JP2000186093A - ジアルカリ金属シラノレ―トおよびジアルカリ金属シロキサノレ―トを製造する方法 - Google Patents

ジアルカリ金属シラノレ―トおよびジアルカリ金属シロキサノレ―トを製造する方法

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JP2000186093A JP11340990A JP34099099A JP2000186093A JP 2000186093 A JP2000186093 A JP 2000186093A JP 11340990 A JP11340990 A JP 11340990A JP 34099099 A JP34099099 A JP 34099099A JP 2000186093 A JP2000186093 A JP 2000186093A
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スティーヴン・ロス・クラーク
Daniel Graiver
ダニエル・グレイヴィア
Janis Gunars Matisons
ジャニス・ガナース・マティソンズ
Michael J Owen
マイケル・ジェイムズ・オウエン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不均一界面反応技術を用いてジアルカリ金属
オルガノシラノレート塩およびジアルカリ金属オルガノ
シロキサノレート塩を製造する方法を提供する。 【解決手段】 (A)(i)第1の相として化学量論的
に過剰のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属酸化
物と、(ii)第1の相と互いに不混和性である第2の
相として環式ポリシロキサンまたは直鎖シロキサンポリ
マーとを、第1の相および第2の相によって形成される
界面または界面近辺で界面反応させて、反応が第1の相
と第2の相の界面で起きるステップと、(B)ジアルカ
リ金属オルガノシラノレートまたはジアルキル金属オル
ガノシロキサノレートを第1の相と第2の相の界面また
は界面近辺で回収するステップとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不均一界面反応技
術を用いてジアルカリ金属オルガノシラノレート塩およ
びジアルカリ金属オルガノシロキサノレート塩を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】アルカリ金属オルガノシラノ
レートおよびアルカリ金属オルガノシロキサノレート
は、環式シロキサンの塩基触媒方式の開環重合のための
開始剤として用いられて、高分子量シロキサンポリマー
が製造される。カリウムトリメチルシラノレートは、環
式トリシロキサン、環式テトラシロキサンおよび環式ペ
ンタシロキサンの開環のために主として用いられる。リ
チウムオルガノシラノレート塩も、環式トリシロキサン
および環式テトラシロキサンの開環のために用いられ
て、分子量分布の狭いシロキサンポリマーが製造されて
きた。
【0003】アルカリ金属オルガノシラノレートおよび
アルカリ金属オルガノシロキサノレートに関するもう一
つの用途には、縮合型反応を用いるシロキサン結合の合
成がある。こうした方法に対する一般化された反応機構
は、≡Si−X + MO−Si≡ → ≡Si−O−
Si≡ + MX(式中、MはNaまたはKなどのIA
族金属であり、Xはハロゲンである)である。従って、
例えば、MがNaであり、XがClである時、反応は、
≡Si−Cl + NaO−Si≡ → ≡Si−O−
Si≡ + NaCl、である。
【0004】こうしたシラノレートおよびシロキサノレ
ートは、ジオルガノアルコキシシランとアルカリ金属水
酸化物との反応、またはジオルガノシラノールとアルカ
リ金属またはアルカリ金属水酸化物との反応によって得
られる。これらの方法およびそれらの詳細は、英国特許
第631,506号および米国特許第3,641,09
0号に見られる。モノアルカリ金属オルガノシラノレー
