JP2000200026A - プラント運転訓練用シミュレ―タ - Google Patents

プラント運転訓練用シミュレ―タ

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JP2000200026A
JP2000200026A JP11000095A JP9599A JP2000200026A JP 2000200026 A JP2000200026 A JP 2000200026A JP 11000095 A JP11000095 A JP 11000095A JP 9599 A JP9599 A JP 9599A JP 2000200026 A JP2000200026 A JP 2000200026A
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Tadayoshi Saito
忠良 斎藤
Takeshi Kono
豪 河野
Jiyouji Honda
穣慈 本田
Yasushi Shimizu
靖 清水
Yoshio Sato
美雄 佐藤
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、応答が異なる機器に対しても、対象
プラントの構成に合わせモジュールを自由に組み替え得
るプラント運転訓練用シミュレータを提供することを目
的とする。 【解決手段】プラント運転訓練用シミュレータにおい
て、外部からのデータを入力する入力部と、機器の特性
を示すパラメータを導入するためのパラメータモジュー
ルと、前記入力部から入力されるデータとパラメータモ
ジュールから導入されるパラメータを用いて機器として
の動作を演算し出力する計算処理部と、当該計算処理部
からの出力を所定の記憶領域へ格納するメモリモジュー
ルとを備えた標準機器モジュールを組み合わせることに
より、プラントモデルを構築することを特徴とする。 【効果】プラントの各機器の特性パラメータを容易に変
更可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラントの立上げ
や立下げ時、機器異常時等の対応操作を訓練するプラン
ト運転訓練用シミュレータ、並びにプラントの性能予測
評価に用いるプラントシミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラントの立上げ時や立下げ時の
運転操作方法,機器異常時の対応操作方法,制御系の調
整方法等を習得するためのプラント運転訓練用シミュレ
ータ及びプラント性能の予測や評価に用いられるプラン
トシミュレータに対するニーズが増大してきている。こ
れに伴い、近年、プラントモデル構築の柔軟性,プラン
トモデリングの高精度化,シミュレータのエンジニアリ
ング性等において改良が進んできている。
【0003】プラントモデルの構築方法としては、GU
I(グラフィカルユーザインターフェイス)機能を活用
して複数のユニット(機器,装置)をユニットの状態ベ
クトルを意味するストリームで接続することによりプラ
ントモデルを作成する方法が「化学工学 1994,V
ol.58,No.3」の第1頁〜第5頁、「計装199
6,Vol.39,No.7」の第33頁から第55頁に
記載されている。また、機器や装置のモデルをサブルー
チン(モジュラー)化し、サブルーチンの結合や予め用
意されたプログラムに構造データを入力することにより
プラントモデルを構築する方法が「EPRI CS/N
P−2086,1981」に記載されている。
【0004】しかし、これらの方法では、応答が違う
(時定数が違う)ユニット(機器)が存在すると、それ
に合わせ計算周期を指定する必要があった。また、応答
が速いユニットが存在すると、実時間性が失われてい
た。
【0005】これを解決する手段として、火力プラント
の燃料系,煙風道系等の系統単位で、計算周期をある程
度大きく取れるように、複数の機器を組み合わせサブル
ーチン(モジュラー)化する方法が「火力プラント運転
学習用パーソナルシミュレータ;三菱電機技法,Vo
l.70,No.6,1996」,「ごみ焼却プラントの動
特性解析と運転訓練用シミュレータ;第5回制御技術シ
ンポジウム;1997」に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は、複数の機器を組み合わせているため、系統構成が変
わると、その分新しいモジュラーを作成する必要があ
る。
【0007】本発明は、従来の技術の有する問題点を解
