JP2000216021A - 超電導式着磁装置 - Google Patents

超電導式着磁装置

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JP2000216021A
JP2000216021A JP1496399A JP1496399A JP2000216021A JP 2000216021 A JP2000216021 A JP 2000216021A JP 1496399 A JP1496399 A JP 1496399A JP 1496399 A JP1496399 A JP 1496399A JP 2000216021 A JP2000216021 A JP 2000216021A
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JP
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superconducting
magnetic
magnetic marker
chamber
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JP1496399A
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Yoshinobu Motokura
義信 本蔵
Hiroyuki Toki
浩之 土岐
Hiroaki Hirano
広昭 平野
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Aichi Steel Corp
Original Assignee
Aichi Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁石を磁性材料の金属ケースに収容してなる磁
気マーカを直接着磁し得る着磁装置を提供し、運転エネ
ルギーが少なくて車両に搭載した状態で車両が有するエ
ネルギー源を駆動エネルギーとして運転できる着磁装置
を提供する。 【解決手段】周囲に超伝導コイル12を配設して形成さ
れた着磁室17bを有する超伝導磁石本体10、超伝導
コイル12を冷却する冷却手段13、超伝導コイル12
に電流を付与して着磁室17bに磁場を発生させる電源
12c、着磁室17bに対して被着磁体を搬入搬出する
搬送手段15を備え、少エネルギーで高い強度の磁場を
発生させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被着磁体を着磁さ
せるための超電導式着磁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被着磁体を着磁させるための着磁装置に
は、パルス式の着磁装置や電磁コイル式の着磁装置があ
る。パルス式の着磁装置は、電気エネルギーを充電させ
る大容量のコンデンサと、コンデンサからの放電により
磁場を発生させるコイルを備え、常温で磁気マーカを着
磁させるものである。当該着磁装置においては、例え
ば、35000Kw(10000A×3500V)の電
気エネルギーを瞬時に放出してコイルに磁場を発生さ
せ、これにより磁気マーカを着磁させるものであって、
このような大きな電気エネルギーを得るためには、約1
0Kw(50A×200V)の電気エネルギーをコンデ
ンサに充電する必要がある。
【0003】また、電磁コイル式の着磁装置は、通電に
より磁場を発生させる電磁コイルと、電磁コイルへの通
電量を制御する制御手段を備え、常温で磁気マーカを着
磁させるものである。当該着磁装置においては、例え
ば、直径100mmの空間に磁場を発生させるには約1
00Kw(1000A×100V)の電気エネルギーが
必要であり、また、最高磁場強度は2.3T(テラス)
程度であって、磁石の着磁には必ずしも十分な強度の磁
場を発生し得ない。
【0004】一方、これらのパルス式の着磁装置、電磁
コイル式の着磁装置により着磁可能な磁気マーカは、通
常磁石を樹脂ケース等非磁性材料のケースに収容して構
成されるものであり、磁石を収容するケースが磁性材料
の金属製である大型の磁気マークを着磁するにはこれら