トも、アルコール溶液に溶解されたアルカリ金属水酸化
物を用いてシロキサン結合を開裂することにより、対応
するヘキサオルガノジシロキサン化合物から製造されて
きた。この手順は、米国特許第2,472,799号、
ハイド(Hyde)、ヨハンソン(Johannso
n)、ドート(Duadt)、フレミング(Flemi
ng)、ローデンスレージャー(Laudenslag
er)およびロシェ(Roche)による「J.Ame
r.Chem.Soc.(75),1953,561
5」、およびタコック(Tatkock)、ロチョウ
(Rochow)による「J.Amer.Chem.S
oc.(72),1950,528」において報告され
た。こうした手順を用いるナトリウムトリオルガノシラ
ノレートの合成は、2NaOH + RSi−O−S
iR → 2NaOSiR + HO、である。
【0005】米国特許第5,629,401号および第
5,637,668号において、溶媒可溶性ジカリウム
オルガノシロキサノレートの合成が記載されている。こ
れは、シクロヘキサン溶媒に溶解されたオクタメチルシ
クロテトラシロキサンまたはテトラメチルテトラフェニ
ルシクロテトラシロキサンなどの環式シロキサンと水酸
化カリウム水溶液との平衡反応により達成され、この平
衡反応において、水は蒸留法によって連続的に除去され
た。‘401号特許および‘668号特許において、3
個のシロキサン単位の鎖長を有する比較的短鎖サイズの
可溶性ジカリウムオルガノシロキサノレートポリマーの
合成も可能であることが記載されている。水酸化リチウ
ム水溶液も、類似の手順によりジリチウムオルガノシロ
キサノレートを調製するために‘401号特許および
‘668号特許の中で用いられた。
【0006】
【課題を解決するための手段】それに反して、本発明に
おいては、ジアルカリ金属オルガノシラノレート塩およ
びジアルカリ金属オルガノシロキサノレート塩を製造す
るために、不均一界面反応を用いる。この方法による
と、化学量論的に過剰のアルカリ金属水酸化物またはア
ルカリ金属酸化物を第1の相中で用いる一方で、環式ま
たは直鎖シロキサンポリマーを第2の相中で用いる。第
1の相と第2相は互いに不混和性であり、反応は2つの
相の界面で起きて生成物を生成し、その生成物はその後
抽出手順を用いて単離される。
【0007】本技術の利点は、過剰の未反応アルカリ金
属水酸化物および/または未反応アルカリ金属酸化物が
反応容器の底に沈降する間に、生成物が、選択された溶
媒中で微細ゲルとしてまたは懸濁液として分離するよう
に本技術を適応させることができることである。得られ
たシラノレートまたはシロキサノレートの単離は、液状
ゲルをデカントし、残留アルカリ金属水酸化物および/
またはアルカリ金属酸化物を残す単純な手順である。好
ましくは、これに続いて、未反応アルカリ金属水酸化物
および/または未反応アルカリ金属酸化物を溶媒洗浄し
て、その洗浄液をデカントされたゲルに添加する。必要
ならば、その後ゲルを濾過して、懸濁されたシラノレー
トまたはシロキサノレートを取り出し、低沸点溶媒で再
洗浄し、再濾過し、乾燥して微細な生成物を得ることが
できる。
【0008】しかし、本手順によって製造されるジアル
カリ金属オルガノシラノレート塩またはジアルカリ金属
オルガノシロキサノレート塩は、環式または直鎖ポリシ
ロキサン試薬の段階的な減成物であるので、正確な減成
度合を確実に生じさせることが必要である。この点にお
いて、本方法により生成されるジアルカリ金属オルガノ
シラノレートおよびジアルカリ金属オルガノシロキサノ
レートは、水に容易に溶解するアルカリ性二塩基塩であ
る。従って、これらは加水分解して、塩のモルごとに2
モルのヒドロキシイオンを生成する。OHイオンは標
準塩酸で滴定されて、アルカリ含量を測定することがで
きる。滴定は、(i)アルカリ金属イオン含量、(i
i)塩のKまたはpK、および(iii)ジアルカ
リ金属オルガノシラノレート塩またはジアルカリ金属オ
ルガノシロキサノレート塩中の珪素原子の平均数、すな
