JP2000199696A - 蓄熱装置及び蓄冷法 - Google Patents

蓄熱装置及び蓄冷法

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JP2000199696A
JP2000199696A JP11312157A JP31215799A JP2000199696A JP 2000199696 A JP2000199696 A JP 2000199696A JP 11312157 A JP11312157 A JP 11312157A JP 31215799 A JP31215799 A JP 31215799A JP 2000199696 A JP2000199696 A JP 2000199696A
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Vladimir Kaplan
ヴラディーミル・カプラン
Robert P Miller
ロバート・ピー・ミラー
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Baltimore Aircoil Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱効率を向上する。 【解決手段】 本発明の蓄熱装置(10)では、蓄冷材(14)
に浸漬された一群の熱交換部材(16)を用い、蓄冷材(14)
を凝固することによって蓄冷を行う。複数の熱交換部材
(16)は、各々製氷サイクル時は蓄冷材(14)を凝固しかつ
融解サイクル時は固体の蓄冷材(14)によって冷却される
蓄熱装置(10)を通って伝熱流体(29)を搬送する流体通路
(62)を備えている。各熱交換部材(16)は、ほぼ連続的な
対向面(54,56)を有し、固体状態の蓄冷材(14)が流体通
路(62)を包囲する固体環状凝固体を形成することを防止
する。製氷サイクル時、固体状態の蓄冷材(14)は相補的
形状のシート状凝固体(86, 87)を形成するので、融解サ
イクル時に伝熱流体(29)は出口部(26)近くで加熱されな
い。熱交換部材(16)は樹脂等の軽量材料により形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱装置、特に、
蓄冷しかつ蓄冷後に蓄冷エネルギを取り出すことができ
る熱交換部材を有する蓄熱装置及び蓄冷法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば米国特許第4831831号に記
載のように、エネルギのオフピーク時に製氷し、その
後、氷の蓄冷エネルギを使用して伝熱流体を冷却する型
式の蓄熱装置は公知である。一般に、製氷サイクルの
間、伝熱流体は機械式冷凍ユニットを通って入口ヘッダ
へ供給され、その後、液体状態の相変化材料(通常は
水)中に浸漬された複数の分離した管状通路を通過す
る。通常、伝熱流体の温度は水の凝固点より低い。凝固
点以下の温度に冷却された伝熱流体の流れにより蓄冷タ
ンク内の水を氷に形成し、個々の管状通路を包囲する氷
の環状凝固体を形成する。この蓄熱装置は、一般に、内
部融解型装置又は外部融解型装置のいずれかである。内
部融解型装置では、一般に伝熱流体は、空気調和システ
ム又は空気冷却システムの熱交換器を通過して加熱され
た後、個々の管状通路を通って循環されて冷却され融解
サイクルが行われる。その後、伝熱流体は熱交換器に戻
される。一般に、融解サイクルの間、冷却装置を通って
伝熱流体を移動して、冷却装置により冷却した温度より
も更に低温に伝熱流体を冷却するのに蓄熱装置を用いて
もよい。蓄熱装置内で伝熱流体が冷却されるとき、管状
通路を包囲する氷の環状凝固体は融解する。蓄熱装置で
冷却された伝熱流体は、熱交換装置、冷却装置又は熱交
換装置及び冷却装置の両方へ再循環される。外部融解型
装置では、冷却された相変化材料は、蓄冷タンクから汲
み上げられ蓄熱装置の外側で使用される。蓄熱装置の種
類に従い伝熱流体を変更してもよく、伝熱流体として内
部融解型装置ではエチレン又はプロピレングリコールを
使用し、外部融解型装置ではアンモニア又はR22(メ
タン系フロン冷媒、CHClF2)を使用できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記蓄熱装置では、種
々の蓄熱システムの蓄熱タンク及び管状通路が使用され
る。従来の蓄熱システムの問題は、時間と経過と共に融
解サイクルでの熱交換効率が低下する点にあった。氷の
環状凝固体が融解するとき、管状通路と管状通路を包囲
する環状の氷との間に環状水体が形成され、時間と共に
伝熱効率が低下し、蓄熱装置を放置すると、時間の経過
に従い、管状通路内の冷媒又は熱交換流体の温度が徐々
に上昇する難点が生ずる。従来の蓄熱装置では他の問題
もある。例えば、円形タンクで樹脂製の管状コイルを用
いる蓄熱システムでは、コイル及び円形タンクは一般に
大きく、既存の建物の地下室に設置するには困難があ
る。蓄熱タンク内の利用可能な空間は、樹脂製の管状コ
イルを用いる蓄熱システムの熱交換効率を充分に高める
目的で形成されていない。鋼製コイルを使用する蓄熱シ
ステムは、単純なノックダウン設置(分解及び設置現場
での再組立)に不向きで、嵩張るため、既存設備の地下
空間内に搬入することは困難である。また、鋼製の氷蓄
熱装置は一般に重く、移動が厄介である。本発明の目的
は、製造及び組立が容易な蓄熱装置を提供することにあ
る。また、蓄冷状態を更に効率的に使用できる蓄熱装置
及び蓄熱法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による蓄熱装置
は、蓄熱タンク(12)と、蓄熱タンク(12)内に配置された
相変化材料(14)と、入口部(24)、出口部(26)、相変化材
料(14)に接触するほぼ連続的な対向面(54, 56)及び入口
部(24)と出口部(26)とに流体接続されかつ伝熱流体(29)
が流れる複数の流体通路(62)を有する熱交換部材(16, 1
6a, 16b)とを備えている。複数の流体通路(62)の少なく
とも一部は蓄熱タンク(12)内の相変化材料(14)中に浸漬
され、浸漬された流体通路(62)の少なくとも実質的な部
分は相互に横方向に連結されてほぼ連続的な対向面(54,
56)の少なくとも一部を形成し、対向面(54, 56)の少な
くとも一部は蓄熱タンク(12)内の相変化材料(14)に接触
する。流体通路(62)は伝熱流体(29)の入口部(24)から出
口部(26)までの流路(67)を形成し、一方の対向面(54, 5
6)に隣接する相変化材料(14)の実質的な部分は、熱交換
部材(16, 16a, 16b)によって他方の対向面(54, 56)に隣
接する相変化材料(14)の実質的な部分から分離される。
相変化材料(14)は、熱交換部材(16, 16a, 16b)の入口部
(24)と出口部(26)との間を接続する伝熱流体(29)の流路
(67)の少なくとも実質的な部分を構成する流体通路(62)
を包囲しない。
【0005】熱交換部材(16)は流路(67)の長さの実質的
な部分に沿って流体通路(62)を連結するウェブ(73, 20
0)が設けられるため、融解サイクル時の同等時点での従
来での熱抵抗に比べて、本発明による熱抵抗は低い。ま
た、蓄熱装置(10)のエネルギ蓄積量及び取出量を改善
し、長時間の融解サイクル時に出口部(26)から出る伝熱
流体(29)の温度がより上昇することを防止できる。相補
的形状のシート状氷塊(86, 87)を適切に形成して出口部
(26)近くの熱交換流体の加熱を適切に防止しかつ利用可
能な空間を効率的に利用できる。融解サイクル時に氷形
成体が液体中を浮上する氷形成体の浮力運動を利用でき
る形状に流体通路(62)を形成できる。液体状態の相変化
材料(14)の薄層が形成されるため、熱抵抗が低下し、固
体状態の相変化材料(14)と伝熱流体との間の熱交換効率
(伝熱効率)を改善できる。相互に分離及び隔離される
通路に比べると、個々の各流体通路(62)の伝熱曝露面積
は大きくないが、通路の数及び通路の集中密度を増加で
きるので、全伝熱曝露面積は増加して、各熱交換部材(1
6)は大きな伝熱面積を有する。
【0006】本発明の実施の形態では、入口部(24)は、
入口ヘッダ(40)と、互いに平行にかつ隣接して入口ヘッ
ダ(40)に連絡する流体通路(62)となる直線状の複数の入
口側通路(65)とを備えている。少なくとも2つの隣接す
る入口側通路(65)は入口ヘッダ(40)に連結され、2つの
流体通路(62)を通る伝熱流体(29)は同一方向に流れ、1
垂直レベル(100)での2つの流体通路(62)を流れる伝熱
流体(29)の平均温度は前記1垂直レベル(100)の下流を
流れる伝熱流体(29)の平均温度と異なる。出口部(26)
は、入口ヘッダ(40)から離間する出口ヘッダ(44)と、出
口ヘッダ(44)に連結された流体通路(62)となる隣接する
少なくとも2つの出口側通路(66)とを備えている。熱交
換部材(16, 16a, 16b)は入口側通路(65)と出口側通路(6
6)との間を連結する流体通路(48)を形成し、入口ヘッダ
(40)及び入口側通路(65)を通る平面は出口ヘッダ(44)及
び出口側通路(66)を通る平面から離間する。1垂直レベ
ル(100)での入口側通路(65)内を流れる伝熱流体(29)の
温度は1垂直レベル(100)と同一の垂直レベルでの出口
側通路(66)内を流れる伝熱流体(29)の温度と異なる。入
口側通路(65)、出口側通路(66)及び入口側通路(65)と出
口側通路(66)とを連結する流体通路(62)の各々は、入口
ヘッダ(40)から出口ヘッダ(44)へ延伸する連続的管(30
6)を備える。入口部(24)は入口導管(28)を備え、出口部
(26)は出口導管(32)を備え、入口導管(28)と出口導管(3
2)との間を連結する流体通路(62)は両端部で入口導管(2
8)及び出口導管(32)に接続されて連続的な流路(67)を形
