JP2000215855A - 無電極放電灯装置 - Google Patents

無電極放電灯装置

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JP2000215855A
JP2000215855A JP11016369A JP1636999A JP2000215855A JP 2000215855 A JP2000215855 A JP 2000215855A JP 11016369 A JP11016369 A JP 11016369A JP 1636999 A JP1636999 A JP 1636999A JP 2000215855 A JP2000215855 A JP 2000215855A
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茂樹 松尾
Masaki Shinomiya
雅樹 四宮
Atsushi Kobayashi
敦 小林
Jun Matsuura
潤 松浦
Koji Hiramatsu
宏司 平松
Shinichi Anami
真一 阿南
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Abstract

(57)【要約】 【課題】組み立てが容易で、耐久性に優れた無電極放電
灯装置を提供する。 【解決手段】放電ガス7を封入した透光性材料よりなる
略球状のバルブ1の外側の最大径部6より下部に装置本
体5より導出される誘導コイル2が配置されている。誘
導コイル2に高周波電源8より高周波電流を通電し、バ
ルブ1内に封入された放電ガス7に高周波磁界を作用さ
せることによって放電ガス7を励起発光させる。バルブ
1の誘導コイル2の配置位置より上部に設けられた保持
具9と、装置本体5より導出される誘導コイル2とでバ
ルブ1を挟着することにより、バルブ1を装置本体5の
上部に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電ガスを封入し
た透光性材料よりなるバルブ内部に電極を持たず、バル
ブ外部から放電ガスに対して高周波電磁界を作用させる
ことによって、放電ガスを励起発光させるようにした無
電極放電灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、バルブ内に封入した放電ガス
に高周波電磁界を作用させることによって、放電ガスを
励起して発光させるようにした無電極放電灯が知られて
いる。この種の無電極放電灯は小型、高出力、長寿命な
どの特徴を有しているものであるから、各所で研究開発
がなされている。
【0003】近年、図7の斜視図、図8の断面図に示す
ような無電極放電灯を用いた照明装置が商品化されてい
る。この無電極放電灯装置は、電球形のバルブ51の外
周に誘導コイル52を数ターン巻き、その誘導コイル5
2に対して高周波電源58から出力される13.56M
Hzの高周波電流を通電し、バルブ51の中に封入され
た放電ガス53に高周波電磁界を作用させることによっ
て、放電ガス53を励起発光させるものである。放電ガ
ス53としては、水銀蒸気を含むものが用いられ、水銀
原子の励起によって紫外線が放射され、バルブ51の内
面に塗布された蛍光体54で可視光に変換されるように
なっている。
【0004】なお、55は導電体で構成された装置本体
で、上記高周波電源58などが収容されており、放電灯
や高周波電源58から発生する放射ノイズを除去する。
また、56は導電性メッシュで構成された電磁シールド
手段で、放電灯からの照射光を透過するとともに、照射
面からのノイズ漏洩を防ぐ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
無電極放電灯装置において、バルブ51はエジソンベー
ス型の口金57により装置本体55に螺合装着されてい
る。しかしながら、かかる無電極放電灯装置において、
バルブ51への電力供給は誘導コイル52によるもので
あるから、無電極放電灯の放電容器と電力供給部とが電
気的に接続されている必要はなく、口金57は装置本体
55に固定するためだけに用いられており、組み立てを
複雑化している。
【0006】また、無電極放電灯は、内部に電極を持た
ないため、数万時間にも及ぶ長寿命が得られるものであ
るが、口金57とバルブ51はセメントやシリコン系の
接着剤で固定されており、接着部分の寿命は長くない。
したがって、口金57はバルブ51の固定手段としては
組み立ての容易さや耐久性を考えた場合、適切なものと
はいえない。
【0007】口金を用いず、バルブを固定する方法が実
開平5−15311号公報に開示されている。この考案
の無電極放電灯装置は、電磁シールド手段と装置本体で
放電容器を挟着することによりバルブを固定するもので
