JP2000189873A - 高粘度物質吐出タイミング制御方法および制御装置 - Google Patents

高粘度物質吐出タイミング制御方法および制御装置

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JP2000189873A
JP2000189873A JP10373963A JP37396398A JP2000189873A JP 2000189873 A JP2000189873 A JP 2000189873A JP 10373963 A JP10373963 A JP 10373963A JP 37396398 A JP37396398 A JP 37396398A JP 2000189873 A JP2000189873 A JP 2000189873A
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voltage
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viscosity
pulse
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Masahito Okabe
岡部将人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高粘度物質の吐出タイミングを簡単かつ確実
に制御可能にする。 【解決手段】 下部に円形または多角形のオリフィスを
有する高粘度物質が充填された容器の一部または全体に
電極を配置し、前記オリフィスから高粘度物質のメニス
カスを張り出させて形成した状態で、前記電極に高電圧
パルスを印加して高粘度物質を引き出し、その一部を分
離切断することにより、媒体上に付着させる高粘度物質
吐出方法であって、前記高電圧パルスの幅を制御して高
粘度物質の吐出タイミングを制御するようにしたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高粘度物質を電気信
号に応じてドット状に吐出する際に、高粘度物質の吐出
タイミングを制御する方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液体を
背後から加圧して容器から押し出し、媒体上に形成する
ことはディスペンサーとしてよく知られている。従来提
案されているディスペンサーは、低粘度から高粘度の物
質を吐出し、媒体上に形成することができるが、圧力が
伝わるのに時間がかかり、十分なレスポンスが得られな
い。また、形成されるラインまたはドットは、ノズルの
外径で決まるため、高精細なパターニングには向かな
い。また、背後からの圧力に加えて、出口付近を振動さ
せることにより、液滴を形成し、これを吐出すること
で、媒体上に付着させる方法が知られているが、この方
法では、高粘度の物質を吐出することはできない。
【0003】一方、オリフィスからインクを吐出させて
媒体上に形成する方法は、インクジェット技術として広
く知られている。インクジェット技術としては、ノズル
の一部を加熱して、気泡を発生させることによりインク
を押し出す方法や、圧電セラミックを振動させることに
より、その圧力でインクを押し出す方法などが知られて
いるが、いずれの方法も、インクを押し出す力が非常に
弱く、高粘度の物質を吐出することはできない。また、
インクジェット法では、吐出されるインク滴の大きさ
は、オリフィス径の数倍の大きさになる。
【0004】この点について図17を参照して説明する
と、図示するように、ノズル1内の高粘度物質2を静電
力による吸引または電気機械的に加圧して先端開口から
押し出し、押し出された膨出部3がある長さになると、
根元部分(ノズル開口部分)から切断され、その後表面
張力によって球状の滴4となり、これが媒体5上に付着
するものである。そのため、媒体5に付着するドットの
大きさはノズル開口径よりも5〜6倍程度と大きいもの
となってしまうことになる。
【0005】小さい液滴を形成しようとすると、オリフ
ィス径を小さくする必要があり、このため、大きな粒径
の粒子を含んだインクを吐出しようとすると、目詰まり
を起こし、また、粒子によりオリフィスが磨耗して吐出
