JP2000206858A - ホログラム再生装置 - Google Patents

ホログラム再生装置

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JP2000206858A
JP2000206858A JP11004620A JP462099A JP2000206858A JP 2000206858 A JP2000206858 A JP 2000206858A JP 11004620 A JP11004620 A JP 11004620A JP 462099 A JP462099 A JP 462099A JP 2000206858 A JP2000206858 A JP 2000206858A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線により可視領域の光学特性が可逆的に
変化するとともに変化後の特性が比較的安定で寿命が長
い表示面によりホログラムを連続再生することができる
ようにする。 【解決手段】 電子線照射により光学特性が変化する表
示面1と、この表示面に電子線2を照射してホログラム
再生に必要な干渉縞3を書き込む電子線照射手段4と、
表示面に書き込まれた干渉縞に読出し光5を照射してホ
ログラム再生を行う読出し光照射手段7、9とを備えた
ホログラム再生装置において、表示面をハロゲン化アル
カリもしくはハロゲン化アルカリ土類を用いて構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3次元(以下3Dと
いう)立体テレビジョンとして用いることができるホロ
グラム再生装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、
ホログラムの原理に基づき、画質劣化の原因となるマス
タを用いず、伝送可能な画像を、連続的に再生し、さら
にはカラー表示のために必要な3原色光(一般には赤、
緑、青の波長の光)に対して干渉条件を満足するような
分光特性および/あるいは3つの干渉縞のピッチに変調
することによりカラー化にも対応できるようにしたホロ
グラム再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、テレビジョンは平面画像であ
り、奥行きを感じにくい。そこで従来、像を立体的に再
現するために、例えば視角差を利用する方法があり、そ
のための手段として各種眼鏡を用いた方法などが研究開
発されている。主なものとして、テレビジョンに2つの
同一画面を構成しその中央を仕切るもの、色眼鏡をかけ
て補色の画像を見るもの、直交した2枚の偏光レンズに
よりそれぞれの偏光した画像を見るもの、レンチキュラ
レンズを利用したものなどがある。これらは立体視専用
の眼鏡を着用しなければならないので煩わしい。レンチ
キュラレンズを利用したものは立体視専用眼鏡は不要で
あるが、視野角特性があり、見る角度が制限されてい
る。これらの視角差を利用する方法に対し、ホログラム
を用いる方法によれば、眼鏡などを用いずに、また視野
角特性もない立体画像を見ることができる。
【0003】従来、一般のホログラムでは、レーザ光を
ビームスプリッタで2光束に分割し、物体に照射して散
乱あるいは透過したレーザ光をもう1つのレーザ光と干
渉させ、できた干渉縞を感光材料の濃淡パターンあるい
は凹凸パターンとして記録する。これをマスタと呼び、
これにレーザ照射するとホログラムが再生される。イメ
ージホログラムやレインボーホログラム等のその他のホ
ログラムもマスタを使用するという点では共通してい
る。
【0004】一般に、マスタの作成に際しては、干渉縞
の露光後、現像液による現像処理を行なうので、連続再
生は一般には不可能であり、また解像度の劣化や平面性
の劣化などにより、オリジナル物体に対してホログラム
が忠実に再生されないという欠点がある。直接、感光材
料に干渉縞を露光しない手段として、干渉縞を拡大レン
ズを用いてCCD等の撮像素子のピッチまで拡大して干
渉縞を電気的な強度分布に変換することができる。これ
をもとにCADなどにより作成した印刷パターンをマス
クとして感光材料に縮小露光したり、電子線描画装置に
よりレジストに露光してマスタを得ることもできるが、
やはり連続再生不可能であり、かつマスタを作成する過
程で画質が劣化する。その他、電子線を用いたホログラ
ムでは、上記レーザ光の代わりに電子線を用い、干渉縞
の記録には感光材料としてレジストを用い、あるいは電
子線を蛍光体に当て、可視化して感光材料に記録してマ
スタを作成している。上記いずれの方法もマスタを必要
とし、一般には現像処理などを必要としているため、連
続再生が不可能であり、かつ画質が劣化するという欠点
がある。
【0005】従来、ホログラムを用いた連続再生方法と
してはホログラッフィックムービーと呼ばれるものがあ
る。これはマスタを8mmフィルムのように連続コマ送
りすることで実現できる。しかし、フィルムの送り速度
が遅いのでちらついたり、従来のテレビジョンのように
電送された信号を電気的な処理だけで画像に再生するこ
とはできず、一度、露光現像を行なわなければならな
い。
