JP2000207536A - 撮影装置およびアイリス画像入力装置およびアイリス画像入力方法 - Google Patents

撮影装置およびアイリス画像入力装置およびアイリス画像入力方法

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JP2000207536A
JP2000207536A JP11040218A JP4021899A JP2000207536A JP 2000207536 A JP2000207536 A JP 2000207536A JP 11040218 A JP11040218 A JP 11040218A JP 4021899 A JP4021899 A JP 4021899A JP 2000207536 A JP2000207536 A JP 2000207536A
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高広 小田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被識別者の背丈に関係なく、速やかにかつ正
確に被識別者のアイリスパターンのコードを取得できる
アイリス画像入力装置を提供すること。 【解決手段】 認識装置1とモニター2とハンディタイ
プの撮影装置3によってアイリス画像入力装置を構成す
る。被識別者8が撮影装置3を目10に合わせることに
より、撮影装置3は目10のアイリスを撮影し、その画
像をモニター2に表示する。被識別者8は、その画像を
他方の目11で見ながら撮影装置3の焦点が目10のア
イリスに合うように撮影装置3を動かし、スイッチ5を
押下する。これによって、認識装置1は撮影したアイリ
ス画像の中から適正な画像を選択してアイリスパターン
のコードを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人または動物の
目の中のアイリスの模様が鮮明に写っている画像(以
下、アイリス画像という)から個人認識が可能なコード
を生成して、個人認識を行なうための撮影装置およびア
イリス画像入力装置およびアイリス画像入力方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アイリス画像入力装置は、撮影位
置が所定の高さになるように、台の上に設置されてい
た。アイリスを撮影される者、すなわち個人認識によっ
て本人か否かの確認を受けようとする者(以下、被識別
者という)は装置の撮影範囲に自分の目が入るように頭
を動かす。装置内部にあるカメラは、撮影範囲に目が入
ると、被識別者のアイリス画像を取得する。取得された
アイリス画像は、アイリスパターン化処理のプログラム
により個人認識が可能なコード(以下、アイリスコード
という)に変換されて記憶手段に登録されるか、あるい
は既に記憶手段に登録されているアイリスコードと照合
されて被識別者の本人か否かの確認に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アイリス画像入力装置は、装置が所定の高さに固定され
ている。そのため、アイリスを撮影する際に、背丈の高
い被識別者は、同装置の正面に顔を向けるために腰を大
きく曲げる必要がある。また、背丈の低い被識別者は、
同装置の正面に顔を向けるために体を反らすか、あるい
は台の上に乗る必要がある。このような場合、被識別者
が何度も姿勢を動かす必要があるため、撮影が完了する
までに時間がかかっていた。
【0004】また、同一の被識別者が繰り返しアイリス
を撮影する場合でも、撮影する度に、被識別者の姿勢が
異なることがある。このような場合、以前は本人として
確認ができていた被識別者であっても本人と確認できな
いことがあった。
【0005】本発明は、被識別者の背丈に関係なく、操
作が容易で、速やかにかつ正確に被識別者のアイリスコ
ードを取得することができる撮影装置およびアイリス画
像入力装置およびアイリス画像入力方法を提供すること
を目的とする。
【0006】上記目的を達成するために、本発明は、被
識別者自身が自分の手で撮影装置を持って自身のアイリ
ス画像を取得する構成とする。そして、本発明の撮影装
置およびアイリス画像入力装置およびアイリス画像入力
方法は、このような形態に最も適した形状とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1の発明は、アイリス画像を取得するための携帯自
在な撮影装置において、アイリスに光を照射する照明手
段と画像を装置内に取り入れる撮影穴とが、撮影時に被
識別者のアイリスと対向する面に設けられ、前記撮影時
に被識別者のアイリスと対向する面は平坦な形状に形成
されているとともに、前記撮影時に被識別者のアイリス
と対向する面の背面は丸みを帯びた形状に形成されてい
ることを特徴とする。このような撮影装置は、被識別者
に恐怖心を与えることなく、被識別者が自身の目に照明
手段と撮影穴を向け易くなっているため、手軽に鮮明な
アイリス画像を撮影することができる。
【0008】また第2の発明は、把持部を有する、アイ
リス画像を取得するための携帯自在な撮影装置におい
て、アイリスに光を照射する照明手段と画像を装置内に
取り入れる撮影穴とが、撮影時に被識別者のアイリスと
対向する面に設けられ、前記撮影時に被識別者のアイリ
スと対向する面は前記把持部の幅よりも広い略円形の平
坦な形状に形成されているとともに、前記把持部は片手
で握れるサイズでかつ丸みを帯びた形状に形成されてい
ることを特徴とする。このような撮影装置は、第1の発
明に係る撮影装置よりも握り易くなっており、また照明
手段や撮影穴を設けるためのスペースを広くとることが
でき、設計の自由度を高くすることができる。
【0009】さらに第3の発明は、第1または第2の発
明に係る撮影装置において、登録または照合の開始を指
示するスイッチが、撮影時に被識別者のアイリスとは対
向しない面に設けられていることを特徴とする。このよ
うな撮影装置は、被識別者自身が片手で操作できるた
め、手軽にアイリス画像を撮影することができる。
【0010】さらに第4の発明は、第1または第2の発
明に係る撮影装置において、前記撮影穴は前記撮影時に
被識別者のアイリスと対向する面の幅の左右から均等な
位置に配置されていることを特徴とする。このような撮
影装置は、大きな部品を内部の面積を広くとれる空間に
配置することができるので、設計の自由度を高くするこ
とができるとともに、撮影穴が撮影装置の幅の中央に位
置するので、被識別者は撮影穴を自身のアイリスに感覚
的に向け易くなる。
【0011】さらに第5の発明は、第1または第2の発
明に係る撮影装置において、前記撮影穴から装置内に進
入した光を収束するレンズと前記レンズによって収束さ
れた光を電気信号に変換するCCD素子とが、装置内部
に設けられ、前記レンズの焦点は、前記撮影穴から2〜
20cm以内のある値に固定した値に設定されているこ
とを特徴とする。このような撮影装置は、被識別者が眼
鏡を装着しても撮影することができ、また誰かが被識別
者や撮影装置を押しても被撮影者を傷付けないようにす
ることができる。さらに、左右のそれぞれの目が意識せ
ずに別々の物体を見れるので、撮影しているアイリスの
位置が変わらず、そのため適正なアイリス画像を取得す
ることができる。
【0012】第6の発明は、第1の発明に係る撮影装置
と、前記撮影装置が取得したアイリス画像に基づいてア
イリスに関する情報を登録または照合する認識装置と、
前記撮影装置が取得したアイリス画像を表示するモニタ
ーとによってアイリス画像入力装置を構成したことを特
徴とする。
【0013】また第7の発明は、第2の発明に係る撮影
装置と、前記撮影装置が取得したアイリス画像に基づい
てアイリスに関する情報を登録または照合する認識装置
と、前記撮影装置が取得したアイリス画像を表示するモ
ニターとによってアイリス画像入力装置を構成したこと
を特徴とする。
【0014】さらに第8の発明は、第6または第7の発
明に係るアイリス画像入力装置において、前記認識装置
は、前記アイリス画像を幾何学模様に変換した画像を前
記モニターに表示させることを特徴とする。このような
アイリス画像入力装置は、アイリス画像を幾何学模様で
示すので、アイリス画像に生理的な嫌悪を感じる人であ
ってもこのような感情を抱かせずにアイリス画像を撮影
することができる。
【0015】さらに第9の発明は、第6または第7の発
明に係るアイリス画像入力装置において、前記認識装置
は、目の状態を示すメッセージを前記モニターに表示さ
せることを特徴とする。このようなアイリス画像入力装
置は、目の状態をモニターにメッセージで表示するの
で、初心者であっても理想的なアイリス画像を取得する
ように動作させることができる。
【0016】さらに第10の発明は、第6または第7の
発明に係るアイリス画像入力装置において、前記認識装
置は、合焦点が近辺にあるのか否かの状態を示す色に染
められた前記アイリス画像を前記モニターに表示させる
ことを特徴とする。このようなアイリス画像入力装置
は、被識別者に合焦点が近辺にあるのか否かを知らせる
ことができるので、被識別者はスイッチ押下のタイミン
グを容易に知ることができ、適正なアイリス画像を撮影
させることができる。
【0017】さらに第11の発明は、第6または第7の
発明に係るアイリス画像入力装置において、前記認識装
置は、前記撮影装置によって撮影されたアイリス撮影者
の視線の移動方向と移動量を検出し、この移動方向と移
動量に応じて移動するマークを前記モニターに表示させ
ることを特徴とする。このようなアイリス画像入力装置
は、被識別者がモニターに表示されたアイコンを見るだ
けでマークがそのアイコンに向かって移動するので、被
識別者は目を撮影装置から離すことなく、指示を入力す
ることができ、そのため、初心者にとっても手軽に操作
でき、適正なアイリス画像を撮影することができる。
【0018】第12の発明は、アイリス画像を取得する
ための携帯自在な撮影装置と、前記撮影装置が取得した
