JP2000196976A - パネル付ブラウン管とフレ―ムレステレビジョン受像機 - Google Patents

パネル付ブラウン管とフレ―ムレステレビジョン受像機

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JP2000196976A
JP2000196976A JP10371717A JP37171798A JP2000196976A JP 2000196976 A JP2000196976 A JP 2000196976A JP 10371717 A JP10371717 A JP 10371717A JP 37171798 A JP37171798 A JP 37171798A JP 2000196976 A JP2000196976 A JP 2000196976A
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Japan
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crt
panel
box
ray tube
shaped panel
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JP10371717A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Mitani
勝昭 三谷
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付が簡素で、傷付きや割れが生じにくく飛
散防止ができ、リサイクルし易いパネル付きブラウン管
とこれを用いたフレームレステレビジョン受像機を提供
する。 【解決手段】 ブラウン管5の外周を覆い被せるサイズ
のマスク部を備えた箱型パネル1の内面と、ブラウン管
5のフェース面12aとを接着剤2で固定してパネル付
ブラウン管6を構成する。パネル付ブラウン管6の取付
ラグ4とフレームレスキャビネットの取付ボスまたはバ
ックカバーの取付ボスで、パネル付ブラウン管6をフレ
ームレスキャビネットまたはバックカバーに取付固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像を画面に映し
出す目的に使用されるテレビジョン受像機とこれに使用
するパネル付ブラウン管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16〜図18は、従来のテレビジョン
受像機を示す。
【0003】図16(a)はテレビジョン受像機の断面
図、図16(b)は図16(a)の要部拡大図、図16
(c)はテレビジョン受像機の正面図である。
【0004】図16(a),(b)に示すように、ブラ
ウン管5の表示部が前面キャビネット38の開口部に位
置するように、前面キャビネット38にブラウン管5が
装着されている。
【0005】詳しくは、ブラウン管5の外周部に配置さ
れた金属バンド3の四隅に設けられた取付ラグ13とマ
スク部形成フレーム36の内側に突出したボスで形成さ
れたブラウン管取付部39とが、ビス穴37に挿入され
た取付ビス42にて固定され、ブラウン管5と前面キャ
ビネット38が一体化されている。
【0006】また、前面キャビネット38の後部にはバ
ックカバー17が配置され、前面キャビネット38の内
側に形成されたバックカバー取付部41のビス穴40に
取付ビス44が挿入され、前面キャビネット38とバッ
クカバー17とが一体化されている。
【0007】このようなテレビジョン受像機では、ブラ
ウン管5と前面キャビネット38とバックカバー17の
取付構造やテレビジョン受像機の内部が、観察者から見
えないようにするために、前面キャビネット38のブラ
ウン管5の外周部に沿う位置にマスク部形成フレーム3
6が形成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
たテレビジョン受像機では、図16(c)に示すよう
に、ブラウン管による有効画面45の外周に前面キャビ
ネット38のマスク部形成フレーム36による有効画面
46が形成されるため、ブラウン管5の前面外周がマス
ク部形成フレーム36で囲われた形状となる。
【0009】従って、ブラウン管5の前面にマスク部形
成フレーム36が突き出た形状となり、表示部の表面に
段差がついた外観形状しかできないという問題がある。
【0010】図17は、ブラウン管5の前面からフレー
ムを除去したテレビジョン受像機を示す。
【0011】上記従来の構成のままでブラウン管5の前
面からフレームを除去しようとするれば、図17
(a),(b)に示すように、ブラウン管5と前面キャ
ビネット38および前面キャビネット38とバックカバ
ー17との取付構造は、上記図16と同様となるが、前
面キャビネット38のマスク部形成フレーム36が、ブ
ラウン管5のサイド面と接触する構造となる。
【0012】そのためブラウン管5の前面にフレームが
突き出た形状と表面の段差はなくなるが、ブラウン管5
がむき出しとなるため、ブラウン管5に直接に物が当た
ってしまい傷がつきやすく、割れる恐れが生じる。47
はブラウン管による有効画面、48はブラウン管突出部
である。
【0013】また、図17(c)に示すように、ブラウ
ン管5の表面形状により観察者側の外観形状が決められ
てしまい、例えば球面のブラウン管5では観察者側表面
は球面となり、平面のブラウン管では観察者側の表面は
平面となり、球面を平面にすることや平面を球面形状に
することができず、観察者側表面を自由な形状に変える
ことができない。
【0014】また、図18に示すように、ブラウン管5
