JP2000214059A - 材料試験機制御方法 - Google Patents

材料試験機制御方法

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JP2000214059A
JP2000214059A JP11017983A JP1798399A JP2000214059A JP 2000214059 A JP2000214059 A JP 2000214059A JP 11017983 A JP11017983 A JP 11017983A JP 1798399 A JP1798399 A JP 1798399A JP 2000214059 A JP2000214059 A JP 2000214059A
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Japan
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test
test piece
testing machine
material testing
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JP11017983A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Uno
博 宇野
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料試験機を使用して試験片の破壊を伴う材
料試験を行う際に、その破壊が発生し始めた初期段階の
破壊状態を保存できるようにする。 【解決手段】 材料試験機10に装着した試験片に試験
荷重を印加して材料試験を実行する。下側荷重負荷部1
6を下方へ変位させて、試験片に加わる試験荷重である
引張荷重を増大させて行くと、その試験片に破壊が発生
し始めたときに、その試験片に大きな伸びが発生するた
め、それまで試験片に加わっていた試験荷重が低下す
る。この試験荷重の低下量が、そのときまでの最大試験
荷重に対して所定の割合を超えたときに、破壊が発生し
始めたものと判断して(ステップS216)、下側荷重
負荷部16の変位を停止させるか、または除荷を行い、
それによって試験片の破壊の進行を停止させ、初期段階
の破壊状態を保存する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料試験機を制御
して材料試験を実行するための材料試験機制御方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】様々な寸法及び形状の標準試験片や実物
試料から成る試験片を装着して試験荷重を印加すること
で、その試験片の強度、剛性等に関する種々の特性を試
験できるようにした材料試験機が広く知られている。
【0003】典型的なこの種の材料試験機は、試験機フ
レームと、アクチュエータ機構と、アクチュエータ機構
によって駆動されて試験機フレームに対して相対的に変
位することで試験片に荷重を印加する荷重負荷部と、ア
クチュエータ機構を制御する制御装置と、試験片に加わ
っている荷重を検出する荷重検出機構とを備えたもので
ある。
【0004】かかる構成の材料試験機を使用すること
で、様々な種類の材料試験を実行することができるが、
それら材料試験のうちには、試験片の破壊を伴うものが
少なくない。そして、試験片の破壊を伴う材料試験で
は、その破壊によって試験片が完全に破断してしまうも
のが殆どである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特に試験片
が延性破壊する場合などには、その破壊の最終段階で破
壊領域が大きく変形してしまうために、破壊領域の観察
結果から破壊の発生ないし進行のメカニズムを解析する
ことが困難になることがある。従って、破壊の発生ない
し進行のメカニズムを解明するためには、破壊が発生し
始めた初期段階の破壊状態を保存できるようにすること
が望まれる。
【0006】本発明は上述した従来の問題点に鑑み成さ
れたものであり、本発明の目的は、材料試験機を使用し
て試験片の破壊を伴う材料試験を行う際に、その破壊が
発生し始めた初期段階の破壊状態を保存することができ
るようにし、もって、破壊の発生ないし進行のメカニズ
ムの解析をはじめとする様々な目的に有効に利用し得
る、材料試験機制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載した本発明の材料試験機制御方法
は、試験機フレームと、アクチュエータ機構と、前記ア
クチュエータ機構によって駆動されて前記試験機フレー
ムに対して相対的に変位することで試験片に荷重を印加
する荷重負荷部と、前記アクチュエータ機構を制御する
制御装置と、試験片に加わっている荷重を検出する荷重
検出機構とを備えた材料試験機を制御して材料試験を実
行するための材料試験機制御方法において、前記アクチ
ュエータ機構を制御して前記荷重負荷部を変位させるこ
とで試験片に試験荷重を印加する試験荷重印加ステップ
と、前記試験荷重印加ステップの開始時以降または開始
後の所与の時点以降に前記荷重検出機構が検出する試験
荷重の最大値を常時追跡して維持することで荷重履歴最
大値を維持する荷重履歴最大値維持ステップと、前記荷
重検出機構が検出する試験荷重の現在値である荷重現在
値と前記荷重履歴最大値とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおいて前記荷重現在値が前記荷重履
歴最大値より小さく両者の差が所定差分値以上であると
判定されたときに、前記アクチュエータ機構を制御して
材料試験の停止処理を行わせる試験停止処理ステップと
を含んでいることを特徴としている。
【0008】また、請求項2に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記試験荷重印加ステップが、前記荷
重負荷部の変位を目標変位に従わせるように制御する変
位制御ステップを含んでいることを特徴としている。
【0009】また、請求項3に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記変位制御ステップが、前記荷重負
荷部を連続的に一方向へ変位させて行くステップを含ん
でおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部
の前記一方向への変位を停止させて前記荷重負荷部をそ
の停止位置に保持させる荷重負荷部停止保持ステップを
含んでいることを特徴としている。
【0010】また、請求項4に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記変位制御ステップが、前記荷重負
荷部を連続的に一方向へ変位させて行くステップを含ん
でおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部
を前記一方向とは逆方向へ変位させることでそれまで試
験片に加わっていた試験荷重を除去する除荷ステップを
含んでいることを特徴としている。
【0011】また、請求項5に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記変位制御ステップが、前記荷重負
荷部を一方向へ変位させた後に停止させて前記荷重負荷
部をその停止位置に保持させるステップを含んでおり、
前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部を前記一
方向とは逆方向へ変位させることでそれまで試験片に加
わっていた試験荷重を除去する除荷ステップを含んでい
ることを特徴としている。
【0012】また、請求項6に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレーム
に対して相対的に直線変位するように構成されており、
前記一方向の変位が直線変位であることを特徴としてい
る。
【0013】また、請求項7に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレーム
に対して相対的に回転変位するように構成されており、