あるが、電磁シールド手段を用いない場合、この考案を
採用することはできない。
【0008】また、特開平8−203685号公報に
は、誘導コイルと装置本体でバルブを保持する無電極放
電灯点灯装置が開示されているが、バルブの長さを正確
に管理しなければ、導入線の長さが異なる誘導コイルを
用いることになり、組み立てが困難となる。また、同公
報には、誘導コイルだけでバルブを保持する無電極放電
灯点灯装置も開示されているが、誘導コイルに強度が必
要になり組み立てが困難となる。更に同公報には、装置
本体に向かう樹脂系の保持具でバルブを保持する無電極
放電灯点灯装置も開示されているが、保持具を固定する
電磁シールドなどが必要となる。
【0009】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、組み立てが容易で、し
かも耐久性に優れた無電極放電灯装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、放電ガスを封入した透光性
材料よりなる略球状のバルブの外側に配置された誘導コ
イルに高周波電源より高周波電流を通電し、前記バルブ
内に封入された放電ガスに高周波磁界を作用させること
によって放電ガスを励起発光させる無電極放電灯装置に
おいて、前記誘導コイルは、前記バルブがその上部に固
定される装置本体より導出されるとともに、前記バルブ
の最大径より下部に配置され、前記バルブの誘導コイル
の配置位置より上部に設けられた保持具と前記誘導コイ
ルとで前記バルブを挟着することにより前記バルブを前
記装置本体に固定することを特徴とする。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
発明において、前記誘導コイルはボビンに巻かれ、前記
保持具は導電性材料で構成されるとともに電気的に接地
されており、前記ボビンと保持具とで前記バルブを挟着
することにより前記バルブを前記装置本体に固定するこ
とを特徴とする。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1,2記
載の発明において、前記保持具を紐状としたことを特徴
とする。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項1,
2,3記載の発明において、前記バルブ全体を透光性の
薄い膜で覆ったことを特徴とする。
【0014】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2,3記載の発明において、前記バルブの外面に透光性
の親水性材料を塗布したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本発明の実施形態
1を図1の正面図、図2の上面図を用いて説明する。バ
ルブ1は透光性材料によって構成された略球形の形状で
あり、その下部の筒部3が高周波電源8などを収納する
装置本体5の上面に設けられた孔部4に挿入される。装
置本体5内の高周波電源8に接続され、装置本体5より
導出される誘導コイル2は、略球状のバルブ1の最大径
部6付近より下部の外周に巻かれている。
【0016】バルブ1の内部には放電ガス7として希ガ
スと水銀蒸気が封入されており、バルブ1の内面には図
示せぬ蛍光体が塗布されている。高周波電源8を動作さ
せると、誘導コイル2に高周波電流が流れ、誘導コイル
2のまわりに高周波磁界が発生する。この高周波磁界に
よりバルブ1内部の放電ガス7が放電維持される。この
放電維持中にバルブ1内部の電子が高周波磁界によりエ
ネルギーを受け取り、放電ガス原子に衝突しエネルギー
を与え、放電ガス原子は電離されたり、励起されたりす
る。励起された原子は基底状態に戻るときに紫外線を発
生し、この紫外線がバルブ1内面に塗布された蛍光体に
より可視光に変換されて、バルブ1と誘導コイル2を備
えた無電極放電灯が点灯する。
【0017】また、バルブ1の誘導コイル2の配置位置
より上部には、バルブ1を保持する例えば樹脂製のPE
T(ポリエチレンテレフタレート)からなる保持具9が
誘導コイル2に取り付けられてバルブ1の表面上に設け
られ、誘導コイル2と保持具9とでバルブ1を挟着して
バルブ1を装置本体5の上部に固定している。
【0018】この保持具9は、バルブ1の頂部付近でバ
ルブ1の面に接し、円周状に形成された円周状部10
と、その円周上よりバルブ1の下方に向かって略均等角
度を隔てて3方向にバルブ1の表面に沿って延び、それ
ぞれの端部がバルブ1の外周に巻かれた誘導コイル2に
取り付けられる延設部18からなる紐状の形状である。
【0019】このように、誘導コイル2と保持具9とで
バルブ1を挟着することによりバルブ1を装置本体に固
定したため、エジソンベース等の口金を用いる必要がな
く、組み立てが容易になる。しかも、口金とバルブ1を