【0006】電子線を用いて感光材料を用いないホログ
ラム再生手段として、液晶に電子線照射した時の熱で液
晶の配向を変化させるという方法がある。しかし、熱で
液晶の配向を変化させるには比較的長時間の電子線照射
を必要とするため、連続再生には向かない。また、液晶
による副屈折と、熱の伝導や拡散による解像度の低下に
よりホログラム像の画質が劣化する。
【0007】また、マトリックス配線やはしご配線した
対向電極間の液晶に電圧を印加して配向を変える液晶ラ
イトバルブをホログラム再生用の表示面に用いるという
試みもある。
【0008】従来、ホログラム連続再生による3D立体
テレビジョンに関しては、例えば特開平5−16539
2号公報などによる開示がある。これによれば、基底状
態で可視光レーザに吸収のある蛍光体を用い、電子線で
励起状態にある部位と基底状態にある部位における可視
光レーザの透過率の違いを利用して可視光レーザを回折
干渉させてホログラムを再生している。これら一般の蛍
光体では、価電子帯(基底準位)から伝導帯もしくはト
ラップ準位に励起された電子が熱的に解放されて蛍光を
発しながら価電子帯に戻ってくる。
【0009】また、ハロゲン化アルカリなどを用いたデ
ィスプレイとしては、ダークトレース管というカソード
クロミック蓄積管が知られている。ダークトレース管は
電子ビームによる着色像を直接観察するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−165392号公報で開示された方法によれば、使
用できる単独の金属酸化物などで適当な蛍光体は少な
い。すなわち、一般的な金属の酸化物や硫化物は、導電
帯と価電子帯とのエネルギーギャップに相当する吸収端
波長があるものが多く、これより短波長の光しか吸収し
ない。よって可視光に吸収があり、かつ電子線による励
起寿命が長い金属酸化物は少なく、付加物によりこの吸
収端を長波長にずらしたり、トラップ準位を設けて寿命
を長くしている。
【0011】また、特開平5−165392号公報で開
示した方法においては、蛍光寿命が問題である。すなわ
ち、1フレーム分の電子線走査が終了するまでの時間に
失活してしまうと、表示面からの回折光合成ができな
い。このような蛍光物質を用いたときの問題点に対して
は、走査速度を上げ、電子のエネルギー(エネルギー密
度)を上げる(電流密度を上げたり加速電圧を上げる)
という一般的な解決策の他に、1つは数ライン分の干渉
でもホログラム像を再合成できるように、入力である干
渉縞を工夫するといった対策や、もう1つはいわゆるマ
ルチ電子線源(以下、MEBという)を用いるといった
対策が講じられている。
【0012】一方、液晶などを用いたライトバルブによ
るホログラム再生方法によれば、微細加工の限界から、
ライトバルブを駆動する電極の電極間隔を小さくでき
ず、再生されるホログラムの画質が悪いという欠点があ
る。
【0013】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点に鑑み、ホログラム再生装置において、電子線によ
り可視領域の光学分光特性、特に吸収率・透過率・反射
率・屈折率が変化し、光学特性の変化が比較的安定で電
子線照射後の寿命が長く、光学特性の変化が可逆的な物
質により表示面を形成し、これを用いてホログラムを連
続再生できるようにすることにある。すなわち、表示面
に画素形成のための微細加工を施さずに面内均一な表示
面に電子線走査を照射することによって、一定周期でホ
ログラム再生に適した干渉縞を連続的に表示し、もって
立体テレビジョンとして使用することができるホログラ
ム再生装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、鋭意研究の結果、電子線により光学特性が変化し、
光学特性の変化が比較的安定で電子線照射後の寿命が長
く、光学特性の変化が可逆的な物質として、ハロゲン化
アルカリもしくはハロゲン化アルカリ土類を用いること
ができることを見い出し、本発明に至った。
【0015】すなわち本発明は、図1に示すように、電
子線照射により光学特性が変化する表示面1と、この表
示面に電子線2を照射してホログラム再生に必要な干渉
縞3を書き込む電子線照射手段4と、表示面1に書き込
まれた干渉縞3に読出し光5を照射してホログラム再生
像6を形成する読出し光照射手段とを備えたホログラム
再生装置において、表示面1はハロゲン化アルカリもし
くはハロゲン化アルカリ土類を用いて構成したものであ
ることを特徴とする。読出し光照射手段としては、通
常、レーザ7およびそれが発するレーザ光を拡大して表
示面3上に照射する拡大レンズ9が用いられる。電子線
照射手段4としては、たとえば電子銃を用いることがで
きる。また、必要に応じて、表示面に書き込まれた干渉
縞を消去する消去手段8を設けてもよい。
【0016】この構成において、図2に示すように、表
示面1上に電子線照射手段4により電子線2を照射して
干渉縞を励起させ、図3に示すように、励起された干渉
縞3で読出し光5を回折・干渉させてホログラム再生像
6を形成し、干渉縞3を消去手段8によるレーザ光の照
射などにより基底状態に戻し、再度干渉縞の表示、ホロ
