JP2000199049A - ジルコン酸チタン酸鉛を含むデバイスの作製プロセス - Google Patents

ジルコン酸チタン酸鉛を含むデバイスの作製プロセス

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JP2000199049A JP22897699A JP22897699A JP2000199049A JP 2000199049 A JP2000199049 A JP 2000199049A JP 22897699 A JP22897699 A JP 22897699A JP 22897699 A JP22897699 A JP 22897699A JP 2000199049 A JP2000199049 A JP 2000199049A
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pzt
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ジン サングォ
David Wilfred Johnson Jr
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Wei Zhu
ツー ウェイ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ジルコン酸チタン酸鉛を含むデバ
イスの作製プロセスを提供する。 【解決手段】 本発明により、ダイヤモンド基板あるい
はシリコン又は白金被覆材料のような他の基板上の方向
性あるペロブスカイトPZT層を含むデバイスが実現さ
れる。基板上のペロブスカイトテンプレート層上にPZ
T層を堆積させるために、気相堆積プロセスが用いられ
る。テンプレート層はPZTに比べ、より容易にペロブ
スカイト構造で堆積し、ペロブスカイト型でのPZTの
核生成と成長を実現する。気相堆積は得られる薄膜の方
向性ある構造を促進する。構造は表面音響波デバイスを
含む各種デバイス中で有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願の相互引用】本出願は1998年8月14日
に出願された暫定出願第60/096581号の優先権
を主張する。
【0002】
【本発明の背景】
【本発明の分野】本発明はジルコン酸チタン酸鉛(PZ
T)を含むデバイスに係る。
【0003】
【関連技術の記述】フィルタ、共振器及びページ電話及
び無線電話用遅延線、可動スイッチシステム及び世界配
置システムを含む各種用途に対し、高周波能力、高パワ
ー耐久性及び周波数のほぼゼロの温度依存性をもつ表面
弾性波(SAW)デバイス開発の世界的関心がある。
(たとえば、ケイ.ヒガキ(K.Higaki)ら、ア
イ・イーイーイー エムティティ−エス ダイジェスト
IEEE MTT−S Digest)、第6巻、8
29(1997);エス.シカタ(S.Shikat
a)ら、ダイアモンド・アンド・リレーテッド・マテリ
アルズ(Diamondand Related Ma
terials)第2巻、1197(1993);ワ
イ.シバタ(Y.Shibata)ら、ジャパニーズ・
ジャーナル・アプライド・フィジックス(Jpn.J.
Appl.Phys)、第32巻、L745(199
3)及びティー.シオサキ(T.Shiosaki)
ら、アイ・イーイーイー・トランスアクションズ・オン
・ウルトラソニックス、フェロエレクトリクス・アンド
フリークエンシィ・コントロール(IEEE Tran
sactions on Ultrasonics,F
erroelectrics,and Frequen
cy Contral)第UFFC−33巻、第3号、
1986年5月を参照のこと。これらの文献はここに参
照文献として含まれる。)典型的なSAWデバイスは、
上に形成されたインターディジタルトランスジューサ
(IDT)を有する圧電材料層を含む。SAWデバイス
の動作周波数fは、単純な関係:f=υ/λで予測され
る。ここで、υは材料中のSAW速度、λは(IDTの
フィンガの線及び間隔の大きさで決まる)波長である。
周波数利得は、SAW速度を増すか、IDTの線及び間
隔の大きさを減らすことにより得られる。
【0004】線及び間隔の大きさを減らすことは、フォ
トリソグラフィの能力により限られているから、増加し
たSAW速度をもつ材料を見い出すことに、かなりの努
力が払われてきた。ダイヤモンドはこれまで知られてい
る最高の音響波速度をもち、上に堆積させた圧電材料を
有するダイヤモンド基板を用いることにより、高周波用
のSAWデバイスの速度特性を改善する機会が得られ
る。ダイヤモンド基板SAWデバイス中で圧電材料を用
いる研究は、主としてAlNとZnOに焦点を絞ってき
た。これらの圧電材料の候補は、低い弾性波減衰をも
ち、いくつかの強誘電体の候補に比べ、濾波の高い正確
さが得られるが、圧電特性は比較的良くない傾向(すな
わち、12×10-12 m/Vより小さい圧電係数)があ