アイリス画像に基づいてアイリスに関する情報を登録ま
たは照合する認識装置と、前記認識装置に対し登録また
は照合の開始を指示するスイッチとを用いて、アイリス
画像を入力するアイリス画像入力方法において、前記撮
影装置は所定間隔おきに取得したアイリス画像を順次前
記認識装置に出力し、前記認識装置は、前記撮影装置か
ら出力されるアイリス画像を順次記憶手段に記憶し続け
るとともに、前記スイッチの押下を検出すると、引き続
き所定のフレーム数のアイリス画像を記憶手段に記憶し
た後、記憶手段に記憶した複数フレームのアイリス画像
の中から、登録または照合に用いるための条件を満たし
ているものを抽出し、それを個人認識できる信号データ
に変換して記憶手段に記憶することを特徴とする。この
ようなアイリス画像入力方法は、撮影装置から余分な構
成を排除することができ、軽量で薄く、コンパクトで安
価な撮影装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。なお、各図面に共通な要素に
は同一符号を付す。また、以下に説明する様々な実施の
形態は、他の実施の形態で説明されている一部の構成を
組み合わせることが可能である。本発明は、そのような
一部の構成を組み合わせた実施の形態を含むものであ
る。
【0020】(第1の実施の形態)まず第1の実施の形
態について説明する。図1は第1の実施の形態によるア
イリス画像入力装置の構成図である。アイリス7を撮影
する撮影装置3は、アイリス画像からアイリスコードを
生成して、個人認識を行なうパーソナルコンピュータ
(以下、認識装置という)1とケーブル6で接続されて
いる。被識別者8は、移動自在なハンディタイプの撮影
装置3を手9で持ち、撮影装置3の撮影穴4をアイリス
7の登録あるいは照合を行う一方の目10に近づけて撮
影する。このとき後述の照明部13は良好なアイリス画
像が撮影できるようにアイリスに向けて明かりを照射す
る。また被識別者8は、モニター2に映し出されたアイ
リス7の画像を他方の目11で確認しながら撮影装置3
のスイッチ5を押して登録あるいは照合の操作を行う。
なお、スイッチ5は、被識別者8が押下しやすいよう
に、撮影穴4が設けられた面の背面に設けられている。
また図中のWは、撮影穴4の中心が、撮影時にアイリス
と対向する面の左右から均等な位置にあることを示して
いる。
【0021】ところで、撮影装置3はアイリスを撮影す
るためのものである。そのため、以下のような工夫が望
まれる。撮影装置3は、被識別者8が先端恐怖症の人物
である場合があるので、被識別者8に恐怖心を与えない
ように、被識別者8の視覚に突起物が入らない形状とな
っていることが望まれる。そのため、撮影装置3は、撮
影時にアイリスと対向する面(すなわち撮影穴4と照明
部13が設けられた面)が平坦な面となっているのが望
ましい。また同様の理由により、その平坦な面は、角が
ないように、円または楕円形であることが望ましい。ま
た撮影装置3は、以下の2つの理由により、撮影穴4が
平面の左右から均等な位置に設けられるのが望ましい。
すなわち第1の理由は、撮影装置3の設計の自由度を高
くするために、撮影装置3内部の中で一番大きい部品
(メイン基板14)を撮影装置3内部の一番広く面積を
とれる空間(すなわち撮影装置3内部の中央付近の空
間)に配置するためである。第2の理由は、被識別者8
が撮影穴4を自身のアイリスに感覚的に向け易くするた
めに、撮影穴4を撮影装置3の幅の中央に位置するよう
にするためである。これは、撮影穴4が撮影装置3の幅
の中央に位置するようになれば、撮影時において撮影穴
4は被撮影者8の手の平の中央に位置するようになり、
被識別者8は自分の手で撮影装置3を握って自身のアイ
リスを撮影するので、撮影穴4と自身のアイリスとを感
覚的に位置合わせし易くなる。そのため、被識別者8は
手軽に自身の適正なアイリス画像を撮影することができ
るようになる。さらに撮影装置3は、撮影穴4の位置が
手の平に近くなる程、被識別者8が感覚的に撮影穴4の
位置と自身のアイリスの位置とを合わせ易くなるので、
上下も均等の位置に設けられることが望ましい。
【0022】また図1は、ケーブル6が、撮影装置3の
下側(アイリス画像を取得するときに下側になる位置)
から引出されていることを示している。このように、ケ
ーブル6を撮影装置3の下側から引出しているのは、以
下の2つの理由による。すなわち、第1の理由は、ケー
ブル6が撮影装置3の上側から引出されていると、ケー
ブル6が上から下に不安定に垂れ下がるため、被識別者
8が撮影装置3を自在に動かそうとするのを妨げてしま
うからである。また第2の理由は、ケーブル6が撮影装
置3の上側から引出されていると、ケーブル6が撮影穴
4の上を遮る場合があり、撮影装置3が良好なアイリス
画像を取得できないときがあるからである。
【0023】図2は図1に示した撮影装置の構成を示す
詳細図である。撮影装置3は内部にカメラ部12と照明
部13とを固着したメイン基板14を有する。メイン基
板14には下部ケース15が基板固定ネジ16a、16
bにより取り付けられ、上部ケース17がメイン基板1
4を覆うように下部ケース15にケース止めネジ18
a、18bにより取り付けてある。
【0024】上部ケース17にはスイッチ5が設けてあ
り、スイッチ5はコード線19によりメイン基板14の
配線パターンに接続されてある。下部ケース15の撮影
穴4には保護ガラス20がガラス固定ネジ21、21に
より取り付けてある。
【0025】メイン基板14の一方の面14aにはカメ
ラケース22が設けてあり、カメラケース22内にカメ
ラ部12と照明部13とが設けてある。照明光軸24は
カメラ光軸23に対して交差角度θを有する。カメラケ
ース22にはカメラ部12に設けられる可視光カットガ
ラス25と照明部13に設けられる拡散ガラス26が嵌
め込まれている。
【0026】メイン基板14の他方の面14b側にはレ
ンズマウント27、CCD基板28が図示せぬネジにて
取り付けてある。レンズマウント27は段差面27aを
メイン基板14の他方の面14bに押し当ててカメラケ
ース22内に突出した本体部29と、装置内に進入した
光を収束するレンズ30が嵌め込まれたレンズ部31と
に分かれる。
【0027】本体部29はカメラ光軸23に沿って貫通
孔29aを有し、貫通孔29aの内面にはレンズ部31
の外周面に設けられたオネジ31aと噛み合うようにメ
ネジ29bが設けられてある。CCD基板28には、光
を電気信号に変換するCCDセンサ32が搭載されてあ
る。CCDセンサ32はレンズマウント27の貫通孔2
9aおよびレンズ部31の貫通孔を通じてレンズ30に
対向している。
【0028】レンズ30の焦点距離は、撮影穴4から約
0.5〜50cm以内のある値に固定して設定されてい
る。レンズ30の焦点距離を最小約0.5cmとしたの
は、目10やその睫が撮影穴4と接触しないようにする
ためである。これは、目10やその睫が撮影装置3に接
触すると、目10やその睫、および撮影装置3に異物が
付着する可能性があり、被識別者8に嫌悪感を与えると
ともに、衛生上望ましくないからである。さらに、これ
は、目10やその睫が撮影装置3に接触した状態で、誰
かが被識別者8や撮影装置3を押すと、被識別者8が怪
我をする怖れがあるからである。またレンズ30の焦点
距離を最大約50cmとしたのは、被識別者8が手9で
自由に動かせる範囲を考慮したためである。
【0029】なお、レンズ30の焦点距離は被識別者8
が眼鏡を装着する場合もあること、そして誰かが被識別
者8や撮影装置3を押す可能性があることを考慮すると
最小約2cmとするのが望ましい。またレンズ30の焦
点距離は女性や子どもが操作する場合もあることを考慮
すると最大約20cmとするのが望ましい。またレンズ
30の焦点距離は、撮影装置3で目10を撮影している
ことを意識せずに、他方の目11でモニター2に表示さ
れたアイリス画像を見ることを考慮すると最大約20c
mとするのが望ましい。これは、両目の視界の中に撮影
装置3が入ってしまうと、被識別者8の視線は撮影装置
3とモニター2の間を動いてしまい、アイリスの位置が
変わるため、適正なアイリス画像が取得できなくなるか
らである。つまり、適正なアイリス画像を取得するため
には、アイリスの位置が変わらないようにする必要があ
り、そのためには、左右のそれぞれの目が意識せずに別
々の物体を見れるようにする必要がある。左右のそれぞ
れの目が意識せずに別々の物体を見れる場合の視界の広
さは、片方の目の中心から左右に約10〜20度以内づ
つである。そのため、被識別者8は、撮影装置3を目1
1から左右に約10〜20度以内の視界に入らないよう
にしてアイリスを撮影しなければ、適正なアイリス画像
を取得することが難しくなる。目11から左右に約10
〜20度以内の視界に入らない距離とは、目10から約
20cm以内の距離である。したがって、被識別者8は
撮影装置3を目10から約20cm以内の距離で撮影す
ることが望ましく、そのためレンズ30の焦点距離は撮
影穴4から約20cm以内のある値に固定して設定され
ることが望ましい。なお、レンズ30の焦点距離は材料
の屈折率や形状、厚さによって特定される。
【0030】ところで、撮影装置3は、レンズ30を可
動自在な構成にしてオートフォーカスできるようにする
ことも可能である。しかしながら、撮影装置3は、被識
別者8が手軽に操作できるように、できるだけ軽量で薄
くかつコンパクトにすることが望まれる。しかも、撮影
装置3は、できるだけ安価なものになることも望まれ
る。これらの目的を達成するためには、撮影装置3から
余分な構成をできるだけ排除する必要がある。そのた
め、本実施の形態では、撮影装置3はレンズ30を固定
した構成にしている。また、撮影装置3は、自身が電源
部を持たず、電源を認識装置1から供給されるように構
成している。
【0031】照明部13は、3個の発光素子(LED)
33a、33b、33cが取り付けられた照明台座34
をメイン基板14の一方の面14aに固着して形成して
いる。なお、図2では、33cは33aの後ろに隠れて
