JP2000189214A - 履物用滑止具 - Google Patents

履物用滑止具

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JP2000189214A
JP2000189214A JP11098671A JP9867199A JP2000189214A JP 2000189214 A JP2000189214 A JP 2000189214A JP 11098671 A JP11098671 A JP 11098671A JP 9867199 A JP9867199 A JP 9867199A JP 2000189214 A JP2000189214 A JP 2000189214A
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slip
slipper
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male screw
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Yasuhiro Ijiri
保宏 井尻
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリーンや建造物の床面等の損傷を防止し履
き心地を向上させつつ、軸部の断裂や雄ねじ部の破損を
防止する共に、螺合作業を比較的円滑に行いつつ緩み止
め効果を発生させることができ、而も履物を軽量化す
る。 【解決手段】 硬質ナイロン樹脂製の柱状体12の上端
部に十字状に張出した側方張出部12aを設ける。側方
張出部12aをポリウレタン樹脂で被覆するよう成形固
化させて滑止部14を形成する。柱状体12のうち滑止
部14から下方へ突出した軸部16の全長にわたる外周
部に雄ねじ部16aを設ける。雄ねじ部16aの谷部1
6a1の螺旋のうち基部から2回転のそれぞれにおける
周方向同一位置に、約15度中心角にわたり谷底側の2
分の1の深さを谷の幅方向における全部埋めて緩み止め
部18を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフ靴等の履物
底の雌ねじ部に螺合固定して使用する履物用滑止具に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ゴルフ
靴用の滑止具としては、従来、金属製やセラミクス製の
スパイクが用いられていたが、グリーン等の損傷防止や
履き心地向上のために、合成樹脂製の滑止具が用いられ
ることが多くなってきた。このような合成樹脂製の滑止
具の滑止突起部は、金属製の場合に比し摩耗し易いた
め、滑止具の裏側に金属製又は合成樹脂製の雄ねじ部を
突設し、それと螺合する金属製の雌ねじ部をゴルフ靴の
底部に設けることにより、滑止具を着脱交換可能なよう
に構成されている。
【0003】このように雄ねじ部を靴底の雌ねじ部に螺
合固定する滑止具は、使用中に螺合が緩んで脱落するお
それがあった。ゴルフ場の芝生中で脱落すると、気付き
難いばかりか、金属製の雄ねじ部は芝生の手入れのため
の芝刈機の刃を痛めるおそれがある。また、ゴルフ靴の
靴底には滑止具を多数固定して使用するので、靴の軽量
化のためには、雄ねじ部は金属製よりも合成樹脂製であ
ることが好ましい。しかしながら、合成樹脂製の雄ねじ
部は、一方において、使用中に予想外の力が作用して断
裂したり、螺合作業等により雄ねじ部が破損してねじの
締めつけが不可能となったり或はその作用が低下するこ
とがある。
【0004】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、グリーンや建造物の床面等の損傷を防止し履き
心地を向上させつつ、軸部の断裂や雄ねじ部の破損を防
止する共に、螺合作業を比較的円滑に行いつつ緩み止め
