JP2000199205A - 耐候性、景観性に優れた橋梁 - Google Patents

耐候性、景観性に優れた橋梁

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JP2000199205A
JP2000199205A JP91599A JP91599A JP2000199205A JP 2000199205 A JP2000199205 A JP 2000199205A JP 91599 A JP91599 A JP 91599A JP 91599 A JP91599 A JP 91599A JP 2000199205 A JP2000199205 A JP 2000199205A
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JP
Japan
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bridge
shielding material
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ventilation
outside
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JP91599A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Takeda
勝昭 武田
Nobuaki Takiguchi
伸明 滝口
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価にメンテナンスが行える耐候性、景観性
に優れた橋梁を提供する。 【解決手段】 鈑桁あるいは類似の部材から構成された
複数の主桁1を有する鋼製橋梁であって、前記複数の主
桁1のうち橋梁の幅方向端部に位置する主桁1の外側に、
飛来粒子を遮断し、かつ通風可能な遮蔽材4が設けられ
ていることを特徴とする耐候性、景観性に優れた橋梁な
ど。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安価にメンテナン
スの行える耐候性、景観性に優れた橋梁に関する。
【0002】
【従来の技術】架設された橋梁を長期間使用するために
は、各種のメンテナンスが必要であるが、近年、低コス
トで容易なメンテナンスに対する要請が強まり、材料面
や構造面から種々の検討がなされている。
【0003】鋼製橋梁においては、橋梁の長寿命化を妨
げる最大の要因は鉄錆であり、特に、鉄錆を促進する塩
分の多い海岸近傍に架設された橋梁の橋桁は、以下に述
べるような理由により鉄錆が発生し易い。
【0004】図2に、従来の海岸近傍に架設された鈑桁橋
に吹き付ける風の流れを模式的に示す。
【0005】複数の主桁1と床版2からなる一般的な鈑
桁橋では、風上側にある主桁1の風上面のみならず、主
桁1の下面で風の流れ5が剥離して下面側の負圧が強くな
る結果、主桁1間に巻き込まれる風の流れ6も生じるた
め、主桁1全体に風とともに運ばれてくる塩分が付着す
るので、鉄錆が発生し易い。
【0006】こうした鋼製橋梁の防錆対策として、一般
的には、塗料塗布する方法や、耐候性鋼材を橋梁部材に
使用する方法が採用されている。特に、耐候性鋼材を使
用する方法では、鋼材表面にその成分元素である銅、リ
ン、クロムなどの富化した安定錆が形成されるため、無
塗装で数十年の使用に耐えるといわれている。
【0007】これ以外の防錆対策として、例えば文献1
[Proceedings of The nationalSteel Bridge Symp
osium, FHA, AASHTO, AIS, AISC(1996, Chicago)]
には、橋梁のメンテナンスコスト低減の観点から、橋桁
を構成する鋼材を全面的にガラス繊維強化プラスチック
(GRP)などの化粧板で覆って、腐食を防止するブリッジ
エンクロージャシステムが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗料塗
布する方法には、数年毎に塗り替えを行う必要があり、
そのための足場仮設などを含めて多大のコストがかかる
といった問題が、また、耐候性鋼材を使用する方法に
は、飛来塩分量の多い海岸沿いの橋梁や道路凍結防止の
ために融雪塩の散布される橋梁に対しては、安定錆が形
成され難く十分な耐候性が得られないといった問題があ
る。なお、この塩分によって安定錆が形成され難くなる
原因は、未だ解明されていないが、鉄錆にはアニオンが
透過し易い性質が有り、そのため塩素イオンが鉄錆を透
過して鋼板面に達し活性な塩素ネストを形成するととも
に、緻密な鉄錆の成長を阻害するので、安定錆が形成さ
れ難いと説明されている。
【0009】一方、ブリッジエンクロージャシステムに
は、橋桁全体をGRPなどの化粧板で覆うため化粧板が多
量に必要であり、化粧板が汚染されたり、損傷したり、
経年劣化したりしたときの交換作業が大掛かりとなり、
メンテナンスコストの低減を十分に図れないといった問
題がある。
【0010】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、安価にメンテナンスが行える耐候性、
景観性に優れた橋梁を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、鈑桁あるい
は類似の部材から構成された複数の主桁を有する鋼製橋
梁であって、前記複数の主桁のうち橋梁の幅方向端部に
位置する主桁の外側に、飛来粒子を遮断し、かつ通風可
能な遮蔽材が設けられていることを特徴とする耐候性、
景観性に優れた橋梁により解決される。
【0012】橋梁の幅方向端部に位置する主桁の外側に
飛来粒子を遮断し、かつ通風可能な遮蔽材を設ければ、
大部分の塩分や塵埃などの飛来粒子がこの遮蔽材にトラ
ップされ、主桁へ到達することがないので鉄錆の発生を
抑制でき、耐候性に優れた橋梁が得られる。また、遮蔽
材を通して風は主桁側に入り込めるので、主桁では湿潤
と乾燥が繰り返し行われ、耐候性鋼材を使用しても安定
錆の形成が妨げられることはない。さらに、橋梁の側面
を遮蔽材で覆うだけなので、遮蔽材の敷設、交換のため
の作業が容易であり安価にメンテナンスが行え、景観を
損なうこともない。
【0013】このような遮蔽材を橋梁に設置するには、
