JP2000205755A - 粉粒体熱処理炉 - Google Patents

粉粒体熱処理炉

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JP2000205755A
JP2000205755A JP11011008A JP1100899A JP2000205755A JP 2000205755 A JP2000205755 A JP 2000205755A JP 11011008 A JP11011008 A JP 11011008A JP 1100899 A JP1100899 A JP 1100899A JP 2000205755 A JP2000205755 A JP 2000205755A
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powder
furnace
heat treatment
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furnace body
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JP11011008A
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Tomotoshi Mochizuki
智俊 望月
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉本体内部に滞留したままとなる粉粒体が加
熱処理に与える影響を除去し、粉粒体の処理効率を高め
ること等を目的とする。 【解決手段】 粉粒体が投入されかつ内部の一部領域を
粉粒体の加熱領域とする炉本体を備えた粉粒体熱処理炉
において、炉本体1の下部を開閉する開閉手段2と、炉
本体1の下方にて移動可能に設けられたテーブル3と、
テーブル3の上面に凹状に設けられテーブル3の移動に
より開閉手段2の開状態で炉本体1内部の粉粒体を取り
込む位置と炉本体1から離れる位置とを往復する粉粒体
の収容部7と、炉本体1から離れた収容部7の粉粒体を
加熱領域9で適正に加熱された粉粒体とそれ以外とに分
けて回収する回収手段4とを備えるように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体を加熱処理
する熱処理炉に関し、特に、加熱処理された粉粒体を炉
本体から取り出す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】粉粒体を加熱処理する技術としては、例
えば黒鉛粉末の製造技術がある。この黒鉛粉末の製造技
術では、一般に、カーボン粉末等の原料粉末(粉粒体)
を例えば不活性雰囲気下において約3000℃以上に加熱処
理し、原料粉末を黒鉛化する。この加熱処理に用いられ
る装置としては、従来、特開平7−252726号公
報、特公平3−330号公報、特許第2579561号
公報などに記載のようなアチソン炉のようなバッチ式処
理炉の他に、炉内に投入された粉粒体を加熱処理して炉
下部から取り出すといった連続式の熱処理炉が提案され
ている。このような連続式の熱処理炉は、例えば、内部
の一部領域を粉粒体の加熱領域とする炉本体を備え、こ
の加熱領域にて適正に加熱された粉粒体を取り出すため
に加熱領域より小さい開口面積を持つ取り出し口を加熱
領域の下方に持つ連通管を配している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た連続式の熱処理炉においては、適正に加熱処理された
粉粒体だけを炉本体内部から局部的に取り出すため、加
熱領域以外の領域、例えば内壁部近傍といった領域で滞
留したままとなる粉粒体が生じる。そして、このように
滞留したままとなる粉粒体が生じると、固化する等の特
性の変化を起こした粉粒体が加熱領域の加熱処理へ影響
を与える恐れがあり、適切に粉粒体が加熱されず粉粒体
の処理効率を低下させる場合がある。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、炉本体内部に滞留したままとなる粉粒体が