わち、塩の鎖長、などの塩に関する情報をもたらす。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による一つの好ましい実施
形態において、ジカリウムジメチルシラノレートおよび
ジカリウムジメチルシロキサノレートは、固体状不溶性
KOHとトルエンに溶解されたポリシロキサンとの間の
不均一反応により調製される。この反応は、ヒドロキシ
イオンによるシロキサン結合の初期開裂により発生し
て、カリウムシラノレート基およびシラノール基を生成
させるものと考えられる。シラノール基は、その後、過
剰のKOHの存在のために第2のカリウムシラノレート
に転化する。この反応機構は次のとおりである。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】この反応は、生成物が不溶性ジカリウム塩
として溶液外に分離するまで段階的に起きる。反応に用
いられる環式ポリシロキサンは、約48時間の反応時間
の後、単一のジカリウムジメチルシラノレートに減成す
る。反応時間を短くすると、ジカリウムジメチルシラノ
レートと2個の珪素原子を含むジカリウムジメチルシロ
キサノレートとの配合物となる。反応に用いられる直鎖
シロキサンポリマーは、2〜4個の珪素原子を有するジ
カリウムジメチルシロキサノレートを生じさせる。反応
混合物のフーリエ変換赤外分析によると、トルエン溶液
中のポリシロキサンの濃度低下の速度が、環式ポリシロ
キサンの場合よりも直鎖ポリシロキサンの場合に、より
急速でより完全であることが示されている。これは、直
鎖シロキサンポリマーが環式ポリシロキサンよりも容易
にKOH表面上に移動できるために起きると想定され
る。この方法に従って製造されるジアルカリ金属オルガ
ノシラノレートおよびジアルカリ金属オルガノシロキサ
ノレートは、式 MO(R''R'SiO)M(式中、
R'およびR''は、アリール基、アルケニル基、アルキ
ルアミノ基または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基
であり、Mは周期率表のIA族のアルカリ金属、すなわ
ち、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウムおよびフランシウムを表し、最も好ましいアルカ
リ金属はナトリウムおよびカリウムであり、「n」は少
なくとも1の値を有する整数を表し、かくして、「n」
はジアルカリ金属オルガノシラノレートに対して1の値
を有し、ジアルカリ金属オルガノシロキサノレートに対
して1より大きい値を有する)で表わすことができる。
【0013】本方法において、直鎖シロキサンポリマー
または環式ポリシロキサンは、反応物の一つとして用い
られる。適する直鎖シロキサンポリマーの一つのタイプ
は、一般に式 XO(R''R'SiO)X'(式中、R'
およびR''は、アリール基、アルケニル基、アルキルア
ミノ基または1〜6個の炭素原子のアルキル基を表し、
XおよびX'は、アリール基、アルケニル基、1〜6個
の炭素原子のアルキル基などのポリマー上における停止
末端基を表わすか、あるいはXおよびX'は水素である
ことが可能である。nの値は好ましくは3以上である)
に対応する。
【0014】適する直鎖シロキサンポリマーのもう一つ
のタイプは、一般に式X(R''R'SiO)n'SiR'
R''X'(式中、R'およびR''は、アリール基、アルケ
ニル基、アルキルアミノ基または1〜6個の炭素原子の
アルキル基を表し、XおよびX'は、アリール基、アル
ケニル基、1〜6個の炭素原子のアルキル基などのポリ
マー上における停止末端基を表わすか、あるいはXおよ
びX'は水素であることが可能である。n'の値は好まし
くは1以上である)に対応する。
【0015】本方法において用いられる環式ポリシロキ
サンは式(R''R'SiO)(式中、R'およびR''
は、アリール基、アルケニル基、アルキルアミノ基また
は1〜6個の炭素原子のアルキル基を表し、環式ポリシ
ロキサンの場合のnの値は、3〜6であるべきである)
で表わすことができる。