効果を発生させることができ、而も履物を軽量化するこ
とができる履物用滑止具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の履物用滑
止具は、履物の底部が踏む対象に接してその対象に対す
る履物の滑りを防ぐために履物の底部に固定的に取り付
けられる履物用滑止具であって、履物の底部に設けられ
る雌ねじ部に螺合固定される比較的硬質の高分子材料か
らなる軸部と、その軸部の基端部に位置して履物の底部
が踏む対象に接する比較的軟質の高分子材料からなる滑
止部を備えており、前記軸部の外周部における軸心方向
一定部分又は全部が雄ねじ部であり、その雄ねじ部の一
部に、谷部の断面積が他の部分よりも縮小された緩み止
め部が設けられているものとすることができる(請求項
1)。
【0006】履物の底部が踏む対象に接する滑止部が比
較的軟質の高分子材料からなるので、ゴルフ場のグリー
ンや建造物の床面等の損傷防止や履き心地向上に資する
ところが大きい。また、履物の底部に設けられる雌ねじ
部に螺合固定される軸部が比較的硬質の高分子材料(例
えば硬質のナイロン樹脂等)からなり、全体が比較的軟
質の高分子材料からなるのではないので、使用中に予想
外の力が作用して軸部が断裂したり、螺合作業等により
軸部の雄ねじ部が破損して締め付け機能を発揮し得なく
なり或は低下することが防がれると共に、軸部が金属材
料からなる場合に比し軽量化される。通常、この種の履
物用滑止具は片方ずつの履物底に多数固定して使用する
ので、軽量化の効果は大きい。また、万一履物底部から
芝生中に脱落して芝刈機の刃部等に噛み込んでも、その
芝刈機等を傷めるおそれが低い。
【0007】軸部における雄ねじ部の一部に、谷部の断
面積が他の部分よりも縮小された緩み止め部が設けら
れ、この緩み止め部が、螺合固定する場合の螺合作業に
おいて塑性変形し、雌ねじ部に圧接して緩み止め機能を
発揮するので、螺合作業を比較的円滑に行いつつ緩み止
め効果を発生させることができる。
【0008】軸部は、比較的硬質の高分子材料(例えば
硬質ナイロン樹脂等の比較的硬質の合成樹脂等)からな
る。
【0009】滑止部は、軸部の基端部に位置して履物の
底部が踏む対象に接する比較的軟質の高分子材料(例え
ば軟質のナイロン樹脂やポリウレタン樹脂等の比較的軟
質の合成樹脂や合成ゴム等)からなる。滑止部は、軸部
の軸心方向における基方(履物の底部が踏む対象に向く
方向)へ突起する滑止突部を有することが好ましい。な
お、滑止部は例えば直径が10乃至30mmの略円盤状
に形成することができる。
【0010】緩み止め部は、雄ねじ部の基部側に設けら
れていることが望ましい(請求項2)。
【0011】この場合、軸部を雌ねじ部に螺合固定する
際に、その螺合作業の後期に緩み止め部が雌ねじ部に螺
合して塑性変形し、雌ねじ部に圧接して緩み止め機能を
発揮するので、全体として螺合をより円滑に行い得ると
共に、螺合による塑性変形が進み過ぎて緩み止め機能が
損なわれることが防がれる。
【0012】谷部の螺旋方向における緩み止め部の長さ
は、例えば2乃至45度中心角にわたるものとすること
ができる。好ましくは5乃至20度中心角である。緩み
止め部の長さは、螺合の難易及び緩み止め効果の程度等
の必要に応じ決定される。
【0013】緩み止め部は、例えば、谷部の螺旋におけ
る1乃至4回転(好ましくは2乃至3回転)のそれぞれ
に有するものとすることができる。また緩み止め部は、
例えば谷部の螺旋の1回転の間に1乃至6箇所有するも
のとすることができる。好ましくは2乃至3箇所であ
る。これらは、螺合の難易及び緩み止め効果の程度等の
必要に応じ決定される。
【0014】また緩み止め部は、谷部の谷底側が埋めら
れることにより谷部の断面積が他の部分よりも縮小され
たものとすることができる(請求項3)。
【0015】この場合、緩み止め部においても、軸部の