加熱処理へ与える影響を除去し、粉粒体の処理効率を高
めることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、粉粒体が投入されかつ内部
の一部領域を粉粒体の加熱領域とする炉本体を備えた粉
粒体熱処理炉において、炉本体の下部を開閉する開閉手
段と、炉本体の下方にて移動可能に設けられたテーブル
と、テーブルの上面に凹状に設けられテーブルの移動に
より開閉手段の開状態で炉本体内部の粉粒体を取り込む
位置と炉本体から離れる位置とを往復する粉粒体の収容
部と、炉本体から離れた収容部の粉粒体を加熱領域で適
正に加熱された粉粒体とそれ以外とに分けて回収する回
収手段とを備える技術が採用される。この発明に係る粉
粒体熱処理炉は、加熱処理された粉粒体か否かに関わら
ず炉本体下部から粉粒体を取り出すため、炉本体内部に
滞留したままとなる粉粒体を減少させる。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1の粉粒体
熱処理炉において、収容部の開口面積が炉本体の下部の
開口面積より大きな開口面積をもって形成される技術が
採用される。この粉粒体熱処理炉では、炉本体内部の全
ての粉粒体が、順次下方に移動し収容部へと取り出され
るため、炉本体内部に滞留したままとなる粉粒体が生じ
る可能性が極めて低い。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項1又は2の
粉粒体熱処理炉において、テーブルが、収容部の粉粒体
を冷却するための冷却手段を備える技術が採用される。
この粉粒体熱処理炉では、粉粒体が、冷却された収容部
の形成面に接することにより回収手段で取り扱い可能な
温度にまで速やかに冷却される。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の粉粒体熱処理炉において、収容部
が、テーブルに設けられた穴部の内壁とこの内壁に摺接
して昇降可能なブロックの上面とで囲われた凹状のスペ
ースであって、ブロックが昇降することによって収容容
積が定められる技術が採用される。この粉粒体熱処理炉
では、粉粒体の投入量やテーブルの冷却能力に対応して
ブロックの昇降する距離を設定することにより粉粒体の
取り出し量が定められる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1〜図5を参照して説明する。図1は、本発明に係る
粉粒体熱処理炉を示す断面図である。この粉粒体熱処理
炉は、カーボン粉末等の原料粉末(粉粒体)を加熱処理
して黒鉛化することを目的とし、炉本体1、開閉手段
2、テーブル3および回収手段4とで構成されている。
テーブル3は、横方向左右(ここで、左右は図1におけ
る左右方向をいい、上下については図1における上下方
向と定める)に移動可能であって、冷却手段5とブロッ
ク6とを備えており、ブロック6が昇降することによっ
てテーブル3の上面に凹状の収容部7が形成される。
【0010】炉本体1は、側壁に設けられた加熱手段8
によって黒鉛化領域9(加熱領域)の原料粉末を黒鉛化
する。炉本体1は、原料粉末が投入される円柱状の貫通
孔によって炉本体1内部が形成されており、内部の粉粒
体が上から下へ順次滞りなく送り出されることを目的と
して内壁面がある程度滑らかな状態となっている。ま
た、同目的に対して、炉本体1内部の断面積が上から下
に向かって徐々に大きくなるような適度なテーパ形状と
なっていてもよい。もちろん、内部の形状はこれに限る
ものではなく、例えば角柱状の貫通孔といった形状であ
ってもよく、粉粒体が滞りなく送り出されるような種々
の形状が適用可能である。
【0011】加熱手段8として、制御装置および電源と
接続されている電極10、11が、黒鉛化領域9に対応
して炉本体1の対向する側壁に取り付けられている。こ
の電極10、11間に通電することによって、原料粉末
は、固有抵抗に応じたジュール熱で自ら発熱して約3000
℃以上の黒鉛化領域9を形成し、この領域の原料粉末を
黒鉛化する。投入される原料粉末としては、粉状体およ
び粒状体を含むものであって、高温度で加熱すれば黒鉛
化でき、加熱温度域で導電性を有するような、例えば炭
