JP2000212746A - フッ化物薄膜 - Google Patents

フッ化物薄膜

Info

Publication number
JP2000212746A
JP2000212746A JP982999A JP982999A JP2000212746A JP 2000212746 A JP2000212746 A JP 2000212746A JP 982999 A JP982999 A JP 982999A JP 982999 A JP982999 A JP 982999A JP 2000212746 A JP2000212746 A JP 2000212746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluoride
thin film
gas
fluoride thin
volatile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP982999A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Ojitani
将範 小路谷
Yoji Kawamoto
洋二 河本
Akio Konishi
明男 小西
Hajime Wakabayashi
肇 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Original Assignee
Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Yamamura Glass Co Ltd filed Critical Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Priority to JP982999A priority Critical patent/JP2000212746A/ja
Publication of JP2000212746A publication Critical patent/JP2000212746A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】効率の高い導波路型光増幅素子、導波路型レー
ザー素子、これらの素子に光合波、分岐等の導波路型光
受動素子を一体化した光集積回路、アップコンバージョ
ン及びエレクトロルミネセンス表示デバイス等に有用
な、フォノンエネルギーが低い、環境に対する負荷の小
さいフッ化物薄膜を提供する。 【解決手段】フッ化亜鉛を主成分とし、フッ化鉛の含有
量が10モル%以下であるフッ化物薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ化物薄膜に関
する。さらに詳しくは、本発明は、光増幅、レーザー等
の導波路型光機能素子、光機能素子に光合波、分岐等の
導波路型光受動素子を一体化した光集積回路、アップコ
ンバージョン現象、エレクトロルミネセンス(Elec
troluminescence)等を利用した表示デ
バイス等に用いることができるフッ化物薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フッ化物薄膜として、ZrF
4−BaF2系ガラス薄膜が知られており、例えば、特開
平4―260640号公報には、有機バリウム錯体化合
物とジルコニウム化合物を用いて薄膜を製造する方法が
開示されている。しかし、ZrF4−BaF2系ガラス
は、フォノンエネルギーが比較的高い。従って、これを
光機能イオンの母材として用いた場合、励起準位に励起
された電子が下位準位に多フォノン緩和する速度が大き
くなる。この多フォノン緩和速度は、発光効率を左右す
る要因である。例えば、希土類元素の一つであるプラセ
オジムイオンの光機能を用いた1.3μm帯光増幅の場
合、母材としてZrF4−BaF2系ガラスを用いると、
多フォノン緩和速度が大きいために輻射(発光)遷移量
子効率が低く、そのために光増幅効率が低い。光増幅効
率を高めるために、輻射(発光)遷移量子効率を大きく
すべく、低フォノンエネルギーを有する母材が推奨され
ている。このことは、OHISHIらによって、IEI
CE TRANS.COMMUN.、第E77−B巻、第
4号、421頁(1994年4月)に報告されている通
りである。また、高原らは、日本化学会誌、1992
年,第10号、1220頁に、フッ化亜鉛(ZnF2
系ガラスのフォノンエネルギーが低いことを報告してい
る。すなわち、フッ化亜鉛を成分とするフッ化物を、光
増幅、レーザー等の光機能を有するイオンの母材として
用いた場合、光増幅効率が高くなることが予想される。
一方、特開平6―299324号公報の実施例I〜VII
には、ZnF2を成分とするPbF2―ZnF2―GaF3
系フッ化物ガラスフィルムが開示されている。また、特
開平10−8252号公報の実施例3には、同じくZn
2を成分とするInF3―PbF2―ZnF2フッ化物ガ
ラス薄膜が開示されている。しかし、これらのいずれの
薄膜も有毒な鉛を多量に含有しており、環境保護上望ま
しくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、効率の高い
導波路型光増幅素子、導波路型レーザー素子、これらの
素子に光合波、分岐等の導波路型光受動素子を一体化し
