JP2000188183A - ディスプレイデバイス及びディスプレイデバイスの製造方法 - Google Patents

ディスプレイデバイス及びディスプレイデバイスの製造方法

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JP2000188183A
JP2000188183A JP10378167A JP37816798A JP2000188183A JP 2000188183 A JP2000188183 A JP 2000188183A JP 10378167 A JP10378167 A JP 10378167A JP 37816798 A JP37816798 A JP 37816798A JP 2000188183 A JP2000188183 A JP 2000188183A
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dispersion medium
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JP10378167A
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Yoshihisa Okamoto
好久 岡本
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OPUTEKU KK
Optech Co Ltd
Original Assignee
OPUTEKU KK
Optech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な方法で有機ELディスプレイ、特にフ
ルカラーの有機ELディスプレイを製造することを可能
とし、さらにその信頼性を高め、有機ELディスプレイ
の用途の拡大に寄与する。 【構成】 EL素子の発光層のベースとして固体粒子を
含む層を用い、インクジェット法を用いて発光層材料及
び蛍光体或いは色材等の機能材料をこれに付与してEL
素子を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光型ディスプレ
イデバイス、及びその製造方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】従来、発光型ディスプレイデバイスとし
ては無機及び有機エレクトロルミネッセンス素子(以下
EL素子とも呼称する)、蛍光発光素子、LED素子等
が知られている。その中で、発光効率の高さ、フラット
パネル化の容易さからEL素子、特に有機EL素子が有
望視されている。例えば、ガラス基板上に形成された錫
ドープ酸化インジウム(ITO)などの透明電極(陽電
極)上にテトラフェニルジアミン(TPD)などのホー
ル輸送材料を蒸着等により薄膜とし、さらにアルミキノ
リノール錯体(Alq3)などの蛍光物質を発光層とし
て積層し、さらにMgなどの仕事関数の小さな金属電極
(陰電極)を形成した基本構成を有する素子で、10V
前後の電圧で数100〜1000cd/cm2ときわめ
て高い輝度が得られることで注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
EL素子は、素子形成を蒸着法やスピンコート法による
薄膜形成法を用いて行っており、工程が煩雑でコストダ
ウンが困難であった。また、殊に例えばアクティブマト
リクスと組み合わせてカラーのEL素子を形成しようと
する場合、各色毎に異なった発光層をパターン化するか
或いは別途形成したカラーフィルター基板と組み合わせ
るしか方法がなく、非常に工程が煩雑でコストダウンが
困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に於いては、 EL素子の発光層のベースと
して固体粒子を含む層を用い、インクジェット法を用い
て発光層材料及び蛍光体或いは色材等の機能材料をこれ
に付与してEL素子を形成した。
【0005】
【発明の実施の形態】
【実施例】(実施例1)発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照して説明する。図1は、本発明の有機E
L発光素子の一つの構成を示した模式図である。透明基
板11上に、陽電極12、正孔注入・輸送層13、発光
および電子注入輸送層14および陰電極15が形成され
ている。発光および電子注入輸送層14はその層中に固
体粒子を含んで形成されている。
【0006】本実施例に於いては、固体粒子としては平
均粒径約2000オングストロームのシリカを主成分と
する多孔質粒子を用いた。なお、本発明は上記の各材料
に限定されるものではなく、固体粒子として樹脂材料等