雄ねじ部をより円滑に雌ねじ部に螺合させ得、緩み止め
機能を十分に発揮させ得、而も、通常の雄ねじ部の谷底
を埋めるものであるから製造容易である。この緩み止め
部は、好ましくは軸部と同一材料により埋められてな
る。
【0016】谷部の谷底側を埋める深さは、例えば谷の
深さの5分の1乃至5分の4とすることができ、好まし
くは4分の1乃至4分の3である。埋める深さは螺合の
難易及び緩み止め効果の程度等の必要に応じ決定され、
ねじ山の形状に依存する。谷部の谷底側のうち谷の幅方
向における全部を埋めることもでき一部とすることもで
きる。
【0017】更に、この履物用滑止具は、基端側に側方
張出部を有し先端側が軸部を構成する比較的硬質の高分
子材料からなる柱状体と、その柱状体の側方張出部を内
包する比較的軟質の高分子材料からなる滑止部が一体化
してなるものとすることができる(請求項4)。
【0018】このような滑止部は、例えば、予め製造し
た比較的硬質の高分子材料からなる柱状体の側方張出部
を被覆するように、比較的軟質の高分子材料を成形固化
させることによって製造し得る。この場合、側方張出部
は、例えば、全周にわたり(例えば円板状又は多角形状
に)側方に張り出すものとすることができるが、柱状体
と滑止部の一体性を確実にする上で、数方向(例えば2
方向、3方向、4方向等。)に対し側方に張り出すもの
として比較的軟質の高分子材料が側方張出部の間に行き
渡って固化するようにすることが好ましい。数方向に対
し側方に張り出すものの場合、等中心角毎に側方張出部
を設けることが好ましい。また、側方張出部に軸心方向
の透孔を設け、比較的軟質の高分子材料がその透孔に行
き渡って固化するようにして柱状体と滑止部の一体性を
確保するようにすることもできる。 (2) 本発明の履物用滑止具は、履物の底部が踏む対象
に接してその対象に対する履物の滑りを防ぐために履物
の底部に固定的に取り付けられる履物用滑止具であっ
て、履物の底部に設けられる雌ねじ部に螺合固定され
る、軸心方向一定部分又は全部が雄ねじ部である軸部
と、その軸部の基端部に位置して履物の底部が踏む対象
に接する滑止部を備えており、前記滑止部は、軸心方向
における基方へ突起する滑止突部を有し、何れかの滑止
突部における周方向一方側の端部と何れかの滑止突部に
おける別の周方向一方側の端部が、それぞれ一方側被作
用部として軸心線に対してほぼ対称な一対の位置に位置
し、何れかの滑止突部における周方向他方側の端部と何
れかの滑止突部における別の周方向他方側の端部が、そ
れぞれ他方側被作用部として軸心線に対してほぼ対称な
一対の位置に位置し、滑止部における軸心方向基方側の
面のうち滑止突部の前記一方側被作用部の周方向一方側
の部分及び前記他方側被作用部の周方向他方側の部分が
それぞれ中心に向かって軸心方向基方に傾斜した受止面
部であるものとすることができる。
【0019】この履物用滑止具の着脱は、一定軸線方向
の先端部においてその一定軸線を挟んで約180度中心
角を隔てた両側にほぼ対称状に、外方に向かって前記一
定軸線方向の先方に傾斜した傾斜線に沿い一対の当接端
面部を有し、各当接端面部の前記一定軸線方向後方側に
おける両側部に、作用面部を有し、前記一定軸線方向に
おける作用面部よりも後方に、使用者が把持してほぼ前
記一定軸線のまわりに回転させるための把持部を有する
履物用滑止具用レンチによって行うことができる。
【0020】履物用滑止具の滑止部における軸心線に対
してほぼ対称な位置の一対の一方側被作用部の周方向一
方側の部分の一対の受止面部、及び軸心線に対してほぼ
対称な位置の一対の他方側被作用部の周方向他方側の部
分の一対の受止面部は、それぞれ軸心線に対してほぼ対
称な位置に位置する。
【0021】履物用滑止具用レンチの把持部を使用者が
把持し、その一対の当接端面部を、軸部を履物の底部の
雌ねじ部に多少螺合させた履物用滑止具の滑止部におけ