の着磁装置は適さない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】磁石使用量が150g
以上という大型サイズの磁気マークは、磁石を収容する
ケースとして磁性材料の金属製のケースを使用するのが
一般であり、当該磁気マーカを従来の着磁装置、例えば
パルス式の着磁装置を使用して着磁する場合には、金属
ケースに渦電流が生じて着磁し得ない。従って、当該磁
気マーカはそれ自体では直接着磁することは不可能であ
り、予め着磁された磁石を金属ケースに収容する手段が
採られる。従って、本発明の第1の目的は、磁石を磁性
材料の金属ケースに収容してなる磁気マーカでも直接着
磁し得る着磁装置を提供することにある。
【0006】また、着磁装置においては、所望の現場へ
運搬してその現場で被着磁体を着磁させることが要請さ
れる場合があるが、従来の着磁装置の運転には大きな電
気エネルギーが必要なことから、着磁装置を車両に搭載
して現場に運搬し、当該車両が有するエネルギー源を駆
動エネルギーとして利用して着磁装置を運転することは
不可能である。従って、本発明の第2の目的は、車両が
有するエネルギー源を駆動エネルギーとして利用して運
転できる着磁装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、被着磁体を着
磁させる超電導式着磁装置であり、当該着磁装置は、周
囲に超電導コイルを配設して形成された着磁室を有する
超電導磁石本体と、該超電導コイルを冷却する冷却手段
と、該超電導コイルに電流を付与して該着磁室に磁場を
発生させる電源と、該着磁室に対して被着磁体を搬入搬
出する搬送手段を備えていることを特徴するものであ
る。本発明に係る着磁装置においては、前記超電導磁石
本体は磁性材料からなるヨークにて周囲を被覆されてい
ることが好ましい。
【0008】また、本発明に係る着磁装置は車両に搭載
された状態で運転することが可能であり、車両に搭載さ
れた状態では、前記冷却手段は該車両が搭載しているエ
ンジンまたは電源で駆動され、かつ、前記超電導コイル
は該電源にて電流を付与される。
【0009】
【発明の作用・効果】本発明に係る超電導式着磁装置に
よれば、超電導コイルが超電導磁石を構成し、この超電
導磁石が少ない電気エネルギーで数Tという強度の高い
磁場を着磁室に発生させることから、被着磁体をこの着
磁室に搬入して所定時間保持することにより着磁させる
ことができる。この場合、着磁室で発生する磁場強度が
極めて高いことから、磁石を磁性材料の金属ケースに収
容してなる大型の磁気マーカの着磁も可能であり、ま
た、着磁装置を少ない電気エネルギーで運転が可能であ
ることから、車両に搭載した状態で車両が有するエネル
ギー源を駆動エネルギーとして運転することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の超電
導式着磁装置は、被着磁体の搬送手段として油圧シリン
ダまたは空気圧シリンダを利用したもので、図1に示す
ように、支持台11上に支持した超電導コイル12、冷
凍機13を備えるとともに、LMガイド14、LMガイ
ド14上に立設したエアシリンダ15、エアシリンダ1
5上に支持した磁気マーカ収容具16を備えている。支
持台11は、非磁性材料であるステンレス製のものであ
る。
【0011】図2は、超電導コイル12および冷凍機1
3の支持状態を示すもので、超電導コイル12は超電導
線材料からなる筒状を呈するものでその上面に支持プレ
ート12aが固着されており、筒状のハウジング17内
に同芯的に配置されて、フレーム17aを支持プレート
12aとハウジング17に固着することにより、ハウジ
ング17内に吊下状に配設されている。また、冷凍機1
3はハウジング17を貫通して支持プレート12aに支
持され、かつリード線12bはハウジング17を貫通し
て超電導コイル12に接続されている。これにより、超
電導コイル12および冷凍機13はハウジング17と一
体で超電導磁石本体10を構成している。
【0012】超電導コイル12は、リード線12bを介
して励磁電源12cに接続されている。また、冷凍機1
3は、この超電導コイル12を超低温に冷却してその抵
抗を略零にするもので、圧縮ユニット13aに連結され