の他の材質や多孔質でない粒子等を用いても問題無い。
【0007】本実施例では、透明基板11としてガラス
基板を用いた。ここで、透明基板の材料は前記に限定さ
れるものではなく、ポリエチレンテレフタレート、PE
S、或いはPMMAなど他の材料を用いても問題無い。
【0008】本発明のEL素子は、図示例に限らず、種
々の構成とすることができ、例えば発光層と陰電極との
間に電子注入輸送層を介在させた構成とすることもでき
る。
【0009】陰電極は蒸着やスパッタ法により成膜し、
陽電極は上記の方法により成膜することができるが、こ
れらの膜のそれぞれは、必要に応じてマスク蒸着または
膜形成後にエッチングなどの方法によってパターニング
でき、これによって、所望の発光パターンを得ることが
できる。さらには、基板が薄膜トランジスタ(TFT)
であって、そのパターンに応じて各膜を形成することで
そのまま表示および駆動パターンとすることもできる。
最後に、SiOX等の無機材料、テフロン等の有機材料
からなる保護層を形成すればよい。
【0010】陰電極の構成材料としては、電子注入を効
果的に行うために、低仕事関数の物質として、例えば、
K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、B
a、Al、Ag、In、Sn、Zn、Zr等の金属元素
単体、または安定性を向上させるためにそれらを含む2
成分、3成分の合金系を用いることが好ましい。合金系
としては、例えばAg・Mg(Ag:1〜20at
%)、Al・Li(Li:0.5〜10at%)、In
・Mg(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(C
a:5〜20at%)等が好ましい。
【0011】また、陰電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすればよく、50nm以上、
好ましくは100nm以上とすればよい。また、その上
限値には特に制限はないが、通常膜厚は100〜500
nm程度とすればよい。
【0012】保護層は、透明であっても不透明であって
もよく、透明とする場合には、透明な材料(例えばSi
O2、SIALON等)を選択して用いるか、あるいは
厚さを制御して透明(好ましくは発光光の透過率が80
%以上)となるようにすればよい。一般に、保護層の厚
さは50〜1200nm程度とする。保護層の形成方法
については特に限定するものではなく、蒸着等でもよい
が、スパッタ法によれば、陰電極との連続製膜が可能で
ある。
【0013】次に、本発明のEL素子に設けられる発光
層及び輸送層について述べる。
【0014】発光層は、正孔(ホール)および電子の注
入機能、それらの輸送機能、正孔と電子の再結合により
励起子を生成させる機能を有する。発光層には比較的電
子的にニュートラルな化合物を用いることが好ましい。
【0015】本発明においては、発光層は固体粒子を含
む層を形成し、これに機能成分を含む液を付与した後熱
処理等により用灰を除去して形成した。
【0016】電荷輸送層は、陽電極からの正孔の注入を
容易にする機能、正孔を輸送する機能および電子を妨げ
る機能を有し、正孔注入輸送層とも称される。
【0017】このほか、必要に応じ、例えば発光層に用
いる化合物の電子注入輸送機能がさほど高くないときな
ど、前述のように、発光層と陰電極との間に、陰電極か
らの電子の注入を容易にする機能、電子を輸送する機能
および正孔を妨げる機能を有する電子注入輸送層を設け
てもよい。
【0018】ここで、本発明の発光層を用いる場合は、
無機の多孔質膜を電子注入輸送層として用いてもよい。
【0019】正孔注入輸送層および電子注入輸送層は、
発光層へ注入される正孔や電子を増大・閉じ込めさせ、
再結合領域を最適化させ、発光効率を改善する。
【0020】なお、正孔注入輸送層および電子注入輸送
層は、それぞれにおいて、注入機能を持つ層と輸送機能
を持つ層とに別個に設けてもよい。
【0021】発光層の厚さ、正孔注入輸送層の厚さおよ
び電子注入輸送層の厚さは特に限定されず、形成方法に
よっても異なるが、通常、5〜100nm程度、特に1
0〜100nmとすることが好ましい。
【0022】正孔注入輸送層の厚さおよび電子注入輸送
層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光層
の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程度とすれば
よい。電子もしくは正孔の、各々の注入層と輸送層を分
ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は20nm以
上とするのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚
さの上限は、通常、注入層で100nm程度、輸送層で
100nm程度である。このような膜厚については注入
輸送層を2層設けるときも同じである。
【0023】また、組み合わせる発光層や電子注入輸送
層や正孔注入輸送層のキャリア移動度やキャリア密度
(イオン化ポテンシャル・電子親和力により決まる)を
考慮しながら、膜厚をコントロールすることで、再結合
領域・発光領域を自由に設計することが可能であり、発
光色の設計や、両電極の干渉効果による発光輝度・発光
スペクトルの制御や、発光の空間分布の制御を可能にで
きる。
【0024】本発明のEL素子の発光層を形成するため
に付与する液体には発光機能を有する化合物である蛍光
性物質を含有させる。この蛍光性物質としては、例え
ば、特開昭63−264692号公報等に開示されてい
るようなトリス(8−キノリノラト)アルミニウム等の
金属錯体色素が挙げられる。この他、これに加え、ある
いは単体で、キナクリドン、クマリン、ルブレン、スチ
リル系色素、その他テトラフェニルブタジエン、アント
ラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘
導体等を用いることもできる。発光層は電子注入輸送層
を兼ねたものであってもよく、このような場合はトリス
(8−キノリノラト)アルミニウム等を使用することが
好ましい。これらの蛍光性物質を好ましくはインクジェ
ット法により付与するとよい。
【0026】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム等
の有機金属錯体、オキサジアソール誘導体、ペリレン誘
導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノリン誘
導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、
ニトロ置換フルオレン誘導体等を用いることができる。
上述のように、電子注入輸送層は発光層を兼ねたもので
あってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム等を使用することが好ましい。電子
注入輸送層の形成は蒸着等によればよい。
【0027】なお、電子注入輸送層を電子注入層と電子
輸送層とに分けて設層する場合は、電子注入輸送層用の
化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いること
ができる。このとき、陰電極側から電子親和力の値の大
きい化合物の層の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については電子注入輸送層を2層以上設ける
ときも同様である。
【0028】また、正孔注入輸送層には、例えば、特開
昭63−295695号公報、特開平2−191694
号公報、特開平3−792号公報、特開平5−2346
81号公報、特開平5−239455号公報、特開平5
−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955Al等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(テトラアリールジアミ
ンないしテトラフェニルジアミン:TPD)、芳香族三
級アミン、ヒドラゾン誘導体、カルパゾール誘導体、ト
リアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有
するオキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等であ
る。これらの化合物は2種以上を併用してもよく、併用
するときは別層にして積層したり、混合したりすればよ
い。
【0029】正孔注入輸送層を正孔注入層と正孔輸送層
とに分けて設層する場合は、正孔注入輸送層用の化合物
のなかから好ましい組合せを選択して用いることができ
る。このとき、陽電極(ITO等)側からイオン化ポテ
ンシャルの小さい化合物の層の順に積層することが好ま
しい。また陽電極表面には薄膜性の良好な化合物を用い
ることが好ましい。このような積層順については、正孔
注入輸送層を2層以上設けるときも同様である。このよ
うな積層順とすることによって、駆動電圧が低下し、電
流リークの発生やダークスポットの発生・成長を防ぐこ
とができる。また、素子化する場合、蒸着を用いている
ので1〜10nm程度の薄い膜も、均一かつピンホール
フリーとすることができるため、正孔注入層にイオン化
ポテンシャルが小さく、可視部に吸収をもつような化合
物を用いても、発光色の色調変化や再吸収による効率の
低下を防ぐことができる。
【0030】正孔注入輸送層は、好ましくは上記の化合