グラムの再生を繰り返すことにより、ホログラムの連続
再生が行なわれる。
【0017】
【発明の実施の形態】前記消去手段としては、光、電磁
波、または熱を作用させて干渉縞を消去するものを用い
ることができる。読出し光照射手段としてR、G、Bの
3色の波長の読出し光を照射するものを用い、電子線照
射手段として3色の読出し光のそれぞれに対応した分光
吸収の変化および/あるいは干渉縞ピッチによる干渉縞
を書き込むものを用い、これにより、3原色のホログラ
ム画像の同時再生を行なうようにすることもできる。表
示面の電子線照射側の表面には導電性処理が施される。
【0018】読出し光の照射が表示面の電子線照射側か
ら行なわれる透過型配置の場合と、表示面の電子線照射
側の表面には導電性処理が施してあり、かつ読出し光の
照射が表示面の電子線照射側とは反対側から行なわれる
反射型配置とする場合がある。
【0019】ハロゲン化アルカリもしくはハロゲン化ア
ルカリ土類としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム、ラジウムのうちの1種類以上のカチオンと、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチンのうちの1種類以
上のアニオンとの組合せからなる塩を用いることができ
る。混合物として用いることもできる。さらには過塩素
酸アニオンや過臭素酸アニオンなどと、アルカリまたは
アルカリ土類カチオンとの組合せによる過ハロゲン酸塩
も用いることができる。以下、これらを総称して色中心
を有する物質と呼ぶ。
【0020】色中心を有する物質は電子照射された部位
においては着色し、この着色波長の読出し光(一般には
可干渉なレーザ光を用いるので、以下、レーザ光と称す
る)の透過率・反射率が低くなり、電子線照射されない
部位においては可視領域における吸収がなく、透明もし
くは白色で、レーザ光の透過率・反射率が高い。この性
質を利用してレーザ光のフィルタとし、かつ適当な干渉
縞形状とすることにより、ホログラムを再生することが
できる。
【0021】色中心を有する物質は電子線照射により色
中心と呼ばれるトラップ準位に電子が捕捉され、色中心
となる。色中心に関しては、「光物性ハンドブック」
(228頁、398頁)、「Color Center
s in Alkali−Halides,and A
11ied Phenomena」 (Electro
nic Processes in Ionic Cr
ystals、109頁)、「光物性、電子格子相互作
用」(固体物理別冊、17頁、82頁)、「物質と光」
(理工学基礎講座24、130頁)などの公知文献に記
載されている。
【0022】図4(a)および(b)は色中心を有する
物質の着色原理を構造的およびエネルギー的に示す図で
ある。着色のメカニズムは、同図(a)に示すように、
イオン性結晶のハロゲンの空格子点に電子が捕捉される
ことによるものであるといわれている。エネルギー的に
は、同図(b)に示すように、導電帯と価電子帯との間
に(ハロゲンの)トラップ準位があり、X線や電子線の
ような電磁波で価電子帯からトラップ準位に電子が励起
され(以下、これを1次励起とし、トラップ準位に電子
が励起された状態を励起状態とする)、このトラップ準
位にある電子の寿命は室温付近の温度においては比較的
長いという特徴をもつ。かつ、捕捉されている電子が可
視光(レーザ)によりトラップ準位から導電帯に再励起
され(以下、これを2次励起とする)、つづいて導電帯
から価電子帯に戻ると同時に色が消えるという特徴もも
つ。
【0023】このような現象や材料は以前から知られて
いて、ダークトレース管に応用されている。ダークトレ
ース管はハロゲン化アルカリに電子線を照射し、着色さ
せ、これを直接観察するものである。ダークトレース管
においては着色部位を直接観察するので、電子線のスポ
ット径は大きい。これに対し、本発明においては、可視
光で回折・干渉する干渉縞を表示するので、電子線スポ
ット径は小さく、かつ表示面に対して電子線だけでな
く、読み出し光、消去光を作用させることによって画像
形成を行なう。したがって、ダークトレース管は、本発
明とは目的・構成および作用において本質的に異なるデ
ィスプレイである。
【0024】また、一般の蛍光体も、基底準位である価
電子帯から励起準位である導電帯もしくはトラップ準位
に電子線などで励起されるが、室温付近における励起準
位での寿命が短いものが多い。さらに、一般の蛍光体は
発光である蛍光を用いるのが目的であり、そのものの色
が変化するものは無いか、色の変化があってもフィルタ
のような使われ方をすることはない。特開平5−165
392号公報では、このような一般の蛍光体の色の変化
をフィルタとして用いているが、一般の蛍光体は励起準
位における熱的な運動・拡散により電子が解放されて蛍
光を発しながら基底状態に戻り、励起(蛍光)寿命は短
い。
【0025】本発明における表示面は、これらのものと
は効果の点において異なり、励起状態が熱的に安定で、
1フレーム分の電子線照射およびレーザ読出し再生光
(さらには消去光)を作用させるまで着色状態を維持し