装置の寿命が短くなる問題がある。また、静電吸引方式
のインクジェットでも、同様に高粘度物質を吐出するこ
とができない。
【0006】また、従来のインクジェット方式における
ドットの付着形成タイミングの制御は、インク滴を所定
周波数で吐出して荷電し、荷電したインク滴を偏向電極
の間を通して飛翔させ、偏向電極へ加える偏向電圧のオ
ン/オフ制御により行っており、そのため使用しないイ
ンク滴は回収装置で回収する必要があり、装置が複雑か
つ大がかりになってしまっていた。また、静電吸引方式
で高粘度物質を吐出するものにおいては、吐出タイミン
グの制御について具体的な提案をしているものはない。
【0007】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、高粘度物質の吐出タイミングを簡単かつ確実に制御
できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の制御方法は、下
部に円形または多角形のオリフィスを有する高粘度物質
が充填された容器の一部または全体に電極を配置し、前
記オリフィスから高粘度物質のメニスカスを張り出させ
て形成した状態で、前記電極に高電圧パルスを印加して
高粘度物質を引き出し、その一部を分離切断することに
より、媒体上に付着させる高粘度物質吐出方法であっ
て、前記高電圧パルスの幅を制御して高粘度物質の吐出
タイミングを制御することを特徴とする。また、本発明
は、高粘度物質の吐出タイミングは、パルス電圧の振幅
が変化するタイミングに対応していることを特徴とす
る。また、本発明は、高粘度物質の吐出は、パルス電圧
の繰り返し周波数の2倍の周波数で行われることを特徴
とする。また、本発明は、高粘度物質の吐出は、パルス
電圧の幅を極端に狭くすることにより、パルス電圧の繰
り返し周波数と同じ周波数で行われることを特徴とす
る。また、本発明は、前記パルス電圧は、矩形波または
三角波であることを特徴とする。また、本発明は、高粘
度物質を吐出しない休止期間中は、パルス電圧の振幅を
所定値以下とすることを特徴とする。また、本発明の制
御装置は、下部に円形または多角形のオリフィスを有す
る高粘度物質が充填された容器の一部または全体に電極
を配置し、前記オリフィスから高粘度物質のメニスカス
を張り出させて形成した状態で、前記電極に高電圧パル
スを印加して高粘度物質を引き出し、その一部を分離切
断することにより、媒体上に付着させる高粘度物質吐出
装置であって、前記高電圧パルスの幅を制御する制御手
段を備え、前記制御手段により高電圧パルスの幅を制御
して高粘度物質の吐出タイミングを制御することを特徴
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明で使用する高粘度物質吐出装
置の概略構成を示す図である。図1において、シリンジ
12内には、蛍光体等の粒子が分散された高粘度のイン
キ11が充填されている。シリンジ下部には、内径50
μm〜1mmのテフロン製またはポリプロピレン製のノ
ズル13が設けられている。内径は、物質の粘度や、吐
出速度、粒子径等の諸条件に合わせて選択される。ノズ
ル13には電極14が形成され、コントローラ30によ
って制御された電源15により1kV〜10kVのパル
ス状の電圧を印加することができる。ここでは、絶縁性
のノズルを用いているが、この場合、電極は必ずしもノ
ズルに形成されている必要はなく、シリンジ12のイン
キ面より低い位置に設けられていればよい。また、ノズ
ル13は必ずしも絶縁性である必要はなく、金属製であ
ってもよい。この場合には、新たに電極を設ける必要は
なく、ノズルが電極の役目を果たす。また、オリフィス
は、必ずしもノズル先端である必要はなく、シリンジ1
0の底面に、或いはインクを充填する容器に1つ又は複
数の孔を形成したものも使用できる。シリンジ上部から
は、必要に応じてコントローラ30により制御されて駆
動する図示しない加圧装置で所定の圧力を加えることが
できる。また、吐出する高粘度物質の性質によっては、
加熱装置により50℃〜150℃に加熱してもよい。媒
体16は必ずしも対向電極を構成する必要はなく、紙、
フィルム、ガラス等が使用できる。また、媒体は必ずし