【0016】本発明によると、ジアルカリ金属オルガノ
シラノレート塩またはジアルカリ金属オルガノシロキサ
ノレート塩を製造するために、不均一界面反応を用い
る。化学量論的に過剰の水酸化カリウムなどのアルカリ
金属水酸化物MOHまたはアルカリ金属酸化物M
は、第1の相の調製において用いられる。アルカリ金属
水酸化物およびアルカリ金属酸化物は、固体の形態で用
いることができ、あるいは適合する溶媒に溶解するか、
または分散させることができる。
【0017】直鎖シロキサンポリマーまたは環式ポリシ
ロキサンは、不均一界面反応に対する第2の相を調製す
るために用いられる。直鎖シロキサンポリマーおよび環
式ポリシロキサンは、「原液」で用いてもよいし、ある
いは適合する溶媒に溶解するか、または分散させてもよ
い。
【0018】第1の相および第2の相は、互いに不混和
性であることが必要である。反応は、2つの相の界面で
起こり、生成物は抽出手順を用いて単離することができ
る。
【0019】本手順に従って製造される一つの代表的な
生成物は、以下に示す明確に定義されたジカリウムジメ
チルシラノレート塩である。
【0020】
【化3】
【0021】この手順に従って製造される代表的なもう
一つの生成物は、以下に示す式(式中、nは1以上、好
ましくは1〜8である)に対応するジカリウムジメチル
シロキサノレート塩などのジアルキル金属オルガノシロ
キサノレートである。
【0022】
【化4】
【0023】本発明による方法を実施するのに用いるこ
とができる多くの任意の手順がある。本方法の一つの実
施形態において、(i)固体状不溶性アルカリ金属水酸
化物または固体状不溶性アルカリ金属酸化物は、適切な
溶媒に溶解されている直鎖シロキサンポリマーまたは環
式ポリシロキサン中に分散させて、シロキサンを含有す
る溶液は、固体状不溶性アルカリ金属水酸化物または固
体状不溶性アルカリ金属酸化物に不混和性である。本方
法の第2の実施形態において、(ii)固体状不溶性ア
ルカリ金属水酸化物または固体状不溶性アルカリ金属酸
化物は、「原液」の直鎖シロキサンポリマーまたは「原
液」の環式ポリシロキサン中に分散させ、溶媒を全く用
いない。本方法の第3の実施形態において、(iii)
アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属酸化物は、適
切な溶媒に溶解させるか、または分散させ、その後「原
液」の直鎖シロキサンポリマーまたは「原液」の環式ポ
リシロキサンと反応させ、直鎖シロキサンポリマーまた
は環式ポリシロキサンは、アルカリ金属水酸化物を含有
する溶液またはアルカリ金属酸化物を含有する溶液に不
混和性である。本方法の第4の実施形態において、(i
v)アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属酸化物
は、適切な溶媒に溶解させるか、または分散させ、その
後適する溶媒に溶解されている直鎖シロキサンポリマー
または環式ポリシロキサンと反応させ、直鎖シロキサン
ポリマーを含有する溶液または環式ポリシロキサンを含
有する溶液は、アルカリ金属水酸化物を含有する溶液ま
たはアルカリ金属酸化物を含有する溶液に不混和性であ
る。第4の実施形態において、2つの溶液は、反応が2
つの相を越えて不均一に起きうるように互いに不混和性
でなければならない。
【0024】4つの代表的な方法(i)、(ii)、
(iii)または(iv)のいずれかは、本発明による
ジアルカリ金属オルガノシラノレートおよびジアルカリ
金属オルガノシロキサノレートを製造するために用いる
ことができる一方で、方法(i)は、本方法からの生成
物を簡単に単離できるので最も好ましい。方法(ii)
によると、生成物は、直鎖シロキサンポリマーまたは環
式ポリシロキサン、すなわち、ポリシロキサン中で生成
させることができ、あるいはポリシロキサンに分散させ
るか、または溶解することができ、より複雑な抽出手順
を必要とする。方法(iii)において、生成物は、ア
ルカリ金属水酸化物溶液に選択的に溶解することがで
き、これもまたより複雑な抽出手順を必要とする。最後