つづけることを特徴とする。さらに、作用の点において
も、特開平5−165392号公報では、上述したよう
に、基底状態で可視光に吸収のある蛍光体を用いて電子
線で励起状態にある部位と基底状態にある部位における
可視光の透過率の違い(カソードブリーチ)を利用して
いるのに対し、本発明では基底状態で無色透明なもしく
は白色のハロゲン化アルカリやハロゲン化土類アルカリ
を用いる(カソードクロミズム)ことなどに特徴がある
点で、両者は異なる。
【0026】上述したように、本発明は、ハロゲン化ア
ルカリやハロゲン化アルカリ土類などの色中心を有する
物質が電子照射された部位においては着色し、この着色
波長のレーザ光の透過率・反射率が低く、電子線照射さ
れない部位においては可視領域における吸収がなく、透
明もしくは白色で、レーザの透過率・反射率が高いこと
を利用し、これを可視レーザ光のフィルタとし、かつ、
適当な干渉縞形状とすることにより、ホログラムを再生
することを特徴とする。
【0027】電子線励起状態におけるレーザ光の吸収
は、トラップ準位と価電子帯間のエネルギーギャップに
相当する波長の光によるトラップ準位から価電子帯への
(再)励起によるものであると考えられている。本発明
における色中心を有する物質から成る表示面はレーザ光
のフィルタとして機能し、適当な干渉縞形状を表示する
ことにより、レーザを回折・干渉させてホログラムを再
生する。
【0028】さらに本発明を詳述する。本発明の目的
は、ホログラムの原理に基づき、画質劣化の原因となる
マスタを用いず、伝送可能な画像を連続的に再生する立
体テレビジョンを提供することにある。本発明は立体テ
レビジョン(ホログラム連続再生装置)すなわち再生装
置に関するが、記録についても若干説明する。記録に際
しては、一般のホログラム記録と同様、コヒーレント
(可干渉)な光(波動)を物体に照射し、その散乱・反
射・透過光を参照光と干渉させる。この波動としては、
一般にはレーザ光や電子線等を用いる。本発明の目的の
ためには干渉パターンを2値あるいは多値の電気信号と
して記録することが必要であるため、干渉パターンを記
録する手段として撮像素子を用いる。干渉縞を直接撮影
したり、拡散板で結像させたものでもよいし、一度、感
光材料の濃淡パターンとしたものを読み取ってもよい。
直接に干渉縞を撮影するときには撮像素子の分光感度や
光強度に対するリニアリティを考慮するのは一般の撮影
と同様である。一般の撮像素子は1画素あたり数十ミク
ロンの密度であり、干渉パターンは普通数ミクロン以下
であるため、拡大レンズなどで干渉縞を拡大投影して記
録する。また、実際の物体を使わなくても、コンピュー
タグラフィックの手法を用いて干渉縞を計算したデータ
を用いても構わない。
【0029】以上のような公知の方法で得た干渉パター
ンを、画像処理や電送をして電子線の偏向信号および電
子銃の出力変調信号として、電子線の走査および強度変
調を行ない、表示面に照射する。電子線の走査方法とし
ては、主たる走査方向Xに走査し、それと直行する副走
査方向Yに順次ずらしながら、電子線の輝度(強度)変
調を行なうスキャンニング方法が一般的である。また、
電子線の輝度変調にはブランキングと呼ばれる一般的な
手法などを用いることができる。
【0030】表示面は、電子線により物性が変化して光
を回折させることができることを特徴とする。すなわ
ち、表示分解能は可視光の波長と同等、つまり10ミク
ロン以下、特に1ミクロン以下が好ましい。電子線は電
子線描画装置や電子顕微鏡のように1ミクロン以下の精
度での走査が可能である。光を回折させるためには表示
面に光の透過率あるいは屈折率の変化(差)からなる干
渉縞を形成することが必要である。このような物性変化
を電子線により起こすことのできる物質として色中心を
有する物質を用いる。色中心を有する物質に対しては前
述したように第1の励起に用いる電子線と、この励起状
態のものに照射して回折させるレーザ光と、励起状態の
ものに照射して基底状態に戻すための第2の励起光を作
用させる。この第2の励起光は、該レーザ光より長波長
であることが一般的である。また、連続再生の周期が長
い場合には、第2の励起光の代わりに加熱によっても消
去することが可能である。
【0031】従来のテレビジョンは表示面に直接画像を
表示していたので、人間の目の分解能程度の表示分解能
であれば十分であったが、本発明においては表示面に表
示されるのは光を回折できる干渉縞であり、従来のブラ
ウン管の蛍光体より高解像度の表示が必要となる。本発
明には色中心を有する物質を用いた1ミクロン前後の表
示分解能をもつ表示面が好ましい。色中心は上述したよ
うに、イオン性結晶のハロゲンの欠陥格子に電子が1個
捕捉されたものであるため、これを用いた表示面の分解
能は原理的には数十オングストローム程度で非常に高
く、全体の解像度は露光する電子線に依存する。
【0032】色中心を有する物質は、電子により励起さ
れた部分と基底状態の部分とでは特定の波長領域におけ
る透過率や反射率が異なる。よって干渉縞のピッチだけ
でなく、ホログラム再生光である可視レーザ光の波長も
考慮する必要があるが、例えば塩化ルビジウムは640