接着するための接着剤を用いないため、耐久性に優れ
る。また、保持具9を紐状としたため保持具が柔軟にな
り、組み立てが容易となるとともに、バルブ1の大きさ
のばらつきを吸収できる。 (実施形態2)本発明の実施形態2を図3、図4の無電
極放電灯装置の正面図、上面図を用いて説明する。尚、
図3、図4において図1、図2と同じものには同じ符号
を付している。本実施形態は、バルブ1の最大径部6付
近より下部のバルブ1の外周に設けられ、外側に突出す
るつばを上下に有する樹脂製のボビン11の上下のつば
間に誘導コイル2が巻かれており、ボビン11は金属製
の支柱12により装置本体5に固定されている。このた
め、誘導コイル2の変形がなくなり、誘導コイル2の線
材を柔軟にすることができ、組み立てが容易になる。ま
た、実施形態1と同様に誘導コイル2は装置本体5内の
高周波電源8に接続され、装置本体5より導出されてお
り、上記と同様に無電極放電灯が点灯する。
【0020】そしてまた、バルブ1の誘導コイル2の配
置位置より上部には、バルブ1の頂点部13より、バル
ブ1の下方に向かってバルブ1の表面上にそれぞれが略
均等角度を隔てて3方向に延び、それぞれの端部がボビ
ン11に固定された保持具14が設けられており、この
保持具14とボビン11とでバルブ1を挟着してバルブ
1を装置本体5に固定している。この保持具14は、導
電性材料である金属製のワイヤからなり紐状の形状であ
る。
【0021】また、この保持具14はその端部がボビン
11に接続されるとともに、支柱12に接続され、支柱
12を介して装置本体5に電気的に接続され接地されて
いる。この保持具14のように、誘導コイル2近傍に接
地された導体があることで、放電灯の始動時にバルブ1
内の電界が高くなり、放電開始が容易になる。また、保
持具14を紐状としたため保持具が柔軟になり、組み立
てが容易となるとともに、バルブ1の大きさのばらつき
を吸収できる。そしてまた、本実施形態においてもエジ
ソンベース等の口金を用いる必要がなく、組み立てが容
易になる。 (実施形態3)本発明の実施形態3を図5の無電極放電
灯装置の正面図を用いて説明する。図5において、図3
と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態が図3で示す実施形態2と異なる点は、バル
ブ1全体を薄い膜15で覆い、ボビン11と保持具14
によりバルブ1と膜15を固定している点である。ここ
で、膜15は光を透過する電気的絶縁物、例えばテフロ
ンで構成されている。このように、バルブ1を薄い膜1
5で覆うことによりバルブ1が破損した場合でも、バル
ブ1が飛散せず安全性に優れる。 (実施形態4)本発明の実施形態4を図6の断面図を用
いて説明する。図6において図1から図5と同じものに
は同じ符号を付している。本実施形態では、バルブ1の
外面に親水性材料16を塗布している。親水性材料16
は光を透過する電気的絶縁物、例えば酸化チタンで構成
されている。また、7はバルブ1に封入された放電ガス
であり、19はバルブ1の内面に塗布された蛍光体であ
る。尚、全体構成は上記した実施形態と同様のためその
説明を省略する。
【0022】このように構成することで、誘導コイル2
近傍に水17が付着した場合でも、親水性材料16の作
用で水滴にならないため誘導コイル2のインピーダンス
のずれが小さくなり、無電極放電灯の始動性が悪化しな
い。
【0023】
【発明の効果】上記したように請求項1の発明は、放電
ガスを封入した透光性材料よりなる略球状のバルブの外
側に配置された誘導コイルに高周波電源より高周波電流
を通電し、前記バルブ内に封入された放電ガスに高周波
磁界を作用させることによって放電ガスを励起発光させ
る無電極放電灯装置において、前記誘導コイルは、前記
バルブがその上部に固定される装置本体より導出される
とともに、前記バルブの最大径より下部に配置され、前
記バルブの誘導コイルの配置位置より上部に設けられた
保持具と前記誘導コイルとで前記バルブを挟着すること
により前記バルブを前記装置本体に固定するため、エジ
ソンベース等の口金を用いる必要がなく、バルブを固定
できるので、組み立てが容易になり、しかも耐久性に優
れる。
【0024】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
発明において、前記誘導コイルはボビンに巻かれ、前記
保持具は導電性材料で構成されるとともに電気的に接地
されており、前記ボビンと保持具とで前記バルブを挟着
することにより前記バルブを前記装置本体に固定するた
め、バルブ内の電界が高くなり、放電開始が容易になる
とともに、誘導コイルの変形がなくなり、誘導コイルの
線材を柔軟なものにすることができ、組み立てが容易に
なる。
【0025】また、請求項3の発明は、請求項1,2記