た光集積回路、アップコンバージョン及びエレクトロル
ミネセンス表示デバイス等に有用な、フォノンエネルギ
ーが低い、環境に対する負荷の小さいフッ化物薄膜を提
供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フッ化亜鉛を主
成分とし、フッ化鉛の含有量が10モル%以下であるフ
ッ化物薄膜は、フォノンエネルギーが低く、環境に対す
る負荷が小さいことを見いだし、さらに、含フッ素ガス
プラズマをフッ素源とし、揮発性有機亜鉛化合物ガスを
含む原料ガスとプラズマ発生領域外で反応させて基体上
に堆積させることにより、フッ化亜鉛を主成分とするフ
ッ化物薄膜を容易に形成し得ることを見いだし、この知
見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、(1)フッ化亜鉛を主成分とし、フッ化鉛の含
有量が10モル%以下であるフッ化物薄膜、(2)電子
サイクロトロン共鳴マイクロ波プラズマCVD法により
形成される第(1)項記載のフッ化物薄膜、(3)フッ化
バリウムを含有する第(1)項又は第(2)項記載のフッ化
物薄膜、(4)希土類フッ化物、遷移金属フッ化物及び
フッ化アルミニウムの内の少なくとも1種を含有する第
(1)項、第(2)項又は第(3)項記載のフッ化物薄膜、
(5)希土類がCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybから選択され、遷
移金属がTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
uから選択される第(4)項記載のフッ化物薄膜、及び、
(6)含フッ素ガスを電子サイクロトロン共鳴条件下で
マイクロ波により活性化して得られる含フッ素ガスプラ
ズマをフッ素源とし、揮発性有機亜鉛化合物ガス又は揮
発性有機亜鉛化合物ガスと他の揮発性金属化合物ガスの
混合ガスとプラズマ発生領域外で反応させて、基体上に
堆積させることにより形成される第(2)項、第(3)項、
第(4)項又は第(5)項記載のフッ化物薄膜、を提供する
ものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のフッ化物薄膜は、フッ化
亜鉛を主成分とし、フッ化鉛の含有量が10モル%以下
である。フッ化鉛の含有量が10モル%以下のフッ化物
薄膜には、フッ化鉛を全く含有しないフッ化物薄膜も含
まれる。本発明のフッ化物薄膜は、フッ化鉛の含有量が
5モル%以下であることが好ましく、1モル%以下であ
ることがより好ましい。フッ化鉛の含有量が10モル%
を超えると、重大な環境汚染の問題を生ずるおそれがあ
る。本発明のフッ化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜の
組成としては、例えば、ZnF2のみからなるもの、フ
ッ化バリウムを含有するZnF2−BaF2、ZnF2
BaF2−SrF2、ZnF2−BaF2−SrF2−In
3、ZnF2−BaF2−SrF2−CaF2、ZnF2
BaF2−SrF2−GaF3−NaF、ZnF2−BaF
2−InF3、ZnF2−BaF2−InF3−NaF、Z
nF2−BaF2−InF3−YF3、ZnF2−BaF2
SrF2−InF3−PbF2等、さらにZnF2−Cs
F、ZnF2−SrF2、ZnF2−GaF3、ZnF2
InF3、ZnF2−GaF3−InF3、ZnF2−In
3−GaF3−LaF3、ZnF2−GaF3−PbF2
ZnF2−InF3−PbF2、ZnF2−InF3−Ga
3−PbF2、ZnF2−InF3−GaF3−LaF3
PbF2等を挙げることができる。本発明のフッ化物薄
膜には、希土類フッ化物、遷移金属フッ化物又はフッ化
アルミニウムを含有せしめることができる。これらのフ
ッ化物は、1種を含有せしめることができ、あるいは、
2種以上を組み合わせて含有せしめることもできる。含
有せしめる希土類フッ化物に特に制限はないが、Ce、
Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb等の希土類フッ化物を好適に用いること
ができる。含有せしめる遷移金属フッ化物に特に制限は
ないが、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u等の遷移金属フッ化物を好適に用いることができる。
【0006】本発明の希土類フッ化物を含有するフッ化
物薄膜は、導波路型光増幅素子、導波路型レーザー素
子、アップコンバージョン表示デバイス、エレクトロル
ミネセンス表示デバイスなどとして用いることができ
る。本発明の遷移金属フッ化物を含有するフッ化物薄膜
は、導波路型レーザー素子、エレクトロルミネセンス表
示デバイスなどとして用いることができる。本発明のフ
ッ化アルミニウムを含有するフッ化物薄膜は、エレクト
ロルミネセンス表示デバイスなどとして用いることがで
きる。希土類フッ化物として、Er、Pr、Nd、T
b、Dy、Tm、Yb等のフッ化物を含有する本発明の
フッ化物薄膜は、導波路型光増幅素子として好適に用い
ることができる。希土類フッ化物として、Ce、Nd、
Sm、Er、Dy、Ho、Tm、Yb等のフッ化物を含
有する本発明のフッ化物薄膜、及び、遷移金属フッ化物
として、Cr、Ti、V、Fe、Co、Ni等のフッ化
物を含有する本発明のフッ化物薄膜は、導波路型レーザ