例えば、遮蔽材の上端を橋梁高欄あるいは床版の外側面
に固定し、遮蔽材の下端を橋梁の幅方向端部に位置する
主桁の下端より下方になるように配置すればよい。
【0014】飛来粒子を遮断し、かつ通風可能な遮蔽材
として、遮蔽材における通風の方向が橋梁の上下方向に
なる空隙を有している遮蔽材を用いると、塩分や塵埃な
どの飛来粒子が遮蔽材にトラップされ易くなり、より効
果的である。また、このような構造の遮蔽材を用いる
と、トラップされた粒子が降雨などで洗われ易くなりメ
ンテナンス上も有利である。
【0015】遮蔽材の橋梁幅方向断面の形状を流線型に
すれば、主桁の下面における風の流れの剥離をより完全
に防止でき、鉄錆発生防止にとってより効果的であるば
かりでなく、景観上もより好ましいものとなる。
【0016】遮蔽材としては、塩分や塵埃がトラップさ
れ易く、かつ降雨などで落ち易い表面性状を有する材
料、例えば、GRP板、カラー塗装薄鋼板、セラミック板
などを用いることができる。また、通風のための空隙は
目詰まりしない程度の大きさにすることが必要である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の1実施の形態であ
る耐候性、景観性に優れた橋梁の横断面図を示す。図1
で、aは全体図を、bは遮蔽材の横断面拡大図を表す。
【0018】aに示すように、本橋梁では、橋梁幅方向
に複数設けられた鋼製のIビームからなる主桁1により舗
道面となる床版2が支持されてり、複数の主桁1のうち橋
梁の幅方向端部に位置する主桁1の外側には、bに示すよ
うな通風を橋梁の上下方向にする空隙を有する断面が流
線型の遮蔽材4が設けられている。この遮蔽材4は、その
上端が床版2の幅方向端部にある高欄3の外側面にボルト
で固定され、橋梁の幅方向端部に位置する主桁1の外側
を囲うように覆って、その下端が橋梁の幅方向端部に位
置する主桁1の下端より下方にくるように設けられてい
る。
【0019】この断面が流線型の遮蔽材4により、風の
流れ5とともに運ばれてくる塩分や塵埃などの飛来粒子
はトラップされて直接主桁1へ到達することはなく、ま
た、主桁1の下面における風の流れ5が剥離し難くなるの
で、巻き込みによる塩分や塵埃などの主桁1への付着も
ほとんどなくなる。したがって、鉄錆の発生を抑制で
き、耐候性に優れた橋梁を実現できる。
【0020】遮蔽材4には通風の方向が橋梁の上下方向
になる空隙が設けられているので、主桁1の通気性は確
保され、耐候性鋼材を使用しても安定錆の形成が妨げら
れることはない。また、このような構造の遮蔽材を用い
ると、トラップされた粒子が降雨などで洗われ易くなり
メンテナンス上も有利である。
【0021】遮蔽材4により、幅方向端部に位置する主
桁1のみを覆えばよいので、景観が損なわれることな
く、メンテナンスも安価に行える。特に、流線型にすれ
ば、景観上より好ましいものとなる。
【0022】なお、主桁には、Iビームに限定されず、
細長角鋼管のような類似の部材を用いることができる。
【0023】Iビームには、耐候性鋼材を使用すると有
効であるが、耐塩分性の優れた海岸用耐候性鋼材を用い
ると、さらに効果的である。
【0024】橋の長手方向においては、地形上または構
造上、飛来塩分の付着し易い部位や桁端部等の通風が悪
い錆の発生し易い部位に対してのみ遮蔽材を設け、他の
部位には設置しない構成にしてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、安価にメンテナンスが行える耐候性、景観性
に優れた橋梁を提供できる。
【0026】また、本発明を鋼材に塗装を施した橋梁に
適用すれば、塗装寿命の延長に効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態である耐候性、景観性に
優れた橋梁の横断面図である。
【図2】従来の海岸近傍に架設された鈑桁橋に吹き付け
る風の流れを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 主桁 2 床版 3 高欄 4 遮蔽材 5 風の流れ 6 主桁間に巻き込む風の流れ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鈑桁あるいは類似の部材から構成された
    複数の主桁を有する鋼製橋梁であって、前記複数の主桁
    のうち橋梁の幅方向端部に位置する主桁の外側に、飛来
    粒子を遮断し、かつ通風可能な遮蔽材が設けられている
    ことを特徴とする耐候性、景観性に優れた橋梁。
  2. 【請求項2】 遮蔽材の上端が橋梁高欄あるいは床版の
    外側面に固定され、遮蔽材の下端が橋梁の幅方向端部に
    位置する主桁の下端より下方にくるように配置されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の耐候性、景観性に
    優れた橋梁。
  3. 【請求項3】 遮蔽材が、遮蔽材における通風の方向が
    橋梁の上下方向になるような空隙を有していることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の耐候性、景観
    性に優れた橋梁。
  4. 【請求項4】 遮蔽材の橋梁幅方向断面の形状が流線型
    であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
    か1項に記載の耐候性、景観性に優れた橋梁。
JP91599A 1999-01-06 1999-01-06 耐候性、景観性に優れた橋梁 Pending JP2000199205A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317984A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Yokogawa Bridge Corp 鋼製橋梁の閉断面部用換気装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002317984A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Yokogawa Bridge Corp 鋼製橋梁の閉断面部用換気装置

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