成し、熱交換部材(16)は流路(67)の長さの実質的な部分
に沿って流体通路(62)を連結するウェブ(73, 200)を備
えている。入口部(24)は入口ヘッダ(40)を備え、出口部
(26)は出口ヘッダ(44)を備え、熱交換部材(16)は入口ヘ
ッダ(40)及び出口ヘッダ(44)から離間した連結ヘッダ(4
8, 147, 151)を備えている。流体通路(62)は、入口ヘッ
ダ(40)から連結ヘッダ(48, 147, 151)に延伸するほぼ直
線状の複数の入口側通路(65)と、連結ヘッダ(48, 147,
151)から出口ヘッダ(44)へ延伸するほぼ直線状の複数の
出口側通路(66)とを備えている。入口部(24)は入口ヘッ
ダ(40)を備え、出口部(26)は出口ヘッダ(44)を備えてい
る。入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)から離間する第
1の下側連結ヘッダ(147)と、入口ヘッダ(40)と出口ヘ
ッダ(44)との間に設けられる上側連結ヘッダ(149)と、
入口ヘッダ(40)、出口ヘッダ(44)及び上側連結ヘッダ(1
49)から離間する第2の下側連結ヘッダ(151)とが設けら
れる。流体通路(62)は、入口ヘッダ(40)及び第1の下側
連結ヘッダ(147)を連結する隣接する複数の入口側通路
(65)と、第1の下側連結ヘッダ(147)及び上側連結ヘッ
ダ(149)を連結する隣接する複数の連結通路(152)と、上
側連結ヘッダ(149)及び第2の下側連結ヘッダ(151)を連
結する隣接する複数の連結通路(152)と、第2の下側連
結ヘッダ(151)及び出口ヘッダ(44)を連結する隣接する
複数の出口側通路(66)とを備えている。入口ヘッダ(40)
から入口側通路(65)を通り第1の下側連結ヘッダ(147)
まで、第1の下側連結ヘッダ(147)から連結通路(152)を
通り上側連結ヘッダ(149)まで、上側連結ヘッダ(149)か
ら連結通路(152)を通り第2の下側連結ヘッダ(151)まで
及び第2の下側連結ヘッダ(151)から出口側通路(66)を
通り出口ヘッダ(44)までの伝熱流体(29)の流路(67)が形
成される。
【0007】本発明による蓄冷法は、蓄熱タンク(12)
と、蓄熱タンク(12)内に配置される相変化材料(14)と、
第1の熱交換部材(16a)と、相変化材料(14)を介して第
1の熱交換部材(16a)から離間する第2の熱交換部材(16
b)とを備え、第1の熱交換部材(16a)及び第2の熱交換
部材(16b)は、それぞれ入口部(24)と、出口部(26)と、
入口部(24)及び出口部(26)を流体接続する流体通路(62)
とを有し、流体通路(62)の少なくとも一部は蓄熱タンク
(12)内の相変化材料(14)中に浸漬される蓄熱装置(10)を
用意する過程と、第1の熱交換部材(16a)の流体通路(6
2)を通って入口部(24)から出口部(26)へ伝熱流体(29)を
移動すると同時に、第2の熱交換部材(16b)の流体通路
(62)を通って入口部(24)から出口部(26)へ伝熱流体(29)
を移動する過程とを含む。第1及び第2の熱交換部材(1
6a, 16b)の流体通路(62)を横切る平面(100)を想定した
とき、第1及び第2の熱交換部材(16a, 16b)の一方の流
体通路(62)を通りかつ平面(100)を通過する伝熱流体(2
9)の平均温度は、第1及び第2の熱交換部材(16a, 16b)
の他方の流体通路(62)を通りかつ平面(100)を通過する
伝熱流体(29)の平均温度より低く、相変化材料(14)の蓄
冷後に蓄冷エネルギを取り出すことができる。
【0008】本発明の実施の形態では、流体通路(62)は
中心軸(64)を有し、第2の熱交換部材(16b)の中心軸(6
4)を含む平面とは異なる平面内に第1の熱交換部材(16
a)の中心軸(64)を配置する過程を含んでもよい。蓄熱タ
ンク(12)は中心垂直平面(20)を有し、第1の熱交換部材
(16a)の入口部(24)は蓄熱タンク(12)の中心垂直平面(2
0)の一方側に配置され、第2の熱交換部材(16b)の入口
部(24)は蓄熱タンク(12)の中心垂直平面(20)の他方側に
配置される。第2の熱交換部材(16b)の出口部(26)は、
蓄熱タンク(12)の中心垂直平面(20)に対し第1の熱交換
部材(16a)の入口部(24)と同一側に配置され、第1の熱
交換部材(16a)の出口部(26)は、蓄熱タンク(12)の中心
垂直平面(20)に対し第2の熱交換部材(16b)の入口部(2
4)と同一側に配置される。第1の熱交換部材(16a)とほ
ぼ同一の構造を有する第2の熱交換部材(16b)は、第1
の熱交換部材(16a)に対し180゜の角度で回転した状
態で蓄熱タンク(12)内に配置される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明による蓄熱装置及び
蓄冷法の実施の形態を図1〜図24について説明する。
図面中、同様の構成部材には同様の参照符号を付す。本
発明の第1の実施の形態としての蓄熱装置(10)を図1〜
図3に示す。図示のように、蓄熱装置(10)は、相変化材
料又は蓄冷媒体である蓄冷材(14)を保持する蓄熱タンク
(12)を備えている。一群の熱交換部材(16)は、蓄熱タン
ク(12)内の蓄冷材(14)に浸漬される。図示の蓄熱装置(1
0)は内部融解型であるが、本発明の思想は内部融解型蓄
熱装置に限定されない。以下、本発明による種々の実施
の形態を図1〜図24について説明する。下記の通り、
異なる実施の形態の説明では同一の部分に同一の参照符
号を付すが、これらの部分は各実施の形態で若干異なる
特徴を持つ場合がある。
【0010】図1及び図15に示すように、蓄熱タンク
(12)は、蓄熱空間の使用の最適化に有効な例えば長方形
(直方体)である。蓄熱タンク(12)は、垂直な複数の側
壁(18)、底部(19)及び中心垂直平面(20)を有し、例えば
鋼若しくはアルミニウム等の耐食性金属又はガラス繊維
等を使用する繊維強化材料等の構造上許容できる標準的
材料の代替物により形成されるが、壁と壁との間に一般
的な遮蔽体を有する二重壁構造でもよいことを当業者は
理解されたい。蓄熱タンク(12)は遮蔽カバー(図示せ
ず)を有してもよく、凝固時に液相から固相のように相
変化する蓄熱材料(14)の膨張を考慮した空間を有しても
よい。設置現場で組立可能な個別化したプレハブ式のユ
ニット部材により蓄熱タンク(12)を構成してもよい。発
明者メリーフル(Merryfull)の米国特許第51099
20号(1992年)及び発明者マクラケン(MacCrack
en)の米国特許第4294078号に記載されるよう
に、蓄冷材(14)は、一般的な蓄熱装置に用いられるいず
れかの一般的な材料である。本発明の実施の形態による
蓄熱装置(10)での使用に適する代表的な相変化材料とし
ての蓄冷材(14)は水である。
【0011】一群の熱交換部材(16)は蓄熱タンク(12)中
の蓄冷材(14)内に浸漬される。第1の実施の形態では、
熱交換部材(16)は細長いパネル状に形成され、熱交換用
の分流パネル(52)を構成し、蓄熱タンク(12)には18個
の熱交換部材(16)(図1中、符号(16a)〜(16r)で示す)
が設けられる。しかしながら、熱交換部材の数、形状及
び配列並びに蓄熱タンク(12)のサイズ及び形状は、蓄熱
システムに関する設計上のパラメータ及び空間の必要性
に応じて変更可能である。例えば、図1と比較すると、
図15〜図17に示す実施の形態では、熱交換部材(16
a)及び(16b)の数は少なく、蓄熱タンク(12)は小さい。
図1及び図3に示す第1の実施の形態では、全熱交換部
材(16a)〜(16r)は、蓄熱タンク(12)の中心垂直平面(20)
に対して直角に垂直に配置される。第1の実施の形態で
は、各熱交換部材(16)は、蓄熱タンク(12)の中心垂直平
面(20)に沿って整列する中心垂直軸(22)を有し、各熱交
換部材(16)は長方形の蓄熱タンク(12)の長壁となる長い
方の側壁(18)に対し直角に配置される。しかしながら、
図15〜図17に示す実施の形態のように、長方形の蓄
熱タンク(12)の長壁となる長い方の側壁(18)と平行に熱
交換部材(16)を配置してもよい。
【0012】以下、1つの熱交換部材(伝熱部材)(16)
を詳細に説明する。隣合う複数の熱交換部材(16)は互い
に180゜の角度だけ回転して配置される(図11)
が、以下の説明は蓄熱装置(10)に用いる他の熱交換部材
にも同様に適用できる。各熱交換部材(16)は入口部(24)
及び出口部(26)を有すると共に、各熱交換部材(16)の入
口部(24)と出口部(26)とを連結しかつ伝熱流体(29)が通
過する流路(67)を備える。各熱交換部材(16)の入口部(2
4)は入口導管(28)を通って伝熱流体(29)の流体源(30)へ
連結され、各熱交換部材(16)の出口部(26)は出口導管(3
2)を通って熱交換装置(34)へ連結されるが、図9及び図
15に示すように出口導管(32)を伝熱流体(29)の流体源
(30)に接続してもよい。
【0013】伝熱流体(29)の流体源(30)は一般に冷却装
置である。標準的な動作では、流体源(30)は、エネルギ
使用オフピーク時に伝熱流体(29)を蓄冷材(14)の凝固点
以下の温度に冷却する。その後、冷却された伝熱流体(2
9)は熱交換部材(16)内を通って循環する。各熱交換部材
(16)内を通って伝熱流体(29)が循環すると、蓄冷材(14)
は冷却されて凝固し、氷等の固体状態となる製氷サイク
ルが行われる。製氷サイクルでは、出口導管(32)を通っ
て出る伝熱流体(29)を冷却装置(流体源)(30)に戻して
冷却しかつ再循環させて、製氷過程を継続してもよい。
例えばエネルギ使用ピーク時に蓄熱装置(10)内に蓄冷し
た蓄冷エネルギを使用する場合、空気調和システム等の
熱交換装置(34)を通って伝熱流体(29)を循環する前に、
最初に蓄熱装置(10)を通る伝熱流体(29)を循環して蓄冷