ー素子として好適に用いることができる。希土類フッ化
物として、Er、Pr、Yb、Ho、Tm等のフッ化物
を含有する本発明のフッ化物薄膜は、アップコンバージ
ョン表示デバイスとして好適に用いることができる。希
土類フッ化物として、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等のフッ化
物を含有する本発明のフッ化物薄膜、遷移金属フッ化物
として、Mn、Cu等のフッ化物を含有する本発明のフ
ッ化物薄膜、及び、フッ化アルミニウムを含有する本発
明のフッ化物薄膜は、エレクトロルミネセンス表示デバ
イスとして好適に用いることができる。本発明のフッ化
物薄膜は、アモルファス薄膜とすることができ、あるい
は、結晶薄膜とすることもできる。薄膜を堆積させる基
体の種類や温度等の薄膜形成条件を選択することによ
り、アモルファス薄膜又は結晶薄膜を目的に応じて形成
することができる。本発明のフッ化物薄膜は、PVD、
CVD等の気相法により形成することができる。本発明
のフッ化物薄膜は、電子サイクロトロン共鳴(ECR)
条件下でマイクロ波プラズマCVD法により形成された
ものであることが好ましい。本発明のフッ化亜鉛を主成
分とするフッ化物薄膜は、含フッ素ガスを電子サイクロ
トロン共鳴条件下でマイクロ波により活性化して得られ
る含フッ素ガスプラズマをフッ素源とし、揮発性有機亜
鉛化合物ガス又は揮発性有機亜鉛化合物ガスと他の揮発
性金属化合物ガスの混合ガスとプラズマ発生領域外で反
応させて、基体上に堆積させることにより形成されたフ
ッ化物薄膜であることが特に好ましい。
【0007】図1は、本発明のフッ化物薄膜を形成する
ための装置の一態様の説明図である。反応容器1は、ロ
ータリーポンプ2及び拡散ポンプ3からなる排気系によ
り、高真空に圧力調整されるステンレス製のチャンバで
あり、内部は通常10-2Torr以下の圧力に保持され、真
空ゲージ28でモニターされる。この反応容器内には基
体4が設置され、ヒーター5により加熱される。反応容
器には、片封じの石英管6が開口部12を反応容器に向
けて取り付けられている。石英管の周囲にはコイル7が
巻いてあり、コイルに電流を流すことにより石英管内部
に電子サイクロトロン共鳴条件を満たす磁場、すなわち
875ガウスの磁場を発生させる。含フッ素ガスが、含
フッ素ガスボンベ8からガス流量コントローラー9を介
し、反応容器に設けられた導入口1a及びノズル6aを
経由して石英管内部に導入される。2.45GHzのマイク
ロ波が、導波管10を通じて空洞共振器11に導入さ
れ、電子サイクロトロン共鳴原理により含フッ素ガスプ
ラズマが石英管内部に発生し、石英管の開口部から反応
容器内の加熱された基体に向かって吹き出す。フッ化亜
鉛を主成分とするフッ化物薄膜を製造するための主原料
である揮発性有機亜鉛化合物13aは、ステンレス製の
気化器14a内部に充填される。気化器には、ヒーター
15aが取り付けられ、気化器内部の揮発性有機亜鉛化
合物はヒーターで加熱され蒸気圧が上昇する。キャリヤ
ガスとして、不活性ガスが、不活性ガスボンベ16から
ガス流量コントローラー17aを経由して気化器に入
り、気化器内部の揮発性有機亜鉛化合物を所要量含有す
る不活性ガスを形成し、揮発性有機亜鉛化合物ガス搬送
管18a及び揮発性金属化合物混合ガス搬送管19及び
21を経由して、導入口1bから反応容器内部に入り、
ノズル22から加熱された基体に向かって吹き出す。
【0008】フッ化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜
に、フッ化バリウム、希土類フッ化物、遷移金属フッ化
物、フッ化アルミニウム等を含有せしめる場合には、こ
れらの金属原料である他の揮発性金属化合物13b〜1
3cは、ステンレス製の気化器14b〜14c内部に充
填される。気化器には、ヒーター15b〜15cが取り
付けられ、気化器内部の他の揮発性金属化合物はヒータ
ーで加熱され蒸気圧が上昇する。キャリヤガスとして、
不活性ガスが、不活性ガスボンベ16からガス流量コン
トローラー17b〜17cを経由して気化器に入り、気
化器内部の各々のフッ化物薄膜を製造するための金属原
料である他の揮発性金属化合物を所要量含有する不活性
ガスを形成し、他の揮発性金属化合物ガス搬送管18b
〜18c及び揮発性金属化合物混合ガス搬送管19を通
り、混合器20で揮発性有機亜鉛化合物ガスを所要量含
有する不活性ガスと十分混合され、揮発性金属化合物混
合ガス搬送管21を経由して、導入口1bから反応容器
内部に入り、ノズル22から加熱された基体に向かって
吹き出す。揮発性有機亜鉛化合物ガス搬送管、他の揮発
性金属化合物ガス搬送管、揮発性金属化合物混合ガス搬
送管、混合器及びノズルには保温ヒーター23a〜23
c、24及び25が設けられており、揮発性有機亜鉛化
合物及び他の揮発性金属化合物の気化器における加熱温
度の内の最高の温度より30℃高い温度に加熱して、揮
発性有機亜鉛化合物及び他の揮発性金属化合物のガスの
凝集を防止する。揮発性有機亜鉛化合物ガス又は揮発性
有機亜鉛化合物ガスと他の揮発性金属化合物ガスの混合
ガスは、気相又は基体上で含フッ素ガスプラズマと反応
し、加熱された基体上にフッ化亜鉛を主成分とするフッ
化物薄膜が堆積する。なお、安定した気化を図るため、
気化器内部の圧力、揮発性有機亜鉛化合物ガス搬送管内