る。それらはまた、比較的弱い電子機械結合を示し、そ
れは濾波帯域を制限する。加えて、これらの材料中のダ
イポールは再方向づけすることができないため、材料は
単結晶か高い集合組織をもつ形でなければならない。こ
の構造上の条件により、ダイヤモンドのような基板上
に、薄膜成長させることが困難になっている。
【0005】より最近注目されている別の材料の1つ
は、強誘電体ジルコン酸チタン酸鉛−Pb(Zrx Ti
1-x )O3 (PZT)である。(たとえば、エイ・エス
・ニクルス(A.S.Nickles)ら、集積強誘電
、第10巻、89(1995);ビー.ジャバー
(B.Jaber)ら、センサ及びアクチュエータA
第63巻91(1997)及びアール.ダット(R.D
at)ら、集積強誘電体、第9巻、309(1995)
を参照のこと。)PZTはこれまで考えられてきた圧電
材料より、いくつかの改善を示す。たとえば、PZTの
圧電及び電子機械結合係数は、ZnOのそれらより1桁
大きい。更に、外部電界及び高い残留分極下で容易にダ
イポールの方向変更ができるため、単結晶又は高い集合
組織をもつ構造以外の形で、PZTを用いることが可能
になる。
【0006】不幸にも、PZTはそのペロブスカイト相
にある時のみ所望の圧電特性を示すが、それは基板上に
形成することが難しい。困難であるのは一般的に、非強
誘電、非圧電、準安定パイロクロール相PZTの形成に
対するより低い核生成障壁による。従って、PZTはペ
ロブスカイト相より、より容易にパイロクロール相を形
成する。更に、パイロクロールPZTは温度アニールの
ような方法により、容易にペロブスカイト相に転換する
ことはできない。この問題を検討して、PT及びPZT
の両方に対し、ゾル−ゲル堆積を用いる時、特定の基板
−サファイア上へのペロブスカイトPZTの核生成を容
易にするため、チタン酸鉛(PT)を用いることが報告
された。(シー.ケー.クボク(C.K.Kwok)及
びエス.ビー.デス(S.B.Desu)ジャーナル・
マテリアル・リサーチ(J.Mater Res.)、
第8巻、339(1993)を参照のこと)しかし、ゾ
ル−ゲル堆積は適切な商業生産プロセスより、研究室の
技術である。たとえば、ゾル−ゲル薄膜のプロセス工程
は、典型的なデバイス作製技術と幾分両立せず、汚染の
可能性が高いことも、ゾル−ゲルを商業生産に用いるこ
とを圧迫している。加えて、ゾル−ゲル技術は方向のそ
ろった構造を提供しない。MgOバッファ層は同様に、
GaAs及びSi基板上へのペロブスカイトPZTの堆
積を容易にすることがわかった。(エイ.マスダ(A.
Masuda)ら、ジャーナル・クリスタル・グロウス
J.Crystal Growth)、第158巻、
84(1996)を参照のこと)
【0007】ダイヤモンドを含むPZTを、各種の基板
上に、ペロブスカイトの形で、有利なのは方向のそろっ
た構造で、形成する方法が望ましい。
【0008】
【本発明の要約】本発明により、ダイヤモンド、シリコ
ン及び白金被覆材料のような基板上の、方向のそろった
ペロブスカイトPZT層を含むデバイスが実現する。
(ペロブスカイトPZTというのは、X線回析による決
め方で、層の少なくとも98体積%がペロブスカイトで
あるPZTをさす。方向のそろったというのは、層がそ
の面に垂直な適切な結晶軸を示すことをさす。)本発明
に従うと、たとえば物理的又は科学的気相堆積プロセス
のような気相技術を、基板上に配置された比較的薄いテ
ンプレート層上に、PZT層を堆積させるために用い
る。テンプレート層はPZTに比べ、より容易にペロブ
スカイト構造で形成され、ペロブスカイトPZTと似た
格子間隔を示す。PZTが堆積されると、ペロブスカイ
トテンプレート層はそれにより、核生成及びPZTの成
長が同様に、ペロブスカイト形で促進される。有用なテ
ンプレート層には、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウ
ム及びチタン酸バリウムが含まれる。気相は方向性のあ
る層の形成を促進し、そのような方向は圧電特性の生成
を向上させる。気相技術はまた、本質的に組成、厚さ、
均一性を制御し、容易にデバイス作製プロセスに組込ま
れる。
【0009】一実施例において、ダイヤモンド基板が用
いられ、チタン酸鉛(PT)テンプレート層が有利であ
る。従来当業者は、PZTのような圧電材料の気相堆積
に用いられる高温で、ダイヤモンドは酸化すると信じて
きた。従って、特性の劣る他の基板材料が用いられてき
た。あるいは、たとえば低温技術のような別の作製技術
が用いられたが、それらは方向性のある圧電層を生成せ
ず、あるいはそれらは圧電層の適切な成長をしない。従
って、本発明は方向性あるペロブスカイトPZT層をダ
イヤモンド基板上に形成できるということを発見したこ
とに基づき、その場合PZT層はたとえば約50×10
-12 ないし約350×10-12 m/Vの範囲の望ましい
圧電係数を示す。そのような構造により、SAW用を含
む各種デバイスに有用な特性が得られる。
【0010】