載の発明において、前記保持具を紐状としたため、保持
具が柔軟になり、組み立てが容易になるとともにバルブ
の大きさのばらつきも吸収できる。
【0026】また、請求項4記載の発明は、請求項1,
2,3記載の発明において、前記バルブ全体を透光性の
薄い膜で覆ったため、バルブが破損した場合でも飛散せ
ず、安全性に優れる。
【0027】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2,3記載の発明において、前記バルブの外面に透光性
の親水性材料を塗布したため、誘導コイル近傍に水が付
着した場合でも水滴にならず、誘導コイルのインピーダ
ンスのずれが小さくなり、無電極放電灯の始動性が悪化
しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に対応する無電極放電灯装
置の構造を示す正面図である。
【図2】本発明の実施形態1に対応する無電極放電灯装
置の構造を示す上面図である。
【図3】本発明の実施形態2に対応する無電極放電灯装
置の構造を示す正面図である。
【図4】本発明の実施形態2に対応する無電極放電灯装
置の構造を示す上面図である。
【図5】本発明の実施形態3に対応する無電極放電灯装
置の構造を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態4に対応する無電極放電灯装
置のバルブの構造を示す断面図である。
【図7】従来の無電極放電灯装置の構造を示す斜視図で
ある。
【図8】従来の無電極放電灯装置の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 バルブ 2 誘導コイル 3 筒部 4 孔部 5 装置本体 6 最大径部 7 放電ガス 8 高周波電源 9 保持具 10 円周状部 18 延設部
フロントページの続き (72)発明者 小林 敦 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 松浦 潤 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 平松 宏司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 阿南 真一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5C039 NN04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ガスを封入した透光性材料よりなる
    略球状のバルブの外側に配置された誘導コイルに高周波
    電源より高周波電流を通電し、前記バルブ内に封入され
    た放電ガスに高周波磁界を作用させることによって放電
    ガスを励起発光させる無電極放電灯装置において、 前記誘導コイルは、前記バルブがその上部に固定される
    装置本体より導出されるとともに、前記バルブの最大径
    より下部に配置され、前記バルブの誘導コイルの配置位
    置より上部に設けられた保持具と前記誘導コイルとで前
    記バルブを挟着することにより前記バルブを前記装置本
    体に固定することを特徴とする無電極放電灯装置。
  2. 【請求項2】 前記誘導コイルはボビンに巻かれ、前記
    保持具は導電性材料で構成されるとともに電気的に接地
    されており、前記ボビンと保持具とで前記バルブを挟着
    することにより前記バルブを前記装置本体に固定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯装置。
  3. 【請求項3】 前記保持具を紐状としたことを特徴とす
    る請求項1,2のいずれかに記載の無電極放電灯装置。
  4. 【請求項4】 前記バルブ全体を透光性の薄い膜で覆っ
    たことを特徴とする請求項1,2,3のいずれかに記載
    の無電極放電灯装置。
  5. 【請求項5】 前記バルブの外面に透光性の親水性材料
    を塗布したことを特徴とする請求項1,2,3のいずれ
    かに記載の無電極放電灯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173247A (ja) * 2006-12-27 2007-07-05 Toshiba Corp 紫外線発生装置
KR20170116413A (ko) * 2016-04-11 2017-10-19 엘지전자 주식회사 무전극 플라즈마 조명장치
KR20170123815A (ko) * 2016-04-29 2017-11-09 엘지전자 주식회사 무전극 플라즈마 조명장치

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