る軸心線に対してほぼ対称な位置の一対の受止面部にそ
れぞれ当接させた状態で、履物用滑止具用レンチを一定
軸線の回りに何れかの方向に回転させることにより、各
受止面部に隣接する一対の一方側被作用部又は一対の他
方側被作用部を履物用滑止具用レンチの作用面部によっ
て周方向に押し回すことができる。これにより、履物用
滑止具の軸部を前記雌ねじ部に対し螺合固定することが
でき、同様にして履物用滑止具用レンチを一定軸線の回
りに逆方向に回転させることにより、前記雌ねじ部に対
する履物用滑止具の軸部の螺合を解除することができ
る。
【0022】履物用滑止具用レンチの一対の当接端面部
は、一定軸線を挟んで約180度中心角を隔てた両側に
ほぼ対称状に、外方に向かって前記一定軸線方向の先方
に傾斜している。また各当接端面部が当接する一対の受
止面部は、それぞれ中心に向かって軸心方向基方に傾斜
している。そのため、前記のように履物用滑止具用レン
チの一対の当接端面部を履物用滑止具の滑止部における
軸心線に対してほぼ対称な位置の一対の受止面部にそれ
ぞれ当接させた状態でその履物用滑止具用レンチを一定
軸線の回りに回転させる場合、履物用滑止具の滑止部に
対し一対の当接端面部が径方向の何れの側へもずれ難
く、履物用滑止具に対する履物用滑止具用レンチの位置
及び回転軸線が安定した状態で回転させることができ、
履物用滑止具用レンチから履物用滑止具に対し効率的に
回転力を伝えて履物用滑止具の軸部の螺合及び螺合解除
作業を行うことができる。而も、従来とは異なり、滑止
具に設けられた複数のレンチ挿入穴にレンチの複数の挿
入細棒部を挿入する必要がないので、螺合及び螺合解除
の作業がより容易である。
【0023】また、履物用滑止具用レンチから履物用滑
止具に対する回転力の伝達は、履物用滑止具用レンチの
当接端面部の前記一定軸線方向後方側の作用面部により
履物用滑止具の滑止突部の周方向一方側又は他方側の端
部に対し行われる。そのため、従来のように、滑止具に
設けられた複数のレンチ挿入穴に挿入した挿入細棒部に
より回転力を伝達するため挿入細棒部に力が集中して大
きな応力が発生し、挿入細棒部や挿入穴が変形して挿入
細棒部が挿入穴から抜け出易くなって怪我を引き起こし
かねなかったのとは異なり、履物用滑止具用レンチの一
部に力が集中して大きな応力が発生することがないの
で、履物用滑止具用レンチの作用面部や履物用滑止具の
滑止突部が変形し難く、螺合及び螺合解除のための履物
用滑止具用レンチから履物用滑止具に対する回転力の伝
達を容易且つ確実に、而も安全に行うことができる。ま
た、従来のようにレンチ挿入穴に土粒子や砂利などが詰
まって挿入細棒部を挿入することができなくなり、螺合
解除をなし得なくなることがない。レンチ挿入穴は不要
である。
【0024】勿論、履物用滑止具の螺合固定後における
増し締めや締め直し等の作業にも利便性が高い。 (2-1) (2)の履物用滑止具用レンチの形状は、必ずしも
上記一定軸線に対し対称形状であることを要しない。履
物用滑止具用レンチの材料は、特に限定されないが、例
えば金属製とすることができる。
【0025】上記一対の当接端面部は、履物用滑止具用
レンチにおける上記一定軸線方向の先端部においてその
一定軸線を挟んで約180度中心角を隔てた両側にほぼ
対称状に、外方に向かって前記一定軸線方向の先方に傾
斜した傾斜線に沿う。この傾斜線は、例えば前記一定軸
線方向の後方に凹の曲線状に傾斜するものとすることが
できる。また、一対の当接端面部は、両者が連続した面
を構成するものであってもよい。
【0026】両当接端面部の間の中央部には、前記一定
軸線方向の後方に向かって窪んだ凹部を有するものとす
ることができる。履物用滑止具の滑止部の中央部に、そ
の凹部に嵌合する軸心方向基方向きの突出部を有する場
合、その突出部に凹部を嵌合させることにより、履物用