材(14)を冷却した後に空気調和用に伝熱流体(29)を使用
できる。この使用サイクルでは、貯蔵された氷により冷
却されるとき、伝熱流体(29)の温度は低下すると共に、
貯蔵された氷等の固体状態の蓄冷材(14)は融解し、融解
サイクルとなる。伝熱流体(29)に対する流体源(冷却装
置)(30)の効果を助長するため又はエネルギ使用ピーク
時の一部期間又は全期間を通じて冷却装置(流体源)(3
0)の代替機能として、蓄熱装置(10)内の蓄冷エネルギを
使用してもよい。代替機能動作を行うために接続された
導管(35)及び弁(37)の配管ラインの例を図9及び図15
に示す。
【0014】第1の実施の形態では、各熱交換部材(16)
の入口部(24)は、水平な中心軸(42)を有する入口ヘッダ
(40)を備えている。各熱交換部材(16)の出口部(26)は、
入口ヘッダ(40)の中心軸(42)と平行で水平な中心縦軸(4
6)を有する出口ヘッダ(44)を備えている。入口ヘッダ(4
0)及び出口ヘッダ(44)は、同一直線状の中心軸(42)及び
(46)を有しかつ円筒状(円柱状)である。入口ヘッダ(4
0)及び出口ヘッダ(44)は、例えば端部を閉鎖した2つの
別体の中空円筒の端部を流体密封接合部(51)に沿って接
続した構造又は単一の長い中空円筒の両端の中間に密封
円板を配置して入口ヘッダ(40)と出口ヘッダ(44)との間
の流体の流れを遮断する流体密封接合部(51)を形成し、
その後入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)の端部を密封
した構造でもよい。例えば、入口ヘッダ(40)及び出口ヘ
ッダ(44)の一方を他方から垂直方向又は水平方向に偏位
(オフセット)させた他の構造も適用できる。入口ヘッ
ダ(40)及び出口ヘッダ(44)は、例えばポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリプロピレン又はポリエチレン等の樹脂材
料を軽量化のため好適に使用できるが、適宜の金属材料
等により形成してもよい。入口ヘッダ(40)及び出口ヘッ
ダ(44)は座屈せず熱交換部材(16)の重量を支持するのに
充分な剛性を有することが好ましい。また、第1の実施
の形態での各熱交換部材(16)は、図3に示すように、水
平な中心軸(50)を有しかつ伝熱流体(29)の流路(62)の一
部である下側連結ヘッダ(48)を含む。下側連結ヘッダ(4
8)は入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)から離間され、
下側連結ヘッダ(48)の中心軸(50)は入口ヘッダ(40)及び
出口ヘッダ(44)の各中心縦軸(42, 46)と平行である。下
側連結ヘッダ(48)を入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)
と同一材料により形成してもよく、密封端部を有する円
筒状に形成してもよい。
【0015】第1の実施の形態では、入口ヘッダ(40)、
出口ヘッダ(44)及び下側連結ヘッダ(48)は全て熱交換用
の分流パネル(52)に接続される。図示の連続的な熱交換
用の分流パネル(52)は、蓄熱タンク(12)中の蓄冷材(14)
と接触する連続的な対向面(54, 56)を有する。分流パネ
ル(52)の上端(58)は入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)
に接続され、下端(60)は下側連結ヘッダ(48)に接続され
る。複数の管状の流体通路(62)は実質的に連続的な対向
面(54, 56)の間の連続的な分流パネル(52)内に形成さ
れ、管状の流体通路(62)は実質的に連続的な対向面(54,
56)の少なくとも一部を形成する。この実施の形態で
は、複数の管状の流体通路(62)を形成する分流パネル(5
2)は直線状であり、入口ヘッダ(40)、出口ヘッダ(44)及
び下側連結ヘッダ(48)の水平な各中心軸(42, 46, 50)と
同一平面内に配置されかつ互いに平行かつ垂直な複数の
中心軸(64)を有する。第1の実施の形態では、流体通路
(62)は直線状かつ管状の複数の入口側通路(65)及び隣接
する直線状かつ管状の複数の出口側通路(66)を備え、こ
れらは全て分流パネル(52)の連続的な一対の対向面(54,
56)の間に配置される。図3及び図4に示すように、中
央部にある1つの管状の入口側通路(65)を全長に沿って
中央部にある1つの隣接する管状の出口側通路(66)と横
方向に連結することにより、隣接する流体通路(62)は全
長に沿って互いに横方向に連結され、熱交換部材(16)の
連続的な対向面(54, 56)が形成される。図示のように、
例えば個々の管を接着材料で結合し又は一群の管を一体
に押出成形若しくは真空成形する等、何らかの公知の手
法により流体通路(62)を横方向に連結してもよい。分流
パネル(52)又は熱交換部材(16)の流体通路(62)をポリプ
ロピレンにより形成する場合、細長い個々の管を熱融着
により横方向に連結してもよい。PVCにより形成する場
合、延伸する個々の管を接着剤で一体に連結してもよ
い。また、図14の実施の形態に示すように、適宜の軽
量樹脂材料から成るプレフォームシートを真空成形し、
その後一体に接合してもよい。入口ヘッダ(40)及び出口
ヘッダ(44)及び分流パネル(52)が金属製の場合、標準的
な接合方法を使用してもよい。このように、個々の管に
用いる材料に対応してあらゆる連結法を利用できる。分
流パネル(52)に横方向に連結される流体通路(62)の数は
変更できる。例えば、20本、50本、100本又はそ
れ以上の本数の管を設けて、各管を単数又は複数の隣接
する管へ横方向に連結してもよい。
【0016】流体通路(62)の断面は必ずしも図示のよう
に円形であることを要しない。また、分流パネル(52)の
連続的な対向面(54, 56)はほぼ全体的に連続的でなくて
もよい。隣接する流体通路(62)の間に何らかの中断部を
設けてもよいが、分流パネル(52)の複数の他の部位で、
大部分の長さに沿って隣接する管状の流体通路(62)を横
方向に連結することが好ましい。また、熱交換部材(16)
の全体を蓄冷材(14)に浸漬する必要はない。例えば、入
口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)を蓄冷材(14)の液面レ
ベルより上に配置してもよい。流体通路(62)の一部のみ
を蓄冷材(14)に浸漬する用途もあるが、この場合、蓄冷
材(14)に浸漬される流体通路(62)の長さの少なくとも大
部分に沿って隣接する流体通路(62)間を横方向に連結す
ることが好ましい。
【0017】管状の各入口側通路(65)は入口ヘッダ(40)
及び下側連結ヘッダ(48)と流体接続され、管状の各出口
側通路(66)は出口ヘッダ(44)及び下側連結ヘッダ(48)と
流体接続される。これにより、図3に全体を示す伝熱流
体(29)の流路(67)が形成される。流路(67)は入口ヘッダ
(40)から入口側通路(65)へ通じ、入口側通路(65)を通っ
て下側連結ヘッダ(48)へ通じる下降流路(69)と、下側連
結ヘッダ(48)を通る連結流路(71)と、出口側通路(66)を
通って出口ヘッダ(44)へ通じる上昇流路(73)とを含む。
従って、伝熱流体(29)は入口側通路(65)及び出口側通路
(66)を反対方向に流れる。
【0018】入口ヘッダ(40)、出口ヘッダ(44)及び下側
連結ヘッダ(48)に形成された係合孔又はスリットに熱交
換用の分流パネル(52)の上端(58)及び下端(60)を嵌合し
かつ嵌合された接合部に適宜の密封材料でシールするこ
とにより流体通路(62)とヘッダ(40, 44, 48)とを連結
し、流体密封連結体を形成する。密封材料及び密封方法
は、ヘッダ(40, 44, 48)及び熱交換部材(16)に用いる材
料に基づいて選択する必要がある。ポリプロピレンを用
いる場合、熱融着により密封を完了してもよい。PVCを
用いる場合、接着剤を使用してもよい。例えば、熱交換
用の分流パネル(52)は発明者フォード(Ford)他名義の
米国特許第4098331号(1978年)に開示され
た太陽エネルギ捕集パネル及び材料を用いかつ開示され
た方法で製造して組み立ててもよく、本明細書では米国
特許第4098331号の全開示内容を引用する。
【0019】第1の実施の形態では、熱交換部材(16)の
入口側通路(65)及び出口側通路(66)は、細長い円筒を有
する円形断面の内壁を有する。図4に示す第1の実施の
形態では、熱交換部材(16)の連続的な対向面(54, 56)
は、入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)と下側連結ヘッ
ダ(48)との間の長さを延伸する平行な谷部(70)及び丸い
隆起部(72)を有する。丸い隆起部(72)は流体通路(62)の
形状に相似し、谷部(70)は隣接する流体通路(62)間の横
方向の連結部(ウェブ)(73)に連絡する。従って、熱交
換部材(16)の分流パネル(52)の主面を構成する連続的な
対向面(54, 56)は波形の外観を有する。しかしながら、
本発明は前記形状の分流パネルに限定されないことを理
解されたい。例えば、図19〜図22に示すように、熱
交換部材(16)の連続的な対向面(54, 56)は平坦でもよ
く、内部の流体通路(62)は円形又は矩形等他の断面形状
を有してもよい。
【0020】第1の実施の形態では、管状の入口側通路
(65)及び出口側通路(66)は外径約6.35mm(約1/4
インチ)、肉厚約0.79375mm(約1/32イン
チ)、内径約4.7625mm(約3/16インチ)であ
る。隣接する管状の流体通路(62)の垂直な中心軸(64)の
軸間距離(ピッチ)(68)(図4、図18及び図20)
は、管外径又は管寸法の約95〜100%であるが、管
状の流体通路(62)に他のサイズ及び厚さを用いてもよ
い。例えば、管状の流体通路(62)は外径3.81mm(0.