物を蒸着すればよい。
【0032】本発明において、陽電極として用いられる
電極は、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、
亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、SnO2、ドー
パントをドープしたポリピロールなどを陽電極に用いる
ことが好ましい。また、陽電極の厚さは10〜500n
m程度とすることが好ましい。また、素子の信頼性を向
上させるために駆動電圧が低いことが必要である。
【0033】基板材料としては、可撓性のある樹脂等の
透明ないし半透明材料を用いるとよい。また、基板に色
フィルター膜や蛍光性物質を含む色変換膜、あるいは誘
電体反射膜を用いて発光色をコントロールしてもよい。
【0034】本発明の有機EL素子は、通常、直流駆動
型のEL素子として用いられるが、交流駆動またはパル
ス駆動とすることもできる。印加電圧は、通常、5〜2
0V程度とされる。
【0035】本実施例に於いては、発光層の基材となる
固体粒子の付与後に200℃のホットプレート上で10
分間加熱する事によって固体粒子の親水化及びブラック
マトリクス層表面の疎水化を行ってある。
【0036】本発明の有機EL素子は、発光素子が非常
に安定で衝撃等に強く、また、簡便な方法で形成するこ
とが出来、有機EL素子の応用用途を拡大する効果があ
る。
【0037】(実施例2)図2は、本発明に係る有機E
L素子の他の例を示す模式図である。透明基板21上に
TFT22を用いたアクティブマトリクスが形成され、
その電極と連結された陰電極23、正孔注入・輸送層2
4、ブラックマトリクス層25、発光および電子注入輸
送層26、陽電極27が形成されている。本実施例に於
いては、陰電極23は二層から構成されており、発光層
に接する側には膜厚5nmのマグネシウムと銀の合金層
が、逆側にはITO透明電極層が形成されている。ここ
で、発光層に接する側のマグネシウムと銀の合金層26
の膜厚は1nmから20nm、望ましくは3nmから1
0nmの範囲で設定すればよい。ブラックマトリクス層
25はアクティブマトリクスにあわせてパターニングさ
れ、このブラックマトリクスに囲まれた有効部に、中空
で外殻が多孔質の固体粒子層を形成し、発光層を形成す
る材料はインクジェット法によって付与され、固体粒子
層により保持される。本実施例に於いては、固体粒子層
は1層となるようにしたが、これは2層以上としても問
題無い。
【0038】本実施例に於いては、ブラックマトリクス
層としては約2000オングストロームの厚みを持つク
ロム及びクロム酸化物を主成分とするものを用い、固体
粒子としては平均粒径約2000オングストロームのシ
リカを主成分とする多孔質粒子を用いた。なお、本発明
は上記の各材料に限定されるものではなく、ブラックマ
トリクス層としては樹脂材料等他の材質を用いてもよ
く、固体粒子としても樹脂材料等の他の材質や多孔質で
ない粒子等を用いても問題無い。
【0039】ここで、本発明に係る粒子層の形成方法に
ついて具体的に説明する。本実施例に於ける粒子層の形
成方法は、バインダーを形成しうる化合物で表面処理さ
れた固体粒子が分散媒中に分散してなる分散液を、前記
分散媒よりも比重が大きく、しかも前記分散媒と相溶し
ない液上に展開し、次いで前記分散液から前記分散媒を
除去して液上に前記固体粒子を配列させて粒子層を形成
した後、前記粒子層を基材上に転写する工程によって粒
子層を基材上に形成した。なお、粒子層の形成方法は本
質的に本発明の内容に制限を与えるものではなく、スピ
ンコート等の他の方法を用いても何等問題はない。
【0040】前記分散液を形成する際には、固体粒子と
してSiO2、TiO2、ZrO2、SiCなどの無機
化合物粒子、ポリスチレンなどの合成樹脂粒子が用いら
れる。これらの材料に関しても制限はなく、また、これ
らの固体粒子は多孔質であるかどうかもどちらでもよ
い。
【0041】また、粒子層を基材上に形成する目的およ
び粒子層が形成された基材の用途などに応じて、種々の
形態の固体粒子、例えば球状、棒状または繊維状の固体
粒子が用いられる。特に固体粒子として粒径の揃った球
状粒子が分散媒中に分散してなる分散液を用いて本発明
方法で粒子層を基材上に形成すると、固体粒子が規則的
に配列した均一な単粒子層を基材上に形成することがで
きる。
【0042】本発明では、これらの固体粒子をバインダ
ーを形成しうる化合物で表面処理した後、分散媒中に分
散することにより分散液が調製される。この際に用いら
れるバインダーを形成しうる化合物として、被膜形成用
塗布液の被膜形成成分として用いられている化合物、例
えば下記式: RnSi(0R’)4−n (式中、R、R’は、互いに同一であっても異なってい