前記一方向の変位が回転変位であることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項8に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記試験荷重印加ステップが、試験片
に加わる試験荷重を目標荷重に従わせるように制御する
荷重制御ステップを含んでいることを特徴としている。
【0015】また、請求項9に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記荷重制御ステップが、試験片に加
わる試験荷重を連続的に増大させて行くステップを含ん
でおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部
の変位を停止させて前記荷重負荷部をその停止位置に保
持させる荷重負荷部停止保持ステップを含んでいること
を特徴としている。
【0016】また、請求項10に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重制御ステップが、試験片に
加わる試験荷重を連続的に増大させて行くステップを含
んでおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷
部を変位させてそれまで試験片に加わっていた試験荷重
を除去する除荷ステップを含んでいることを特徴として
いる。
【0017】また、請求項11に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重制御ステップが、試験片に
加わる試験荷重を増大させた後に一定値に保持させるス
テップを含んでおり、前記試験停止処理ステップが、前
記荷重負荷部を変位させてそれまで試験片に加わってい
た試験荷重を除去する除荷ステップを含んでいることを
特徴としている。
【0018】また、請求項12に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレー
ムに対して相対的に直線変位するように構成されてお
り、試験片に加わる試験荷重が軸荷重であることを特徴
としている。
【0019】また、請求項13に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレー
ムに対して相対的に回転変位するように構成されてお
り、試験片に加わる試験荷重が捻り荷重であることを特
徴としている。
【0020】また、請求項14に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記試験荷重印加ステップの開始後
に前記荷重現在値が所定荷重値を超えたときに前記荷重
履歴最大値検出ステップを開始することを特徴としてい
る。
【0021】また、請求項15に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記材料試験機のオペレータが前記
所定差分値を設定する差分値設定ステップを更に含んで
いることを特徴としている。
【0022】また、請求項16に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記差分値設定ステップが、前記材
料試験機のオペレータが前記荷重履歴最大値に対する前
記所定差分値の比の値を設定するステップを含んでいる
ことを特徴としている。
【0023】また、請求項17に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記試験荷重が、引張荷重、圧縮荷
重、曲げ荷重、捻り荷重及び剪断荷重のうちの任意の1
つ、またはそれらのうちの任意の2つ以上の組合せであ
ることを特徴としている。
【0024】請求項1に記載した本発明の材料試験機制
御方法によれば、試験片に破壊が発生し始めたときに、
その試験片に大変形が発生することによって、その試験
片に加わっていた試験荷重が低下することを利用し、そ
の試験荷重の低下量に基づいて破壊の発生開始を検出し
て、材料試験の停止処理を実行する。そのため、試験片
の破壊が発生し始めた初期段階における破壊状態を保存
することができ、その破壊状態を観察することが可能で
あり、この観察結果を、破壊の発生ないし進行のメカニ
ズムの解析をはじめとする様々な目的に有効に利用する
ことが可能である。
【0025】また、請求項2に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を変位制御によって実行する場合に、本発明を有効に利
用し得ることを明示したものである。
【0026】また、請求項3に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を変位制御によって実行し、しかもその試験片が、荷重
負荷部の変位を停止させれば、その試験片に発生し始め
た破壊の進行が停止する性質のものである場合に、効果
的な方法である。
【0027】また、請求項4に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を変位制御によって実行し、しかもその試験片が、荷重
負荷部の変位を停止させただけでは、その試験片に発生
し始めた破壊の進行を停止させることができない性質の
ものである場合に、効果的な方法である。
【0028】また、請求項5に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を変位制御によって実行し、しかもその材料試験が、ク
リープや遅れ破壊に関する試験片の特性を調べるもので
ある場合に、効果的な方法である。
【0029】また、請求項6に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を変位制御によって実行し、しかもその変位を直線変位
とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明示し
たものである。
【0030】また、請求項7に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を変位制御によって実行し、しかもその変位を回転変位
とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明示し
たものである。
【0031】また、請求項8に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を荷重制御によって実行する場合に、本発明を有効に利
用し得ることを明示したものである。
【0032】また、請求項9に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステップ
を荷重制御によって実行し、しかもその試験片が、荷重
負荷部の変位を停止させれば、その試験片に発生し始め
た破壊の進行が停止する性質のものである場合に、効果
的な方法である。
【0033】また、請求項10に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステッ
プを荷重制御によって実行し、しかもその試験片が、荷
重負荷部の変位を停止させただけでは、その試験片に発
生し始めた破壊の進行を停止させることができない性質
のものである場合に、効果的な方法である。
【0034】また、請求項11に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステッ
プを荷重制御によって実行し、しかもその材料試験が、
クリープや遅れ破壊に関する試験片の特性を調べるもの
である場合に、効果的な方法である。
【0035】また、請求項12に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステッ
プを荷重制御によって実行し、しかもその荷重を軸荷重
とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明示し
たものである。
【0036】また、請求項13に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、試験片に試験荷重を印加するステッ
プを変位制御によって実行し、しかもその荷重を捻り荷
重とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明示
したものである。
