JP2000218293A - 家畜糞尿の発酵処理装置、及びこれに用いる消泡機構 - Google Patents

家畜糞尿の発酵処理装置、及びこれに用いる消泡機構

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JP2000218293A JP2265999A JP2265999A JP2000218293A JP 2000218293 A JP2000218293 A JP 2000218293A JP 2265999 A JP2265999 A JP 2265999A JP 2265999 A JP2265999 A JP 2265999A JP 2000218293 A JP2000218293 A JP 2000218293A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来形状の処理槽では、発酵に長時間を要する
ため処理効率の低下を招き、また液状糞尿内への空気注
入によって強制的に撹拌させるものであるため、多量の
泡が発生して液面全体に広がり消泡することが困難であ
った。 【解決手段】液状糞尿(F)と外気とを処理槽(1)下
部に送るポンプ手段(2)の放出側に取付けたディスト
リビュータ(3)と、その上方に下端開口(40)を配
置すると共に、液状糞尿(F)の液面(S)上まで立設
配置して、液状糞尿(F)を上昇させるエアーリフト管
(4)と、エアーリフト管(4)の外周に配置し、その
上端を処理槽(1)の天井面(13)に接続させると共
に、外周側に通孔(51)を形成したセンターウェル
(5)と、エアーリフト管(4)内を上昇した液状糞尿
(F)の一部をセンターウェル(5)内外に分配放流さ
せる消泡機構(6)と、から構成した家畜糞尿の発酵処
理装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家畜糞尿を固液分
離して、液状分の液状糞尿を処理槽内に貯留し、これを
所定時間曝気して微生物発酵処理により液肥を製造する
家畜糞尿の発酵処理装置、及びこれに用いられる消泡機
構に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】かかる発酵処理装置において
は、従来一般的にコンクリートや金属板で矩形箱型に形
成された発酵処理槽が用いられていた。
【0003】しかし、上記形状の処理槽では、矩形箱型
であるため隅々まで酸素を行き渡らせることが難しく、
槽内を均一に曝気して発酵させることが十分に行われな
いという問題点があった。十分な発酵には、長時間を要
するため処理効率の低下を招き、逆に曝気ポンプの容量
を増やせば、電力量等の増加からランニングコストの上
昇を招き、いずれにおいても多くの課題が残っていた。
【0004】また、比較的粘性の高い液状糞尿内への空
気注入によって強制的に撹拌させるものであるため、多
くの気泡は液相内に溶け切ることなく液面上に噴出し
て、多量の泡が発生して液面全体に広がり、これを消泡
することが困難であるという問題もあった。
【0005】
【目的】そこで、本願発明は、上記課題に着目して為さ
れたもので、効果的なポンプ手段の配置構成により、液
相に良好な循環流路を形成して、処理槽内を均一にかつ
効率的に曝気処理を行わせる家畜糞尿の発酵処理装置を
提供すると共に、液面上に発生する泡を効果的に消すこ
とができる消泡機構を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明にかかる家畜糞尿の発酵処理装置、及びこ
れに用いる消泡機構は、以下のように構成している。
【0007】すなわち、ホッパー状下部を有する筒状竪
型処理槽(1)に固液分離した家畜の液状糞尿(F)を
貯留させ、曝気して発酵処理する家畜糞尿の発酵処理装
置(A)において、
【0008】前記処理槽(1)の底部(11)付近から
吸引した液状糞尿(F)と外気とを混合させて、処理槽
(1)の中央下部の中心付近に送るポンプ手段(2)
と、該ポンプ手段(2)の放出側に取り付けられ、上方
及び数カ所の放射方向に分配して噴出させるディストリ
ビュータ(3)と、該ディストリビュータ(3)の上方
に適宜の間隔をもって下端開口(40)を被せるように