【本発明の詳細な説明】本発明に従うと、ダイヤモン
ド、シリコン及び白金被覆材料を含む各種基板上に、ペ
ロブスカイト層が形成できる。上述のように、ダイヤモ
ンドは高い音波速度をもつ。従って、ダイヤモンド基板
により、より大きなIDT線と間隔が可能になり、与え
られた周波数で、デバイスの生産性及び信頼性が改善さ
れる。シリコン基板はシリコン技術による強誘電体材料
の考えられる集積化に有用である。白金は共通の電極材
料である。
【0011】ペロブスカイトテンプレート層を、基板上
に堆積させる。(ペロブスカイト層というのは、X線回
析で決めたとき、少なくとも98体積%がペロブスカイ
トであることを意味する。)テンプレート層の厚さは、
具体的なテンプレート材料、形成プロセス及び用いる所
望の構造に依存して変わる。チタン酸鉛テンプレート層
の典型的な厚さは、約0.06ないし約0.12μmの
範囲である。テンプレート層はペロブスカイトPZTと
同様の格子間隔をもつ単純なペロブスカイト構造を示す
ように選択される。テンプレート層はまた、PZTに比
べペロブスカイト相を形成するのにより適合している必
要がある。例には、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウ
ム及びチタン酸バリウムが含まれる。テンプレート層は
任意の適当なプロセスにより、基板上に堆積できるが、
ここで述べる理由により、気相堆積プロセスによってテ
ンプレート層を堆積するのが有利である。
【0012】その後堆積させるPZT層は、具体的な用
途に依存して、典型的な場合、約0.1ないし約10μ
mの厚さであり、ペロブスカイト形であり(すなわちX
線回析によると、少なくとも98体積%がペロブスカイ
ト)、方向性のある層である(すなわち層の面に垂直な
好ましい結晶軸を示す)。(ダイヤモンド基板を用いた
SAW用の場合、PZT層の厚さは一般に約0.1ない
し約5μmである。)PZT層は気相堆積技術により堆
積させる。可能な技術には、各種の物理的及び科学的気
相堆積技術が含まれる。たとえば、化学気相堆積、プラ
ズマ促進化学気相堆積、有機金属化学気相堆積、パルス
レーザ堆積、スパッタリング、電子ビーム蒸着である
が、これらには限定されない。気相堆積はペロブスカイ
トPZT層の所望の方向を得るのに寄与し、そのような
方向によって圧電特性は促進される。また、気相技術に
よって、組成、厚さ及び一様性が本質的に制御でき、デ
バイス作製プロセスに容易に組込める。従って、そのよ
うな気相技術により、テンプレート層とPZT層の両方
を堆積させるのが有利である。以下の議論は、チタン酸
鉛のテンプレート層を用い、パルスレーザ堆積(PL
D)に焦点を当てるが、ここで示される指針は、他の気
相技術及びテンプレート材料にも適用できる。
【0013】一実施例において、PTテンプレート層及
びPZT層はPLDにより形成される。PLDによりい
くつかの利点が生じ、その中にはターゲットから基板へ
の定成分の組成移動ができることが含まれる。この特性
はPZTの場合のように、揮発性及びスパッタ生成率が
著しく異なる元素から成る多成分化合物の堆積で重要で
ある。PLDでは高堆積圧が許容されるため、反応性雰
囲気中で、複合系の相及び組成の制御性が良くなる。
【0014】ペロブスカイトPZT層の核生成及び形成
に伴う問題は、中間の準安定パイロクロールPZT相の
形成に対するより低い核生成障壁により、パイロクロー
ルPZT相は酸素欠乏螢石型構造を有し、強誘電体又は
圧電特性は示さない。従って、PZTはパイロクロール
相を形成する傾向がある。一度形成されると、パイロク
ロールPZTは高温アニールでは、容易にペロブスカイ
トPZTに変換されない。パイロクロールPZTの形成
はバルク及び薄膜プロセスの両方で広く報告されてお
り、パイロクロールPZTは例2で示されるように、6
00℃以上の温度でダイヤモンド、Si及びPt被覆基
板上に直接PLDにより堆積させたPZT層中で、主要
な相となる。更に例2で示されるように、500℃にお
いてPLDにより、これらの基板上に直接PZTを堆積
させると、アモルファスのPZTのみを生じる傾向があ
る。ペロブスカイトPZTの核生成エネルギーは、その
成長の112kJ/モルに比べ、441kJ/モルと報
告されている。従って、ペロブスカイトPZTの堆積
は、成長より核生成によって制限されるようにみえる。
【0015】ペロブスカイトPZTの形成は、PT中の
Ti4+(r=0.61A)陽イオンを、Zr4+(r=
0.72A)で部分的に置換するとして記述でき、それ
はO2-陰イオンによって囲まれた八面体置換位置を占め
る。より小さなTi4+とより大きなZr4+間の18%の
イオン半径の差により、PTに比べPZT中に著しく過
剰な歪エネルギーが生じ、そのため高い核生成エネルギ
ー障壁が生じる。PT及び他のテンプレート層材料が、
パイロクロール相を生じることはできるが、そのような
テンプレート材料はペロブスカイトPZTの形成に比
べ、ペロブスカイト形で核生成する方が、はるかに容易