ている。リード線12bおよびフレーム17aにおいて
は、超電導コイル12への外部の熱伝達を防止するた
め、リード線12bについては超電導線材料にて形成さ
れ、フレーム17aについては合成樹脂にて形成されて
いる。フレーム17aは、磁気マーカ18を着磁する際
の磁気マーカ18と超電導コイル12間で生じる吸引力
(300kgf〜500kgf)に十分耐えるように高
い強度に形成されている。これにより、ハウジング17
の内孔は超電導磁石本体10の着磁室17bを構成し、
超電導コイル12を超低温に冷却した状態で通電される
と、着磁室17bを通る3T以上の強力な磁場が発生す
る。
【0013】LMガイド14は、非磁性材料であるステ
ンレス製のもので、磁気マーカ18のセット位置から支
持台11の下方中央部まで延びている。磁気マーカ収容
具16を支持するエアシリンダ15は、LMガイド14
に沿って支持台11の下方中央部まで搬送でき、かつ支
持台11の下方中央部から搬出できる。エアシリンダ1
5は、非磁性材料で剛性が高く、かつ渦電流が発生しな
い材料で形成することが必要であり、非磁性材料である
ステンレスにて形成されており、LMガイド14に沿っ
て支持台11の下方中央部に搬送された状態で作動し
て、支持している磁気マーカ収容具16を超電導磁石本
体10の着磁室17bにおける磁場中心に搬入し、か
つ、着磁後には着磁室17bから搬出する。
【0014】磁気マーカ収容具16は図3に示すよう
に、エアシリンダ15の上端に設けたホルダー16a
と、ホルダー16aに螺着されてホルダー16aの上端
開口部を覆蓋するキャップ16bとからなるもので、非
磁性で渦電流が発生しない材料で形成することが必要で
ある。ホルダー16aおよびキャップ16bは、例えば
MCナイロン等の合成樹脂にて形成されている。ホルダ
ー16aの内部には、被着磁体である磁気マーカ18が
収容される。磁気マーカ18を着磁すべく磁気マーカ収
容具16を超電導磁石本体10の着磁室17bに搬入し
た際には、磁気マーカ収容具16のホルダー16aにお
ける部位16a1が着磁室17b内での発生磁場と直交
するため、磁気マーカ18は着磁される。また、磁気マ
ーカ18は、キャップ16bにおける部位16b1の作
用により、磁場の中心軸に挿入することができる。
【0015】なお、磁気マーカ18を磁気マーカ収容具
16内に収容する際には、キャップ16bと磁気マーカ
18間にクッション材を介在させて、磁気マーカ18を
隙間のない状態に収容することが好ましい。かかる構成
の超電導式着磁装置においては、冷凍機13を駆動しか
つ超電導コイル12へ通電することにより運転を開始
し、磁気マーカ18を磁気マーカ収容具16に収容す
る。次いで、磁気マーカ収容具16を支持するエアシリ
ンダ15をLMガイド14に沿って前進してエアシリン
ダ15を支持台11の下方中央部に移動させて、超電導
磁石本体10の着磁室17bの中央部に対向させる。次
いで、エアシリンダ15を駆動して磁気マーカ収容具1
6を上昇させて着磁室17bの磁場中心部に搬入し、こ
の状態を所定時間保持して磁気マーカ収容具16に収容
した磁気マーカ18を着磁させる。その後、エアシリン
ダ15を駆動して磁気マーカ収容具16を降下させて着
磁室17bから搬出する。最後に、エアシリンダ15を
LMガイド14に沿って後退させて磁気マーカ18のセ
ット位置に復帰させ、磁気マーカ収容具16内から着磁
された磁気マーカ18を取出す。これにより、一連の着
磁操作が終了する。
【0016】このように、当該超電導式着磁装置によれ
ば、超電導コイル12が超電導磁石を構成し、この超電
導磁石が少ない電気エネルギーで数10Tという高い強
度の磁場を着磁室17bに発生さることができて、被着
磁体である磁気マーカ18を着磁室17b内に搬入して
所定時間保持することにより着磁させることができる。
この場合、超電導磁石体10の着磁室17bで発生する
磁場強度は極めて高いことから、磁石を磁性材料の金属
ケースに収容してなる大型の磁気マーカ18を着磁する
ことができ、また、当該着磁装置を少ない電気エネルギ
ーで運転が可能であることから、車両に搭載した状態で
車両が有するエンジン、小型発電器、バッテリー等のエ
ネルギー源を駆動エネルギーとして運転することができ
