JP2000213727A - ダイオキシン類による汚染物の改良剤およびその用途 - Google Patents

ダイオキシン類による汚染物の改良剤およびその用途

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JP2000213727A
JP2000213727A JP11016181A JP1618199A JP2000213727A JP 2000213727 A JP2000213727 A JP 2000213727A JP 11016181 A JP11016181 A JP 11016181A JP 1618199 A JP1618199 A JP 1618199A JP 2000213727 A JP2000213727 A JP 2000213727A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋め立て地および焼却施設の周辺など、既に
ダイオキシン類で汚染されている土壌等の汚染物中のダ
イオキシン類の汚染度(濃度)、および埋め立て処理に
供される高濃度のダイオキシン類を含有する焼却灰など
の汚染物中のダイオキシン類の汚染度(濃度)を極めて
低いレベルにまで低減し得る改良剤を提供する。 【解決手段】 ドロマイトおよび該ドロマイトを焼成し
てなる焼成ドロマイトよりなる群から選ばれてなる少な
くとも1種を含むものであることを特徴とするダイオキ
シン類による汚染物の改良剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境中で極めて安
定で、生物に対する毒性の強いものが多く、人類にとっ
て全く有用性に欠ける物質群であり、商業的な生産は行
われていないダイオキシン類による汚染物、特に汚染土
壌および埋め立てに供される汚染焼却灰などの改良剤お
よびその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物は、圧縮、破砕、焼却、脱水等の
前処理を行って、再利用されるものを除き、廃棄物焼却
炉により処理し最終的には埋め立てに回されているのが
現状である。現在までに多くの都市部では、焼却炉の建
設が付近住民の反対により見送られている。そのため、
廃棄物焼却炉からの排出物といっしょに、これら廃棄物
を前処理も再利用もすることなく、そのまま埋め立てに
よって処理してきた悪い期間が長く続いている。海面埋
め立てでは、東京湾に浮かぶ「夢の島」はその代表的な
ものである。現在では、温室、運動場などの施設が整っ
た美しい場所に変身しているが、廃棄物(排出物を含
む)と覆土材〈残土〉をサンドイッチにして作られたこ
の人工島は、ガス(メタン、硫化水素、メチルメルカプ
タン、硫化メチルなど)の発生、悪臭およびネズミ、
蝿、さらに寄生害虫などの発生に悩まされている。
【0003】こうした問題のうち、発生ガスについて
は、廃棄物中にガス抜きトレンチを設置して処理してい
る(なお、これにより新たに悪臭問題が生じている)。
また、ネズミ、蝿などの対策としては、さらなる覆土等
で表層部を完全に覆うことによってなんとか解決してい
る。しかしながら、埋め立て地からしみだす汚水、重金
属類、ポリ塩化ビフェニルなどの有害物質による埋め立
て地とその周辺の汚染などについては全然処理プロセス
が確立されていない。わずかに、ゴム製の防水シートを
埋め立て地の底や周囲に敷設する解決策が試みられてい
るが、その耐久性に問題があり、すぐにひび割れなどを
起こし、雨水などと一緒に上記有害物質も外部にしみだ
していることが報告されている。また、こうした一時し
のぎの対応策は、半永久的にその安全性が保証されるも
のではないので、保証期限経過後にも、分解されずに残
る有害物質に対しては、現状では、全くその解決策がな
く、保証期限までに新たな解決策がでてくるのを待って
いるにすぎない。
【0004】特に、猛毒であるダイオキシン類に対して
は全然対策がないのが現状である。現行の場合は、焼却
処理された焼却灰は、埋め立て処理されているが、現在
まで埋め立て処理されている焼却灰にも高濃度のダイオ
キシンが含有されていることはいうまでもない。さら
に、近年は、焼却施設の周辺(水田、畑地)からも該焼
却施設からの煤塵などを含む飛灰による高濃度のダイオ
キシン類が見つかっており、埋め立て地および焼却施設
の周辺は、ダイオキシン類で汚染されつづけており、放
置するだけでは、日増しに高濃度化が進んでいく状況に
ある。なお、これら埋め立て地および焼却施設の周辺の
土壌中のダイオキシン類の異性体パターンは、廃棄物焼
却炉からの排出物中のパターンと類似しており、土壌中
のダイオキシン類の大部分が燃焼生成物に起因すると考
えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、埋め立て地および焼却施設の周辺など、既にダイオ
キシン類で汚染されている土壌等の汚染物中のダイオキ
シン類の汚染度(濃度)、および埋め立て処理に供され
る高濃度のダイオキシン類を含有する焼却灰などの汚染
物中のダイオキシン類の濃度を極めて低いレベルにまで
低減し得る改良剤を提供するものである。
【0006】本発明の目的は、ダイオキシン類で汚染さ
れている土壌等の汚染物中のダイオキシン類の汚染度
(濃度)を極めて簡便な手段を用いて著しく低いレベル
にまで低減し得る汚染土壌の改良方法を提供するもので
ある。
【0007】本発明の目的は、埋め立て処理される焼却
灰等の汚染物中のダイオキシン類の濃度を極めて簡便な
手段を用いて著しく低いレベルにまで低減し得る土壌汚
染の防止方法を提供するものである。
【0008】本発明の目的は、埋め立て予定地や焼却施
設の建設予定地周辺部など、その後にダイオキシン類に
よる汚染が起こり得る場所に事前に、該ダイオキシン類
の濃度を低減できる手段を施しておき、実際にダイオキ
シン類を含有する汚染物の排出がなされても十分にこれ
ら汚染物中のダイオキシン類の濃度を短期間で低いレベ