【0037】また、請求項14に記載した本発明の材料
試験機制御方法によれば、所定荷重値を適切に設定する
ことによって、試験荷重印加ステップの開始直後に試験
荷重が大きく変動する場合でも、試験片に破壊が発生し
始めたことを高精度で検出することが可能になる。
【0038】また、請求項15に記載した本発明の材料
試験機制御方法によれば、所定差分値を適切に設定する
ことによって、試験荷重の変動や、試験荷重を表す検出
信号のノイズに影響されることなく、試験片に破壊が発
生し始めたことを高精度で検出することが可能になる。
【0039】また、請求項16に記載した本発明の材料
試験機制御方法によれば、様々な寸法及び形状の試験片
に適合し得る好適な所定差分値を容易に設定することが
可能になる。
【0040】また、請求項17に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、試験片に様々な試験荷重を印加する
様々な材料試験に、本発明を有効に利用し得ることを明
示したものである。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明して行く。図1は本発
明の材料試験機制御方法を適用し得る材料試験機の一例
を説明するための模式図、図2の(a)及び(b)は本
発明の実施の形態にかかる材料試験機制御方法の制御手
順を示したフローチャート、図3の(a)及び(b)は
本発明の材料試験機制御方法を適用した場合の荷重負荷
部の変位と試験荷重との関係の具体例を示したグラフで
ある。
【0042】本発明の材料試験機制御方法は、様々な形
態の材料試験機に適用し得るものであり、ここではその
具体的な一例として、図1に模式図で示した材料試験機
10について説明する。図1に示すように、材料試験機
10は試験機フレーム12を備えており、この試験機フ
レーム12は、垂直に延在する案内支持ポスト12a及
び12bを備えている。
【0043】材料試験機10は更に、第1油圧アクチュ
エータ機構14を備えている。第1油圧アクチュエータ
機構14は、ピストンロッドを垂直に延在させて試験機
フレーム12に固設した油圧シリンダ14aと、この油
圧シリンダ14aに付随する第1油圧回路14bとで構
成されている。第1油圧回路14bは、油圧源及び貯油
槽に接続されており、油圧シリンダ14aを制御するた
めのサーボ弁及び配管を含んでいる。
【0044】油圧シリンダ14aのピストンロッドの上
端に、下側荷重負荷部16が取り付けられている。下側
荷重負荷部16は、第1アクチュエータ機構14によっ
て駆動され、試験機フレーム12に対して相対的に垂直
方向に直線変位することで、材料試験機10に装着され
た試験片に垂直方向の軸荷重を印加するものである。ま
た、下側荷重負荷部16は、不図示の回転規制機構によ
って垂直軸心周りの回転を規制されており、そのため、
試験片から下側荷重負荷部16へ垂直軸心周りの捻り荷
重が加わっても、下側荷重負荷部16がそれによって回
転することはない。
【0045】下側荷重負荷部16には、ロードセルを用
いた軸荷重センサ20が組込まれている。また、下側荷
重負荷部16の傍らには、この下側荷重負荷部16の垂
直方向位置を検出する垂直位置センサ22が装備されて
いる。軸荷重センサ20及び垂直位置センサ22は、材
料試験機10を制御するための制御装置24に接続され
ており、それらセンサ20、22から出力される検出信
号がこの制御装置24へ供給されるようにしてある。そ
して、軸荷重センサ20と制御装置24とで、試験片に
実際に加わっている軸荷重を検出するための軸荷重検出
機構が構成されている。また、垂直位置センサ22と制
御装置24とで、下側荷重負荷部16の試験機フレーム
12に対する相対的な垂直方向の直線変位を検出するた
めの直線変位検出機構が構成されている。
【0046】試験機フレーム12の案内支持ポスト12
a及び12bには、水平ビーム30が摺動可能に取り付
けられている。水平ビーム30は案内支持ポスト12a
及び12bによって垂直方向に移動するように案内され
ており、この水平ビーム30の中央部の下面に、回転油
圧アクチュエータ32aを介して上側荷重負荷部34が
取り付けられている。
【0047】回転油圧アクチュエータ32aには第2油
圧回路32bが付随している。この第2油圧回路32b
は、油圧源及び貯油槽に接続されており、回転油圧アク
チュエータ32aを制御するためのサーボ弁及び配管を
含んでいる。これら回転油圧アクチュエータ32aと第
2油圧回路32bとで、上側荷重負荷部34を試験機フ
レーム12に対して相対的に回転変位させるための、そ
して、この上側荷重負荷部34に一端が連結された試験
片に捻り荷重を印加するための、第2油圧アクチュエー
タ機構32が構成されている。
【0048】水平ビーム30は一対の垂直な油圧シリン
ダ28a及び28bで駆動されることによって、案内支
持ポスト12a及び12bに沿って上下方向に移動す
る。また、不図示のクランプ機構により、水平ビーム3
0を案内支持ポスト12a及び12bに一時的に固定で
きるようにしてある。そして、第1油圧アクチュエータ
機構14の油圧シリンダ14aを駆動して試験片に軸荷
重を印加する際には、この水平ビーム30を案内支持ポ
スト12a及び12bに固定することで、試験片から軸
荷重を受ける上側荷重負荷部34が、試験機フレーム1
2に対して移動しないようにしている。
【0049】上側荷重負荷部34には、ロードセルを使
用したトルクセンサ36が組み込まれている。また、上
側荷重負荷部34の傍らには、この上側荷重負荷部34
の回転位置を検出する回転位置センサ38が装備されて
いる。トルクセンサ36及び回転位置センサ38は制御
装置24に接続されており、それらセンサ36、38か
ら出力される検出信号が、この制御装置24へ供給され
るようにしてある。トルクセンサ36と制御装置24と
で、試験片に実際に加わっている捻り荷重を検出するた
めの捻り荷重検出機構が構成されている。また、回転位
置センサ38と制御装置24とで、上側荷重負荷部34
の試験機フレーム12に対する相対的な回転変位を検出
するための回転変位検出機構が構成されている。
【0050】材料試験に使用する試験片は、標準試験片
であることもあり、また、実物試料であることもあり、
様々なものがある。試験片を材料試験機10に装着する
際には、その材料試験の試験条件と試験片の仕様とに応
じて、下側荷重負荷部16と上側荷重負荷部34との間
に試験片を直接挟持して装着することもあれば、チャッ
クまたは治具等の適宜の取付具を介してそれら荷重負荷
部16、34に試験片を連結することもある。そして、
下側荷重負荷部16を試験機フレーム12に対して相対
的に直線変位させるか、上側荷重負荷部34を試験機フ
レーム12に対して相対的に回転変位させるか、或いは
それら両方を共に行うことで、その試験片に、引張荷
重、圧縮荷重、曲げ荷重、捻り荷重、及び剪断荷重のう
ちの任意の1つ、またはそれらのうちの任意の2つ以上
の組合せを、試験荷重として印加することができる。
【0051】制御装置24の構成は様々なものとするこ
とができる。図1に示した具体例では、この制御装置2
4をディジタル信号処理装置24aとホストシステム2
4bとで構成してあり、ホストシステム24bとして
は、一般的にパソコンと呼ばれている小型コンピュータ
システムを使用している。ホストシステム24bは、デ
ィジタル信号処理装置24aの設定及び制御を行うと共
に、材料試験機10の設定や、材料試験機10に備えた
センサから出力される検出信号のサンプリングも行う。
ディジタル信号処理装置24aは、ホストシステム24
bにインストールされているプログラムと、オペレータ
が必要に応じてホストシステム24bへ入力する様々な
制御パラメータと、材料試験機10に備えたセンサから
出力される検出信号とに基づいて、第1油圧アクチュエ
ータ機構14の第1油圧回路14b中のサーボ弁、第2
油圧アクチュエータ機構32の第2油圧回路32b中の
サーボ弁、及び材料試験機10のその他の被制御要素
(不図示)を制御するための制御信号を送出する。尚、
オペレータがホストシステム24bへ入力する制御パラ
メータには、例えば、実行すべき材料試験の種類の選択
命令や具体的な試験条件等が含まれ、更にその具体的な
試験条件には、使用する試験片の仕様等が含まれる。
【0052】以上に材料試験機10の概括構成を説明し
た。この材料試験機10は上に言及した要素以外の様々