る。
【0017】なお、当該超電導式着磁装置においては、
超電導コイル12を超低温に冷却する手段として圧縮ユ
ニット13aを有する冷凍機13を採用した例に付いて
示したが、この冷凍機13に換えて、液体Heを冷却媒
体とする冷凍手段を採用するようしてもよい。 (実施形態2)本実施形態の超電導式着磁装置は、被着
磁体の搬送手段として搬送ワイヤを利用したもので、図
4に示すように、ハウジング21、超電導コイル22、
冷凍機23からなる超電導磁石20を備えるとともに、
搬送手段24を備えている。
【0018】ハウジング21は、実施形態1の着磁装置
におけるハウジング17とは異なりフロア上に置かれて
いるもので、超電導磁石本体20は、ハウジング21の
内孔内に筒状のガイド25が嵌着されてガイド25の内
部が着磁室25aに構成されている点、および、着磁室
25aは上端のみが開口している点で、実施形態1の超
電導磁石本体10とは構成を異にしているが、その他の
構成は同様である。ガイド25は、非磁性で剛性のある
材質のもので、例えばMCナイロン等の合成樹脂製のも
のである。
【0019】しかして、当該着磁装置で採用している搬
送手段24はワイヤ方式のもので、ワイヤ24a、重錘
24b、駆動モータ24c、変速ギヤ24dにて構成さ
れている。ワイヤ24aは、変速ギヤ24dとガイドロ
ーラ24e間に懸装されており、その後端には重錘24
bが連結され、かつ、その先端には磁気マーカ収容具2
6が連結されている。このワイヤ24aは、駆動モータ
24cの正逆回転により、先端側および後端側へ進退す
るもので、前進した際には、後端側の重錘24bを持ち
上げるとともに、先端側の磁気マーカ収容具26をガイ
ド25を通して着磁室25a内に搬入する。
【0020】磁気マーカ収容具26は、図5に示すよう
に、ホルダー26aと、ホルダー26aに螺着されてホ
ルダー26aの上端開口部を覆蓋するキャップ26bと
からなるもので、非磁性で渦電流が発生しない材料で形
成することが必要である。ホルダー26aおよびキャッ
プ26bは、例えばMCナイロン等の合成樹脂にて形成
されている。ホルダー26aの外周の下端隅部はテーパ
状に形成されている。また、キャップ26bは掛止具2
6cを介してワイヤ24aの先端に連結される。
【0021】磁気マーカ収容具26の内部には、被着磁
体である磁気マーカ27が収容される。磁気マーカ27
を着磁すべく磁気マーカ収容具26を超電導磁石本体2
0の着磁室25aに搬入した際には、磁気マーカ収容具
26の部位26b1はガイド25に接触しかつ部位26
a1はそれに直交し、磁気マーカ27は磁場に対して直
交するため着磁される。また、磁気マーカ収容具26の
部位26a2は磁気マーカ収容具26のガイド25を通
して着磁室25a内への搬入を円滑にし、部位25b2
が磁気マーカ収容具26を着磁室25aの中心に導く。
【0022】かかる構成の超電導式着磁装置において
は、実施形態1の着磁装置と同様に運転を開始すると、
着磁室25aに3T以上の強力な磁場が発生し、この状
態の着磁室25a内に磁気マーカ27を収容した磁気マ
ーカ収容具26を搬入する。磁気マーカ収容具26の搬
入は搬送手段24により行い、モータ24cを駆動させ
ることによりワイヤ24aを前進させて磁気マーカ収容
具26を着磁室25aの直上の近傍に到達すると、磁気
マーカ収容具26は磁場の吸引力により吸引されて自動
的に着磁室25a内に挿入されて磁場の中心位置に達
し、その位置に保持されて磁気マーカ収容具26に収容
されている磁気マーカ27は着磁される。
【0023】磁気マーカ収容具26を着磁室25a内で
所定時間保持した後、モータ24cを逆転駆動させて、
ワイヤ24aを後退させて磁気マーカ収容具26を着磁
室25aから搬出する。この場合の搬出の要する力は3
00kgf〜500kgfであり、変速ギヤ24dを使
用することによりモータ24cを小型化することができ
る。また、重錘24bを磁気マーカ収容具26に対する
吸引力と同程度、例えば400kgに設定すれば、モー
タ24cの負荷を大幅に軽減することができる。 (実施形態3)本実施形態の超電導式着磁装置は、図6
(a),(b)に示すように、超電導コイル31および
冷凍機32を収容して超電導磁石本体30を構成するハ