も平面である必要はなく、曲面や凹凸のあるものでも構
わない。オリフィスと媒体との距離は0.1〜10mm
程度である。
【0010】次に、図2〜図4を参照して本発明による
高粘度物質の吐出について詳細に説明する。図2は高粘
度物質が吐出される状態を説明する図、図3は印加され
るパルス電圧を示す図、図4はメニスカスを説明する図
である。シリンジ12に充填された高粘度物質(図1)
は、自重により次第に押し出されノズル先端(オリフィ
ス)にメニスカス17を形成する(図2(a))。オリ
フィス径や、高粘度物質の性質によって、自重ではメニ
スカスの形成に時間を要する場合や、全く形成しない場
合もあるため、このような場合には、図1で説明したよ
うに、加圧装置により上部から加圧することで、メニス
カスを強制的に形成する。必要によって加熱することに
より、メニスカスの形成を促すこともできる。このよう
な状態で、例えば図3に示すようなパルス状の電圧を印
加すると、メニスカス17の先端が引き出されて細長い
円錐状に変形し((図2(b)、図2(c)の伸長部1
8)、メニスカスが先端部分で分離し(図2(d))、
媒体に付着する(図2(e)のドット19)。
【0011】パルス状の電圧は、例えば、図3(a)に
示すように0〜5kVまでの矩形の電圧で、周波数が1
0Hz〜100kHzのものが使用できるが、これに限
定されるものではなく、例えば図3(b)に示すような
−5kV〜0Vの矩形パルスでも同様に高粘度物質を吐
出することができる。さらに、図3(c)に示すよう
に、−2.5kV〜2.5kVの矩形の電圧パルスでも
よい。オフセット電圧は必ずしも0である必要はなく、
振幅が所定値以上あればどのように設定しても吐出可能
である。
【0012】円錐状に伸長したメニスカスの形状は、パ
ルス電圧の振幅や高粘度物質のレオロジー特性により変
化する。例えば、パルス電圧の振幅が大きいときには、
メニスカスの形状は図4(a)のように、オリフィスか
ら急激に細くなる。逆に振幅を小さくすると、図4
(b)のように、オリフィスから緩やかに細くなる。高
粘度物質吐出装置が、図1に示したように細いノズルを
有している場合、電圧パルスの電圧が高い(振幅が大き
い)場合には、メニスカスはオリフィス位置では、ノズ
ルの内径、すなわちオリフィス径に等しくなるが(図4
(a))、振幅が小さい場合には、ノズルの外径に等し
くなる(図4(b))。パルス電圧の振幅が大きすぎる
と、媒体から離れた位置で、メニスカスの先端が細くな
り、媒体が平面の場合には、ノズルから媒体に向かう電
気力線が広がっているため、中心からある範囲にわたっ
て媒体上に付着する。メニスカス先端と媒体との距離が
離れるほど、広い範囲に高粘度物質粒子が付着する。し
たがって、媒体上に微小なドット状に、あるいはオリフ
ィスと媒体を相対的に位置を変えながら細いライン状
に、高粘度物質を形成したい場合には、電圧パルスの振
幅を小さくするか、あるいはオリフィスと媒体の距離を
近づけるか、いずれかの方法で、メニスカス先端と媒体
の距離を小さくすれば良い。また、メニスカスが完全に
細くならないうちに、メニスカスが媒体に接した部分
で、高粘度物質の一部が、媒体に付着するため、電圧パ
ルの振幅を変化させることで、線幅を制御しながら、ラ
イン状に高粘度物質を形成することができる。形成され
る高粘度物質の線幅またはドット径はオリフィス径の1
/2以下である。
【0013】なお、本発明は低粘度物質から極めて高い
粘度の物質まで適用可能であるが、1000cps以下
では媒体上に付着した物質の形状が維持できないため好
ましくなく、また100万cpsを超えると、高粘度物
質の吐出部への充填が困難であるので、1000cps
〜100万cpsの高粘度物質への適用が好ましい。ま
た、高粘度物質は、オリフィス径の1/10以下の粒径
の粒子を含むものであれば利用でき、平均粒径は1〜1
0μmが好ましい。
【0014】また、本発明が適用可能な高粘度物質とし
ては、例えば瞬間接着材、塗料、インキ、高粘度一液エ
ポキシ、二液性RTVゴム、銀ペースト、クリームハン
ダ、工業用グリース、蛍光体等があり、この他にも、樹
脂にガラスビーズを混ぜて付着することにより、スペー
サを形成するなどへの適用も可能である。
【0015】