の表面には、反射防止膜49が形成される。
【0015】反射防止膜49は、表面反射による外光コ
ントラストの改善や写り込み防止のために設けられるも
のであり、ブラウン管5の表面に反射防止塗料をコーテ
ィングしたり、反射防止フィルムを貼合することにより
形成される。
【0016】しかし、ブラウン管5の後部形状は複雑な
形状であるため、反射防止膜49の形成時にブラウン管
5を固定するためには、ブラウン管5の後部形状に合わ
せて複雑な形状をした固定装置が必要となり、また、ス
ピンコーティングや反射防止フィルムの貼合装置も複雑
となるため、設備投資が多く掛り製造コストが高くなる
という問題がある。
【0017】また、反射防止処理にミスがでた場合に
は、反射防止膜49だけでなくブラウン管5自体も不良
となるためロスコストが非常に高くなり、歩留まりが悪
く、コスト高になるという問題がある。
【0018】このような問題を解決するものとして、例
えば特開平9−312815号公報には、前面キャビネ
ットとなる飾り板が、取付枠と取付部材を介してブラウ
ン管の取付部と取付固定されたフレームレステレビジョ
ン受像機が開示されている。
【0019】このフレームレステレビジョン受像機は、
パチンコ台の飾り板に設けられるブラウン管装置に関す
るものであり、使用時にはブラウン管はパチンコ台の内
部に設置される。従って、仮にブラウン管の表面が前面
キャビネットの外部にむき出しになってもパチンコ台の
外部にむき出しになることがなく、またブラウン管の取
付構造部が見えず、しかもむき出し部に直接に物が当た
ることもないものである。
【0020】しかしながら、パチンコ台以外の一般市場
や市販品での民生や通常の使用状態では、ブラウン管の
表面が前面キャビネットの外部にむき出しになり、商品
価値が下がり、傷がついたり割れたりする恐れがある。
【0021】また、特開平7−235270号公報に
は、シャドウマスク型カラー受像管の構造が開示されて
いるが、パネル付ブラウン管構造やフレームレステレビ
ジョン受像機に関するものではなく、上記のような問題
点を解決するものではない。
【0022】さらに、実開昭59−189380号公報
や実開昭62−104281号公報や実開平9−303
4352号公報には、ブラウン管の取付構造が開示され
ているが、いづれも上記従来のテレビジョン受像機に関
するブラウン管と前面キャビネットの取付構造と同様の
構成であり、パネル付ブラウン管構造やフレームレステ
レビジョン受像機に関するものではない。
【0023】本発明は上記問題点を解決し、取付が簡素
で、しかも傷付きや割れが生じにくく飛散防止ができ、
リサイクルし易いパネル付きブラウン管とこれを用いた
フレームレステレビジョン受像機を提供することを目的
とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明のパネル付ブラウ
ン管は、パネルとブラウン管の取付構造を特殊にしたこ
とを特徴とする。
【0025】この本発明によると、多種多様な表面形状
が実現でき、取付が簡素で、しかも傷付きや割れが生じ
にくく飛散防止ができ、リサイクルし易いパネル付きブ
ラウン管が得られる。
【0026】また、本発明のフレームレステレビジョン
受像機は、本発明のパネル付ブラウン管を用いることを
特徴とする。
【0027】この本発明によると、コンパクトで安価な
フレームレステレビジョン受像機が実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】請求項1記載のパネル付ブラウン
管は、ブラウン管の外周を覆い被せるサイズのマスク部
を備えた箱型パネルの内面と、前記ブラウン管のフェー
ス面とを接着剤で固定したことを特徴とする。
【0029】請求項2記載のパネル付ブラウン管は、請
求項1において、箱型パネルの内面とブラウン管のフェ
ース面を接着固定する接着剤として、箱型パネルの材料
とブラウン管のフェース面の材料の屈折率に近似の屈折
率を有する無色透明材料のゲル状接着剤を使用すること
を特徴とする。
【0030】請求項3記載のパネル付ブラウン管は、請
求項1又は請求項2において、箱型パネルの内側面また
は外側面に、黒色インクを印刷するあるいは黒色塗料を
塗装してマスク部を形成し、前記箱型パネルにブラウン
管の有効画面サイズとほぼ同一サイズの有効画面を形成
したことを特徴とする。
【0031】請求項4記載のパネル付ブラウン管は、請
求項1から請求項3のいずれかにおいて、箱型パネルの
有効画面を無色透明材料で形成し、マスク部材を黒色材
料で形成したことを特徴とする。
【0032】請求項5記載のパネル付ブラウン管は、請
求項1から請求項4のいずれかにおいて、箱型パネルの
観察者側の表面に、耐擦傷性向上のハードコート、ゴミ
やホコリ付着防止の帯電防止、外光コントラスト向上の
反射防止の少なくとも何れかの表面改質を施したことを
特徴とする。
【0033】請求項6記載のフレームレステレビジョン
受像機は、ブラウン管とキャビネットで組み立て構成さ
れるテレビジョン受像機において、請求項1から請求項
5記載のパネル付ブラウン管を使用し、前記パネル付ブ
ラウン管の取付ラグとフレームレスキャビネットの取付
ボスまたはバックカバーの取付ボスで、前記パネル付ブ
ラウン管をフレームレスキャビネットまたはバックカバ
ーに取付固定したことを特徴とする。
【0034】請求項7記載のフレームレステレビジョン
受像機は、ブラウン管とキャビネットで組み立て構成さ
れるテレビジョン受像機において、請求項1から請求項
5記載のパネル付ブラウン管を使用し、パネル付ブラウ
ン管の取付ラグにフレームレスキャビネットの取付ボス
またはバックカバーの取付ボスが固定されたことを特徴
とする。