ルにまで低減し得る土壌汚染の防止方法を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく、ダイオキシン類で汚染されている土壌およ
び埋め立て処理に供される高濃度のダイオキシン類を含
有する焼却灰などの汚染物中から、極めて簡便な手段を
用いてダイオキシン類の濃度を低減することのできる技
術に関し、鋭意検討した結果、ドロマイトおよび焼成ド
ロマイトがダイオキシン類で汚染された土壌や焼却灰な
どの汚染物の浄化に有用であることを見出し、本発明を
完成するに至ったものである。
【0010】すなわち、本発明の目的は、(1) ドロ
マイトおよび該ドロマイトを焼成してなる焼成ドロマイ
トよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種を含むも
のであることを特徴とするダイオキシン類による汚染物
の改良剤により達成されるものである。
【0011】また、本発明の目的は、(2) 前記改良
剤が、さらに酸化チタンを含有するものであることを特
徴とする上記(1)に記載のダイオキシン類による汚染
物の改良剤によっても達成されるものである。
【0012】本発明の他の目的は、(3) 上記(1)
または(2)に記載の改良剤を、ダイオキシン類による
汚染土壌に添加する、またはダイオキシン類による汚染
水と接触させることを特徴とするダイオキシン類による
汚染物の改良方法により達成されるものである。
【0013】本発明のさらに他の目的は、(4) 上記
(1)または(2)に記載の改良剤を、埋め立て処理に
供されるダイオキシン類を含有する汚染物に添加するこ
とを特徴とするダイオキシン類による土壌汚染の防止方
法により達成されるものである。
【0014】また、本発明のさらに他の目的は、(5)
上記(1)または(2)に記載の改良剤を、ダイオキ
シン類を含有する汚染物の埋め立て予定地に添加するこ
とを特徴とするダイオキシン類による土壌汚染の防止方
法によっても達成されるものである。
【0015】本発明のさらに他の目的は、(6) 上記
(1)または(2)に記載の改良剤を、焼却施設および
その建設予定地の周辺部に添加することを特徴とするダ
イオキシン類による環境汚染の防止方法によっても達成
されるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のダイオキシン類による汚
染物の改良剤は、ドロマイトおよび該ドロマイトを焼成
してなる焼成ドロマイトよりなる群から選ばれてなる少
なくとも1種を含むものであることを特徴とするもので
ある。
【0017】ここで、ドロマイトとは、別名、白雲石ま
たは苦灰石と呼ばれる、カルシウムとマグネシウムの複
合炭酸塩CaMg(CO3 2 またはこれを主成分とす
る岩石をいう。また、このドロマイトを加熱すると70
0〜800℃でMgCO3 分が分解してCO2 を放出
し、炭酸カルシウム(CaCO3 )と酸化マグネシウム
(MgO)の焼成物またはこれを主成分とするもの(以
下、単に焼成ドロマイトAともいう)となり、さらに9
00〜950℃でCaCO3 が分解してCO2 を放出
し、酸化カルシウム(CaO)と酸化マグネシウム(M
gO)の焼成物またはこれを主成分とするもの(以下、
単に焼成ドロマイトBともいう)となる特性を有してい
る。よって、本発明の改良剤では、これらのドロマイ
ト、焼成ドロマイトAおよびBのいずれか一種を単独で
使用しても良いほか、これらを併用することもできる。
これらを併用した場合の配合比率に関しては、特に制限
されるものではなく、任意の配合比率のものを用いるこ
とができる。好ましくは、土壌中の水分により経時的に
崩壊し細粒化されて表面積の増加作用を持ち、これによ
り土壌内での経時的な分散能を持つ焼成ドロマイト(単
に焼成ドロマイトとした場合には、上記焼成ドロマイト
AおよびBの双方を含むものとする)の配合比率を高め
に設定することが、ダイオキシン類との接触(これによ
り、これらの間で触媒反応ないし化学反応が生ずると思
われる)頻度が経時的に高まり、ダイオキシン類濃度の
低減化にプラスに寄与することから特に望ましい。さら
に、焼成ドロマイトBは、ダイオキシン類濃度の低減化
効果以外に、ドロマイトや焼成ドロマイトAに比してよ
り優れた抗菌、脱臭性能を有していることから、抗菌、
脱臭効果の発現により汚染物、特に廃棄物の埋め立て地
等の異臭問題などの改善も図れる。従って、これらを適
当に併用する場合、ドロマイの配合量としては、改良剤
の総重量を基準として0〜99重量%、好ましくは10
〜60重量%、より好ましくは20〜30重量%であ
る。同様に、焼成ドロマイトAの配合量としては、改良
剤の総重量を基準として0〜99重量%、好ましくは2
0〜85重量%、より好ましくは30〜80重量%であ
る。さらに、焼成ドロマイトBの配合量としては、改良
剤の総重量を基準として0〜99重量%、好ましくは2
0〜85重量%、より好ましくは30〜80重量%であ
ることが望ましい。ただし、上記に示すドロマイ、焼成
ドロマイトAおよび焼成ドロマイトBの配合量(配合
比)は、これらを適当に併用する場合であるため、少な
くとも2種以上を配合している必要があり(すなわち、
単独使用でなければ良く、3種全てを使用しなくても適
当な2種の組み合わせでも良いため、それぞれの配合量
の下限値を0重量%とした。)、かつこれらの配合量
(配合比)の総計は、如何なる組み合わせであっても決
して改良剤の総重量を基準として100重量%を超えて
はならない。
【0018】また、本発明の改良剤には、活性剤がさら
に含まれていてもよい。活性剤としては、上記ドロマイ
ト等の主要構成成分によるダイオキシン類の吸着・分解
(触媒反応ないし化学反応等)作用を十分に活性化し得
るものであれば、特に制限されるものではないが、酸化
チタン(例えば、ルチル、アナターゼ、イタチタン石な
どの鉱物などが簡単で安価に利用できる)および酸化亜
鉛の少なくとも1種を含むものが望ましい。これらは、
活性化作用に加えて、さらに抗菌、防かび、防臭作用を
持つため、土壌の悪臭除去効果が得られるためである。
