JP2000203411A - ブレ―キシステム - Google Patents

ブレ―キシステム

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JP2000203411A
JP2000203411A JP11007414A JP741499A JP2000203411A JP 2000203411 A JP2000203411 A JP 2000203411A JP 11007414 A JP11007414 A JP 11007414A JP 741499 A JP741499 A JP 741499A JP 2000203411 A JP2000203411 A JP 2000203411A
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pressure
piston
chamber
reaction force
master cylinder
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JP11007414A
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English (en)
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Hidefumi Inoue
英文 井上
Yoshiyasu Takasaki
良保 高崎
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Bosch Corp
Bosch Braking Systems Corp
Original Assignee
Bosch Braking Systems Co Ltd
Bosch Braking Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ブレーキシステム1は、マスタシリンダ
3と、このマスタシリンダ3のハウジング13内のプラ
イマリピストン14のリヤ側の増圧手段11を備えてい
る。この増圧手段11は、入力軸12を反力ピストン1
6と入力プランジャ17で構成するとともに、反力ピス
トン16とプライマリピストン14との間にばね54を
設け、増圧開始時、最初は反力ピストン16と入力プラ
ンジャ17は離隔しており、増圧室25の圧力が所定圧
以上になると、反力ピストン16と入力プランジャ17
が当接するように構成されている。 【効果】 簡単な構成で所要時にマスタシリンダ圧を増
圧して大きなブレーキ力を得ることができるとともに、
ブレーキシステム全体の小型化が図れる。また、増圧室
の圧力による反力の入力軸への伝達を変えるようにした
ので、いわゆるジャンピング特性が得られ、増圧開始時
のブレーキの効きが良くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキシステムに関
し、より詳しくはマスタシリンダ圧を直接増圧すること
により大きなブレーキ力を得ることができるブレーキシ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のブレーキシステムは、負
圧や液圧等の流体圧により入力を所定の大きさに倍力し
て出力する倍力装置を備えており、この倍力装置の大き
な出力でマスタシリンダを作動させてマスタシリンダ圧
を発生させることにより、小さなブレーキペダルの踏力
で大きなブレーキ力を得ようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、負圧倍力装
置を備えたブレーキシステムにおいては、従来エンジン
において発生する負圧を利用している。しかしながら、
近年、エンジンの低燃費化が求められており、それに伴
い、エンジンによって発生する負圧が低下し、その結
果、負圧倍力装置の出力が低下するようになった。そこ
で、この出力低下に対応するためには負圧倍力装置を大
型化すればよいが、大型化した負圧倍力装置は、エンジ
ンルーム内に設置することが困難となる。一方、液圧倍
力装置を備えたブレーキシステムにおいては、ポンプや
アキュムレータ等の部品が必要となるため、システム全
体のコストが高くなるという欠点が生じる。さらに、こ
のようなブレーキシステムにおいては、急ブレーキ時に
は、通常の緩やかなブレーキ時よりもなるべく早く大き
なブレーキ力を発生させることが望ましい。しかも、急
ブレーキ時には大きなブレーキ力を発生させる必要があ
る。しかしながら、初心者等の自動車の運転に慣れてい
ないドライバのなかには、ブレーキペダルを大きく踏み
込むことができず、大きなブレーキ力を発生させること
ができないことがある。このような場合には、運転に慣
れていないドライバであっても、確実に大きなブレーキ
力を発生させるために補助できるようにすることが望ま
しい。しかしながら、従来のブレーキシステムでは、実
質的にブレーキ作動が行われるサーボ制御でのサーボ比
が一定であるため、急ブレーキ時に通常ブレーキ時より
早く大きなブレーキ力を発生させることができず、しか
も運転に慣れていないドライバに対して確実に大きなブ
レーキ力を発生させるように補助することが出来ず、上
述したような要望に応えることは難しい。本発明は、こ
のような事情に鑑みてなされたものであって、その目的
は、簡単な構造でマスタシリンダ圧を増圧必要時に増圧
して大きなブレーキ力を得ることができるとともに、特
に増圧開始時のブレーキの効きをより良くできるブレー
キシステムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ブ
レーキ液を貯溜するリザーバと、ハウジング内に設けた
マスタシリンダピストンが前進することによりマスタシ
リンダ圧を発生するマスタシリンダと、上記マスタシリ
ンダ圧が供給されるホイールシリンダとを備えたブレー
キシステムにおいて、所要時に上記マスタシリンダピス
トンを前進させてマスタシリンダ圧を増圧させる増圧手
段を設け、この増圧手段は、上記ハウジング内における
上記マスタシリンダピストンのリヤ側に形成した増圧室
と、該増圧室に接続される圧力源と、フロント側が上記
増圧室に臨みブレーキ操作部材に連動して上記マスタシ
リンダピストンを前進させる入力軸と、該入力軸のフロ
ント側端部と上記マスタシリンダピストンのリヤ側端部
との間に設けられ上記増圧室と上記リザーバとの連通状
態を切り換える制御弁機構を備え上記入力軸は、フロン
ト側の端部が上記増圧室に臨む反力ピストンと、該反力
ピストンの内周部に摺動自在に嵌合されリヤ側端部にブ
レーキ操作部材を連結した入力プランジャとで構成さ
れ、上記反力ピストンと入力プランジャは、該反力ピス
トンが入力プランジャに対し所定量後退した時係合する
係合部を有するとともに、上記反力ピストンをフロント
側に付勢する反力ピストンと上記マスタシリンダピスト
ンとの間に設けられた弾性部材を備えたものである。
【0005】
【作用】このような構成によれば、上記増圧手段を設け
たので、簡単な構造で所要時にマスタシリンダ圧を増圧
して大きなブレーキ力を得ることができる。しかも、増
圧手段によってマスタシリンダ圧を増圧するとき、入力
軸を反力ピストンと入力プランジャで構成し、増圧室の
圧力による入力軸への反力の伝達を変えるようにしたの
で、増圧開始時の増圧勾配をより大きくすることがで
き、増圧開始時のブレーキの効きをより良くすることが
できる。
【0006】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において本発明に係るブレーキシステム1は、
図示しないブレーキペダルによって連動して作動されて
マスタシリンダ圧を発生するマスタシリンダ3と、この
マスタシリンダ3からマスタシリンダ圧を供給されるホ
イールシリンダ4〜7と、ブレーキ液を貯溜するリザー
バ8と、さらにマスタシリダ3におけるリヤ側に設けら
れて所要時にマスタシリンダ圧を増圧する増圧手段11
とを備えている。マスタシリダ3はタンデムタイプのも
のであり、従来公知のものと同様に、ハウジング13内
のリヤ側に配置したプライマリピストン14と、ハウジ
ング13内のフロント側に配置したセカンダリピストン
15とを備えている。マスタシリダ3のハウジング13
には、軸方向の大径孔13Aを穿設するとともに、この
大径孔13Aから連続してリヤ側の端面に貫通する小径
孔13Bを穿設している。プライマリピストン14を上
記大径孔13Aにおけるリヤ側の内周部に摺動自在に嵌
合する一方、セカンダリピストン15を大径孔13Aに
おけるフロント側の内周部に摺動自在に嵌合している。
【0007】後に詳述するが、上記入力軸12は、段付
の円筒状に形成した反力ピストン16と、この反力ピス
トン16の内周部に液密を保持して摺動自在に嵌合した
入力プランジャ17とから構成している。ハウジング1
3の小径孔13Bに、反力ピストン16を摺動自在に貫
通させて、この反力ピストン16のフロント側の端部を
ハウジング13内に位置させている。一方、入力プラン
ジャ17のリヤ側の端部に図示しないブレーキペダルを
連結している。小径孔13Bの内周部には、環状のシー
ル部材18を装着してあり、これによって、小径孔13
Bの内周部と反力ピストン16の外周部との間の液密を
保持している。他方、大径孔13A内に位置する反力ピ
ストン16のフロント側の端面は、上記プライマリピス
トン14に当接させている。したがって、ブレーキペダ
ルが踏み込まれた際に、それに連動して入力軸12が前
進されると、プライマリピストン14およびセカンダリ
ピストン15が前進されて、マスタシリンダ圧が発生す
る様になっている。セカンダリピストン15のリヤ側の
端面と、それに対向するプライマリピストン14とにわ
たって軸方向に伸縮自在な従来公知のリテーナ21を取
り付けてあり、このリテーナ21のフロント側の半径方
向部とリヤ側の半径方向部とにわたってばね22を弾装
している。また、大径孔13Aのフロント側の端面とそ
れに対向するセカンダリピストン15の内方側の端面と
にわたってばね23を弾装している。これにより、図1
に示した非作動状態では、セカンダリピストン15とプ
ライマリピストン14とは、軸方向に最も離隔した状態
に維持されている。これによって、非作動状態ではセカ
ンダリピストン15とプライマリピストン14は、プラ
イマリピストン14のリヤ側の端面がそれに対向する大
径孔13Aの段部端面に当接し、大径孔13A内の最も
リヤ側となる後退端に位置している。これに伴って、上
記入力軸12もハウジング13に対する最もリヤ側の後
退端に位置している。
【0008】プライマリピストン14におけるリヤ側の
外周部には環状のシール部材24を装着してあり、これ
によって大径孔13Aの内周部とシール部材24を装着
した位置のプライマリピストン14の外周部との間の液
密を保持している。本実施例では、シール部材24の位
置よりもリヤ側に位置する大径孔13Aの内部空間によ
って増圧室25を形成している。大径孔13Aの内周部
における軸方向中央側の位置には、環状溝を形成してあ
り、そこに断面コ字形をした環状のカップシール26を