【0035】請求項8記載のパネル付きブラウン管は、
請求項2において、無色透明材料のゲル状接着剤は、ア
クリル系接着剤やシリコン系接着剤のいずれかであるこ
とを特徴とする。
【0036】以下、本発明の各実施の形態を図1〜図1
5を用いて説明する。
【0037】なお、上記従来例を示す図16〜図18と
同様をなすものには、同一の符号を付けて説明する。
【0038】(実施の形態1)図1〜図5は、本発明の
(実施の形態1)を示す。
【0039】図1,図2はパネル付きブラウン管の構成
図を示し、図1はパネル付きブラウン管の一部を切り欠
いた斜視図、図2はパネル付きブラウン管の断面図およ
び裏面図である。
【0040】パネル付ブラウン管6は、ブラウン管5の
前面にブラウン管5の外周を覆い被せるサイズのマスク
部を備えた箱型パネル1を配置し、箱型パネル1の内面
とブラウン管5の平面フェース面12aとの間にスペー
サ7を装着して空間を設定し、この空間に透明な接着剤
2を注入して固定することにより構成される。また、ブ
ラウン管5の基端部側には金属バンド3が装着され、そ
の各コーナ部には取付ラグ4が設けられている。
【0041】このように、箱型パネル1の内面とブラウ
ン管5の平面フェース面12aとを透明な接着剤2にて
固定することで、ブラウン管5の表面の外光反射が減少
し、外光コントラストの改善が図れる。
【0042】また、コントラストをさらに改善するため
には、箱型パネル1は一般に樹脂材料にて形成されるこ
とから、この箱型パネル1を形成する樹脂材料にティン
ト材料を混入すると、パネル付きブラウン管6にコント
ラストの改善性能を付与できる。このコントラストの改
善性能は、このティント材料の濃度調整を行なうだけで
よいため、安価でしかも容易に行なうことができる。
【0043】また、上述のように箱型パネル1は樹脂材
料にて形成されるため、取付構造を容易に付与すること
ができ、またこの取付構造を有する箱型パネル1とブラ
ウン管5とは接着剤2によっても固定できるため、従来
よりも箱型パネル1の取付構造を簡素化することができ
る。
【0044】また、箱型パネル1の内面とブラウン管5
の平面フェース面12aとの間は接着剤2にて満たされ
ているため、ブラウン管5の傷つき防止が実現でき、ま
たブラウン管5が破損した際には、その破片の飛散防止
が実現できる。
【0045】図3は、上記のように構成されたパネル付
きブラウン管6のマスク部の構成を示す。
【0046】図3(a)は、ブラウン管5の断面図、図
3(b)はブラウン管5の正面図、図3(c)は箱型パ
ネル1の断面図、図3(d)は箱型パネル1に形成され
たマスク部の模式図である。
【0047】図3(a)に示すように、ブラウン管5の
内面には、黒色マスク部9が形成され、図3(b)に示
すように、縦8a,横8bのブラウン管5の有効画面8
のサイズが形成される。
【0048】また、箱型パネル1の内面には黒色マスク
部11aが形成され、図3(d)に示すように、縦10
a,横10bの有効画面サイズ10が形成される。
【0049】この(実施の形態1)においては、ブラウ
ン管5の有効画面サイズ8と箱型パネル1の有効画面サ
イズ10とは、同一形状で同一サイズとなるように形成
される。
【0050】なお、箱型パネル1のマスク部11は、前
面キャビネット38とバックカバー17との接合位置や
両者の重なる位置まで形成されている。
【0051】上記のように構成された箱型パネル1を使
用すると、上記従来例を示す図16や図17では、前面
キャビネット38のマスク部形成フレーム36によりブ
ラウン管5の外周を取付ラグや固定ビスなどにより、そ
の内部構造をマスキングした構造であったテレビジョン
受像機が、図12に示すように、パネル付ブラウン管6
とフレームレスキャビネット19の接合部αにおいて、
マスク部11aを備えた箱型パネル1によりテレビジョ
ン受像機のその内部構造を完全にマスキングすることが
できる。
【0052】なお、上記説明では、パネル付きブラウン
管6を構成するブラウン管5として平面フェース面12
aを有するブラウン管5を用い、箱型パネル1として観
察者側表面(以下「外面」と称す。)と内面が平面であ
る平面箱型パネルを用いた例を示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、図4に示すよう
に、球面フェース面12bを有するブラウン管5と、外
面14aと内面15aが平面である箱型パネル1とを組
み合わせて使用してもよい。
【0053】このような球面フェース面12bを有する
パネル付きブラウン管6では、箱型パネル1の内面15
aとブラウン管5の球面フェース面12bとの間に形成
された接着層において、中央Aの接着層の厚さが中央A
の外側に位置する外周部B点、C点における接着層の厚
さよりも薄くなり、観察者の側からパネル付ブラウン管
6の表面を見た場合には、上記図1〜3で示されるパネ
ル付ブラウン管6と同様に表面が平面のパネル付ブラウ
ン管6のように見える。
【0054】すなわち、従来より一般的に使用されてい
る球面フェース面12bのブラウン管5を使用している
にもかかわらず、平面フェース面12aのブラウン管5
と同じ外観形状に仕上げることができる。
【0055】また、図5に示すように、中央Aの接着層
の厚さと中央の外側に位置する外周部B点、C点におけ
る接着層の厚さをほぼ均一な厚さとする場合には、箱型
パネル1の外面14bを平面とし、内面15bの曲率を
フェース面12bに沿うようにした形成した箱型パネル
1とすることで、上記と同様に球面フェース面12bの
ブラウン管5を使用しても、平面フェース面12aのブ
ラウン管5と同じ外観形状に仕上げることができる。
【0056】また、平面フェース面12aのブラウン管