おり、示されていない。
【0032】照明部13は、撮影装置3が鮮明なアイリ
ス画像を撮影できるように、拡散ガラス26を介して照
明ライン35内にある被識別者8の顔に光を照射する。
ここで、撮影装置3とアイリス7との距離Lは、入力す
る被識別者8の顔の形状や被識別者8が眼鏡を装着して
いる場合があること等を考慮して、約2.0cm以上と
する。カメラ光軸23と照明光軸24との交差角度θ
は、撮影範囲内の照明強度のばらつきが10%以下であ
ること、目に写る照明の反射点がアイリス7上にないこ
と、眼鏡に写る照明の反射点がアイリス7上にないこと
等の条件が満たせるように設定する。
【0033】本発明では撮影装置3のカメラ部12にて
撮影できる範囲の照明強度のばらつきが10%以内にな
るように、発光素子33a〜33cの上面に拡散ガラス
26を配置している。発光素子33a〜33cの発光波
長領域は、アイリス7で反射したときにアイリス7が明
るくなるように所定の波長を有する近赤外光にしてい
る。また、発光素子33a〜33cの照明強度は、目へ
の安全性を考え、所定の照明強度以下とする。なお、本
実施の形態では発光素子の個数を3個としたが、撮影装
置3のカメラ部12で撮影できる範囲の照明強度のばら
つきが10%以内にできるならば、個数を変更すること
は可能である。
【0034】図3は図1に示したアイリス画像入力装置
のシステムブロック図である。認識装置1は中央処理装
置35(以後CPU35と記す)、メモリ36、電源部
37、インターフェース部38、画像入力部39、カメ
ラドライバ40、照明ドライバ41を有する。電源部3
7は装置全体に電力を供給している。
【0035】CPU35は信号線42により画像入力部
39に接続され、さらに信号線43でモニター2および
カメラ12のCCDセンサ32に接続されている。また
CPU35は信号線44、46によりそれぞれカメラド
ライバ40、照明ドライバ41に接続され、さらに信号
線45、47によりCCDセンサ32および照明部13
にそれぞれ接続されている。さらにCPU35は信号線
48、49で撮影装置3のスイッチ5、インターフェー
ス部38にそれぞれ接続されており、バスライン50で
メモリ36に接続されている。
【0036】レンズ部31を通して入射したアイリス7
からの反射光はCCDセンサ32のCCD素子面に結像
する。アイリス画像はCCD素子でコントラストに比例
した電圧に変換され、映像信号として信号線43を通し
て画像入力部39へ送られる。このときの映像信号はモ
ニター2へも送られ、図1に示すように、アイリス画像
としてモニター2に表示される。
【0037】CPU35は画像入力部39に入力された
アイリス画像の映像信号をメモリ36に予め格納されて
あるアイリスパターン化処理のプログラムにより個人認
識ができるようなコードに変換する。その後、アイリス
の登録処理の場合には撮影されたコードをメモリ36に
記憶させ、アイリスの照合処理の場合にはメモリ36に
予め登録されているコードを読み出して新規に撮影され
たものと比較照合する。
【0038】また、CPU35はアイリスパターン化処
理のときに、高品質な画像を受信できるように、カメラ
ドライバ40を制御してCCDセンサ32の映像利得
(ゲイン)、シャッター速度の値を変える。また、光量
不足の場合には、照明ドライバ41を制御して、照明部
13にある発光素子33の光量をアップさせる。
【0039】図4は第1の実施の形態の動作を説明する
フローチャートである。認識装置1の図示せぬ電源スイ
ッチがオンされると、電源部37から装置全体に電力が
供給され、システムの立ち上げが開始される。その後、
被識別者8は、図1に示すように、撮影装置3を手9で
持ち、アイリスの登録あるいはアイリスの照合を行う目
10を撮影装置3の撮影穴4に近づける。この実施例で
は、右目のアイリス7を登録する場合を示している。
【0040】ステップS1でCPU35はモニター2に
「アイリスの登録」あるいは「アイリスの照合」のいず
れかを選択させるための選択画面を表示させる。このと
き、選択画面には、「アイリスの登録」を選択する場合
は撮影装置3にあるスイッチ5を1回押下し、「アイリ
スの照合」を選択する場合はスイッチ5を2回押下する
旨のメッセージが表示される。メッセージを見た被識別
者8は撮影装置3にあるスイッチ5を1回、または2回
押下する。
【0041】ステップS2でCPU35はスイッチ5が
押下されたか否かを検出しており、スイッチ5の押下回
数を検出する。
【0042】ステップS3でCPU35はスイッチ5の
押下回数をメモリ36に記憶させる。また、このとき撮
影装置3は所定間隔おきに被識別者8の目10のアイリ
ス画像を撮影し続け、撮影したアイリス画像を順次認識
装置1に出力する。認識装置1のCPU35は、撮影装
置3から出力されるアイリス画像を順次メモリ36に記
憶させる。メモリ36は、アイリス画像を複数フレーム
記憶できる容量を有しており、撮影装置3から出力され
るアイリス画像を順次記憶してゆく。そして、メモリ3
6は、容量一杯まで記憶したら、古いアイリス画像を消
去して新しいアイリス画像を記憶する。また、認識装置
1のCPU35は撮影装置3から出力されるアイリス画
像をモニター2に表示させる。被識別者8は、モニター
2に映し出された右目のアイリス画像を他方の目(すな
わち左目)11で見ながら、アイリス画像の焦点が合う
ように(アイリス7の模様が鮮明に写るように)撮影装
置3を前後に動かす。被識別者8は、このようにしてア
イリス画像の焦点調整を行い、焦点が合ったときにスイ
ッチ5を押下する。なお、このとき、被識別者8は、自
分自身がスイッチ5を押下するので、撮影装置3がいつ
アイリスを撮影しているのかが分かる。そのため、被識
別者8は、スイッチ5を押下する瞬間は動かないよう
に、自分の動作を規制できる。その結果、本発明のアイ
リス画像入力装置は、アイリスがきちんと静止している
良好な画像を取得することができる。
【0043】ステップS4でCPU35はスイッチ5が
押下されたか否かを検出しており、スイッチ5の押下を
検出する。
【0044】ステップS5でCPU35は、スイッチ5
が押下されたことを検出すると、引き続き所定のフレー
ム数のアイリス画像をメモリ36に記憶させ続けた後、
メモリ36に記憶させた複数フレームのアイリス画像の
中から、登録または照合に用いるための条件を満たして
いるものを抽出し、それを個人認識できる信号データに
変換してメモリ36に記憶させる。
【0045】なお、前記条件は、例えば以下の3つあ
る。1つ目の条件は、アイリス画像が撮影の枠(フレー
ム)内に収まっていることである。2つ目の条件は、ア
イリス画像がフレームに対して所定以上の大きさになっ
ていることである。3つ目の条件は、睫の影や照明の映
り込みがアイリス領域の中で所定の大きさより小さいこ
とである。
【0046】1つ目の条件は、フレームからはみ出して
いるアイリス画像は個人の特徴的な情報を少量しか抽出
できないので個人認識することができず、このようなア
イリス画像を排除するために設定されている。2つ目の
条件は、フレームに対して所定以下の大きさのアイリス
画像は画像が不鮮明なため個人の特徴的な情報が誤って
抽出される可能性があり、このようなアイリス画像を排
除するために設定されている。3つ目の条件は、睫の影
や照明の映り込みがアイリス領域の中で所定の大きさよ
り大きいアイリス画像は個人の特徴的な情報を少量しか
抽出できないので個人認識することができず、このよう
なアイリス画像を排除するために設定されている。
【0047】ステップS6でCPU35はメモリ36が
記憶しているステップS3でのスイッチ押下回数を参照
して、処理が「アイリスの登録」であるのか、それとも
「アイリスの照合」であるのかを判断する。処理が「ア
イリスの登録」の場合にはステップはステップS7に進
み、処理が「アイリスの照合」の場合にはステップはス
テップS8に進む。
【0048】ステップS7でCPU35はモニター2に
登録済みのメッセージを表示させて処理を終了する。
【0049】ステップS8でCPU35は予め登録して
あるアイリスのパターンデータをメモリから読み出し、
今回取得したアイリスのパターンデータと照合する。
【0050】ステップS9でCPU35は照合処理の判
定結果を示すメッセージをモニター2に表示させて処理
を終了する。
【0051】ところで、上記のステップでは、撮影装置
3は所定間隔おきに取得したアイリス画像を順次認識装
置1に出力し、認識装置1は撮影装置3から出力される
アイリス画像を順次メモリ36に記憶し続けている。そ
して、認識装置1は、スイッチ5が押下されたことを検
出すると、引き続き所定のフレーム数のアイリス画像を
メモリ36に記憶した後、メモリ36に記憶した複数フ
レームのアイリス画像の中から、登録または照合に用い
るための条件を満たしているものを抽出し、それを個人
認識できる信号データに変換してメモリ36に記憶して
いる。本実施の形態では、アイリス画像入力装置がこの
ように動作するように構成することにより、撮影装置3
から余分な構成を排除している。すなわち、撮影装置3
は、アイリス画像を処理する機能を持たず、アイリス画
像を認識装置1に出力する機能を持つだけの構成になっ
ている。そのため、撮影装置3は軽量で薄くかつコンパ
クトな構成となっており、メーカは撮影装置3を安価に
作ることができる。
【0052】なお、照合処理の判定結果の基準は、本装
置に要求されるセキュリティの高さで決める。セキュリ
ティは金銭や個人のプライバシーに関係する場合に高く
なる。このような場合は、撮影されたアイリス画像の特
徴データをできるだけ多く抽出し、登録することが望ま
しい。このようにすればそれだけ認識精度が向上するか
らである。但し、このようにすればそれだけ処理量が多
くなり、照合判定を完了するまでの時間がかかる。照合
処理の判定結果の基準は、認識精度の重要度と時間の重
要度のバランスを考慮して設定する必要がある。
【0053】第1の実施の形態によれば、本発明のアイ
リス画像入力装置は、片手で携帯可能なアイリスを撮影
