との間隙で，カッター（３６）で
切断される。

【００２７】次の同期回転でブロック（３０ｂ）はブロ
ック（３０ｃ）の位置に移り、ブロック（３０ｃ）の位
置でブロックのバキュームは電磁弁（３７）で開放さ
れ、同時にこの位置でブロックは円筒状の配列からシリ
ンダ（３５）で押し出され粘着テープが帯の重ね目を止
める。この間の同期制御は機械的なもであっても電気的
なものであってもよい。

【００２８】バキューム配管はブロック位置（３０
ａ）、（３０ｂ）、（３０ｃ）、に個別配管されており
回転と共にロータリバルブ固定側（３８）に対してロー
タリバルブ（３９）が同期回転してバキューム吸引を順
次切り換え同期回転の間に吸着の開放が発生することを
防ぐ。

【００２９】物品の材質により硬質の場合ブロック表面
の形状は図７に示す平面型ブロック（４０）、軟質の場
合ては曲面型ブロック（４１）となるが本発明はブロッ
ク表面の形状を問わない。

【００３０】スロットは（６）の位置で包装完了した物
品（４２）を排出する。排出を駆動するのは、帯巻き作
業で使用された底支えシリンダ（４３）及び底支え板
（１６）である。

【００３１】

【発明の効果】以上のように、本発明の簡易包装機によ
れば、物品への帯巻き、粘着テープ貼りを自動的かつ高
速に行うことができる。また本発明の回転スロット機構
によれば省スペースのコンパクトな設備が実現できる。
また簡単な段取り替えにより被包装物品および段積み数
の変更に容易に対応でき設備の有効利用をはかれる。ま
た粘着テープは市販の例えばセロテープなどが利用でき
手軽に包装できる。さらに本発明にいう帯は紙、樹脂シ
ートを問わず被梱包物品の要求する簡易包装材が利用で
き廃棄処理対策、省資源に貢献できる。

【００３２】

【実施例】図１に示す簡易包装機によりスポンジたわし
の段積み簡易包装を行った。この発明の簡易包装機によ
れば、自動的かつ連続的に帯巻き粘着テープ止めが行
え、分速１００梱包以上で梱包ミスは全く生じなかっ
た。この実施例では従来の設備の２台分の作業を本発明
の簡易包装機１台で処理した。

【００３３】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の簡易包装機の一実施形態の全体の行
程と物品の流れを部分的に透視して示した側面図。

【図２】図１の装置において物品のコンベア上の動きを
明瞭にするための平面図。

【図３】図１の装置において物品がスロット内に押し込
まれる動きを明瞭にするための部分図。

【図４】図１の装置においてスロット内、内箱の底板
と、可動上板の交錯を説明する例図。

【図５】図１の装置において粘着テープ貼り部分の拡大
図。

【図６】図５の部分の構造を明瞭にするための平面図。

【図７】図５の吸着ブロックの他の実施例を示す側面
図。

【符号の説明】

１ スロット ６ 帯 ７ 物品 ２１ 内箱 ２７ 粘着テープ ３０ 吸着ブロック ３６ カッター

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１１年４月２９日（１９９９．４．２
９）

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の簡易包装機の一実施形態の全体の行
程と物品の流れを部分的に透視して示した側面図。

【図２】図１の装置において物品のコンベア上の動きを
明瞭にするための平面図。

【図３】図１の装置において物品がスロット内に押し込
まれる動きを明瞭にするための部分図。

【図４】図１の装置においてスロット内、内箱の底板
と、可動上板の交錯を説明する例図。

【図５】図１の装置において粘着テープ貼り部分の拡大
図。

【図６】図５の部分の構造を明瞭にするための平面図。

【図７】図５の吸着ブロックの他の実施例を示す側面
図。

【図８】この発明の簡易包装機により包装された物品の
例図。

【符号の説明】 １ スロット ２ 物品 ３ 帯 ２２ 内箱 ２８ 粘着テープ ３０ 吸着ドラム ３６ カッター

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図 １】

【図 ２】

【図 ３】

【図 ４】

【図 ５】

【図 ７】

【図 ８】

【図 ６】 ─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１１年９月１４日（１９９９．９．１
４）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】物品に帯を巻く機構であって、スロット
   （１）上部に帯（３）と物品（２）を乗せ、プッシャー
   （１５）により前記の帯と物品をスロット内に押し込む
   ことにより物品（１９）の底面と側面に帯（１８）が沿
   い、押し込まれた帯の上端をレバー（２０，２１）によ
   り折り畳むことにより物品への帯巻きを行う機構を有
   し、またスロット上部に搬送された帯及び物品を乗せる
   ための、スロット内で上下するシリンダ軸に取り付けら
   れた底支え板（８）を有し、底支え板（８）が下降する
   とともに物品を上から押し込むプッシャー（１５）を有
   し、またスロット内で物品の上面がスロット上端に固定
   されるように深さを定めた物品の底面を支える交換可能
   な内箱底部（２３）を有し、また物品がスロット内に押
   し込まれることを妨げないよう内箱底部（２３）と底支
   え板（８）が自由に交錯し底支え板（８）が内箱底部
   （２３）の下に待避出来る手段を有し、また物品の高さ
   の変更に対応し内箱を交換可能なユニット（２２）とし
   たことを特徴とする帯巻き簡易包装機。
2. 【請求項２】請求項１のスロットを寸動させる機構であ
   って、一つの停止位置は請求項１の物品に帯を巻き付け
   る作業位置であり、続いて巻き付けられた帯の重ね目を
   粘着テープで固定するテープ貼り作業位置を有し、また
   包装作業を完了した物品（４２）を底支え板（８）を作
   動させることにより、排出する作業位置を有することを
   特徴とする帯巻き簡易包装機。
3. 【請求項３】請求項２のテープ貼り作業位置で、固定用
   粘着テープのリール（２６）から一定長さに粘着テープ
   を切断し、切断されたテープを帯の重ね目に貼り付ける
   機構であって、粘着テープを切断し、切断されたテープ
   を帯に貼り付けるための円筒状に配列された複数の可動
   吸着ブロック群を有し、またこの円筒状に配列されたブ
   ロック群はスロット寸動に同期して回転し、張り付け位
   置（３０ｃ）のブロックのみが円筒環から移動すること
   を可能とした粘着テープ貼り付け機構を有することを特
   徴とする帯巻き簡易包装機。