ウジング33の外周を、磁性材料からなるヨーク例えば
鉄ヨーク34で被覆してなるもので、鉄ヨーク34はそ
の中心部に貫通穴34aを備えている。貫通穴34aは
超電導磁石本体30が形成する着磁室33aの上下に対
向して、磁気マーカ収容具の搬入・搬出口として機能す
る。当該着磁装置においては、磁気マーカ収容具および
これを搬送する手段としては、実施形態1または2で採
用している磁気マーカ収容具および搬送手段が採用され
る。
【0024】また、図6(b)に示す超電導磁石本体3
0aは、同図(a)に示す超電導磁石本体30のボアに
合成樹脂製のガイド35を嵌着して、ガイド35の内孔
内を着磁室35aに構成したものである。なお、同図
(b)には、超電導磁石が発生する磁場に磁束を表示し
ている。超電導磁石本体においては、図6(c)に示す
磁束から明らかなように、超電導磁石のボアを中心とす
る強力な磁場が発生するが、5Tという強力な磁場を発
生させる超電導磁石本体あっては、そのボア中心から約
2m離間した位置でも5G程度の磁場が存在している。
通常、5G程度の磁場が存在する空間部ではテレビ等の
ブラウン管が揺らいだりする。さらに、ボア中心から
0.5m離間した位置では500G程度の磁場が存在し
ており、周辺機器の誤動作を生じさせる。
【0025】従って、当該着磁装置で採用している超電
導磁石本体30,30aでは鉄ヨーク34の作用によ
り、超電導磁石本体30,3oaからの磁場の漏洩を抑
制する。なお、当該着磁装置を構成する超電導磁石本体
30,30aにおいては、そのボア径は150mm、そ
の本体の外径は530mm、高さ500mmであり、こ
れに対して鉄ヨーク34の寸法を、その上下の各部を外
径150mmで厚み14mmとし、かつ周壁部の厚みを
8mmとして、鉄ヨーク34が誘導できる単位面積当た
りの磁束を1.8T以下に設定している。 (実施形態4)本実施形態の超電導式着磁装置は、磁気
マーカの着磁手段として、超電導磁石本体の着磁室に複
数の磁気マーカ収容具を搬入した状態で順次着磁して、
順次搬出させるトンネル着磁方式を採用したものであ
る。
【0026】当該着装置を構成する超電導磁石本体40
は、図7に示すように、超電導コイル41、冷凍機4
2、およびこれらを収容してなるハウジング43にて構
成され、かつ、その着磁室44aは超電導磁石本体40
におけるハウジング43の内孔に嵌着した合成樹脂製の
ガイド44にて構成されているもので、ガイド44がハ
ウジング43の上下を貫通している点を除き、実施形態
2の着磁装置を構成する超電導磁石本体20と同様のも
のである。
【0027】当該着磁装置においては、磁気マーカ収容
具45を任意の搬送手段で着磁室44aの直上の近傍に
搬送し、搬送手段との連結状態を解除されると、超電導
磁石本体40による吸引作用にて着磁室44aに挿入さ
れて着磁室44a内に保持される。これを順次繰り返す
ことにより、着磁室44aには複数の磁気マーカ収容具
45が保持される。
【0028】図7(a)は、4個の磁気マーカ収容具4
5を着磁室44aに収容した状態を示しており、この状
態では、各磁気マーカ収容具45は超電導磁石本体40
からの磁力により、重力によって落下することなく着磁
室44a内に保持される。磁気マーカ収容具45は、図
5に示す磁気マーカ収容具26と同様のもので、ガイド
44との作用により磁場に対して直交状に保持される。
【0029】この状態の着磁室44aにさらに1個の磁
気マーカ収容具45を挿入すると、着磁室44aに保持
されている4個の磁気マーカ収容具45はその上下の2
個同士が上下に同距離移動して、同図(b)に示すよう
に、5個の磁気マーカ収容具45が着磁室44aに保持
される。この状態では、中心にある磁気マーカ収容具4
5が磁場中心に位置して着磁される。
【0030】この状態において、5個の磁気マーカ収容
具45を保持している着磁室44aの上方から押下げ治
具46により磁気マーカ収容具45を押下げると、最下
端に位置する磁気マーカ収容具45は、その自重が超電
導磁石本体40からの吸引力に打勝って落下して着磁室
44aから搬出される。この搬入・搬出操作を繰り返し
行うことにより、着磁室44aに保持されている磁気マ