素材、炭素の前駆体等が用いられる。
【0012】電極10、11の配置は、図1に示すよう
に同一水平レベルに配置することや、炉本体1の中心を
挟んで対称に配置することに限定されず、それぞれズレ
た状態で配置するものであってもよい。また、電極1
0、11は、一組に限定されず、複数組の電極をそれぞ
れ対向配置させ、電極10、11を含めて制御装置でス
イッチングして所定の時間間隔でいずれか一組の電極に
順次通電させるような構成であってもよい。この構成に
より、黒鉛化領域9が炉本体1の中央付近に略円形に形
成されることになる。なお、電極10、11一組で加熱
する場合には、電極間を長径とする楕円形状の黒鉛化領
域9が形成される。
【0013】開閉手段2は、シャッタ12とシリンダ等
を有する駆動部13とでテーブル3の上面に構成されて
おり、収容部7の上部および炉本体1の下部を開閉す
る。シャッタ12は、炉本体1の下面とテーブル3の上
面との間に形成される間隙の大きさに対応した形状とな
っており、炉本体1の下部をシャッタ12で閉状態とす
ることで炉本体1内部の粉粒体が外へ流出するのを遮断
するための十分な大きさと強度を持った構造となってい
る。またここでは、開閉手段2は、駆動部13がテーブ
ル3の上面に設置されシャッタ12がテーブル3の上面
に沿って摺接するように構成されているが、この開閉手
段2は、炉本体1に備えられてもよく、例えば、炉本体
1下部において駆動手段を持った回動自在なシャッタ等
を設けて、これにより炉本体1下部を開閉するといった
構成であってもよい。なお、図1のように駆動部13が
テーブル3に設置される場合には、シャッタ12をテー
ブル3と共に移動させて、収容部7が移動する際の粉塵
の発生を抑制するといったことが可能となる。
【0014】炉本体1は、テーブル3上に架設した堅固
な構造物に動かないように設置されており、また、テー
ブル3は、油圧スライダ等を有する駆動部14を備え、
炉本体1の下面に沿って横方向左右に移動可能に構成さ
れている。テーブル3本体には、略円形断面の穴部15
が形成されており、この穴部15の内壁15aに摺接し
てブロック6が昇降する。内壁15aとブロック6の上
面6aで囲われた凹状のスペースは、粉粒体を収容する
ための収容部7であって、炉本体1内部の粉粒体を取り
込む位置と炉本体1から離れた位置との間を往復する。
これにより、テーブル3は、炉本体1から取り出された
粉粒体を収容部7に収容し、回収手段4によって回収可
能な位置にまで粉粒体を移送する。
【0015】ブロック6は、油圧シリンダ等を有する駆
動部16を備え、穴部15内を昇降する。ブロック6の
昇降距離は、シャッタ12が収容部7を閉めた状態でこ
のシャッタ12の下面にブロック6の上面6aが接する
位置を上限として、その上限位置から降下する距離であ
って、あらかじめ諸条件に基づいて設定されている。こ
のブロック6の昇降距離が設定されることで、収容部7
の収容容積が定められる。諸条件として、原料粉末の投
入量や加熱処理速度、テーブル3の冷却能力、あるいは
回収速度等といったものが考慮され、効率的な作業を行
えるようなブロック6の昇降距離が設定されている。
【0016】また、収容部7の開口面積は、炉本体1の
下部の開口面積よりも大きくなるように形成されてい
る。これは、加熱処理された粉粒体か否かに関わらず炉
本体1内部の全ての粉粒体が、順次下方に移動し収容部
7へと取り出されることを目的としている。すなわち、
上述した収容部7の収容容積に応じて、炉本体1内部の
粉粒体が下から順に一定量ずつ取り出されれ、炉本体1
の上方から粉粒体を投入することによって、炉本体1内
部の粉粒体全体が上から下へと徐々に移動する。
【0017】なお、ブロック6は必ずしも昇降動作を必
要とするものではなく、炉本体1下部より所定量の粉粒
体を黒鉛粉末の形成分布状態を崩すことなく取り出すこ
とを目的としたものであればよく、収容部7が所定の容
積にあらかじめ定められた凹形状の単なる穴であっても
よい。
【0018】回収手段4は、回収ノズル17と吸引装置
18とで構成されている。回収ノズル17は、A−A断
面が図2に示すように、内部が2重構造となっているダ
クトであって、内側吸引部17aと外側吸引部17bと
