JP2000197316A - 電気摺動接点材料及びそれを装備したモ―タ - Google Patents

電気摺動接点材料及びそれを装備したモ―タ

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JP2000197316A
JP2000197316A JP10369177A JP36917798A JP2000197316A JP 2000197316 A JP2000197316 A JP 2000197316A JP 10369177 A JP10369177 A JP 10369177A JP 36917798 A JP36917798 A JP 36917798A JP 2000197316 A JP2000197316 A JP 2000197316A
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JP
Japan
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sliding contact
electric sliding
contact material
alloy
electric
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Pending
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JP10369177A
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English (en)
Inventor
Seiji Kurozumi
誠治 黒住
Tsuguo Inasawa
嗣夫 稲澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 小型DCモータなどのモータの電気摺動接点
部において、毒性の高いCdを含まない電気摺動接点材
料を提供しようとするものである。 【解決手段】 小型DCモータの平板状金属ブラシまた
は/および整流子片の電気摺動接点材料を、Agまたは
Ag合金からなる電気摺動接点材料に、Coを0.01
〜0.2重量%添加した構成とすることにより、Cdを
もちいないで電気的・機械的摩耗を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は円弧状の整流子片と
平板状の金属ブラシが摺動通電を行う小型DCモータな
どのモータのブラシまたは/および整流子片などに使用
される電気摺動接点材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は従来より知られている小型DCモ
ータなどのモータのブラシと整流子を示す平面図であ
る。図1において1は貴金属系ブラシ片、2はブラシ−
整流子摺動部、3はブラシ基部、4は整流子、5は回転
軸である。
【0003】ここで貴金属系ブラシ片1は、例えばCu
−Be系合金のようなCu系母材1aに、貴金属系電気
摺動接点材料1bをいわゆるクラッド法などにより埋設
した薄帯状金属板を打ち抜き加工したものである。
【0004】また整流子4は、電気摺動接点材料4kと
Cuのような導電材料4mとをクラッド法などにより複
合化した板材を打ち抜き、円弧状に曲げ加工した複数の
整流子片4nを絶縁部材4aに埋設して構成したもので
ある。
【0005】上記のような貴金属系電気摺動接点材料1
bはCu系母材1aのバネ弾性により、常時、整流子片
4nの電気摺動接点材料4kに、ブラシ−整流子摺動部
2で押し当てており、Cu系母材1aの表面に埋設した
貴金属系電気摺動接点材料1bが、整流子片4nの電気
摺動接点材料4kと摺動通電することにより整流し、回
転磁界を発生させ、その電磁力により回転軸5を中心と
して、小型DCモータは駆動する。
【0006】ここで、特に貴金属系電気摺動接点材料1
b、電気摺動接点材料4kとしては、いずれも接点とし
て電気抵抗が低いと言う点から、元素中で最も電気抵抗
の小さいAgとすることが好ましい。
【0007】しかしながら、純Agは接点開閉時の熱に
より自己軟化し、凝着による異常摩耗が発生するため
に、一般的に接点としては純Agに他元素を添加したA
g合金が使用される。
【0008】また、同一のAg合金またはAgをブラシ
・整流子の貴金属系電気摺動接点材料1bと電気摺動接
点材料4kとして使用すると、摺動時に凝着による異常
摩耗が発生するために、貴金属系電気摺動接点材料1b
と電気摺動接点材料4kとでは組成及び硬度の異なる合
金を用いることが多い。
【0009】貴金属系ブラシ片1は、バネ性を持って貴
金属系電気摺動材料1bを整流子4の電気摺動接点材料
4kに押し当てる必要があるため厚みを薄くする必要が
あり、このため貴金属系電気摺動材料1bには接点開閉
時の熱が集中し易く、耐熱性の高い材料としてAg−P
d系合金が用いられる。
【0010】一方、整流子側の電気摺動接点材料4kに
は、Ag−Pd系合金よりも硬度が低く、かつAgの自
己軟化による異常摩耗を防止するために、Ag−Cd系
合金が用いられてきた。
【0011】しかしながら、Cdは毒性が高く、近年の
環境意識の高まりから、有害なCdを含まない電気摺動
接点材料が求められている。
【0012】このCdを含まない接点材料として、特開
平8−283885号公報においては、AgAl合金ま
たはAgAlNi合金が提案されている。しかしなが
ら、Alは融点がAgに対して低く、AgAl合金及び
AgAlNi合金はいずれも融点がAg単体よりも低く
なり、小型DCモータなどのモータの回転による電気ア
ークによる電気的摩耗に弱いという欠点があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように金属基質
の電気摺動接点材料としては、モータの回転による機械
的な摩耗及び接点間のアーク放電に起因した電気的な摩
耗を防止するためにAg―Cd合金が用いられてきた
が、Cdは毒性が高いという欠点がある。
【0014】本発明は、電気摺動接点材料を毒性の低い
合金とすることで、モータのブラシ及び整流子片の電気
摺動接点部摩耗を防止しながら、毒性のない電気摺動接
点材料を提供しようとするものである。
【0015】そして、それによって環境安全性が高く、
かつ長寿命の小型DCモータなどのモータを提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明は、バネ弾性を有する基材に、Agまたは