【実施例】次に、本発明の一実施例について説明する。 <蛍光体ペーストの調整> ・蛍光体 緑 化成オプトニクス社製 P1-G1S (赤KX-5
04A,青KX-501A )65wt% ・アクリル樹脂MP-4009 (綜研化学)100wt% ・溶剤 ブチルカルビトールアセテート:ブチルカルビ
トール=1:1 25wt% を混練し、3本ロール処理を行い蛍光体ペーストとし
た。
【0016】得られたペーストの粘度を測定したとこ
ろ、70000cpsであった。
【0017】<高粘度物質用吐出装置>図5は本発明の
高粘度物質用吐出装置の一実施例の概略装置構成を示す
図である。ここでは、絶縁性の吐出部を用いたタイプに
ついて説明する。図5において、シリンジ12 の下部
に、内径約270μmのテフロン製の吐出部(ノズル1
3)を有している。吐出部の吐出口近くに、高電圧を印
加するための電極14が形成されている。また、媒体2
0は、水平方向に移動可能なXYステージ(図示せず)
上に設置されており、シリンジの吐出部との水平方向の
相対位置を任意に変化させることができる。シリンジ内
の圧力は、窒素ボンベ40と圧力コントローラ41によ
って、任意に調節することができる。また、必要に応じ
て、加熱装置60により、シリンジおよびシリンジ内の
ペーストの温度を制御することができる。これら全ての
制御は、コントローラ30により行い、コントローラ3
0は、電源31、圧力コントローラ41、XYステージ
を制御し、シリンジ内の圧力の制御や、電圧パルスの振
幅やタイミングを制御し、吐出位置や吐出量を制御し、
媒体上にシリンジに充填した高粘度物質を付着形成する
ことができる。吐出の様子はCCDカメラ50で撮影し
てモニタ51で観察する。
【0018】次に、図5の装置を用いて、高粘度物質の
吐出の様子を調べた結果について説明する。吐出条件は
次の通りである。 吐出部材質:テフロン 吐出部内径(オリフィス径):270μm 基材(媒体):ガラス オリフィス−基材間距離:0.75mm 圧力:3気圧 温度:室温(25℃) 電圧(振幅):2kV〜15kV オフセット:−2.5kV〜2.5kV(振幅5kV) 周波数:10Hz〜1kHz 波形:矩形波 上記吐出条件において、電圧パルスの振幅を2kV〜1
5kVまで変化させ(オフセット0V、周波数1kH
z)、CCDカメラにより、メニスカスの形状を観察し
たところ、振幅3kV以上でメニスカスが円錐状に引き
出され、ペーストの吐出が確認された。また、オリフィ
スから0.25mmの位置のメニスカスの径を測定した
ところ、図6に示すように、電圧パルスの振幅が大きい
ほど、メニスカス径(根元部から円錐先端までの長さの
1/3の位置における径)が小さくなる傾向が見られ
た。また、振幅10kV以上では、メニスカスの長さ
が、オリフィスと基材との距離より短くなり、基材から
離れた位置でペーストが分離し、吐出しているのが観察
された。
【0019】次に、振幅を5kV、周波数1kHzに固
定して、オフセットを−2.5kV〜2.5kVの間で
変化させ、同様にCCDカメラで観察したところ、メニ
スカスの形状および吐出状態に差異は見られなかった。
【0020】さらに、振幅5kV、オフセット0Vに固
定して、周波数を10Hz〜1kHzまで変化させて同
様に吐出状態を観察した。1kHzの高周波の場合に
は、電圧印加開始から速やかに図7(a)に示すような
形状のメニスカスが引き出され、ペーストの吐出が確認
されたが、周波数が小さくなるにつれて、反応が鈍くな
り、メニスカスの形状も図7(b)のように、膨らんだ
ような形状になり、吐出の安定性も悪くなった。
【0021】次に、周波数1kHz、オフセット0Vの
条件で、振幅を2kVと5kVを交互に印加して吐出の
状態を観察した。図8に示すように、2kVと5kVの
電圧を2秒ずつ、交互に印加したところ、5kV印加時
には、ペーストの吐出が見られ、2kV印加時には吐出
が見られなかったが、2kV印加時にも、メニスカスの
形状は5kV印加時と同様の形状を維持していた。
【0022】次に、電圧印加条件による吐出タイミング
制御について説明する。図9は電圧印加条件と吐出状態
の関係を説明する図である。図9(a)に示すように、
等間隔で0−5kVの矩形のパルス電圧を印加すると、