【0019】上記活性剤の含有量は、改良剤の総重量を
基準として好ましくは5〜15重量%、より好ましくは
10〜15重量%である。活性剤の含有量が5重量%未
満の場合には、本来の活性剤の機能を十分に発現させる
ことができない場合もあり好ましくない。一方、活性剤
の含有量が15重量%を超える場合には、必須成分のド
ロマイト等の含有量が相対的に低下し、所期の効果を十
分に発現させる事ができない場合もあり好ましくない。
【0020】また、本発明の改良剤には、必要に応じ
て、さらに他の添加剤が含まれていてもよい。これらの
添加剤の配合量も、各添加剤が有する機能が十分に発現
し得る範囲内で適宜決定すればよい。これらの添加剤と
しては、例えば、重金属類やポリ塩化ビフェニルなどの
他の有害物質に対する吸着能、分解能または固定化能等
を有する従来公知の重金属吸着剤や化学物質や樹脂の分
解剤や固定化剤等、あるいはメタンや硫化水素等の埋め
立て地より発生する各種ガスや悪臭成分の分解除去能、
吸着能を有する脱臭剤、カビや細菌に対する抗菌(殺
菌)・防かび剤、蝿やネズミ等に対する忌避剤等が挙げ
られるが、本発明に利用し得る添加剤としては、これら
に制限されるものではなく、汚染土壌や埋め立て地周辺
の環境汚染対策に用いられる従来公知の各種添加剤が幅
広く利用できるものである。
【0021】また、本発明の改良剤は、上記した各構成
成分を含有するものであればよく、各構成成分を均一に
混合してなるものであればよいが、更に必要に応じて、
その一部ないし全部を加圧成形などにより一体化した成
形物または該成形物を含むものであってもよいし、さら
には、その一部ないし全部を加熱成形などにより焼結ま
たは溶融して一体化した成形物または該成形物を含むも
のであってもよい。また、こらら加圧成形と加熱成形を
組み合わせたものであってもよい。
【0022】上記加圧または加熱成形物とする場合に
は、上記構成成分に加えて、結合剤がさらに含まれてい
ても良い。該結合剤としては、特に制限されるものでは
なく、従来公知のものを利用することができ、具体的に
はシリカおよび/またはアルミナを主成分とする粘土鉱
物を含むものが望ましい。
【0023】上記結合剤の含有量は、改良剤の総重量を
基準として好ましくは20〜65重量%、より好ましく
は25〜30重量%である。結合剤の含有量が20重量
%未満の場合には、本来の結合機能が十分に発現する事
ができない場合があり、成形物としての強度を十分確保
させることができない場合もあるなど好ましくない。一
方、結合剤の含有量が65重量%を超える場合には、既
に十分な結合機能が得られており、更なる添加に見合う
新たな効果が得られない反面、該結合剤の含有量が過剰
になることにより、本発明の特有の効果を発現させるこ
とのできるドロマイト等の含有量が制限されるため好ま
しくない。
【0024】さらに、上記加熱成形物とする場合には、
製造段階で上記構成成分に加えて、揮散成分を含有させ
ておき、これらを加熱成形することで、多孔質体の成形
物としてもよい。多孔質化を図る事により、土壌中の重
金属類やポリ塩化ビフェニル等の有害物質をより多く吸
着ないし分解でき、これらが、埋め立て地から流出する
のを防止することができる。該揮散成分としては、多孔
質体の成形物を得ることができるものであれば特に制限
されるものではなく、加熱成形時に蒸発ないし熱分解に
より揮散する成分として分離されるものであれば適宜利
用する事ができる。具体的には、加熱成形時に蒸発ない
し熱分解により揮散される、置換基を有していても良い
芳香族化合物などの低分子量の炭化水素化合物等を使用
することができるが、好ましくは、常温で固体の昇華性
を有するものであり、さらに好ましくは、不快臭がなく
人体に無害なものが、設計上および取り扱い上、さらに
は環境上有利である。こうした揮散成分としては、例え
ば、ナフタリン、アントラセン、アントラキノン等が挙
げられる。なお、これらは1種単独で使用してもよい
し、2種以上を混合して使用しても良い。
【0025】上記揮散成分の含有量は、改良剤に用いる
原料の総重量を基準として0.1〜20重量%、好まし
くは0.3〜20重量%、より好ましくは0.5〜10
重量%である。揮散成分の含有量が0.1重量%未満の
場合には、十分な多孔質化が困難となる場合がある。一
方、揮散成分の含有量が20重量%を超える場合には、
多孔質化が進みすぎ、成形物に必要な強度を保持するこ
とが困難である。
【0026】なお、本発明の改良剤の構成成分ごとの配
合量を示したが、これら構成成分の和は、如何なる組み
合わせであれ、100重量%にならなければならないこ
とはいうまでもない(ただし、揮散成分は、製造段階で
のみ考慮されるものであり、改良剤の構成成分に含まれ
ない場合もあり得る)。
【0027】次に、本発明の改良剤の粒度はより小さい
方が好ましく、具体的には、100μm以下、好ましく
は50μm以下の粒状物とするのが適している。すなわ
ち、微粉化することで該改良剤の表面積を大きくするこ
とができ、ダイオキシン類との接触面積を効果的に増加
させることができるとの理由による。また、既にダイオ
キシン類で汚染されている汚染土壌に対しては、上記理
由に加えて、ダイオキシン類が時間経過に伴い徐々に地
中に浸透していき地下水脈を汚染したり、海水中に漏れ
だして海洋や海底土壌を汚染したりする虞れがあること
から、即効性(速効性)が求められるためである。ま
た、焼却灰等の汚染物に対しては、上記理由に加えて、
焼却灰と鉱物中心の改良剤とではかなりの比重差がある
ため、改良剤をより微粉化することで焼却灰ともより均
一に分散、混合させることが容易になる。
【0028】したがって、本発明の改良剤が、各構成成
分を適当に(好ましくは均一に)混合してなるものであ
る場合には、各構成成分を上記に規定する改良剤の粒度
と同じ粒度に揃えることで、改良剤全体の粒度を調整す
るのがよい。
【0029】また、本発明の改良剤が、各構成成分を適
当に(好ましくは均一に)混合し、加圧ないし加熱成形
してなる成形物の場合には、該成形物の粒度が上記に規