5を使用して、外面が球面の箱型パネル1を使用すれ
ば、上記とは逆に観察者側表面が球面のパネル付ブラウ
ン管6が得られることは言うまでもない。
【0057】従って、この(実施の形態1)におけるパ
ネル付ブラウン管6では、従来のブラウン管5がガラス
のためにできなかった各種の面形状を、箱型パネル1の
外面を平面または球面、その他各種の面形状にすること
で容易に実現できる。
【0058】(実施の形態2)この(実施の形態2)で
は、箱型パネル1の内面とブラウン管5のフェース面を
固定する接着剤2の構成を特殊にした点で上記(実施の
形態1)と異なるが、それ以外の構成は上記(実施の形
態1)とほぼ同様である。
【0059】接着剤2としては、箱型パネル1の材料と
ブラウン管5のフェース面12a,12bの材料の屈折
率に近似の屈折率を有する無色透明材料のゲル状接着剤
を使用する。
【0060】具体的には、箱型パネル1の材料としては
一般にアクリル樹脂が使用され、ブラウン管5のフェー
ス面12a,12bには一般にガラスが使用されるた
め、このアクリル樹脂とガラスの屈折率に近似の屈折率
の材料を使用する。
【0061】このような屈折率を有する無色透明材料の
接着剤2を使用すると、接着層の界面での反射によるコ
ントラスト低下を防止できる。
【0062】なお、コントラストの調整に関しては、上
記の構成だけでなく、接着剤2にティント材料を混入す
ることが好ましい。ティント材料の混入により、境界面
反射防止による外光コントラストの改善とコントラスト
の調整が容易に行なえることとなる。
【0063】また、この明細書における無色透明材料と
は、具体的には可視光線透過率が85%以上の材料を言
い、例えばアクリル系接着剤やシリコン系接着剤が好適
に使用できる。
【0064】また、この明細書におけるゲル状接着剤と
は、硬化状態で弾性を有するものをいい、このようなゲ
ル状接着剤2を使用すると、パネル付きブラウン管6を
分解する際に箱型パネル1とブラウン管5との剥離性が
良くなり、剥離後の接着剤2の洗浄が容易になる。その
ため、箱型パネル1とブラウン管5のリサイクルが容易
に実現でき、環境面からも良好となる。
【0065】特にリサイクル面を考慮すると、箱型パネ
ル1に使用されている無色透明な樹脂材料(例えば、ア
クリル樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリスチレン樹
脂,アクリルスチレン共重合樹脂など)と、ブラウン管
5のガラス材料との剥離性が良く、簡単な設備や治具な
どで接着剤が簡単に剥がれるシリコン系ゲル状接着剤が
好ましい。
【0066】このシリコン系ゲル状接着剤を使用する
と、箱型パネル1とブラウン管5の材料リサイクルと、
上述のような境界面反射防止による外光コントラスト改
善とが同時に得られる。
【0067】(実施の形態3)この(実施の形態3)で
は、箱型パネル1とブラウン管5のマスク部の構成を特
殊にした点で上記(実施の形態1)と異なるが、それ以
外の構成は上記(実施の形態1)とほぼ同様である。
【0068】図3と図6は、(実施の形態3)を示す。
【0069】黒色マスク部9により形成されたブラウン
管5の有効画面8のサイズと、黒色マスク部11により
形成された箱型パネル1の有効画面サイズ10はほぼ同
一であり、具体的には箱型パネルの有効画面サイズ10
≧ブラウン管の有効画面サイズ8の関係が成り立つよう
に箱型パネル1の黒色マスク部11aとブラウン管5の
マスク部9を構成することが好ましい。
【0070】詳しくは、図3(a)〜(d)に示すよう
に、ブラウン管5の内面に黒色マスク部9を形成し、縦
8aと横8bであるブラウン管8の有効画面サイズ8を
決める。
【0071】そして、図3(c)に示すように、箱型パ
ネル1の内面に黒色マスク部11aを形成して、図3
(d)に示すように、縦10a,横10bで表される箱
型パネル1の有効画面サイズ10を決める。
【0072】あるいは、図6(c)に示すように、箱型
パネル1の外面に黒色マスク部11bを形成して、図6
(d)に示すように、縦10a’,横10b’とで表さ
れる箱型パネル1の有効画面サイズ10’を決める。
【0073】この箱型パネルの有効画面サイズ10,1
0’と、ブラウン管5の有効画面8のサイズとの関係
は、箱型パネルの有効画面サイズ10,10’≧ブラウ
ン管の有効画面サイズ8となるようにする。
【0074】箱型パネル1の黒色マスク部11a,11
bは、箱型パネル1の内面または外面に、黒色インクを
印刷する、あるいは黒色塗料を塗装して形成する、また
は印刷したフィルムをインモールドして貼合するまたは
転写などの方法にて形成される。
【0075】このような構成とすることで、容易にブラ
ウン管5の有効画面8のサイズとほぼ同一の有効画面サ
イズ8の画面が、安価に量産できる。
【0076】(実施の形態4)この(実施の形態4)で
は、箱型パネル1の有効画面部とマスク部を特殊な材料
で形成した点で上記(実施の形態1)と異なるが、それ
以外の構成は上記(実施の形態1)とほぼ同様である。
【0077】詳しくは、箱型パネル1の有効画面サイズ
10,10’を無色透明材料で、マスク部材11a,1
1bを黒色材料で、それぞれ樹脂成形により製造して、
ブラウン管5の有効画面サイズ8とほぼ同一サイズの有
効画面を形成する。
【0078】このような構成とすると、箱型パネル1の
製造中に有効画面のサイズと黒色マスク部が作成でき、
しかも簡単で安価に製造できる。
【0079】また、箱型パネル1の有効画面サイズ1
0,10’と黒色マスク部11a,11bの材料は、同
一材料でも異種材料でも加工できるため、黒色マスク部
11a,11bの材料のリサイクル使用が可能となる。