Ag合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料
を埋設した平板状の金属ブラシが、円弧状のAgまたは
Ag合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料
を持つ整流子片と摺動通電を行う電気摺動接点部におい
て、前記金属ブラシまたは/および前記整流子片の電気
摺動接点材料は、Coを0.01〜0.2重量%含んで
いて、固溶していることを特徴とする電気摺動接点材料
とした。
【0017】また、金属ブラシまたは/および整流子片
の電気摺動接点材料において、Coを含んだ後の、酸化
工程によりCoOの粒径が10〜500nmとして接点
材料中に分散していることを特徴とする電気摺動接点材
料とした。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は各請求項に記載した構成
とすることにより、本発明の目的を達成した実施形態の
電気摺動接点材料及びそれを装備したモータを実現する
ことができる。
【0019】以下に本発明の具体的な実施例を記載す
る。Coを添加したAg基合金摺動接点材料は、Coの
融点以上に加熱したAg中に、Coを添加・溶融させた
後、100℃/秒以上で急冷させて、CoをAg中に固
溶化させたインゴットを作成し、そのインゴットを圧延
して電気摺動接点材料を作成した。
【0020】Coを添加したAg基合金摺動接点材料
を、Cu基合金であるブラシ片に爆発圧着、電気圧着等
のクラッド法により一体化させた後、所定のブラシ形状
に打ち抜き金属ブラシ片を作成した。
【0021】Coを純Ag中に固溶化させるには、先に
Coと相溶性の高い金属、例えばCu中に固溶化させ、
その固溶体をAg中に固溶化させてもよい。
【0022】ここで、Ag基合金に加えるCoの添加量
が0.01重量%よりも少ないと、摩耗低減効果が小さ
くなり、また0.2重量%以上では、CoのAgへの溶
解度を超えるので、Coが固溶化せず、Co単体が析出
してしまうことになる。
【0023】Ag中に融点の高いCoを固溶化させた電
気摺動接点材料は、合金の融点が高くなり、小型DCモ
ータ駆動時の電気アークによる発熱時に軟化することが
なく、電気摩耗を抑制することができる。
【0024】また、Coは電気アークによる熱で酸素と
結合して粒径の小さいCoO酸化物となり、このCoO
がブラシ片の電気摺動接点材料と整流子片の電気摺動接
点材料との摺動部に介在することによって、金属凝着に
よる異常摩耗を抑制することができる。
【0025】同様にCoを添加したAg基合金接点材料
を後酸化工程により、CoO酸化物とし、Ag基中に分
散させると、機械的摩耗を抑制することができる。
【0026】ここで、CoO酸化物の粒径が10nm以
下であると摩耗低減効果が少なくなり、500nm以上
にすると、酸化物が研磨作用を発揮して、摺動摩耗が増
加する。
【0027】
【発明の効果】以上のように、CoをAgまたはAg合
金中に添加した電気摺動接点材料は、有毒なCdを含有
しないで、電気摺動接点材料の電気的、機械的摩耗を抑
制できるため、環境に優しい毒性のない電気摺動接点材
料を得ることができる。
【0028】したがって、環境安全性が高く、かつ長寿
命の小型DCモータなどのモータを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来より知られた小型DCモータのブラシと整
流子とを示す平面略図
【符号の説明】
1 貴金属系ブラシ片 1a Cu系母材 1b 貴金属系電気摺動接点材料 2 ブラシ整流子摺動部 3 ブラシ基部 4 整流子 4a 絶縁部材 4k 電気摺動接点材料 4m 導電材料 4n 整流子片 5 回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H613 AA01 AA03 BB04 BB16 BB26 GA04 GA10 GB01 GB05 GB08 GB09 GB14 KK02 KK04 QQ04 SS01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バネ弾性を有する基材に、AgまたはA
    g合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料を
    埋設した平板状の金属ブラシが、円弧状のAgまたはA
    g合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料を
    持つ整流子片と摺動通電を行う電気摺動接点部におい
    て、前記金属ブラシまたは/および前記整流子片の電気
    摺動接点材料は、Coを0.01〜0.2重量%含んで
    いることを特徴とする電気摺動接点材料。
  2. 【請求項2】 電気摺動接点材料であるAgまたはAg
    合金中にCoが固溶していることを特徴とする請求項1
    記載の電気摺動接点材料。
  3. 【請求項3】 バネ弾性を有する基材に、AgまたはA
    g合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料を
    埋設した平板状の金属ブラシが、円弧状のAgまたはA
    g合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料を
    持つ整流子片と摺動通電を行う電気摺動接点部におい
    て、前記金属ブラシまたは/および前記整流子片の電気
    摺動接点材料は、Coを含有した後の酸化工程によりC
    oO接点材料中に分散していることを特徴とする電気摺
    動接点材料。
  4. 【請求項4】 CoOの粒径が10〜500nmである
    ことを特徴とする請求項3記載の電気摺動接点材料。
  5. 【請求項5】 バネ弾性を有する基材に、AgまたはA
    g合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料を
    埋設した平板状の金属ブラシが、円弧状のAgまたはA
    g合金のいずれかにより構成される電気摺動接点材料を
    持つ整流子片と摺動通電を行う電気摺動接点部におい
    て、前記金属ブラシまたは/および前記整流子片の電気
    摺動接点材料は、Coを0.01〜0.2重量%含んだ
    電気摺動接点材料を装備したことを特徴とするモータ。
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