部の圧力、他の揮発性金属化合物ガス搬送管内部の圧
力、揮発性金属化合物混合ガス搬送管内部の圧力及び混
合器内部の圧力を、バルブ26a〜26c及び27で調
整する。
【0009】含フッ素ガスを電子サイクロトロン共鳴条
件下でマイクロ波により活性化することにより、強酸化
性のフッ素ラジカル比率が約10モル%と非常に高い、
含フッ素ガスプラズマが発生する。含フッ素ガスプラズ
マは、プラズマ発生領域外にある反応容器に吹き出し、
揮発性有機亜鉛化合物ガス又は揮発性有機亜鉛化合物ガ
スと他の揮発性金属化合物ガスの混合ガスと反応して、
反応容器内に設置されている加熱された基体上にフッ化
亜鉛を主成分とするフッ化物が堆積し、フッ化亜鉛を主
成分とするフッ化物薄膜が形成される。含フッ素ガスプ
ラズマと揮発性有機亜鉛化合物ガス又は揮発性有機亜鉛
化合物ガスと他の揮発性金属化合物ガスの混合ガスとを
プラズマ発生領域外で反応させることにより、プラズマ
発生領域に存在する高エネルギー電子の衝撃による揮発
性有機亜鉛化合物ガス又は揮発性有機亜鉛化合物ガスと
他の揮発性金属化合物ガスの混合ガスの分解を抑えるこ
とができる。また、含フッ素ガスプラズマに含まれる強
酸化性のフッ素ラジカルのために、含フッ素ガスと揮発
性有機亜鉛化合物ガス又は揮発性有機亜鉛化合物ガスと
他の揮発性金属化合物ガスの混合ガスとの反応が十分に
進む。この結果、基体上に、炭素、酸素、有機物、無機
物等の不純物混入が極めて少ない、高純度で透明なフッ
化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜を形成することがで
きる。プラズマ発生領域において生成したイオンは、低
磁場側に向かう力を受けて加速され、20〜30eV程
度の運動エネルギーを得て反応容器内の基体と衝突す
る。その衝撃力により、基体面に形成されるフッ化亜鉛
を主成分とするフッ化物薄膜は、緻密で密度の高い構造
となる。反応容器内の圧力は、10-2Torr以下とするこ
とが好ましい。10-2Torr以下の減圧下で反応させるこ
とにより、成膜面近傍に存在する揮発性有機亜鉛化合物
ガス、他の揮発性金属化合物ガス、副生する有機物や無
機物のガス、含フッ素ガスプラズマ、キャリヤガス等の
密度を減らすことができる。その結果、揮発性有機亜鉛
化合物ガス、他の揮発性金属化合物ガスや、副生する有
機物や無機物のガス等の成膜面からの離脱確率が向上
し、炭素、酸素、有機物、無機物等の不純物混入が極め
て少なく、高純度で透明なフッ化亜鉛を主成分とするフ
ッ化物薄膜を形成することができる。
【0010】本発明のフッ化亜鉛を主成分とするフッ化
物薄膜の形成においては、基体の温度を金属イオンに配
位した有機分子の沸点以上とすることが好ましい。含フ
ッ素ガスと揮発性有機亜鉛化合物ガス又は揮発性有機亜
鉛化合物ガスと他の揮発性金属化合物ガスの混合ガスと
の反応は減圧下に行われるが、基体の温度を金属イオン
に配位した有機分子の沸点以上とすることにより、有機
分子のフッ化物薄膜への取り込みが減少し、高純度のフ
ッ化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜を形成することが
できる。本発明において、フッ化物薄膜をフッ化物アモ
ルファス薄膜とする場合には、基体の温度をそのフッ化
物の結晶化温度未満とすることが好ましい。本発明にお
いて、フッ化物薄膜をフッ化物結晶薄膜とする場合に
は、基体の温度をフッ化物の結晶化温度以上に保ち、基
体の特定の結晶面上にフッ化物薄膜を形成することが好
ましい。本発明のフッ化物薄膜においては、揮発性有機
亜鉛化合物及び他の揮発性金属化合物を用い、それぞれ
のガス流量を調節することにより、フッ化物薄膜の厚さ
方向に組成分布を形成することができる。例えば、揮発
性有機亜鉛化合物及び他の2種の揮発性金属化合物を用
い、成膜の初期段階及び最終段階では揮発性有機亜鉛化
合物ガスと他の1種の揮発性金属化合物ガスを供給し、
成膜の中間段階で揮発性有機亜鉛化合物ガスと他の2種
の揮発性金属化合物ガスを供給することにより、基体面
近傍及び表面近傍においてはフッ化亜鉛及び他の1種の
フッ化物を含有し、中間部においてフッ化亜鉛及び他の
2種のフッ化物を含有するフッ化物薄膜を形成すること
ができる。あるいは、他の揮発性金属化合物のガス流量
を連続的に変化させることにより、他のフッ化物の濃度
がフッ化物薄膜の厚さ方向に連続的に変化するフッ化亜
鉛を主成分とするフッ化物薄膜を形成することができ
る。例えば、フッ化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜内
の中間部にフッ化鉛を含有させることにより、中間部の
屈折率を増大させることができ、グレーデッド型、ステ
ップ型等の導波路を形成することができる。本発明のフ
ッ化物薄膜を形成せしめる基体の材質は、成膜温度に耐
える材料であれば特に制限はなく、例えば、フッ化カル
シウムCaF2、フッ化物ガラス、酸化物ガラス、シリ
コン、酸化マグネシウムMgO等を挙げることができ
る。また、これらの基体上に、気相法、液相法等で、硼
化物、炭化物、窒化物、酸化物、フッ化物、珪化物、硫
化物、金属等の透明性、絶縁性、導電性等の薄膜を形成
せしめたものを、本発明のフッ化物薄膜の基体として用
いることができる。さらに、本発明のフッ化物薄膜の上