な要素も含むものであるが、本発明に直接関係のない要
素については説明を省略した。また、以下の説明から明
らかなように、本発明の材料試験機制御方法は、上述の
材料試験機10とは異なった種類の材料試験機にも適用
可能なものである。
【0053】次に、図2の(a)及び(b)に示したフ
ローチャート100及び200を参照して、本発明の好
適な実施の形態にかかる材料試験機制御方法の処理手順
の具体例について説明して行く。これらフローチャート
100及び200によって示した具体例は、図1の材料
試験機10を使用して引張試験を実行する場合のもので
ある。
【0054】この引張試験を実行するためには、先ず、
下側荷重負荷部16と上側荷重負荷部34との間に、引
張試験に使用する試験片を装着する。そして、第1油圧
アクチュエータ機構14を作動させて下側荷重負荷部1
6を下方へ変位させつつ、試験片に加わる引張荷重と、
下側荷重負荷部16の垂直変位とを連続的にサンプリン
グすることでデータを収集し、このデータ収集を、試験
片が降伏して破壊を発生し始めるまで続行する。更に、
その破壊が発生し始めた初期段階における破壊状態を保
存するために、本発明に従って、試験片の破壊が発生し
始めたならばその時点で、材料試験の停止処理を行うよ
うにする。
【0055】以下に、この引張試験の処理手順を、図2
の(a)及び(b)を参照しつつ、更に詳細に説明す
る。尚、図2に示したステップのうち、オペレータが実
行する旨明記したもの以外は全て、制御装置24のホス
トシステム24bが実行するステップである。
【0056】図2の(a)のフローチャート100にお
いて、最初のステップ102では、オペレータがホスト
システム24bの入力装置を操作して、所与の試験条件
に応じた制御パラメータを入力する。これは、この引張
試験の準備のためのステップである。尚、このとき入力
する制御パラメータには、荷重履歴最大値検出を開始す
る時点を判定するための荷重値Lstrと、試験停止処
理を開始すべきか否かを判断する際に参照する基準値M
xを決定するための比の値X(%)とが含まれており、
これら2つの値については後に詳述する。
【0057】続く次のステップ104では、引張試験の
制御シーケンス(以下、試験シーケンスという)を開始
する。この試験シーケンスにおいては、制御装置24
が、その内部にインストールされている材料試験制御用
のプログラムに従って、第1油圧アクチュエータ機構1
4を作動させて、下側荷重負荷部16を変位させること
によって、試験片に試験荷重を印加する。この、試験荷
重を印加するためのプロセスステップを、以下、試験荷
重印加ステップという。
【0058】試験荷重印加ステップは、その材料試験の
目的に合わせて様々にプログラムされる。例えば、ディ
ジタル信号処理装置24aの内部において、下側荷重負
荷部16の目標変位の所望の変化を表す関数信号を発生
させ、下側荷重負荷部16の実際の変位をその目標変位
に従わせるように制御する方法があり、これは変位制御
と呼ばれる。また多くの場合、その関数信号はランプ関
数として発生され、その場合には、下側荷重負荷部16
が、そのランプ関数の勾配によって規定される一定速度
で連続的に下方へ変位するように制御されることにな
る。
【0059】また別法として、ディジタル信号処理装置
24aの内部において、試験片に加える目標荷重の所望
の変化を表す関数信号を発生させ、実際に試験片に加わ
る試験荷重(この場合は引張荷重)をその目標荷重に従
わせるように制御する方法もあり、これは荷重制御と呼
ばれる。その関数信号をランプ関数として発生させた場
合には、試験片に加わる引張荷重が、そのランプ関数の
勾配によって規定される一定速度で連続的に増大するよ
うに制御されることになる。
【0060】変位制御と荷重制御とのいずれを行う場合
にも、ホストシステム24bの制御下にあるディジタル
信号処理装置24aが、その制御対象の変位または荷重
を検出しているセンサからの検出信号に基づいて、第1
アクチュエータ機構14をフィードバック制御すること
でその制御が行われる。従って、引張試験を変位制御で
行う場合には垂直位置センサ22からの検出信号が用い
られ、荷重制御で行う場合には軸荷重センサ20からの
検出信号が用いられる。このような制御は、材料試験機
の制御の分野において一般的に行われているものである
ため、これ以上の詳しい説明は省略する。
【0061】尚、圧縮試験を行う場合には、下側荷重負
荷部16を上方へ変位させるようにすればよく、また、
捻り強度試験を行うのであれば、第2油圧アクチュエー
タ機構32を作動させて、上側荷重負荷部34を回転変
位させるようにすればよい。更に、曲げ試験を行う場合
には、適当な治具を使用して試験片を上下の荷重負荷部
34、16の間に装着することで、第1油圧アクチュエ
ータ機構14の油圧シリンダ14aが発生する軸荷重が
その試験片に曲げ荷重として作用するようにすればよ
い。このように試験片の装着方法や、上下の荷重負荷部
34、16の変位の方向を適宜選択することによって、
様々な材料試験を実行することができる。
【0062】制御装置24は、ステップ102で試験シ
ーケンスを開始したならば、それ以後、垂直位置センサ
22から出力される検出信号(これは、下側荷重負荷部
16の変位を表している)と、軸荷重センサ20から出
力される検出信号(これは、試験片に加わっている引張
荷重を表している)とを連続的にサンプリングし、デー
タとしてホストシステム24b内のメモリに格納して行
く。また、このデータ収集が行われている間、制御装置
24のディジタル信号処理装置24aが、第1油圧アク
チュエータ機構14を制御することで、下側荷重負荷部
16の変位(変位制御の場合)または試験片に加わって
いる引張荷重(荷重制御の場合)を制御している。そし
て、ホストシステム24bは、データ収集作業と並行し
て、ステップS106の試験停止処理開始判断ルーチン
を実行している。
【0063】試験停止処理開始判断ルーチンは、試験停
止処理を開始すべきか否かを判断するためのルーチンで
あり、また試験停止処理とは、ホストシステム24bに
インストールされているプログラムによって規定されて
いる試験シーケンスを中断させる処理であり、それによ
って、試験片に破壊が発生し始めた初期段階における破
壊状態を保存することが可能となる。
【0064】このステップS106の試験停止処理開始
判断ルーチンを詳しく示したのが、図2の(b)のフロ
ーチャート200である。そこでは先ず、ステップS2
02において、試験片に加わっている試験荷重(引張荷
重)の現在値Lcurの読み取りを行う。尚、この値L
curを、以下、荷重現在値という。
【0065】続くステップS204では、読み取った荷
重現在値Lcurと、オペレータが先にステップS10
2で入力した荷重値Lstr(以下、指定荷重値とい
う)とを比較して、荷重現在値Lcurが指定荷重値L
strより大きいか否かを判定する。荷重現在値Lcu
rがまだ小さく、指定荷重値Lstrにまで達していな
かったならば(N)、処理の流れはステップS202へ
戻る。従って、荷重現在値Lcurが増大して指定荷重
値Lstrを超えるまで、処理の流れはステップS20
2及びS204をループしている。
【0066】そして、荷重現在値Lcurが指定荷重値
Lstrより大きくなり、ステップS204での判定結
果が肯定(Y)になったならば、処理の流れはそこから
ステップS206へ進む。このステップS206と、そ
れに続くステップS208、S210、及びS212
は、試験荷重印加ステップの開始時以降または開始後の
所与の時点以降に荷重検出機構が検出する試験荷重の最
大値を常時追跡して維持することで荷重履歴最大値を維
持するためのプロセスステップを構成しており、これ
を、以下、荷重履歴最大値維持ステップという。
【0067】ステップS204において現在荷重値Lc
urと比較する指定荷重値Lstrは、どの時点から荷
重履歴最大値維持ステップを開始するかを決める値であ
る。試験シーケンスを開始したばかりのときには、試験
片の取付部のガタなどのために、試験片に実際に加わっ
ている試験荷重が急変するおそれがあるため、試験片の
状態がある程度安定してから荷重履歴最大値維持ステッ
プを開始するために、現在荷重値Lcurが指定荷重値
Lstrを超えることを条件としているのである。
【0068】ステップS206では、荷重履歴最大値を