装着している。このカップシール26の内周部をプライ
マリピストン14の外周部に密着させてあり、その部分
の液密を保持している。図示非作動状態におけるカップ
シール26の隣接リヤ側からシール部材24の隣接フロ
ント側に至る大径孔13Aの内周部とその近接内方位置
となるプライマリピストン14の外周面との間に環状の
空間部が形成されており、そこを第1環状液室27とし
ている。この第1環状液室27は、そこから連続するハ
ウジング13側の段付の半径方向孔13aを介してリザ
ーバ8に連通しているので、常時リザーバ8内のブレー
キ液が導入されている。
【0009】大径孔13Aのフロント側の端部に近い内
周部に環状溝を形成してあり、そこに断面コ字形をした
環状のカップシール28を装着している。このカップシ
ール28の内周部をセカンダリピストン15の外周部に
密着させてあり、その部分の液密を保持している。さら
に、カップシール28のリヤ側となる大径孔13Aの内
周部に環状溝を形成してあり、そこに環状のシール部材
31を装着している。このシール部材31によって、そ
れを装着した環状溝とセカンダリピストン15の外周面
との間の液密を保持している。上記シール部材31とそ
れよりもリヤ側のカップシール26の間に位置する大径
孔13Aの内部空間およびそこに連通するプライマリピ
ストン14のフロント側の内部空間とによって第1液圧
室32を構成している。第1液圧室32から連続させて
ハウジング13に半径方向孔13b,13cをそれぞれ
形成してあり、これらは環状孔13dに連通している。
環状孔13dは、第1出力口33に連通しており、この
第1出力口33は導管34を介してリヤ側のホイールシ
リンダ6,7に連通している。カップシール26を装着
した環状溝と軸方向に交差させて、上記半径方向孔13
cと半径方向孔13aとを接続する軸方向孔13eを形
成している。カップシール26は、断面コの字形をして
おり、そのリヤ側からフロント側への流体の流通のみを
許容する逆止弁の機能を備えている。そのため、リザー
バ8内のブレーキ液は、半径方向孔13a,軸方向孔1
3e、カップシール26、半径方向孔13cを介して第
1液圧室32に導入される様になっており、さらに第1
液圧室32内のブレーキ液は両半径方向孔13b,13
c、環状孔13d、導管34を介してホイールシリンダ
6,7に供給されるようになっている。プライマリピス
トン14におけるフロント側の位置には、その内部空間
と連通する半径方向孔14aを穿設してあり、図示非作
動状態では、半径方向孔14aの外方側の開口部は、カ
ップシール26のリヤ側の端面を軸方向に跨ぐ位置で停
止している。カップシール26のリヤ側の端面と、それ
を装着した環状溝のリヤ側の端面との間には、常時半径
方向の隙間が形成されている。これにより、半径方向孔
14aと,そこに連通するカップシール26の隣接リヤ
側の空間と、そこよりもリヤ側の軸方向孔13eおよび
半径方向孔13aを介して、図示非作動状態ではリザー
バ8と第1液圧室32が連通して、第1液圧室32内に
大気圧のブレーキ液が導入されている。
【0010】一方、上記フロント側のカップシール28
よりもフロント側に位置する大径孔13Aの内部空間お
よびそこに連通するセカンダリピストン15の内部空間
とによって第2液圧室35を構成している。第2液圧室
35は、第2出力口36およびそこに接続した導管37
を介してフロント側のホイールシリンダ4,5と常時連
通している。カップシール28とシール部材31との間
の位置には、リザーバ8内と連通する半径方向孔13f
を形成している。カップシール28を装着した環状溝と
交差させて半径方向孔13fに連続する軸方向孔13g
を穿設してあり、この軸方向孔13gのフロント側の端
部は、第2液圧室35に常時連通している。カップシー
ル28は断面コ字形をしており、そのリヤ側からフロン
ト側へのブレーキ液の流通のみを許容する逆止弁の機能
を備えている。そのため、リザーバ8内のブレーキ液
は、半径方向孔13f,軸方向孔13g、カップシール
28を介して第2液圧室35に導入されるとともに、さ
らに第2液圧室35内のブレーキ液は導管37を介して
ホイールシリンダ6,7に供給されるようになってい
る。セカンダリピストン15におけるフロント側の位置
には、内部空間と連通する半径方向孔15aを穿設して
あり、図示非作動状態では、半径方向孔15aの外方側
の開口部は、カップシール28のリヤ側の端面を軸方向
に跨ぐ位置で停止している。カップシール28のリヤ側
の端面と、それを装着した環状溝の端面との間には、常
時半径方向の隙間が形成されている。そのため、図示非
作動状態では、半径方向孔15aと,そこに連通するカ
ップシール28のリヤ側の空間、そこよりもリヤ側の軸
方向孔13gおよび半径方向孔13fを介して、リザー
バ8と第2液圧室35が連通して、第2液圧室35に大
気圧のブレーキ液が貯溜されている。
【0011】図示非作動状態に対して、プライマリピス
トン14およびセカンダリピストン15が前進される作
動時には、プライマリピストン14の半径方向孔14a
はカップシール26よりもフロント側に移動されるとと
もに、セカンダリピストン15の半径方向孔15aはカ
ップシール28よりもフロント側に移動される。そのた
め、カップシール26の内周部が半径方向孔14aより
リヤ側のプライマリピストン14の外周部に密着して第
1液圧室32とリザーバ8との連通状態が遮断されると
ともに、カップシール28の内周部が半径方向孔15a
よりリヤ側のセカンダリピストン15の外周部に密着し
て第2液圧室35とリザーバ8との連通状態が遮断され