である。PTの場合、ペロブスカイトPTの成長は基板
選択性を示さないようにみえるが、より起こりやすい成
長方向と基板の型には、何らかの相関が存在するように
みえる。(また、PTのPLDは同じ型の基板に対し、
常に同じ選択的な方向を生成するのではない。)しか
し、例2及び図2Cで示されるように、PT構造はPt
が(111)の選択的方向をもつPt被覆基板上で、
(111)形態となる傾向がある。この相関はPT(a
=3.961)とPt(a=3.923)間の小さな格
子不整によると信じられている。応用の点からは、(0
01)の選択的方向をもつ成長形態が、改善されたピエ
ゾ特性に対し、望ましい可能性がある。
【0016】上述のように、ペロブスカイトPZTの高
い核生成エネルギー障壁は、本質的なペロブスカイトP
ZT層を形成するためには、克服しなければならない。
このことは、格子及び構造に良好な整合がとれるペロブ
スカイトテンプレート層を形成することにより、本発明
において実現される。チタン酸鉛、チタン酸ストロンチ
ウム、チタン酸バリウムといった材料から、パルスレー
ザ堆積を含む気相堆積によって、単純なペロブスカイト
層が容易に形成でき、ペロブスカイトPZTと良好な格
子整合が得られることも、これらの材料をテンプレート
層として魅力あるものにしている。PZTはそのような
材料上に容易に堆積する。PTは特にテンプレート層と
して有用である。そのようなテンプレート材料は典型的
な場合、強誘電性であるが、実用的にはPZTより価値
が低い傾向がある。その理由はPZTに比べ強くなく、
ダイポールの再配置に高い電界と高い温度が必要なこと
による。
【0017】テンプレート層及びPZT層の組成を制御
するために、気相堆積は比較的厳密なプロセスパラメー
タの下で行われる。特に、PZTとPTの場合のよう
に、競合する相の型及び揮発性の著しく異なる元素が依
存する場合は、その必要がある。たとえば、PZTのP
LD堆積中、温度、酸素圧、組成及び相の間には相関が
ある。鉛は例4及び表1で示されるように、低酸素圧に
おいて著しく揮発性で、基板上に到達した鉛はただちに
再蒸発できる。酸素圧が増すとともに、鉛の固着係数、
従って鉛の保持はPb−O結合形成を通して、酸素によ
り緩和される。しかし、チャンバ内の酸素圧力が高すぎ
ると、気相中での散乱及び核生成が増し、そのため堆積
速度は減少する。
【0018】例5及び表2に示されるように、200m
Torr酸素中、2J/cm2 において堆積させた層の場
合、PZT層の組成はまた、温度に依存する。PZTタ
ーゲットに比べ、600℃で堆積させた層中の比較的高
いZr/Pb及びTi/Pb比は鉛の欠乏を示してい
る。圧力及び温度依存性は、鉛の蒸発とPb及びOの相
互作用を適してのその保持との間の関係から生じるよう
にみえる。
【0019】また、レーザのくり返し、堆積速度及びP
ZT層のモフォロジーの間にも相関がある。例6で示さ
れるように、相及び組成の観点からPZT堆積に適して
いる200mTorrO2 中、650℃において、2J
/cm2 の堆積で24nm/分の速度が生じた。1J/cm
2 の堆積で、12nm/分に減少した。削摩閾値より上
では、堆積速度のレーザくり返しに対する直線的な依存
性が予測される。PTテンプレート層を有するダイヤモ
ンド上のPZT層のSEM顕微鏡写真が図4(a)及び
4(b)に示されており、この場合例6に従い、PZT
はPLDにより、それぞれ1及び2J/cm2 で堆積させ
た。レーザくり返しが減少するとともに、層中の粒子密
度が減少することが、明らかである。図4(a)中の2
J/cm2における層中の孔は、明らかに堆積中又は堆積
後のミクロン程度の大きさの粒子がとり除かれたためで
ある。レーザのくり返しと粒子密度との対応は、図5
(a)及び5(b)の走査電子顕微鏡写真によっても示
されており、これらはそれぞれ1及び2J/cm2 で、例
7の例に従って形成されたPt−Si上のPZT層を示
す。1J/cm2 で堆積させた層は、0.6−0.7μm
の評価された粒子寸法と0.4×108 /cm2 の粒子密
度をもつ。それに対し、2J/cm2 で堆積させた層は、
0.4−0.5μmの評価された粒子寸法と2.4×1
8 /cm2 の粒子密度をもつ。粒子はペロブスカイトP
ZTターゲットと同じ相のようにみえる。一度基板上に
堆積させるか、PZT層を成長させるとこれらの粒子は
ペロブスカイトPZT成長のシードとして働く。
【0020】そのような粒子の形成は、PLDプロセス
に固有である。しかし、粒子が固着しなかったり、シャ
ドウ効果により、層中の孔又はピンホールの源となる可
能性があり、粒子濃度はできるだけ低く保つべきであ
る。そのような粒子の減少のためには、低レーザくり返
しが便利である。しかし、1J/cm2 より低いレーザく
り返しでの堆積では、ペロブスカイト及びパイロクロー
ル相の混合したPZT層が生じる傾向がある。
【0021】ダイヤモンド及び他の基板上に、ペロブス
カイトPTテンプレート層とともに堆積させたPZT層