維持するためのバッファをクリアして、そのバッファの
格納値Lmaxをゼロに設定する。このバッファは、ホ
ストシステム24bのメモリ内にソフトウェアによって
構築されている。以下、このバッファを最大値バッファ
といい、また、荷重履歴最大値を表しているその格納値
Lmaxを、単に荷重履歴最大値という。
【0069】ステップ208では現在荷重値Lcurの
読み取りを行い、ステップS210ではその読み取った
値Lcurを荷重履歴最大値Lmaxと比較する。そし
て、現在荷重値Lcurが荷重履歴最大値Lmaxより
大きかったならば、処理の流れはステップS212へ進
む。このステップS212では、荷重履歴最大値Lma
xの更新を行い、それまでの荷重履歴最大値Lmaxよ
り大きかったその現在荷重値Lcurをもって、新たな
荷重履歴最大値Lmaxとする。以上の処理手順によ
り、最大値バッファには、荷重履歴最大値維持ステップ
の開始後に荷重検出機構が検出する試験荷重の最大値が
維持されることになる。
【0070】尚、値の大小を判定する際には、値の正負
を考慮する必要がある。引張試験の場合には、試験荷重
は引張荷重であることから、引張方向の軸荷重を正、圧
縮方向の軸荷重を負に定めて最大値を判定する。一方、
圧縮試験の場合には、試験荷重は圧縮荷重であることか
ら、圧縮方向の軸荷重を正、引張方向の軸荷重を負に定
めて最大値を判定する。同様に、試験片に捻り荷重や剪
断荷重を印加する場合にも、試験の進行に伴って荷重が
増大して行くようにその荷重値の正負を定めておく。正
負方向をこれと逆に定めた場合には、以下の説明におい
て最大値を最小値と読み替え、大小関係も逆に読み替え
る必要がある。
【0071】一方、前述のステップS210において、
現在荷重値Lcurが荷重履歴最大値Lmaxより大き
くない(N)と判定された場合には、試験片の破壊が発
生し始めて試験片が急激に変形したためにそれまで加わ
っていた試験荷重が低下したか、或いは、何らかの外乱
によって試験荷重が低下したか、或いは、試験荷重を表
すセンサからの検出信号にノイズが混入したためにその
信号値によって表されている試験荷重が低下したように
見えたのかの、いずれかであると考えられる。
【0072】これら3つのうち、試験片の破壊が発生し
始めたときの試験荷重の低下量は、他の2つの原因によ
る試験荷重の低下量より格段に大きくなる。そこで、ス
テップS210での判定結果が否定(N)であった場合
には、処理の流れはそこからステップS214へ進み、
そこでは、試験荷重の低下量が、試験片の破壊開始によ
るものであると推定し得る程度に大きいか否かを判定す
るための、基準低下量Mxの値を算出する。
【0073】現在荷重値Lcurと荷重履歴最大値Lm
axとの差分値が、その試験荷重の低下量を表してお
り、そのため、その差分値が基準低下量Mxより大きけ
れば、試験片の破壊が発生し始めたと推定することが妥
当である。この基準低下量Mxの値は、オペレータが試
験条件を勘案して、具体的な値として決定し、設定する
ようにしてもよい。ただし、図2のフローチャート10
0及び200に示した具体例では、より便利に本発明を
利用できるように、以下の方式を採用している。
【0074】即ち、この具体例では、オペレータが基準
低下量Mxの値を設定するために、フローチャート10
0のステップS102において、荷重履歴最大値Lma
xに対する基準低下量Mxの比の値X(%)をホストシ
ステム24bへ入力するようにしている。そして、フロ
ーチャート200のステップS214において、ホスト
システム24bの内部で、荷重履歴最大値Lmaxに、
X/100を乗じることによって、基準低下量Mxを算
出するようにしている。
【0075】更にこのステップS214では、荷重履歴
最大値Lmaxから基準低下量Mxを減じることによっ
て、荷重現在値Lcurと比較するための比較値Mcを
算出する。続くステップS216では、荷重現在値Lc
urがその比較値Mcより小さいか否かを判定し、その
判定結果が否定であれば(N)、試験荷重の低下量が基
準低下量Mxより小さいのであるから、試験片の破壊が
発生し始めてはいないものと推定して、処理の流れをス
テップS208へループバックさせるようにしている。
【0076】試験片が大型になるほど、荷重履歴最大値
Lmaxも大きくなり、それに伴って外乱等による荷重
現在値Lcurの変動も大きくなる傾向がある。以上に
説明した、オペレータが基準低下量Mxを設定する際に
それを荷重履歴最大値Lmaxに対する比の値X(%)
で設定する方式は、広範な種々の寸法及び形状の試験片
に好適に適合する、好都合な方式である。
【0077】一方、ステップS216において、荷重現
在値Lcurが比較値Mxより小さかったならば
(Y)、試験片の破壊が発生し始めたと推定して、処理
の流れをフローチャート100のステップS108へ進
める。
【0078】以上のステップS210及びS216のプ
ロセスを要約するならば、それらステップは、荷重現在
値Lcurと荷重履歴最大値Lmaxとを比較して、荷
重現在値Lcurが荷重履歴最大値Lmaxより小さく
両者の差が所定差分値以上であると判定されたときに、
処理の流れをステップS108へ進めるということに他
ならず、この所定差分値に該当するのが前述の基準低下
量Mxである。
【0079】ステップS108では、試験停止処理を実
行し、それによって、試験片の破壊が発生し始めた初期
段階における破壊状態を保存できるようにする。この試
験停止処理の方式には、幾つもの方式があり、試験荷重
印加ステップの形態及び試験片の特性に適合する適当な
方式を採用する。
【0080】例えば、引張試験における試験荷重印加ス
テップを変位制御によって実行する場合には、多くの場
合、その変位制御を、下側荷重負荷部16を連続的に下
方へ変位させて行くような制御とする。このときの試験
停止処理としては、次の2通りの方式が特に有用であ
る。
【0081】その1つは、試験停止処理ステップにおい
て、下側荷重負荷部16の下方への変位を停止させて、
下側荷重負荷部16をその停止位置に保持させるという
ものである。この方式が有用であるのは、試験片が、下
側荷重負荷部16の変位を停止させるだけで破壊の進行
が停止し、初期段階の破壊状態を保存し得る性質のもの
である場合である。こうして変位を停止させたまま、そ
の破壊状態における試験片の破面等を観察してデータを
得ることができ、また、更に破壊が進行した状態を観察
したければ、この後、オペレータがホストシステム24
bを操作することで、再び下側荷重負荷部16を下方へ
変位させるようにすればよい。
【0082】もう1つは、試験停止処理ステップにおい
て、下側荷重負荷部16を、それまでの変位方向である
下方とは逆方向の上方へ変位させることで、それまで試
験片に加わっていた試験荷重を除去する除荷を行うとい
うものである。この方式が有用であるのは、試験片が、
下側荷重負荷部16の変位を停止させるだけでは破壊の
進行が停止せず、初期段階の破壊状態を保存することが
できない性質のものである場合である。この除荷によっ
て、その破壊状態を完全に保存することができるため、
除荷した後に、その破壊状態における試験片の破面等を
観察してデータを得ることができ、また、更に破壊が進
行した状態を観察したければ、この後、オペレータがホ
ストシステム24bを操作することで、再び下側荷重負
荷部16を下方へ変位させて試験片に荷重を印加するよ
うにすればよい。
【0083】また、引張試験における試験荷重印加ステ
ップを、変位制御によって実行する場合に、その変位制
御を、下側荷重負荷部16を下方へ変位させた後に停止
させて、下側荷重負荷部16をその停止位置に保持させ
るような制御とすることがある。このようにするのはク
リープや遅れ破壊に関する試験を行う場合であるが、こ
の場合にも、上述の第2の方式と同様に、試験停止処理
ステップにおいて、下側荷重負荷部16を、それまでの
変位方向である下方とは逆方向の上方へ変位させること
で、それまで試験片に加わっていた試験荷重を除去する
除荷を行う方式が有用である。
【0084】引張試験において以上の2通りの方式の試
験停止処理ステップを夫々に実行した場合の下側荷重負
荷部16の変位と試験片に加わる引張荷重の関係の具体
例を示したのが、図3の(a)及び(b)のグラフであ
る。それらのうち(a)は、試験停止処理ステップにお
いて下側荷重負荷部16をその位置で停止させて保持す