に、気相法、液相法等で、硼化物、炭化物、窒化物、酸
化物、フッ化物、珪化物、硫化物、金属等の透明性、絶
縁性、導電性等の薄膜を形成せしめることもできる。本
発明に使用する含フッ素ガスは、フッ素原子を有する気
化性の化合物であれば特に制限はなく、例えば、三フッ
化窒素NF3、六フッ化硫黄SF6、四フッ化炭素CF4
等を挙げることができる。これらの中で、三フッ化窒素
NF3は不純物の混入を少なくすることができるので、
特に好適に使用することができる。本発明に使用する揮
発性有機亜鉛化合物に特に制限はなく、例えば、ジエチ
ル亜鉛、ジメチル亜鉛等の揮発性アルキル亜鉛化合物、
そのアダクト化合物、ビス(ジピバリルメタナト)亜鉛
[Zn(DPM)2]等の揮発性亜鉛β−ジケトネート、
亜鉛N,N−ジメチルアミノエトキシド[Zn(OCH2
CH2NMe2)2]等の揮発性亜鉛アルコキシド等を挙げ
ることができる。
【0011】本発明においては、他の揮発性金属化合物
ガスの1種として、1個のバリウムイオンに配位可能な
ヘテロ原子を3〜12個有する有機分子を少なくとも1
個配位させた揮発性バリウム化合物のガスを使用して、
フッ化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜中にフッ化バリ
ウムを含有させることが好ましい。揮発性バリウム化合
物は、通常1個のバリウムイオンに、β−ジケトン、ア
ルコキシド、アルキル基、アルケニル基、ベンジル基、
フッ素置換ベンジル基、シクロペンタジエニル基、置換
シクロペンタジエニル基等の有機分子又は有機基が2個
結合したものが知られているが、バリウムイオンはイオ
ン半径が大きいために、これらの有機分子又は有機基2
個によっては、バリウムイオンを完全に覆うことは困難
である。このような2個の有機分子又は有機基が結合し
た1個のバリウムイオンに、さらに1個のバリウムイオ
ンに配位可能なヘテロ原子を3〜12個有する有機分子
を少なくとも1個配位させることにより、バリウムイオ
ンを有機分子又は有機基により完全に覆うことができ
る。1個のバリウムイオンに配位可能なヘテロ原子を3
個以上有する有機分子は、バリウムイオンとの結合力が
強く、熱による配位有機分子の脱離が少ないため重合が
減り、加熱時の熱安定性が改善され、フッ化バリウムを
含有するフッ化亜鉛を主成分とするフッ化物薄膜を再現
性よく形成することができる。バリウムイオンに配位可
能なヘテロ原子としては、例えば、酸素、窒素、硫黄等
を挙げることができ、ヘテロ原子を有する有機分子とし
ては、例えば、ポリエーテル、クラウンエーテル、ポリ
アミン等を挙げることができる。このような有機分子が
配位した揮発性バリウム化合物としては、例えば、ビス
(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)バリウムトリグリ
ムアダクト[Ba(HFA)2(Triglyme)]、 ビ
ス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)バリウムテトラ
グリムアダクト[Ba(HFA)2(Tetraglym
e)]、ビス(ジピバリルメタナト)バリウムトリエンア
ダクト[Ba(DPM)2(Trien)]、ビス(ジピバリ
ルメタナト)バリウムテトラエンアダクト[Ba(DP
M)2(Tetraen)]等を挙げることができる。
【0012】本発明に使用する揮発性希土類化合物とし
ては、例えば、トリス(イソプロピルシクロペンタジエ
ニル)ネオジム[(i−C3754)3Nd]等の揮発性
希土類シクロペンタジエニル化合物、トリス(1,1,1,
2,2,3,3−ヘプタフルオロ−7,7−ジメチルオクタ
ン−4,6−ジオナト)エルビウム[Er(FOD)3]、
トリス(ジピバリルメタナト)プラセオジム[Pr(DP
M)3]等の揮発性希土類β−ジケトネート等を挙げるこ
とができる。本発明に使用する揮発性遷移金属化合物と
しては、例えば、四塩化チタン等の揮発性遷移金属ハロ
ゲン化物、ビス(メチルシクロペンタジエニル)クロム等
の揮発性遷移金属シクロペンタジエニル化合物、ビス
(アセチルアセトナト)マンガン等の揮発性遷移金属β−
ジケトネート等を挙げることができる。本発明に使用す
る揮発性アルミニウム化合物としては、例えば、トリス
(ジピバリルメタナト)アルミニウム[Al(DPM)3
等の揮発性アルミニウムβ−ジケトネート、トリメチル
アルミニウム等の揮発性アルキルアルミニウム化合物、
トリエトキシアルミニウム等の揮発性アルミニウムアル
コキシド等を挙げることができる。さらに、その他の揮
発性金属化合物としては、例えば、ガリウム、インジウ
ム等の揮発性アルキル金属化合物、イットリウム、ラン
タン等の揮発性金属シクロペンタジエニル化合物、イッ
トリウム、ランタン、カルシウム、ナトリウム、セシウ
ム、ガリウム、インジウム等の揮発性金属β−ジケトネ
ート、ビス(ジピバリルメタナト)ストロンチウムトリエ
ンアダクト[Sr(DPM)2(Trien)]等のアダク
ト化合物等を挙げることができる。
【0013】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 含フッ素ガスとして三フッ化窒素NF3、揮発性有機亜
鉛化合物としてビス(ジピバリルメタナト)亜鉛[Zn
(DPM)2]、他の揮発性金属化合物としてビス(ヘキサ