15インチ)、肉厚0.254mm〜1.016mm(10〜
40ミル)でもよい。また、他の形状の流体通路(62)も
使用できるが、構造的強度の点では円筒状で管状の流体
通路が好適であろう。
【0021】第2の実施の形態による蓄熱装置(10)の熱
交換部材(16)を図13に示す。第2の実施の形態では、
第1の実施の形態に示す箇所と同一の部分には同一の参
照符号を付す。図13は、完全に同一な2つの熱交換部
材(16a, 16b)を示すが、図1に示す実施の形態のように
蓄熱装置(10)に追加の要素を設けてもよい。以下、1つ
の熱交換部材(16a)を詳細に説明するが、蓄熱装置(10)
の他の熱交換部材(16b)にも同一の説明を適用できるこ
とを理解されたい。図13に示すように、各熱交換部材
(16a, 16b)は、入口ヘッダ(40)及び入口導管(28)を含む
入口部(24)と、出口ヘッダ(44)及び出口導管(32)を含む
出口部(26)とを有し、各主面にはほぼ連続的な対向面(5
4, 56)が形成され、直線状の複数の流体通路(62)が設け
られる。入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)はそれぞれ
中心垂直軸(22)の一方側及び他方側に配置される。流体
通路(62)は直線状の入口側通路(65)及び直線状の出口側
通路(66)を含む。この実施の形態では、流路(67)は、入
口ヘッダ(40)から離間して配置された第1の下側連結ヘ
ッダ(147)と、入口ヘッダ(40)と出口ヘッダ(44)との間
に配置された上側連結ヘッダ(149)と、入口ヘッダ(4
0)、出口ヘッダ(44)及び上側連結ヘッダ(149)から離間
して配置された第2の下側連結ヘッダ(151)とを備え、
流体通路(62)は連結通路(152)を含む。各熱交換部材(16
a, 16b)での入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)の水平
な中心軸(42, 46)は同一直線上にあり、上側連結ヘッダ
(149)も同一直線上に配置される。入口ヘッダ(40)を第
1の下側連結ヘッダ(147)へ連結する複数の入口側通路
(65)は互いに隣接し、第1の下側連結ヘッダ(147)は、
第1群の隣接する連結通路(152)を介して上側連結ヘッ
ダ(149)に流体接続される。第2の群の複数の連結通路
(152)は互いに隣接し、上側連結ヘッダ(149)と第2の下
側連結ヘッダ(151)とを連結する。出口側通路(66)は第
2の下側連結ヘッダ(151)と出口ヘッダ(44)とを連結す
る。
【0022】図13に示す実施の形態では、第1の下側
連結ヘッダ(147)と第2の下側連結ヘッダ(151)との間は
流体密封接合部(153)、密封円板その他により分離され
るが、入口ヘッダ(40)と上側連結ヘッダ(149)との間の
分離及び上側連結ヘッダ(149)と出口ヘッダ(44)との間
の分離も同様に構成される。図13に示す実施の形態で
は、伝熱流体(29)の流路(67)はかなり紆余曲折するが、
更に上側連結ヘッダ(149)及び下側連結ヘッダ(147, 15
1)を更に分割して流路(67)を変化させてもよい。図示の
流路(67)は、伝熱流体(熱交換流体)(29)の下降流路(6
9)、連結流路(71)及び上昇流路(73)を含む。入口側通路
(65)の流れ方向は出口側通路(66)の流れ方向と反対であ
る。図13に示す実施の形態の熱交換部材(16a, 16b)
は、第1の実施の形態で説明したのとほぼ同様に適宜の
樹脂から成り、下側連結ヘッダ(147,151)及び上側連結
ヘッダ(149)を図1の実施の形態と同様に形成してもよ
い。また、流体通路(62)は図4と同様の断面に形成して
もよい。別法として、図19〜図21に示すように、平
坦なパネルを用いてほぼ連続的な対向面(54, 56)をほぼ
平坦に形成してもよい。
【0023】蓄熱装置(10)の熱交換部材(16a, 16b)を変
更した第3の実施の形態を図14に示す。第3の実施の
形態では、第1及び第2の実施の形態に示す箇所と同一
の部分には同様の参照符号を付す。図14では、完全に
同一の構造に形成できる2つの熱交換部材(16a, 16b)の
流体通路(62)を対称位置に配置するが、例えば図1に示
す実施の形態のように蓄熱装置(10)に追加の要素を設け
てもよい。以下、1つの熱交換部材(16a)を詳細に説明
するが、第1及び第2の実施の形態に示すように、蓄熱
タンク(12)の隣合う複数の熱交換部材(16a, 16b)は交互
に180゜回転して配置され、蓄熱装置(10)の他の熱交
換部材(16b)にも同一の説明を適用できる。図14に示
すように、各熱交換部材(16a, 16b)は、入口導管(28)を
含む入口部(24)と、出口導管(32)を含む出口部(26)と、
ほぼ連続的な対向面(54, 56)と、入口部(24)から出口部
(26)への流路(67)を形成する複数の流体通路(62)とを備
えている。図14に示す実施の形態では、流体通路(62)
は入口導管(28)と出口導管(32)との間を端部で接続する
単一の連続的流路(67)を形成する。図14に示す実施の
形態では、単一の連続的流路(67)は蛇行部を持つ紆余曲
折する形状に形成される。流路(67)は、伝熱流体(29)の
下降流路(69)、連結流路(71)及び上昇流路(73)を含む。
入口側通路(65)の下降流れ方向は、出口側通路(66)の上
昇流れ方向と反対である。樹脂材料から成るウェブ(連
結部)(200)は流路(67)の流体通路(62)間を充填する。
併せて、流体通路(62)及びウェブ(73, 200)を有する2
つの熱交換部材(16a, 16b)は、入口導管(28)及び出口導
管(32)が一部に形成された分流パネル(52)を構成する。
図14に示す実施の形態では、流体通路(62)は固定位置
にプレフォーム成形され、流体通路(62)のU字形状の連
絡部は異なる方向へ偏向するように形成される。図14
に示す実施の形態では、例えば真空成形され接着される
PVC又は樹脂等の適当な材料により各熱交換部材(16)の
分流パネル(52)を形成できる。
【0024】蓄熱装置(10)の熱交換部材(16)の第4の実
施の形態を図15〜図17に示す。第4の実施の形態で
は、第1〜第3の実施の形態に示す部分と同一の箇所に
は同一の参照符号を付す。図15及び図16では、完全
に同一な2つの熱交換部材(16a, 16b)を使用するが、例
えば図1に示す実施の形態のように蓄熱装置(10)は追加
の熱交換部材を含んでもよい。以下、熱交換部材(16a)
の1つを詳細に説明するが、蓄熱装置(10)の熱交換部材
(16a, 16b)の全てに同一の説明を適用できることを理解
されたい。第4の実施の形態では、各熱交換部材(16a,
16b)は、入口ヘッダ(40)を含む入口部(24)と、出口ヘッ
ダ(44)を含む出口部(26)とを有する。また、熱交換部材
(16a, 16b)は複数の流体通路(62)を備え、複数の流体通
路(62)はほぼ連続的な対向面(54, 56)を形成すると共
に、入口部(24)から出口部(26)への流路(67)を形成す
る。流体通路(62)は直線状の入口側通路(65)及び直線状
の出口側通路(66)を含む。図16及び図18に示すよう
に、入口側通路(65)及び入口ヘッダ(40)は共通の垂直入
口平面(300)内に位置する水平な中心軸(42)及び垂直な
中心軸(64)を有し、出口側通路(66)及び出口ヘッダ(44)
は入口側通路(65)の入口平面(300)と離間しかつ平行な
共通の垂直出口平面(302)内に位置する水平な中心軸(4
6)及び垂直な中心軸(64)を有する。非直線状の連結通路
(304)は入口側通路(65)と出口側通路(66)との間を延伸
する。図16の断面図では、非直線状の連結通路(304)
は全体的にU字形状であるが、他の形状も適用可能であ
る。入口側通路(65)及び出口側通路(66)は少なくとも大
部分の長さに沿ってスペーサ板(308)により横方向に連
結され、連結通路(304)によって接合される入口分流パ
ネル(52i)及び離間した出口分流パネル(52o)が形成され
る。この実施の形態では、流体通路(62)となる連続的管
(306)は入口側通路(65)、連結通路(304)及び出口側通路
(66)をそれぞれ形成し、隣接する連続的管(306)はスペ
ース板(308)により全長さに沿って横方向に連結され
る。横方向に連結された複数の連続的管(306)は各分流
パネル(52)を形成する。
【0025】第1の実施の形態と同様に、隣接する複数
の入口側通路(65)の垂直な中心軸(64)間及び隣接する複
数の出口側通路(66)の垂直な中心軸(64)間の図18に示
す距離(ピッチ)(68)は、管外径又は管寸法の約95〜
100%の間である。また、第1の実施の形態と同様
に、第4の実施の形態では、熱交換部材(16a, 16b)の連
続的な対向面(54, 56)は、入口ヘッダ(40)と出口ヘッダ
(44)との間を延伸する平行な谷部(70)及び丸い隆起部(7
2)を有する。丸い隆起部(72)は管状の入口側通路(65)及
び出口側通路(66)の形状と相似し、谷部(70)は隣接する
管状流体通路となる連続的管(306)の間の横方向連結部
(ウェブ)(73)に連絡する。従って、第4の実施の形態
では、熱交換部材(16a, 16b)の分流パネル(52)の主面を
構成する連続的な対向面(54, 56)は波形の外観を有す
る。
【0026】図15〜図17に示す熱交換部材(16a, 16
b)の横方向に連結された管(306)は可撓性材料により形
成される。第1の実施の形態について説明したように、
管(306)の頂部を入口ヘッダ(40)へ連結してもよく、管
(306)の底部を同一の方法で出口ヘッダ(44)へ連結して
もよい。入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)を第1の実
施の形態と同様の材料で形成してもよく、熱交換部材(1
6a, 16b)の全重量を支持するのに充分な剛性を有するこ
とが好ましい。各熱交換部材(16a, 16b)は発明者フォー
ド(Ford)他の米国特許第4098331号(1978
年)に開示された太陽エネルギ集束パネルでもよく、こ
の米国特許に開示された材料及び方法を使用して製造し
組み立ててもよい。可撓性パネルをほぼ半分に折り曲げ
て入口ヘッダ(40)に対し出口ヘッダ(44)を上方位置に配
置してもよく、パネルの折り曲げによりU字形状の連結