る場合のもの、(b)は除荷を行う場合のものである。
【0085】これらいずれの場合も、グラフの曲線上の
点P1において荷重履歴最大値維持ステップが開始さ
れ、点P2において試験停止処理ステップが開始されて
いる。もしかりに、試験停止処理ステップが実行されな
かったとするならば、試験片の破壊が停止することなく
更に進行するため、グラフの曲線はその点P2から先の
部分が破線で示したように変化し、グラフ中に×印で示
した点において試験片が完全に破断することになる。
【0086】実際には、本発明の方法を採用しているた
め、図3の(a)の場合では、グラフの曲線上の点P2
で試験片の破壊の進行が停止しており、その時点での破
壊状態が保存されるようになっている。また、図3の
(b)の場合では、グラフの曲線上の点P2から点P3
までの直線部分で示されたように除荷が行われている。
そのため、荷重が加わったままでは破壊が進行してしま
う性質の試験片でも、その破壊の進行が確実に停止さ
れ、点P2の時点での破壊状態が保存されるようになっ
ている。
【0087】既述の如く、試験荷重印加ステップは、変
位制御によって行われるばかりでなく、試験片に加わる
試験荷重を目標荷重に従わせるように制御する荷重制御
として行われることもある。以下に説明するように、本
発明は、試験荷重印加ステップが荷重制御で行われる場
合にも、有効に適用し得るものである。
【0088】例えば、引張試験における試験荷重印加ス
テップを、荷重制御によって実行する場合に、その荷重
制御を、下側荷重負荷部16を変位させることで、試験
片に加わる試験荷重(引張荷重)を連続的に増大させて
行くような制御とすることがある。その場合に、試験片
に破壊が発生し始めたことによって発生する試験片の伸
びの速度が、その荷重制御に伴う下側荷重負荷部16の
最大変位速度より大きければ、変位制御の場合と同様に
荷重低下が発生し、本発明の方法に従ってその荷重低下
量の評価を行うことで、破壊が発生し始めたことを検出
可能である。また実際に、荷重制御に伴う下側荷重負荷
部16の最大変位速度は一般的にかなり小さいため、多
くの場合、試験荷重印加ステップを荷重制御によって実
行しているときにも本発明は充分に機能する。
【0089】そして、試験荷重印加ステップを荷重制御
によって実行する場合でも、先に説明した変位制御によ
って実行する場合と同様に、試験停止処理としては、下
側荷重負荷部16の変位を停止させて下側荷重負荷部1
6をその停止位置に保持させる方式と、下側荷重負荷部
16を変位させてそれまで試験片に加わっていた試験荷
重を除去する方式との、2通りの方式が特に有効であ
り、それら方式のいずれを採用するかは、試験荷重印加
ステップを変位制御によって実行する場合と同様に、試
験片の性質等に応じて選択すればよい。
【0090】また、引張試験における試験荷重印加ステ
ップを荷重制御によって実行する場合に、その荷重制御
を、試験片に加わる試験荷重を増大させた後に一定値に
保持させるような制御とすることがある。このようにす
るのはクリープや遅れ破壊に関する試験を行う場合であ
るが、この場合にも、試験荷重印加ステップを変位制御
によって実行する場合と同様に、試験停止処理ステップ
において、下側荷重負荷部16を変位させてそれまで試
験片に加わっていた試験荷重を除去するようにすること
が有用である。
【0091】以上のようにして試験停止処理ステップ
(ステップS108)の実行を完了したならば、図2の
フローチャート100及び200に示した処理手順は全
て終了する。
【0092】尚、試験荷重印加ステップ及び試験停止処
理ステップについての以上の説明では、具体例として引
張試験の場合を説明したが、本発明は、引張試験以外の
試験にも適用可能であることはいうまでもない。例え
ば、圧縮試験、曲げ試験、捻り試験、及び剪断試験のい
ずれにおいても、その試験荷重として圧縮荷重、曲げ荷
重、捻り荷重、及び剪断荷重を印加する際に、その試験
荷重印加ステップを、変位制御と荷重制御とのいずれで
も行うことができ、ただし、その場合の荷重負荷部の変
位は、直線変位のこともあれば、回転変位のこともあ
る。また、変位制御を行う場合には、荷重負荷部を連続
的に一方向へ変位させて行くような制御とすることもあ
り、重負荷部を一方向へ変位させた後に停止させて荷重
負荷部をその停止位置に保持させる制御とすることもあ
る。
【0093】それらいずれの場合にも、試験停止処理ス
テップとしては、引張試験の場合と同様に、荷重負荷部
のその一方向への変位を停止させて当該荷重負荷部をそ
の停止位置に保持させるようにする方式と、当該荷重負
荷部をその一方向とは逆方向へ変位させることでそれま
で試験片に加わっていた試験荷重を除去する方式との2
通りの方式が可能であり、有効である。更に、試験荷重
印加ステップにおいて荷重制御を行う場合にも、それら
2通りの試験停止処理ステップを有効に利用することが
できる。また、本発明は、下側荷重負荷部16と上側荷
重負荷部34との両方を制御して行う複合応力試験にも
有効に適用し得るものである。
【0094】更に、試験荷重印加ステップ及び試験停止
処理ステップの具体的な内容は、以上に具体的に開示し
たものに限られず、その他の様々な形態のものとするこ
とができる。それら2つのステップは、実行する具体的
な材料試験の目的に適合する形態とすべきものである。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た本発明の材料試験機制御方法は、試験機フレームと、
アクチュエータ機構と、前記アクチュエータ機構によっ
て駆動されて前記試験機フレームに対して相対的に変位
することで試験片に荷重を印加する荷重負荷部と、前記
アクチュエータ機構を制御する制御装置と、試験片に加
わっている荷重を検出する荷重検出機構とを備えた材料
試験機を制御して材料試験を実行するための材料試験機
制御方法において、前記アクチュエータ機構を制御して
前記荷重負荷部を変位させることで試験片に試験荷重を
印加する試験荷重印加ステップと、前記試験荷重印加ス
テップの開始時以降または開始後の所与の時点以降に前
記荷重検出機構が検出する試験荷重の最大値を常時追跡
して維持することで荷重履歴最大値を維持する荷重履歴
最大値維持ステップと、前記荷重検出機構が検出する試
験荷重の現在値である荷重現在値と前記荷重履歴最大値
とを比較する比較ステップと、前記比較ステップにおい
て前記荷重現在値が前記荷重履歴最大値より小さく両者
の差が所定差分値以上であると判定されたときに、前記
アクチュエータ機構を制御して材料試験の停止処理を行
わせる試験停止処理ステップとを含んでいる。
【0096】そのため、試験片の破壊が発生し始めた初
期段階における破壊状態を保存することができ、その破
壊状態を観察することができる。これは、破壊の発生な
いし進行のメカニズムの解析をはじめとする様々な目的
に有効に利用し得るものである。
【0097】また、請求項2に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記試験荷重印加ステップが、前記荷
重負荷部の変位を目標変位に従わせるように制御する変
位制御ステップを含んでいるものとした。
【0098】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行する場合に、本発明を有効
に利用し得ることを明示したものである。
【0099】また、請求項3に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記変位制御ステップが、前記荷重負
荷部を連続的に一方向へ変位させて行くステップを含ん
でおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部
の前記一方向への変位を停止させて前記荷重負荷部をそ
の停止位置に保持させる荷重負荷部停止保持ステップを
含んでいるものとした。
【0100】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行し、しかもその試験片が、
荷重負荷部の変位を停止させれば、その試験片に発生し
始めた破壊の進行が停止する性質のものである場合に、
効果的な方法である。
【0101】また、請求項4に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記変位制御ステップが、前記荷重負