てもよく、それぞれが水素原子、炭素数1〜8のアルキ
ル基、アリール基またはビニル基を表し、nは0〜3の
整数である。)で表される有機ケイ素化合物が用いられ
る。
【0043】このような有機ケイ素化合物としては、具
体的にはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラオクチルシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロ
ポキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリ
ブトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジ
エトキシシラン、トリエトキシシランなどが挙げられ
る。
【0044】上記有機ケイ素化合物以外にも、バインダ
ーを形成しうる化合物として、ジブトキシビスアセチル
アセトナトジルコニウム、トリブトキシモノアセチルア
セトナトジルコニウム、ジブトキシビスアセチルアセト
ナトチタンなどのβ−ジケトン化合物、オクチル酸ス
ズ、オクチル酸アルミニウム、ラウリル酸スズなどのカ
ルボン酸金属塩などを用いることができる。
【0045】さらに、本発明では、バインダーを形成し
うる化合物として、ポリシラザンが固体粒子との反応性
が高い点から好ましく用いられる。このようなバインダ
ーを形成しうる化合物による固体粒子の表面処理は、例
えば次のような方法で行われる: a)固体粒子を適当な分散媒、例えばアルコールなどの
有機溶媒中に分散させた分散液中に上述したようなバイ
ンダーを形成しうる化合物を添加した後、分散媒の沸点
以下の温度でバインダーを形成しうる化合物を反応させ
る方法、 b)バインダーを形成しうる化合物を含む分散媒中に固
体粒子を分散させる方法、または c)固体粒子の分散液が、シリカゾルなどのコロイド粒
子分散液である場合、直接、あるいは必要に応じて分散
媒を有機溶媒で置換した後、このコロイド粒子分散液に
バインダーを形成しうる化合物を添加する方法。
【0046】本発明では、上記のような方法で固体粒子
をバインダーを形成しうる化合物で表面処理する際に得
られた分散液を、そのままの状態で分散液として用いる
こともできるが、固体粒子の分散性、分散液を展開させ
た後の分散媒の揮発性、蒸発性などの点から、分散媒を
ケトン系、エーテル系、または芳香族系の有機溶媒で置
換した後、分散液として用いることが好ましい。
【0047】このような分散媒を置換するのに好ましい
有機溶媒としては、具体的には、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、ジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、ヘキサン、オクタン、トル
エン、キシレンなどが挙げられる。
【0048】本発明では、上記のような分散液の分散媒
よりも比重が大きく、しかもこの分散媒と相溶しない液
が用いられる。このような液としては、上記分散媒より
も比重が大きく、しかもこの分散媒と相溶しない液であ
れば特に制限はないが、取扱い易さから水が好ましい。
【0049】次に、この粒子層が形成された基材を乾
燥、必要に応じてさらに焼成することにより、粒子層を
形成している固体粒子同士がバインダーにより結着する
とともにバインダーと基材とが結合し、粒子層と基材と
の密着性が良好になる。
【0050】次いで、粒子層を形成した基材の凸部に形
成された粒子層を除去する工程を経て基材凹凸面を平坦
化し、画素内にのみ固体粒子を残留させる。この、基材
の凸部に形成された粒子層の除去は、研磨などの手段で
行われる。このようにして基材の凹凸面に粒子層を形成
し、次いで基材の凸部に形成された粒子層を除去する
と、基材凹部にのみバインダーで結着された粒子層が埋
入された状態で残存し、インクジェットインクとして与
えられる発光層材料の受容体として機能する事が出来
る。
【0051】インクジェット法によって着色材を付与さ
れる際に、ブラックマトリクス層は撥水層として働き、
画素間の材料の混合を防止する事が出来る。
【0052】本発明の方法を用いることで、各画素に対
して任意の材料を発光層材料として付与することが出来
る。即ち、ストライプ或いはダイヤゴナル配列等、必要
な画素配置に応じて相異なる蛍光体組成或いは添加剤或
いは色材等の組成を有する材料をインクジェット法等で
付与することにより、容易にフルカラーの有機ELディ
スプレイを得ることが出来るのである。
【0053】ここで、本発明に係る有機ELディスプレ
イに用いる発光層を形成する固体粒子は、多孔質及び/
又は中空であるとその受容体としての効果はさらに顕著
となる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、簡便な方法で有機ELディス