決するためになされたものであり、応答が異なる(時定
数が違う)機器に対しても、機器単位の標準モジュール
を選択・編集するモデル編集管理機能により対象プラン
トの構成に合わせ、モジュールを自由に組み替え得るプ
ラント運転訓練用シミュレータを提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の特徴は、被訓練者がプラントの状態を監視
−操作するための運転操作監視手段と、シミュレーショ
ンすべきプラントモデルを所望の設備機器を組み合わせ
ることにより構築するモデル編集管理手段と、当該モデ
ル編集管理手段によって構築されたプラントモデルの動
作の制御を行う制御手段とを備えたプラント運転訓練用
シミュレータにおいて、前記モデル編集管理手段は、外
部からのデータを入力する入力部と、機器の特性を示す
パラメータを導入するためのパラメータモジュールと、
前記入力部から入力されるデータとパラメータモジュー
ルから導入されるパラメータを用いて機器としての動作
を演算し出力する計算処理部と、当該計算処理部からの
出力を所定の記憶領域へ格納するメモリモジュールとを
備えた標準機器モジュールを組み合わせることにより、
プラントモデルを構築することである。
【0009】上記構成に示されるように、機器別の入出
力インターフェイスを統一した標準機器モジュールを用
いてプラントモデルを構成することにより、弁やパイプ
などプラント構成を変更しうる機器の最小単位毎にシミ
ュレーションを行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施例を図面を
用いて説明する。
【0011】図2は、本発明のプラント運転訓練用シミ
ュレータのシステム構成を示す図である。また、本発明
のプラント運転訓練用シミュレータの主な機能は、図1
に示すように、運転操作監視機能1,制御機能2,プラ
ントモデル演算機能3,インストラクタ機能4,プラン
トモデル演算機能3,オンライン評価機能5,モデル編
集管理機能6、で構成される。
【0012】運転操作監視機能1は、プラントを運転操
作するためのオペレータズコンソールを模擬したもの
で、図2の被訓練者用オペレータズコンソール21が該
当する。被訓練者はこの模擬の被訓練者用オペレータズ
コンソール21に表示されるプラント状態値からプラン
トの状態を判断し、対応する操作をプラントに与える訓
練を実施する。
【0013】制御機能2は、プラントの制御機能を模擬
したもので、実際のプラントで使用されている制御機能
あるいはそれと同等の機能を果たす。図2のコントロー
ラ24,25に備えられる機能である。
【0014】プラントモデル演算機能3は、モデル編集
管理機能6で生成されたプラントモデルを指定された周
期で動特性を計算する機能である。これには動特性を実
機にあわせる調整機能も内蔵されている。これは、図2
では、シミュレーション用WS(ワークステーション)
23が有する機能である。
【0015】モデル編集管理機能6は、あらかじめ準備
されている標準機器モジュールからシミュレーションを
行う対象プラントの機器構成に対応して標準機器モジュ
ールを接続し、プラント設計値などを指定する編集機能
を果たす。また、インストラクタ機能4は、そのプラン
トを運転するために習得しなければならない訓練項目を
インストラクタが指示するための機能であり、異常状態
の発生,状況を説明するための同じシミュレーション結
果の再現あるいはプラント状態の停止、などの機能を実
行する。また、オンライン評価機能5は、被訓練者が実
施した内容に対する習熟度を評価し、その結果あるいは
模範解答を合わせて表示する機能である。これらは、図
2では、インストラクタ用PC(パーソナルコンピュー
タ)22が有する機能である。
【0016】図3はプラントモデル演算機能3の実行処
理フローを示したものである。
【0017】それぞれの機器モジュールには、その機器
固有の計算周期が指定されており、同一の周期を持つ機
器毎にグループ化されている。プラントモデル演算機能
3は、最初に計算すべきグループの周期が来ているかど
うかをチェックし、周期が来ているグループがあれば順
次、周期起動/停止指令1 31,周期起動/停止指令
2 32,周期起動/停止指令k 3kの指令を発す
る。周期起動/停止指令1が発せられると、周期起動/
停止指令1に指定されている機器モジュール311,31
2,…,31mは、今後、同一の周期で計算の起動/停
止が行われる。同様に周期起動/停止指令2,…,周期
起動/停止指令kに指定されている機器モジュール32