荷部を連続的に一方向へ変位させて行くステップを含ん
でおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部
を前記一方向とは逆方向へ変位させることでそれまで試
験片に加わっていた試験荷重を除去する除荷ステップを
含んでいるものとした。
【0102】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行し、しかもその試験片が、
荷重負荷部の変位を停止させただけでは、その試験片に
発生し始めた破壊の進行を停止させることができない性
質のものである場合に、効果的な方法である。
【0103】また、請求項5に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記変位制御ステップが、前記荷重負
荷部を一方向へ変位させた後に停止させて前記荷重負荷
部をその停止位置に保持させるステップを含んでおり、
前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部を前記一
方向とは逆方向へ変位させることでそれまで試験片に加
わっていた試験荷重を除去する除荷ステップを含んでい
るものとした。
【0104】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行し、しかもその材料試験
が、クリープや遅れ破壊に関する試験片の特性を調べる
ものである場合に、効果的な方法である。
【0105】また、請求項6に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレーム
に対して相対的に直線変位するように構成されており、
前記一方向の変位が直線変位であるようにした。
【0106】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行し、しかもその変位を直線
変位とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明
示したものである。
【0107】また、請求項7に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレーム
に対して相対的に回転変位するように構成されており、
前記一方向の変位が回転変位であるようにした。
【0108】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行し、しかもその変位を回転
変位とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明
示したものである。
【0109】また、請求項8に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記試験荷重印加ステップが、試験片
に加わる試験荷重を目標荷重に従わせるように制御する
荷重制御ステップを含んでいるものとした。
【0110】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを荷重制御によって実行する場合に、本発明を有効
に利用し得ることを明示したものである。
【0111】また、請求項9に記載した本発明の材料試
験機制御方法は、前記荷重制御ステップが、試験片に加
わる試験荷重を連続的に増大させて行くステップを含ん
でおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部
の変位を停止させて前記荷重負荷部をその停止位置に保
持させる荷重負荷部停止保持ステップを含んでいるもの
とした。
【0112】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを荷重制御によって実行し、しかもその試験片が、
荷重負荷部の変位を停止させれば、その試験片に発生し
始めた破壊の進行が停止する性質のものである場合に、
効果的な方法である。
【0113】また、請求項10に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重制御ステップが、試験片に
加わる試験荷重を連続的に増大させて行くステップを含
んでおり、前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷
部を変位させてそれまで試験片に加わっていた試験荷重
を除去する除荷ステップを含んでいるものとした。
【0114】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを荷重制御によって実行し、しかもその試験片が、
荷重負荷部の変位を停止させただけでは、その試験片に
発生し始めた破壊の進行を停止させることができない性
質のものである場合に、効果的な方法である。
【0115】また、請求項11に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重制御ステップが、試験片に
加わる試験荷重を増大させた後に一定値に保持させるス
テップを含んでおり、前記試験停止処理ステップが、前
記荷重負荷部を変位させてそれまで試験片に加わってい
た試験荷重を除去する除荷ステップを含んでいることも
のとした。
【0116】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを荷重制御によって実行し、しかもその材料試験
が、クリープや遅れ破壊に関する試験片の特性を調べる
ものである場合に、効果的な方法である。
【0117】また、請求項12に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレー
ムに対して相対的に直線変位するように構成されてお
り、試験片に加わる試験荷重が軸荷重であるようにし
た。
【0118】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを荷重制御によって実行し、しかもその荷重を軸荷
重とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明示
したものである。
【0119】また、請求項13に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記荷重負荷部が前記試験機フレー
ムに対して相対的に回転変位するように構成されてお
り、試験片に加わる試験荷重が捻り荷重であるようにし
た。
【0120】これは、試験片に試験荷重を印加するステ
ップを変位制御によって実行し、しかもその荷重を捻り
荷重とする場合に、本発明を有効に利用し得ることを明
示したものである。
【0121】また、請求項14に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記試験荷重印加ステップの開始後
に前記荷重現在値が所定荷重値を超えたときに前記荷重
履歴最大値検出ステップを開始するようにした。
【0122】そのため、所定荷重値を適切に設定するこ
とによって、試験荷重印加ステップの開始直後に試験荷
重が大きく変動する場合でも、試験片に破壊が発生し始
めたことを高精度で検出することができる。
【0123】また、請求項15に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記材料試験機のオペレータが前記
所定差分値を設定する差分値設定ステップを更に含んで
いるものとした。
【0124】そのため、所定差分値を適切に設定するこ
とによって、試験荷重の変動や、試験荷重を表す検出信
号のノイズに影響されることなく、試験片に破壊が発生
し始めたことを高精度で検出することができる。
【0125】また、請求項16に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記差分値設定ステップが、前記材
料試験機のオペレータが前記荷重履歴最大値に対する前
記所定差分値の比の値を設定するステップを含んでいる
ものとした。
【0126】そのため、様々な寸法及び形状の試験片に
適合し得る好適な所定差分値を容易に設定することがで
きる。
【0127】また、請求項17に記載した本発明の材料
試験機制御方法は、前記試験荷重が、引張荷重、圧縮荷
重、曲げ荷重、捻り荷重及び剪断荷重のうちの任意の1
つ、またはそれらのうちの任意の2つ以上の組合せであ