定する改良剤の粒度になるように、該成形物を加圧ない
し加熱成形加工時ないしは加工後に破砕処理して所望の
粒度になるように調整すればよい。さらに、埋め立て地
の底や周囲に改良剤を敷き詰めて使用するような場合に
は、プレートやより大きな粒状物としてもよく、こうし
た場合には、上記成形物がそのまま適用できるため便利
である。成形加工する上での各構成成分の粒度に関して
は、特に制限されるものではないが、成形加工する上
で、所定の大きさのものを用いる事が望ましい。具体的
には、ドロマイト、焼成ドロマイトA、Bのいずれの場
合にも、平均粒度が5〜35μm、好ましくは5〜20
μmのものが適している。ドロマイト、焼成ドロマイト
A、Bのいずれの場合にも、平均粒度が5μm未満の場
合には、性能面及び技術的な問題は特にないが、比較的
硬質の鉱物およびその焼成物であるため微粉化に要する
コストがかかり、また取り扱い時に粉塵が発生するおそ
れがあるため好ましくない。一方、ドロマイト、焼成ド
ロマイトA、Bのいずれの場合にも、平均粒度が35μ
mを超える場合にも、性能面及び技術的な問題は特にな
いが、粒度調整コストがかさむほか、成形加工性が悪
く、得られる改良剤に上記に規定する粒度を持たせるこ
とが困難である場合があり好ましくない。なお、上記に
規定するような粒度のドロマイト、焼成ドロマイトA及
びBを得る製法としては、特に制限されるものではな
く、ドロマイトに関しては、例えば、鉱山より採鉱作業
後、粉砕し、選別(ふるい分け)により所望の粒度のド
ロマイトを得ることができる。また、焼成ドロマイトA
に関しては、例えば、鉱山より採鉱作業後、所定サイズ
(50ミクロン以下)に粉砕したドロマイトを炉で70
0〜800℃に加熱して焼成した後、選別(ふるい分
け)により所望の粒度の焼成ドロマイトAを得ることが
できる。さらに、焼成ドロマイトBに関しては、例え
ば、鉱山より採鉱作業後、所定サイズ(50ミクロン以
下)に粉砕したドロマイトを炉で900〜950℃に加
熱して焼成した後、選別(ふるい分け)により所望の粒
度の焼成ドロマイトBを得ることができる。
【0030】また、上記活性剤の粒度は、上記ドロマイ
ト等との相互作用によりその機能をより活性化させ、ダ
イオキシン類の分解・吸着する働きを極めて活性化させ
ることができるように、所定の大きさのものを用いる事
が望ましい。具体的には、活性剤の平均粒度は5〜35
μm、好ましくは5〜20μmのものが適している。活
性剤の平均粒度が5μm未満の場合には、微粉化に要す
るコストがかかり、また取り扱い時に粉塵が発生しやす
いなど好ましくない。一方、活性剤の平均粒度が35μ
mを超える場合には、相対的に表面積が低下し、十分な
活性機能を発現させることが困難であるなど好ましくな
い。
【0031】また、上記結合剤の粒度は、成形して十分
な強度に仕上げる事ができるように他の成分同士を結合
する機能を果たすことができるように、所定の大きさの
ものを用いる事が望ましい。具体的には、結合剤の平均
粒度は5〜35μm、好ましくは5〜20μmのものが
適している。結合剤の平均粒度が5μm未満の場合に
は、取り扱い時に粉塵が発生しやすいなど好ましくな
い。一方、結合剤の平均粒度が35μmを超える場合に
は、結合剤本来の機能を十分に発現する事ができ難くな
るなど好ましくない。
【0032】また、上記揮散成分の粒度は、改良剤の多
孔質化に重要な影響を及ぼすることから、所定の大きさ
のものを用いる事が望ましい。具体的には、揮散成分の
平均粒度は0.5〜100μm、好ましくは0.5〜5
μmのものが適している。揮散成分の平均粒度が0.5
μm未満の場合には、当該成分が加熱成型時に揮散する
ことで十分に多孔質化することが困難となるなど好まし
くない。一方、揮散成分の平均粒度が100μmを超え
る場合には、当該成分が加熱成型時に揮散することで形
成される細孔により、十分な強度を発現させることが困
難であるなど好ましくない。
【0033】また、加熱成形する際の加熱条件として
は、加熱成形加工により焼結ないし溶融体が得られれば
よく、さらに結合剤や揮散成分を用いる場合には、揮散
成分が完全に取り除かれ、また結合剤が十分に融着可能
な状態になる温度が必要である一方、ドロマイト中の炭
酸基が分解されて焼成ドロマイトにか焼されることがな
い温度とするのが望ましい。具体的には、加熱温度は、
好ましくは500〜750℃、より好ましくは500〜
650℃の範囲であり、加熱時間は、好ましくは1〜3
時間、より好ましくは1〜2時間である。加熱温度が5
00℃未満の場合または加熱時間が1時間未満の場合に
は、十分な強度(結合)が得られなかったり、多孔質化
が図れないなど、結合剤や揮散成分の使用目的を充分に
満足できない場合もあり好ましくない。一方、加熱温度
が750℃を超える場合または加熱時間が3時間を超え
る場合には、十分な強度(結合)及び多孔質化は図れる
が、活性剤やドロマイトの一部が酸化、分解されて、炭
酸基が失われたり、活性剤粒子が溶融し、所望のダイオ
キシン類の濃度低減効果や活性効果が充分に発現できな
い場合もあり好ましくない。ただし、ドロマイトから焼
成ドロマイトを作る工程と加熱成形する工程を一度に行
うことも可能であり、こうした場合には、上記加熱温度
に制限されることなく、所望の焼成ドロマイトを得るに
必要な温度域まで加熱しながら成形加工を行えばよい。
【0034】また、加圧成形する際の加圧条件も、上記
加熱条件と同様に目的とする成形体を得る事ができれば
よく、具体的には、適当なプレス機を用いて、圧力が好
ましくは2〜5Pa、より好ましくは2〜3Paで、好
ましくは5〜10秒間プレスすればよいが、さらに加熱
しながら加圧してもよい。こうして加圧成形された成形
体を、そのままプレートや造粒体として利用する事もで
きるし、さらに必要に応じて適宜破砕機などにより所望
の大きさ微粉砕してもよい。
【0035】また、一般に環境汚染物質として注目され
ているダイオキシンとは、ポリ塩化ジベンゾパラジオキ
シン(PCDDs)のことで、置換している塩素分子の数と場