配置すると共に、ここから液状糞尿(F)の液面(S)
上まで立設配置して、気泡混合の液状糞尿(F)を上昇
させる煙突状のエアーリフト管(4)と、該エアーリフ
ト管(4)の所定長さの外周側に所定間隔をもって外包
するように配置し、その上端を処理槽(1)の天井面
(13)に接続させると共に、上端付近の外周側の数カ
所に通孔(51)を形成してなる筒状のセンターウェル
(5)と、前記エアーリフト管(4)の液面露出部に形
成され、該エアーリフト管(4)内を上昇してきた気泡
混合の液状糞尿(F)の一部をセンターウェル(5)の
外側と内側とに放射状に分配放流させる分配管路部(6
0)と、該分配管路部(60)の上部に連通配置して上
記液状糞尿(F)の一部をセンターウェル(5)内に散
布させる散布管路部(61)と、からなる消泡機構
(6)と、から構成している。
【0009】また、上記ポンプ手段(2)の具体的構成
の1つとして、エゼクタ付きポンプ(2)を処理槽
(1)内に配置し、ポンプ(2)の吸引側(20)に連
結したガイドパイプ(21)の取入口(21a)を処理
槽(1)内の底部(11)付近に配置すると共に、エゼ
クタ(22)の吸引側に処理槽(1)外に開放させた吸
気管(24)を連通させた構成とする。
【0010】さらに、処理槽(1)で処理した液状糞尿
(F)をさらに処理して完熟させた液肥(L)を、適宜
処理槽(1)内に追加注入することにより、処理槽
(1)内の水位を一定に保持するようにしたことを特徴
とし、その追加注入場所としては、ディストリビュータ
(3)に移送される過程の液状糞尿(F)内に、当該処
理槽(1)で処理した液状糞尿(F)をさらに処理して
完熟させた液肥(L)を、適宜追加注入するようにして
もよい。
【0011】また、エアーリフト管(4)のラッパ管
(41)内に、エアーリフト管(4)内に上昇流を加速
させる空気を導入する構成を付加したことを特徴とす
る。
【0012】他の構成としては、ホッパー状下部を有す
る筒状竪型処理槽(1)に固液分離した家畜の液状糞尿
(F)を貯留させ、曝気して発酵処理する家畜糞尿の発
酵処理装置(A)において、吸引口(91)を処理槽
(1)の底部(11)付近に配置し、かつ放出口(92
a)を処理槽(1)の略中心付近で上方向きに配置した
ジェットポンプ(9)と、該ジェットポンプ(9)の放
出口(92a)の上方に適宜の間隔をもって下端開口
(40)を被せるように配置すると共に、ここから液状
糞尿(F)の液面(S)上まで立設配置して、気泡混合
の液状糞尿(F)を上昇させる煙突状のエアーリフト管
(4)と、該エアーリフト管(4)の所定長さの外周側
に所定間隔をもって外包するように配置し、その上端を
処理槽(1)の天井面(13)に接続させると共に、上
端付近の外周側の数カ所に通孔(51)を形成してなる
筒状のセンターウェル(5)と、前記エアーリフト管
(4)の液面露出部に形成され、エアーリフト管(4)
を上昇してきた気泡混合の液状糞尿(F)の一部をセン
ターウェル(5)の外側と内側とに放射状に分配放流さ
せる分配管路部(60)と、該分配管路部(60)の上
部に連通配置されて上記液状糞尿の一部をセンターウェ
ル(5)内に散布させる散布管路部(61)と、からな
る消泡機構(6)と、から構成することを特徴とする。
【0013】上記構成の処理槽(1)には、前記センタ
ーウェル(5)の上端部が接続された処理槽(1)の天
井面(13)から連通させたせん断翼型打撃式の消泡装
置(7)を配置するようにしてもよい。
【0014】上記処理槽(1)に用いられる特徴的な消
泡機構(6)は、前記エアーリフト管(4)の液面露出
部に形成され、エアーリフト管(4)を上昇してきた気
泡混合の液状糞尿(F)の一部をセンターウェル(5)
の外側と内側とに放射状に分配放流させる分配管路部
(60)と、該分配管路部(60)の上部に連通配置さ
れて上記液状糞尿(F)の一部をセンターウェル(5)
内に散布させる散布管路部(61)と、から構成してい
る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本願発明の実施例(実施例
1)の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