してアイリス画像を取得する撮影装置と、前記撮影装置
が取得したアイリス画像に基づいてアイリスに関する情
報を登録または照合する認識装置と、前記認識装置に対
し登録または照合の開始を指示するスイッチとを有し、
前記撮影装置は、手のひらに収まるサイズの、アイリス
撮影者が握る把持部を備え、撮影時にアイリスと対向す
る面に設けられた、アイリスに光を照射する照明手段と
光を装置内に取り入れる撮影穴とを備え、内部に設けら
れた、前記撮影穴から装置内に進入した光を収束するレ
ンズと前記レンズによって収束された光を電気信号に変
換するCCD素子とを備え、前記レンズの焦点は、前記
撮影穴から0.5〜50cm以内のある値に固定して設
定されている。被識別者は、アイリス画像の焦点が合う
ように自分で撮影装置と目の間の距離を調整することが
できる。そのため、本発明のアイリス画像入力装置は、
被識別者の背丈に関係なく、操作が容易で、速やかにか
つ正確に被識別者のアイリスパターンのコードを取得す
ることができる。
【0054】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を説明する。第2の実施の形態は、アイリス画像をア
イリスがどのように写っているのかを示す幾何学模様に
変換してモニターに表示させたり、幾何学模様で示され
た部分を焦点が合っているのか否かを示す色に染めてモ
ニターに表示させたり、目の状態を示すメッセージをモ
ニターに表示させるようにした。
【0055】図5は目の画像と幾何学模様との対応を示
す図である。図5の左側に示した目の画像のうち、
(A)は目を大きく開けた最も理想的な状態を示してお
り、アイリス7がほぼ円形に見えている。(B)は目を
細めた状態、あるいは目が細い人の目を示しており、
(A)に比べ、アイリス7が上まぶたと下まぶたで少し
隠れている。(C)は上目使いになっている状態を示し
ており、アイリス7が上まぶたで大きく隠れている。
【0056】図5の左側の画像から右側の画像への変換
は、以下のようにして行われる。すなわち、まずCPU
35は左側の画像(撮影された目の画像)から黒目部分
51(アイリス7と瞳孔52を含めた部分)の位置を特
定する。黒目部分51は画像の中で輝度が一番暗いの
で、CPU35は画像の中で輝度が一番暗くなっている
ところを探すことによって黒目部分51の位置を特定す
ることができる。次にCPU35は黒目部分51の輪郭
を求める。黒目部分51はその周囲の白目部分53と輝
度差が大きいので、CPU35は輝度差が大きいところ
を探すことによって黒目部分51の輪郭を求めることが
できる。CPU35は、求めた黒目部分51の輪郭を図
5(A)〜(C)の左側に示すように、円54、長円5
5、偏平な長円56等の幾何学模様に変換し、モニター
2に表示させる。
【0057】被識別者8はモニター2に示された幾何学
模様から、撮影された目がどのような状態になっている
のかを知ることができる。そのため、被識別者8は目が
理想的な状態になるように動作することができる。この
ようにして本発明のアイリス画像入力装置は被識別者8
に目の開け方について注意を促すことができる。
【0058】更に本発明のアイリス画像入力装置は、ア
イリス画像の焦点が合っている場合に幾何学模様で示さ
れた部分を、例えば、緑あるいは青に染めて表示し、ア
イリス画像の焦点が合っていない場合に幾何学模様で示
された部分を赤に染めて表示する。アイリス画像の焦点
が合っているのか否かは、図2に示したように、照明光
軸24とカメラ光軸23とが交差する位置にアイリス7
があるのか否かで決まる。アイリス7が照明光軸24と
カメラ光軸23の交差する位置にあるのか否かは、カメ
ラ部12で撮影された画像のコントラストがCCDセン
サ32の出力電圧に比例するので、CCDセンサ32の
出力電圧を検出することで判定できる。なお、カメラの
レンズにはある程度の被写界深度がある。被写界深度と
は、画像の焦点が合っていると見なされる、撮影された
画像の結像位置範囲を指す。CCDセンサ32は撮影さ
れた画像の結像位置が被写界深度内であれば同じ値の電
圧を出力する。そのため、レンズ30の焦点距離にもよ
るが、アイリス7が照明光軸24とカメラ光軸23の交
差する位置ではなく、その近辺の位置にある場合であっ
ても、撮影された画像の結像位置が被写界深度内であれ
ばアイリス画像の焦点が合っていると見なされることに
なる。CPU35は、撮影装置3と撮影される目10と
の間の距離に応じて変化するアイリス画像のコントラス
トを求め、ある基準値以上になったとき焦点が合ったと
判断する。
【0059】図6は幾何学模様、目の状態、被識別者へ
の指示とを対応させたテーブルであり、メモリ36に格
納されている。CPU35は、撮影された目10の幾何
学模様に応じて、目の状態や被識別者への指示をメモリ
36から読み出してモニター2に表示させる。このと
き、CPU35は、焦点が合っているか否かを知らせる
ために幾何学模様で示された部分を上述した色に染めて
表示させる。
【0060】第2の実施例によれば、アイリス画像が幾
何学模様で示されるので、アイリス画像に生理的な嫌悪
を感じる人であってもこのような感情を抱かせずにアイ
リス画像を撮影することができる。また、目の状態がモ
ニターにメッセージで表示されるので、初心者であって
も理想的なアイリス画像を取得するように動作すること
ができる。また、幾何学模様のアイリス画像は被識別者
のアイリスがカメラの焦点近辺の位置にあるのか否かを
示す色に染められて表示されるので、被識別者はスイッ
チ押下のタイミングを容易に知ることができる。
【0061】(第3の実施の形態)次に第3の実施の形
態を説明する。第3の実施の形態は、操作パネルをアイ
コンとしてモニター2に表示させるとともに、被識別者
8の目の動きに連動して動くマークをモニター2に表示
させるようにした。
【0062】被識別者8は、マークが目的のアイコンの
位置にきた時点で撮影装置3のスイッチ5を2回押下す
ることにより指示を入力することができる。この実施例
のマークを動かす仕組みは以下のようになっている。す
なわち、CPU35は、目11が動くときにこれと連動
して目10が動くことを利用して目10の移動方向と移
動量を検出し、検出した目10の移動方向と移動量に応
じてモニター2の画面上のマークを移動させるようにな
っている。
【0063】図7は第3の実施の形態の操作パネルを示
すモニター画面である。(A)はシステム起動時の画面
2aであり、システム起動中を示すアイコン56が表示
される。(B)は「アイリス登録処理」、「アイリス照
合処理」、「中止」、「システム終了」のいずれかを選
択する際の画面2bであり、いずれかを選択するための
アイコン57〜60と選択に使用するマーク61とが表
示される。(C)はアイリス撮影状態である画面2cで
あり、撮影している目の画像62と処理の結果を示すア
イコン63〜64が表示される。但し、アイコン63、
64はアイリス撮影中、処理中はモニター画面に表示さ
れず、処理終了後、処理の結果としていずれか一方が表
示される。
【0064】第3の実施の形態のアイリス画像入力装置
のシステムブロックは、図3に示した認識装置1に特徴
検出手段と信号出力手段(ともに図示せず)を有する以
外は第1の実施の形態とほぼ同じである。特徴検出手段
は、カメラ部12で撮影された目10の画像62から、
白目部分53以外の生体特徴、例えば瞳孔52を抽出
し、瞳孔52の移動方向と移動量とを算出する。信号出
力手段は、瞳孔52の移動方向と移動量とに応じてモニ
ター2の画面上のマークを移動させる信号をモニター2
に出力する。これらは、CPU35がメモリ36に格納
してある制御プログラムに基づいて実行している。
【0065】図8は目の画像から抽出した瞳孔の位置を
示す図である。瞳孔52は基本的に目の中で最も暗い部
分であるため、CPU35は目の画像の中から容易に瞳
孔52を抽出できる。しかも瞳孔52は目の画像の中で
比較的大きく移動するので、CPU35はその移動方向
・移動量を容易に算出できる。
【0066】図8(A)は正面を向いている目の画像6
2から瞳孔52を抽出した場合を示している。同図に示
すように、CPU35は瞳孔52の位置を原点としてX
軸65とY軸66を設定する。
【0067】図8(B)は被識別者8が目を左方向(矢
印A)へ移動させた場合を示しており、移動後の瞳孔5
2の位置は(X1,Y1)となる。CPU35は原点から
の移動量X1とY1を求めてモニター2の画面上のマーク
61の移動量に変換し、マーク61を移動させる信号を
モニター2に出力する。これによって、モニター2の画
面上のマーク61が目的のアイコンに向かって移動す
る。なお、移動方向はX1とY1の符号によって決まる。
【0068】図8(C)は被識別者8が目を上方向(矢
印B)へ移動させた場合を示しており、移動後の瞳孔の
位置は(X2,Y2)となる。
【0069】図9は第3の実施の形態の動作を説明する
フローチャートである。認識装置1の図示せぬ電源スイ
ッチがオンされると、電源部37から装置全体に電力が
供給される。そして、システムの立ち上げが開始され、
図7(A)に示す画面2aがモニター2に表示される。
その後、被識別者8は、図1に示すように、撮影装置3
を手9で持ち、アイリスの登録あるいはアイリスの照合
を行う目10(この実施例では、右目)を撮影装置3の
撮影穴4に近づける。
【0070】ステップS1でCPU35はモニター2に
図7(B)に示した画面2bを表示させる。被識別者8
は他方の目11で選択するアイコン(例えばアイリス登
録57)を見る。このとき、CPU35は、マーク61
がアイリス登録57に向かって移動するようにモニター
2に表示させる。被識別者8は、マーク61がアイリス
登録57にきたときにスイッチ5を2回押下する。
【0071】ステップS2でCPU35は、処理が「ア
イリスの登録」であるのか、それとも「アイリスの照
合」であるのかを判断する。処理が「アイリスの登録」
の場合(アイリス登録57が選択された場合)にはステ
ップはステップS3に進み、処理が「アイリスの照合」