所によって75種類の同族体(異性体を含む)がある。ま
た通常このPCDDs と一緒に生成し、同じ様な化学構造と
性質を持つポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)も135種
類の同族体を持つ化合物群である。最近はダイオキシン
関連物質として、いろいろな塩素化合物が論議の対象と
なっているが、その評価は必ずしも確定したものではな
く、環境中で検出されるダイオキシン関連物質も、一般
に複雑な同族体の混合物であることから、本明細書で
は、環境汚染物質としてPCDDsとPCDFsの両者
(同族体を含む)をあわせてダイオキシン類とした。
【0036】また、これらダイオキシン類による汚染物
としては、特に制限されるものではなく、通常の都市ゴ
ミなどの一般廃棄物や産業廃棄物などの焼却施設の周辺
部およびこれらの焼却灰の埋め立て地およびその周辺部
など、ダイオキシン類が検出される汚染土壌および汚染
水すべてがその対象となるほか、埋め立て処理に供され
る該焼却灰や煤塵等の飛灰自身もここでいう汚染物に含
まれるものである。すなわち、既にダイオキシン類が検
出されている汚染土壌や汚染水に対しても本発明の改良
剤は極めて効果的に作用するが、ダイオキシン類に汚染
されていない埋め立て予定地に焼却灰やその他の廃棄物
を覆土材と共に埋め立てる場合には、この埋め立て土壌
に本発明の改良剤を適用するよりも、埋め立て前に改良
剤を施工させておいたり、ダイオキシン類により汚染さ
れている焼却灰に直接作用させる方がより効率的である
ためである。
【0037】次に、本発明のダイオキシン類による汚染
物の改良方法は、上述した本発明の改良剤を、ダイオキ
シン類による汚染土壌ないし汚染水に添加することを特
徴とするものである。本発明の汚染物の改良方法では、
自然環境下で(よって、土壌を加熱等する必要はない)
本発明の改良剤を汚染土壌に添加するだけでよい(その
後は、特に手を加えることなく放置しておけばよい)
か、汚染水と接触させるだけでよく、これにより、経時
的にダイオキシン類の汚染度を低減することができるも
のである。すなわち、本発明の改良剤は、自然環境下
で、土壌及び水中のダイオキシン類を低減し得る能力を
有するものであり、自然環境下では、降雨により改良剤
とダイオキシン類との双方が土壌内部に拡散されてい
き、自然の力で、お互いが接触頻度を高めることができ
るし、湖や河川等でも、自然にあるいは人工的に水が流
れる部分に改良剤を置くだけで有効に接触させることが
できるため、後述する実施例の結果にもあるように、経
時的に土壌および水中のダイオキシン類の汚染度が減少
するものであるといえる。
【0038】ここで、汚染土壌に改良剤を添加する方法
としては、特に制限されるものではなく、例えば、汚
染土壌をショベルカーや掘削機などで掘り出し、この土
壌を適当な撹拌装置等で撹拌する際に改良剤を添加、混
合し、もとに戻すなどの方法により汚染土壌に添加して
もよいし、汚染されていない土壌が表れるまで汚染土
壌を掘り下げ、この汚染されていない土壌の上に改良剤
ないし改良剤を土壌微生物により生分解される樹脂材料
等によりシート状に加工したシート状物を敷き詰め、こ
の上に掘り下げた土壌を戻すか、掘り下げた土壌にさら
に改良剤を混ぜて戻すなどの方法により土壌に改良剤を
添加してもよし、既に表土に比較的厚い覆土材の層が
形成され整備が完了してしまっている埋め立て地では、
掘り起こす事で生ずる悪臭の問題や有毒ガスや可燃性ガ
スによる危険性の問題があり、掘り起こすことが困難な
場合には、水溶液ないし毒性のない揮発性溶液に改良剤
を分散させて(必要があれば、適当な分散剤やコロイド
化剤等を添加してもよい)溶液化し、これを覆土材で覆
われた地中の汚染土壌層(他の廃棄物等を含む)内に圧
入するなどの方法により汚染土壌に改良剤を添加しても
よし、焼却施設の周辺部で、焼却炉の煙突からの飛灰
により比較的浅い表土部分のみが汚染されているような
場所では、改良剤ないし溶液化した改良剤を汚染土壌表
面なしは浅く掘り起こした土地に、定期的に散布(噴
霧)等する方法により汚染土壌に改良剤を添加してもよ
し、湖底や河川の底の土壌(ヘドロなどもここでいう
土壌に含める)が汚染されている場合には、これらの湖
や河川に改良剤を添加、沈降させて湖底や河川の底の土
壌に改良剤を堆積させたり、湖底や河川の底の土壌に直
接ホース等を差し込み、溶液化した改良剤を注入するな
どの方法により汚染土壌に改良剤を添加してもよし、
森林地帯のように人や機材を持ち込みにくい場所では、
ヘリコプター等により上空から改良剤ないし溶液化した
改良剤を散布するなどの方法により汚染土壌に改良剤を
添加してもよい(この場合、改良剤は後述するようにア
ルカリ性であるため、酸性雨対策にもなり得る)など、
従来既知の添加方法が幅広く利用することができるもの
であり、本発明が上記に例示したものに限定されるもの
でないことは言うまでもない。
【0039】同様に、汚染水に改良剤を添加する方法と
しては、特に制限されるものではなく、例えば、自然に
あるいは人工的に湖水や河川などの汚染水が流れる部分
に改良剤もしくは改良剤を入れた充填カラム等の装置を
置くなどの方法により汚染水に改良剤を接触させてもよ
いなど、従来既知の接触方法が幅広く利用することがで
きるものであり、本発明が上記に例示したものに限定さ
れるものでないことは言うまでもない。なお、本発明の
改良剤では、ダイオキシンによる汚染水からのダイオキ
シン除去能以外にも、微生物によって汚染された用水
(飲料水)に対して抗菌作用を有するため、井戸水や上
水などに用いることで、水を浄化することができる。
【0040】また、汚染土壌に対する改良剤の使用量と
しては、対象となる汚染土壌中のダイオキシン類の種類
及びその濃度、改良剤中のダイオキシン類に対する有効
成分であるドロマイト、焼成ドロマイトAおよびBの含
有量や粒度、土壌自身の性質(pH,水はけ度、構成成
分など)により異なるため、一義的に規定することは適
切ではなく、それぞれの汚染土壌に対してあらかじめ小