1,322,…,32m、及び3k1,3k2,…,3
kmはそれぞれ同一周期で起動停止される。本発明の特
徴は、機器モジュール毎に周期を指定しグループ管理さ
れていることにある。
【0018】図4に本発明の標準機器モジュールの一構
成例を示す。
【0019】標準機器モジュール118は、入力部10
8,パラメータモジュール113,機器モデル計算処理
部109,出力部110,メモリモジュール112から
構成される。
【0020】入力部108は、圧力や流量等の機器外部
からの外部境界条件を入力変数として、入力端子107
を介して入力する。パラメータモジュール113は、機
器容積や流量係数等、機器の特性を示す固有の値が入力
される。機器固有のパラメータを入力変数と分離するこ
とにより機器の標準化が図れ、同じプラントで複数の機
器が使用されている場合でも同じモジュールを共通に使
用できる。機器モデル計算処理部109は、入力部10
8からの外部境界条件とパラメータモジュール113か
ら得られたパラメータ値に加え、メモリモジュール11
2を介して得た前回の計算値を用いて、次の時間ステッ
プ(周期)における機器の出力値を計算する。出力部1
10から出力された出力値(データ)は、メモリモジュー
ル112を介して出力端子111から外部へ出力され
る。メモリモジュール112は、標準機器モジュール1
18の出力数毎に対応したメモリブロック(l〜m)を
有し、機器モデル計算処理部109からの出力値を格納
する。
【0021】標準機器モジュール118は、適切な入
力,パラメータ、前回値を与えれば、機器単体でもシミ
ュレーションを行うことが可能である。標準機器モジュ
ール118では、出力の前回値を入力部108へ取り込
むためのループ状結線119を複数有している。(図4
では、1本だけ示す。)通常、入力部108,機器モデ
ル計算処理部109,出力部110が、結線119を介
してループが形成された場合、機器モジュール単体での
計算は不可能となる。これは、各部は、入力値が与えら
れたときに出力値が決定される静的関係を表すため、こ
れらの各部間には時間遅れが存在しない代数ループが形
成される。このため各部の計算順序が定まらなくなって
しまうためである。しかし、本発明では、このループ内
に図3に示すようにメモリモジュール112を介在さ
せ、メモリモジュール112に各機器毎に初期値が入力
されるようになっている。こうすることにより、ループ
による計算不能状態を回避できる。従って、標準機器モ
ジュールは、1つ以上のメモリモジュール112とパラ
メータモジュール113を備えている。
【0022】図4で示された標準機器モジュール118
は、例えば図5で示されるように、相互接続される。図
5では、ある機器モジュールのメモリモジュール112
に格納された値を入力値として、機器1 311と機器
2 312が接続され、機器2 312の出力値の一つ
を機器1 311の入力値の一つとするように接続され
た例を示している。
【0023】図6に、プラントモデル演算機能3の実行
フローの一例を示す。周期起動/停止指令31により起
動された機器モジュール1 311は、標準的に次のス
テップで計算される。
【0024】まず、機器モジュール1 311への入力
条件を他の機器モジュールから取り込み(入力の実行3
111)、マスバランス計算3112,エネルギーバラ
ンス計算3113,モーメンタムバランス計算311
4、及び動力バランス計算3115を実施して出力処理を実
行する(出力の実行3116)。同様に機器モジュール
2 312,…,機器モジュールm 31mについても
同様の処理が繰り返される。本発明では、機器モジュー
ルの処理内容が仕様により変わる場合があるが、マス,
エネルギー,モーメンタムバランス等に関しては統一的
に計算される仕組みなっている。
【0025】図7は、図6で示したマス,エネルギー,
モーメンタムバランス等の計算方法を示したものであ
る。各機器モジュールの機器モデル計算処理部では、入
力部で取り込まれた外部からの入力値やメモリモジュー
ルからの入力値及びパラメータモジュールに設定された
パラメータを入力し(3111a)、以下に示す数式に
基づき、演算が行われ(3111b,3111c)、得
られた演算結果(出力信号及び積分値)をメモリモジュ
ールに出力する(3111d)。尚、演算結果として得
られる積分値は後述する数式4の演算結果が、また出力
信号は後述する数式5の演算結果が該当する。
【0026】上記のステップ3111b,3111cで
行われる演算は、以下に示す数式に基づき行われる。
【0027】
【数1】
