JP2000193527A - 三次元シミュレ―ション画像の形成方法 - Google Patents

三次元シミュレ―ション画像の形成方法

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JP2000193527A
JP2000193527A JP10371690A JP37169098A JP2000193527A JP 2000193527 A JP2000193527 A JP 2000193527A JP 10371690 A JP10371690 A JP 10371690A JP 37169098 A JP37169098 A JP 37169098A JP 2000193527 A JP2000193527 A JP 2000193527A
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light
colorimetric
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Koji Minami
浩治 南
Nobutoshi Kojima
伸俊 小島
Tomoumi Ishii
智海 石井
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜を有する測定対象物の三次元シミュレー
ション画像を、測定対象物の三次元形状と色とを完全に
同期させて形成し、より正確な色で表現する。 【解決手段】 (a)測定対象物の三次元形状の計測デー
タ、(b)(a)の三次元形状の計測データと同期した測定対
象物の内部拡散光の測色データ、及び(c)測定対象物に
形成する塗膜を、色の異なる複数の被塗布体に形成した
場合の、各被塗布体の塗膜形成前の測色値と塗膜形成後
の測色値との回帰線、を求め、(c)の回帰線に(b)の内部
拡散光の測色データを適用することにより塗膜形成後の
測定対象物の予測測色値を求め、さらに必要に応じて塗
膜形成後の測定対象物の予測反射率を求め、これらと
(a)の三次元形状の計測データとに基づき、塗膜形成後
の測定対象物の三次元シミュレーション画像を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗膜が形成された
測定対象物の三次元シミュレーション画像に正確に色を
付与できるようにする三次元シミュレーション画像の形
成方法及び表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人は物体の三次元形状と色とを同時に認
識するので、物体の見え方を機械的客観的に把握するた
めには、それらを同期させて計測することが必要とな
る。
【0003】物体の形状は、物体表面の位置情報であ
り、その計測には種々の実用的距離計測システムがあ
る。一方、色は、物体表面の反射特性であり、その計測
には、カラーTVカメラやカラースキャナ等が使用でき
る。そしてこれらを同期させて測定対象物を計測する装
置としては、図6に示した計測装置1が提案されている
(NTT R&D,Vol.42,No.4,465(1993))。図5は、この計
測装置1の光学系の説明図である。
【0004】この計測装置1は、測定対象物2を固定す
るセンターテーブル3と測定対象物2の周囲を矢印A方
向に回転移動し、その形状と色とを計測するディジタイ
ザユニット10からなっている。ディジタイザユニット
10内には、レーザ光を発する形状計測用光源21、レ
ーザ光を垂直スリット光に変化させるレンズ系22及び
白黒CCDカメラ23が組み込まれており、これらは公
知のスリット光投影法により測定対象物2の三次元形状
を計測するレンジファインダ20を構成する。また、デ
ィジタイザユニット10内には、測色用ノンフリッカ光
源31及びカラーCCDカメラ32も組み込まれてお
り、これらは測色装置30を構成する。この計測装置1
によれば、測定対象物2の三次元形状と色とを完全に同
期させたフルカラー円筒投影画像を得ることが可能とな
り、フルカラーの三次元画像を形成することも可能とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
計測装置1によって、化粧等の塗膜が顔等の測定対象物
に形成されている場合の三次元画像や、その塗膜を変化
させた場合の三次元画像を得るためには、塗膜を塗り直
して計測を繰り返さなくてはならず、煩雑であるため現
実的には使用できない。
【0006】これに対しては、レンジファインダ20等
の形状計測装置によって得られる測定対象物の形状情報
に、計算によって求められる測定対象物の表面の色情報
を加えるというコンピュータグラフィックスの手法があ