に、方法(iv)において、生成物は、液相の一方に溶
解することができ、再び複雑な抽出手順を必要とする。
【0025】ジアルカリ金属オルガノシラノレートまた
はジアルカリ金属オルガノシロキサノレートを調製する
ために方法(i)を用いる時、KOHの固形フレークグ
レードまたはペレット状工業グレードもしくはペレット
状試薬グレードは、用いるために最も好ましいアルカリ
金属水酸化物である。ポリシロキサンを溶解するために
用いられる溶媒は、アルカリ金属水酸化物、すなわち、
KOHも、反応生成物、すなわち、ジアルカリ金属オル
ガノシラノレートおよびジアルカリ金属オルガノシロキ
サノレートも溶解しないように選択しなければならな
い。溶媒はまた、あらゆる出発物質、あらゆる得られた
生成物との好ましくないいかなる副反応も受けえないも
のであるように選択されなければならない。
【0026】無水トルエンは、この特定の実施形態のた
めに最も好ましい溶媒である。ジアルカリ金属オルガノ
シラノレートおよびジアルカリ金属オルガノシロキサノ
レートを微細粉末として分離させ、溶媒中に懸濁させ、
最終的にゲルを形成させるからである。このゲルは、そ
の後、単純なデカンテーションによって、あらゆる未反
応アルカリ金属水酸化物、すなわち、KOHから容易に
分離される。
【0027】トルエンに加えて溶媒として用いるために
適するその他の材料には、ブタン、ペンタン、へキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびペンタンなどの
アルカン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、クロロメタン、1,1,1−トリクロロエタンおよ
び1,1,2−トリクロロエタンなどの塩素化溶媒、ジ
エチルエーテルおよびテトラヒドロフランなどの環式エ
ーテル、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイ
ソブチルケトンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチルなどのエステル、ジメチルスルホキシド
またはアセトニトリルなどの雑多な溶媒が挙げられる。
【0028】本方法の実施において、直鎖シロキサンポ
リマーまたは環式ポリシロキサンを用いることを選択す
ることによって、ジアルカリ金属オルガノシラノレート
またはジアルカリ金属オルガノシロキサノレートのどち
らを得るかが決まる。一般に、直鎖シロキサンポリマー
XO(R''R'SiO)X'(式中、nは3以上であ
る)および直鎖シロキサンポリマーX(R''R'Si
O)n'SiR'R''X'(式中、n'は1以上である)
は、ジアルカリ金属オルガノシロキサノレートを生成さ
せる。他方、環式シロキサン(R''R'SiO)(式
中、nは3、4、5または6である)は、ジアルカリ金
属オルガノシラノレートを生成させる可能性が高い。し
かし、適切な反応条件を考慮すると、環式ポリシロキサ
ンからジアルカリ金属オルガノシロキサノレートを調製
することが可能である。
【0029】前記方法を実施するための好ましい手順
は、反応容器中に溶媒を選択し、投入し、選択された溶
媒中に直鎖シロキサンポリマーまたは環式ポリシロキサ
ンを溶解することを含む。反応は、反応容器中の内容物
の温度を慎重に制御するように実施されるべきである。
アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属酸化物は、そ
の後反応容器に添加され、反応容器の内容物は連続的に
攪拌される。反応容器の内容物の攪拌は、反応が完了す
るまで継続する。乾燥窒素またはアルゴンなどの他の不
活性ガスによる連続的なシールは、反応容器の反応物上
の空間を満たすために用いられて、反応容器内に水分が
浸入することを防止する。
【0030】ジアルカリ金属オルガノシラノレート塩お
よびジアルカリ金属オルガノシロキサノレート塩は、こ
の手順の結果として微細な粉末として製造される。しか