【0028】数式1において、Xはメモリモジュールに
格納されたプロセスの状態変数(前回値)、tは時間、
A,B(A,B>0)は係数、Uは入力部からの入力変
数を示す。
【0029】また、プロセス出力変数Yは、数式2にで
示される。
【0030】
【数2】 Y=C・X …(数式2) ここに、Cは出力ゲインを示している。数式1と数式2
から陰解法の差分方程式を求めると数式3になる。
【0031】
【数3】
【0032】ここで、Tsは計算周期、サフィックスn
はnサンプリング時、n−1はn−1サンプリング時、
を表している。数式3を整理すると数式4が得られ、こ
の数式4が陰解法の標準差分方程式を示している。
【0033】
【数4】
【0034】本発明の機器モジュールにおける演算は、
この数式4を基に計算を実行している。また、出力変数
Yは、数式4を数式2に代入した数式5を用いて計算し
ている。
【0035】
【数5】 Yn=C・Xn …(数式5) これにより、数式4において計算周期Ts(Ts>0)
の大小に関係なく(1+Ts・A)>1を満足する。
【0036】ここで、状態変数Xの固有応答に着目する
ことにより安定性が評価できる。即ち、 Xn=K・Xn-1、K=1/(1+Ts・A) において、K>1なら発散、K=1なら持続、K<1な
らば安定な挙動が得られる。
【0037】このことから、(1+Ts・A)>1を満
たしているということは、Ts>0であれば、Aの値に
影響されることなく安定性が保証されることになる。従
って、機器モジュールの安定性が保証される。
【0038】ここで、2つのガスを混合する混合器を機
器モジュールとしたときのエネルギーバランス計算を行
う場合を例にとり説明する。
【0039】混合器に通されるガス1の温度をT1、流
量をG1とし、ガス2の温度をT2、流量をG2とす
る。また、混合器によって一様に混合され、出力される
ガスの出口ガスの温度Toは、熱損失を無視し、ガス1
の持込熱量Q1,ガス2の持込熱量Q2、出口ガスの持
出熱量Qoとすると、エネルギーバランス(エネルギー
保存)の法則により、(1)式で示される。
【0040】
【0041】ここに、Q1=Cp2・T1・G1 Q2=Cp2・T2・G2 Qo=Cpo・To・(G1+G2) K:混合器内ガス熱容量、Cp1,Cp2:ガス1,2
の定圧比熱 Cpo:出口ガスの定圧比熱 (1)式を温度,流量を用いて書換えると(2)式が得
られる。
【0042】 K・dTo/dt= Cp1・T1・G1+Cp2・T2・G2−Cpo・To・(G1+G2) …(2) この(2)式が、上記数式1に該当する。ここで、U
(入力部からの入力変数)はT1,T2の2次のベクト
ル、X(メモリモジュール内の状態変数(前回値))はT
oとすると、係数Aは(G1+G2)・Cpo(>
0)、係数Bは2×2の係数行列でb11=Cp1・G
1,b22=Cp2・G2,b12=0,b21=0と
なる。
【0043】以降は、これらの変数を上記数式2以降に
当てはめて演算を行うことにより、エネルギーバランス
における出力信号と積分値が出力される。
【0044】図8に本発明のモデル編集機能の概略を示
す。ここでは図8(a)のようなポンプ100と弁10
1からなるプラントのシミュレータモデルを構築する場
合について説明する。
【0045】先ず、図8(b)に示されるシミュレータ
のモデル構築画面129上に、予め用意された図8
(c)に示される標準機器モジュールライブラリ120
から必要な機器を選択し、配置する。次に、モデル構築
画面129上でシミュレーションに必要な物理量(ここ
では圧力105と流量106)の信号を結線する。温度
や組成の計算が必要な場合は、結線を追加する。本発明
では以上のようにプロセスフローシート130に従いG
UI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)上で
標準機器モジュールを繋ぎ合わせることで、プラントの
シミュレータモデルを構築する。プラントシミュレータ
の編集において、機器単体や複数の機器をまとめたサブ
システム単位の入れ替えは、その境界における結線の本
数と順番が同じなら容易に行うことができる。
【0046】図9にメモリモジュール112の機能を示
す。
【0047】メモリモジュール112は入力、内部パラ
メータ、出力を有し、入力値(現在値)をモジュール内
部に保持し、1計算ステップ前の値を出力する機能を持
つ。内部パラメータには、初期値のアドレスを設定する
が、この値(アドレス)は全機器のメモリモジュール1
12を通じて唯一の値でなければならない。