は、例8及び9に示されるように、かなりの圧電及び音
響特性を示す。本発明のPZT層は約50×10-12
いし約350×10-12 m/Vの範囲の圧電係数と、1
V、100kHzにおいて約500ないし約650の範
囲の誘電定数を示し有利である。(両方のパラメータは
例8で述べるように測定した。)これらの特性により、
本発明のPZT構造は各種のSAWデバイス用に適して
いる。加えて、PT/PZTペロブスカイト層は不揮発
性メモリ、マイクロ電子機械デバイス及びセンサ、アク
チュエータといった他のデバイス中でも有用である。デ
バイス応用については、エムアールエス・ブレテン(
RS Bulletin)、2部−デバイス応用、第2
1巻、第7号(1996)に一般的に述べられている。
【0022】本発明について、以下の例により、更に明
らかにする。それらは例を示すことを意図したものであ
る。
【0023】実験条件 10Hzのくり返し速度で動作するパルスKrFエキシ
マレーザ(248nm、25nsパルス幅)を、市販の
Pb(Zr0.53Ti0.47)O3 (PZT)及びPbTi
3 (PT)ターゲットを削摩するために用いた。ター
ゲットは3つの回転するターゲット(〜5rpm)の任
意のものを削摩するよう設計された三軸コンベア上にマ
ウントされた。この構造により、その場テンプレート層
成長と多層堆積が可能になる。PZTの類形的な組成
は、PbZrO3 −PbTiO3 溶液系において、所望
の圧電特性が得られるよう選択した。基板には、ダイヤ
モンド(100)方向SrTiO3 及び(100)方向
Siが含まれた。(方向というのは、ウエハが基板の表
面に平行な(−−−)面の方向にあることを示す。)ス
パッタ堆積Pt電極層(約100nm厚)を有するダイ
ヤモンド及びSiも用いた。Pt被覆Siの場合、シリ
コン酸化物層(約200ないし約400nm厚)が、高
温におけるPtとSiの反応を防止するために存在し
た。基板までのターゲットの距離は、5cmに保たれた。
検討した主なプロセスパラメータは、基板温度(450
゜−700℃)、チャンバ酸素圧(20−1000mT
orr)及びレーザくり返し(パルス当たり1/3〜2
J/cm2 )であった。
【0024】存在する相及び堆積させた層中の結晶方向
は、X線回析(XRD)を用いて評価した。層のモフォ
ロジー及び組成は、エネルギー分散X線(EDX)分析
とともに、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて調べた。
層の誘電定数は、容量測定から導いた。圧電定数はレー
ザ干渉法を用いて決めた。音速及び層中での減衰は、ピ
コ秒レーザ超音波測定を用いて確かめた。
【0025】実施例1 200mTorrO2 中、2J/cm2 で、450℃、5
00℃、600℃及び700℃において、約0.3mm圧
のSrTiO3 基板上に堆積させた約1μm厚のPZT
層からのXRDパターンが、それぞれ図1A、1B、1
C及び1D中に示されている。PZT層(a=4.03
6)と基板(a=3.905)間の小さな格子定数の不
整合(〜3%)によって、図中に示されるように((2
00)方向の存在による)、温度範囲の低い方の端で、
ペロブスカイトPZTのエピタキシャル成長が可能にな
っている。より高い温度での堆積では、ペロブスカイト
の無秩序な成長が加速された。(図1A−1D中に示さ
れたすべてのPZT結晶方向はペロブスカイトPZTを
示している。)700℃における層からの回析パターン
は、PZTの粉末回析パターンに似ている。これらの結
果はペロブスカイトPZT成長に対する適切な条件を与
えるプロセスパラメータを暗示している。
【0026】実施例2 200mTorrO2 中、2J/cm2 で650℃におい
て、約0.3mm厚のダイヤモンド、約0.2mm厚のS
i、約0.1μmPt被覆Si基板上にPLDにより堆
積させた約1μm厚のPT層からのXRDスペクトル
が、それぞれ図2A、2B及び2C中に示されている。
(図2C中に示されたすべての結晶方向は、ペロブスカ
イト構造を示している。)
【0027】それに対し、同じ酸素圧及びくり返しにお
いて、500℃でPLDによりこれら基板上に直接堆積
させた約1μm厚のPZTの堆積では、基本的にアモル
ファスPZTが生成した。
【0028】実施例3 図3A及び3Bには、約0.06μm厚のPTテンプレ
ート層なし(図3A)及びあり(図3B)で、約0.3
mm厚のダイヤモンド上に堆積させた約1μm厚PZT層
からのXRDスペクトルが示されている。層はPLDに
より、200mTorrO2 中、2J/cm2 、650℃
において堆積させた。構造は一連の堆積すなわち5分間
のPT及びそれに続く30分間のPZTにより得た。図
3A及び3Bの2つのスペクトルは、PT/PZT層は
完全にペロブスカイトで、一方ダイヤモンド上の単一の
PZT層は((222)方向で示されるように)全体が
パイロクロールであることを示している。
【0029】実施例4 約0.06μm厚のPTテンプレート層を有する約0.