nm付近に吸収があり、ヘリウム−ネオンレーザの波長
に対応している。透過率の変化は電子線加速電圧および
露光電荷量(電子線電荷量×時間)に依存するが、上記
の塩化ルビジウムの例では電子線励起前に比較して64
0nmにおける反射率が50%から80%程度になり、
十分なコントラストを得ることができる。
【0033】ホログラム再生のための表示面としては、
一般のテレビと同様に機械的強度、耐電子線衝撃性、環
境安定性などが要求される。さらには、電子銃を用いて
電子線を照射するのでホログラム再生装置の内側は真空
系であり、ガスバリア性も要求される。ハロゲン化アル
カリやハロゲン化アルカリ土類は結晶化しやすく、高強
度で大面積のものが得られるので、このままでも表示面
として用いることができる。しかし、吸湿や潮解の問題
などがあるので、一般には透明ガラス基板、透明石英基
板、ポリマ板・フィルムなどの基板表面に導電性処理を
し、その上に結晶化させて用いる。電子線による着色は
ミクロなイオン性の結晶構造に由来しているので、表示
面に用いる結晶は単結晶や溶融単結晶である必要はな
く、多結晶や粉末などでもかまわない。
【0034】また、表示面からのレーザ反射光の回折・
干渉を利用する反射型ホログラム再生装置の場合には、
基板は透明である必要はなく、アルミナや紙なども用い
ることができる。ただし、真空を保持できる基材で裏打
ちしてあることが必要である。ホログラム連続再生装置
が透過型か反射型かに応じて、表示面を構成する色中心
を有する物質の作成方法や単結晶性により結晶透明度を
制御する。
【0035】さらに、ハロゲン化アルカリやハロゲン化
アルカリ土類は電気絶縁性であり、電子線照射には導電
性処理した基板と電子銃との間に数KV乃至数十KVの
加速電圧を必要とする。これによるチャージアップを避
け、実効電荷量を増やして感度を向上させたり、あるい
はより低加速電圧での露光をして表示面への負荷を軽減
するために、ITOやアルミなどのメタルバック導電性
処理を施すことも好ましい。
【0036】基板上への結晶の形成方法としては、濃厚
溶液から溶媒の蒸発による結晶化や、溶融塩の形成や、
溶液の各種コート法が利用できる。また、必要に応じ
て、ポリビニルアルコールなどを添加して、基板へのコ
ート性や密着強度を改善することもできる。その他、各
種の添加剤を用いることもできる。あるいは蒸着法によ
っても、色中心を有する物質を基板上に製膜できる。
【0037】このようにして基板の上に色中心をもつ物
質を形成した場合には、基板をホログラム再生装置の外
側(外界)に向け、色中心をもつ物質に機械的欠陥や吸
湿による欠陥を生じないようにすると同時に、電子線が
直接当たるようすることが好ましい。
【0038】さらに、カラー化する場合には、吸収波長
をR、G、Bの3原色に対応させる必要がある。例え
ば、臭化リチウムや塩化カルシウムは黄色で青レーザ光
を吸収し、塩化カリウムなどは赤色で緑レーザを吸収
し、臭化セシウムなどは青色で赤レーザを吸収する。こ
れらを混合、積層、分割配置などすれば、それぞれの波
長のレーザ光を独立に吸収し、透過率や反射率を変化さ
せることができる。3種類の色中心を有する物質を混合
した場合、表示面には3種類の色中心を有する物質が混
在しているが、各々の粒径は細かく、少なくとも電子線
のビーム径の3分の1以下である。よって、電子線のビ
ーム内においては、3種類の物質が同時に着色する。し
かし、R・G・Bのレーザ波長のうち1つの波長の光に
対しては、1種類の物質のみが回折条件を満足する一義
性がある。例えば実施例4に記載のカラー用表示面の場
合、633nmのレーザ光は、臭化カリウムや弗化カリ
ウムの干渉縞に対しては透過し、塩化ルビジウムに形成
された干渉縞のみによって吸収され回折する。かつ、こ
の干渉縞のピッチが干渉条件を満足する場合のみ、回折
した633nmの光は干渉し、ホログラム像となる。現
実には、3種類の色中心を有する物質の色分解能が完全
ではなく、また干渉条件も電子線の分解能から完全に分
離することは困難であり、光学的なノイズが発生する。
【0039】3種類の色中心を有する物質を積層する場
合は、電子線の焦点位置を変えて露光する層の着色時の
吸収波長に応じたピッチの干渉縞を形成する。3種類の
色中心を有する物質を分割配置する場合は、電子線を高
精度にアドレスして、干渉条件を満足する波長とピッチ
を規定した干渉縞を形成する。
【0040】上記した如く、電子線走査により表示され
た干渉縞表示面に対して干渉条件を満足する波長のレー
ザ光を全面照射すると、電子線が当たって励起・着色し
ている部分とそうでない部分とではレーザ光の透過率が
異なり、回折・干渉が起き、ホログラム像が再生され
る。表示面の各点からの回折光が空間で再合成され、ホ
ログラム像ができるのは、一般のホログラムと同様であ
り、静止立体像が得られる。
【0041】再生光と表示面との位置関係によってホロ
グラム像は表示面より浮かび上がって見えるか、奥に見
えるかが異なる。但し、再生光光源が表示面に対して観
測者側と反対に位置する場合(再生光が表示面を透過し
なければならない位置関係にある場合)においては、表
示面はこの再生光に対して透明である必要がある。従来