る。これにより、第1液圧室32および第2液圧室35
内にマスタシリンダ圧が発生し、そのマスタシリンダ圧
は導管34、43を介してホイールシリンダ4〜7に供
給されて制動力が得られるようになっている。なお、本
実施例では、導管34、37の途中に、アンチスキッド
制御を行う従来公知の液圧制御手段38,38をそれぞ
れ設けている。制御装置39によって液圧制御手段3
8,38の作動を制御することにより、アンチスキッド
制御を行うことができる様になっている。
【0012】しかして、本実施例では、上記プライマリ
ピストン14におけるリヤ側に増圧手段11を設けてあ
り、所要時にこの増圧手段11によってプライマリピス
トン14およびセカンダリピストン15を前進させてマ
スタシリンダ圧を増圧できるように構成したものであ
る。すなわち、プライマリピストン14のリヤ側の端面
の軸部には、フロント側が小径となる段付の有底孔14
Aを形成してあり、この有底孔14Aを増圧室25およ
び入力軸12に臨ませている。この有底孔14Aにおけ
るフロント側を小径孔14Bとしてあり、リヤ側を大径
孔14Cとしてあり、大径孔14Cにおけるリヤ側の位
置には、大径孔14Cと増圧室25とを常時連通させる
半径方向孔14Eを形成している。そして、この有底孔
14A内に円筒状のスリーブ41を配置し、小径孔14
Bにスリーブ41のフロント側の外周部を一体に嵌着し
て固定するとともに、スリーブ41のリヤ側の外周部は
大径孔14C内に突出させている。スリーブ41の外周
部には環状のシール部材42を装着してあり、これによ
ってスリーブ41の外周面と小径孔14Bの内周面との
間の液密を保持している。また、小径孔14Bにおける
リヤ側の端部の位置には環状のリテーナ43を嵌着して
あり、これによってスリーブ41が小径孔14Bからリ
ヤ側へ脱落するのを防止している。プライマリピストン
14にはシール部材42よりもフロント側の位置に、第
1環状液室27と小径孔14Bとを連通させる半径方向
孔14Dを穿設してあり、さらにスリーブ41の外周部
には、半径方向孔14Dの内方側の端部と連通する環状
溝41aを形成するとともに、そこから連続して内周面
に開口する半径方向孔41bを穿設している。また、ス
リーブ41におけるリテーナ43の隣接リヤ側となる位
置には、半径方向孔41cを穿設してあり、この半径方
向孔41cを介してスリーブ41の内部空間とプライマ
リピストン14の大径孔14B内が連通出来るようにな
っている。スリーブ41内に、そのリヤ側から有底筒状
をしたスプール弁44を摺動自在に嵌合している。スプ
ール弁44は、開口をフロント側に位置させてスリーブ
41に嵌合してあり、その開口側となるスプール弁44
のフロント側の外周部は、リヤ側の外周部よりも縮径さ
せた小径部としている。この小径部を囲繞して、有底孔
14Aの底部とそれに対向するスプール弁44の段部端
面とにわたってばね45を弾装してあり、このばね45
の弾撥力によってスプール弁44は常時リヤ側にむけて
付勢されている。
【0013】有底孔14Aの底部とその隣接リヤ側とな
るスリーブ41の内周部とによって囲繞される空間部に
よって大気室46を構成してあり、この大気室46はス
プール弁44の内部空間と常時連通している。また、こ
の大気室46は、スリーブ41の半径方向孔41b,環
状溝41a、プライマリピストン14の半径方向孔14
D、第1環状液室27、ハウジング13の半径方向孔1
3aを介して上記リザーバ8と連通してブレーキ液が導
入されており、したがって、大気室46内の液圧は大気
圧となっている。さらに、スプール弁44の軸方向中央
側の外周部には環状溝44aを形成してあり、さらに、
この環状溝44aから連続する半径方向孔44bを穿設
している。図示非作動状態では、環状溝44aがスリー
ブ41の半径方向孔41cの内方側の端部と連通してい
る。そのため、スプール弁44の内部空間、半径方向孔
44b、環状溝44a、スリーブ41の半径方向孔41
c、プライマリプストン14の大径孔14Cの内部空間
およびプライマリプストン14の半径方向孔14Eを介
して大気室46と増圧室25とが連通し、増圧室25内
の液圧も大気圧となっている。また、本実施例では、ス
プール弁44のリヤ側の外周部は、軸方向の中央側より
も縮径させた小径部としてあり、そこにスプール弁44
の内外を連通させる半径方向孔44cを穿設するととも
に、スプール弁44のリヤ側の端部は円錐状に形成して
あり、その先端部44dは概略半球状に形成している。
次に、本実施例の入力軸12は、上述したように外周側
の反力ピストン16と、軸部側の入力プランジャ17と
から構成してあり、これら反力ピストン16および入力
プランジャ17のフロント側の端部を、上記プライマリ
プストン14の大径孔14C内に挿入している。反力ピ
ストン16は、最もフロント側の部分を大径部16Aと
してあり、その隣接リヤ側を中径部16Bとしてあり、
さらに中径部16Bよりもリヤ側の部分を小径部16C
としている。中径部16Bの内部空間と小径部16Cの
内部空間との間は、軸方向のガイド孔16Dとしてい
る。ガイド孔16Dにおけるリヤ側の端部は、リヤ側が
拡径するテーパ状に形成してあり、その外周側にはリヤ
側を向けた段部端面16Eが形成されている。
【0014】他方、入力プランジャ17のフロント側の
外周部は、ガイド孔16Dの内径に合わせた小径部17
aとしてあり、この小径部17aよりもリヤ側は、反力
ピストン16の小径部16Cの内径に合わせた大径部1
7bとしている。そして、入力プランジャ17の小径部
