JP2000204904A - アクティブダンパシ―ル - Google Patents

アクティブダンパシ―ル

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JP2000204904A
JP2000204904A JP11007218A JP721899A JP2000204904A JP 2000204904 A JP2000204904 A JP 2000204904A JP 11007218 A JP11007218 A JP 11007218A JP 721899 A JP721899 A JP 721899A JP 2000204904 A JP2000204904 A JP 2000204904A
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seal
vibration wave
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vibration
active damper
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Withdrawn
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JP11007218A
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Masa Hirota
雅 廣田
Kimihiro Kishi
公博 貴志
Seiji Mita
政二 見田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ロータディスクを冷却する冷却流路と燃焼ガ
ス流路との間に形成される隙間のシールは、被シール媒
体の通過によって発生する振動の励振力の特定がしにく
く、振動の低減を行うためのダンパの設計が困難であ
り、振動を低減することが困難であった。このような不
具合を解消してシールに発生する振動を効果的に低減さ
せることのできるアクティブダンパシールの提供を課題
とする。 【解決手段】 回転体と静止部材との間に介装され、回
転体に設置されたシール013、被シール媒体の通過で
シールに発生する発生振動波を検知する振動波検知手段
3、発生振動波と180度位相のずれた低減振動波を発
生させる信号を出力する制御手段2、制御手段からの信
号により低減振動波を発生させ、シールに向けて放射さ
せて発生振動波を低減させる振動波放出手段4とを設け
るものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温の燃焼ガスで
駆動されるガスタービン、特に、航空機用のガスタービ
ンにおいて、燃焼ガス流路の内側に配置されるロータデ
ィスクを冷却して、高温劣化を防止するために、ケーシ
ングの外周側に設けられる燃焼ガス流路とは別に、燃焼
ガス流路の内側に設けた冷却流路を流すようにした冷却
空気が、燃焼ガス流路内に流入するときに、回転体と静
止部材との間に形成された隙間に設置されるシール周辺
を高速で流れる冷却空気によって発生するシールの振動
を能動的に低減するためのアクティブダンパシールに関
する。
【0002】
【従来の技術】高温の燃焼ガスで駆動される航空機用の
ガスタービン等においては、燃焼ガス流路の内側に配置
されるロータ外周面、ロータディスクが、燃焼ガスから
伝達される熱により加熱され、高温劣化するのを防止す
るために、燃焼ガス流路よりもガスタービンのロータが
設けられている軸心側の内側に冷却流路を設けて、この
冷却流路に冷却空気を流し冷却するようにしている。こ
の冷却流路を流すようにした冷却空気は、燃焼ガス流路
を流れ動翼を駆動する燃焼ガスと略バランスする圧力に
して、ロータ外周面近傍から冷却流路に供給され、ロー
タ外周面、ロータディスクおよび動翼の翼根部を冷却し
た後、これらの回転体と回転体近傍の静止部材との間に
設けた隙間から燃焼ガス流路に流出させるようにしてい
る。
【0003】このような冷却空気は、前述した被冷却体
の冷却効果を高めるために、隙間からの流出を制御して
燃焼ガスとの混合を遅らせるように回転体である動翼の
翼根部と動翼の上流側に配置される静翼の翼端(内周
端)より内側に設置された静止部材との間にシールを設
けるようにしている。このシールの設置は、前述したロ
ータ,ロータディスクの冷却に効果があるばかりでな
く、燃焼ガス流路への低温の冷却空気の流入による燃焼
ガスの温度低下を防止し、タービン効率の劣化にも効果
がある。
【0004】隙間に設置されるこのようなシールは、通
常、動翼の翼根部とロータディスクとの間で、周方向に
回転体に配設された円環状のシール部材から上流側に突
出させた突出材の先端に設けた突部の先端から静止部材
に向けて突出して設けた先端を、静止部材に近接させて
設けるようにした構成にされている。
【0005】図2は、一般的なガスタービンの部分断面
を示す図である。図2(a)に示すように、ガスタービ