規模の予備実験を行って最適な使用量を決定する事が望
ましいが、最もダイオキシン類による土壌汚染が深刻な
問題となるのは、これがさらに地下水脈や海洋の汚染へ
と発展するケースであり、こうした問題が生ずるのは、
海面埋め立て地や山間地などに建設されている焼却施設
の周辺の土壌である。こうした場所では、汚染土壌中に
含有されるダイオキシン類全体の濃度を比較的短時間
(約3〜4.5カ月)で初期濃度に対して90%以上減
少させることができるレベルまで下げるのに必要な改良
剤の量は、汚染土壌100重量部に対して30重量部以
上、好ましくは30〜100重量部、より好ましくは4
5〜75重量部、特に好ましくは50〜65重量部であ
る。改良剤が30重量部未満の場合でも(例えば、10
重量部程度でも)、速効性が徐々に低下する点を除けば
ダイオキシン類の除去効果は十分であるが、改良剤のダ
イオキシン類の汚染度の減少効果が速効性に欠け、汚染
度が十分に低減されるまでに長期間を要するため、この
間にダイオキシン類の一部が地下水脈や海洋へと拡散さ
れることがある地域においては、あまり好ましくない。
一方、改良剤が100重量部を超える場合には、既に短
期間で十分なダイオキシン類の汚染度の低減効果が得ら
れており(後述する実施例において、75重量部と10
0重量部とでその作用効果に大差がないことからも明ら
かである)、更なる添加に見合う効果が得られず不経済
であるほか、国土の狭いわが国では、現状の埋め立て地
は決して余裕があるとは言えず、かといって新たに埋め
立て地を確保することも難しいことを勘案すれば、改良
剤といえども必要最小限に抑えることが望ましいからで
ある。
【0041】また、汚染水に対する改良剤の使用量とし
ては、対象となる汚染水中のダイオキシン類の種類及び
その濃度、改良剤中のダイオキシン類に対する有効成分
であるドロマイト、焼成ドロマイトAおよびBの含有量
や粒度、汚染水の性質等により異なるため、一義的に規
定することは適切ではなく、それぞれの汚染水に対して
あらかじめ小規模の予備実験を行って最適な使用量を決
定する事が望ましいが、最もダイオキシン類による汚染
が深刻な問題となるのは、湖のようにダイオキシン類が
蓄積されやすく、生態系に影響を及ぼし易い場合であ
る。こうした場所では、汚染水中に含有されるダイオキ
シン類全体の濃度を初期濃度に対して90%以上減少さ
せることができるレベルまで下げるのに必要な改良剤の
量は、汚染水100重量部に対して10〜25重量部、
好ましくは10〜20重量部、より好ましくは10〜1
5重量部である。改良剤が10重量部未満の場合でも、
速効性が徐々に低下する点を除けばダイオキシン類の除
去効果は十分であるため湖水では特に問題ないが、汚染
水中に含有されるダイオキシン類の汚染度が十分に低減
されるまでに長期間を要するため、河川や海洋など一カ
所に留まっていない場合など好ましくない。一方、改良
剤が25重量部を超える場合には、更なる添加に見合う
効果が得られず不経済であるなど好ましくない。
【0042】次に、本発明のダイオキシン類による土壌
(および水)汚染の防止方法としては、(1)上述した
本発明の改良剤を、埋め立て処理に供されるダイオキシ
ン類を含有する焼却灰等の汚染物に添加する、(2)焼
却炉の設置予定地あるいは焼却施設の建設予定地の周辺
部(土地や湖水等)に添加する、(3)ダイオキシン類
を含有する焼却灰等の汚染物を埋め立て予定地(特に予
定地の底部や周囲部に防水シートを設け、その上部)に
施工するなどの方法が挙げられる。
【0043】本発明の土壌(および水)汚染の防止方法
では、ダイオキシン類を含有する焼却灰や飛灰に汚染さ
れるであろう土壌や水に対して、予防的に対処するもの
であり、そのために汚染源となる焼却灰に直接的に改良
剤を添加し、あるいは焼却灰が埋め立てられる予定地や
焼却炉を置くことで飛灰が及ぶであろうその周辺部に対
して事前に改良剤を施工、準備しておき、ダイオキシン
類による汚染を有効かつ効果的に防止(予防)するもの
である。上記(1)の場合、改良剤の混合対象物である
焼却灰などの汚染物は、汚染土壌に比して、極めて少量
で比重も小さく、混合操作も容易であるため簡便な作業
により極めて均一かつ高濃度に添加するこが可能であ
る。そのため、覆土材を用いて埋め立てた後に改良剤を
添加する場合に比して、有効かつ効果的に作用させるこ
とができ、かつその作業コストも極めて少なくてよい。
これにより、埋め立て後の土壌への汚染を極めて有効に
防止することができ、ダイオキシン類が蓄積されること
もなく、高濃度化することもない。上記(2)及び
(3)の場合にも、事前の敷き詰め作業や散布作業によ
り改良剤を投入しておくだけで、上記(1)と同様の汚
染防止効果が得られる。
【0044】ここで、上記(1)〜(3)の防止方法に
おいて、その対象物に改良剤を添加する方法としては、
特に制限されるものではなく、例えば、上記(1)の場
合、焼却灰に直接添加して、撹拌装置などにより均一に
混合するなどの方法により改良剤を添加すればよいな
ど、従来既知の添加方法が幅広く利用することができる
ものであり、本発明が上記に例示したものに限定される
ものでないことは言うまでもない。同様に、上記(2)
の場合、最近では他の重金属類や有害物質を閉じこめる
目的で、埋め立て予定地には防水シートが敷設されるこ
とが多く、こうしたシート上部に改良剤を敷き詰めるな
どの方法により改良剤を添加してもよいなど、従来既知
の添加方法が幅広く利用することができるものであり、
本発明が上記に例示したものに限定されるものでないこ
とは言うまでもない。さらに、上記(3)の場合、ヘリ
コプター等により上空から改良剤ないし溶液化した改良
剤を焼却施設からの飛灰がおよぶであろう極めて広範な
範囲に対して散布するなどの方法により改良剤を添加し
てもよいなど、従来既知の添加方法が幅広く利用するこ
とができるものであり、本発明が上記に例示したものに
限定されるものでないことは言うまでもない。
【0045】また、上記(1)〜(3)の防止方法にお
いて、汚染焼却灰等の汚染物あるいは埋め立て地や焼却