【0080】さらに、箱型パネル1の製造が樹脂成形に
て行われるため、箱型パネル1の内部にブラウン管5や
キャビネットやバックカバーなどの取付部や、その他に
も各種の機能を容易に付与することができる。
【0081】以下に樹脂成形の具体例を示す。
【0082】図7は、マスク部材と有効画面サイズを保
有する箱型パネルの製造工程を示す。
【0083】図7(a)に示すように、第1工程では、
金型キャビティ部22aと金型コア部23aとを組み合
わせて黒色マスク部11aの形成空間を作成する。
【0084】金型キャビティ部22aと金型コア部23
aの上部に設けられた成形機の樹脂溶融部25では、黒
色樹脂材料26を溶融する。
【0085】そして、この溶融した黒色樹脂材料26
を、マスク部材樹脂注入口24を介して金型キャビティ
部22aと金型コア部23aとの間の空間部に注入し、
マスク部材11aを成形する。
【0086】図7(b)に示す第2工程では、上記第1
工程で作成したマスク部材11aを成形した状態で、金
型キャビティ部22aと金型コア部23aとの間に有効
画面部が成形される空間27を形成する。
【0087】金型キャビティ部22aと金型コア部23
aの下部に設けられた成形機の樹脂溶融部29では、透
明樹脂材料30を溶融する。
【0088】そして、この溶融した透明樹脂材料30
を、箱型パネル成形用樹脂注入口28を介して空間27
に注入することにより、有効画面サイズ保有箱型パネル
が得られる。
【0089】図8は、上記図7とは別の製造工程を示
す。
【0090】図8(a),(b)に示すように、第1工
程では、透明樹脂材料にて有効画面サイズを保有する箱
型パネル1を成形する。
【0091】図8(c)に示す第2工程では、第1工程
で作成した有箱型パネル1を、金型キャビティ部22b
と金型コア部23bとからなる金型に装着する。
【0092】そして、金型の下部に設置された成形機の
溶融部50に黒色樹脂材料26を入れて溶融し、樹脂注
入口51を介して金型にセットされた箱型パネル1の裏
面に黒色樹脂材料26を注入する。
【0093】このように、無色透明材料からなる部材を
成形金型に挿入し、金型のマスク部となる空間に黒色材
料を充填して有効画面と黒色マスク部11aを形成する
方法によっても、同様の効果が得られる。
【0094】なお、上記(実施の形態4)では、黒色マ
スク部11aと箱型パネル1を順次成形して製造する方
法と、製造された箱型パネル1を金型に装填して黒色マ
スク部11aを成形する方法とについて述べたが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えば製造された
黒色マスク部11aを金型に装填したのち、パネルを成
形する方法でマスク付きの箱型パネル1を製造してもよ
い。
【0095】(実施の形態5)この(実施の形態5)で
は、箱型パネル1の外面構成を特殊にした点で異なる
が、それ以外の点についは、上記(実施の形態1)とほ
ぼ同様の構成である。
【0096】図9は、本発明の(実施の形態5)を示
す。
【0097】図9(a)は箱型パネル1の正面図を示
し、図9(b)はその断面図を示す。
【0098】箱型パネル1の内面の外周部には黒色マス
ク部11aが形成され、黒色マスク部11aに囲まれた
内周面には有効画面サイズ10が形成されている。
【0099】箱型パネル1の外面には、表面改質層21
が形成されている。
【0100】表面改質層21としては、具体的には、耐
擦傷性の向上を目的とするハードコート層や、ゴミやホ
コリの付着防止を目的とする帯電防止層や、外光コント
ラストの向上や写り込めを防止させる反射防止層などが
挙げられ、少なくとも何れかの表面改質が施されること
が好ましい。
【0101】ハードコート層は、例えば、紫外線硬化型
アクリル系UV樹脂をダイコートやスピンコートやスク
リーン印刷等で0.1mm以下の膜厚で形成することに
より得られ、このようなハードコート層は、鉛筆硬度3
Hを達成することができる。
【0102】帯電防止層としては、具体的には、1010
Ω/cm2以下の表面抵抗を有することが好ましい。
【0103】このような表面抵抗を有する帯電防止層と
しては、酸化アンチモンの微粉末を溶媒であるエタノー
ルに6%濃度に溶解した溶液を用い、膜厚を0.15μ
mとなるようにコーティングしたものが挙げられる。こ
の材料と膜厚での表面抵抗は、実測で、1.8×108
Ω/cm2となり、1010Ω/cm2以下の表面抵抗の帯
電防止膜の形成が実現できる。
【0104】また、帯電防止膜の膜厚とこの帯電防止膜
を形成する溶液の濃度は、透過率が高く帯電防止性能が
あるコーティング条件により各種選択して使用すること
ができ、実験の結果、帯電防止膜を形成する溶液の濃度
は3%〜15%までの範囲、帯電防止膜の膜厚は0.1
〜2μmの範囲であるコーティング条件のときに、透過
率が高く帯電防止性能の良いものが得られることが判明
している。
【0105】また、帯電防止膜の形成材料は上記に限定
されるものではなく、例えば、銀や銅や錫やその他の金
属微粉末または酸化物を使用したり、金属の錯体を使用
することもできる。
【0106】反射防止膜としては、例えば、屈折率が
1.34と低屈折率であるフッソ樹脂を用いて、0.1
μmの膜厚でコーティングしたものが挙げられる。
【0107】このような反射防止膜を設けると、アクリ
ル樹脂からなる箱型パネル1の片面の反射率が、約4%
から0.8%まで低くなり、外光コントラストの向上と
写り込み防止が実現でき、非常に見やすい画質となっ
た。
【0108】また、表面改質層21は、上記のハードコ
ート層を形成する材料に帯電防止材料を混合した材料に
て膜を形成し、1つの膜で2つの効果を有する物として