通路(304)を形成してもよい。管状の入口側通路(65)及
び出口側通路(66)を適切に位置決めする複数のスペーサ
板(308)は、同一の熱交換部材(16a)又は隣接する熱交換
部材(16b)の管状の出口側通路(66)と管状の入口側通路
(65)とを所定の間隔に保持する。また、スペーサ板(30
8)のサイズ及び形状を適宜設定して、流体通路(62)と蓄
熱タンク(12)の側壁(18)との間を所定の間隔だけ離間し
て保持してもよい。スペーサ板(308)は、例えば亜鉛め
っき鋼又はステンレス鋼等の金属その他の適当な材料に
より形成できる。
【0027】図23は、2つの熱交換部材(16a, 16b)を
有する蓄熱装置(10)の第5の実施の形態を示す。図23
に示す実施の形態の各熱交換部材(16a, 16b)は、管状入
口側通路(65)及び管状出口側通路(66)が直線状でなく、
角度をつけて隣接する複数の端部を連結した複数の直線
状短管セグメント(400)を備える点を除き、図16〜図
18に示す第4の実施の形態の熱交換部材(16a, 16b)と
同様である。図24は、2つの熱交換部材(16a, 16b)を
有する第6の実施の形態による蓄熱装置(10)を示す。図
24に示す実施の形態の各熱交換部材(16a, 16b)では、
管状の入口側通路(65)及び管状の出口側通路(66)は湾曲
部(450)を有すると共に、入口側通路(65)及び出口側通
路(66)の中心軸(64)間の距離が均一でない点を除き、図
16〜図18に示す第4の実施の形態の熱交換部材(16
a, 16b)と同様である。例示した全実施の形態では、各
熱交換部材(16a, 16b)は、蓄熱タンク(12)の垂直な側壁
(18)から離間する側縁(74)と、蓄熱タンク(12)の底部(1
9)から離間する底部(75)とを有する。液体状態の蓄冷材
(14)は、熱交換部材(16)の側縁(74)及び底部(75)の周囲
を流動してもよい。図1及び図13に示す実施の形態で
は、底部(75)はそれぞれ下側連結ヘッダ(48)及び下側連
結ヘッダ(147, 151)により形成される。一方、図14に
示す実施の形態では、底部(75)はウェブ(連結部)(20
0)の端部により形成される。図16、図17、図23及
び図24に示す実施の形態では、底部(75)は非直線状の
連結通路(304)の最下部により形成される。
【0028】本発明による蓄熱装置(10)の各実施の形態
では、図11及び図12に示すように、熱交換部材(16
a, 16b)の側縁(74)、底部(75)及び連続的な対向面(54,
56)に接する容量(77)が蓄熱タンク(12)内に設けられ
る。図1に示す第1の実施の形態及び図15に示す第4
の実施の形態での容量(77)をそれぞれ図11及び図12
に示す。第3の実施の形態(図14)での容量(77)を図
10に示す。第2の実施の形態(図13)での容量(77)
は図11に示す第1の実施の形態と同様である。いずれ
の場合でも、容量(77)は蓄冷材(14)を保持し、蓄冷材(1
4)の容量(77)は熱交換部材(16)の連続的な対向面(54, 5
6)によって互いに分離される。また、第1の熱交換部材
(16a)の連続的な1対向面(54)に沿う蓄冷材(14)の容量
(77)は、隣接する熱交換部材(16b)の側縁(74)、底部(7
5)及び1つの連続的な対向面(56)に隣接する。従って、
図10及び図11に示すように、1つの熱交換部材(16
a)の1つの連続的な対向面(54)に沿う1つの容量(77)
は、隣接する熱交換部材(16b)の面する連続的な対向面
(56)に沿う容量(77)と一致する。図12に示すように、
1つの熱交換部材(16a)に沿う容量(77)は、次の隣接す
る熱交換部材(16b)に沿う容量(77)と一致する。また、
図15〜図17に示す実施の形態では蓄熱タンク(12)中
の蓄冷材(14)の容量(79)は、図12及び図16に示すよ
うに、個々の各熱交換部材(16a, 16b)の側縁(74)、U字
形状の管及び連続的な対向面(54, 56)に接する。第5の
実施の形態(図23)及び第6の実施の形態(図24)
では、図12と同様に蓄冷材(14)の容量(77, 79)が形成
されるが、容量(77, 79)は各実施の形態の入口側通路(6
5)及び出口側通路(66)の形状と一致する。
【0029】図7、図10、図11、図12及び図21
に示すように、容量(77, 79)内の蓄冷材(14)が固体に凝
固すると、固体状態の蓄冷材(14)は第1の熱交換部材(1
6a)の一方の連続的な対向面(54)に沿って固体シート体
又は凝固体を形成するが、この固体シート体又は凝固体
は熱交換部材(16a)の他方の連続的な対向面(56)に沿う
蓄冷材(14)の固体シート体又は凝固体から実質的に分離
又は隔離される。従って、図示の全実施の形態では、熱
交換部材(16)は、流体通路(62)を包囲する蓄冷材(14)に
よる固体環状凝固体の形成を防止することができる。図
示の実施の形態では、複数の管状の流体通路(62)を横方
向に配列して重ねて連結し、熱交換部材(16)のほぼ連続
的な対向面(54, 56)を形成するにより、前記固体凝固体
間の隔離を形成できる。例えばいくつかの管状の流体通
路(62)を互いに直接連結することにより、4つの実施の
形態の種々の要素を連結して他の複数の区域で使用でき
る連結ウェブを形成してもよい。
【0030】本発明は、流体通路(62)の周囲での蓄冷材
(14)による固体の環状凝固体の形成を有効に防止でき
る。この利点は、図7、図8、図21及び図22に対し
図5及び図6を比較することにより理解できよう。図5
に示すように、個別化した管(80)を使用する蓄熱装置(1
0)では蓄冷材(14)として水を用い、製氷サイクル時に水
は凝固して氷となり熱交換器の個々の管(80)を包囲する
固体環状凝固体(82)を形成する。融解サイクルの開始時
に環状凝固体(82)の融点より高温の伝熱流体(29)を熱交
換管(80)内に導入するとき、図6に示すように管(80)の
表面に最も近い氷が最初に融解し、更に径方向外側に融
解が進行して、氷を伝熱流体(29)から分離しながら、氷
の環状凝固体(82)と管(80)との間に蓄冷材(14)の環状液
体(84)が形成される。水の場合、液体である水の熱抵抗
は固体である氷の約4倍を超える。このため、管(80)中
の伝熱流体(29)と離間された氷の環状凝固体(82)との間
の熱交換効率は、環状液体(84)の熱抵抗により低下す
る。図6の熱抵抗現象は、下式により表される。 R = [r0/12k]ln[r0/ri] kは水の熱伝導率即ちBtu/(hr, ft2, f/ft)(=1.730
6W/m・℃)、r0は水の環状凝固体(84)の外径(図6に
示すD0の1/2)、riは熱交換管(80)の外径(図6に示
すDiの1/2)である。管直径1/4インチ(6.35m
m)に対して最初の厚さ5/8インチ(15.875mm)
の氷が1/4インチ(6.35mm)融解したと仮定する
と、Diの値は0.250インチ(6.35mm)、D0の値は
0.75インチ(19.05mm)となる。従って、熱抵抗
R1は次のように求まる。 R1 = [0.375/12k]ln[0.375/0.125] R1 = 0.03433/k
【0031】これに対し、図7及び図21に示すよう
に、熱交換用の分流パネル(52)を用いる本発明では、氷
の環状凝固体(82)の代わりに、氷又は固体状態の蓄冷材
(14)の固体シート体又は凝固体(86, 87)は、図7に示す
ように熱交換部材(16)の各側縁(74)に沿ってのみ又は熱
交換部材(16)の底部(図示せず)に沿ってのみ連結され
て、熱交換部材(16)の連続的な対向面(54, 56)上に形成
される。図8及び図22に示すように、融解サイクルの
開始時に氷シートである環状凝固体(86, 87)の融点より
高温の伝熱流体(29)が熱交換部材(16)へ導入されると
き、熱交換部材(16)の対向面(54, 56)に最も近い氷が最
初に融解し、更に外側へ融解が進行して環状凝固体(82)
の代わりに蓄冷材(14)の液体層(88, 89)が形成される。
氷の固体シート体又は凝固体(86, 87)と液体層(88, 89)
とは熱交換部材(16)のほぼ連続的な対向面(54, 56)によ
って相互に分離される。計算を容易にするため、下記計
算式を用いて図22に示す実施の形態の熱抵抗を求める
が、図8に示す実施の形態の熱抵抗も同様に近似計算で
きることを理解されたい。図22に示す実施の形態で
は、熱抵抗は以下の式により表される。 R2 = t/12k tは図22に示す水層の厚さ、kは水の熱伝導率である。
最初の厚さ5/8インチ(15.875mm)の氷から1
/4インチ(6.35mm)だけ融解したと仮定すると、
熱抵抗R2は、下記のように求まる。 R2 = 0.25/12k = 0.0208/k R2/R1 = 0.605
【0032】このように、融解サイクル時の同等時点で
の従来での熱抵抗に比べて、本発明による熱抵抗は低
い。本発明により低減された熱抵抗R2によって、流体通
路(62)中の伝熱流体(29)と隣接する容量(77, 79)中の固
体状態の蓄冷材(14)又は氷との間の熱交換効率(伝熱効
率)を改善でき、改善された熱交換効率はより長時間の
融解サイクルを通じて有効であることが期待できる。伝
熱流体(29)と氷との間の伝熱効率の改善により、融解サ
イクルの全体を通じて又は水の層が氷と流体通路(62)中
の伝熱流体とを分離した後でもより長時間の融解サイク
ルを通じて伝熱流体(29)を最適の温度まで冷却できる。
このように、本発明では蓄熱装置(10)のエネルギ蓄積量
及び取出量を改善し、長時間の融解サイクル時に出口部
(26)から出る伝熱流体(29)の温度がより上昇することを
防止できる。
【0033】また、融解サイクル時に管と氷との間を遮
蔽する水層の厚さを更に制限することにより、氷と伝熱
流体との間の熱抵抗の増加を抑制する効果を向上でき
る。融解サイクル時に液体状態の蓄冷材(14)中を浮上す
る氷の浮力の性質を利用して、浮上する氷が熱交換部材
(16)の連続的な対向面(54, 56)の1つと接近又は接触す
るように熱交換部材(16)を形成してもよい。例えば、垂
直に配置した流体通路(62)の垂直な中心軸(64)の代わり
に、図23に示すように、熱交換部材(16)を熱成形し又
はスペーサ又は支持部材を使用して縦軸を平行なジクザ
グ状又は波形に形成してもよい。別法として、図24に
示すように、管状の入口側通路(65)及び出口側通路(66)