で構成されている。これにより、図1において、回収手
段4は、炉本体1内部から取り出され移送された粉粒体
を、黒鉛化領域9で適正に加熱された黒鉛粉末とそれ以
外の粉粒体とに分けて回収する。そこで、内側吸引部1
7aの断面は、面積が黒鉛化領域9の水平断面積より等
しいかやや小さくかつ適正に加熱された黒鉛粉末だけを
吸引できるような形状にて形成されている。一方、外側
吸引部17bの断面は、内側吸引部17aで吸引されな
い残りの粉粒体を吸引することが可能となるような大き
さで収容部7を内包する形状に形成されている。また、
内側吸引部17aは、効率よく黒鉛粉末だけを吸引する
ために外側吸引部17bよりもノズル先端が長くなって
おり、このノズル先端を黒鉛粉末の中へ突出する。な
お、回収ノズル17の形状はこれに限るものではなく、
黒鉛粉末とそれ以外の粉粒体とを分けて回収できればよ
く、種々の形状が適用可能である。
【0019】吸引装置18は、回収ノズル17を介して
収容部7の粉粒体を吸引する装置であって、例えば、ブ
ロアを有するバキューム装置や真空ポンプを有する負圧
装置といったものが用いられる。回収ノズル17の構造
に応じて、内側吸引部17aと外側吸引部17bとから
それぞれ別々に粉粒体を回収する。内側吸引部17aか
ら回収された粉粒体は、適正に加熱された黒鉛粉末とし
て後工程へと受け渡される。一方、外側吸引部17bか
ら回収された粉粒体は、原料粉末として再び炉本体1へ
と投入される。また、吸引装置18は、収容部7の粉粒
体を吸引する際に、まず外側吸引部17bから先に吸引
するように設定されている。これは、収容部7の外周部
の粉粒体を先に吸引することで収容部7において中央部
から外周部へ向かう雰囲気の流れを形成し、内側吸引部
17aに外周部の未処理の粉粒体が吸い込まれることを
防止して内側吸引部17aから均一な黒鉛粉末を吸引す
ることを目的としている。
【0020】また、テーブル3は、収容部7の粉粒体を
冷却するための冷却手段5が備えられている。テーブル
3本体とブロック6はそれぞれ内部に空洞や長孔等の冷
媒通路19が設けられており、冷媒供給手段20に接続
されている。テーブル3本体およびブロック6は、粉粒
体と当接する面および炉本体1からの熱を受ける部分の
近傍が熱伝導性の高い素材(例えば銅など)で形成され
ており、冷却手段5は、冷媒供給手段20によって冷却
媒体を冷媒通路19に送り込む。これにより、熱によっ
てテーブル3の構成部材が損傷するのを防止するととも
に、当接する粉粒体を冷却することが可能となる。すな
わち、炉本体1から取り出されて収容部7に収容された
粉粒体は、ブロック6の上面6aと穴部15の内壁15
aに当接することにより回収ノズル17にて回収可能な
温度にまで速やかに冷却される。ここで使用される冷媒
は、冷却水(冷却液)もしくは冷却ガスのいずれかもし
くはその両方であって、粉粒体の取り出し量や特性に応
じて使い分けられる。
【0021】また、炉本体1は、所定のガスを吹き込ん
で炉本体1の内部を所定雰囲気に設定するためのガスの
供給手段が設けられてもよい。ここで供給するガスは、
原料粉末の黒鉛化に支障のないガス、例えば酸素を含ま
ない窒素ガスやアルゴンガスなどが用いられる。これに
より原料粉末の酸化を防止し、また炉本体1内部での粉
粒体の滞留を抑制することが可能となる。
【0022】続いて、以上のように構成された粉粒体熱
処理炉の動作について図1および図3〜5を用いて説明
する。本発明に係る粉粒体熱処理炉では、投入された粉
粒体を加熱処理し、加熱処理された粉粒体か否かに関わ
らず炉本体下部から粉粒体を取り出し、適正に加熱処理
された粉粒体とそれ以外の粉粒体とに分けて回収する。
まず、図1において、炉本体1に原料粉末(粉粒体)を
投入し、電極10、11間を所定電流および電圧で通電
すると、黒鉛化領域9(加熱領域)において原料粉末の
固有抵抗に応じたジュール熱により原料粉末自体が加熱
処理され黒鉛化する。
【0023】ここで、図1における炉本体1内部の粉粒
体は、すでに下部からの粉粒体の取り出しが繰り返し行
われた状態であって、加熱処理され黒鉛化した黒鉛粉末
が黒鉛化領域9の下方に伸びて円柱状に積み重なった領