もよい。
【0109】上記説明では、表面改質層21が一層の構
成であるものを示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、例えば図10に示すように、第1の表面改
質層21aと第2の表面改質層21bを設けたり、図1
1に示すように、第1の表面改質層21a、第2の表面
改質層21b、第3の表面改質層21cを設けた多層構
造の表面改質層を設けても良い。
【0110】この場合、上記の材料を用いて多層構造と
するのであるが、必ず反射防止膜が最も表面に形成され
なければならない。なぜなら、基材の屈折率と空気の屈
折率(1.0)の関係より、理論的に空気との接触面に
基材の屈折率の平方根となる屈折率の材料(基材の屈折
率より低屈折率)でなければ反射防止膜とならないから
である。
【0111】従って、図10に示す2層構造の表面改質
層では、下記のように(第1の表面改質層21a)/
(第2の表面改質層21b)として、ハードコート膜/
帯電防止膜、ハードコート膜/反射防止膜、帯電防止膜
/反射防止膜、帯電防止膜/ハードコート膜、ハードコ
ートと帯電防止との混合膜/反射防止膜などの構成とな
る。
【0112】また、図11に示す3層構造の表面改質層
では、下記のように(第1の表面改質層21a)/(第
2の表面改質層21b)/(第3の表面改質層21c)
として、ハードコート膜/帯電防止膜/反射防止膜、帯
電防止膜/ハードコート膜/反射防止膜などの構成とな
る。
【0113】なお、上記(実施の形態4)では、ハード
コート膜や帯電防止膜や反射防止膜などの表面改質層2
1を箱型パネル1の全面全周の表面に形成したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えば有効画面部
のみに表面改質層を形成しても良い。
【0114】また、上記1種、2種あるいは3種類の膜
を形成したフィルムを、箱型パネル1の表面に貼合する
方法によってもよい。
【0115】上述のように、(実施の形態5)における
箱型パネル1では、ブラウン管5の表面処理が従来より
も容易に行なえるため、品質改善が安価に行なえ、表面
処理方の選択肢が増え、歩留まりの向上が得られる。
【0116】(実施の形態6)この(実施の形態6)で
は、上記(実施の形態1)〜(実施の形態5)における
パネル付きブラウン管6を用いたテレビジョン受像機を
示す。
【0117】このテレビジョン受像機では、パネル付ブ
ラウン管6の金属バンド3に形成された取付ラグ4とフ
レームレスキャビネットの内側に突出した取付ボスで形
成された取付部20で、パネル付ブラウン管6とフレー
ムレスキャビネット19を固定し、あるいはフレームレ
スキャビネットの内側に突出した取付ボスで形成された
取付部32とバックカバー17の内側に突出した取付ボ
スで形成された取付部35とで、パネル付ブラウン管6
とバックカバー17とを固定している。
【0118】図12は、本発明の(実施の形態6)を示
す。
【0119】図12(a)はテレビジョン受像機の断面
図、図12(b)はパネル付きブラウン管6とフレーム
レスキャビネット19との接合部の拡大図、図12
(c)は正面図である。
【0120】パネル付ブラウン管6とフレームレスキャ
ビネット19とは、金属バンド3に形成された取付ラグ
4とフレームレスキャビネット19の内側に突出した取
付ボスで形成された取付部20で取付ビス18と取付ナ
ット34により固定されている。
【0121】また、パネル付きブラウン管6の取付けら
れたフレームレスキャビネット19とバックカバー17
とは、フレームレスキャビネットの内側に突出した取付
ボスで形成された取付部32とバックカバー17の内側
に突出した取付ボスで形成された取付部35とで、取付
ビス33により固定されている。
【0122】フレームレスキャビネット19の取付部3
2とバックカバー17のバックカバー取付部16が、取
付ビス33により取付固定される。
【0123】また、取付構造としては、図13に示すよ
うに、パネル付ブラウン管6の箱型パネル1の内面のコ
ーナ部にマスク部と取付部を兼ねた構造体11cを成形
し、箱型パネル1にブラウン管5を装着して接着固定さ
れた取付ラグ4とバックカバー17と箱型パネル1を、
取付ビス18で取付固定する構造でブラウン管5と箱型
パネル1とバックカバー17を取付ける構造としてもよ
い。
【0124】このような構成とすることで、取付構造が
簡素化されコストダウンが図れる。
【0125】また、上記従来例とは異なりブラウン管5
の前面にフレームのないフレームレスキャビネット19
を使用しているため、省スペース化が実現でき、大画面
でも設置面積を小さくしてコンパクトに設置することが
できる。また、落下や衝撃などによっても破損すること
のない強度を付与することができる。
【0126】(実施の形態7)この(実施の形態7)
は、パネル付ブラウン管6の取付構造を特殊にした点で
異なるが、それ以外の構成は上記(実施の形態6)とほ
ぼ同様の構成である。
【0127】すなわち、上記(実施の形態6)では、箱
型パネル1とブラウン管5がフレームレスキャビネット
19やバックカバー17と直接取付された構造であった
が、この(実施の形態7)では、パネル付ブラウン管6
のブラウン管5とフレームレスキャビネット19やバッ
クカバー17が取付固定されている構造であり、パネル
付ブラウン管6の箱型パネル1はフレームレスキャビネ
ット19やバックカバー17と取付固定されていないた
め、箱型パネル1に重量や荷重がかからない取付構造と
なっており、落下や衝撃などの強度を保持できる構造が
得られる。
【0128】図14、図15は、本発明の(実施の形態
7)を示す。