3mm厚のダイヤモンド上の約1μm厚のPZT層の場合
の酸素圧依存性が、PZTターゲットに比較して、表1
に示されている。(鉛で規格化された積分EDX強度に
より示されている。)堆積は650℃において、2J/
cm2 で行った。
【0030】 表1 酸素圧力をパラメータとしたダイヤモンド上のPZT/PT層の場合の 規格化された積分EDX強度(T=650℃) Pb/IPbZr/IPbTi/IPbO/IPb 20mTorr 1.00 1.25 0.66 0.19 100mTorr 1.00 0.55 0.27 0.09 200mTorr 1.00 0.48 0.27 0.09 PZTターゲット 1.00 0.47 0.26 0.08 表1に従うと、20mTorrにおける堆積で、PZT
層中の著しい鉛欠乏が生じた。層はXRD分析に基づく
と、性質はパイロクロールであった。
【0031】実施例5 PZT層の組成はまた、200mTorr酸素中、2J
/cm2 で堆積させた約1μmの層について、表2に示さ
れるように、温度依存性がある。(鉛で規格化された積
分EDX強度により示されている。)PZTターゲット
に比べ、600℃で堆積させた層中の比較的高いZr/
Pb及びTi/Pb比は、鉛の欠乏を示している。圧力
及び温度依存性は、鉛の蒸発とPb及びO相互作用を通
したその保持の間の関係から生じるようにみえる。組成
と1−2J/cm2 範囲でのレーザくり返し間には、明ら
かな依存性はみられなかった。なぜなら、この範囲はP
ZTの場合の報告されている0.5−1J/cm2 の削摩
閾値以上だからである。
【0032】 表2 温度をパラメータとして、ダイヤモンド上のPZT/PT層の場合の規 格化された積分されたEDX強度(P(O2)=200mTorr) Pb/IPbZr/IPbTi/IPbO/IPb 600℃ 1.00 0.64 0.30 0.09 650℃ 1.00 0.48 0.27 0.09 700℃ 1.00 0.45 0.26 0.08 PZTターゲット 1.00 0.47 0.26 0.08
【0033】実施例6 レーザくり返しに対する堆積速度の関係を調べた。20
0mTorrO2 中、650℃において2J/cm2 で2
4nm/分の速度が得られたが、一方1J/cm2 での堆
積では12nm/分に速度は減少した。レーザくり返し
に対する堆積速度の直線的な依存性は、削摩閾値以上と
見積もられる。650℃において200mTorrO
2 、1及び2J/cm2 でテンプレートとして堆積させた
約0.06μm厚のPTを有する約0.3mm厚のダイヤ
モンド上の約1μm厚のPZT層のSEM顕微鏡写真
が、それぞれ図4(a)及び4(b)に示されている。
レーザのくり返しが減少するとともに層中の粒子密度が
減少することが、明らかである。(図4(b)中の2J
/cm2 で堆積させた層中の孔は、明らかに堆積中又は堆
積後にミクロン寸法の粒子が除去されたためである。)
【0034】実施例7 650℃、200mTorrO2 で、1及び2J/cm2
においてSi上の約0.1μm厚Ptの上に堆積させた
約1μm厚のPZT層の場合のレーザくり返しと粒子密
度の対応が、それぞれ図5(a)及び5(b)Bに示さ
れている。1J/cm2 で堆積させた層は、見積もった粒
子寸法0.6−0.7μm及び0.4×108 /cm2
粒子密度を有した。それに対し、2J/cm2 で堆積させ
た層は、見積もった粒子寸法0.4−0.5μm及び
2.4×108 /cm2 の粒子密度を有した。PTテンプ
レート層がないと、PZT層はXRDにより確認される
ように、パイロクロールであった。他方、粒子はペロブ
スカイトターゲットと同じ相であるようにみえる。
【0035】実施例8 誘電、圧電及び音響測定用に、650℃、200mTo
rrO2 、1J/cm2レーザくり返しにおいて、ペロブ
スカイトPZT層を堆積させた。パラメータのこの組合
せにより、相及び化学量論的組成の点から、有利なプロ
セス条件が得られた。60ないし120分の範囲の堆積
時間で、約0.7ないし約1.4μmの範囲の厚さのP
ZT層が生成した。PZTテンプレート層の堆積時間は
典型的な場合、5分で、約60nmのPT厚が得られ
た。図6(a)及び6(b)のSEM顕微鏡写真は、こ
れらのパラメータを用いて[厚さ]白金被覆Si基板上
に堆積させたPZT及びPT層(PZT/PTの全厚は
約1.5μm)のそれぞれ表面モフォロジー及びへき開
断面を示す。PLD中の粒子の形成は、表面モフォロジ
ーで明らかであった。PZTの成長形態は、断面顕微鏡
写真に示されている。
【0036】Al/PZT/PT/Pt−Si又はAl
/PZT/PT/Pt−ダイヤモンド試験形状(〜3.