滑止具の軸心線と履物用滑止具用レンチの前記一定軸線
を容易に合わせることができる。
【0027】各当接端面部及び作用面部の、前記一定軸
線に対し垂直な方向の寸法は、例えば履物用滑止具の滑
止部の径方向寸法の6分の1乃至2分の1、好ましくは
4分の1乃至8分の3程度とすることができる。より具
体的には、例えば約2乃至15mm、好ましくは約3m
m乃至10mmとすることができる。
【0028】把持部については、使用者が把持してほぼ
その一定軸線のまわりに履物用滑止具用レンチを回転さ
せる上で好適な位置及び形状であることが臨まれるが、
特定の形状であることを要するものではない。
【0029】この履物用滑止具用レンチは、上記一定軸
線方向における作用面部よりも後方にグリーンフォーク
部を備えたものとすることができる。
【0030】この場合、グリーンフォーク部と把持部が
一部又は全部重複していてもよい。
【0031】また、この履物用滑止具用レンチは、全体
が平板状であるものとすることができる。
【0032】尤も、必ずしも平板状であることを要しな
い。例えば、板状体の端縁部の一部又は全部が略T字形
状に両側に張り出した断面形状をなすものでもよい。
【0033】履物用滑止具用レンチにおける当接端面部
と作用面部を有してなる部分、すなわち作用端部は、履
物用滑止具の受止面部が突起部同士の間に挟まれている
場合、その突起部同士の間に挿入し得る厚さであること
を要する。
【0034】また作用端部は、履物用滑止具の滑止部の
外周よりも外方にほとんどはみ出さないものであること
が望ましい。履物用滑止具用レンチを回転させて履物用
滑止具の螺合及びその解除の作業を行う際に作用端部が
履物底部における他の物に引っかかる等して作業が妨げ
られることを避けるためである。 (2-2) (2)の履物用滑止具の滑止部における滑止突部の
例としては、小突起若しくは小突起群、突条若しくは突
条群、直線放射状に3本以上配された突条群、螺旋放射
状に3本以上配された突条群等を挙げることができる。
【0035】履物用滑止具における軸心方向というの
は、軸部の軸心方向である。軸心方向における基方とい
うのは、履物の底部が、地面等の踏む対象に向く方向で
ある。
【0036】滑止突部における一方側被作用部及び他方
側被作用部は、軸心方向になるべく平行な端面又は端縁
であることが好ましい。また、一方側被作用部及び他方
側被作用部の軸心方向寸法は、例えば1乃至10mmと
することができ、好ましくは2乃至5mmとすることが
できる。
【0037】滑止突部は、軸心方向基方へ突起するもの
であり、外周寄りの部分に位置することができる。特
に、各一方側被作用部及び各他方側被作用部の一部又は
全部が滑止部の外周部に位置するものとすることができ
る。この場合、履物用滑止具用レンチの作用面部から履
物用滑止具に作用するトルクが大きくなる。
【0038】また、この履物用滑止具は、受止面部の周
方向両側に一方側被作用部と他方側被作用部が位置する
ものとすることができる。
【0039】この場合、履物用滑止具を何れの方向に回
転させる際にも履物用滑止具用レンチの当接端面部を同
じ受止面部に当接させればよいので、使用上の利便性が
高い。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照しつつ説明する。
【0041】図1及び図2は本発明の実施の形態の一例
としてのゴルフ靴用履物用滑止セット(他の各種運動靴
及びその他の履物にも使用可能)についてのものであ
る。
【0042】図1は履物用滑止具10及び柱状体12に
ついてのものであって、(a)は履物用滑止具10の平面
図、(b)は履物用滑止具10の正面半断面図、(c)は柱状
体12の平面図、(d)は柱状体12の側面図である。
【0043】図2は履物用滑止具用レンチ30及び履物
用滑止具10からなる履物用滑止セットについてのもの