ン01の外周を形成するケーシング02の内部外周側に
は、図示省略した上流側に設置された燃焼器で発生させ
た高温の燃焼ガスを流すようにした燃焼ガス流路03
が、ガスタービン01の軸方向に形成されている。
【0006】この燃焼ガス流路03内には、ケーシング
02の内周面に穿設された溝に外環が嵌合されて固定さ
れ、外環を貫通させた作動軸を回動させることにより、
燃焼ガスの流れの方向に対する姿勢角を変えて、流入す
る燃焼ガスの流速、流れの方向を制御して流出させるよ
うにした、翼型形状の断面形状にされた静翼04と、静
翼04から流出する高温、高速の燃焼ガスで作動して、
ロータ06を回動させて動力を外部へ出力する動翼05
が、複数段にわたって燃焼ガスの流れ方向に配設されて
いる。
【0007】この動翼05は、静翼04と同様に翼型形
状の断面形状にされて、ガスタービン01の軸心に沿っ
て配設されたロータ06の外周面から突出して設けられ
たロータディスク07の外周面全周にわたって穿設され
た溝内に、その翼根部を嵌合させて全周にわたり植設さ
れ固定されるようにしている。また、静翼04の翼端
(内周端)を支持する内環の内周面と、ロータ06外周
面およびロータディスク07との間には、燃焼ガス流路
03と分離されて冷却流路08が設けられ、燃焼ガス流
路03内に設置されて高温化する動翼05の翼根部を支
持しているロータディスク07、およびロータ06外周
面を冷却するための冷却空気をロータ06外周面近傍と
の間に設けた隙間から取り入れて流すようにしている。
【0008】この冷却流路08を流すようにした冷却空
気は、燃焼ガス流路03を流れる燃焼ガスの圧力と略バ
ランスする圧力にして冷却流路08に供給され、冷却流
路08を流れる間にロータ6、ロータディスク07を冷
却した後、可動部である動翼05、およびロータディス
ク07と静止部である静翼04の内環の内周面との間に
形成される隙間を通じて、最終的には燃焼ガス流路に流
出させるようにしている。
【0009】前述したように、冷却流路08に供給され
る冷却空気は、燃焼ガスの圧力とバランスした圧力にし
て供給されるようにしているが、ガスタービン01の負
荷変動によっては、冷却空気と燃焼ガスとの圧力バラン
スがくずれることがあり、冷却流路08に供給された冷
却空気は、ロータ06外周面およびロータディスク07
を充分冷却することなく、低温状態のまま隙間を通じて
燃焼ガス流路03内に流入し、燃焼ガス温度を低下させ
てタービン効率を劣化させ、又は逆に高温の燃焼ガスが
冷却流路08に流入して、ロータディスク07を高温化
させて強度を低下させ、又はロータ06の外周面を高温
化させてロータ06を変形させることがある。
【0010】このために、動翼05の翼根部とロータデ
ィスク07との間の上流側に周方向に配設され、Ni合
金で形成された円環状のシール基材09、シール基材0
9の上流側の面から静止部材が設置された上流側に向け
て突出させて設けられた突出材010,突出材010の
先端部でラビリンスを形成する突部011からなるシー
ル013と静翼04の内環内周面の突部011と対向す
る位置に張設されたNi合金で形成されたハニカム材0
12とから形成されるシール装置を設けて、例えば、図
2(b)に矢視で示すように、冷却流路08から燃焼ガ
ス流路03へ流出する冷却空気の漏洩流014を制御す
るようにしている。
【0011】しかしながら、漏洩流014である被シー
ル媒体の流速が特に、加速されることから、この被シー
ル媒体の流体力により、シール013に大きな音響振動
を発生することがある。特に、シール013のうち、接
触時の破損を軽微するために柔構造にされ、特に上流側
に突出させた長い突出材010、および突出材010の
先端に設けるようにした突部011では被シール媒体で
あるこの漏洩流014が発生させる音響的振動に反応し
て大きな振動を起こし、シール性を劣化させ、冷却効率
を低下させるとともに、突部011とハニカム材012
の接触を引き起し損傷することがある。
【0012】このようなシール013、特に突出材01
0、突部011に発生する音響的振動を押さえるため
に、従来、突部011を設けるようにした突出材010
の先端で突部011が設けられる側とは反対側の下面に
ダンパ015を組み込み、振動を低減することが行われ
ている。すなわち、突出材010下面に組み込まれたダ
ンパ015は、動翼05、ロータディスク07等の回転
部の回転中にダンパ015に働く遠心力により摩擦力を
発生させて、この摩擦力をシール013を構成する突出
材010、突部011に伝達し、シール013に発生す
る音響的振動を、この摩擦力で減衰させる構造としたも
のである。
【0013】しかしながら、シール013に発生する音
響的振動を効果的減衰させるために必要なダンパ015
の構造を、計算により設計することはシール013周辺
を流れる被シール媒体の流速が大きく変化するために、
被シール媒体の通過による励振力の特定が難しく、シー
ル013に発生する音響的振動を効果的に低減させるこ
とのできるダンパ015の設計が、困難であるという不