17aを、反力ピストン16のガイド孔16Dにリヤ側
から摺動自在に貫通させると同時に、入力プランジャ1
7の大径部17bを反力ピストン16の小径部16Cの
内周部に摺動自在に嵌合している。入力プランジャ17
の小径部17aには環状のシール部材47を装着してあ
り、これによって小径部17aの外周部とガイド孔16
Dの内周部との間の液密を保持している。小径部17a
のフロント側の外周部には、環状のストッパ48を嵌着
してあり、これによって、反力ピストン16に対する入
力プランジャ17の後退端を規制するとともに、入力プ
ランジャ17が反力ピストン16からリヤ側へ脱落する
のを防止している。図示非作動状態では、入力プランジ
ャ17は反力ピストン16に対して最もリヤ側に位置す
る後退端に位置しており、この時には、入力プランジャ
17の段部端面17cと、それに対向する反力ピストン
16の段部端面とが所定寸法だけ離隔している。つま
り、入力プランジャ17の段部端面17cと、それに対
向する反力ピストン16の段部端面16Eとが離隔した
寸法だけ、入力プランジャ17と反力ピストン16とが
軸方向に相対移動できるようになっている。小径部17
aと段部端面17cとの境界部には環状溝を形成してあ
り、そこに環状のゴム51を装着している。入力プラン
ジャ17の段部端面17cと反力ピストン16の段部端
面16Eとが当接する際に、このゴム51が対向位置の
ガイド孔16Dのテーパ部分内に充填されつつ弾性変形
することで、上記両段部端面16E,17cが当接する
際の打音を防止するようにしている。
【0015】このように構成した入力軸12は、反力ピ
ストン16の小径部16Cをハウジング13の小径孔1
3Bに摺動自在に貫通させてハウジング13の外方に突
出させてあり、また小径孔13Bおよび反力ピストン1
6からリヤ側へ突出させた入力プランジャ17のリヤ側
の端部は、図示しないブレーキペダルに連結するように
している。反力ピストン16の小径部16Cとハウジン
グ13の小径孔13Bとの間の液密は上記シール部材1
8によって液密を保持している。反力ピストン16の大
径部16A、中径部16Bは、プライマリピストン14
の大径孔14C内に挿入した後、中径部16Bの内周面
を上記スリーブ41のリヤ側の外周面に摺動自在に嵌合
している。そして、入力プランジャ17のフロント側の
端面に上記スプール41の先端部44dが当接させてい
る。スリーブ41のリヤ側の外周面には、環状のシール
部材49を装着してあり、これによって、スリーブ41
のリヤ側の外周面と、反力ピストンの中径部16Bの内
周面との間の液密を保持している。スリーブ41のリヤ
側の端面(端部)とそれに対向する反力ピストン16の
段部端面との間となる中径部16Bの空間部52は、ス
プール弁44の半径方向孔44cおよび内部空間を介し
て大気室46と連通しており、したがって、空間部52
には常時大気圧のブレーキ液が導入されている。プライ
マリピストン14の大径孔14Cにおけるリヤ側には環
状溝を形成してあり、そこに環状のリテーナ53を係止
させてあり、このリテーナ53と反力ピストン16の大
径部16Aとにわたって所定の弾撥力を備えたばね54
を弾装している。図示非作動状態では、反力ピストン1
6はばね54によってプライマリピストン14および入
力プランジャ17に対してフロント側へ付勢されている
ので、反力ピストン16のフロント側の端面が、対向位
置の大径孔14Cの段部端面に当接している。この時に
は、反力ピストン16の段部端面16Eと、入力プラン
ジャ17の段部端面17cとが離隔するようになってい
る。なお、反力ピストン16の大径部16Aには半径方
向孔16Fを穿設しているので、この状態であっても半
径方向孔16Fを介して大径部16Aの内外が連通でき
るようになっている。
【0016】反力ピストン16の中径部16Bに嵌合し
ているスリーブ41におけるリヤ側の外周部の外径は、
反力ピストン16の小径部16Cの外径よりも小さくし
てあり、また入力プランジャ17の大径部17bの外径
は、上記スリーブ41のリヤ側の外径よりも小さくして
いる。次に、ハウジング13には、上記半径方向孔13
aから連続してリヤ側に向けて伸びる軸方向孔13fを
形成してあり、さらにこの軸方向孔13fのリヤ側の端
部から連続して半径方向に伸びる半径方向孔13gを形
成している。さらにこの半径方向孔13gから連続して
環状孔13hを形成してあり、この環状孔13hのリヤ
側の部分を半径方向内方に引伸して大径孔13Aに開口
させ、増圧室25に連通させている。また、ハウジング
13には上記軸方向孔13fと交差させて環状溝を形成
してあり、この環状溝に断面C字形をしたカップシール
55を装着している。このカップシール55は、そのフ
ロント側からリヤ側へ向けてのブレーキ液の流通のみを
許容する逆止弁としての機能を備えている。したがっ
て、リザーバ8内のブレーキ液は、半径方向孔13a、
軸方向孔13f、カップシール55、半径方向孔13
g、環状孔13hを介して増圧室25内に供給されるよ
うになっている。これに対して、増圧室25内のブレー
キ液は上述した流路を経由してリザーバ8に還流できな
いようになっている。
【0017】さらに、ハウジング13には、半径方向孔
13gから連続する連通孔56を形成してあり、この連
通孔56は、導管57を介してポンプ58と連通してい
る。導管57の途中には常閉の電磁開閉弁59を設けて
いる。電磁開閉弁59およびポンプ58の作動は、制御
装置39によって作動を制御されるようになっている。
さらに、本実施例では、ブレーキペダルが踏み込まれた
ことを検出する入力センサを備えており、入力センサ