る。そこで、計測装置1の計測データにコンピュータグ
ラフィックスの手法を適用し、塗膜を変化させた場合の
三次元シミュレーション画像を形成することが考えられ
る。
【0007】ところで、図8に示すように、一般に皮膚
S等の物体に自然光Lが入射すると、その一部は表面で
反射し(表面反射光L1)、他は物体内部へ入射し、散
乱と吸収を繰り返し、再度表面から射出する(内部拡散
光L2)。ここで、表面反射光L1は皮膚表面の小じわや
毛穴等の凹凸情報を持ち、内部拡散光L2は、シミ、そ
ばかす、色むら等の色に関する情報をもつ。そこで、コ
ンピュータグラフィックスでは、一般に、三次元シミュ
レーション画像を形成するにあたり、色情報として表面
反射光L1と内部拡散光L2とを別々に算出して使用す
る。また、測定対象物に形成した塗膜による色自体の変
化をシミュレートする場合には、内部拡散光L2のみを
変化させてシミュレーション画像を形成する。
【0008】しかしながら、上述の計測装置1では表面
反射光L1と内部拡散光L2とを正確に分離することがで
きない。そのため、顔を測定対象物として得られるフル
カラー円筒投影画像では、陰影による暗さと皮膚自体の
色の暗さとが区別されにくくなり、図7に示すように、
陰の部分S1が、暗い肌色を有する部分のように計測さ
れる。さらにこの測定対象物に塗膜を形成した場合の三
次元シミュレーション画像を得ようとしても、上述の計
測装置1では内部拡散光L2のみを変化させることがで
きないので、コンピュータグラフィックスの手法を適用
しても、正確な色の変化を表現することができず、ま
た、人の皮膚に種々の化粧塗膜を形成した場合のよう
に、塗膜の種類を変化させた場合の色の相違をシミュレ
ートすることができない。
【0009】本発明は以上のような問題に対し、測定対
象物の三次元形状の計測データと測色データとを完全に
同期させ、さらに測色データとして内部拡散光を表面反
射光と区別して使用することにより、色の表現の正確な
三次元シミュレーション画像を形成できるようにするこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するため、(a)測定対象物の三次元形状の計測デ
ータ、(b)(a)の三次元形状の計測データと同期した測定
対象物の測色データであって、測定対象物に偏光を照射
することにより計測される測定対象物の内部拡散光の測
色データ、及び(c)測定対象物に形成する塗膜を、色の
異なる複数の被塗布体に形成した場合の、各被塗布体の
塗膜形成前の測色値と塗膜形成後の測色値との回帰線、
を求め、(c)の回帰線に(b)の内部拡散光の測色データを
適用することにより予測される、塗膜形成後の測定対象
物の予測測色値と、(a)の三次元形状の計測データとに
基づいて塗膜形成後の測定対象物の三次元シミュレーシ
ョン画像を形成する方法を提供する。
【0011】ここで、測色データとは、測定対象物の三
刺激値(XYZ)、色彩値(L***、L***、色
相、明度、彩度等)等をいう。
【0012】本発明の三次元シミュレーション画像の形
成方法によれば、画像形成に使用する三次元形状の計測
データと測色データとを互いに同期させ、かつ測色デー
タとして、測定対象物の内部拡散光を使用するので、表
面凹凸の影響を受けることなく、測定対象物の任意の表
面部位について、内部拡散光に基づく正確な色を三次元
形状に付与した三次元シミュレーション画像を得ること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の三次元シミュレー
ション画像の形成方法及び表示装置を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等
の構成要素を表している。
【0014】図1は、本発明の三次元シミュレーション
画像の表示装置のブロック図であり、図3は、本発明の
三次元シミュレーション画像の表示装置に入力する、測
定対象物の三次元形状の計測データと測色データを出力
する計測装置1Aの外観図であり、図2は、その計測装
置1Aの光学系の説明図である。
【0015】図1に示すように、本発明は、画像予測演
算手段100とそれにより形成された画像を表示する画
像表示手段200からなる。この画像予測演算手段10
0としては、公知のコンピュータグラフィック装置、例
えば、ハードウェアとして市販のパソコン、ワークステ
ーション等に、ソフトウェアとして、三次元物体のレン
ダリング機能(Z−バッファ法、レイトレーシング法等
による座標計算機能)とシェーディング機能(フォン・
シェーディング、ブリン・シェーディング等のモデルに
基づくシェーディング法による表面色の計算機能)を搭
載した装置を使用することができ、画像表示手段200