のある部分を平行ではなく異なる間隔に設定してもよ
い。また、本発明によれば、製氷サイクル時に形成され
る固体状態の蓄冷材(14)又は氷の形状を最適化して、空
間を効率的に利用すると共に、融解サイクル時に伝熱流
体(29)を十分に冷却できるので、出口から排出される伝
熱流体(29)の温度が出口温度近くまで上昇することを防
止できる。図示の実施の形態では、製氷サイクル時に、
氷で利用可能な空間をほぼ充填して相補的形状の氷シー
トを形成できる。
【0034】図2、図15及び図16に示すように、少
なくとも熱交換部材(16a)又は(16b)の1つの入口側通路
(65)は少なくとも1セットの複数の出口側通路(66)に隣
接して配置され、特に第1の実施の形態では2セットの
複数の出口側通路(66)間に配置される。即ち、第1の実
施の形態では、複数の入口側通路(65)は他の2つの熱交
換部材(16a, 16b)の出口側通路(66)の間に配置される。
図15〜図18、図23及び図24に示す第4、第5及
び第6の実施の形態では、1つの熱交換部材(16a, 16b)
の入口側通路(65)は、自身の出口側通路(66)と隣接する
熱交換部材の出口側通路(66)との間に配置される。この
ように入口側通路(65)及び出口側通路(66)を交互に配置
することにより、伝熱流体(29)は第2の熱交換部材(16
b)の入口側通路(65)内を例えば下方向である一方向へ流
動するのに対し、入口側通路(65)に最も近い第1の熱交
換部材(16a)の出口側通路(66)内を例えば上方向である
他方向に流動し、隣接する熱交換部材の連結流路(71)の
流動方向は所与の垂直レベルでほぼ反対方向となる。各
熱交換部材(16a, 16b)内では、入口側通路(65)の流れ方
向は出口側通路(66)の流れ方向と反対である。従って、
熱交換部材(16a, 16b)の離間する連続的な対向面(54, 5
6)間の容量(77)中の蓄冷材(14)は、一方側の入口側通路
(65)中の最も低温の伝熱流体(29)の影響と、他方側の出
口側通路(66)中の最も高温の伝熱流体(29)の影響とに曝
露される。製氷サイクル時、最も低温の伝熱流体(29)の
近傍には氷又は固体状態の蓄冷材(14)のより厚い固体シ
ート体又は凝固体が形成され、高温の伝熱流体(29)の近
傍にはより薄い固体シート体又は凝固体が形成される。
従って、図10、図11及び図12に示すように、製氷
サイクル時に相補的形状の氷シート体又は凝固体(86, 8
7)が形成される。
【0035】隣接する分流パネル(52, 52i, 52o)の入口
側通路(65)及び出口側通路(66)の伝熱流体(29)の相対温
度は以下の通りとなる。第1の熱交換部材(16a)の流体
通路(62)の1つの垂直な中心軸(64)及び第2の熱交換部
材(16b)の流体通路(62)の1つの垂直な中心軸(64)に対
して直角な平面、例えば図2、図13、図14、図1
6、図23及び図24に示す平面(100)を想定すると、
入口側通路(65)を流れる伝熱流体(29)の温度は出口側通
路(66)を流れる伝熱流体(29)の温度より低いから、平面
(100)内で熱交換部材(16a)又は(16b)の少なくとも1つ
の流体通路(62)を通る伝熱流体の平均温度は、平面(10
0)内で最も近い熱交換部材(16b)又は(16a)の少なくとも
1つの流体通路(62)を通る伝熱流体の平均温度よりも低
い。従って、図2では、製氷サイクルの間、平面(100)
内の熱交換部材(16r)の入口側通路(65)を通る伝熱流体
の平均温度は、平面(100)内の隣接する熱交換部材(16q)
の出口側通路(66)を通る伝熱流体の平均温度よりも低
い。図13では、製氷サイクルの間、平面(100)内の第
1の熱交換部材(16a)を構成する入口側通路(65)を通る
伝熱流体の平均温度は、第2の熱交換部材(16b)の最も
近い出口側通路(66)を通る平面(100)内の伝熱流体の平
均温度よりも低い。図14に示す実施の形態では、平面
(100)は、第1の熱交換部材(16a)の連続的な直線通路及
び第2の熱交換部材(16b)に形成された湾曲通路の垂直
部分を通って垂直に延伸する。製氷サイクルの間、第1
の熱交換部材(16a)の垂直な直線通路を通る伝熱流体の
平均温度は、第2の熱交換部材(16b)の湾曲部を通る伝
熱流体の平均温度よりも低い。図16、図23及び図2
4に示す実施の形態では、製氷サイクルの間、平面(10
0)内の第2の熱交換部材(16b)の下降する入口側通路(6
5)の伝熱流体の平均温度は、熱交換部材(16b)の出口側
通路(66)及び平面(100)内の隣接する熱交換部材(16a)の
出口通路(66)を通る伝熱流体の平均温度よりも低い。
【0036】第1、第2、第4、第5及び第6の実施の
形態では、少なくとも2つの入口側通路(65)と少なくと
も2つの出口側通路(66)が設けられる。例えば図2、図
13、図16、図23及び図24に示す実施の形態で
は、平面(100)等の1垂直レベルでの2つの入口側通路
(65)を通る伝熱流体の平均温度は、製氷サイクルの間、
前記垂直レベルよりも下流の例えば平面レベル(101)で
の伝熱流体の平均温度よりも低い。例えば図2、図1
3、図16、図23及び図24に示す実施の形態では、
平面レベル(100)等の1垂直レベルでの2つの出口側通
路(66)を通る伝熱流体の平均温度は、製氷サイクルの
間、前記垂直レベルよりも上流の例えば平面レベル(10
1)を通る伝熱流体の平均温度よりも高い。製氷サイクル
の間、平面レベル(100)又は平面レベル(101)のいずれで
も入口側通路(65)の伝熱流体の平均温度は、出口側通路
(66)の伝熱流体の平均温度よりも低い。例えば図2、図
13、図16、図23及び図24に示す実施の形態で
は、平面レベル(100)等の1垂直レベルでの2つの入口
側通路(65)を通る伝熱流体の平均温度は、融解サイクル
の間、前記垂直レベルよりも下流の例えば平面レベル(1
01)を通る伝熱流体の平均温度よりも高い。例えば図
2、図13、図16、図23及び図24に示す実施の形
態では、平面レベル(100)等の1垂直レベルでの2つの
出口側通路(66)を通る伝熱流体の平均温度は、融解サイ
クルの間、前記垂直レベルよりも上流の例えば平面レベ
ル(101)を通る伝熱流体の平均温度よりも低い。平面レ
ベル(100)及び(101)のいずれでも入口側通路(65)を通る
伝熱流体の平均温度は、融解サイクルの間、出口側通路
(66)を伝熱流体の平均温度よりも高い。
【0037】隣接する分流パネル(52, 52i, 52o)の入口
側通路(65)及び出口側通路(66)を通る伝熱流体の相対的
な流れ方向は次の通りである。第1の熱交換部材(16a)
の流体通路(62)の1つの垂直な中心軸(64)及び第2の熱
交換部材(16b)の流体通路(62)の1つの垂直な中心軸(6
4)に対して直角な平面、例えば図2、図13、図14、
図16、図23及び図24に示す平面レベル(100)を想
定すると、平面(100)に沿う熱交換部材(16a)又は(16b)
の少なくとも1つの流体通路(62)を通る伝熱流体が流れ
る方向は、最も近い熱交換部材(16a)又は(16b)の少なく
とも1つ流体通路(62)を通る伝熱流体が流れる方向と異
なる。従って、図2では、平面レベル(100)内の熱交換
部材(16r)の入口側通路(65)を通る伝熱流体が流れる方
向は、隣接する熱交換部材(16q)の出口側通路(66)を通
る伝熱流体が流れる方向と反対である。図13では、平
面レベル(100)内の熱交換部材(16a)の入口側通路(65)を
通る伝熱流体が流れる方向は、第2の熱交換部材(16b)
の最も近い出口側通路(66)を通る平面レベル(100)の伝
熱流体が流れる方向とは反対である。図14に示す実施
の形態では、第1の熱交換部材(16a)の垂直な直線通路
を通る伝熱流体が流れる方向は下向きであるのに対し、
第2の熱交換部材(16b)の湾曲部を通る伝熱流体が流れ
る方向は湾曲し、徐々に高い方に向かう。図16、図2
3及び図24に示す実施の形態では、第2の熱交換部材
(16b)の下降する入口側通路(65)内及び平面レベル(100)
を通る伝熱流体が流れる方向は、熱交換部材(16b)の出
口側通路(66)及び平面レベル(100)を通る隣接する熱交
換部材(16a)の伝熱流体が流れる方向と反対である。
【0038】図10、図11及び図12に示すように、
温度及び流れ方向の前記関係により、固体状態の蓄冷材
(14)又は氷の隣接する相補的形状のシート状氷塊(86, 8
7)が製氷サイクル時に形成される。氷又は固体状態の蓄
冷材(14)の相補的形状を有するシート状氷塊(86, 87)
は、融解サイクルの間、入口部(24)及び出口部(26)の近
傍で大きな氷塊(86, 87)を形成し、出口側通路(66)の伝
熱流体は冷却された蓄冷材(14)に曝露され続ける。従っ
て、流体通路(62)を通る伝熱流体は、融解サイクルの
間、全長に亘って冷却された蓄冷材(14)に曝露される。
図10、図11及び図12では、分流パネル(52)間の氷
塊(86, 87)は、全厚さ(90)、全幅(91)に亘って各熱交換
部材(16a, 16b)の一方の側縁(74)から反対側の側縁(74)
まで延伸する。また、図10、図11及び図12の高さ
(93)で示すように、氷塊(86, 87)は各熱交換部材(16a,
16b)の頂部から底部までの大きさを有する。図10及び
図11に示すように、氷塊(86, 87)は、厚さ(90)、幅(9
1)、高さ(93)の全寸法に亘って均一でもよい。図12に
示すように、氷塊(86, 87)は厚さ(90)及び幅(91)に亘っ
て、また、高さ(93)の大部分に亘って均一な厚さでもよ
い。別法として、図24に示すように、氷塊(86, 87)は
厚さ(90)の均一領域と不均一領域とを有してもよい。図
10、図11及び図12に示す実施の形態のように、氷
塊(86, 87)は、隣合って対向する熱交換部材(16a, 16b)
の2つの対向面(54, 56)の中間を通る中心平面(92)に対
し対称でもよい。図10、図11及び図12に示す容量
(77)中の全氷質量(氷塊)(96)は、シート状氷塊(86)と
(87)との和に等しい。また、図12及び図15〜図17
に示す実施の形態では、入口平面(300)と出口平面(302)
との間の容量(79)に形成される全氷塊(98)は、図12に
示すように入口平面(300)と出口平面(302)との間の中心
平面(94)に対し対称である。図12に示す容量(79)の全