ーカ収容具45は磁場中心を順次通過して着磁される。
なお、当該着磁装置においては、上記した超電導磁石本
体40に換えて、図8に示す鉄ヨーク47で周囲を被覆
された超電導磁石本体40aを採用することもできる。 (実施形態5)本実施形態の超電導式着磁装置は自動車
に搭載されて運転されるもので、当該着磁装置は基本的
には、図4に示す実施形態2に係る着磁装置と同様に構
成されているもので、図9に示すように車両に搭載され
ている。但し、当該着磁装置においては、ハウジング5
1、超電導コイル52、冷凍機53にて構成される超電
導磁石本体50の周囲が鉄ヨーク54にて被覆されてい
る点、および、電源として小型発電器55を備えている
点で、実施形態2に係る着磁装置とは相違する。
【0031】当該着磁装置は、実施形態2に係る着磁装
置と同様に機能して、ガイド56が形成する着磁室56
a内に搬入される磁気マーカ収容具57に収容されてい
る磁気マーカを着磁する。この場合、鉄ヨーク54が超
電導磁石本体50からの磁場の漏洩を防止して、車両に
搭載されている電子機器類等の誤動作を防止し、かつ、
磁性材料の各部品の着磁を防止する。
【0032】車両は通常の2tトラックであり、当該着
磁装置は総重量が1000kgで、必要スペースが2m
×1.5mであることから、十分に搭載できるものであ
る。超電導磁石本体50は、外径530mm、高さ50
0mm、重量200kgのものであり、冷凍機53は重
量20kgのものである。冷凍機53としては、超低温
まで冷却することが可能な高冷凍能力の冷凍機と、超低
温を維持するだけの低冷凍能力の冷凍機の2機を併用す
ることもできる。冷凍機53の圧縮ユニット53aの駆
動源としては、車両のエンジンを採用することができ
る。
【0033】搬送手段58はワイヤ58a、重錘58
b、駆動モータ58c、変速ギヤ58dにて構成されて
いる。変速ギヤ58d付きの駆動モータ58cとして
は、消費電力2kw、吊上荷重500kgのものを採用
しているが、重錘58bの設定により駆動モータ58c
の消費電力を5kw程度に大幅に低減することができ
る。また、当該着磁装置においては、着磁室56aに発
生する磁場の強度を3T程度に設定していて、超電導磁
石本体50および搬送手段58の駆動に要する消費電力
を3kw以下に抑えることができる。従って、これらの
消費電力を発電する小型発電器55は大きさ800mm
×500mm×400mmで、重量100kg程度のも
のでよい。小型発電器55は車両のエンジンにより駆動
される。なお、これらの消費電力を車両のバッテリに依
存することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る超電導式着磁装置の
概略構成図である。
【図2】同着磁装置を構成する超電導磁石本体の断面図
である。
【図3】同着磁装置で使用する磁気マーカ収容具の断面
図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る超電導式着磁装置の
概略構成図である。
【図5】同着磁装置で使用する磁気マーカ収容具の断面
図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る超電導式着磁装置を
構成する超電導磁石本体の断面図(a)、同超電導磁石
本体の変形例に係る超電導磁石本体の断面図(b)、お
よび超電導磁石本体で発生する磁場の状態を示す断面図
である。
【図7】本発明の実施形態4に係る超電導式着磁装置を
構成する超電導磁石本体の着磁室に対する磁気マーカを
搬入、搬出状態を示す断面図(a),(b),(c)で
ある。
【図8】同超電導磁石本体の変形例を示す断面図であ
る。
【図9】本発明の実施形態5に係る超電導式着磁装置で
あって、車両に搭載された状態を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
10…超電導磁石本体、11…支持台、12…超電導コ
イル、12a…支持プレート、12b…リード線、12
c…励磁電源、13…冷凍機、13a…圧縮ユニット、
14…LMガイド、15…エアシリンダ、16…磁気マ
ーカ収容具、16a…ホルダー、16b…キャップ、1
7…ハウジング、17a…フレーム、17b…着磁室、