は、ブレーキペダルが踏み込まれたことを検出するとそ
のことを制御装置39に伝達する様になっている。制御
装置39は、入力センサからブレーキペダルが踏み込ま
れたことを伝達されると、ポンプ58を作動させるとと
もに、電磁開閉弁59を作動させて開放させる様になっ
ている。図1に示した非作動状態では、スプール弁44
の環状溝44aとスリーブ41の半径方向孔41cとが
連通しているので、増圧室25と大気室46およびスリ
ーブ41のリヤ側の空間52が相互に連通して、それら
の内部に大気圧のブレーキ液が導入されている。なお、
この状態で電磁開閉弁59が開放され、かつポンプ58
が作動されても、ポンプ58から増圧室25に供給され
たブレーキ液は、大気室46を経由してリザーバ8に還
流されるので、増圧室25に液圧は発生しない。つま
り、本実施例は、非作動状態において、スプール弁44
の環状溝とスリーブ41の半径方向孔が連通して大気室
46と増圧室25とが連通して増圧室25内が大気圧と
なっており、一般にオープンセンタ型と称されるもので
ある。これに対して、入力軸12が前進される作動時に
は、スプール弁44がスリーブ41に対してフロント側
へ前進されて、スプール弁44の外周部によって、スプ
ール弁44の環状溝44aに連通したスリーブ41の半
径方向孔41cの開口が絞られるようになっている。ま
た、入力センサによるブレーキペダルの踏み込みが検出
されると、制御装置39は、ポンプ58を作動されると
ともに電磁開閉弁59を開放させるので、ポンプ58の
吐出圧が増圧室25に供給されて、増圧室25に液圧が
発生する。したがって、増圧室25の液圧により、プラ
イマリピストン14およびセカンダリピストン15が前
進されるので、第1液圧室32および第2液圧室35の
マスタシリンダ圧が増圧されるようになっている。以上
の説明から理解できるように、本実施例の増圧手段11
は、反力ピストン16と入力プランジャ17で構成され
る入力軸12、増圧室25、スリーブ41とスプール弁4
4で構成される制御弁機構、大気室46、ポンプ58お
よび電磁開閉弁59等を備えている。
【0018】(作動説明)以上の構成において、ブレー
キペダルが踏み込まれていない非作動状態においては、
ブレーキシステムの1の各構成要素は図1に示す非作動
位置に位置している。この非作動状態では、ポンプ58
は作動されておらず、電磁開閉弁59は閉鎖されてい
る。また、ばね22、23に付勢されたプライマリピス
トン14およびセカンダリピストン15は、後退端に位
置しており、プライマリピストン14のリヤ側の端面が
ハウジング13の大径孔13Aの段部端面に当接してい
る。一方、入力軸12は、反力ピストン16のフロント
側の端面はプライマリピストン14の有底孔14Aの段
部端面に当接している。ばね45に付勢されたスプール
弁44および入力プランジャ17は後退端に位置してお
り、入力プランジャ17の段部端面17cと反力ピスト
ン16の段部端面16Eとは離隔している。また、スプ
ール弁44の環状溝44aとスリーブ41の半径方向孔
41cは連通している。そのため、増圧室25と大気室
46とスリーブ41のリヤ側の空間52とが相互に連通
するとともにリザーバ8と連通しており、それらの内部
のブレーキ液は大気圧となっている。また、マスタシリ
ンダ3の第1液圧室32および第2液圧室35もリザー
バ8に連通して大気圧となっている。
【0019】この非作動状態から、ブレーキペダルが踏
み込まれると、それに連動して先ず入力軸12における
入力プランジャ17が前進されるとともに、入力センサ
によってブレーキペダルが踏み込みが検出されて制御装
置39に伝達される。すると、制御装置39は、電磁開
閉弁59を開放させると同時にポンプ58を作動させ
る。この時点では、増圧室25と大気室46とが連通し
ているので、ポンプ58から増圧室25に給送されたブ
レーキ液は大気室46を経由してリザーバ8に還流し、
増圧室25には液圧は発生しない。また、入力プランジ
ャ17が前進されたことにより、環状溝44aのリヤ側
のスプール弁44の外周部によってスリーブ41の半径
方向孔41cの開口量(環状溝44aとの重合量)が絞
られるので、増圧室25に液圧が発生する。この増圧室
25内の液圧によってプライマリピストン14およびセ
カンダリピストン15が前進される。これにより、プラ
イマリピストン14の半径方向孔14aがカップシール
26よりもフロント側へ移動するとともに、セカンダリ
ピストン15の半径方向孔15aがカップシール28の
フロント側に移動する。そのため、第1液圧室32とリ
ザーバ8との連通状態が遮断されるとともに、第2液圧
室35とリザーバ8との連通状態が遮断される。したが
って、第1液圧室32と第2液圧室35内にマスタシリ
ンダ圧が発生する。ここで、増圧室25の液圧は、反力
ピストン16の小径部16cのスリーブ41の外周より
外方部分の断面積分だけ反力ピストン16をリヤ側に付
勢する方向に作用している。この反力ピストン16をリ
ヤ側に付勢する付勢力が所定値になると、ばね54が圧
縮されて、反力ピストン16がプライマリピストン14
および入力プランジャ17に対して後退するので、反力
ピストン16の段部端面16Eが入力プランジャ17の
段部端面17cと当接する。したがって、この時点で、
反力ピストン16に作用するリヤ側へ向けての付勢力が
反力として入力プランジャ17および図示しないブレー
キペダルを介して運転者に伝達される。
【0020】つまり、本実施例では、図2に示すよう
に、ブレーキペダルが踏み込まれてマスタシリンダ圧が