施設の周辺地等の対象物に対する改良剤の使用量として
は、汚染焼却灰や飛灰等の汚染物中のダイオキシン類の
種類及びその濃度(使用する焼却炉や燃焼した廃棄物の
種類等によって変動する)、改良剤中のダイオキシン類
に対する有効成分であるドロマイト、焼成ドロマイトA
およびBの含有量や粒度、汚染焼却灰等の性質(pH,
水はけ度、構成成分等)などにより異なるため、一義的
に規定することは適切ではなく、適当にサンプリングし
た汚染焼却灰や飛灰等の汚染物に対してあらかじめ小規
模の予備実験を行って最適な使用量を決定する事が望ま
しい。汚染物中に含有されるダイオキシン類全体の濃度
を初期濃度に対して90%以上減少させることができる
レベルまで下げるのに必要な改良剤の量は、汚染物10
0重量部に対して30〜50重量部、好ましくは35〜
45重量部である。改良剤が30重量部未満の場合で
も、速効性が徐々に低下する点を除けばダイオキシン類
の除去効果は十分であるが、汚染物中のダイオキシン類
の濃度が十分に低減されるまでに長期間を要するため好
ましくない。一方、改良剤が50重量部を超える場合に
は、既に汚染物中のダイオキシン類の濃度が規定値以下
に低減されており、更なる添加に見合う効果が得られず
不経済である。
【0046】
【実施例】以下、本発明の内容につき、実施例により具
体的に説明する。
【0047】実施例1 汚染土壌のダイオキシン類を分解等により低減する効果
を有する本発明の改良剤によるその作用を以下に示す実
験により確認した。
【0048】本実施例では、汚染土壌のダイオキシン類
を分解等により低減する効果を有する有効成分がドロマ
イトおよびその焼成物であることから、改良剤の主要構
成成分として、採掘されたドロマイトおよび該ドロマイ
トを焼成温度1000〜1100℃で焼成したもの(焼
成ドロマイトB)を所定の比率で混合したものを用い
た。本実施例の改良剤に用いた主要構成成分を下記表1
に示す。
【0049】
【表1】
【0050】ただし、上記表1において、改良剤(イ)
〜(ハ)の主要構成成分組成に幅があるのは、実験ロッ
トごとに使用した改良剤のバラツキがあるためである
(以後、改良剤(イ)〜(ロ)ごとの実験結果は、それ
ぞれの実験ロットの平均値を用いたものである)。な
お、各実験ロット毎に、採掘したドロマイトと焼成ドロ
マイトBとの和を100重量部として、各主要構成成分
組成の値を算定した。
【0051】また、本実施例では、改良剤(イ)〜
(ハ)の上記主要構成成分に、さらに活性剤としてルチ
ル(酸化チタンの1種)を、主要構成成分100重量部
に対して10重量部づつ添加し、得られた混合物を本実
施例の改良剤とした。
【0052】得られた改良剤(イ)〜(ハ)について、
その諸特性を測定した。得られた結果を下記表2に示
す。
【0053】
【表2】
【0054】上記表2中の表面積(m2 /g)は、BE
T法により測定した。
【0055】上記表2中の放射率(%)は、赤外法(分
光器;日本分光工業株式会社製)により仮想黒体と試料
(20×30×2mmの板状に加工したもの)の放射率
を比較することにより求めた。より詳しくは、試料の表
面温度を所定の温度(100℃)にし、仮想黒体との比
較放射率を計測し求めた。
【0056】上記表2中の脱臭率は(%)は、テドラー
バッグ内試料1g及び臭いガス600mlを投入し3時
間経過後のガス濃度の変化を測定し、下記式により脱臭
率を求めた。なお、ガス種には、アンモニア(アルカ
リ)、硫化水素(酸性)を使用した。尚、ガス濃度は、
アンモニアは、吸光光度法ないし電位差計を用い、硫化
水素は、ガスクロマトグラフ分析計ないし炎光光度検出
器を用いて行った。表2中の値は、アンモニアと硫化水
素のそれぞれの脱臭率の平均値である。
【0057】脱臭率(%)=(ブランクガス濃度−試料ガ
ス濃度)/ブランクガス濃度×100 上記表2中の抗菌率(%)は、大腸菌と黄色ブドウ球菌
に対する抗菌率の平均値とした。このうち、大腸菌に関
しては、寒天培地法を用いて行った。詳しくは、寒天培
地上において37℃、16時間培養した大腸菌を1エー
ゼ50mlの減菌生理的食塩水に加えた。37℃で8時
間振とう培養後3本の試験管に菌液を10mlづつ、分
注した。1つの試験管に1つの改良剤試料(0.5g)
をいれ、さらにもう1つの試験管は、対照として37℃
で8時間振とう培養を続行し3時間経過後に試験管内の
大腸菌の菌数を測定した。また、ブドウ上球菌に関して
は、加圧密着法により測定した。試料フィルム(各改良
剤添加品(3つ)及び無添加品(ブランク)の4つ)上
に、当初、黄色ブドウ球菌数150000/mlとし
て、24時間経過後に試料フィルム上の黄色ブドウ球菌
の菌数を測定した。
【0058】上記表2に示すような諸特性を有する改良
剤(イ)〜(ハ)を、下記表3に示すように多くのダイ
オキシン類で高濃度に汚染されている土壌(本実施例で
は、現在、ダイオキシン類による汚染が問題となってい
る大阪府豊能郡能勢町の水田土壌にて実施した。各実験
区画は、縦5m、横10m、深さ約20cmを1区画と
した。)に対して下記表4に示すような所定の比率(汚
染土壌100重量部に対して改良剤(イ)〜(ハ)を上
記表4に示す混合量)で、汚染土壌と簡易な混合作業
(具体的には、スコップで土壌と改良剤(イ)〜(ハ)
を各区画ごとに混ぜあわせた)で混合土壌を作った。混
合作業後、所定期間(1.5カ月、3.0カ月、4.5
カ月)経過後のダイオキシン類の濃度を確認した。得ら
れた結果を下記表5〜10に示す。なお、ダイオキシン
類の濃度(毒性等量(ng/g))測定は、財団法人鳥
取県保険事業団および財団法人広島県環境保険協会にそ
れぞれのサンプルの土壌100gを採取したものを持ち
込み、各財団にて分析した結果である(以下同様)。ま
た、表5〜10の減少率は、サンプルの土壌の分析値の
平均値であって、減少率(%)=(水田土壌の毒性等量−
経時的な混合土壌の毒性等量)/水田土壌の毒性等量×
100として算出した。また、表5〜10の3カ月後と
4.5カ月後の混合土壌の毒性等量は上記減少率の計算
