JP2000197694A - 医療用低圧吸引排出装置用容器 - Google Patents
医療用低圧吸引排出装置用容器Info
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Abstract
体が集液室へ移行する事のない、安全性の高い医療用吸
引排出装置用容器を提供する。 【解決手段】 上部に体腔内に貯留された排液チューブ
等を接続する手段を持った接続口を設けた排液室と、同
じく上部に、医療用低圧吸引排出装置の調圧部からの配
管を接続または該調圧部と接続する手段を有する接続口
を設けた水封室から成る、中空状に成形され各室が隔壁
にて仕切られた容器において、該排液室の上部と該水封
室の下部とを連通する通路が、該水封室下部から容器上
部に向けて鉛直方向に配置された細管と、該細管上部に
比較的広い空間を有する形に設けられた一次貯水室と、
該一時貯水室上部に狭口部にて連通され、該狭口部の対
面に該排液室との連通口を設けた比較的広い空間を有す
る二次貯水室から構成する。
Description
おいて、手術後の胸部等の体腔から液体及び気体を排出
させるための、医療用低圧吸引排出装置に関するもので
ある。
圧を一定に保つために使用されることが多く、その形態
には、3ボトル法を用いたディスポーザブルタイプと、
ポンプを内蔵した器械タイプとが存在する。どちらのタ
イプも吸引圧力を調整し得るべく構成された調圧部と、
患者からの体腔内に留置された排液チューブに接続し排
液を貯留する集液部から成るものである。調圧部の構成
はディスポーザブルタイプと器械タイプでは異なるが、
集液部の構成は同一と言ってもよい。
留する1個または2個以上からなる排液室の他に、滅菌
蒸留水等の無菌水を定量注入することにより調圧部と体
腔内とを気体流通的に連通する事を阻止することを目的
の1つとした水封室から構成されており、体腔内に外気
が入ることのなよう安全な構造となっている。しかしな
がら体腔内に急激に強い陰圧が発生する場合があり、こ
の場合、水封室に注入された無菌水が排液室へ勢いよく
移行してしまい、患者の衛生上好ましくない状態が起こ
り得ることが確認されている。移行する無菌水は体腔内
の陰圧の発生の仕方によっては飛沫状になり移行するケ
ースもある。
集液室とを連通する、鉛直に配置された細管の上部に、
拡径した空間を有し、移行する無菌水を一時的に貯水し
勢いを減衰させるものや、特開昭62−107843号
公報のように、拡径した空間の細管側連通口と集液室側
連通口とを結ぶ直線上に邪魔板を配置することにより移
行する無菌水の向きを強制的に変え、移行を阻止するも
のが開示され実用化されている。しかし、細管を拡径し
ただけのものでは移行を防ぎきることができず、特開昭
62−107843号公報のように拡径した室内に邪魔
板を設けたものにおいても、無菌水が急流の場合には邪
魔板にあたることにより飛沫となり移行してしまう可能
性が残っていた。
用低圧吸引排出装置用容器のこのような問題点を解決す
べく種々の検討の結果なされたもので、水封室の無菌水
が集液室へ移行する事のない、安全性の高い医療用低圧
吸引排出装置用容器を提供することを目的とするもので
ある。
留置された排液チューブ等を接続する手段を持った接続
口を上部に設けた排液室と、同じく医療用低圧吸引排出
装置の調圧部からの配管を接続または調圧部と接続する
手段を有する接続口を上部に設けた水封室から成り、各
室が隔壁にて仕切られた容器において、排液室の上部と
水封室の下部とを連通する通路が、水封室下部から容器
上部に向けて鉛直方向に配置された細管と、細管上部に
比較的広い空間を有する形に設けられた一次貯水室と、
一次貯水室上部に連通口にて連通され、該連通口の対面
に排液室との連通口を設けた比較的広い空間を有する二
次貯水室が少なくとも設けられていることを特徴とする
医療用低圧吸引排出装置用容器である。
説明する。図1は本発明による医療用低圧吸引排出装置
用容器の一実施例を示す概略図であり、1個または2個
以上の排液室(1)と水封室(2)から構成され、排液
室(1)には、1個または2個以上の接続口(8a)が
あり、胸腔内等からの排液チューブ等と接続される。水
封室(2)には、調圧部との接続口(8b)があり、調
圧部に接続されるものである。調圧部との接続は、チュ
ーブを介して接続する場合や調圧部に直接接続される場
合がある。
(6)を注入し、排液室(1)と水封室(2)の上部空
間が互いに気体流通的に連通する事を阻止する目的があ
る。この水封室(2)と排液室(1)とを連通する経路
には細管(3)があり、細管(3)上部に連通口(7
a)を経て、比較的広い内部空間を有する一次貯水室
(4)があり、一次貯水室(4)の上方には連通口(7
b)を介して二次貯水室(5)があって、この二次貯水
室(5)も比較的広い内部空間を有する。二次貯水室
(5)は上部において、排液室(1)と連通口(7c)
を介して連通しており、細管(3),一次貯水室
(4),二次貯水室(5),排液室(1)はすべて連通
口を介して気体流通的に連通している。なお、各連通口
は互いに同一鉛直線上に無いことが移行防止の面から重
要である。以下に水封室(2)に注入される無菌水
(6)が水封室(2)から排液室(1)側へ移行する経
路に沿って説明をする。
通しており、通常の使用状態においては、無菌水(6)
は水封室(2)下部と細管(3)下部にまたがって貯留
しており、水封室(2)上部と排液室(1)とが気体流
通的に連通することを阻止すると共に、細管(3)は調
圧部による吸引圧力すなわち水封室(2)と、体腔内す
なわち排液室(1)との差圧を示すゲージとして利用さ
れるのが一般的であり、排液室(1)側の圧が水封室
(2)側の圧よりも強い陰圧になれば細管(3)内を無
菌水(6)が上昇していくことになる。ここで、排液室
(1)側の圧が水封室(2)側の圧に比べ過度な陰圧に
なれば、無菌水(6)は細管(3)内を上昇し、最終的