【0129】図14に示すように、パネル付ブラウン管
6の箱型パネル1に重量や荷重がかからないように、パ
ネル付ブラウン管6が取付ラグ4にバックカバー17の
取付ボスにて固定され、パネル付ブラウン管6の取付ラ
グ4とバックカバー取付部35を取付ナット34と取付
ビス18により取付固定される。
【0130】このときパネル付ブラウン管6とバックカ
バー17の外周端面がパネル付ブラウン管とバックカバ
ー17の接合部βとなり、取付ビスその他の内部構造は
見えなくなる。
【0131】また、図15に示すように、バックカバー
17のブラウン管取付部31のビス穴52にブラウン管
取付ラグ4を介して取付ビス18でパネル付ブラウン管
とバックカバーを取付る構造でもよい。
【0132】なお、上記(実施の形態7)では、パネル
付きブラウン管をバックカバーに取付けたが、本発明は
これに限定されるものではなく、パネル付きブラウン管
をフレームレスキャビネットの取付ボスに取付けてもよ
い。
【0133】このように、パネル付ブラウン管を使用し
てフレームレステレビジョン受像機とすることにより、
取付構造が簡素化できるため組立てが楽になり、工程数
の削減や品質の安定が測れ、コストダウンが実現でき
る。
【0134】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ブラウン
管の外周を覆い被せるサイズのマスク部を備えた箱型パ
ネルの内面と、前記ブラウン管のフェース面とを透明な
材料で接着固定することで、ブラウン管表面の外光反射
が減少し、外光コントラストの改善が図れる。また、箱
型パネルの観察者側表面の面形状を、平面または球面、
その他各種の面形状にすることが簡単にでき、多様な形
状のフレームレステレビジョン受像機を得ることができ
る。また、コントラストの改善を行なう際には、樹脂材
料からなる箱型パネルにティント材料を混入できるた
め、ティント材料の濃度調整を行なうだけで、性能付与
や改善が安価でしかも容易に実行できる。さらに、箱型
パネルに取付構造を付与できるため、取付構造の簡素化
が実現できると共に、ブラウン管の傷つき防止ができ、
また破損した際の飛散防止が実現できる。
【0135】請求項2記載の発明によれば、請求項1に
おいて、箱型パネルの内面とブラウン管のフェース面を
接着固定する接着剤として、箱型パネルの材料とブラウ
ン管のフェース面の材料の屈折率に近似の屈折率を有す
る無色透明材料のゲル状接着剤を使用するパネル付ブラ
ウン管とすることで、箱型パネルとブラウン管の表面反
射がなくなり、コントラストの改善ができる。また、接
着剤は硬化状態で弾性を有するゲル状のものであるた
め、分解時において箱型パネルとブラウン管の離型後に
接着剤の洗浄がし易く、箱型パネルとブラウン管のリサ
イクルが容易に実現できる。さらに、接着剤にティント
材料を混入することで、コントラストの調整が可能とな
り、境界面反射防止による外光コントラスト改善が得ら
れる。
【0136】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2において、箱型パネルの内側面または外側
面に、黒色インクを印刷するあるいは黒色塗料を塗装し
てマスク部を形成し、前記箱型パネルにブラウン管の有
効画面サイズとほぼ同一サイズの有効画面を形成したパ
ネル付ブラウン管とすることで、容易にブラウン管の有
効画面サイズとほぼ同一の有効画面サイズの画面が得ら
れ、安価に量産できる。
【0137】請求項4記載の発明によれば、請求項1か
ら請求項3のいずれかにおいて、箱型パネルの有効画面
を無色透明材料で形成し、マスク部材を黒色材料で形成
したパネル付ブラウン管とすることで、箱型パネルの製
造中に有効画面サイズと黒色マスク部が作成でき、簡単
でしかも安価に製造できる。また、箱型パネルの有効画
面サイズと黒色マスク部の材料は、同一材料でも異種材
料でも加工できるため、黒色マスク部の材料のリサイク
ル使用が可能となる。さらに、箱型パネルが樹脂成形に
て行われるため、箱型パネルの内部にブラウン管やキャ
ビネットやバックカバーなどの取付部やその他各種機能
が付与できる。
【0138】請求項5記載の発明によれば、請求項1か
ら請求項4のいずれかにおいて、箱型パネルの観察者側
の表面に、耐擦傷性向上のハードコート、ゴミやホコリ
付着防止の帯電防止、外光コントラスト向上の反射防止
の少なくとも何れかの表面改質を施したパネル付ブラウ
ン管とすることで、耐擦傷性向上や、帯電防止や、外光
反射防止の複合性能が得られる。また、ブラウン管の表
面処理が従来よりも容易に行なえるため、品質改善が安
価に行なえ、表面処理法の選択肢が増え、歩留まりの向
上に繋がる。
【0139】請求項6記載の発明によれば、ブラウン管
とキャビネットで組み立て構成されるテレビジョン受像
機において、請求項1から請求項5の何れか記載のパネ
ル付ブラウン管を使用し、前記パネル付ブラウン管の取
付ラグとフレームレスキャビネットの取付ボスまたはバ
ックカバーの取付ボスで、前記パネル付ブラウン管をフ
レームレスキャビネットまたはバックカバーに取付固定
したフレームレステレビジョン受像機とすることで、省
スペース化が可能となり、大画面でも設置面積を小さく
して、コンパクトに設置することができる。
【0140】請求項7記載の発明によれば、ブラウン管
とキャビネットで組み立て構成されるテレビジョン受像
機において、請求項1から請求項5の何れか記載のパネ
ル付ブラウン管を使用し、パネル付ブラウン管の取付ラ
グにフレームレスキャビネットの取付ボスまたはバック
カバーの取付ボスが固定されたフレームレステレビジョ
ン受像機とすることで、箱型パネルが構造体としての強
度を必要としないため、箱型パネルの薄型化やコストダ