であって、(a)はその正面図、(b)は履物用滑止具用レン
チ30の中央縦断面図である。
【0044】履物用滑止具10は、硬質ナイロン樹脂製
の柱状体12とポリウレタン樹脂(比較的軟質の合成樹
脂)製の滑止部14からなる。
【0045】柱状体12の上端部には、前後左右水平方
向に十字状に張出した側方張出部12aを有する。
【0046】この側方張出部12aをポリウレタン樹脂
(比較的軟質の合成樹脂)で被覆するよう成形固化させ
て滑止部14を形成することにより、側方張出部12a
を滑止部14が上下及び外周から内包して柱状体12と
滑止部14が一体化した履物用滑止具10を構成してい
る。柱状体12の上面中央に開口する凹部12b及び側
方張出部12aに有する透孔12cにもポリウレタン樹
脂が行き渡ることにより、柱状体12と滑止部14の一
体化が強化されている。
【0047】柱状体12のうち滑止部14から下方へ突
出した部分が軸部16である。軸部16には、ゴルフ靴
の底部に設けられる雌ねじ穴(例えばステンレス鋼製)
内に嵌脱可能に螺合される雄ねじ部16aを全長にわた
り外周部に有する。
【0048】雄ねじ部16aには、その谷部16a1の
螺旋のうち基部から2回転のそれぞれにおける周方向同
一位置に、約15度中心角にわたり、谷底側の2分の1
の深さが谷部16a1の幅方向における全部軸部16と
同一材料により埋められた状態で軸部16と一体に成形
されてなる緩み止め部18が設けられている。
【0049】滑止部14の上面(後記中央突起19及び
滑止突部20を除く)は中央部に向かって漸次上方に膨
出する。滑止部14の上面には、中央突起19を有する
と共に、その周囲に周方向等間隔に配設され、平面視に
おいて約50度中心角程度の円弧状をなしその中央部が
中央に向かって突き出た形状の4個の上向きの滑止突部
20を有する。
【0050】図1(a)における各滑止突部20の周方向
時計回り前方側の端部が前方側被作用部20a、周方向
時計回り後方側の端部が後方側被作用部20bである。
滑止部14の中心を挟んで向かい合う両滑止突部20の
前方側被作用部20a同士、及び、中心を挟んで向かい
合う両滑止突部20の後方側被作用部20b同士が、そ
れぞれ軸心線に対して対称な一対の位置に位置する。
【0051】滑止部14の上面(軸心方向基方側の面)
のうち任意の滑止突部20の前方側被作用部20aとそ
の周方向時計回り前方に位置する滑止突部20の後方側
被作用部20bの間の部分は何れも中心に向かって上に
凸に上向き傾斜した受止面部である。
【0052】履物用滑止具用レンチ30は、ステンレス
鋼の平板製であり、図2(a)における上下方向の中心線
(一定軸線)に対し左右対称形状である。
【0053】履物用滑止具用レンチ30の下端部に、中
心線を挟んで左右に対称状に、外方に向かって上に凹に
下向き傾斜した一対の当接端面部32を有し、両当接端
面部32に挟まれた中央部に、上方に向かって窪んだ凹
部34を有する。各当接端面部32の上方側における前
後部が作用面部36であり、当接端面部32と作用面部
36により作用端部38を構成する。
【0054】作用端部38は、滑止突部20の前方側被
作用部20aとその周方向時計回り前方に位置する滑止
突部20の後方側被作用部20bの間の部分に挿入し得
る厚さである。
【0055】作用端部38の上方が、使用者が把持して
ほぼ中心線のまわりに回転させるための把持部40であ
り、上半部はグリーンフォーク部42である。
【0056】履物用滑止具10の軸部16をゴルフ靴の
底部の雌ねじ部に多少螺合(この例では時計回り回転)
させておき、履物用滑止具用レンチ30の把持部40を
使用者が把持し、その一対の当接端面部32を履物用滑
止具10の滑止部14における軸心線に対してほぼ対称
な位置の一対の受止面部にそれぞれ当接させた状態で、
履物用滑止具用レンチ30を中心線の回りに時計回りに