の場合(アイリス照合58が選択された場合)にはステ
ップはステップS7に進む。
【0072】ステップS3で撮影装置3は所定間隔おき
に被識別者8の目10のアイリス画像を撮影し続け、撮
影したアイリス画像を順次認識装置1に出力する。認識
装置1のCPU35は、撮影装置3から出力されるアイ
リス画像を順次メモリ36に記憶させる。メモリ36
は、アイリス画像を複数フレーム記憶できる容量を有し
ており、撮影装置3から出力されるアイリス画像を順次
記憶してゆく。そして、メモリ36は、容量一杯まで記
憶したら、古いアイリス画像を消去して新しいアイリス
画像を記憶する。また、認識装置1のCPU35は図7
(C)に示した画面2cをモニター2に表示させる。被
識別者8は、モニター2に表示された右目のアイリス画
像を他方の目(すなわち左目)11で見ながら、アイリ
ス画像の焦点が合うように(アイリス7の模様が鮮明に
写るように)撮影装置3を前後に動かす。被識別者8
は、このようにしてアイリス画像の焦点調整を行い、焦
点が合ったときにスイッチ5を押下する。
【0073】ステップS4でCPU35はスイッチ5が
押下されたか否かを検出しており、スイッチ5の押下を
検出する。
【0074】ステップS5でCPU35は、スイッチ5
が押下されたことを検出すると、しばらくの間引き続き
メモリ36にアイリス画像を記憶させ続けた後、メモリ
36に記憶させた複数フレームのアイリス画像の中から
登録または照合に用いるための条件を満たしているもの
を抽出し、それを個人認識できる信号データに変換して
メモリ36に記憶させる。
【0075】ステップS6でCPU35はモニター2の
画面にアイコン63を表示させて登録済みであることを
被識別者8に知らせる。
【0076】ステップS7で撮影装置3は所定間隔おき
に被識別者8の目10のアイリス画像を撮影し続け、撮
影したアイリス画像を順次認識装置1に出力する。認識
装置1のCPU35は、撮影装置3から出力されるアイ
リス画像を順次メモリ36に記憶させる。メモリ36
は、アイリス画像を複数フレーム記憶できる容量を有し
ており、撮影装置3から出力されるアイリス画像を順次
記憶してゆく。そして、メモリ36は、容量一杯まで記
憶したら、古いアイリス画像を消去して新しいアイリス
画像を記憶する。また、認識装置1のCPU35は図7
(C)に示した画面2cをモニター2に表示させる。被
識別者8は、モニター2に映し出された右目のアイリス
画像を他方の目(すなわち左目)11で見ながら、アイ
リス画像の焦点が合うように(アイリス7の模様が鮮明
に写るように)撮影装置3を前後に動かす。被識別者8
は、このようにしてアイリス画像の焦点調整を行い、焦
点が合ったときにスイッチ5を押下する。
【0077】ステップS8でCPU35はスイッチ5が
押下されたか否かを検出しており、スイッチ5の押下を
検出する。
【0078】ステップS9でCPU35は、スイッチ5
が押下されたことを検出すると、しばらくの間引き続き
メモリ36にアイリス画像を記憶させ続けた後、メモリ
36に記憶させた複数フレームのアイリス画像の中から
登録または照合に用いるための条件を満たしているもの
を抽出し、それを個人認識できる信号データに変換して
メモリ36に記憶させる。
【0079】ステップS10でCPU35は予め登録し
てあるアイリスのパターンデータをメモリから読み出
し、今回取得したアイリスのパターンデータと照合す
る。
【0080】ステップS11でCPU35はモニター2
の画面にアイコン63またはアイコン64を表示させ
て、照合処理の判定結果を被識別者8に知らせる。
【0081】なお、ステップS4、ステップS8でスイ
ッチ5が押下されると、アイリスの登録処理またはアイ
リスの照合処理が開始される。このとき、処理が中々終
了しない場合は、被識別者8は画面2cに表示されたマ
ーク61でアイコン59やアイコン60を選択し、処理
を中止させてもよい。アイコン59を選択した場合、画
面は2cから2bに戻り、アイコン60を選択した場
合、システムが終了する。
【0082】第3の実施例によれば、モニターに表示さ
れたアイコンを見るだけでマークがそのアイコンに向か
って移動するので、被識別者は目を撮影装置から離すこ
となく、指示を入力することができる。そのため、初心
者にとっても操作しやすく、アイリス画像を入力しやす
い。
【0083】(第4の実施の形態)次に本発明の第4の
実施の形態を説明する。第4の実施の形態は、被識別者
8が撮影装置を握りやすく、また目の位置を撮影穴に合
わせやすい形状にした。また、第4の実施の形態は、ア
イリスの登録を開始するための起動スイッチであるスイ
ッチ72とアイリスの照合を開始するための起動スイッ
チである73をモニター2の下部に設けた。
【0084】図10は第4の実施の形態によるアイリス
画像入力装置の構成図である。図10において、アイリ
ス7を撮影する撮影装置71は、アイリスパターンを画
像処理して個人識別を実行する認識装置1とケーブル6
で接続されている。被識別者8は、移動自在なハンディ
タイプの撮影装置71を手9で持ち、撮影装置71の撮
影穴4をアイリス7の登録あるいは照合を行う目10に
近づけて撮影する。そのときモニター2に映し出された
アイリス7の画像を他方の目11で確認しながらモニタ
ー2の下部にあるスイッチ72または73を押して登録
あるいは照合の操作を行う。
【0085】なお、撮影穴4は、第1の実施例で説明し
たのと同じ理由により、平面上に、しかも平面の左右か
ら均等な位置に設けられている。またケーブル6は、第
1の実施例で説明したのと同じ理由により、撮影装置7
1の下側(アイリス画像を取得するときに下側になる位
置)から引出されている。
【0086】図11、図12は第4の実施の形態の撮影
装置を示す斜視図であり、図11は撮影装置の背面側を
示し、図12は撮影装置の前面側を示す。両図におい
て、撮影装置71の外形は、フロントカバー74とリア
カバー75によって構成される。フロントカバー74と
リアカバー75は互いにネジ80により固定されてい
る。フロントカバー74とリアカバー75は、撮影部7
6と把持部77を形成している。
【0087】撮影部76は把持部77よりも幅の広い略
円形の平面形状に形成されており、ここに撮影口78や
照明口79が設けられている。なお、撮影口78は、後
述のハーフミラー91によってカバーされた撮影穴4の
一方の端部である。
【0088】把持部77は片手で握れるサイズでかつリ
ヤカバー75が丸みを帯びた形状に形成されている。具
体的には、把持部77のサイズは下部湾曲部の半径が約
10mm〜30mmであり、リアカバー75の丸みは傾
斜角度が約30度〜60度である。また把持部77は、
撮影部76との境部にくびれ部81が形成されている。
把持部77はこのような形状になっているので、被識別
者8は、リアカバー75の丸み部分に手のひらを接触さ
せ、親指と人差し指を把持部77のくびれ部81に押し
当てることにより、把持部77をしっかりと握ることが
できる。
【0089】なお、反射部82は、被識別者8の目10
の周囲が明るくなるように、外来光を反射しやい色で形
成されている。具体的には、反射率が50%以上にな
る、白や白っぽい色、または鏡のような色になってい
る。反射部82をこのように形成した理由は、被識別者
8の目10が光に反応して、瞳孔が小さくなるとともに
アイリスが大きくなることによって、アイリスの撮影を
良好に行なうことができるからである。
【0090】次に撮影装置の内部構造を説明する。図1
3は第4の実施の形態における撮影装置の内部構造を示
す切欠斜視図、図14は撮影装置の内部ユニットを示す
斜視図、図15は撮影装置の内部を示す側面説明図であ
る。これらの図において、撮影装置71は、大ミラー8
4、小ミラー85、レンズユニット86およびCCDセ
ンサ基板87から成るカメラ部88と、6個の発光素子
(LED)89から成る照明部90とを有する。
【0091】大ミラー84は、フロント側(アイリスと
対向する側)に、ハーフミラー91が取付けられ、ハー
フミラー91と撮影口78が重なるようにフロントカバ
ー74が取付けられている。ハーフミラー91は、一般
的なハーフミラーと異なり、可視光を反射し、近赤外光
だけを通過する特性をもっている。そのため、ハーフミ
ラー91は、照明部90から照射された光のうち、可視
光を反射するとともに、被識別者のアイリス表面で反射
した近赤外光だけを通過させて大ミラー84へ到達させ
る。ハーフミラー91は、可視光を反射するので、被識
別者8の目あるいはその周辺が写っている映像を映す。
そのため、被識別者8は、モニター2を見なくても、自
分の目がハーフミラー91の中央に位置するように撮影
装置71を動かすことによって、アイリス画像の焦点を
容易に合わせることができる。
【0092】照明部90は近赤外光の領域にピーク波長
を持つ6個の発光素子89によって構成している。発光
素子89はハーフミラー91の左右に3個ずつ配置さ
れ、撮影部76に形成された照明口79から光を照射す
る。発光素子89、および発光素子89を駆動する駆動
回路(図示しない)がハンダ付けされた照明基板93
は、フランジ92に取付けられている。フランジ92は
ミラーホルダー94の一部である。ミラーホルダー94
には、ハーフミラー91を通過した入射光の光軸を90
度曲げる大ミラー84が取付けられている。そのミラー
ホルダー94はレンズホルダー95と結合されている。
レンズホルダー95にはレンズユニット86が嵌め込ま
れ、レンズユニット86はレンズマウント96に差し込
まれている。レンズマウント96には小ミラー85およ
びCCDセンサ基板87が取付けられている。大ミラー
84を反射した入射光はレンズユニット86を通り小ミ
ラー85に達する。入射光は小ミラー85でさらに90
度曲げられ、CCDセンサ基板87に配設されたCCD
センサに到達する。なお、レンズユニット86の焦点距
離は、第1の実施の形態で説明したのと同じ理由によ
り、撮影口78から約0.5〜50cm以内のある値
(望ましくは約2〜20cmのある値)に固定して設定