としては、市販のCRTモニター等を使用することがで
きる。
【0016】三次元シミュレーション画像を形成するた
めに、画像予測演算手段100に入力するデータとして
は、(a)測定対象物の三次元形状の計測データ、(b)(a)
の三次元形状の計測データと同期した測定対象物の測色
データであって、測定対象物に偏光を照射することによ
り計測される測定対象物の内部拡散光の測色データ、及
び(c)測定対象物に形成する塗膜を、色の異なる複数の
被塗布体に形成した場合の、各被塗布体の塗膜形成前の
測色値と塗膜形成後の測色値との回帰線を使用し、さら
に必要に応じて(d)測定対象物に形成する塗膜の表面反
射光制御係数を使用することができる。
【0017】図2及び図3に示した計測装置1Aは、画
像予測演算手段100に入力する上述のデータのうち、
(a)三次元形状の計測データと、(b)測色データとを計測
するものである。
【0018】この計測装置1Aは、図5及び図6に示し
た従来の計測装置1と同様に、人の顔等の測定対象物2
を固定するセンターテーブル3と測定対象物2の周囲を
矢印Aのように回転移動するディジタイザユニット10
Aからなっている。
【0019】ディジタイザユニット10Aには、三次元
形状計測装置として公知のスリット光投影法により測定
対象物2の三次元形状を測定するレンジファインダ20
と、測色装置40とが内蔵されている。このレンジファ
インダ20は、レーザ光を発する形状計測用光源21、
形状計測用光源21から発せられたレーザ光を垂直スリ
ット光に変化させ、測定対象物2上に投影するレンズ系
22及びこのスリット光を測定対象物2が切断する際の
断面形状を画像解析するために使用する白黒CCDカメ
ラ23からなっている。なお、この白黒CCDカメラ2
3に代えてカラーCCDカメラを設けてもよい。
【0020】また、レンジファインダ20は、ディジタ
イザユニット10Aを測定対象物2の周りに矢印A方向
に回転移動させて測定対象物2の計測部位を走査したと
きの白黒CCDカメラ23の出力に基づいて測定対象物
2の三次元形状を算出する演算手段(図示せず)を、デ
ィジタイザユニット10A外に有している。
【0021】一方、ディジタイザユニット10A内の測
色装置40は、図5及び図6に示した従来の計測装置1
と大きく構成の異なる部分であり、測定対象物2に偏光
を照射する偏光照射部41、偏光照射部41から発せら
れた偏光の測定対象物2からの反射光を偏光フィルタ4
2を通して受光する受光器43からなっている。また、
測色装置40は、受光器43で検出された偏光の検出値
に基づいて測定対象物2の内部拡散光又は表面反射光の
計測値を出力する演算手段(図示せず)を、ディジタイ
ザユニット10A外に有している。
【0022】測色装置40の偏光照射部41は、光源4
4及び偏光フィルター45からなっており、この光源4
4としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ、フリッ
カフリー蛍光灯等を使用することができる。偏光フィル
タ45としては、市販品を特に制限なく使用することが
できる。
【0023】受光器43の前面の偏光フィルタ42とし
ては、上述の偏光照射部41の偏光フィルタ45と同様
のものを使用することができるが、測定対象物2の内部
拡散光、表面反射光又はこれら双方のいずれを検出する
かに応じて、受光器43の前面の偏光フィルタ42と偏
光照射部41の偏光フィルタ45の互いの偏光方向のな
す角度が適宜直角又は同一方向となるようにする。即
ち、測定対象物2の色を正確に計測するために内部拡散
光を選択的に検出するには、受光器43の前面の偏光フ
ィルタ42と偏光照射部41の偏光フィルタ45の偏光
方向が直角になるようにして、表面反射光が偏光フィル
タ42を通過しないようにする。また、測定対象物2の
表面凹凸に関する情報を正確に計測するために表面反射
光を選択的に検出するには、受光器43の前面の偏光フ
ィルタ42と偏光照射部41の偏光フィルタ45の偏光
方向が同一となるようにし、測定対象物2に照射された
光の偏光方向が維持されている表面反射光が偏光フィル
タ42を通過できるようにする。
【0024】受光器43としては、カラーCCDカメラ
等を使用することが好ましい。受光器43としてカラー
CCDカメラを使用した場合に、そのRGB(赤、緑、
青の各成分)の出力値に基づいて測定対象物2の内部拡
散光又は表面反射光の計測値を出力する方法は、公知の
方法によることができる(特開平2−206426号公
報、特開平7−75629号公報等)。ただしこの場
合、受光器43から得られた測定対象物2の内部拡散光
のRGBの出力値をそのまま使用するのではなく、レン