るようにした。
【0128】これは、試験片に様々な試験荷重を印加す
る様々な材料試験に、本発明を有効に利用し得ることを
明示したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の材料試験機制御方法を適用し得る材料
試験機の一例を説明するための模式図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の実施の形態にかか
る材料試験機制御方法の制御手順を示したフローチャー
トである。
【図3】(a)及び(b)は本発明の材料試験機制御方
法を適用した場合の荷重負荷部の変位と試験荷重との関
係の具体例を示したグラフである。
【符号の説明】
10 材料試験機 12 試験機フレーム 14 第1油圧アクチュエータ機構 16 下側荷重負荷部 20 軸荷重センサ 22 垂直位置センサ 24 制御装置 32 第2油圧アクチュエータ機構 34 上側荷重負荷部 36 トルクセンサ 38 回転位置センサ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験機フレームと、アクチュエータ機構
    と、前記アクチュエータ機構によって駆動されて前記試
    験機フレームに対して相対的に変位することで試験片に
    荷重を印加する荷重負荷部と、前記アクチュエータ機構
    を制御する制御装置と、試験片に加わっている荷重を検
    出する荷重検出機構とを備えた材料試験機を制御して材
    料試験を実行するための材料試験機制御方法において、 前記アクチュエータ機構を制御して前記荷重負荷部を変
    位させることで試験片に試験荷重を印加する試験荷重印
    加ステップと、 前記試験荷重印加ステップの開始時以降または開始後の
    所与の時点以降に前記荷重検出機構が検出する試験荷重
    の最大値を常時追跡して維持することで荷重履歴最大値
    を維持する荷重履歴最大値維持ステップと、 前記荷重検出機構が検出する試験荷重の現在値である荷
    重現在値と前記荷重履歴最大値とを比較する比較ステッ
    プと、 前記比較ステップにおいて前記荷重現在値が前記荷重履
    歴最大値より小さく両者の差が所定差分値以上であると
    判定されたときに、前記アクチュエータ機構を制御して
    材料試験の停止処理を行わせる試験停止処理ステップ
    と、 を含んでいることを特徴とする材料試験機制御方法。
  2. 【請求項2】 前記試験荷重印加ステップが、前記荷重
    負荷部の変位を目標変位に従わせるように制御する変位
    制御ステップを含んでいることを特徴とする請求項1記
    載の材料試験機制御方法。
  3. 【請求項3】 前記変位制御ステップが、前記荷重負荷
    部を連続的に一方向へ変位させて行くステップを含んで
    おり、 前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部の前記一
    方向への変位を停止させて前記荷重負荷部をその停止位
    置に保持させる荷重負荷部停止保持ステップを含んでい
    る、 ことを特徴とする請求項2記載の材料試験機制御方法。
  4. 【請求項4】 前記変位制御ステップが、前記荷重負荷
    部を連続的に一方向へ変位させて行くステップを含んで
    おり、 前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部を前記一
    方向とは逆方向へ変位させることでそれまで試験片に加
    わっていた試験荷重を除去する除荷ステップを含んでい
    る、 ことを特徴とする請求項2記載の材料試験機制御方法。
  5. 【請求項5】 前記変位制御ステップが、前記荷重負荷
    部を一方向へ変位させた後に停止させて前記荷重負荷部
    をその停止位置に保持させるステップを含んでおり、 前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部を前記一
    方向とは逆方向へ変位させることでそれまで試験片に加
    わっていた試験荷重を除去する除荷ステップを含んでい
    る、 ことを特徴とする請求項2記載の材料試験機制御方法。
  6. 【請求項6】 前記荷重負荷部が前記試験機フレームに
    対して相対的に直線変位するように構成されており、前
    記一方向の変位が直線変位であることを特徴とする請求
    項2乃至5の何れか1項記載の材料試験機制御方法。
  7. 【請求項7】 前記荷重負荷部が前記試験機フレームに
    対して相対的に回転変位するように構成されており、前
    記一方向の変位が回転変位であることを特徴とする請求
    項2乃至5の何れか1項記載の材料試験機制御方法。
  8. 【請求項8】 前記試験荷重印加ステップが、試験片に
    加わる試験荷重を目標荷重に従わせるように制御する荷
    重制御ステップを含んでいることを特徴とする請求項1
    記載の材料試験機制御方法。
  9. 【請求項9】 前記荷重制御ステップが、試験片に加わ
    る試験荷重を連続的に増大させて行くステップを含んで
    おり、 前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部の変位を
    停止させて前記荷重負荷部をその停止位置に保持させる
    荷重負荷部停止保持ステップを含んでいる、 ことを特徴とする請求項8記載の材料試験機制御方法。
  10. 【請求項10】 前記荷重制御ステップが、試験片に加
    わる試験荷重を連続的に増大させて行くステップを含ん
    でおり、 前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部を変位さ
    せてそれまで試験片に加わっていた試験荷重を除去する
    除荷ステップを含んでいる、 ことを特徴とする請求項8記載の材料試験機制御方法。
  11. 【請求項11】 前記荷重制御ステップが、試験片に加
    わる試験荷重を増大させた後に一定値に保持させるステ
    ップを含んでおり、 前記試験停止処理ステップが、前記荷重負荷部を変位さ
    せてそれまで試験片に加わっていた試験荷重を除去する
    除荷ステップを含んでいる、 ことを特徴とする請求項8記載の材料試験機制御方法。
  12. 【請求項12】 前記荷重負荷部が前記試験機フレーム
    に対して相対的に直線変位するように構成されており、
    試験片に加わる試験荷重が軸荷重であることを特徴とす
    る請求項8乃至11の何れか1項記載の材料試験機制御
    方法。
  13. 【請求項13】 前記荷重負荷部が前記試験機フレーム
    に対して相対的に回転変位するように構成されており、
    試験片に加わる試験荷重が捻り荷重であることを特徴と
    する請求項8乃至12の何れか1項記載の材料試験機制
    御方法。
  14. 【請求項14】 前記試験荷重印加ステップの開始後に
    前記荷重現在値が所定荷重値を超えたときに前記荷重履
    歴最大値検出ステップを開始することを特徴とする請求
    項1乃至13の何れか1項記載の材料試験機制御方法。
  15. 【請求項15】 前記材料試験機のオペレータが前記所
    定差分値を設定する差分値設定ステップを更に含んでい
    ることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項記載
    の材料試験機制御方法。
  16. 【請求項16】 前記差分値設定ステップが、前記材料
    試験機のオペレータが前記荷重履歴最大値に対する前記
    所定差分値の比の値を設定するステップを含んでいるこ
    とを特徴とする請求項15記載の材料試験機制御方法。
  17. 【請求項17】 前記試験荷重が、引張荷重、圧縮荷
    重、曲げ荷重、捻り荷重及び剪断荷重のうちの任意の1
    つ、またはそれらのうちの任意の2つ以上の組合せであ
    ることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項記載
    の材料試験機制御方法。
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