具合があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、回転体に設
置されるシールに、シールの周辺を高速で流れる被シー
ル媒体によって発生する音響的振動を低減するため、従
来設けるようにしている振動低減装置の設計上の困難性
を回避して、シールに発生する振動の振動数、振幅のい
かんに拘わらず、効果的に低減することのできるアクテ
ィブダンパシールを提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のアク
ティブダンパシールは、次の手段とした。
【0016】(1)回転体に設置され、回転体と回転体
近傍の静止部材との間に形成される隙間を通過する被シ
ール媒体の流れを一定量にして、隙間を通過する被シー
ル媒体の漏洩流量を制御するためのシールを設けた。
【0017】(2)シールを設けた隙間周辺を流れる被
シール媒体の流体力によって、シールに発生している音
響的振動である発生振動波を検知し、発生振動波の波形
(振動数)、振幅等からなる振動特性を出力する、圧電
素子若しくはマイクロフォン等からなる振動波検知手段
を設けた。
【0018】(3)振動波検知手段で検知され、入力さ
れた発生振動波を180度位相のずれた逆位相の振動波
にして、シールに発生している発生振動波に放射して、
発生振動波と相殺させることにより、発生振動波を減衰
させることのできる低減振動波を発生させる信号を、振
動波放出手段へ出力する制御手段を設けた。
【0019】(4)制御手段から入力された信号によ
り、発生振動波を低減させることのできる低減振動波を
発生させて、音響的振動である発生振動波が発生してい
るシールに向けて放射させ、シールに発生している発生
振動波を低減振動波により相殺することにより、シール
の発生振動波を低減させる圧電素子若しくはスピーカー
等からなる振動波放出手段を設けた。
【0020】(a)本発明のアクティブダンパシール
は、上記(1)〜(4)の手段にしたことにより、回転
体と回転体近傍の静止部材との間に形成される隙間に設
けられたシールに、隙間を通過する被シール媒体の通過
により発生している音響的振動である発生振動波の波形
(振動数)等の振動特性が、常時正確に検知でき、この
検知された振動特性の波形に対応して180度位相のず
れた逆位相の波形の低減振動波を発生させて、この低減
振動波を音響的な発生振動波が発生しているシールに向
けて放射させることにより、シールに発生している発生
振動波が、いかなる振動特性のものである場合において
も、より効果的に低減させることができる。
【0021】すなわち、隙間を通過する被シール媒体の
通過により、隙間に設けられたシールに発生する種々の
発生振動波に対応して、剛性、重量分布を設計する必要
のあったダンパの設計上の困難性が解消でき、しかもシ
ールに発生している発生振動波が、いかなる振動特性の
ものである場合においても、効果的に低減させることが
でき、シール性を向上させることができ、隙間から漏洩
する被シール媒体の漏洩流量を所定の流量に制御するこ
とができる。
【0022】また、本発明のアクティブダンパシール
は、上記(1)〜(4)の手段に加え、次の手段とし
た。
【0023】(5)(3)の手段における制御手段が、
振動波検知手段で検知されたシールに発生している発生
振動波の波形と180度位相のずれた逆位相の波形にす
るとともに、逆位相にされる低減振動波の振動特性であ
る振幅を、発生振動波の振幅と略等しい大きさにして、
シールに放射して、シールに発生している発生振動波を
低減させる信号にして振動波放出手段に出力するものと
した。
【0024】(b)本発明のアクティブダンパシール
は、上記(a)に加え、上記(5)の手段にしたことに
より、シールに発生している発生振動波は、発生振動波
の波形と180度位相のずれた逆位相の波形にされ、し
かも、発生振動波の振幅と略等しい大きさの振幅にされ
た低減振動波の放射により、より効果的に発生振動波を
低減させることができ、被シール媒体の通過によりシー
ルに発生する発生振動波を、より小さなものに減衰させ
ることのでき、シールが殆ど振動せずシール性に富むも
のにでき、被シール媒体の漏洩流量をより効果的に制御
することができる。
【0025】また、本発明のアクティブダンパシール
は、上記(1)〜(4)の手段、又は上記(1)〜
(5)の手段に加え、次の手段とした。
【0026】(6)(2)の手段における振動波検知手
段、(3)の手段における制御手段、および(3)の手
段における振動波放出手段が、回転体との間に隙間を形
成して配設される回転体近傍に配設される静止部材に取
りつけられるものとした。
【0027】(c)本発明のアクティブダンパシール
は、上記(a)又は上記(a)、(b)に加え、上記
(6)の手段にしたことにより、振動波検知手段、制御
手段および振動波放出手段が、振動の比較的小さい若し
くは殆んど振動しない静止部材に設置されるので、これ
らの手段を故障の少ない安定した作動をするものにで
き、シールに発生している発生振動波の振動減衰を、よ