ジファインダ20で計測された測定対象物2の三次元形
状に基づいてRGBの出力値を次のように照度補正し、
補正後のR'G'B'を使用することが好ましい。
【0025】
【数1】R'=R/cosθ G'=G/cosθ B'=B/cosθ (式中、θは、測定対象物2の各点の法線ベクトルと光
源方向とがなす角度(各点に入射する照明光の入射角
度)である。)
【0026】この補正後の出力値R'G'B'は、必要に
応じて、公知の方法により三刺激値(XYZ)や色彩値
(L***、L***等)に変換することができる。
さらに、測定対象物2の反射光の主成分スペクトルを測
定しておくことにより、主成分分析法を用いて三刺激値
XYZから分光反射率を計測することもできる(特開平
7−174631号公報、日本写真学会誌,57巻2号,78
(1994))。
【0027】この計測装置1Aは、以上のようにして測
色装置40で求められる内部拡散光又は表面反射光に基
づく測色データを、レンジファインダ20により求めら
れる三次元形状の計測データと同期させて出力するの
で、本発明の表示装置では、測定対象物2の三次元形状
の各点ごとに正確に色彩、明度、分光反射率等の情報を
もった画像を形成することが可能となる。
【0028】したがって、例えば人の顔を測定対象物2
とした場合にこの計測装置1Aで得られるフルカラー円
筒投影画像は、図7に示した従来のフルカラー円筒投影
画像に比して、図4に示したように、陰影による暗さと
皮膚自体の色の暗さとが区別されたものとなる。
【0029】さらに、計測装置1Aの受光器43で測定
対象物2の内部拡散光を検出することにより、測定対象
物2の色を正確に計測できることは上述した通りである
が、この内部拡散光が分光反射率を持っている場合に
は、Kubelka-Munkの理論を利用して測定対象物2の表面
の塗膜の分光反射率を予測することができる。したがっ
て、本発明によれば、塗膜を塗布した測定対象物、例え
ば、ファンデーション、口紅、アイシャドウ、頬紅等の
化粧塗膜が形成されている肌について、それを照明する
光源の色の変化による見え方の変化もシミュレートする
ことが可能となる。
【0030】一方、図1の表示装置の画像予測演算手段
100に入力する(c)の回帰線は、測定対象物に形成す
る塗膜を、色の異なる複数の被塗布体に形成した場合
の、各被塗布体の塗膜形成前の測色値と塗膜形成後の測
色値との回帰線である。この回帰線としては、特開平9
−178560号公報に記載されているように、人の皮
膚、人工皮革、レプリカ、紙等の任意の被塗布体、ある
いは特開平9−56466号に記載の発色特性評価用シ
ート等に対して、化粧塗膜形成前と形成後を測色し、そ
れらの測色値の一次回帰線として得られるものを使用す
ればよい。
【0031】(d)の表面反射光制御係数としては、塗膜
の屈折率や光の拡散度等について、任意の架空の設定値
を使用することができる。また、測定対象物に形成する
塗膜を特開平8−285769号に記載の方法により計
測し、塗膜の屈折率nや形状分布関数G(φ)の広がり係
数σを表面反射光制御係数として使用してもよい。
【0032】画像予測演算手段100は、(a)測定対象
物の三次元形状の計測データ、(b)三次元形状の計測デ
ータと同期した測定対象物の内部拡散光と表面反射光の
測色データ、(c)測定対象物に形成する塗膜を色の異な
る複数の被塗布体に形成した場合の、各被塗布体の塗膜
形成前の測色値と塗膜形成後の測色値との回帰線、又は
必要に応じて、(d)測定対象物に形成する塗膜の表面反
射光制御係数が入力されると、本発明の三次元シミュレ
ーション画像の形成方法に従い、三次元シミュレーショ
ン画像を画像表示手段200に出力する。
【0033】従って、例えば、測定対象物に形成する塗
膜として予め所定の化粧塗膜について(c)の回帰線を画
像予測演算手段100に入力しておき、その回帰線に
(b)の測定対象物の内部拡散光の測色データを適用する
ことにより、測定対象物に所定の化粧塗膜を形成した場
合の測色値が予測され、この予測測色値と、(a)の測定
対象物の三次元形状の計測データとに基づいて三次元シ
ミュレーション画像を得ることが可能となる。また、
(d)の表面反射光制御係数を入力することにより、画像
予測演算手段100はシェーディング法で塗膜形成後の
測定対象物の表面の反射率を算出するので、表面の反射
率も加えた三次元シミュレーション画像を得ることが可
能となる。
【0034】以上のようにして形成される三次元シミュ
レーション画像は、従来の三次元シミュレーション画像
が、形状に関しては三次元形状の計測データに基づいて
いても色については架空の値を任意に設定して形成され
ていたのに対し、色も実際の計測データに基づいている