されている。
【0093】ここで上記構成を有するカメラ部88の製
造工程について説明する。まず小ミラー85をレンズマ
ウント96に取付け、CCDセンサ基板87を2本のネ
ジ97でレンズマウント96に取付ける。次にレンズユ
ニット86をレンズマウント96の穴に嵌め込んで所定
の位置に合わせ、側面からネジ98で固定する。そのレ
ンズユニット86をレンズホルダー95の穴に嵌め込
む。次に大ミラー84をミラーホルダー94に取付け、
発光素子89および発光素子89用の照明基板93をミ
ラーホルダー94のフランジ92に取付ける。ミラーホ
ルダー94をレンズホルダー95の穴に嵌め込む。つま
りレンズホルダー95は、穴の一端にレンズユニット8
6が嵌め込まれ、穴の他端にミラーホルダー94が嵌め
込まれた構造となる。このようにしてレンズユニット8
6とミラーホルダー94とレンズホルダー95は、図1
4に示すように一体の構成となり、しかも、レンズユニ
ット86とミラーホルダー94の光軸が一致した構成と
なる。
【0094】次に、ハーフミラー91を撮影口78を覆
うようにしてフロントカバー74に取付ける。その後、
フロントカバー74を一体になったレンズユニット86
とミラーホルダー94とレンズホルダー95に取付け
る。このときフロントカバー74は、フロントカバー7
4のネジ孔がCCDセンサ基板87と照明基板93の各
止め孔と位置合わせされ、図13に示すようにネジ99
でレンズユニット86とミラーホルダー94とレンズホ
ルダー95に固定される。次にコード孔100に図示し
ないコードを通して、フロントカバー74とリアカバー
75をネジ101で固定する。
【0095】図16は第4の実施の形態のアイリス画像
入力装置のシステムブロック図である。認識装置1の構
成は第1の実施の形態のものと同様であり、CPU3
5、メモリ36、電源部37、インターフェース部3
8、画像入力部39、カメラドライバ40、照明ドライ
バ41を有する。電源部37は装置全体に電力を供給し
ている。
【0096】CPU35は信号線42により画像入力部
39に接続され、さらに信号線43でモニター2および
カメラ12のCCDセンサ32に接続されている。また
CPU35は信号線44、46によりそれぞれカメラド
ライバ40、照明ドライバ41に接続され、さらに信号
線45、47によりCCDセンサ32および照明部13
にそれぞれ接続されている。さらにCPU35は信号線
48、49で撮影装置3のスイッチ5、インターフェー
ス部38にそれぞれ接続されており、バスライン50で
メモリ36に接続されている。また認識装置1のCPU
35はスイッチ部102に接続されており、CPU35
はスイッチ部102の登録スイッチ72と照合スイッチ
73の押下を検出する。
【0097】撮影装置71において、ハーフミラー91
およびカメラ部88の光学系を通して入射したアイリス
7からの反射光はCCDセンサ基板87上のCCD素子
面に結像する。アイリス画像はCCD素子でコントラス
トに比例した電圧に変換され、映像信号として信号線4
3を通して画像入力部39へ送られる。このときの映像
信号はモニター2へも送られ、そこで映像にできる信号
へ変換された後、図10に示すように、アイリス画像が
表示される。
【0098】CPU35は画像入力部39に入力された
アイリス画像の映像信号をメモリ36に予め格納されて
あるアイリスパターン化処理のプログラムにより個人認
識ができるようなコードに変換する。その後、アイリス
の登録処理の場合にはメモリ36に記憶させ、アイリス
の照合処理の場合にはメモリ36に予め登録されている
コードを読み出して新規に撮影されたアイリスコードと
比較照合する。なお、アイリスの登録処理は登録スイッ
チ72が押下された場合に実行され、アイリスの照合処
理は照合スイッチ73が押下された場合に実行される。
【0099】また、CPU35はアイリスパターン化処
理のときに、高品質な画像を受信できるように、カメラ
ドライバ40を制御してCCDセンサ32の映像利得
(ゲイン)、シャッター速度の値を変える。また、光量
不足の場合には、照明ドライバ41を制御して、照明部
36にある発光素子33の光量をアップさせる。
【0100】なお、LED89による照明は、アイリス
コード処理法によって照明ドライバ41を制御すること
で任意に変化させることができる。具体的には、6個の
LED89全部の光量制御、点滅制御、連続点灯制御等
の制御パターンのほかに、6個の内の任意の数のLED
89の光量制御、点滅制御、連続点灯制御等の制御パタ
ーンがある。これらは予めメモリ36に登録されている
アイリスパターン化処理プログラムの仕様により選択で
きる。
【0101】第4の実施の形態の動作は前述の第1の実
施の形態の動作とほぼ同様である。認識装置1の図示せ
ぬ電源スイッチがオンされると、電源部37から装置全
体に電力が供給され、システムの立ち上げが開始され
る。CPU35はモニター2にアイリスの登録、アイリ
スの照合の選択画面を表示する。選択画面には、アイリ
スの登録を選択する場合には登録スイッチ72を押下
し、アイリスの照合を選択する場合には照合スイッチ7
3を押下する旨のメッセージが表示される。またCPU
35は照明ドライバ41を介して照明基板93を駆動
し、撮影装置71内の発光素子89を点灯させる。
【0102】被識別者8が図10に示すように、撮影装
置71を手9で持ち、撮影する目10を撮影装置71の
撮影口78に近づける。このとき被識別者8は、撮影装
置71が丸みとくびれ部81を有しているので手のひら
を丸みに当て、くびれ部81に親指と人差し指または親
指と中指を当てることにより、撮影装置71を容易に持
つことができる。
【0103】被識別者8は目の撮影を開始する。このと
き撮影装置71の発光素子89が点灯することにより、
被識別者8のアイリス7から反射した近赤外光がハーフ
ミラー91を透過してカメラ部88へ入射するととも
に、ハーフミラー91が可視光を反射して被識別者8の
目10を映す。被識別者8は、ハーフミラー91に映っ
た自分の目を見ることにより、自分の目がハーフミラー
91の中央に映るように撮影装置71を容易に動かすこ
とができる。なお、発光素子89の光軸は被識別者8の
目の安全を確保するために、カメラ部88に入射するア
イリスの反射光の光軸と平行になっている。
【0104】カメラ部88へ入射したアイリス7からの
反射光104は、図15に示すようにまず大ミラー84
で光軸を曲げられ、レンズユニット96を通り、小ミラ
ー85で再度光軸を曲げられてCCDセンサ基板87上
のCCDセンサに入力する。
【0105】なお、撮影装置71は、撮影口78から撮
影装置71内に進入した光を複数のミラー(すなわち大
ミラー84と小ミラー85)によって反射させてCCD
センサ32に導く構成になっている。撮影装置71をこ
のように構成する理由は、3つある。1つ目の理由は撮
影装置71の厚さを薄くするためである。なぜなら、撮
影口78から撮影装置71内に進入した光を直接CCD
センサで受ける構成にすると撮影装置71の厚さが厚く
なってしまうので、撮影装置71の厚さを薄くするため
には光を反射させてからCCDセンサで受けるように構
成する必要があるからである。2つ目の理由は、CCD
センサ32が搭載されるCCDセンサ基板87を撮影装
置71の内部で一番広く面積をとれる空間(つまり撮影
装置71の内部の中央付近の空間)に配置するためであ
る。なぜなら、CCDセンサ基板87は撮影装置71の
構成物の中で特に大きなものであるので、CCDセンサ
基板87を撮影装置71の内部で一番広く面積をとれる
空間に配置しなければ撮影装置71が大型化するからで
ある。3つ目の理由は、狭角レンズを使用するためであ
る。狭角レンズは、光軸が被識別者8のアイリス7の中
央から外れても広角レンズのようにアイリス画像が歪ん
だりせず、倍率の変動の少ない、解像度の高いアイリス
画像が取得できる。しかしながら、狭角レンズは、長い
焦点距離が必要である。そこで、本実施の形態では、反
射光104を複数のミラーで反射させることによって、
コンパクトな撮影装置71の内部で長い焦点距離を確保
できるようにしている。しかも、撮影装置71は、反射
光104の光路長を長くすることにより、狭角レンズを
使用する場合でも、被識別者8の目10とハーフミラー
91との間の距離を短くすることができる。そのため撮
影装置71は発光素子89の照明強度を小さくすること
ができ、照明用の消費電力を少なくすることができる。
また被識別者8が眼鏡をかけている場合に外来光が眼鏡
に反射して、アイリス画像に映り込むことがある。この
ような場合、被識別者8は眼鏡を外してアイリスの撮影
をしなければならなかった。しかし、こうした眼鏡に反
射した外来光は、被識別者8の目10とハーフミラー9
1との間の距離を短くなることにより、カメラの撮影範
囲に入らないようになる。したがって、撮影装置71
は、被識別者8の目10とハーフミラー91との間の距
離を短くすることにより、被識別者8が眼鏡を外さなく
てもアイリスの撮影をすることができる。
【0106】またフロントカバー74の撮影部76とハ
ーフミラー91の外形はともに円形となっている。撮影
部76とハーフミラー91の外形がこのようになってい
るので、被識別者8がこれらを見るときに、被識別者8
はこれらの外形の左右上下から均等の位置を目測するこ
とができる。そのため撮影装置71は、被識別者8が目
の位置を位置合わせする際の精神的負担を小さくするこ
とができる。
【0107】撮影装置71は自動焦点合せ機能を付加し
た構成にしてもよいし、付加していない構成にしてもよ
い。自動焦点合せ機能を付加した構成の撮影装置71
は、被識別者8が自分の目がハーフミラー91の中央に
映るように撮影装置71を動かすことによって焦点の合
ったアイリス画像を取得することができる。自動焦点合
せ機能を付加していない構成の撮影装置71は、被識別
者8が自分の目がハーフミラー91の中央に映るように
撮影装置71を動かした後に、モニター2に表示される
画像を他方の目11で見ながら撮影装置71を目10に