0mm径Alドット)を用いた誘電体及びレーザ圧電測定
より、バルクPZT材料と同程度の特性が得られた。具
体的には、層の相対的誘電定数は、1Vおよび100k
Hzにおいて、500−650である。それらの圧電係
数d33は50×10-12 −350×10-12 m/V(絶
対値は〜20%の不確定性)の範囲に入った。d33値の
大きな変動は、PZT層の微細構造の不均一性による。
圧電測定は、0.1−1Vで、〜1μm厚のPZT層に
対して行った。1−10kV/cmの対応する電界は、室
温で無秩序な方向のPZTの薄い層中で、ダイポールを
配置するのに必要な極性電界100kV/cmより低い。
堆積したままの正味の層中に存在する正味の極性は、デ
バイス作製の観点から重要である。この極性は断面SE
M観測で明らかにされたように、PZT成長中生じた柱
状微細構造による。層状PZT/Pt−Si構造中のS
AW伝搬の数値シミュレーションにより、SAWモード
に依存して、最適層厚において、8ないし13%の範囲
の結合係数k2 が生じた。ZnOの場合のk2 値は、こ
れに対して〜1.1%と報告されている。
【0037】実施例9 レーザ音響測定により、異なるSAWモードの場合につ
いて、Pt−Si上のPLD堆積PZT及びスパッタ堆
積ZnO層では、波長に対してほぼ重畳する関係が示さ
れた。図7に示されているのは、PZT/PT(〜10
00nm)/Pt(100nm)/SiO2 (400n
m)/Si及びZnO(〜1000nm)/Pt(10
0nm)/SiO2 (400nm)/Si試験構造から
得られた結果である。エラーバーは図中の記号の大きさ
をもつ。これらの結果は、2つの多層構造中のSAW速
度は同様であることを示している。しかし、それらの音
波減衰は異なる。図8はPZT及びZnO構造中のSA
W周波数の関数として、音波減衰を示す。PZT中の音
波減衰は、ZnO中のそれより約3倍高い。PZTとZ
nOでのこの減衰の差は、周波数に対する予想される双
曲線状の依存性があれば、より高い周波数(>1GH
z)において、保たれると期待される。ここで述べた本
発明の具体例及び実施例を考えると、当業者には他の実
施例が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1A】200mTorrO2 中、パルス当たり2J
/cm2 のレーザくり返しで、450℃の温度で、SrT
iO3 上に堆積させたPZT層のX線回析パターンを示
す図である。
【図1B】200mTorrO2 中、パルス当たり2J
/cm2 のレーザくり返しで、500℃の温度で、SrT
iO3 上に堆積させたPZT層のX線回析パターンを示
す図である。
【図1C】200mTorrO2 中、パルス当たり2J
/cm2 のレーザくり返しで、600℃の温度で、SrT
iO3 上に堆積させたPZT層のX線回析パターンを示
す図である。
【図1D】200mTorrO2 中、パルス当たり2J
/cm2 のレーザくり返しで、700℃の温度で、SrT
iO3 上に堆積させたPZT層のX線回析パターンを示
す図である。
【図2A】200mTorrO2 中、2J/cm2 及び6
50℃で、パルスレーザ堆積により、ダイヤモンド上に
堆積させたチタン酸鉛層のX線回析パターンを示す図で
ある。
【図2B】200mTorrO2 中、2J/cm2 及び6
50℃で、パルスレーザ堆積により、Si上に堆積させ
たチタン酸鉛層のX線回析パターンを示す図である。
【図2C】200mTorrO2 中、2J/cm2 及び6
50℃で、パルスレーザ堆積により、PtコートSi上
に堆積させたチタン酸鉛層のX線回析パターンを示す図
である。
【図3A】200mTorrO2 中、2J/cm2 及び6
50℃で、パルスレーザ堆積により、ダイヤモンド上
に、テンプレートPT層なしで堆積させたPZT層のX
線回析パターンを示す図である。
【図3B】200mTorrO2 中、2J/cm2 及び6
50℃で、パルスレーザ堆積により、ダイヤモンド上
に、テンプレートPT層とともに堆積させたPZT層の
X線回析パターンを示す図である。
【図4】200mTorrO2 中、650℃において、
それぞれ1J/cm2 及び2J/cm2 でパルス堆積によ
り、ダイヤモンド基板上のチタン酸鉛上に堆積させたP
ZT層の走査電子顕微鏡写真を示す図である。
【図5】200mTorrO2 中、650℃において、
それぞれ1J/cm2 及び2J/cm2 でパルスレーザ堆積
により、(チタン酸鉛なしで)Pt被覆Si基板上に堆
積させたPZT層の走査電子顕微鏡写真を示す図であ
る。
【図6】200mTorrO2 中、650℃及び1J/
cm2 において、パルスレーザ堆積により、ダイヤモンド
基板上のチタン酸鉛テンプレート層上に堆積させたPZ
T層のそれぞれ表面及び断面の走査電子顕微鏡写真を示
す図である。
【図7】異なるSAWモードにおけるPt被覆Si上に
堆積させたPZT/チタン酸鉛層及びZnO層の場合の
波長の関数として、SAW周波数を示す図である。
【図8】Pt被覆Si上に堆積させたPZT/チタン酸
鉛層及びZnO層についてのSAW周波数の関数とし