ので、リアル感の高い画像となる。
【0035】さらに、計測装置1Aで得られた測定対象
物2の三次元形状の各点における色彩、明度、分光反射
率等のデータは、画像予測演算手段100に蓄積するこ
とができる。したがって、これらのデータを大量に蓄積
してデータベース化したものは、塗膜を形成した測定対
象物の見え方に関する研究に極めて有用なものとなる。
また、任意の照明下における見え方や、屋内と屋外での
見え方も容易に且つ正確にシミュレートすることが可能
となる。
【0036】以上、図2、図3に示した計測装置1A及
びそれを用いた図1のブロック図で表される測定対象物
の表示装置あるいは表示方法について説明したが、この
他、本発明は種々の態様をとることができる。
【0037】例えば、上述の計測装置1Aでは、測定対
象物2の三次元形状計測装置として、スリット状に偏向
したレーザ光を測定対象物2に照射し、そのスリット光
を測定対象物2が切断する際の断面形状を白黒CCDカ
メラ23で撮るというスリット光投影法のレンジファイ
ンダ20を使用するが、このようなレンジファインダ2
0に代えて、パターン光を投影する方式のレンジファイ
ンダ等を使用してもよく、また、光レーダー法その他種
々のレンジファインダを使用してもよい。
【0038】また、上述の計測装置1Aでは、測定対象
物2をセンターテーブル3に固定し、ディジタイザユニ
ット10Aを測定対象物2の周りに回転移動させ、測定
対象物2の計測部位を走査するが、このような計測部位
の走査に代えて、ディジタイザユニット10Aを固定
し、測定対象物2を固定したセンターテーブル3を回転
させ、測定対象物2の全面が計測部位として走査される
ようにしてもよい。また、測定対象物2の(a)の三次元
形状の計測と(b)の測色とを別個に行い、後に双方の計
測値が同期するように双方の計測値を合成してもよい。
【0039】また、受光器43の前面の偏光フィルタ4
2と、偏光照射部41の偏光フィルタ45の偏光方向を
同一にして得られる表面反射光測色データが、塗膜形成
の前後で不変であるとして、表面反射光測色データを内
部拡散光予測測色値と合成してもよい。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0041】実施例1 図2、図3にに示した計測装置1Aを用いて、偏光によ
り表面反射光と内部拡散光を区別して検出し、メイクア
ップドール(均一肌色の人形)の三次元形状と内部拡散
光を計測し、ワークステーションで形状による照度むら
補正を行い、内部拡散光画像のXYZ値を求めた。
【0042】この計測装置1Aにおいて、レンジファイ
ンダ20は、Cyberware製 Color 3DDigitizer 3030から
構成した。また、測色装置40は、光源44として直流
型蛍光灯を使用し、偏光フィルタ45としてPolaroid製
HN32を使用した。受光器43としてはカラーCCDカ
メラを使用し、その前面の偏光フィルタ42としてはPo
laroid製 HN32を使用した。測定範囲は、鉛直方向及び
回転方向からそれぞれ512画素をサンプリングして測
定点とした。
【0043】各測定点について、受光器43により内部
拡散光の出力値RGBを求め、さらにその値を三次元形
状に基づいて照度補正することにより、補正後の値とし
てR'G'B'を求めた。一方、各測定点について、分光
測色器(CM1000,ミノルタ社製)で三刺激値XY
Zを求めた。そして、この計測装置1Aで得たR'G'
B'と分光測色器で得た三刺激値XYZとからR'G'B'
とXYZとの変換マトリクスMを求め、得られた変換マ
トリクスMを用いてR'G'B'からXYZを求めた。
【0044】また、市販のファンデーションAを、互い
に色の異なる3枚のバイオスキンプレート(ビューラッ
クス製)に塗布(平均塗布量0.45mg/cm2)す
ることにより塗膜を形成し、各被塗布体の塗膜形成前と
塗膜形成後を測色機(CM1000、ミノルタ製)で測
色し、その測色値から化粧肌色(Xf、Yf、Zf)と素
肌色(X、Y、Z)について次の回帰線を求め、この回
帰線を用いて、ファンデーションAを塗布したメイクア
ップドールの色を予測した。
【0045】
【数2】 Xf=a・X+b (a=0.64、b=14.1) Yf=a・Y+b (a=0.62、b=14.1) Zf=a・Z+b (a=0.42、b=16.0)
【0046】計測した、メイクアップドールの三次元形
状座標を用いてZ−バッファ法によりレンダリングし、
Phongのシェーディングモデルに基づく反射光数値計算
によってシェーディングを行い、ファンデーションAの
塗膜形成後のメイクアップドールの三次元シミュレーシ
ョン画像を得た。このシェーディングにおいては、反射