氷質量(氷塊)(98)は、容量(79)のシート状氷塊(86)と
(87)との和に等しい。
【0039】氷の厚さは均一である必要はなく、また、
氷塊(98)が1平面に対し対称である必要はないことを理
解されたい。例えば、図23に示す実施の形態を考慮す
ると、パネル状の熱交換部材(16a, 16b)間及び個々の入
口側通路(65)と出口側通路(66)との間に形成される氷の
厚さはほぼ均一な部分もあり、個々の非垂直平面に対し
対称となる部分もあると予想される。図24に示す実施
の形態では、入口側通路(65)及び出口側通路(66)の湾曲
部にはより薄い又はより厚い氷塊(86, 87)が形成される
区域になると予想される。しかしながら、図示の全実施
の形態では、相補的形状のシート状氷塊(86, 87)を適切
に形成して出口部(26)近くの熱交換流体の加熱を適切に
防止しかつ利用可能な空間を効率的に利用する必要があ
る。
【0040】図23及び図24に示す実施の形態では、
融解サイクル時に氷形成体が液体中を浮上する氷形成体
の浮力運動を利用できる形状に流体通路(62)を形成でき
る。従って、図23では、入口側通路(65)と出口側通路
(66)との間の氷が融解して液体状態の蓄冷材(14)上に浮
上すると、氷は出口側通路(66)に接近して移動する。氷
が出口側通路(66)へ接近して移動するとき、出口側通路
(66)の伝熱流体と氷との間に液体状態の蓄冷材(14)の薄
層が形成される。液体状態の蓄冷材(14)の薄層が形成さ
れるため、熱抵抗が低下し、固体状態の蓄冷材(14)と伝
熱流体との間の熱交換効率(伝熱効率)を改善できる。
図24に示す実施の形態でも同様の作用効果が得られ
る。
【0041】図1〜図11、図13及び図14に示す第
1、第2及び第3の実施の形態では、中心垂直軸(22)に
対し互いに隣接する熱交換部材(16)を180゜の角度で
回転して配置することにより温度と流れ方向との所望の
関係及び所望の氷形成体が形成される。従って、第1、
第2及び第3の実施の形態では、隣接する熱交換部材(1
6a, 16b)の各要素位置は逆転される。即ち、隣接する熱
交換部材(16a, 16b)の入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(4
4)の位置は逆転し、隣接する熱交換部材(16a,16b)の入
口ヘッダ(40)及び入口側通路(65)は蓄熱タンク(12)の中
心垂直平面(20)の両側に配置され、隣接する熱交換部材
(16a, 16b)の出口ヘッダ(44)及び出口側通路(66)は中心
垂直平面(20)の両側に配置される。このように、中心垂
直平面(20)の各側で入口ヘッダ(40)及び入口側通路(65)
は出口ヘッダ(44)及び出口側通路(66)と交替位置に配置
される。第1及び第2の実施の形態では、垂直中心平面
(20)の一方側の1つの熱交換部材(16a, 16b)に流入する
伝熱流体(29)は、中心平面(20)の反対側の隣接する熱交
換部材(16a, 16b)に流入する。伝熱流体(29)の流れは直
列又は同一方向ではなく、平行かつ反対方向に2つの熱
交換部材(16a, 16b)を通る。
【0042】図15〜図18、図23及び図24に示す
第4、第5及び第6の実施の形態では、第1及び第2の
熱交換部材(16a, 16b)の両方の出口側通路(66)の間に配
置される熱交換部材(16a)又は(16b)の1つの入口側通路
(65)から、温度と流れ方向との関係及び氷形成体が得ら
れる。入口ヘッダ(40)及び入口側通路(65)は蓄熱タンク
(12)の全長に亘って出口ヘッダ(44)及び出口側通路(66)
と交替される。蓄熱タンク(12)中の各垂直レベルでは、
1つの熱交換部材(16a, 16b)の入口側通路(65)を通る伝
熱流体(29)は下方へ流れ、隣接する熱交換部材(16a, 16
b)の出口側通路(66)を通る伝熱流体(29)は上方へ流れ、
前記垂直レベルでの入口側通路(65)と出口側通路(66)を
流れる伝熱流体(29)の温度は異なる。製氷サイクルの
間、入口側通路(65)を流れる伝熱流体(29)は前記垂直レ
ベルと同一の垂直レベルの出口側通路(66)を流れる伝熱
流体(29)より低温である。融解サイクルの間、入口側通
路(65)の伝熱流体(29)は同一の垂直レベルの出口側通路
(66)を流れる伝熱流体(29)より高温である。本発明によ
る別の利点は、各熱交換部材(16)が大きな伝熱面積を有
することである。相互に分離及び隔離される通路に比べ
ると、個々の各流体通路(62)の伝熱曝露面積は大きくな
いが、通路の数及び通路の集中密度を増加できるので、
全伝熱曝露面積は増加する。
【0043】図示するいずれの実施の形態の熱交換部材
(16)も、適宜の機械的手段により蓄熱タンク(12)内に保
持できる。図1〜図3及び図13に示す第1及び第2の
実施の形態では、熱交換部材(16)は垂直に配置され、隣
接する熱交換部材(16)の流体通路(62)の垂直な中心軸(6
4)は垂直な平行平面上に配置され、入口ヘッダ(40)及び
出口ヘッダ(44)は頂部にあり、下側連結ヘッダ(48)は蓄
熱タンク(12)中に浸漬され、熱交換用の分流パネル(52)
全体を蓄冷材(14)に浸漬することが好ましい。例えば、
各熱交換部材(16)の下側連結ヘッダ(48)を解放可能に把
持する一対のばねクリップ等の数個の機械的保持装置を
蓄熱タンク(12)中に取り付けることにより、熱交換部材
(16)の下端の位置を熱交換部材(16)間を所定の間隔に保
持してもよい。前記機械的保持装置を用いると、各熱交
換部材(16)を適切な位置に保持し、蓄熱装置(10)の他の
構成部材を取り付けた状態で、個々の各熱交換部材(16)
を蓄熱タンク(12)から除去して、交換、保守又は修理を
行うことができる。同様に、垂直方向及び横方向に安定
してかつ解放可能に熱交換部材(16)の頂部を保持しても
よい。別法として、例えば図2及び図16に示す有孔板
(314)を用いて、第1及び第2の実施の形態に示す熱交
換部材(16)の頂部及び底部又は第4の実施の形態に示す
熱交換部材(16)の頂部を入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ
(44)の端部で所定の位置に保持してもよい。有孔板(31
4)は各入口ヘッダ(40)及び出口ヘッダ(44)の所与のサイ
ズ及び位置に対応する開口部(316)を有し、ヘッダ(40,
44)の端部は開口部(316)に嵌合され、ヘッダ(40, 44)は
所望の位置に保持される。有孔板(314)の底部を支持す
る支持ブラケット(318)を蓄熱タンク(12)の側壁(18)に
設けてもよく、有孔板(314)の浮上を防止する何らかの
適当な押下具を使用してもよい。有孔板(314)の支持例
を図1〜図3及び図15〜図17に示すが、種々の支持
具を使用でき、本発明は特別な支持システムに限定され
ないことを理解されたい。隣接する熱交換部材(16)は横
方向に離間され、隣接する熱交換部材(16)の対向面(54,
56)上にシート状氷塊(86, 87)を形成するのに充分なス
ペースを確保して氷の膨張が可能となる。
【0044】第1、第2及び第4の実施の形態では上昇
及び下降の流れを略示するが、熱交換部材(16)を別の方
法で配置して例えば図示の位置に対し角度90゜変更し
対向する水平な流れとしてもよい。例えば図1、図9及
び図15に示すように又は他のいずれかの適宜の方法に
より、熱交換部材(16)を冷却装置(流体源)(30)及び熱
交換装置(34)に接続して、本発明の蓄熱装置(10)を標準
的な方法で使用できる。
【0045】以上の通り、本発明の実施の形態では次の
作用効果が得られる。 [1] 融解サイクル時の同等時点での従来での熱抵抗に
比べて、本発明による熱抵抗は低い。 [2] 蓄熱装置(10)のエネルギ蓄積量及び取出量を改善
し、長時間の融解サイクル時に出口部(26)から出る伝熱
流体(29)の温度がより上昇することを防止できる。 [3] 相補的形状のシート状氷塊(86, 87)を適切に形成
して出口部(26)近くの熱交換流体の加熱を適切に防止し
かつ利用可能な空間を効率的に利用できる。 [4] 融解サイクル時に氷形成体が液体中を浮上する氷
形成体の浮力運動を利用できる形状に流体通路(62)を形
成できる。 [5] 液体状態の蓄冷材(14)の薄層が形成されるため、
熱抵抗が低下し、固体状態の蓄冷材(14)と伝熱流体との
間の熱交換効率(伝熱効率)を改善できる。 [6] 相互に分離及び隔離される通路に比べると、個々
の各流体通路(62)の伝熱曝露面積は大きくないが、通路
の数及び通路の集中密度を増加できるので、全伝熱曝露
面積は増加し、各熱交換部材(16)が大きな伝熱面積を有
する。 [7] 蓄熱装置(10)の製造及び組立は容易である。 [8] 熱交換部材(16)は貯蔵所及び作業所に積み上げて
運搬することが容易である。 [9] 樹脂材料により形成した熱交換部材(16)は比較的
軽量である。 [10] 熱交換部材は製氷サイクル時及び融解サイクル
時のいずれでも大きな伝熱面積を形成し、氷の環状凝固
体の形成を防止し、これにより融解サイクル時の熱抵抗
を低下することができる。 [11] 熱交換部材(16)を通る熱交換流体は、融解サイ
クル時に出口近傍で加熱されない。 [12] 更に、例えば建物の地下等の出口構造へ構成部
材を容易に搬入し、個々の樹脂製の熱交換部材(16)を設
置現場で蓄熱タンク(12)に取り付けることができる。 [13] 例えば複数の蓄熱タンク(12)を直列接続し、又
は追加の若しくはより少数の熱交換部材(16)を必要に応
じ取り付けることにより、蓄熱タンク(12)のサイズを増
加し、蓄熱装置(10)の容量を所望のレベルに設定でき
る。 [14] 各部材をプレフォーム成形して複数の流体通路
(62)の間隔を予め設定しかつプレフォーム成形すると共
に、各熱交換部材(16)上のスペーサをプレフォーム成形
して、熱交換部材(16)間に好適な距離を設定し、蓄熱タ
ンク(12)内の利用可能な空間を能率的に使用できる。 [15] 本発明の熱交換部材は、内部融解型及び外部融
解型のいずれの種類の蓄熱装置(10)にも適用できる。
【0046】以上、本発明の特定の実施の形態のみを図
示しかつ説明したが、本発明は種々の修正が可能であ
り、適宜選択物を使用できることを当業者は理解された
い。また、本発明は例示した環境を超えた用途を有する
ことを理解されたい。従って、本明細書の特許請求の範