回転させることにより、各受止面部に隣接する一対の前
方側被作用部20aを履物用滑止具用レンチ30の作用
面部36によって周方向時計回りに押し回すことができ
る。これにより、履物用滑止具10の軸部16を前記雌
ねじ部に対し螺合固定することができる。各前方側被作
用部20a及び各後方側被作用部20bの全部が滑止部
14の外周部に位置するので、履物用滑止具用レンチ3
0の作用面部36から履物用滑止具10に作用するトル
クが大きくなる。また、履物用滑止具用レンチ30の作
用端部38は、履物用滑止具10の滑止部14の外周よ
りも外方にほとんどはみ出さないので、履物用滑止具用
レンチ30を回転させる際に作用端部38がゴルフ靴の
底部における他の物に引っかかる等して作業が妨げられ
ることが避けられる。
【0057】同様にして履物用滑止具用レンチ30を中
心線の回りに逆方向に回転させることにより、前記雌ね
じ部に対する履物用滑止具10の軸部16の螺合を解除
することができる。受止面部の周方向両側に前方側被作
用部20aと後方側被作用部20bが位置するので、履
物用滑止具10を何れの方向に回転させる際にも履物用
滑止具用レンチ30の当接端面部32を同じ受止面部に
当接させればよい。また、履物用滑止具10の螺合固定
後における増し締めや締め直し等の作業も同様に行うこ
とができる。
【0058】履物用滑止具用レンチ30の一対の当接端
面部32は、中心線を挟んで左右に対称状に、外方に向
かって上に凹に下向き傾斜している。また各当接端面部
32が当接する一対の受止面部は、それぞれ中心に向か
って上に凸に上向き傾斜している。そのため、履物用滑
止具用レンチ30の一対の当接端面部32を履物用滑止
具10の滑止部14における軸心線に対してほぼ対称な
位置の一対の受止面部にそれぞれ当接させた状態でその
履物用滑止具用レンチ30を中心線の回りに回転させる
場合、履物用滑止具10の滑止部14に対し一対の当接
端面部32が径方向の何れの側へもずれ難く、履物用滑
止具10に対する履物用滑止具用レンチ30の位置及び
回転軸線が安定した状態で回転させることができ、履物
用滑止具用レンチ30から履物用滑止具10に対し効率
的に回転力を伝えて履物用滑止具10の軸部16の螺合
及び螺合解除作業を行うことができる。
【0059】また、履物用滑止具用レンチ30から履物
用滑止具10に対する回転力の伝達は、履物用滑止具用
レンチ30の作用面部36により履物用滑止具10の滑
止突部20の前方側被作用部20a又は後方側被作用部
20bに対し行われる。そのため、履物用滑止具用レン
チ30の一部に力が集中して大きな応力が発生すること
がないので、履物用滑止具用レンチ30の作用面部36
や履物用滑止具10の滑止突部20が変形し難く、螺合
及び螺合解除のための履物用滑止具用レンチ30から履
物用滑止具10に対する回転力の伝達を容易且つ確実
に、而も安全に行うことができる。
【0060】このようにゴルフ靴の靴底に取り付けた履
物用滑止具10において履物の底部が踏む対象に接する
滑止部14は比較的軟質の合成樹脂であるポリウレタン
樹脂からなるので、ゴルフ場のグリーンや建造物の床面
等の損傷防止や履き心地向上に資するところが大きい。
また、ゴルフ靴の底部に設けられる雌ねじ部に螺合固定
される軸部16が硬質ナイロン樹脂からなるので、使用
中に予想外の力が作用して軸部16が断裂したり、螺合
作業等により軸部16の雄ねじ部16aが破損して締め
付け機能を発揮し得なくなり或は低下することが防がれ
ると共に、軸部16が金属材料からなる場合に比し軽量
化される。
【0061】また、軸部16における雄ねじ部16aの
基部側に緩み止め部18が設けられているので、軸部1
6を雌ねじ部に螺合固定する際に、その螺合作業の後期
に緩み止め部18が雌ねじ部に螺合して塑性変形し、雌
ねじ部に圧接して緩み止め機能を発揮する。そのため、
全体として螺合をより円滑に行い得ると共に、螺合によ