の広がり度合いに関する表面反射光制御係数n=50、
表面反射光と内部拡散光との光量比に関する表面反射光
制御係数p=75とした。
【0047】比較例1 測色装置40に偏光フィルタ(45、42)を使用しな
い以外は実施例1と同様にして、ファンデーションAの
塗膜形成後のメイクアップドールの三次元シミュレーシ
ョン画像を得た。
【0048】評価 実施例1及び比較例1で得られた画像の色を、ハイライ
ト(光沢)部分とソリッド(光沢部以外)部分について
それぞれ目視観察し、さらに画像全体の自然さを評価し
た。この結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば塗膜を有する測定対象物
の三次元シミュレーション画像を形成するにあたり、測
定対象物の三次元形状と色とを完全に同期させた画像を
形成し、さらに表面反射光と内部拡散光とを区別した測
色データを使用することにより正確な色を表現すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置のブロック図である。
【図2】本発明で使用する計測装置の光学系の説明図で
ある。
【図3】本発明で使用する計測装置の外観図である。
【図4】本発明で使用する計測装置で形成された画像の
説明図である。
【図5】従来の計測装置の光学系の説明図である。
【図6】従来の計測装置の外観図である。
【図7】従来の計測装置で形成された画像の説明図であ
る。
【図8】皮膚に自然光が入射した場合の表面反射と内部
反射の説明図である。
【符号の説明】
1 従来の計測装置 1A 本発明で使用する計測装置 2 測定対象物 3 センターテーブル 10、10A ディジタイザユニット 20 レンジファインダ 21 光源 22 レンズ系 23 白黒CCDカメラ 30 測色装置 31 測色用光源 32 カラーCCDカメラ 40 測色装置 41 偏光照射部 42 偏光フィルタ 43 受光器 44 光源 45 偏光フィルタ 100 画像予測演算手段 200 画像表示手段 A ディジタイザユニットの回転方向 L 光 L1 表面反射光 L2 内部拡散光
フロントページの続き (72)発明者 石井 智海 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 2F065 AA00 AA04 AA53 BB05 CC16 CC31 EE00 FF01 FF02 FF04 FF09 FF11 GG02 GG03 GG04 HH05 HH07 HH08 JJ03 JJ05 JJ26 LL32 MM04 MM09 PP11 QQ01 QQ41 SS13 2G020 AA04 AA08 DA02 DA03 DA04 DA13 DA21 DA32 DA45

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)測定対象物の三次元形状の計測デー
    タ、(b)(a)の三次元形状の計測データと同期した測定対
    象物の測色データであって、測定対象物に偏光を照射す
    ることにより計測される測定対象物の内部拡散光の測色
    データ、及び(c)測定対象物に形成する塗膜を、色の異
    なる複数の被塗布体に形成した場合の、各被塗布体の塗
    膜形成前の測色値と塗膜形成後の測色値との回帰線、を
    求め、(c)の回帰線に(b)の内部拡散光の測色データを適
    用することにより予測される、塗膜形成後の測定対象物
    の予測測色値と、(a)の三次元形状の計測データとに基
    づいて塗膜形成後の測定対象物の三次元シミュレーショ
    ン画像を形成する方法。
  2. 【請求項2】 塗膜が化粧塗膜である請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 画像予測演算手段と、該画像予測演算手
    段により形成された画像を表示する画像表示手段とから
    なる三次元シミュレーション画像の表示装置であって、
    画像予測演算手段が、(a)測定対象物の三次元形状の計
    測データ、(b)(a)の三次元形状の計測データと同期した
    測定対象物の測色データであって、測定対象物に偏光を
    照射することにより計測される測定対象物の内部拡散光
    の測色データ、及び(c)測定対象物に形成する塗膜を、
    色の異なる複数の被塗布体に形成した場合の、各被塗布
    体の塗膜形成前の測色値と塗膜形成後の測色値との回帰
    線を取得し、請求項1記載の方法により三次元シミュレ
    ーション画像を形成する表示装置。
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