対して前後に動かすことによって焦点の合ったアイリス
画像を取得することができる。自動焦点合せ機能を付加
していない構成の撮影装置71は、このようにして焦点
合わせができるので固定焦点レンズを使用することがで
き、装置を小型化することが可能である。
【0108】カメラの焦点がアイリス7に合ったときに
被識別者8によってスイッチ72または73が押下され
ると、CPU35は、第1の実施の形態と同様に、アイ
リス画像を個人認識できる信号データに変換してメモリ
36に記憶させる。このとき、CPU35は、撮影装置
3から入力される複数フレームのアイリス画像をメモリ
36に記憶させ続けておき、スイッチ5が押下されたこ
とを検出すると、しばらくの間引き続きメモリ36にア
イリス画像を記憶させ続けた後、メモリ36に記憶させ
た複数フレームのアイリス画像の中から登録または照合
に用いるための条件を満たしているものを抽出し、それ
を個人認識できる信号データに変換してメモリ36に記
憶させる。そして、CPU35は、登録スイッチ72が
押下された場合はモニター2に登録済みのメッセージを
表示して処理を終了し、照合スイッチ73が押下さらた
場合は予め登録してあるアイリスのパターンデータをメ
モリから読み出し、今回登録したアイリスのパターンデ
ータと照合して、照合結果のメッセージをモニター2に
表示して処理を終了する。
【0109】(第5の実施の形態)次に第5の実施の形
態を説明する。第5の実施の形態は、アイリスを撮影す
る撮影装置にポインティングデバイス(マウスやジョイ
スティック、感圧パネル等)を搭載したものである。図
17、図18は第5の実施の形態の撮影装置を示す斜視
図である。
【0110】図17、図18において、第5の実施の形
態の撮影装置111では、撮影部76のフロントカバー
74側に照明検出センサ112を配置している。照明検
出センサ112は反射部82に配置されているので、ア
イリス撮影時に被写体から反射した発光素子89の光が
照明検出センサ112に入力される。照明検出センサ1
12はフロントカバー74の内部に設けられている。
【0111】また把持部77のフロントカバー74側に
はボールキャップ113が取付けられ、ボールキャップ
113にはボール114が回転自在に配置されている。
ボールキャップ113の上下部にはパット115が取付
けられている。パット115は反射部82の表面との段
差を調整するためのもので、パット115の表面は反射
部82の面と同一平面状にある。これは、撮影装置11
1のフロントカバー74側を机に伏せてマウス動作を行
なうときに、リアカバー75側を押してもがたつかない
ようにするためである。
【0112】リアカバー75には、右スイッチパット1
16と左スイッチパット117が設けられ、左右のスイ
ッチパット116、117は後述するマウス動作の右ス
イッチおよび左スイッチを独立に押すことができるよう
にする。左右のスイッチパット116、117はそれぞ
れ支点118、119で回転でき、スイッチパット11
6、117の先端を押すことによりマウス動作の左右の
スイッチを押すことができる。
【0113】また撮影装置111はケーブル120によ
り外部装置に接続可能であり、ケーブル120はコネク
タブロック121を有する。コネクタブロック121に
はコネクタ122、123、124を有する。
【0114】図19は第5の実施の形態の撮影装置の構
成を示すブロック図である。図19において、撮影装置
111はカメラ部88、照明部90、照明検出センサ1
12、マウス部131および電源制御部132を有す
る。これら各部はコネクタを信号線を介してPCと接続
できる。
【0115】マウス部131は、撮影装置111を任意
の方向に移動させると、ボール114が撮影装置111
の動きに同期して回転し、ボール114の回転量をX方
向エンコーダ133とY方向エンコーダ134とで計測
する。そのときの各方向の回転量あるいは回転量に関係
した信号がマウスコネクタ135、信号線138および
コネクタ122を介して外部装置へ送られる。マウス部
131は右スイッチ136および左スイッチ137を有
し、これらのスイッチ136、137を押したときのオ
ン/オフ信号もマウスコネクタ135、信号線138お
よびコネクタ122を介して外部装置へ送られる。
【0116】第5の実施の形態においては、アイリスを
入力する場合、右スイッチ136を押下するとアイリス
画像の登録を実行し、左スイッチ137を押下するとア
イリス画像の照合を行なうように、外部装置(例えば、
パソコン)に信号を送信する。なお、モニター2は、第
4の実施の形態で説明したスイッチ72とスイッチ73
が設けられた構成としてもよいし、これらが排除された
構成としてもよい。
【0117】カメラ部88、照明部90および照明検出
センサ112は電源制御部132に接続されている。照
明検出センサ112は、被識別者8が撮影装置111を
手に持ってアイリスを撮影する場合に、被識別者のアイ
リスまたは顔が照明部90からの光を受けて明るくなる
ので、この明るさを検出する。そして照明検出センサ1
12は検出信号を電源制御部132に送信する。逆に、
照明検出センサ112は、被識別者8が撮影装置111
を机においてマウスとして使用する場合に、照明部90
からの光が入らないので明るさを検出しない。即ち、照
明検出センサ112が明るさを検出したときはアイリス
撮影を行なう場合であり、照明検出センサ112が明る
さを検出しないときはマウス操作を行なっている場合で
ある。電源制御部132は信号線138により照明検出
センサ112に接続されている。電源制御部132は、
照明検出センサ112からの信号によりカメラ部88と
照明部90への入力電力をオン/オフ制御する。
【0118】電源制御部132は信号線139によりカ
メラ部88のCCDセンサ基板87に接続され、信号線
140により照明部90の照明基板93に接続されてい
る。また電源制御部132は電源コネクタ139を介し
てコネクタ124に接続されている。カメラ部88およ
び照明部90は電源制御部132により電源が供給され
る。
【0119】電源制御部132は、CCDセンサ基板8
7と照明基板93への入力電圧が異なる場合に、外部装
置から電源の供給を受け、電源をそれぞれの基板87、
93の仕様の電圧に変換して基板87、93に供給す
る。そのため、電源制御部132は、外部装置の電源が
ACならばAC/DC変換部とDC/DC変換部の両方
を備えた構成となる。なお、AC/DC変換部は、外部
装置から電源制御部132にDCが供給される場合に不
要となる。
【0120】カメラ部88はCCDコネクタ141が設
けらている。CCDコネクタ141は信号線142によ
りCCDセンサ基板87に接続され、また信号線143
によりコネクタ123に接続されている。即ち、CCD
センサ基板87から出力される画像信号はCCDコネク
タ141を介してコネクタ123に送られる。
【0121】図20は第5の実施の形態において撮影装
置をパソコン(PC)に接続したときのシステムブロッ
ク図である。
【0122】図20において、マウス部131に接続さ
れたコネクタ122は、従来からあるマウスの信号線仕
様に準拠しており、PC151のCPU152に接続さ
れたマウス用信号線153と接続される。一方、カメラ
部88に接続されたコネクタ123は、影像信号を出力
するので、信号線155を介してPC151の画像入力
部154に接続される。画像入力部154は、PC15
1がタワータイプやデスクトップタイプの場合、PC1
51本体のISAバスあるいはPCIバスと接続できる
キャプチャボードに相当するものである。よって、画像
入力部154は、コネクタ123の仕様を上記キャプチ
ャボードで使用されているもの(例えばピンジャック、
BNC等)と同じにしておくことで、同仕様の信号線1
55によりコネクタ123と接続できる。
【0123】また撮影装置111内の電源制御部132
に接続されたコネクタ124は、信号線156により電
源部157に接続されている。
【0124】CPU152は、信号線158によりモニ
ター159に接続され、信号線160によりキーボード
161に接続され、信号線162によりプリンタ163
に接続されている。撮影装置111から入力される画像
信号はCPU152で処理され、その処理結果がモニタ
ー159に出力表示される。また必要に応じてプリンタ
163で印字出力される。
【0125】またCPU152は信号線164によりメ
モリ165に接続されている。メモリ165は被識別者
のアイリス画像が登録されているとともに、新たに登録
可能である。CPU152は画像入力部154で入力さ
れたアイリス画像をメモリ165に登録する機能を有す
るとともに、新たに入力されたアイリス画像と登録済み
のアイリス画像を照合して一致しているか否かを判断す
る機能を有する。
【0126】以上の構成を有する第5の実施の形態にお
けるアイリス画像の入力動作を説明する。登録または照
合の入力はマウス部131の右スイッチ136または左
スイッチ137によって行なう。第5の実施の形態は、
登録または照合のためのアイリス画像の入力を撮影装置
111に設けられた右スイッチ136または左スイッチ
137を押すことによって行なうので、第4の実施の形
態に比してさらに扱いが容易になっており、また撮影装
置111に対する被識別者の目の位置がづれにくくなっ
ている。
【0127】また第5の実施の形態は、アイリス画像を
入力する際に、被識別者8が撮影装置111を手にとっ
て机から離すと、照明検出センサ112は環境光の明る
さを検出して電源制御部132に検出信号を送り、電源
制御部132は照明部90に電源を供給する。これによ
り撮影装置111は、LED89が発光して、アイリス
が撮影できるようになる。なお、第5の実施の形態にお
けるアイリスの撮影からアイリス画像の取得までの動作
は、前記第4の実施の形態と同様である。取得されたア
イリス画像は、PC151の画像入力部154に入力さ
れ、さらにCPU152で登録または照合に用いられ
る。
【0128】アイリスの撮影が終了すると、撮影装置1