18…磁気マーカ、20…超電導磁石本体、21…ハウ
ジング、22…超電導コイル、23…冷凍機、24…搬
送手段、24a…ワイヤ、24b…重錘、24c…駆動
モータ、24d…変速ギヤ、24e…ガイドローラ、2
5…ガイド、25a…着磁室、26…磁気マーカ収容
具、26a…ホルダー、26b…キャップ、26c…掛
止具、27…磁気マーカ、30,30a…超電導磁石本
体、31…超電導コイル、32…冷凍機、33…ハウジ
ング、33a…着磁室、34…鉄ヨーク、34a…貫通
穴、35…ガイド、35a…着磁室、40,40a…超
電導磁石本体、41…超電導コイル、42…冷凍機、4
3…ハウジング、44…ガイド、44a…着磁室、45
…磁気マーカ収容具、46…押下げ治具、47…鉄ヨー
ク、50…超電導磁石本体、51…ハウジング、52…
超電導コイル、53…冷凍機、53a…圧縮ユニット、
54…鉄ヨーク、55…小型発電器、56…ガイド、5
6a…着磁室、57…磁気マーカ収容具、58…搬送手
段、58a…ワイヤ、58b…重錘、58c…駆動モー
タ、58d…変速ギヤ。
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月1日(1999.2.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】このように、当該超電導式着磁装置によれ
ば、超電導コイル12が超電導磁石を構成し、この超電
導磁石が少ない電気エネルギーで数Tという高い強度の
磁場を着磁室17bに発生さることができて、被着磁体
である磁気マーカ18を着磁室17b内に搬入して所定
時間保持することにより着磁させることができる。この
場合、超電導磁石体10の着磁室17bで発生する磁場
強度は極めて高いことから、磁石を磁性材料の金属ケー
スに収容してなる大型の磁気マーカ18を着磁すること
ができ、また、当該着磁装置を少ない電気エネルギーで
運転が可能であることから、車両に搭載した状態で車両
が有するエンジン、小型発電器、バッテリー等のエネル
ギー源を駆動エネルギーとして運転することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被着磁体を着磁させる超電導式着磁装置で
    あり、周囲に超電導コイルを配設して形成された着磁室
    を有する超電導磁石本体と、該超電導コイルを冷却する
    冷却手段と、該超電導コイルに電流を付与して該着磁室
    に磁場を発生させる電源と、該着磁室に対して被着磁体
    を搬入搬出する搬送手段を備えていることを特徴する超
    電導式着磁装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の着磁装置において、前記
    超電導磁石本体は磁性材料からなるヨークにて周囲を被
    覆されていることを特徴とする超電導式着磁装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の着磁装置であ
    り、当該着磁装置は車両に搭載されて、前記冷却手段は
    該車両に搭載されているエンジンまたは電源で駆動さ
    れ、かつ、前記超電導コイルは該電源にて電力を付与さ
    れることを特徴とする超電導式着磁装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007250651A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Aisin Seiki Co Ltd 超電導着磁装置
JP2010010697A (ja) * 2009-08-25 2010-01-14 Aisin Seiki Co Ltd 超電導バルク磁石装置
JP2015215000A (ja) * 2014-05-08 2015-12-03 公益財団法人鉄道総合技術研究所 超電導材料からなる浮上体の冷却装置
CN110865319A (zh) * 2019-12-03 2020-03-06 东莞金坤新材料股份有限公司 一种导磁件充磁取向方向的判定装置

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