【0048】メモリモジュール112は、標準機器モジ
ュールの各出力部110に接続される。メモリモジュー
ル112は、シミュレーション時間0のとき、つまり、
シミュレーションを行う最初の計算周期のとき、図9
(a)に示すように、予め用意された計算開始用初期値
テーブル114に設定された値を読み込むように設定さ
れており、内部パラメータに設定されたアドレスが該当
する初期値データを読み出力する。以降は、図9(b)
に示すように、シミュレーション時間刻み毎に、入力値
を内部パラメータに設定されたアドレスに従いスナップ
ショット用初期値テーブル115に書きながら入力の前
回値を出力する動作を繰り返す。このスナップショット
用初期値テーブル1115は、プラントモデル内の全機
器モジュールのメモリモジュールの出力がシミュレーシ
ョン時間毎に更新されるため、ある時間でこのテーブル
を保存し計算開始用初期値テーブルとしてこの保存した
テーブルを用いれば、ある任意の時間以降のシミュレー
ションを再現できる。また保存領域を複数確保しておく
ことで、任意のプラント運転状態を選択し、そこからの
シミュレーションが可能となる。
【0049】図10にパラメータモジュール113の機
能を示す。
【0050】パラメータモジュール113は入力、内部
パラメータ、出力を有し、内部パラメータに設定された
アドレスに従い計算開始用パラメータテーブル116か
ら指定されたアドレスのパラメータ値(データ)を読み
取り出力する機能を持つ。この内部パラメータに設定さ
れるアドレスは、メモリモジュールと異なり、全機器モ
ジュールのパラメータモジュールを通じて複数あっても
よい。
【0051】パラメータモジュール113から出力され
た値は、機器固有のパラメータとして標準機器モジュー
ル118の機器モデル計算処理部109へ入力される。
パラメータモジュール113は、シミュレーション時間
0のとき、図10(a)に示すように、予め用意された
計算開始用パラメータテーブル116に設定された値を
読み込むように設定されており、内部パラメータに設定
されたアドレスの値を読み出力する。以降は、図10
(b)に示すように、シミュレーション時間刻み毎に、
初期パラメータを内部パラメータに設定されたアドレス
に従いスナップショット用パラメータテーブル117に
書きながらパラメータ値を出力する動作を繰り返す。但
し、パラメータ変更指令が入力された場合、その時間以
降、新しいパラメータをスナップショット用パラメータ
テーブル117に書きながらその値を出力する。本発明
では、シミュレーション時間刻み毎に、新しいパラメー
タでスナップショット用パラメータテーブル117を更
新しているので、メモリモジュール113と同様に、こ
のスナップショット用パラメータテーブルを計算開始用
パラメータテーブル116と入替えることにより任意の
時間のシミュレーションを再現できる。また、保存領域
を複数確保しておくことで任意のプラント運転状態から
選択し、それ以降のシミュレーションが可能となる。
【0052】メモリモジュールのアドレスと初期値は、
初期値編集機能により表形式で入力,編集が行われる。
初期パラメータ編集機能も初期値編集と同様に、パラメ
ータアドレスと初期パラメータ値を表形式で扱う。尚、
これら初期値編集機能と初期パラメータ編集機能は、前
述のモデル編集管理機能に含まれる機能であり、インス
トラクタ用PC22によって行われる。
【0053】作成された初期値表121は、初期値編集
機能により計算開始用初期値テーブル114に変換さ
れ、格納される。初期パラメータ表122も同様に計算
開始用パラメータテーブル116に変換・格納される。
【0054】一方、シミュレーションを行うプラントモ
デル125は、前述のように標準機器モジュール118
やメモリモジュール112,パラメータモジュール11
3等の機器間接続情報から構成される。ここでメモリモ
ジュール112とパラメータモジュール113は、それ
ぞれアドレス情報のみを持ち実際の値は保持していな
い。プラントモデル125は、シミュレータ実行手段1
28(後述)で演算実行可能なコードに変換後、標準機
器モジュール群のライブラリ120とリンクし、実行形
式ファイル124が作成され、このファイルを実行する
ことでシミュレーションが開始される。
【0055】シミュレーション実行時、各メモリモジュ
ール112とパラメータモジュール113が呼び出され
た時、それぞれのモジュールの機能により、モジュール
の内部パラメータに設定されたアドレスに対応するデー
タを計算開始用初期値テーブル114および計算開始用