域と、加熱処理されていない粉粒体の領域とに分かれて
いる。図1中の点線Bで示す中央部の領域が加熱処理さ
れた黒鉛粉末の領域である。この状態から、駆動部13
によってシャッタ12が右方向へ押し出されると、図3
に示すように炉本体1下部を閉状態とするとともに、所
定量の粉粒体が収容部7に収容される。収容された粉粒
体は、冷却されたブロック6の上面6aや内壁15aに
当接して、回収ノズル17にて取り扱い可能な温度にま
で速やかに冷却される。
【0024】シャッタ12は右方向へ押し出された状態
のままで、テーブル3を左方向へ移動させると収容部7
の粉粒体は回収ノズル17の下方へと移送される。この
テーブル3が移動するとき、炉本体1の下面はテーブル
3の上面と摺接しており、これにより炉本体1の下部は
閉状態のままであるため粉粒体は炉本体1から流出しな
い。次に、シャッタ12が左へ引き込まれることによ
り、収容部7の上方が開放され、回収ノズル17の先端
が図5のように収容部7へと移動する。このとき、内側
吸引部17aの先端は、図中Bで示す中央部の黒鉛粉末
の領域に突出されている。なお、この内側吸引部17a
のノズル先端の形状は、事前に収容部7の粉粒体を取り
出して分析することによって適正な黒鉛粉末だけを効率
的に回収できるように定められている。
【0025】吸引装置18を作動させると、内側吸引部
17aからは中央部の黒鉛粉末だけが回収され、外側吸
引部17bからは内側吸引部17aで吸引されない残り
の粉粒体が回収される。そして、吸引装置18にて回収
された粉粒体は、内側吸引部17aから回収された黒鉛
粉末は後工程へと受け渡され、外側吸引部17bから回
収された粉粒体は原料粉末として再び炉本体1へ投入さ
れる。
【0026】収容部7の粉粒体の回収が終了して回収ノ
ズル17が持ち上げられると、シャッタ12が右へ押し
出されるとともにブロック6が上昇し、収容部7のスペ
ースがなくなった図5の状態になる。ブロック6および
シャッタ12がこの状態のままで、テーブル3を右方向
へ移動させる。ここで、このテーブル3の右方向への移
動の際にブロック6を上昇させるのは、シャッタ12が
炉本体1下部へ移動したときに炉本体1内部の粉粒体の
重みでシャッタ12がたわまないように下から支えるこ
とを目的としている。その後、シャッタ12を左へ引き
込むと炉本体1下部が開状態となり粉粒体がブロック6
の上面6aに当接する。次にブロック6を降下させるこ
とにより再び収容部7が形成されて炉本体1内部の粉粒
体が取り出され、図1の状態に戻る。
【0027】ここで、ブロック6が降下する距離は、原
料粉末の投入量など各諸条件に基づいて適切に設定され
ており、その距離に応じて収容部7に取り出される粉粒
体の量が定められる。また、収容部7の開口面積は炉本
体1の下部の開口面積よりも大きく形成されているた
め、このブロック6が降下する際に炉本体1内部の粉粒
体全体が下方へと移動する。そして、これら一連の動作
を繰り返すことによって、炉本体1内部に滞留したまま
となる粉粒体が生じることなく、炉本体1内部の粉粒体
全てが下部より一定量ずつ順次取り出される。
【0028】以上のように、粉粒体を連続的に加熱処理
するプロセスの中で、加熱処理された粉粒体か否かに関
わらず炉本体下部から粉粒体を取り出すことができる。
【0029】なお、前記実施の形態において示した各構
成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明
の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき
種々変更可能である。図示のものでは、炉本体1の下方
にてテーブル3が横方向左右に移動したが、例えば、炉
本体1下部に開閉手段2を備え、テーブル3が縦方向上
下に移動するといった構成としてもよい。さらに、図示
のものでは炉本体1は固定され、テーブル3と収容部7
が移動したが、例えば、テーブル3を固定しかつ収容部
7を複数設けて、この上方において炉本体1を収容部7
に対応させて移動させるといった構成としてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る粉
粒体熱処理炉は、加熱処理された粉粒体か否かに関わら