囲は、本発明の真の範囲内にあるそのような修正、選択
物及び用途を全て包含する。
【0047】
【発明の効果】前記のように、本発明では、蓄熱効率及
び蓄熱エネルギの取出効率を向上できるので、蓄冷状態
を更に効率的に使用できる。また、蓄熱装置を容易に製
造し組立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による蓄熱装置の平面図
【図2】 図1の2−2線に沿う蓄熱装置の部分断面図
【図3】 図1の3−3線に沿う蓄熱装置の断面図
【図4】 図1〜図3の蓄熱装置に使用する単一の熱交
換部材を示す図3の4−4線に沿う断面図
【図5】 従来の熱交換管に使用される単一の管状通路
を示す製氷サイクル終了時の断面図
【図6】 従来の熱交換管に使用される単一の管状通路
を示す融解サイクル中の断面図
【図7】 本発明に使用する熱交換部材を示す製氷サイ
クル終了時の図3の7−7線に沿う部分断面図
【図8】 本発明に使用する熱交換部材を示す融解サイ
クル中の図3の8−8線に沿う部分断面図
【図9】 冷却装置及び空気調和装置に連結可能な入口
導管及び出口導管を備えた2つの熱交換部材を示す略示
斜視図
【図10】 図14に示す実施の形態による2つの熱交
換部材間に整列状態で形成される固体蓄冷材を示す部分
斜視図
【図11】 図1〜図3に示す実施の形態による複数の
熱交換部材及び整列状態で使用される2つの熱交換部材
の間に形成される固体蓄冷材を示す部分斜視図
【図12】 図15〜図18に示す他の実施の形態の熱
交換部材の間で形成される固体蓄冷材を示す使用時の整
列状態の2つの熱交換部材の部分斜視図
【図13】 使用時に整列させた2つの熱交換部材を示
す熱交換部材の第2の実施の形態の斜視図
【図14】 使用時に整列させた2つの熱交換部材を示
す熱交換部材の第3の実施の形態の斜視図
【図15】 本発明による蓄熱装置の他の実施の形態を
示す平面図
【図16】 図15の16−16線に沿う蓄熱装置の断
面図
【図17】 図15の17−17線に沿う蓄熱装置の断
面図
【図18】 図17の18−18線に沿う蓄熱装置の単
一の熱交換部材の部分断面図
【図19】 本発明に使用できる他の熱交換部材の部分
斜視図
【図20】 図19の20−20線に沿う熱交換部材の
断面図
【図21】 製氷サイクル終了時の図19の21−21
線に沿う図19〜図20の熱交換部材の部分断面図
【図22】 融解サイクル中の図19の22−22線に
沿う図19〜図20の熱交換部材の部分断面図
【図23】 第5の実施の形態による熱交換部材を示す
蓄熱装置の断面図
【図24】 第6の実施の形態による熱交換部材を示す
蓄熱装置の断面図
【符号の説明】
(10)・・蓄熱装置、 (12)・・蓄熱タンク、 (14)・・
蓄冷材(相変化材料)、 (16, 16a, 16b)・・熱交換部
材、 (16a)・・第1の熱交換部材、 (16b)・・第2の
熱交換部材、 (20)・・中心垂直平面、 (24)・・入口
部、 (26)・・出口部、 (28)・・入口導管、 (29)・
・伝熱流体、 (32)・・出口導管、 (40)・・入口ヘッ
ダ、 (44)・・出口ヘッダ、 (48)・・下側連結ヘッ
ダ、 (54,56)・・対向面、 (62)・・流体通路、 (6
5)・・入口側通路、 (66)・・出口側通路、 (67)・・
流路、 (73, 200)・・ウェブ、 (100)・・垂直レベル
(平面)、 (147)・・第1の下側連結ヘッダ、 (149)
・・上側連結ヘッダ、 (151)・・第2の下側連結ヘッ
ダ、

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱タンクと、 蓄熱タンク内に配置された相変化材料と、 入口部、出口部、相変化材料に接触するほぼ連続的な対
    向面及び入口部と出口部とに流体接続されかつ伝熱流体
    が流れる複数の流体通路を有する熱交換部材とを備え、 複数の流体通路の少なくとも一部は蓄熱タンク内の相変
    化材料中に浸漬され、浸漬された流体通路の少なくとも
    実質的な部分は相互に横方向に連結されてほぼ連続的な
    対向面の少なくとも一部を形成し、対向面の少なくとも
    一部は蓄熱タンク内の相変化材料に接触し、 流体通路は伝熱流体の入口部から出口部までの流路を形
    成し、 一方の対向面に隣接する相変化材料の実質的な部分は、
    熱交換部材によって他方の対向面に隣接する相変化材料
    の実質的な部分から分離され、相変化材料は、熱交換部
    材の入口部と出口部との間を接続する伝熱流体の流路の
    少なくとも実質的な部分を構成する流体通路を包囲しな
    いことを特徴とする蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 入口部は、入口ヘッダと、互いに平行に
    かつ隣接して入口ヘッダに連絡する流体通路となる直線
    状の複数の入口側通路とを備え、少なくとも2つの隣接
    する入口側通路は入口ヘッダに連結され、2つの流体通
    路を通る伝熱流体は同一方向に流れ、1垂直レベルでの
    2つの流体通路を流れる伝熱流体の平均温度は前記1垂
    直レベルの下流を流れる伝熱流体の平均温度と異なり、 出口部は、入口ヘッダから離間する出口ヘッダと、出口
    ヘッダに連結された流体通路となる隣接する少なくとも
    2つの出口側通路とを備え、熱交換部材は入口側通路と
    出口側通路との間を連結する流体通路を形成し、入口ヘ
    ッダ及び入口側通路を通る平面は出口ヘッダ及び出口側
    通路を通る平面から離間し、1垂直レベルでの入口側通
    路内を流れる伝熱流体の温度は1垂直レベルと同一の垂
    直レベルでの出口側通路内を流れる伝熱流体の温度と異
    なる請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 入口側通路、出口側通路及び入口側通路
    と出口側通路とを連結する流体通路の各々は、入口ヘッ
    ダから出口ヘッダへ延伸する連続的管を備える請求項2
    に記載の蓄熱装置。
  4. 【請求項4】 入口部は入口導管を備え、出口部は出口
    導管を備え、入口導管と出口導管との間を連結する流体
    通路は両端部で入口導管及び出口導管に接続されて連続
    的な流路を形成し、熱交換部材は流路の長さの実質的な
    部分に沿って流体通路を連結するウェブを備える請求項
    1に記載の蓄熱装置。
  5. 【請求項5】 入口部は入口ヘッダを備え、出口部は出
    口ヘッダを備え、熱交換部材は入口ヘッダ及び出口ヘッ
    ダから離間した連結ヘッダを備え、流体通路は、入口ヘ
    ッダから連結ヘッダに延伸するほぼ直線状の複数の入口
    側通路と、連結ヘッダから出口ヘッダへ延伸するほぼ直
    線状の複数の出口側通路とを備える請求項1に記載の蓄
    熱装置。
  6. 【請求項6】 入口部は入口ヘッダを備え、出口部は出
    口ヘッダを備え、入口ヘッダ及び出口ヘッダから離間す
    る第1の下側連結ヘッダと、入口ヘッダと出口ヘッダと
    の間に設けられる上側連結ヘッダと、入口ヘッダ、出口
    ヘッダ及び上側連結ヘッダから離間する第2の下側連結
    ヘッダとを備え、流体通路は、入口ヘッダ及び第1の下
    側連結ヘッダを連結する隣接する複数の入口側通路と、
    第1の下側連結ヘッダ及び上側連結ヘッダを連結する隣
    接する複数の連結通路と、上側連結ヘッダ及び第2の下
    側連結ヘッダを連結する隣接する複数の連結通路と、第
    2の下側連結ヘッダ及び出口ヘッダを連結する隣接する
    複数の出口側通路とを備え、入口ヘッダから入口側通路
    を通り第1の下側連結ヘッダまで、第1の下側連結ヘッ
    ダから連結通路を通り上側連結ヘッダまで、上側連結ヘ
    ッダから連結通路を通り第2の下側連結ヘッダまで及び
    第2の下側連結ヘッダから出口側通路を通り出口ヘッダ
    までの伝熱流体の流路が形成される請求項1に記載の蓄
    熱装置。
  7. 【請求項7】 蓄熱タンクと、蓄熱タンク内に配置され
    る相変化材料と、第1の熱交換部材と、相変化材料を介
    して第1の熱交換部材から離間する第2の熱交換部材と
    を備え、第1の熱交換部材及び第2の熱交換部材は、そ
    れぞれ入口部と、出口部と、入口部及び出口部を流体接
    続する流体通路とを有し、流体通路の少なくとも一部は
    蓄熱タンク内の相変化材料中に浸漬される蓄熱装置を用
    意する過程と、 第1の熱交換部材の流体通路を通って入口部から出口部
    へ伝熱流体を移動すると同時に、第2の熱交換部材の流
    体通路を通って入口部から出口部へ伝熱流体を移動する
    過程とを含み、 第1及び第2の熱交換部材の流体通路を横切る平面を想
    定したとき、第1及び第2の熱交換部材の一方の流体通
    路を通りかつ平面を通過する伝熱流体の平均温度は、第
    1及び第2の熱交換部材の他方の流体通路を通りかつ平
    面を通過する伝熱流体の平均温度より低く、相変化材料
    の蓄冷後に蓄冷エネルギを取り出すことを特徴とする蓄
    冷法。
  8. 【請求項8】 流体通路は中心軸を有し、第2の熱交換
    部材の中心軸を含む平面とは異なる平面内に第1の熱交
    換部材の中心軸を配置する過程を含む請求項7に記載の
    蓄冷法。
  9. 【請求項9】 蓄熱タンクは中心垂直平面を有し、第1
    の熱交換部材の入口部は蓄熱タンクの中心垂直平面の一
    方側に配置され、第2の熱交換部材の入口部は蓄熱タン
    クの中心垂直平面の他方側に配置され、第2の熱交換部
    材の出口部は、蓄熱タンクの中心垂直平面に対し第1の
    熱交換部材の入口部と同一側に配置され、第1の熱交換
    部材の出口部は、蓄熱タンクの中心垂直平面に対し第2
    の熱交換部材の入口部と同一側に配置される請求項7に
    記載の蓄冷法。
  10. 【請求項10】 第1の熱交換部材とほぼ同一の構造を
    有する第2の熱交換部材は、第1の熱交換部材に対し1
    80゜の角度で回転した状態で蓄熱タンク内に配置され
    る請求項7に記載の蓄冷法。
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