11は例えば机の上に置かれる。このとき撮影装置11
1はフロントカバー74側を下に向けて置かれるので、
フロントカバー74側が暗くなる。これを照明検出セン
サ112が検出し、電源制御部132に対して暗くなっ
たことを示す信号を送る。これにより電源制御部132
は照明部90への電源の供給を停止する。これにより消
し忘れ等による不要な電力消費を防止することができ
る。
【0129】なお、明るさを検出する照明検出センサは
第4の実施の形態の撮影装置71にも設けてもよいこと
はいうまでもない。
【0130】第5の実施の形態は、近年のPCがマウス
を接続する構成のものが増えつつあり、マウスと撮影装
置とを別々にPCに接続すると机の上の作業スペースが
狭くなるという問題を解決するものである。即ち、第5
の実施の形態は、撮影装置111にポインティングディ
バイスであるマウスの機能を追加したので、作業スペー
スを狭くすることなく、1つの装置でマウスによる作業
とアイリス画像の入力作業を行なうことができるという
効果を奏する。
【0131】図21、図22は第5の実施の形態の撮影
装置の変形例を示す斜視図である。この変形例は、マウ
ス部をフロントカバー側ではなく、リアカバー側に設け
たものである。図21、図22において、撮影装置11
1は、リアカバー75の撮影部76側にボールキャップ
113が設けられ、このボールキャップ113にボール
114が回転可能に取付けられている。
【0132】ボール114をリアカバー75側に設ける
ことにより、被識別者8は撮影装置111を手に持って
アイリスを撮影している状態でも指でボール114を回
転させることができる。これにより、例えば、被識別者
8は、撮影装置111を目10に向けたままの状態でボ
ール114を指で動かしてモニター159に表示された
アイコンを選択し、アイリス画像入力装置に異なるアプ
リケーションを起動させることが可能となる。
【0133】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、アイリス画像入力装置は、被識別者自身が自分の手
で撮影装置を持って自身のアイリスを撮影することがで
きるので、被識別者自身がアイリス画像の焦点が合うよ
うに撮影装置を動かすことができる。したがって、本発
明のアイリス画像入力装置は、被識別者の背丈に関係な
く、操作が容易で、速やかにかつ正確に被識別者のアイ
リスコードを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるアイリス画像入力装置
の構成図である。
【図2】図1に示した撮影装置の構成を示す詳細図であ
る。
【図3】図1に示したアイリス画像入力装置のシステム
ブロック図である。
【図4】第1の実施の形態の動作を示すフローチャート
である。
【図5】目の画像と幾何学模様との対応を示す図であ
る。
【図6】幾何学模様、目の状態、被識別者への指示とを
対応させたテーブルである。
【図7】第3の実施の形態の操作パネルを示すモニター
画面である。
【図8】目の画像から抽出した瞳孔の位置を示す図であ
る。
【図9】第3の実施の形態の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図10】第4の実施の形態によるアイリス画像入力装
置の構成図である。
【図11】第4の実施の形態の撮影装置を示す斜視図で
ある。
【図12】第4の実施の形態の撮影装置を示す斜視図で
ある。
【図13】撮影装置の内部構造を示す切欠斜視図であ
る。
【図14】撮影装置の内部ユニットを示す斜視図であ
る。
【図15】撮影装置の内部を示す側面説明図である。
【図16】第4の実施の形態のアイリス画像入力装置の
システムブロック図である。
【図17】第5の実施の形態の撮影装置を示す斜視図で
ある。
【図18】第5の実施の形態の撮影装置を示す斜視図で
ある。
【図19】第5の実施の形態の撮影装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図20】撮影装置をPCに接続した場合のシステムブ
ロック図である。
【図21】第5の実施の形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図22】第5の実施の形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 認識装置 2 モニター 3 撮影装置 4 撮影穴 5 スイッチ 6 ケーブル 7 アイリス 8 被識別者 9 手 10 目 11 他方の目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C038 VA07 VB04 VC02 VC05 5B043 AA09 BA04 CA10 DA05 EA15 FA03 HA09 5B047 AA23 BA03 BB04 BC05 BC12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイリス画像を取得するための携帯自在
    な撮影装置において、 アイリスに光を照射する照明手段と画像を装置内に取り
    入れる撮影穴とが、撮影時に被識別者のアイリスと対向
    する面に設けられ、 前記撮影時に被識別者のアイリスと対向する面は平坦な
    形状に形成されているとともに、 前記撮影時に被識別者のアイリスと対向する面の背面は
    丸みを帯びた形状に形成されていることを特徴とする撮
    影装置。
  2. 【請求項2】 把持部を有する、アイリス画像を取得す
    るための携帯自在な撮影装置において、 アイリスに光を照射する照明手段と画像を装置内に取り
    入れる撮影穴とが、撮影時に被識別者のアイリスと対向
    する面に設けられ、 前記撮影時に被識別者のアイリスと対向する面は前記把
    持部の幅よりも広い略円形の平坦な形状に形成されてい
    るとともに、 前記把持部は片手で握れるサイズでかつ丸みを帯びた形
    状に形成されていることを特徴とする撮影装置。
  3. 【請求項3】 登録または照合の開始を指示するスイッ
    チが、撮影時に被識別者のアイリスとは対向しない面に
    設けられていることを特徴とする請求項1または2に記
    載の撮影装置。
  4. 【請求項4】 前記撮影穴は前記撮影時に被識別者のア
    イリスと対向する面の幅の左右から均等な位置に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の撮
    影装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影穴から装置内に進入した光を収
    束するレンズと前記レンズによって収束された光を電気
    信号に変換するCCD素子とが、装置内部に設けられ、 前記レンズの焦点は、前記撮影穴から2〜20cm以内
    のある値に固定した値に設定されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の撮影装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の撮影装置と、 前記撮影装置が取得したアイリス画像に基づいてアイリ
    スに関する情報を登録または照合する認識装置と、 前記撮影装置が取得したアイリス画像を表示するモニタ
    ーとを有することを特徴とするアイリス画像入力装置。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の撮影装置と、 前記撮影装置が取得したアイリス画像に基づいてアイリ
    スに関する情報を登録または照合する認識装置と、 前記撮影装置が取得したアイリス画像を表示するモニタ
    ーとを有することを特徴とするアイリス画像入力装置。
  8. 【請求項8】 前記認識装置は、前記アイリス画像を幾
    何学模様に変換した画像を前記モニターに表示させるこ
    とを特徴とする請求項6または7に記載のアイリス画像
    入力装置。
  9. 【請求項9】 前記認識装置は、目の状態を示すメッセ
    ージを前記モニターに表示させることを特徴とする請求
    項6または7に記載のアイリス画像入力装置。
  10. 【請求項10】 前記認識装置は、合焦点が近辺にある
    のか否かの状態を示す色に染められた前記アイリス画像
    を前記モニターに表示させることを特徴とする請求項6
    または7に記載のアイリス画像入力装置。
  11. 【請求項11】 前記認識装置は、前記撮影装置によっ
    て撮影されたアイリス撮影者の視線の移動方向と移動量
    を検出し、この移動方向と移動量に応じて移動するマー
    クを前記モニターに表示させることを特徴とする請求項
    6または7に記載のアイリス画像入力装置。
  12. 【請求項12】 アイリス画像を取得するための携帯自
    在な撮影装置と、前記撮影装置が取得したアイリス画像
    に基づいてアイリスに関する情報を登録または照合する
    認識装置と、前記認識装置に対し登録または照合の開始
    を指示するスイッチとを用いて、アイリス画像を入力す
    るアイリス画像入力方法において、 前記撮影装置は所定間隔おきに取得したアイリス画像を
    順次前記認識装置に出力し、 前記認識装置は、前記撮影装置から出力されるアイリス
    画像を順次記憶手段に記憶し続けるとともに、前記スイ
    ッチの押下を検出すると、引き続き所定のフレーム数の
    アイリス画像を記憶手段に記憶した後、記憶手段に記憶
    した複数フレームのアイリス画像の中から、登録または
    照合に用いるための条件を満たしているものを抽出し、
    それを個人認識できる信号データに変換して記憶手段に
    記憶することを特徴とするアイリス画像入力方法。
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