て、音波減衰速度を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン エドウィン グリブナー アメリカ合衆国 07078 ニュージャーシ ィ,ショート ヒルズ,ウッドランド ロ ード 2 (72)発明者 サングォ ジン アメリカ合衆国 07946 ニュージャーシ ィ,ミリングトン,スカイライン ドライ ヴ 145 (72)発明者 デビッド ウィルフレッド ジョンソン ジュニヤ アメリカ合衆国 07921 ニュージャーシ ィ,ベッドミンスター,オークラ ライン 5 (72)発明者 ウェイ ツー アメリカ合衆国 07059 ニュージャーシ ィ,ウァーレン,シェウアマン テルセ 4

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の準備;基板上へのテンプレート層
    の堆積;気相堆積法によるテンプレート層上へのジルコ
    ン酸チタン酸鉛層の堆積を含み、ジルコン酸チタン酸鉛
    層は約50×10-12 ないし約350×10-12 m/V
    の圧電係数を示す方向性のあるペロブスカイト層である
    デバイスの作製プロセス。
  2. 【請求項2】 テンプレート層は気相堆積法により堆積
    させる請求項1記載のプロセス。
  3. 【請求項3】 テンプレート層はチタン酸鉛、チタン酸
    ストロンチウム及びチタン酸バリウムから選択される請
    求項1記載のプロセス。
  4. 【請求項4】 テンプレート層はチタン酸鉛で約0.0
    6ないし約0.12μmの厚さを有する請求項3記載の
    プロセス。
  5. 【請求項5】 ジルコン酸チタン酸鉛層は約0.1ない
    し約10μmの厚さを有する請求項1記載のプロセス。
  6. 【請求項6】 ジルコン酸チタン酸鉛層の気相堆積法
    は、物理的気相堆積及び科学的気相堆積から選択される
    請求項1記載のプロセス。
  7. 【請求項7】 テンプレート層の気相堆積法は、物理的
    気相堆積及び科学的気相堆積から選択される請求項2記
    載のプロセス。
  8. 【請求項8】 基板はダイヤモンド、シリコン及び白金
    被覆材料から選択される請求項1記載のプロセス。
  9. 【請求項9】 基板はダイヤモンドである請求項8記載
    のプロセス。
  10. 【請求項10】 ジルコン酸チタン酸鉛の誘電定数は1
    V、100kHzにおいて、約500ないし約650で
    ある請求項1記載のプロセス。
  11. 【請求項11】 ダイヤモンド基板の準備;基板上への
    テンプレート層の堆積;気相堆積法によるテンプレート
    層上へのジルコン酸チタン酸鉛層の堆積を含み、ジルコ
    ン酸チタン酸鉛層は約50×10-12 ないし約350×
    10-12 m/Vの圧電定数を示す方向性のあるペロブス
    カイト層であるデバイスの作製プロセス。
  12. 【請求項12】 テンプレート層は気相堆積法により堆
    積させる請求項11記載のプロセス。
  13. 【請求項13】 テンプレート層はチタン酸鉛、チタン
    酸ストロンチウム及びチタン酸バリウムから選択される
    請求項11記載のプロセス。
  14. 【請求項14】 テンプレート層はチタン酸鉛で、約
    0.06ないし約0.12μmの厚さを有する請求項1
    3記載のプロセス。
  15. 【請求項15】 ジルコン酸チタン酸鉛層は、約0.1
    ないし約5μmの厚さを有する請求項11記載のプロセ
    ス。
  16. 【請求項16】 ジルコン酸チタン酸鉛層の気相堆積法
    は、物理的気相堆積及び科学的気相堆積から選択される
    請求項11記載のプロセス。
  17. 【請求項17】 テンプレート層の気相堆積法は、物理
    的気相堆積及び科学的気相堆積から選択される請求項1
    2記載のプロセス。
  18. 【請求項18】 ジルコン酸チタン酸鉛層の誘電定数
    は、1V、100kHzにおいて約500ないし約65
    0である請求項11記載のプロセス。
  19. 【請求項19】 ダイヤモンド基板上に配置されたテン
    プレート層上に配置されたジルコン酸チタン酸鉛の層を
    含み、ジルコン酸チタン酸鉛層は約50×10-12 ない
    し約350×10-12 m/Vの圧電係数を示す方向性の
    あるペロブスカイト層であるデバイス。
  20. 【請求項20】 テンプレート層はチタン酸鉛、チタン
    酸ストロンチウム、チタン酸バリウムから選択される請
    求項19記載のデバイス。
  21. 【請求項21】 テンプレート層はチタン酸鉛で、約
    0.06ないし約0.12μmの厚さを有する請求項2
    0記載のデバイス。
  22. 【請求項22】 ジルコン酸チタン酸鉛層は約0.1な
    いし約5μmの厚さを有する請求項19記載のデバイ
    ス。
  23. 【請求項23】 ジルコン酸チタン酸鉛層の誘電定数
    は、1V、100kHzにおいて約500ないし約65
    0である請求項19記載のデバイス。
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