には排液室(1)へと移行してしまうこととなる。これ
を防ぐため、細管(3)上部に一次貯水室(4)を設
け、無菌水(6)を一時的に貯水することによりそれ以
降への移行を防ぐ。従って、一次貯水室(4)の内部容
積は、無菌水(6)の注入量よりも大きな容積であるこ
とが望ましい。
る場合においては一次貯水室(4)のみで移行を防ぐこ
とが可能であると思われるが、過度な陰圧が急激に発生
した場合には、無菌水(6)の移行は急流となり排液室
(1)へと移行しやすくなる。これに対する防護手段と
して邪魔板を設けた例があったが、急流が邪魔板にある
際に発生する飛沫が排液室(1)へと移行する場合があ
り十分な対策ではなかったことは先に述べた。
激に発生した場合には、無菌水(6)は一次貯水室
(4)内で激しい飛沫を発生することとなり、飛沫は容
易に一次貯水室(4)以降へと移行する。この飛沫の移
行を防ぐために連通口(7b)を介して比較的広い空間
を有する二次貯水室(5)を設ける。飛沫の移行を防ぐ
ためには一次貯水室(4)から二次貯水室(5)への連
通口(7b)の内径を出来る限り小さくすることが望ま
しく、φ10mm以下であることが好ましい。これによ
り、一次貯水室(4)内で発生した飛沫が二次貯水室
(5)へと移行することを防ぐ砦の一つとするものであ
る。これは他の連通口に関しても同様である。
経て二次貯水室(5)へと移行してきた飛沫は、狭い連
通口(7b)から急激に広い空間である二次貯水室
(5)へと移行してきたことにより速度が減衰、また二
次貯水室(5)の内壁面に衝突し、それ以降への無菌水
の移行を防ぐことができるものである。従って、二次貯
水室(5)の内部容積は可能な限り広いことが望まし
い。また、飛沫は細管(3)が一次貯水室(4)に連通
する連通口(7a)の真上にて発生するため、連通口
(7a)と一次貯水室(4)から二次貯水室(5)への
連通口(7b)の位置関係は同一鉛直線上には無いこと
が重要であり、可能であれば一次貯水室(4)において
対角に位置することが望ましい。
排液室(1)への連通口(7c)においても、互いに同
一鉛直線上に無いことが重要であり、二次貯水室(5)
の対角位置に設け、距離をできるだけ長くすることが望
ましい。距離をできるだけ長くする意味において、二次
貯水室(5)は、比較的広い空間を有し互いに連通口に
て連通している複数個の空間からなることがより効果的
であり、有効な手段である。しかし、多くの場合、医療
用低圧吸引排出装置用容器としては、医療用低圧吸引排
出装置の大きさによって大きさを制限されることがほと
んどであり、現実的には二次貯水室(5)は1つの空間
であることが好ましいが、スペースに余裕が持てる場合
には、二次貯水室(5)は複数個の空間から構成される
ことが望ましい。
容器を用いれば、体腔内の急激な陰圧が発生した時にも
無菌水が集液室へ移行することがなく、安全性が高く極
めて有用である。
施例の側断面構成図。
側) 8b.接続口(調圧部に接続する側)
Claims (2)
- 【請求項1】 体腔内に留置された排液チューブ等を接
続する手段を持った接続口を上部に設けた排液室と、同
じく医療用低圧吸引排出装置の調圧部からの配管を接続
または調圧部と接続する手段を有する接続口を上部に設
けた水封室から成り、各室が隔壁にて仕切られた容器に
おいて、排液室の上部と水封室の下部とを連通する通路
が、水封室下部から容器上部に向けて鉛直方向に配置さ
れた細管と、細管上部に比較的広い空間を有する形に設
けられた一次貯水室と、一次貯水室上部に連通口にて連
通され、該連通口の対面に排液室との連通口を設けた比
較的広い空間を有する二次貯水室が少なくとも設けられ
ていることを特徴とする医療用低圧吸引排出装置用容
器。 - 【請求項2】 細管、一次貯水室、二次貯水室さらに排
液室をつなぐ連通口で同一室内にあるものが、互いに同
一鉛直線上に存在しない請求項1記載の医療用低圧吸引
排出装置用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00268099A JP3633809B2 (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | 医療用低圧吸引排出装置用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00268099A JP3633809B2 (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | 医療用低圧吸引排出装置用容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000197694A true JP2000197694A (ja) | 2000-07-18 |
JP3633809B2 JP3633809B2 (ja) | 2005-03-30 |
Family
ID=11536025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00268099A Expired - Lifetime JP3633809B2 (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | 医療用低圧吸引排出装置用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3633809B2 (ja) |
-
1999
- 1999-01-08 JP JP00268099A patent/JP3633809B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3633809B2 (ja) | 2005-03-30 |
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