【0016】図1は、本実施例の全体構成を概略的に示
す縦断面図であり、図2は本実施例の底部付近を拡大し
て示す縦断面図であり、図3は本実施例の要部のディス
トリビュータを示す斜視図であり、図4はディストリビ
ュータ付近を拡大して示す縦断面図である。また、図5
は本実施例の要部の消泡機構を示す一部切欠き断面斜視
図であり、図6はその部分を拡大して示す縦断面図であ
る。さらに、図7は、本願発明にかかる他の実施例であ
る。
【0017】図示する発酵処理装置Aは、主に、処理槽
1、ポンプ手段としてのエゼクタ付きポンプ2、ディス
トリビュータ3、エアーリフト管4、センターウェル
5、及び消泡機構6とから構成している。
【0018】処理槽1は、回収した家畜の糞や尿を固液
分離装置(図示省略。)で分離した液状分(「液状糞
尿」と称する。)を注入して貯留するものであり、密閉
形態の円筒状に形成して竪型に配置する。その下部を下
方漸次縮径のホッパー状10に形成すると共に、その底
部11には溜まった砂や砂利等の沈殿物を取り出すため
のドレン部12を形成している。該処理槽1の天井面1
3には、処理対象となる液状糞尿Fを注入するための注
入管14を貫挿配置しており、また、所定の満水位から
所定の距離だけ下がった位置(実施例では底部から約3
分の2の高さ)からは処理槽1外に連通させた排出管1
5を取り付けて、二次発酵槽8へ接続している。
【0019】エゼクタ付きポンプ(以下、「ポンプ」と
称する。)2は、処理槽1内の底部11より略3分の1
の高さの位置に配置している。該ポンプ2の吸引側20
には、その先端の取入口21aを底部付近に配置したガ
イドパイプ21を取り付け、エゼクタ22の送出側に
は、略L状に屈曲させた送流管23を連結し、その先端
部23aを処理槽1の略中央位置で上方に向けて配置し
ている。また、エゼクタ22には、外気の導入のための
吸気管24を接続している。
【0020】ディストリビュータ3は、前記送流管23
の先端部23aに連通させて取り付けている。該ディス
トリビュータ3は、上向きの上方ノズル30と、拡張さ
せたバッファ空間部31から放射状に伸び斜め下向きに
配置した複数個(本実施例では6本)の放射ノズル3
2、32、・・と、から構成している。また、バッファ
空間部31には、液送管33を接続し、後述する二次発
酵槽8で完熟発酵された液肥Lをバッファ空間部31内
へ適宜送るようにしている。
【0021】エアーリフト管4は、両端開放で円筒煙突
状をなし、上端開口を液面Sから露出させた状態で処理
槽1内の略中央付近に立設配置している。該エアーリフ
ト管4の下端開口40は、漸次下方拡径させたラッパ管
41を形成し、このラッパ管41で上記上方ノズル30
の上方を、所定の離隔をもって覆うようにして配置して
いる。また、上記ラッパ管41には、気送管42を接続
し、ブロアー43から適宜外気を送るようにしている。
【0022】該エアーリフト管4の外周側には、略下側
3分の1から上方に向かって円筒煙突状のセンターウェ
ル5を配置しており、該センターウェル5は、両端開放
でエアーリフト管4の外周面から一定間隔をもった同心
状に配置すると共に、その上端50は処理槽1の天井面
13に接続させている。その天井面13の接続部から下
がった位置の外周囲には、多数の貫通した通孔51を形
成している。
【0023】次に、エアーリフト管4の上端には、分配
管路部60と散布管路部61とからなる消泡機構6を一
体的に形成している。
【0024】分配管路部60は、エアーリフト管4の上
端開口と連通して、上面を陣笠状に覆う空間をもった拡
径部60aと、該拡径部60aの周側から放射状かつ斜
め下方に伸びてセンターウェル5の外側に開口した複数
本の分配管60b、60b、・・と、及び各分配管60
bの付根間に切欠き形成した越流口60cとから構成し
ている。
【0025】また、散布管路部61は、上記拡径部60
aの空間内と連通した空間を有し、その中央上方から複
数本の散布管61a、61a、・・を放射状に配置する
と共に、その先端開口61bを、センターウェル5内で
下向きにして上記越流口60cの付近に配置している。
【0026】また、センターウェル5を上方延長させて
接続させた処理槽1の天井面13の略中央付近には、該
センターウェル5の内側へ開口させた導入口16を設け