パルスの立ち上がり、及び立ち下がりのタイミングで高
粘度物質が吐出される。つまり、パルス周波数の2倍の
周波数で高粘度物質が吐出され、この周波数を10Hz
〜100kHzまで変化させると、同様に高粘度物質の
吐出が確認された。また、図9(b)、図9(c)に示
すように、0−5kVの矩形のパルス電圧において、電
圧印加時間と電圧停止時間の比が1:3(図5(b))
と、3:1(図5(c))となるような条件でそれぞれ
電圧印加を行った。形成されたドットの間隔を測定した
ところ、電圧印加と停止時間の比に相当する間隔でのド
ットの形成が確認された。以上の結果から、矩形のパル
ス電圧の電圧変化時に高粘度物質の吐出が行われ、パル
ス周波数の2倍で高粘度物質が吐出されることが分か
る。
【0023】図10は電極への印加電圧の極性を逆と
し、 0−(−5.0)kVの矩形のパルス電圧を加えた
例を示しており、同様にパルス周波数の2倍の高粘度物
質の吐出が確認された。
【0024】また、図11に示すように、−2.5kV
と+2.5kVの矩形のパルス電圧を交互に印加する
と、図9、図10の場合と同様、電圧が変化するタイミ
ングで高粘度物質が吐出されるのが確認された。
【0025】図12は3kVのバイアス電圧を印加した
状態で3kV−5kVまで振幅2kVのパルス電圧を印
加したものである。この場合では、高粘度物質の吐出が
得られなかった。また、5kVの一定電圧を印加した場
合にも、高粘度物質の吐出は得られなかった。いろいろ
実験したところ、3kV以上の電圧が変化したとき、高
粘度物質の吐出が得られ、3kV未満の電圧変化がない
と高粘度物質の吐出が得られないことが分かった。な
お、この電圧変化の大きさは高粘度物質の種類によって
異なるので、高粘度物質に応じて適宜パルス電圧の振幅
を設定する必要がある。
【0026】図13は印加電圧条件の例を示す図であ
る。この例は、振幅5kVのパルス電圧を加えてパルス
幅を変化させた場合であり、電圧の変化するタイミング
で吐出が行われるので、パルス電圧の幅を変えることで
吐出タイミングを制御できることが分かる。
【0027】図14は電圧印加条件の他の例を示す図で
ある。上記したように、所定間隔の矩形のパルス電圧を
印加すると、ドットの形成は電圧の立ち上がり時と、立
ち下がり時のペアとして高粘度物質の吐出が起こるが、
図14のようにパルス電圧の幅を極端に短くし、高粘度
物質の吐出が印加電圧に追随しない条件で電圧印加する
と、1回のパルスに対して1回の高粘度物質の吐出を行
うようにすることもできる。
【0028】また、図15に示すように、三角波形の電
圧を印加したところ、電圧変化が起こる3角形頂点の位
置で、高粘度物質の吐出が見られ、同様に吐出タイミン
グを制御することが可能である。
【0029】本発明の高粘度物質吐出方法では、電圧変
化量が所定の値以上のときにのみ高粘度物質の吐出が見
られるが、一定電圧を印加した状態、あるいは電圧を印
加しない状態で長い時間経過すると、高粘度物質の伸長
部が収縮して電圧変化に対して直ぐに対応ができなくな
る場合があるが、図16に示すように、高粘度物質の吐
出を停止している間、吐出が起こらないような振幅、図
示の例では2kVのパルス電圧を印加することで高粘度
物質の伸長部が維持され、この状態で5kVのパルス電
圧を印加するとすぐに反応して吐出が行われる。
【0030】なお、上記に示した電圧印加条件は本発明
の1例を示すもので、本発明はこれに限定されるもので
はなく、また、高粘度物質が吐出される条件も、高粘度
物質の粘度や表面張力、オリフィス径等の条件により変
化するため、これに限定されるものではない。
【0031】本発明はパルス幅、パルス波形を変えるこ
とによりドットの形成タイミングを調節できるので、例
えば、吐出装置の走査を一定速度で行い、パルス幅を変
化させることによりドットの形成位置を制御可能である
ので、所定のパターンで媒体上に高粘度物質を塗布した
い場合、あるいは記録用インクを用いて記録媒体に文字
や画像等を記録する場合に適用が可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、パルス電
圧の幅、パルス波形を変えるだけで高粘度物質の吐出タ
イミングを簡単、かつ正確に制御可能であり、このこと