パラメータテーブル116から読み込む。この時点で、
初期値編集機能で設定した各アドレスと、初期値及びパ
ラメータが対応する。本発明では、プラントの初期値の
アドレスとデータを分離して管理することにより、同一
のプラントモデルで様々な初期状態からシミュレーショ
ンをする場合、プラントモデルを変更せずに計算開始用
初期値テーブルのデータの入替えのみで様々な状態のシ
ミュレーションが実現可能である。計算開始用パラメー
タについても初期値と同様にアドレスとデータを独立に
管理しているので、計算開始用パラメータを異ならせて
シミュレーションを行う場合でも、プラントモデルを変
更することなく計算開始用パラメータテーブル内のデー
タの入替えのみで、変更が可能である。
【0056】また、本発明のプラントシミュレータは、
任意の単一機器、または複数の機器を組み合わせたサブ
システムを切り出してシミュレーションすることが可能
である。図12に示すプラントモデル125の機器2
118のみを切出してシミュレーションを行う場合、先
ずシミュレーションを開始したい時刻でスナップショッ
トを取り、その時点における初期値とパラメータをスナ
ップショット用初期値テーブル115及びスナップショ
ット用パラメータテーブル117に保存する。機器2
118を切出す時、機器2 118の入力に繋がってい
る前後の機器内のメモリモジュール112も一緒に切出
して対応する入力端子へ接続する。機器2 118のみ
でシミュレーションをするには、先ほど保存したスナッ
プショット用初期値テーブル115及びスナップショッ
ト用パラメータテーブル117内の初期値と初期パラメ
ータを計算開始用初期値テーブル114及び計算開始用
パラメータテーブル116にコピーし、シミュレーショ
ンを開始すれば、機器2118内部と外部のメモリモジ
ュール112から、スナップショットを取った時点の初
期値が読み取られ、また機器2 118内部のパラメー
タモジュール113からパラメータが読み取られ,スナッ
プショットを取った時間以降の機器2 118のみのシミュ
レーションを継続できる。
【0057】ここで、機器2 118外部のメモリモジ
ュール112の出力は時間が経過しても変化しないの
で、固定境界条件となる。機器2 118の入力端子
数,出力端子数,メモリモジュール数,パラメータモジ
ュール数が変化なければ、機器2118のブロックをそ
のままプラント全系のシミュレータに戻すことができ
る。複数の機器を組み合わせたサブシステムでも機器単
体と同様に、前述の如く本発明のシミュレータにより任
意時間の機器単体,サブシステム単位で切出して編集が
行えるため、機器やサブシステムのテスト,デバッグ効
率を上げることが可能である。
【0058】本発明のパラメータ調整機能は、シミュレ
ータを実行中でもオンラインで各機器のパラメータが調
節可能である。このパラメータ調整機能もモデル編集管
理機能の一部である。図13に示すように、シミュレー
タ制御手段127とシミュレータ実行手段128が通信
手段131で接続されており、シミュレータ実行手段1
28では、シミュレータ実行モジュール124が常に実
行されている。
【0059】ここで、シミュレータ制御手段127のパ
ラメータ調整機能を用いてパラメータ表122のアドレ
スjのパラメータを変更する場合を説明する。
【0060】編集結果を通信手段131を介してシミュ
レーション用WS23のシミュレータ実行手段128へ
転送すると、シミュレータ実行手段128では、スナッ
プショット用パラメータテーブル117のアドレスjの
パラメータが更新される。この時刻以降、シミュレータ
実行モジュール124内でアドレスjを内部パラメータ
に持つパラメータモジュール113が呼び出されると、
更新されたパラメータの値をスナップショット用パラメ
ータテーブル117から読み出し、その値を機器モジュ
ールBに受け渡す。これ以降、機器モジュールBの演算
処理部は更新されたパラメータによる処理を続行し、パ
ラメータ変更の影響は機器Bの演算処理結果に反映さ
れ、さらにその影響は機器Bに接続された機器Aおよび
機器Cを介してシミュレータ実行モジュール124内の
全機器モジュールに反映される。
【0061】以上は1つのパラメータを変更した場合に
ついて説明したが、パラメータ編集機能で複数のパラメ
ータを変更した場合も同等に機能する。
【0062】
【発明の効果】本発明のプラント運転訓練用シミュレー
タを用いることにより、プラントの機器構成を変更して
新たにシミュレーションを行う場合でも、新たなプラン