プレイ、特にフルカラーの有機ELディスプレイを製造
することを可能とし、さらにその信頼性を高め、有機E
Lディスプレイの用途の拡大に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機ELディスプレイの例を示す
概念図
【図2】本発明に係る有機ELディスプレイの他の例を
示す概念図
【符号の説明】
11 透明基板 12 陽電極 13 正孔注入・輸送層 14 発光および電子注入輸送層 15 陰電極 21 透明基板 22 TFT 23 陰電極 24 正孔注入・輸送層 25 ブラックマトリクス層 26 発光および電子注入輸送層 27 陽電極

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置された電極間に少なくとも発光
    する活性層を挟持してなるディスプレイデバイスに於い
    て、該ディスプレイデバイスはエレクトロルミネッセン
    スにより活性層が発光するものであり、該活性層はその
    層中に粒子を包含する事を特徴とするディスプレイデバ
    イス。
  2. 【請求項2】 該粒子は中空である事を特徴とする請求
    項1記載のディスプレイデバイス。
  3. 【請求項3】 該粒子は多孔質である事を特徴とする請
    求項1記載のディスプレイデバイス。
  4. 【請求項4】 該粒子は、中空であって外殻が多孔質の
    粒子を含んで成ることを特徴とする請求項1記載のディ
    スプレイデバイス。
  5. 【請求項5】 該粒子は、無機粒子から成ることを特徴
    とする請求項1記載のディスプレイデバイス。
  6. 【請求項6】 該ディスプレイデバイスは、活性層中に
    粒子を含んで成り、さらにいずれかの電極との間に多孔
    質膜を有する事を特徴とする請求項1記載のディスプレ
    イデバイス。
  7. 【請求項7】 該ディスプレイデバイスは、活性層中に
    無機粒子を含んで成り、さらにいずれかの電極との間に
    無機の多孔質膜を有する事を特徴とする請求項6記載の
    ディスプレイデバイス。
  8. 【請求項8】 ブラックマトリクス或は/及び電極を形
    成した基板上に、粒子を付着又は接着せしめた上で画素
    有効部以外の基板上の粒子を除去した基板の有効画素に
    対して、エレクトロルミネッセンス効果を呈する材料を
    付与して、該粒子により保持する事によってエレクトロ
    ルミネッセンス素子を形成する事を特徴とするディスプ
    レイデバイスの製造方法。
  9. 【請求項9】 該エレクトロルミネッセンス効果を呈す
    る材料の付与は、インクジェット法によって行われる事
    を特徴とする請求項1乃至8記載のディスプレイデバイ
    スの製造方法。
  10. 【請求項10】 該ブラックマトリクスは、金属酸化物
    及び金属による多層膜から成る事を特徴とする請求項8
    又は9記載のディスプレイデバイスの製造方法。
  11. 【請求項11】 該ブラックマトリクスは、樹脂を主成
    分とする材料から成る事を特徴とする請求項8又は9記
    載のディスプレイデバイスの製造方法。
  12. 【請求項12】 該粒子は中空である事を特徴とする請
    求項8乃至11記載のディスプレイデバイスの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 該粒子は多孔質である事を特徴とする
    請求項8乃至11記載のディスプレイデバイスの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 該粒子は、中空であって外殻が多孔質
    の粒子を含んで成ることを特徴とする請求項8乃至11
    記載のディスプレイデバイスの製造方法。
  15. 【請求項15】 該粒子は、無機粒子から成ることを特
    徴とする請求項8乃至11記載のディスプレイデバイス
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 該ディスプレイデバイスは、活性層中
    に粒子を含んで成り、さらにいずれかの電極との間に多
    孔質膜を有する事を特徴とする請求項8乃至11記載の
    ディスプレイデバイスの製造方法。
  17. 【請求項17】 該ディスプレイデバイスは、活性層中
    に無機粒子を含んで成り、さらにいずれかの電極との間
    に無機の多孔質膜を有する事を特徴とする請求項16記
    載のディスプレイデバイスの製造方法。
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