のブラウン管は不透明な散乱体であったが、色中心を有
する物質は、透明にできるという特徴があり、上記必要
条件を満足する。また、本発明における色中心を有する
物質は励起状態の寿命が長く、着色状態が安定に保持さ
れるので、1フレーム分の干渉縞を電子線で表示してか
ら全面にレーザを照射することができる。また、1本の
電子銃で走査するより複数のライン状電子源から各々強
度変調した電子線を照射することにより、1フレームあ
たりに要する走査時間を短くすることもできる。面状の
電子源を用いれば走査は不要となるのでさらに好まし
い。マルチ電子線源としては、半導体を用いたものが出
願され、提案されている。電子放出素子としては、熱電
子源と冷陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電
子源には、電界放出型(FE)、金属/絶縁層/金属型
(以下、MIMと略す)や表面伝導型電子放出素子(S
CE)等がある。
【0042】電界放出型の例としては、W.P.Dyk
e&W.W.Dolan,“Field emissi
on”,Advance in Electron P
hysics,8,89(1956)およびC.A.S
pindt,“Physical propertie
s of thin film−field emis
sion cathodes with molybd
enum cones”,J.Appl.Phys.,
47,5248(1976)等が知られている。MIM
型の例としては、C.A.Mead,“The tun
nel−emission amplifier,J.
Appl.Phys.,32,646(1961)等が
知られている。SCE型の例としては、M.I.Eli
nson,Radio Eng. Electron
Pys.,10(1965)等がある。SCEは基板上
に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流す
ことにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。
【0043】電子放出素子からの電子を集束したり走査
するために、各種の電磁レンズおよび電子レンズが用い
られる。電磁レンズは、コイルと2つの磁極を備えたコ
アとにより構成されている。この電磁レンズは、コイル
に流す電流を変えることにより、電磁レンズの軸上の磁
場の強さを変化させ、電磁レンズの焦点距離を調節す
る。コアには磁性体の材料が使用されており、磁極には
大きな磁気応力が働くため、軟鉄やパーマロイが使用さ
れている。電子レンズとしては、カソードからの電子放
射を制御しかつ放射された電子を集束して電子ビームを
形成する複数の電極からなる第1電極群およびこの第1
電極群から放出される電子ビームを蛍光体スクリーン上
に集束する主電子レンズを形成する複数の電極からなる
第2電極群を有するものが一般的である。電子放出素子
と電磁レンズ(電子レンズ)の組合せが電子銃といわれ
る。
【0044】なお、色中心を有する物質は再生用のレー
ザ光により基底状態に戻るが、完全ではない場合があ
る。例えば一部の電子がF’中心と呼ばれる準位に再ト
ラップされる場合である。その場合には、消去用のイン
コヒーレントな長波長光を全面照射することが好まし
い。上述した2次励起光による消去である。必要に応じ
て表示面を温度制御することも好ましい。
【0045】これらの操作を一定の周期で繰り返すこと
によって立体像が動画として観測される。この周期が長
いと画面がちらついて見え、その値は一般には30分の
1秒ぐらいであると言われているが、ホログラムの場合
には必ずしもこの範囲である必要はない。
【0046】本発明における色中心を有する物質の原理
から明らかなように、着色はきわめて高感度であり、表
示および消去の速度はきわめて速い。フォトクロミズム
物質やエレクトロクロミズム物質は、分子構造変化や酸
化還元反応に伴うイオン移動にエネルギーと時間を要す
るので着色・消色が遅い。一方、色中心を有する物質の
着色は半導体のスイッチング同様の電子移動なので、高
速応答が可能である。さらには、半導体のスイッチング
と同様に、繰り返し耐久性もきわめてよいという特徴を
もつ。
【0047】
【実施例】[実施例1]色中心を有する蛍光体として純
度99%の塩化ルビジウム(和光純薬工業製)の飽和溶
液に、1×1.5インチの大きさの石英基板上にITO
の透明電極を形成した基板を漬積し、塩化ルビジウム結
晶を析出させ、表示面とした。塩化ルビジウム結晶は約
1mmの厚みで、無色透明で可視領域における透過率
は、約70%であった。
【0048】次に、含浸型電子銃(東京カソード製)と
表示面のITO間に10KVの加速電圧を印加し、塩化
ルビジウム表面をあらかじめ用意した形状に(オシロス
コープから流用した)電子レンズを用いて電子線走査し
ながら照射し、ホログラム干渉縞を表示した。このと
き、電子線の走査は基板の1.5インチの方向に主走査
し、1インチの方向に副走査する、ノンインターレース
式のスキャニングとし、電子線を輝度(強度)変調する
ことで、干渉縞形状を表示した。塩化ルビジウムの電子