フルオロアセチルアセトナト)バリウムテトラグリムア
ダクト[Ba(HFA)2(Tetraglyme)]を用
いて、フッ化物薄膜を作製した。Zn(DPM)2及びB
a(HFA)2(Tetraglyme)は、それぞれ13
0℃及び165℃に加熱して気化させ、アルゴンをキャ
リヤガスとして供給した。揮発性有機亜鉛化合物ガス搬
送管、他の揮発性金属化合物ガス搬送管、揮発性金属化
合物混合ガス搬送管、混合器及びノズルは、すべて22
0℃に加熱した。キャリヤガス流量は、Zn(DPM)2
に対して4.0sccm(standard cubic c
entimeter per minute)、Ba(H
FA)2(Tetraglyme)に対して1.0sccmとし
た。三フッ化窒素NF3はガス流量60sccmで送り、マ
イクロ波出力10Wの電子サイクロトロン共鳴条件下で
含フッ素ガスプラズマを発生させた。圧力2×10-3To
rrで薄膜の形成を行い、300℃に加熱した20mm×2
0mmのCaF2基板からなる基体上に、1時間で良好な
鏡面を示す1.5μm厚の無色透明なフッ化物薄膜を得
た。エレクトロンプローブX線マイクロアナライザを用
いて、このフッ化物薄膜の組成を分析したところ、Zn
2が92モル%、BaF2が8モル%であった。図2
は、得られたフッ化物薄膜のCuKα線を用いて測定し
た薄膜X線回折パターンである。このX線回折パターン
から、得られたフッ化物薄膜がアモルファスであること
が分かる。図3は、得られたフッ化物薄膜の赤外線吸収
スペクトルである。中赤外域に有機物不純物に起因する
ピークが認められないことから、フッ化物薄膜中の有機
物含有量は極めて少ないことが分かる。
【0014】実施例2 他の揮発性金属化合物として、さらにトリス(1,1,1,
2,2,3,3―ヘプタフルオロ−7,7−ジメチルオクタ
ン−4,6−ジオナト)エルビウム[Er(FOD)3]を
追加して用い、その加熱温度を130℃、キャリヤガス
流量を0.3sccmとした以外は、実施例1と同様にし
て、1.4μm厚の無色透明なフッ化物薄膜を得た。エ
レクトロンプローブX線マイクロアナライザを用いて、
このフッ化物薄膜の組成を分析したところ、ZnF2
89モル%、BaF2が8モル%、ErF3が3モル%で
あった。CuKα線を用いて測定した薄膜X線回折パタ
ーンから、得られたフッ化物薄膜がアモルファスである
ことが分かった。また、ルチルプリズムを用いたプリズ
ムカップリング法により、このフッ化物薄膜中に800
nmの赤外線レーザー光を導入してエルビウムイオンを
励起したところ、アップコンバージョン原理に基づく緑
色の蛍光がフッ化物薄膜中に見られた。
【0015】実施例3 含フッ素ガスとして三フッ化窒素NF3、揮発性有機亜
鉛化合物としてビス(ジピバリルメタナト)亜鉛[Zn
(DPM)2]を用いて、フッ化物薄膜を作製した。Zn
(DPM)2を130℃に加熱して気化させ、アルゴンを
キャリヤガスとして供給した。揮発性有機亜鉛化合物ガ
ス搬送管、混合器及びノズルは、220℃に加熱した。
キャリヤガス流量は、Zn(DPM)2に対して4.0sccm
とした。三フッ化窒素NF3はガス流量60sccmで送
り、マイクロ波出力30Wの電子サイクロトロン共鳴条
件下で含フッ素ガスプラズマを発生させた。圧力2×1
-3Torrで薄膜の形成を行い、300℃に加熱した20
mm×20mmの(111)CaF2基板からなる基体上
に、1時間で良好な鏡面を示す0.8μm厚の無色透明
なフッ化物薄膜を得た。図4(a)は、得られたフッ化物
薄膜のCuKα線を用いて測定した薄膜X線回折パター
ンである。このX線回折パターンのピーク角度から、フ
ッ化物薄膜は正方晶ZnF2結晶であることが分かる。
2θ=26.8°、34.4°、38.2°及び52.4°
の大きいピークは、それぞれ正方晶ZnF2結晶の(1
10)面、(101)面、(200)面及び(211)
面に帰属される。図5は、得られたフッ化物薄膜の赤外
線吸収スペクトルである。中赤外域に有機物不純物に起
因するピークが認められないことから、フッ化物薄膜中
の有機物含有量は極めて少ないことが分かる。
【0016】実施例4 マイクロ波出力を10Wとした以外は、実施例3と同様
にして、良好な鏡面を示す0.5μm厚の無色透明なフ
ッ化物薄膜を得た。図4(b)は、得られたフッ化物薄膜
のCuKα線を用いて測定した薄膜X線回折パターンで
ある。このX線回折パターンの2θ=26.8°ピーク
が相対的に強くなっており、このフッ化物薄膜は(11
0)配向の強い正方晶ZnF2結晶であることが分か
る。 実施例5 Zn(DPM)2のキャリヤガス流量を2.0sccmとした以
外は、実施例4と同様にして、良好な鏡面を示す0.2
μm厚の無色透明なフッ化物薄膜を得た。図4(c)は、
得られたフッ化物薄膜のCuKα線を用いて測定した薄
膜X線回折パターンである。このX線回折パターンに
は、2θ=26.8°ピーク以外は殆ど認められず、こ
のフッ化物薄膜は、極めて(110)配向の強い正方晶
ZnF2結晶であることが分かる。
【0017】実施例6 基板温度を100℃とした以外は、実施例3と同様にし
て、10.0μm厚のフッ化物薄膜を得た。図4(d)
は、得られたフッ化物薄膜のCuKα線を用いて測定し
た薄膜X線回折パターンである。このX線回折パターン
から、このフッ化物薄膜はアモルファスであることが分
かる。 実施例7 他の揮発性金属化合物として、さらにトリス(1,1,1,