る塑性変形が進み過ぎて緩み止め機能が損なわれること
が防がれる。また緩み止め部18は谷部16a1の谷底
側が軸部16と同一材料により埋められてなるので、緩
み止め部18においても、軸部16の雄ねじ部16aを
より円滑に雌ねじ部に螺合させ得、緩み止め機能を十分
に発揮させ得、而も、通常の雄ねじ部16aの谷底を同
一材料により埋めるものであるから製造容易である。
【0062】なお、以上の実施の形態についての記述に
おける上下位置関係は、図に基づいた説明の便宜のため
のものであって、実際の使用状態等を限定するものでは
ない。
【0063】
【発明の効果】本発明においては、ゴルフ場のグリーン
や建造物の床面等の損傷を防止し履き心地を向上させつ
つ、使用中に予想外の力が作用して軸部が断裂したり、
螺合作業等により軸部の雄ねじ部が破損して締め付け機
能を発揮し得なくなり或は低下することが防がれると共
に、緩み止め部により螺合作業を比較的円滑に行いつつ
緩み止め効果を発生させることができ、而も履物を軽量
化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】履物用滑止具の平面図及び正面半断面図、並び
に柱状体の平面図及び側面図である。
【図2】履物用滑止セットの正面図及び履物用滑止具用
レンチの中央縦断面図である。
【符号の説明】
10 履物用滑止具 12 柱状体 12a 側方張出部 12b 凹部 12c 透孔 14 滑止部 16 軸部 16a 雄ねじ部 16a1 谷部 18 緩み止め部 19 中央突起 20 滑止突部 20a 前方側被作用部 20b 後方側被作用部 30 履物用滑止具用レンチ 32 当接端面部 34 凹部 36 作用面部 38 作用端部 40 把持部 42 グリーンフォーク部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】履物の底部が踏む対象に接してその対象に
    対する履物の滑りを防ぐために履物の底部に固定的に取
    り付けられる履物用滑止具であって、履物の底部に設け
    られる雌ねじ部に螺合固定される比較的硬質の高分子材
    料からなる軸部と、その軸部の基端部に位置して履物の
    底部が踏む対象に接する比較的軟質の高分子材料からな
    る滑止部を備えており、前記軸部の外周部における軸心
    方向一定部分又は全部が雄ねじ部であり、その雄ねじ部
    の一部に、谷部の断面積が他の部分よりも縮小された緩
    み止め部が設けられていることを特徴とする履物用滑止
    具。
  2. 【請求項2】緩み止め部が雄ねじ部の基部側に設けられ
    ている請求項1記載の履物用滑止具。
  3. 【請求項3】緩み止め部が、谷部の谷底側が埋められる
    ことにより谷部の断面積が他の部分よりも縮小されてな
    るものである請求項1又は2記載の履物用滑止具。
  4. 【請求項4】基端側に側方張出部を有し先端側が軸部を
    構成する比較的硬質の高分子材料からなる柱状体と、そ
    の柱状体の側方張出部を内包する比較的軟質の高分子材
    料からなる滑止部が一体化してなるものである請求項
    1、2又は3記載の履物用滑止具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101505889B1 (ko) 2013-12-17 2015-03-30 김성훈 교체가 용이한 골프화 스파이크 결합구

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KR101505889B1 (ko) 2013-12-17 2015-03-30 김성훈 교체가 용이한 골프화 스파이크 결합구

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