て消泡装置7を取り付けている。この消泡装置7は、必
要により取り付けられるものであり、その装置構成は、
生じた泡を回転するせん断翼(図示省略。)で叩き潰し
て泡を消滅させるせん断翼型打撃式のものである。これ
は、従来から存する一般的な技術であるため、詳細な構
成は省略する。ここで、消泡されて液状となった糞尿
は、排水シュート管70により二次発酵槽8へ送られ
る。
【0027】該二次発酵槽8は、本処理装置1で処理し
た液状糞尿Fを溜置く開放槽であり、ブロアー80と気
泡発生装置81で曝気して完熟発酵させるようにしてい
る。
【0028】[実施例の作用]次に、上記発酵処理装置
Aにおける作用について説明する。
【0029】先ず、家畜の糞や尿、及びこれら糞尿が付
着した藁やおが屑等の敷料等を、既存機器の固液分離機
(図示せず。)で固形分と液状分に分離し、該液状分の
液状糞尿(又は単に「糞尿」と略称。)Fは注入管14
によって処理槽1に所定水位まで注ぎ込み貯留される。
【0030】次に、エゼクタ付きポンプ2を起動させて
ガイドパイプ21の取入口21aから処理槽1の底部1
1に滞留している糞尿Fを吸引し、これと吸気管24か
ら取り入れた空気とをエゼクタ22によって混合させた
ものは、送流管23によって処理槽1内のディストリビ
ュータ3へ送られる。
【0031】送られてきた糞尿Fは、該ディストリビュ
ータ3のバッファ空間部31によって上方ノズル30と
6個の放射ノズル32とに分配され、それぞれの方向へ
所定の速度で噴出することとなる。放射ノズル32から
の噴出により、液相内には放射方向斜め下向きの流れが
形成され、気泡を含んだ糞尿Fは底部11に向かって移
動して行くことになる。これにより処理槽1の底部11
付近まで気泡が運ばれ、嫌気性化を防止して好気性雰囲
気を形成することができる。
【0032】ここで、ディストリビュータ3のバッファ
空間部31に接続された液送管23からは、適宜二次発
酵槽8の完熟液肥が付加される。これにより処理槽1内
に発酵分解酵素を均一に行き渡らせて発酵を促進すると
共に、処理槽1内の液面Sの水位を一定に維持するよう
にしている。
【0033】一方、上方ノズル30から噴出した気泡を
含んだ糞尿Fは、ほとんどがエアーリフト管4のラッパ
管41へ所定速度を持って進入して、エアーリフト管4
内を上昇して行く。このときラッパ管41の下端開口4
0付近は、負圧状態が形成されて、付近の糞尿Fをエア
ーリフト管4内に引き込むことになる。また、ラッパ管
41には気送管42からブロアー43で圧搾された空気
が送り込まれて、エアーリフト管4内の上昇速度をさら
に加速させている。これにより、下端開口40付近をよ
り低い負圧状態にして吸引力を高めてセンターウェル5
の下端付近を疎の状態にして、センターウェル5内の糞
尿Fを自然沈降以上の下方流れとなるようにしている。
【0034】次に、エアーリフト管4内をある上昇速度
をもって上昇した糞尿Fは、これと連通した消泡機構6
に送られ、分配管路60によって放射方向ヘ分配される
ほか、さらに上昇して散布管路部61に送られる。
【0035】分配管路部61では、拡径部60aで広が
った糞尿Fが一定の割合で分配管60bと越流口60c
とに分けられ、分配管60bを流れた糞尿Fは、センタ
ーウェル5の外側へ放流され、越流口60cを流出した
糞尿Fはセンターウェル5の内側へ放流される。このと
き気泡を含んだ糞尿Fは、大量の気泡を発生させて液面
Sを覆うことになる。
【0036】一方、散布管路部61へ流れた糞尿Fは、
放射状に分配されて各散布管61aに流れ、先端開口6
1bからセンターウェル5内側の前記分配管60bの間
付近に散布される。これにより、散布された糞尿Fが、
上記液面Sに形成された泡を消す働きをする。
【0037】また、センターウェル5の内側、及び外側
で、はじけた気泡の気体分は、そのまま上昇して、また
は通孔51を通ってセンターウェル5内を上昇して消泡
装置7に流れて外気に放出される。
【0038】なお、上記構成の消泡機構6で処理槽1の
液面Sに生じた泡を消すことが可能であるが、これを越
えてセンターウェル5内を上昇した泡は、せん断翼型打
撃式の消泡装置7によって消泡され、排水シュート管7
0を介して二次発酵槽8へ送られる。この二次発酵槽8