線照射前後の透過スペクトルの比較を図5に示す。な
お、ホログラム干渉縞の形状としては、633nmのレ
ーザをハーフミラーで2光束に分割し、物体に照射して
散乱された片方のレーザ光束に、もう片方を参照光とし
て干渉させ、レンズで拡大し、CCDで干渉縞形状を2
次元データとして取り込んだものをあらかじめ用意して
用いた。
【0049】次に、表示面のホログラム干渉縞に、電子
線を照射した側から、波長633nmのヘリウム−ネオ
ンレーザ光をレンズで拡大し一括照射したところ、ホロ
グラムが再生された。図5から明らかなように、電子線
照射された部位はレーザ透過率が低く、電子線未照射部
位はレーザ透過率が高いので、一括照射されたレーザ光
は回折し、干渉する。
【0050】さらに、33マイクロ秒周期で、再度電子
銃で電子線を照射して干渉縞を表示し、ヘリウム−ネオ
ンレーザでホログラムを再生させることを繰り返し、ホ
ログラムの連続再生を行なうことができた。
【0051】[実施例2]電子線照射およびヘリウム−
ネオンレーザ照射を行なった後に、白色光を表示面の塩
化ルビジウムに作用させて励起状態から基底状態へ回復
させた以外は実施例1と同様にしてホログラムの連続再
生を行なった。
【0052】この結果、基底状態への遷移・回復が完全
かつ速やかに起こり、ホログラムの連続再生の周期が短
くなり、よりスムーズな連続再生となった。
【0053】[実施例3]色中心を有する物質として臭
化ナトリウムを用い、電子銃として電子線描画装置用の
電界放出型の電子放出素子と電磁レンズからなるものを
用いた以外は実施例1と同様の方法によるホログラム連
続再生装置を作成した。
【0054】次に、干渉縞のピッチを、ヘリウム−ネオ
ンレーザの波長633nm以外に、アルゴンレーザの5
14nmおよび488nmに対応させた3つの干渉縞を
合成し、電子ビームを収束させてこの合成した干渉縞の
形状に走査して干渉縞を表示した。NaBrの電子線照
射後の透過スペクトルを図6に示す。
【0055】次に、633nm、514nmおよび48
8nmのレーザ光をレンズで拡大して一括照射した。臭
化ナトリウムは比較的広い波長範囲に吸収があるのでこ
れら3つのレーザ波長にも吸収があり、これにより、カ
ラーのホログラムが再生された。同様の操作を繰り返
し、周期33マイクロ秒でカラーホログラムを連続再生
した。
【0056】[実施例4]色中心を有する物質として、
塩化ルビジウム(633nm用)、塩化カリウム(51
4nm用)、弗化カリウム(488nm用)の3種類を
混合し、ITOガラス基板上に蒸着して表示面を形成し
た。
【0057】次に、この表示面に対して実施例3と同様
の手段で電子ビームを走査し、R、G、B用の干渉縞ピ
ッチの3つの干渉縞を表示した。各々の電子線照射後の
透過スペクトルを図7に示す。
【0058】次に、633nm、514nmおよび48
8nmのレーザ光をレンズで拡大して一括照射した。レ
ーザ光は各々のレーザ波長に吸収がある干渉縞により回
折・干渉され、これによりカラーのホログラムが再生さ
れた。
【0059】[実施例5]塩化ルビジウム結晶表面に真
空蒸着により、ITOを1000オングストローム堆積
させ、メタルバックとした以外は実施例1と同様にして
ホログラムの再生を行なった。
【0060】この結果、実施例1と比較して、電荷の蓄
積が少なく、かつ2次電子の発生によりさらに高感度と
なり、実施例1と同様の電子線走査速度で表示したとこ
ろ、干渉縞のコントラストが高くなり、この干渉縞に6
33nmのヘリウムネオンレーザを照射したところ、ホ
ログラムの画質が向上した。
【0061】[実施例6]結晶ではなく、塩化ルビジウ
ムの粉末を、石英基板に製膜したITO上に圧力をかけ
て押し付けることにより平均の厚さが10ミクロンの表
示面を形成し、さらに塩化ルビジウム表面に真空蒸着に
よりアルミを2000オングストローム堆積させてメタ
ルバックとした以外は実施例1と同様にしてホログラム
の再生を行なった。
【0062】この結果、実施例1と比較して、電荷の蓄
積が少なく、かつ2次電子の発生によりさらに高感度と
なり、実施例1と同様の電子線走査速度で表示したとこ
ろ、干渉縞のコントラストが高くなった。塩化ルビジウ
ム粉末は散乱体であり、かつアルミメタルバックが可視
光に対して不透明である。そこで、電子線照射と反対側
から、この干渉縞に633nmのヘリウムネオンレーザ
を照射したところ、反射型ホログラムが再生された。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、表
示面をハロゲン化アルカリもしくはハロゲン化アルカリ
土類すなわち色中心を有する物質を用いて構成するよう
にしたため、電子線により可視領域の光学特性が可逆的
に変化するとともに変化後の特性が比較的安定で寿命が
長い表示面によりホログラムを連続再生することができ
る。すなわち、このような表示面上に電子線で干渉縞を
励起させ、干渉縞でレーザ光を回折・干渉させてホログ
ラムを再生し、干渉縞をレーザ光の照射などにより基底
状態に戻し、再度干渉縞の表示、ホログラムの再生を繰
り返すことにより、ホログラムの連続再生を行なうこと