2,2,3,3―ヘプタフルオロ−7,7−ジメチルオクタ
ン−4,6−ジオナト)エルビウム[Er(FOD)3]を
追加して用い、その加熱温度を130℃、キャリヤガス
流量を0.3sccmとした以外は、実施例4と同様にし
て、良好な鏡面を示す0.6μm厚の無色透明なフッ化
物薄膜を得た。CuKα線を用いて測定した薄膜X線回
折パターンから、得られたフッ化物薄膜が結晶であるこ
とが分かった。また、ルチルプリズムを用いたプリズム
カップリング法により、このフッ化物薄膜中に800n
mの赤外線レーザー光を導入してエルビウムイオンを励
起したところ、アップコンバージョン原理に基づく緑色
の蛍光がフッ化物薄膜中に見られた。
【0018】
【発明の効果】本発明のフッ化物薄膜は、フォノンエネ
ルギーが低く、効率の高い導波路型光増幅素子、導波路
型レーザー素子、これらの素子に光合波、分岐等の導波
路型光受動素子を一体化した光集積回路、アップコンバ
ージョン及びエレクトロルミネセンス表示デバイス等と
して有用である。また、フッ化鉛の含有量が少なく、あ
るいは全く含有していないので、環境汚染上の問題が少
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のフッ化物薄膜を形成するため
の装置の一態様の説明図である。
【図2】図2は、フッ化物薄膜のCuKα線を用いて測
定した薄膜X線回折パターンである。
【図3】図3は、フッ化物薄膜の赤外線吸収スペクトル
である。
【図4】図4は、フッ化物薄膜のCuKα線を用いて測
定した薄膜X線回折パターンである。
【図5】図5は、フッ化物薄膜の赤外線吸収スペクトル
である。
【符号の説明】
1 反応容器 1a 導入口 1b 導入口 2 ロータリーポンプ 3 拡散ポンプ 4 基体 5 ヒーター 6 片封じの石英管 6a ノズル 7 コイル 8 含フッ素ガスボンベ 9 ガス流量コントローラー 10 導波管 11 空洞共振器 12 開口部 13a 揮発性有機亜鉛化合物 13b〜13c 他の揮発性金属化合物 14a〜14c ステンレス製の気化器 15a〜15c ヒーター 16 不活性ガスボンベ 17a〜17c ガス流量コントローラー 18a 揮発性有機亜鉛化合物ガス搬送管 18b〜18c 他の揮発性金属化合物ガス搬送管 19 揮発性金属化合物混合ガス搬送管 20 混合器 21 揮発性金属化合物混合ガス搬送管 22 ノズル 23a〜23c 保温ヒーター 24 保温ヒーター 25 保温ヒーター 26a〜26c バルブ 27 バルブ 28 真空ゲージ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/06 H01S 5/028 3/10 G02B 6/12 N 5/028 M (72)発明者 若林 肇 兵庫県西宮市浜松原町2番21号 日本山村 硝子株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ化亜鉛を主成分とし、フッ化鉛の含有
    量が10モル%以下であるフッ化物薄膜。
  2. 【請求項2】電子サイクロトロン共鳴マイクロ波プラズ
    マCVD法により形成される請求項1記載のフッ化物薄
    膜。
  3. 【請求項3】フッ化バリウムを含有する請求項1又は請
    求項2記載のフッ化物薄膜。
  4. 【請求項4】希土類フッ化物、遷移金属フッ化物及びフ
    ッ化アルミニウムの内の少なくとも1種を含有する請求
    項1、請求項2又は請求項3記載のフッ化物薄膜。
  5. 【請求項5】希土類がCe、Pr、Nd、Sm、Eu、
    Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybから選択さ
    れ、遷移金属がTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、N
    i、Cuから選択される請求項4記載のフッ化物薄膜。
  6. 【請求項6】含フッ素ガスを電子サイクロトロン共鳴条
    件下でマイクロ波により活性化して得られる含フッ素ガ
    スプラズマをフッ素源とし、揮発性有機亜鉛化合物ガス
    又は揮発性有機亜鉛化合物ガスと他の揮発性金属化合物
    ガスの混合ガスとプラズマ発生領域外で反応させて、基
    体上に堆積させることにより形成される請求項2、請求
    項3、請求項4又は請求項5記載のフッ化物薄膜。
JP982999A 1999-01-18 1999-01-18 フッ化物薄膜 Pending JP2000212746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP982999A JP2000212746A (ja) 1999-01-18 1999-01-18 フッ化物薄膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP982999A JP2000212746A (ja) 1999-01-18 1999-01-18 フッ化物薄膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000212746A true JP2000212746A (ja) 2000-08-02

Family