ウンができる。また、取付構造が簡素化でき、組み立て
が楽になり工数の削減や品質の安定となる。
【0141】請求項8記載の発明によれば、無色透明材
料のゲル状接着剤は、アクリル系接着剤やシリコン系接
着剤のいずれかが好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(実施の形態1)におけるパネル付ブラウン管
の一部を切り欠いた斜視図
【図2】(実施の形態1)におけるパネル付ブラウン管
の断面図と裏面図
【図3】(実施の形態1)におけるパネル付ブラウン管
の箱型パネルと平面ブラウン管のマスク部と有効画面の
関係を示す断面図
【図4】(実施の形態1)における内面が平面の箱型パ
ネルと球面ブラウン管を用いたパネル付ブラウン管の断
面図
【図5】(実施の形態1)における内面が球面の箱型パ
ネルと球面ブラウン管を使用したパネル付ブラウン管の
断面図
【図6】(実施の形態3)におけるパネル付ブラウン管
の箱型パネルと球面ブラウン管のマスク部と有効画面の
関係を示す断面図
【図7】(実施の形態4)におけるマスク部材と有効画
面サイズを保有する箱型パネルの製造工程を示す図
【図8】(実施の形態4)における図7とは別の箱型パ
ネルの製造工程を示す図
【図9】(実施の形態5)における箱型パネルの正面図
および断面図
【図10】(実施の形態5)における図9とは別の箱型
パネルの正面図および断面図
【図11】(実施の形態5)における図8、図9とは別
の箱型パネルの正面図および断面図
【図12】(実施の形態6)におけるフレームレステレ
ビジョン受像機の断面図、要部拡大図、正面図
【図13】(実施の形態6)における図12とは別の取
付構造を示す要部拡大図
【図14】(実施の形態7)におけるフレームレステレ
ビジョン受像機の断面図と要部拡大図
【図15】(実施の形態7)における図14とは別の取
付構造を示す要部拡大図
【図16】従来のフレーム付テレビジョン受像機の断面
図とその要部拡大図、正面図
【図17】従来のフレームレステレビジョン受像機の断
面図とその要部拡大図、正面図
【図18】従来のブラウン管の断面図
【符号の説明】
1 箱型パネル 2 接着剤 3 金属バンド 4 取付ラグ 5 ブラウン管 6 パネル付ブラウン管 7 スペーサ 8 有効画面サイズ 8a 有効画面サイズの縦 8b 有効画面サイズの横 9 黒色マスク部 10 有効画面サイズ 10a 有効画面サイズの縦 10b 有効画面サイズの横

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブラウン管の外周を覆い被せるサイズのマ
    スク部を備えた箱型パネルの内面と、前記ブラウン管の
    フェース面とを接着剤で固定したパネル付ブラウン管。
  2. 【請求項2】箱型パネルの内面とブラウン管のフェース
    面を接着固定する接着剤として、箱型パネルの材料とブ
    ラウン管のフェース面の材料の屈折率に近似の屈折率を
    有する無色透明材料のゲル状接着剤を使用する請求項1
    記載のパネル付ブラウン管。
  3. 【請求項3】箱型パネルの内側面または外側面に、黒色
    インクを印刷するあるいは黒色塗料を塗装してマスク部
    を形成し、前記箱型パネルにブラウン管の有効画面サイ
    ズとほぼ同一サイズの有効画面を形成した請求項1また
    は請求項2記載のパネル付ブラウン管。
  4. 【請求項4】箱型パネルの有効画面を無色透明材料で形
    成し、マスク部材を黒色材料で形成した請求項1から請
    求項3のいずれか記載のパネル付ブラウン管。
  5. 【請求項5】箱型パネルの観察者側の表面に、耐擦傷性
    向上のハードコート、ゴミやホコリ付着防止の帯電防
    止、外光コントラスト向上の反射防止の少なくとも何れ
    かの表面改質を施した請求項1から請求項4のいずれか
    記載のパネル付ブラウン管。
  6. 【請求項6】ブラウン管とキャビネットで組み立て構成
    されるテレビジョン受像機において、請求項1から請求
    項5のいずれか記載のパネル付ブラウン管を使用し、前
    記パネル付ブラウン管の取付ラグとフレームレスキャビ
    ネットの取付ボスまたはバックカバーの取付ボスで、前
    記パネル付ブラウン管をフレームレスキャビネットまた
    はバックカバーに取付固定したフレームレステレビジョ
    ン受像機。
  7. 【請求項7】ブラウン管とキャビネットで組み立て構成
    されるテレビジョン受像機において、請求項1から請求
    項5の何れか記載のパネル付ブラウン管を使用し、パネ
    ル付ブラウン管の取付ラグにフレームレスキャビネット
    の取付ボスまたはバックカバーの取付ボスが固定された
    フレームレステレビジョン受像機。
  8. 【請求項8】無色透明材料のゲル状接着剤は、アクリル
    系接着剤やシリコン系接着剤のいずれかである請求項2
    記載のパネル付きブラウン管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002047108A1 (fr) * 2000-12-05 2002-06-13 Sony Corporation Tube cathodique

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WO2002047108A1 (fr) * 2000-12-05 2002-06-13 Sony Corporation Tube cathodique

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