発生し、ばね54が圧縮されて反力ピストン16の段部
端面16Eが入力プランジャ17の段部端面17cと当
接した時点Pから運転者に反力が伝達されるようになっ
ている。この反力の入力プランジャ17への伝達が開始
された時点Pは、マスタシリンダ圧の急上昇となるの
で、増圧手段11によっていわゆるジャンピング特性を
得ることができる。このようにして、マスタシリンダ圧
が発生し、その後は、増圧室25の液圧が反力ピストン
16をリヤ側に付勢する反力と、入力軸12の入力とが
バランスするようにスプール弁44によってスリーブ4
1の半径方向孔41cの絞り量が制御されるので、入力
に比例してマスタシリンダ圧が上昇する様になってい
る。次に、この後、ブレーキペダルの踏み込みが解除さ
れると、入力軸12の入力が無くなるので、入力軸12
が非作動位置であるリヤ側へ後退する。また、制御装置
39は、上記入力センサからの伝達信号によって入力が
ないことを確認すると、ポンプ58の作動を停止させる
とともに、電磁開閉弁59の作動を停止させて電磁開閉
弁59を閉鎖させる。一方、入力軸12が後退するのに
伴って、ばね45に付勢されているスプール弁44は、
その先端部44dを入力プランジャ17の端面に当接し
たままでスリーブ41およびプライマリピストン14に
対してリヤ側へ移動される。これにより、スプール弁4
4の環状溝44aに対するスリーブ41の半径方向孔4
1cの重合量が多くなる。このため、増圧室25内のブ
レーキ液がプライマリピストン14の大径孔14C、ス
プール弁44の内部空間、大気室46などを経由してリ
ザーバ8に排出される。したがって、プライマリピスト
ン14およびセカンダリピストン15もリヤ側へ後退す
る。また、増圧室25が大気圧になることに伴って、ば
ね54によって反力ピストン16のフロント側の端面が
プライマリピストン14の有底孔14Aの段部端面に当
接し、それに伴って反力ピストン16の段部端面16E
と入力プランジャ17の段部端面17cとが離隔した
後、各部材は図1に示した非作動位置に復帰する。
【0021】以上のように本実施例では、増圧手段11
をプライマリピストン14のリヤ側に一体に組込んでい
るので、ブレーキ倍力装置とマスタシリンダとを別体に
構成していた従来と比較すると、簡単な構造でブレーキ
システム1全体を小型化することが可能になる。さらに
本実施例の増圧手段11では、増圧作動時に反力ピスト
ン16に作用する増圧室25の圧力による反力がばね5
4の付勢力より大きくなると入力プランジャ17に伝達
するように構成したので、いわゆるジャンピング特性を
得ることができ、増圧開始時のブレーキの効きを良くす
ることができる。なお、上記実施例では、非作動状態に
おいて、増圧室25、大気室46およびリザーバ8を連
通させるオープンセンタ型の制御弁機構を適用している
が、非作動状態で増圧室25とリザーバとの連通を遮断
するようにしたクローズドセンタ型の制御弁機構にも本
発明を適用することができる。この場合でも、増圧作動
や増圧開始時の増圧室25の圧力による反力の入力軸1
2への伝達は上記実施例と全く同じである。また、上記
実施例では、増圧作動時増圧室25の圧力を入力プラン
ジャ17に作用させない構成にしているが、増圧室25
の圧力を入力プランジャ17に作用させるようにしても
良い。この場合、上記実施例では、スリーブ41のリヤ
側の外周面を反力ピストン16の中径部16Bの内周面
に摺動自在に嵌合するとともに、スリーブ41の半径方
向孔14cの開口量を制御して増圧室25の圧力を制御
するようにしているが、スリーブ41のリヤ側の外周面
を反力ピストン16の中径部16Bの内周面に嵌合させ
ず、スリーブ41のリヤ側の端部を増圧室25に臨ませ
るとともに、スリーブ41の半径方向孔41bの開口量
をスプール弁44で制御して増圧室25の圧力を制御す
るようにして、入力プランジャ17の小径部17aのリ
ヤ側端面にも増圧室25の圧力が作用するようにする。
すると、増圧作動時に増圧室25の圧力が入力プランジ
ャ17の小径部17aに作用するが、反力ピストン16
に作用する増圧室25の圧力による反力は、増圧室25
の圧力が小さい増圧開始時には入力プランジャ17には
伝達されないので、その状態では大きな増圧勾配では増
圧作動が行われ、増圧室25の圧力が所定圧以上になる
と反力ピストン16は後退して入力プランジャ17に当
接するので反力ピストン16に作用する増圧室25の圧
力による反力も入力プランジャ17に伝達されるように
なり、通常の増圧勾配で増圧作動が行われるようにな
る。従って、この場合でも上記実施例と同様にジャンピ
ング特性を得ることができる。また、上記実施例では、
スリーブ41をプライマリピストン14の有底孔14a
に嵌着しているが、スリーブ41に相当する部分をプラ
イマリピストン14の有底孔14aに一体に形成しても
良い。また、上記実施例では、マスタシリンダ3の入力
軸12を直接ブレーキペダルに連結した構成にしている
が、ブレーキ倍力装置を設け、そのブレーキ倍力装置の
出力軸を入力軸12に連結させても良い。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、増圧手
段をマスタシリンダのプライマリピストンのリヤ側に設
けたので、簡単な構成で所要時にマスタシリンダ圧を増
圧して大きなブレーキ力を得ることができるとともに、
ブレーキシステム全体の小型化が図れる。また、入力軸
を反力ピストンと入力プランジャで構成し、増圧室の圧
力による反力の入力軸への伝達を変えるようにしたの
で、いわゆるジャンピング特性が得られ、増圧開始時に