ID=11731031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP982999A Pending JP2000212746A (ja) 1999-01-18 1999-01-18 フッ化物薄膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000212746A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011514433A (ja) * 2007-11-06 2011-05-06 リンデ アクチエンゲゼルシヤフト 原子層堆積法のための溶液系ランタン前駆体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011514433A (ja) * 2007-11-06 2011-05-06 リンデ アクチエンゲゼルシヤフト 原子層堆積法のための溶液系ランタン前駆体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4268711A (en) Method and apparatus for forming films from vapors using a contained plasma source
GB2274456A (en) Volatile rare earth beta-diketone complexes
US4714625A (en) Deposition of films of cubic boron nitride and nitrides of other group III elements
Thompson et al. Stable and volatile β‐diketonate complexes of copper, calcium, strontium, barium and yttrium for use as chemical vapour deposition precursors
Pellegrino et al. Nanostructured CaF2: Ln3+ (Ln3+= Yb3+/Er3+, Yb3+/Tm3+) thin films: MOCVD fabrication and their upconversion properties
Meza-Rocha et al. Enhanced photoluminescence of Y2O3: Er3+ thin films by Li+ co-doping
EP0617142A1 (en) Preparation of silica thin films
Pellegrino et al. Energy conversion systems: Molecular architecture engineering of metal precursors and their applications to vapor phase and solution routes
JP3665682B2 (ja) フッ化物薄膜の製造方法
WO1998039497A1 (en) Deposition of thin films
JP2000212746A (ja) フッ化物薄膜
JP2001295048A (ja) フッ化物薄膜
US6696700B2 (en) P-type transparent copper-aluminum-oxide semiconductor
US4982019A (en) Volatile divalent metal alkoxides
Saly et al. The Atomic Layer Deposition of SrB2O4 Films Using the Thermally Stable Precursor Bis (tris (pyrazolyl) borate) strontium
US8206672B2 (en) Production of phase-pure ceramic garnet particles
JP2001295049A (ja) フッ化物薄膜
JP4205912B2 (ja) 透明な酸化イットリウム膜とその製造方法
JPH06122523A (ja) 希土類イオン含有カルコゲナイドガラスの製造方法
JP3205371B2 (ja) フッ化物薄膜の製造方法
Langlet Optically active coatings deposited from an ultrasonically generated aerosol
Montasser et al. A transparent boron-nitrogen thin film formed by plasma CVD out of the discharge region
JPH0692676A (ja) 希土類イオンを含有する非晶質フッ化物およびその製造方法
Rašković et al. High etching rates of bulk Nb in Ar/Cl 2 microwave discharge
Salhi et al. Preparation and microstructural properties of erbium doped alumina–yttria oxide thin films deposited by aerosol MOCVD