り信頼性の高いものにすることができる。また、前述し
たように従来のシールに発生する発生振動波の低減装置
が接触方式であることに対し、非接触方式にでき、しか
も、回転部にとりつける必要がなく取付けが簡易にな
る。
【0028】
【実施の形態】以下、本発明のアクティブダンパシール
の実施の一形態を図面にもとづき説明する。なお、図に
おいて図2に示す部材と同一若しくは類似の部材には、
同一符号を符して説明は極力省略する。図1は本発明の
アクティブダンパシールの実施の第1形態を示す図で、
図1(a)は図2(b)に対応して示す本実施の形態の
アクティブダンパシールの縦断面図、図1(b)は図1
(a)に示す矢視A−Aにおける横断面図である。
【0029】図に示すように、上端部が図2(a)に示
す静翼04の内環に固着され、縦断面形状が鋳型にされ
て、鋳型の水平部下面に前述したハニカム材012を配
設するようにした、ハニカム取付用円環5のハニカム材
012設置部と対向する水平部上面には、シールに発生
している振動を解析するとともに、解析結果にもとづ
き、シール013に発生している振動を低減させること
のできる低減振動波を発生させる制御手段としての制御
装置2が設置されている。
【0030】また、水平部から垂下させたハニカム取付
用円環5の突部011(突出材010)と対向する側面
には、シール013に発生している発生振動波である音
響的振動を検知する振動波検知手段としてのマイクロフ
ォン3および前述した制御装置2で発生させた低減振動
波をシール013に向けて放射する振動波放出手段とし
てのスピーカ4が、図2(b)に示すように、交互に周
方向へ等ピッチにして配設されている。
【0031】さらに、各マイクロフォン3およびスピー
カ4を制御装置2との間は、信号を相互に伝達するため
のコード6で連結されている。なお、図において7は、
図2(a)に示すように燃焼ガス流路03の内側に配置
されるエンジンの先端部を固定するためボルトである
が、本実施の形態のアクティブダンパシール1とは関連
性が薄いので、図1(b)においては省略した。
【0032】本実施の形態のアクティブダンパシール1
は、上述のように構成されているので、シール013周
辺を通過する被シール媒体として冷却空気により、シー
ル013、特に、柔構造にされている突出材010、突
部011に音響的振動が発生したときには、マイクロフ
ォン3によりシール013に発生音響的振動を受信し
て、コード6により制御装置2に伝達する。
【0033】制御装置2では、マイクロフォン3により
集録され、伝達された音響的振動を、付設した解析装置
により周波数解析した後、シール013に発生している
音響的振動と逆位相の低減振動波を発生させる信号をス
ピーカ4に発信する。制御装置2から低減振動波を発生
させる信号を受信したスピーカ4は、圧電素子の作動に
より、音響的振動波と逆位相の低減振動波を発生させ
て、シール013に向けて放射することにより、シール
に発生している発生振動波を減衰させることができる。
【0034】また、詳細説明は省略するが制御装置2
が、前述したように、マイクロフォン3で検知されたシ
ール013に発生している音響的振動の波形と180度
位相のずれた逆位相の波形にするとともに、逆位相にさ
れる低減振動波の振幅を、発生振動波の振幅と略等しい
大きさにして、シール013に放射してシール013に
発生している音響的振動を低減させる信号にし、スピー
カ4に出力するものにすれば、シール013に発生して
いる音響的振動は、180度位相のずれた逆位相の波形
にされ、しかも、音響的振動の振幅と略等しい大きさの
振幅にされた振動低減効果の大きい低減振動波の放射に
より、より効果的に低減させることができる。すなわ
ち、冷却空気の通過によりシール013に発生している
音響的振動は、上述した実施の形態のものに比較して、
より小さなものに減衰させることができる。
【0035】このように、上述した実施の形態のアクテ
ィブダンパシールによれば、 (1)シール013を振動させる音響的振動の励振力レ
ベルを特定することができなくても、スピーカ4で発生
させる低減振動波の出力レベルをマイクロフォンで検知
した発生振動波を効果的に低減するものに能動的に調整
することにより、シール013に発生する音響的振動を
押さえることができる。 (2)振動波放出手段としてのスピーカ4は、圧電素子
により制御装置2から受信した信号によって、振動数を
任意に調整することができるため、様々な周波数の振動
に対し対応が可能である。 (3)従来のダンパ構造が回転部品に取り付けるように
しているのに対し、シール013に発生する音響的振動
を低減する制御装置2、マイクロフォン3およびスピー
カ4が静止部材であるハニカム取付用円環5に取り付け
られるため、構造に対する制約が少なく、また、構造と
しての部品の精度が不必要となるとともに、作動を信頼
性の高いものにできる等の利点がある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアクティ
ブダンパシールは、回転体に設置され、回転体と回転体
近傍の静止部材との間に形成される隙間を通過する被シ
ール媒体の漏洩流量を制御するシール、通過する被シー
ル媒体の流体力によって、シールに発生する発生振動波
を検知して、振動波検知手段、振動波検知手段で検知さ
れた発生振動波の波形と180度位相のずれた逆位相の
波形にして、発生振動波を減衰させることのできる低減
振動波を発生させる信号を、振動波放出手段へ出力する
制御手段、入力された信号により、低減振動波を発生さ
せシールに向けて放射させて、発生している発生振動波
を低減させるスピーカー等からなる振動波放出手段から
なるものとした。
【0037】これにより、回転体と回転体近傍の静止部
材との間に形成される隙間を通過する、被シール媒体の
通過により発生するシールの発生振動波の振動特性が、
常時正確に検知でき、この振動波に対応して180度位
相のずれた逆位相の波形の低減振動波を発生させて、こ
の低減振動波を音響的な発生振動波が発生しているシー
ルに向けて放射させることにより、発生振動波が、いか
なる波形の振動である場合においても、より効果的に低
減させることができる。
【0038】また、本発明のアクティブダンパシール
は、制御手段が、発生振動波の振幅と略等しい大きさの
180度位相のずれた逆位相の波形にした低減振動波を
振動波放出手段に出力するものとした。
【0039】これにより、シールに発生している発生振
動波は、発生振動波の振幅と略等しい大きさの振幅にさ
れ、しかも180度位相のずれた逆位相の低減振動波の
放射により、より効果的に低減させることができ、発生
振動波をより小さなものに減衰させることができ。
【0040】また、本発明のアクティブダンパシール
は、振動波検知手段、制御手段、および振動波放出手段
が、回転体との間に隙間を形成して配設される回転体近
傍に配設される静止部材に取りつけられるものとした。
【0041】これにより、振動波検知手段、制御手段お
よび振動波放出手段が、振動の比較的小さい静止部材に
設置されるので、これらの手段を故障の少ない安定した
作動をするものにでき、シールに発生している発生振動
波の振動減衰をより信頼性の高いものにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブダンパシールの実施の第1
形態を示す図で、図1(a)は縦断面図、図1(b)は
図1(a)に示す矢視A−Aにおける横断面図、
【図2】ガスタービンの縦断面を示す図で、図2(a)
はガスタービンの部分縦断面図,図2(b)は図2
(a)に示すシールの詳細を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 アクティブダンパシール 2 制御装置 3 マイクロフォン 4 スピーカ 5 ハニカム取付用円環 6 コード 7 ボルト 01 ガスタービン 02 ケーシング 03 燃焼ガス流路 04 静翼 05 動翼 06 ロータ 07 ロータディスク 08 冷却流路 09 シール基材 010 突出材 011 突部 012 ハニカム材 013 シール 014 漏洩流(被シール媒体) 015 ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見田 政二 愛知県小牧市大字東田中1200番地 三菱重 工業株式会社名古屋誘導推進システム製作 所内 Fターム(参考) 3G002 HA08 HA09 HA10 HA11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体と前記回転体近傍の静止部材との
    間に介装され、前記回転体に設置されたシールと、周辺
    を流れる被シール媒体で前記シールに発生する発生振動
    波を検知する振動波検知手段と、前記振動波検知手段か
    らの信号により、前記発生振動波と180度ずれた逆位
    相の低減振動波を発生させる信号を出力する制御手段
    と、前記制御手段からの信号により前記低減振動波を発
    生させ、前記シールに向けて放射させて、前記発生振動
    波を低減させる振動波放出手段とを設けたことを特徴と
    するアクティブダンパシール。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記低減振動波の振幅
    を前記発生振動波の振幅と略等しい大きさの振幅にする
    信号にして、振動波放出手段に出力するものであること
    を特徴とする請求項1のアクティブダンパシール。
  3. 【請求項3】 前記振動波検知手段、前記振動波放出手
    段および前記制御手段が、前記静止部材に取りつけられ
    ていることを特徴とする請求項1又は請求項2のアクテ
    ィブダンパシール。
JP11007218A 1999-01-14 1999-01-14 アクティブダンパシ―ル Withdrawn JP2000204904A (ja)

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