では、ブロアー80が接続された気泡発生装置81によ
って再曝気が行われ、発酵が促進されて完熟した液肥と
なる。
【0039】上記した処理槽1内の液流によって均一な
曝気を所定時間行った後は、排出管15を開放して、所
定の水位(上側略3分1)までの糞尿Fを二次発酵槽8
へ送る。そして、再び注入管14から液状糞尿Fを注入
補充し、発酵処理を繰り返すものである。
【0040】なお、所定時間経過後の処理槽1内の糞尿
Fは、効率良くかつ効果的に曝気されて略完熟に近い状
態にあるため、全量を処理槽1から抜くことも可能であ
るが、次の処理へ種菌を残す意味で、かつ発酵に必要な
最適温度を確保しておく意味から、3分の1ずつ抜くよ
うにしている。
【0041】[他の実施例]次に、他の実施例(実施例
2)の形態について説明する。図7は当該実施例2の全
体構成を概略的に示す縦断面図である。
【0042】実施例2は、上記実施例1のエゼクタ付き
ポンプ2とディストリビュータ3との代わりにジェット
ポンプ9を配置したものである。なお、これ以外の構成
要素は上記実施例1の構成要素と同様であるため同一の
符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】ジェットポンプ9は、ベンチュリー管状の
本体90を有し、吸引口91を処理槽1の底部11付近
に開口させ、処理槽1の中心部の中央より下側に立設配
置している。上側ヘ漸次拡径されてなる送出管92の放
出口92aは、エアーリフト管4のラッパ管41の下端
開口40に一定の間隔をもって対向配置している。
【0044】ジェットポンプ9ののど部93付近には、
処理槽1外に設置したブロア95と連結した気送管94
を上向き方向に接続している。また、処理槽1外にある
気送管94の途中には、ポンプ96を介して二次発酵槽
8(図7においては省略。)に接続された液送管97を
連結している。
【0045】かかる構成のジェットポンプ9の起動によ
り、気送管94を介して外気をのど部93に圧送して上
方に向かう急速な流れを形成する。これによりのど部9
3が減圧状態となって吸引口91から処理槽1の底部1
1に滞留していた糞尿Fを吸引するため、底部11付近
の液相には吸引口91に向かう流れが形成される。
【0046】また、ジェットポンプ9の放出口92aか
らは、エアーリフト管4のラッパ管41へ向かって気泡
を含んだ糞尿Fが噴出してエアーリフト管4内に噴入す
る。この流れによって付近の糞尿Fが引き込まれること
により、付近の液相には、エアーリフト管4の下端開口
40に向かう流れが形成される。
【0047】このようにして、一旦、エアーリフト管4
によって液面S上に吹き上げられた糞尿Fは、センター
ウェル5の内部を下降して行き、底部11付近に配設さ
れた吸引口91に向かう流れと、エアーリフト管4の下
端開口40に向かう流れとに分けられ、処理槽1内を循
環して撹拌することになる。
【0048】なお、気送管94の途中に接続された液送
管97からは、上述した実施例1の液送管33と同様な
目的で使用されるもので、適時に適宜の量の完熟した液
肥を二次発酵槽8から供給する。
【0049】
【発明の効果】本願発明は以上のように構成しているた
め、液状糞尿を均一に循環撹拌させることができる。こ
れにより、処理槽の底部付近においても、嫌気性化する
ことなく好気性発酵を促進させることができ、かつ短時
間で迅速な発酵処理を行わせることができる。
【0050】また、本構成の消泡機構の構成により、発
生した泡を効率よく消泡することができるとともに、本
構成のディストリビュータの構成により、処理槽の中程
から底部に向かう気泡の流れを形成することができる効
果を有する。
【0051】さらに、本願は、エアーリフト管内を、気
泡を含んだ糞尿を上昇させるようにしているため、大き
な上昇速度を得ることができ、その結果下端開口からの
引き込み量が増えて処理槽内に大きな流れを形成するこ
とができる。そして、上昇して液面付近で噴出した糞尿
を、センターウェル内を下降させるようにしているた
め、処理槽深くまで気泡とともに送ることができる効果
を有する。
【0052】さらにホッパー状に形成した底部にエゼク
タ付きポンプの取入口またはジェットポンプの吸引口を
配置しているため、これが引き込み要因となって、処理