を利用することにより所望のパターンの高粘度物質の塗
布形成が極めて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高粘度物質用吐出装置の概略構成を
示す図である。
【図2】 高粘度物質が吐出される状態を説明する図で
ある。
【図3】 印加するパルス電圧を説明する図である。
【図4】 メニスカスを説明する図である。
【図5】 本発明の高粘度物質吐出装置を説明する図で
ある。
【図6】 印加するパルス電圧の振幅とメニスカス径の
関係を示す図である。
【図7】 メニスカスを示す図である。
【図8】 印加するパルス電圧の例を示す図である。
【図9】 電圧印加条件と吐出状態の関係を説明する図
である。
【図10】 電極への印加電圧の極性を逆とした例を示
す図である。
【図11】 −2.5kVと2.5kVの矩形のパルス
を交互に印加した例を示す図である。
【図12】 3kVのバイアス電圧を印加した状態を示
す図である。
【図13】 印加電圧条件の1例を示す図である。
【図14】 電圧印加条件の他の例を示す図である。
【図15】 電圧印加条件の他の例を示す図である。
【図16】 電圧印加条件の他の例を示す図である。
【図17】 従来の蛍光面形成方法を説明する図であ
る。
【符号の説明】
11…高粘度物質、12…容器、13…ノズル、14…
電極、15…電源、16…媒体、17…メニスカス、1
8…伸長部、19…ドット、20…媒体、30…コント
ローラ、31…電源、40…ボンベ、41…圧力コント
ローラ、50…CCDカメラ、51…モニタ、60…加
熱装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に円形または多角形のオリフィスを
    有する高粘度物質が充填された容器の一部または全体に
    電極を配置し、前記オリフィスから高粘度物質のメニス
    カスを張り出させて形成した状態で、前記電極に高電圧
    パルスを印加して高粘度物質を引き出し、その一部を分
    離切断することにより、媒体上に付着させる高粘度物質
    吐出方法であって、前記高電圧パルスの幅を制御して高
    粘度物質の吐出タイミングを制御することを特徴とする
    高粘度物質吐出タイミング制御方法。
  2. 【請求項2】 高粘度物質の吐出タイミングは、パルス
    電圧の振幅が変化するタイミングに対応していることを
    特徴とする請求項1記載の制御方法。
  3. 【請求項3】 高粘度物質の吐出は、パルス電圧の繰り
    返し周波数の2倍の周波数で行われることを特徴とする
    請求項1記載の制御方法。
  4. 【請求項4】 高粘度物質の吐出は、パルス電圧の幅を
    極端に狭くすることにより、パルス電圧の繰り返し周波
    数と同じ周波数で行われることを特徴とする請求項1記
    載の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記パルス電圧は、矩形波または三角波
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    記載の制御方法。
  6. 【請求項6】 高粘度物質を吐出しない休止期間中は、
    パルス電圧の振幅を所定値以下とすることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項記載の制御方法。
  7. 【請求項7】 下部に円形または多角形のオリフィスを
    有する高粘度物質が充填された容器の一部または全体に
    電極を配置し、前記オリフィスから高粘度物質のメニス
    カスを張り出させて形成した状態で、前記電極に高電圧
    パルスを印加して高粘度物質を引き出し、その一部を分
    離切断することにより、媒体上に付着させる高粘度物質
    吐出装置であって、前記高電圧パルスの幅を制御する制
    御手段を備え、前記制御手段により高電圧パルスの幅を
    制御して高粘度物質の吐出タイミングを制御することを
    特徴とする高粘度物質吐出タイミング制御装置。
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