式より逆算可能であるため省略した。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】上記実施結果から、汚染土壌100重量部
に対する改良剤の配合量が75重量部以上である場合、
本発明の作用効果が極めて顕著にあらわれる(すなわ
ち、比較的短時間(約3月)でダイオキシン類の初期濃
度に対して90%以上減少させることができる)ことが
確認された。ただし、本実施例での設定目標は従来全く
対策のない土壌汚染に対して極めて高いレベルを目標と
しているため、汚染土壌100重量部に対する改良剤の
配合量が50重量部の実施例では、これらを満足しない
というだけであり、決して本発明の技術範囲がここに規
定する極めて高い水準に限定されるものでないことはい
うまでもなく、汚染土壌100重量部に対する改良剤の
配合量が50重量部(若しくはこれ以下)を加えること
によっても汚染土壌中のダイオキシン類の濃度(汚染
度)の低減効果(すなわち、本発明の特有の効果)は発
現されており、本発明の技術範囲に含まれるものであ
る。同様に、改良に要する期間は3カ月以上であれば汚
染土壌を完全に生きた土壌に回復させることができる
が、この場合も、必ず3カ月以上でなければならないも
のではなく、より短時間であっても汚染土壌中のダイオ
キシン類の濃度の低減効果(すなわち、本発明の特有の
効果)は発現されており、本発明の技術範囲に含まれる
ものである。
【0068】ルチルを汚染土壌に添加しただけではダイ
オキシン類の濃度の低減効果は認められない。この点と
上記実験結果から、本発明の特有の効果の発現は、改良
剤のドロマイト及び焼成ドロマイトに起因することがわ
かった。さらにドロマイト及び焼成ドロマイト中の炭酸
基が有効かつ効果的に働いていると考える。
【0069】
【発明の効果】本発明のダイオキシン類による汚染物の
改良剤では、ドロマイトおよび該ドロマイトを焼成して
なる焼成ドロマイトよりなる群から選ばれてなる少なく
とも1種を含むものであればよいため、優れたダイオキ
シン類の濃度の低減効果を奏することはもとより、国内
外の鉱山より極めて安価に安定して大量に入手できるも
のであって、特別な加工を加えることなく簡単に製品化
できるため、極めて経済性に優れている。また、汚染土
壌、特に埋め立て地などで問題となっている悪臭や重金
属類、ポリ塩化ビフェニル等の有害物質に対して優れた
脱臭効果や吸着・分解効果も発揮することができ、周辺
環境に与える悪臭などの悪影響を抑えることができる。
さらにルチル(酸化チタンの1種)など他の添加剤を含
有することで、こうした効果がより顕著に得られる。
【0070】本発明のダイオキシン類による汚染物の改
良方法では、本発明の改良剤を、ダイオキシン類による
汚染土壌に添加する、またはダイオキシン類による汚染
水と接触させるだけでよいため、極めて簡便な手法によ
り必要な処理が全て完了するので、施工処理コストが極
めて少なく、その後の維持管理コストもかからず、極め
て経済性に優れている。従って、現在、わが国にある2
千カ所以上の都市廃棄物焼却炉(大型焼却施設及び中小
型焼却炉)をはじめ、他の産業廃棄物焼却炉などから年
間数千万万トンにもおよぶ廃棄物の焼却灰や飛灰(煤煙
を含む)により、2千カ所以上の焼却炉の周辺部や全国
各地にある埋め立て地は、長年にわたりダイオキシン類
で汚染されているので、こうした汚染地域に本発明の改
良方法を適用することで、いかなる環境下においても十
分にその作用を発現し、極めて高い効果が得られるた
め、日本各地で発生しているダイオキシン類による環境
汚染問題(ひいては環境汚染により引き起こされる自体
暴露や人体汚染の進行)を一気に解決することのできる
画期的なものである。
【0071】さらに、本発明のダイオキシン類による環
境汚染の防止方法では、本発明の改良剤を、埋め立て
処理に供されるダイオキシン類を含有する汚染物に添加
するか、ダイオキシン類を含有する汚染物の埋め立て
予定地に添加するか、焼却施設およびその建設予定地
の周辺部に添加すればよいだけなので、今後、何時如何
なる埋め立て処理や焼却処理に際しても、ダイオキシン
類の高濃度化を防止でき、常にダイオキシン類の汚染に
対して十分な安全性を保証することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドロマイトおよび該ドロマイトを焼成し
    てなる焼成ドロマイトよりなる群から選ばれてなる少な
    くとも1種を含むものであることを特徴とするダイオキ
    シン類による汚染物の改良剤。
  2. 【請求項2】 前記改良剤が、さらに酸化チタンを含有
    するものであることを特徴とする請求項1に記載のダイ
    オキシン類による汚染物の改良剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の改良剤を、ダ
    イオキシン類による汚染土壌に添加する、またはダイオ
    キシン類による汚染水と接触させることを特徴とするダ
    イオキシン類による汚染物の改良方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の改良剤を、埋
    め立て処理に供されるダイオキシン類を含有する汚染物
    に添加することを特徴とするダイオキシン類による土壌
    汚染の防止方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の改良剤を、ダ
    イオキシン類を含有する汚染物の埋め立て予定地に添加
    することを特徴とするダイオキシン類による土壌汚染の
    防止方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の改良剤を、焼
    却施設およびその建設予定地の周辺部に添加することを
    特徴とするダイオキシン類による環境汚染の防止方法。
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