トモデルを容易に作成することができ、また、機器の特
性のみを変更する場合は、新たにプラントモデルを構築
する必要が無いため、飛躍的に作業性を向上させること
ができる。
【0063】また、機器モジュール単位で動作を確認す
ることが出来るため、機器単体に対する知識の獲得にも
威力を発揮する。
【0064】さらに、モデルの切出しが容易に行えるた
め、デバッグ及びテストが効率良く行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラントシミュレータの機能構成
図。
【図2】本発明に係るプラントシミュレータのシステム
構成例を示す図。
【図3】プラントモデル演算機能の実行フローを示す
図。
【図4】標準機器モジュールの構成の一例を示す図。
【図5】プラントモデルの構成例。
【図6】プラントモデル演算機能の実行フローを示す
図。
【図7】機器モジュールの実行フローを示す図。
【図8】モデル編集機能の概略を示す図。
【図9】メモリモジュールの機能を示す図。
【図10】パラメータモジュールの機能を示す図。
【図11】初期値編集機能を説明するための図。
【図12】プラントモデルを構成する一部の機器を切出
してシミュレーションを実行する場合について説明する
図。
【図13】オンラインパラメータ調整機能について説明
する図。
【符号の説明】
1…運転操作監視機能、2…制御機能、3…プラントモ
デル演算機能、4…インストラクタ機能、5…オンライ
ン評価機能、6…モデル編集管理機能、311,31
2,…,31m…機器モジュール例。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 穣慈 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 清水 靖 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 佐藤 美雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被訓練者がプラントの状態を監視−操作す
    るための運転操作監視手段と、シミュレーションすべき
    プラントモデルを所望の設備機器を組み合わせることに
    より構築するモデル編集管理手段と、当該モデル編集管
    理手段によって構築されたプラントモデルの動作の制御
    を行う制御手段とを備えたプラント運転訓練用シミュレ
    ータにおいて、 前記モデル編集管理手段は、外部からのデータを入力す
    る入力部と、機器の特性を示すパラメータを導入するた
    めのパラメータモジュールと、前記入力部から入力され
    るデータとパラメータモジュールから導入されるパラメ
    ータを用いて機器としての動作を演算し出力する計算処
    理部と、当該計算処理部からの出力を所定の記憶領域へ
    格納するメモリモジュールとを備えた標準機器モジュー
    ルを組み合わせることにより、プラントモデルを構築す
    ることを特徴とするプラント運転訓練用シミュレータ。
  2. 【請求項2】第1項記載の運転訓練用シミュレータにお
    いて、 前記パラメータモジュールは、シミュレーション開始時
    には、第1の記憶手段に格納されたパラメータを導入し
    て出力し、シミュレーション実行中は、第2の記憶手段
    に格納されたパラメータを導入し出力することを特徴と
    するプラント運転訓練用シミュレータ。
  3. 【請求項3】第2項記載の運転訓練用シミュレータにお
    いて、 前記第2の記憶手段に格納されたパラメータは、シミュ
    レーション実行中においても変更可能であることを特徴
    とするプラント運転訓練用シミュレータ。
  4. 【請求項4】第1項記載の運転訓練用シミュレータにお
    いて、 前記メモリモジュールは、シミュレーション開始時に
    は、第3の記憶手段の初期値を出力し、シミュレーショ
    ン実行中は、前記計算処理部からの出力を第4の記憶手
    段へ格納すると共に当該標準機器モジュール外へ出力を
    行うことを特徴とするプラント運転訓練用シミュレー
    タ。
  5. 【請求項5】第1項記載の運転訓練用シミュレータにお
    いて、 前記プラントモデルの演算周期を、前記標準機器モジュ
    ール毎に指定することを特徴とするプラント運転訓練用
    シミュレータ。
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