ず炉本体下部から粉粒体を取り出すため、炉本体内部に
滞留したままとなる粉粒体を減少させるとともに滞留し
ている粉粒体が加熱処理へ与える影響を減少させ、安定
した品質で処理粉粒体を製造することができる。また、
適正に加熱された処理粉粒体とそれ以外の未処理粉粒体
とを分けて回収し、未処理の粉粒体は原料粉末として再
度炉本体へ投入するため、炉本体内部に滞留し特性が変
化して使用できなくなるといった粉粒体が生じることが
ほとんどなくなり、製造コストを低減できる。
【0031】請求項2に係る粉粒体熱処理炉は、収容部
の開口面積が炉本体の下部の開口面積より大きな開口面
積をもって形成されており、炉本体内部の全ての粉粒体
が、順次下方に移動し収容部へと取り出されるため、炉
本体内部に滞留したままとなる粉粒体が生じる可能性が
極めて低く、これにより滞留した粉粒体が加熱処理へ与
える影響はほとんどなく、粉粒体の処理効率を高めるこ
とができる。
【0032】請求項3に係る粉粒体熱処理炉は、収容部
の粉粒体を冷却するための冷却手段が備えられているた
め、回収手段で取り扱い可能な温度にまで粉粒体が速や
かに冷却され、処理工程時間の短い製造プロセスを実現
でき、生産性が向上する。
【0033】請求項4に係る粉粒体熱処理炉は、収容部
の粉粒体に当接するブロックが昇降するため、粉粒体の
投入量やテーブルの冷却能力に対応してブロックの昇降
する距離を設定することで粉粒体の取り出し量が定めら
れ、諸条件に応じた適切な生産条件を容易に設定するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る粉粒体熱処理炉の実施形態を示
す断面図である。
【図2】 回収ノズルの構造を示す断面図である。
【図3】 上記した本発明の一実施例の動作を説明する
図である。
【図4】 上記した本発明の一実施例の動作を説明する
図である。
【図5】 上記した本発明の一実施例の動作を説明する
図である。
【符号の説明】
1 炉本体 2 開閉手段 3 テーブル 4 回収手段 5 冷却手段 6 ブロック 6a 上面 7 収容部 9 黒鉛化領域(加熱領域) 15 穴部 15a 内壁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体が投入されかつ内部の一部領域を
    粉粒体の加熱領域とする炉本体を備えた粉粒体熱処理炉
    において、 前記炉本体の下部を開閉する開閉手段と、 前記炉本体の下方にて移動可能に設けられたテーブル
    と、 該テーブルの上面に凹状に設けられ該テーブルの移動に
    より前記開閉手段の開状態で前記炉本体内部の粉粒体を
    取り込む位置と該炉本体から離れる位置とを往復する粉
    粒体の収容部と、 前記炉本体から離れた前記収容部の粉粒体を前記加熱領
    域で適正に加熱された粉粒体とそれ以外とに分けて回収
    する回収手段とを備えることを特徴とする粉粒体熱処理
    炉。
  2. 【請求項2】 前記収容部は、その開口面積が前記炉本
    体の下部の開口面積より大きな開口面積をもって形成さ
    れることを特徴とする前記1記載の粉粒体熱処理炉。
  3. 【請求項3】 前記テーブルは、前記収容部の粉粒体を
    冷却するための冷却手段を備えることを特徴とする請求
    項1又は2記載の粉粒体熱処理炉。
  4. 【請求項4】 前記収容部は、前記テーブルの上面から
    設けられた穴部の内壁と該内壁に摺接して昇降可能なブ
    ロックの上面とで囲われた凹状のスペースであって、該
    ブロックが昇降することによって収容容積が定められる
    ことを特徴とする前記1〜3のいずれか一項に記載の粉
    粒体熱処理炉。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011237094A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Ngk Insulators Ltd 粉体焼成プラントの運転方法

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