ができる。その際、色中心を有する物質は、着色原理か
ら明らかなように、高感度・高分解能であるため、干渉
縞を高速で表示・消去するとともに、表示される干渉縞
からは光学ノイズの少ない高S/Nの干渉による高画質
・高コントラストのホログラム像を得ることができる。
【0064】さらに、カラーホログラムも連続再生する
ことができる。また、表示面を微細加工なしのベタ膜と
して、容易かつ低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従ったホログラム再生装置を示す模
式図である。
【図2】 図1の装置において干渉縞の表示を行なう様
子を示す模式図である。
【図3】 図1の装置においてホログラム再生を行なう
様子を示す模式図である。
【図4】 図1の装置の表示面に使用される色中心を有
する物質の着色原理を構造的およびエネルギー的に示す
説明図である。
【図5】 本発明の実施例1において表示面に使用され
る塩化ルビジウムの電子線照射前後の透過スペクトルの
比較を示すグラフである。
【図6】 本発明の実施例3において表示面に使用され
るNaBrの電子線照射後の透過スペクトルを示すグラ
フである。
【図7】 本発明の実施例4において表示面に使用され
る塩化ルビジウム、塩化カリウム、弗化カリウムの電子
線照射後の透過スペクトルを示すグラフである。
【符号の説明】
1:表示面、2:電子線、3:干渉縞、4:電子線照射
手段、5:読出し光、6:ホログラム再生像、7:レー
ザ、8:消去手段、9:拡大レンズ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線照射により光学特性が変化する表
    示面と、この表示面に電子線を照射してホログラム再生
    に必要な干渉縞を書き込む電子線照射手段と、前記表示
    面に書き込まれた干渉縞に読出し光を照射してホログラ
    ム再生を行なう読出し光照射手段とを備えたホログラム
    再生装置において、前記表示面はハロゲン化アルカリも
    しくはハロゲン化アルカリ土類を用いて構成したもので
    あることを特徴とするホログラム再生装置。
  2. 【請求項2】 前記表示面に書き込まれた干渉縞を消去
    する消去手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    のホログラム再生装置。
  3. 【請求項3】 前記消去手段は、光、電磁波、または熱
    を作用させて前記消去を行なうものであることを特徴と
    する請求項2に記載のホログラム再生装置。
  4. 【請求項4】 前記読出し光照射手段はR、G、Bの3
    色の波長の読出し光を照射するものであり、前記電子線
    照射手段は前記3色の読出し光のそれぞれに対応した分
    光吸収の変化および/あるいは干渉縞ピッチによる前記
    干渉縞を書き込むものであり、これにより、3原色のホ
    ログラム画像の同時再生が行なわれることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のホログラム再生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記表示面の電子線照射側の表面に導電
    性処理を施したことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のホログラム再生装置。
  6. 【請求項6】 前記読出し光の照射が前記表示面の電子
    線照射側から行なわれる透過型配置であることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1項に記載のホログラム再
    生装置。
  7. 【請求項7】 前記表示面の電子線照射側の表面には導
    電性処理が施してあり、かつ前記読出し光の照射が前記
    表示面の電子線照射側とは反対側から行なわれる反射型
    配置であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項に記載のホログラム再生装置。
  8. 【請求項8】 前記干渉縞の書込みおよびホログラムの
    再生を所定の周期で連続的に行なうことを特徴とする請
    求項1〜7のいずれか1項に記載のホログラム再生装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112987532A (zh) * 2019-12-17 2021-06-18 Fei 公司 比较全息成像
WO2021215951A1 (ru) * 2020-04-24 2021-10-28 Общество с ограниченной ответственностью "Смартсенсор" Система изменения направления распространения лазерного луча на основе пластины с фотохромным слоем

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