槽内の底部まで届く流れを形成することができる。
【0053】以上のように本願は、各構成要素が相乗し
て、処理槽内の糞尿を底部まで行き渡らせた循環流を形
成してより均一な曝気を促進させ、その結果、いままで
その処理に苦慮していた家畜の糞尿の発酵処理を効率良
く処理できるものであり、非常に産業上有益性の高い家
畜糞尿の発酵処理装置、及びこれに用いる消泡機構であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の全体構成を概略的に示す縦断面図
である。
【図2】 本実施例の底部付近を拡大して示す縦断面図
である。
【図3】 本実施例の要部のディストリビュータを示す
斜視図である。
【図4】 本実施例の要部のディストリビュータ付近を
拡大して示す縦断面図である。
【図5】 本実施例の要部の消泡機構を示す一部切欠き
断面斜視図である。
【図6】 本実施例の消泡機構の部分を拡大して示す縦
断面図である。
【図7】 本願発明にかかる他の実施例である。
【符号の説明】
A 発酵処理装置 F 液状糞尿(又は、糞尿) S 液面 L 液肥 1 円筒形竪型処理槽(処理槽) 10 ホッパー状 11 底部 14 注入管 15 排出管 2 エゼクタ付きポンプ(ポンプ手段) 21 ガイドパイプ 22 エゼクタ 23 送流管 24 吸気管 3 ディストリビュータ 30 上方ノズル 32 放射ノズル 33 送液管 4 エアーリフト管 5 センターウェル 6 消泡機構 60 分配管路部 60a 拡径部 60b 分配管 60c 越流口 61 散布管路部 61a 散布管 61b 先端開口 7 (せん断翼型打撃式)消泡装置 8 二次発酵槽 9 ジェットポンプ
フロントページの続き (72)発明者 味田 昌悦 福島県郡山市久留米6丁目2番5号 株式 会社新東エコテクノ内 Fターム(参考) 2B101 AA01 CB03 4D059 AA01 BA02 BA06 BA08 BA48 BJ12 BK30 CB12 CB30 CC01 EB03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホッパー状下部を有する筒状竪型処理槽
    (1)に固液分離した家畜の液状糞尿(F)を貯留さ
    せ、曝気して発酵処理する家畜糞尿の発酵処理装置
    (A)において、 前記処理槽(1)の底部(11)付近から吸引した液状
    糞尿(F)と外気とを混合させて、処理槽(1)の中央
    下部の中心付近に送るポンプ手段(2)と、 該ポンプ手段(2)の放出側に取り付けられ、上方及び
    数カ所の放射方向に分配して噴出させるディストリビュ
    ータ(3)と、 該ディストリビュータ(3)の上方に適宜の間隔をもっ
    て下端開口(40)を被せるように配置すると共に、こ
    こから液状糞尿(F)の液面(S)上まで立設配置し
    て、気泡混合の液状糞尿(F)を上昇させる煙突状のエ
    アーリフト管(4)と、 該エアーリフト管(4)の所定長さの外周側に所定間隔
    をもって外包するように配置し、その上端を処理槽
    (1)の天井面(13)に接続させると共に、上端付近
    の外周側の数カ所に通孔(51)を形成してなる筒状の
    センターウェル(5)と、 前記エアーリフト管(4)の液面露出部に形成され、該
    エアーリフト管(4)内を上昇してきた気泡混合の液状
    糞尿(F)の一部をセンターウェル(5)の外側と内側
    とに放射状に分配放流させる分配管路部(60)と、該
    分配管路部(60)の上部に連通配置して上記液状糞尿
    (F)の一部をセンターウェル(5)内に散布させる散
    布管路部(61)と、からなる消泡機構(6)と、を備
    えたことを特徴とする家畜糞尿の発酵処理装置。
  2. 【請求項2】処理槽(1)の底部(11)付近から吸引
    した液状糞尿(F)と、外気とを混合させて処理槽
    (1)の底部(13)付近の液状糞尿(F)内に送るポ
    ンプ手段(2)において、 エゼクタ付きポンプ(2)を処理槽(1)内に配置し、
    ポンプ(2)の吸引側(20)に連結したガイドパイプ
    (21)の取入口(21a)を処理槽(1)内の底部