大きなブレーキ力が得られブレーキの効きが良くなると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1に示したブレーキシステムによる特性線図
【符号の説明】
1 ブレーキシステム 4〜7 ホイー
ルシリンダ 3 マスタシリンダ 8 リザーバ 11 増圧手段 12 入力軸 14 プライマリピストン 15 セカンダ
リピストン 25 増圧室 58 ポンプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ液を貯溜するリザーバと、ハウ
    ジング内に設けたマスタシリンダピストンが前進するこ
    とによりマスタシリンダ圧を発生するマスタシリンダ
    と、上記マスタシリンダ圧が供給されるホイールシリン
    ダとを備えたブレーキシステムにおいて、 所要時に上記マスタシリンダピストンを前進させてマス
    タシリンダ圧を増圧させる増圧手段を設け、 この増圧手段は、上記ハウジング内における上記マスタ
    シリンダピストンのリヤ側に形成した増圧室と、該増圧
    室に接続される圧力源と、フロント側が上記増圧室に臨
    みブレーキ操作部材に連動して上記マスタシリンダピス
    トンを前進させる入力軸と、該入力軸のフロント側端部
    と上記マスタシリンダピストンのリヤ側端部との間に設
    けられ上記増圧室と上記リザーバとの連通状態を切り換
    える制御弁機構を備え上記入力軸は、フロント側の端部
    が上記増圧室に臨む反力ピストンと、該反力ピストンの
    内周部に摺動自在に嵌合されリヤ側端部にブレーキ操作
    部材を連結した入力プランジャとで構成され、上記反力
    ピストンと入力プランジャは、該反力ピストンが入力プ
    ランジャに対し所定量後退した時係合する係合部を有す
    るとともに、上記反力ピストンをフロント側に付勢する
    反力ピストンと上記マスタシリンダピストンとの間に設
    けられた弾性部材を備えたことを特徴とするブレーキシ
    ステム。
  2. 【請求項2】 上記制御弁機構は、非作動時上記増圧室
    とリザーバとの連通を遮断し、上記増圧室に上記圧力源
    の圧力が供給されると上記増圧室とリザーバとの連通を
    開にするとともに、上記増圧室からリザーバへの圧液の
    流れを制限して、上記増圧室の圧力を上記入力軸に加え
    られる入力に応じて制御することを特徴とする請求項1
    に記載のブレーキシステム。
  3. 【請求項3】 上記制御弁機構は、非作動時上記増圧室
    とリザーバとを連通させ、上記増圧室に上記圧力源の圧
    力が供給され、上記入力軸が前進すると上記増圧室から
    リザーバへの圧液の流れを制限して、上記増圧室の圧力
    を上記入力軸に加えられる入力に応じて制御することを
    特徴とする請求項1に記載のブレーキシステム。
  4. 【請求項4】 上記増圧室の圧力の上記入力軸への作用
    を、上記反力ピストンの増圧室に臨むフロント側端面に
    のみにしたことを特徴とする請求項2または請求項3の
    いずれかに記載のブレーキシステム。
  5. 【請求項5】 上記増圧室の圧力の上記入力軸への作用
    を、上記反力ピストンの増圧室に臨むフロント側端面と
    上記入力プランジャのフロント側端面にしたことを特徴
    とする請求項2または請求項3のいずれかに記載のブレ
    ーキシステム。
  6. 【請求項6】 上記反力ピストンは、非作動時上記マス
    タシリンダピストンに当接し、上記増圧室内の圧力が所
    定圧以上となると上記弾性部材に抗して後退し、上記反
    力ピストンと入力プランジャの係合部が係合することを
    特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のブ
    レーキシステム。
  7. 【請求項7】 上記制御弁機構は、上記マスタシリンダ
    ピストンのリヤ側に設けられた有底のガイド孔と、該ガ
    イド孔内に摺動自在に嵌合されリヤ側端部が上記入力プ
    ランジャに当接するスプール弁を備えていることを特徴
    とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のブレー
    キシステム。
  8. 【請求項8】 上記制御弁機構は、上記マスタシリンダ
    ピストンのリヤ側に設けられた有底孔に円筒状のスリー
    ブの一端を嵌着固定し、該スリーブの内周面によって上
    記ガイド孔を構成するとともに、上記スリーブの他端の
    外周を上記反力ピストンのフロント側端部に形成した係
    合孔に液密を保持して摺動自在に嵌合させたことを特徴
    とする請求項4に記載のブレーキシステム。
  9. 【請求項9】 上記ガイド孔に上記スプール弁を付勢し
    該スプール弁の他端を上記入力プランジャに当接させる
    第2の弾性部材を設けたことを特徴とする請求項7また
    は請求項8のいずれかに記載のブレーキシステム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008869A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Hitachi Automotive Systems Ltd 倍力装置

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