    (11)付近に配置すると共に、エゼクタ(22)の吸
    引側に処理槽(1)外に開放させた吸気管(24)を連
    通させてなることを特徴とする請求項1記載の家畜糞尿
    の発酵処理装置。
  3. 【請求項3】処理槽(1)で処理した液状糞尿(F)を
    さらに処理して完熟させた液肥(L)を、適宜処理槽
    (1)内に追加注入することにより、処理槽(1)内の
    水位を一定に保持するようにしたことを特徴とする請求
    項1、2、又は3記載の家畜糞尿の発酵処理装置。
  4. 【請求項4】ディストリビュータ(3)に移送される過
    程の液状糞尿(F)内に、当該処理槽(1)で処理した
    液状糞尿(F)をさらに処理して完熟させた液肥(L)
    を、適宜追加注入するようにしたことを特徴とする請求
    項1、又は2記載の家畜糞尿の発酵処理装置。
  5. 【請求項5】エアーリフト管(4)のラッパ管(41)
    内に、エアーリフト管(4)内に上昇流を加速させる空
    気を導入するようにしたことを特徴とする請求項1、
    2、3、又は4記載の家畜糞尿の発酵処理装置。
  6. 【請求項6】ホッパー状下部を有する筒状竪型処理槽
    (1)に固液分離した家畜の液状糞尿(F)を貯留さ
    せ、曝気して発酵処理する家畜糞尿の発酵処理装置
    (A)において、 吸引口(91)を処理槽(1)の底部(11)付近に配
    置し、かつ放出口(92a)を処理槽(1)の略中心付
    近で上方向きに配置したジェットポンプ(9)と、 該ジェットポンプ(9)の放出口(92a)の上方に適
    宜の間隔をもって下端開口(40)を被せるように配置
    すると共に、ここから液状糞尿(F)の液面(S)上ま
    で立設配置して、気泡混合の液状糞尿(F)を上昇させ
    る煙突状のエアーリフト管(4)と、 該エアーリフト管(4)の所定長さの外周側に所定間隔
    をもって外包するように配置し、その上端を処理槽
    (1)の天井面(13)に接続させると共に、上端付近
    の外周側の数カ所に通孔(51)を形成してなる筒状の
    センターウェル(5)と、 前記エアーリフト管(4)の液面露出部に形成され、エ
    アーリフト管(4)内を上昇してきた気泡混合の液状糞
    尿(F)の一部をセンターウェル(5)の外側と内側と
    に放射状に分配放流させる分配管路部(60)と、該分
    配管路部(60)の上部に連通配置されて上記液状糞尿
    の一部をセンターウェル(5)内に散布させる散布管路
    部(61)と、からなる消泡機構(6)と、を備えたこ
    とを特徴とする家畜糞尿の発酵処理装置。
  7. 【請求項7】処理槽(1)の天井面(13)に接続させ
    たセンターウェル(5)の上端部に、連通させたせん断
    翼型打撃式の消泡装置(7)を配置したことを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、又は6記載の家畜糞尿の
    発酵処理装置。
  8. 【請求項8】筒状竪型処理槽(1)に固液分離した家畜
    の液状糞尿(F)を貯留させて曝気処理する家畜糞尿の
    発酵処理装置(A)であって、該液状糞尿(F)を液相
    内から液面(S)上に煙突状に立設したエアーリフト管
    (4)内を気泡混合させて上昇させ、該エアーリフト管
    (4)に所定間隔をもって外包するように配置したセン
    ターウェル(5)内を下降させる循環水路の構成で、液
    面(S)上に発生した気泡を消す消泡機構(6)におい
    て、 前記エアーリフト管(4)の液面露出部に形成され、エ
    アーリフト管(4)を上昇してきた気泡混合の液状糞尿
    (F)の一部をセンターウェル(5)の外側と内側とに
    放射状に分配放流させる分配管路部(60)と、 該分配管路部(60)の上部に連通配置されて上記液状
    糞尿(F)の一部をセンターウェル(5)内に散布させ
    る散布管路部(61)と、から構成したことを特徴とす
    る消泡機構。
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