し、最終生成物は、選択された有機溶媒に応じて、乳白
色ゲルまたは半液体ゲルの形態をとることが可能であ
る。例えば、無水トルエンは、反応プロセスを妨害しな
い溶媒および十分に組織されたゲルの生成をもたらす溶
媒の例である。
【0031】手順中に、未反応および過剰のアルカリ金
属水酸化物またはアルカリ金属酸化物は、反応容器の底
に沈殿する。これは、ゲルをデカントすることにより生
成物から容易に分離される。反応容器内に残された生成
物の残部は、乾燥トルエンによる数回の洗浄によって取
り出される。これらのトルエン洗浄と同時にアルカリ金
属水酸化物もアルカリ金属酸化物も確実に集めなくする
ように注意するべきである。必要ならば、トルエン洗浄
液をデカンとされたゲルに添加する。
【0032】ゲルを乾燥窒素またはアルゴン雰囲気下で
真空濾過する時、ゲルはパンケーキ状の半固形物を残
す。パンケーキ状の半固形物は、無水へキサン中で攪拌
することにより再分散されて、残留トルエンを除去し、
その後、それを真空濾過することができる。
【0033】プロセスは、一般に、常に乾燥雰囲気にお
いて実施されるべきである。従って、すべての調製作業
は、窒素またはアルゴンなどの乾燥不活性ガスを充填さ
れたワークステーションで実施できよう。この手順が可
能ではない場合、調製作業は、窒素ガスのシールなどの
乾燥不活性気体状雰囲気下で実施できよう。乾燥アルゴ
ン雰囲気で充填された真空雰囲気のワークステーション
は、これらの目的のために適する。生成物は吸水性粉末
として容易に生成されるので、一般に、生成物を不活性
窒素またはアルゴンのシール下で直ちに貯蔵するべきで
ある。例えば、生成物を窒素ガスで充填された密閉ガラ
スジャーに貯蔵することができ、その後、生成物の試験
のためにジャーを再解放する前にアルゴン雰囲気下の真
空雰囲気ワークステーションに入れることができる。好
ましくは、こうしたワークステーションにおける水分
は、50ppm未満のレベルに制御されるべきである。
【0034】出発物質として用いられるポリシロキサン
のタイプは、得られる生成物のタイプに影響を及ぼすの
で、最終生成物の試験は、一般に、正しいタイプの生成
物を確実に得るようにするために必要であり、幾つかの
適する試験手順を以下に詳述する。前述したように、直
鎖シロキサンポリマーは、ジアルキル金属オルガノシロ
キサノレートを生成させる一方で、環式ポリシロキサン
は、ジアルキル金属オルガノシラノレートを生成させる
可能性が高い。さらに、反応はまた、段階的な減成性の
ものであり、一般に、より高い反応温度およびより長い
反応時間は、ジアルキル金属オルガノシラノレートおよ
び/または短鎖ジアルキル金属オルガノシロキサノレー
トを生成させる傾向があるのに対して、より低い温度お
よびより短い反応温度は、一般に、長鎖ジアルキル金属
オルガノシロキサノレートを生成させる傾向があるとい
う結果になる。
【0035】一般に、正確な減成度合が生じたことを確
認することも必要である。この点において、ジアルカリ
金属オルガノシラノレートおよびジアルカリ金属オルガ
ノシロキサノレートが、水に容易に溶解する二官能性で
加水分解性のアルカリ性二塩基塩であることは注意され
るべきである。従って、これらは加水分解して、塩のモ
ルごとに2モルのヒドロキシイオンを生成する。OH
イオンは標準塩酸で滴定されて、加水分解と共に放出さ
れるアルカリの量を測定することができる。こうした滴
定は、(a)塩のアルカリ金属イオン含量、(b)塩の
pK、および(c)ジアルカリ金属オルガノシラノレ
ート塩またはジアルカリ金属オルガノシロキサノレート
塩中の珪素原子の平均数、すなわち、塩の鎖長、などの
塩に関する相当な情報をもたらす。
【0036】ジアルカリ金属オルガノシラノレート塩ま
たはジアルカリ金属オルガノシロキサノレート塩の加水
分解は、以下の反応機構で記載される。
【0037】
【化5】
【0038】こうした生成物の塩基度は、例えば、標準
酸/塩基滴定によって、以下に示したものなどの関係を
用いて計算して測定される。 Kb=[シランジオール][OH]/[シラノレート]
【0039】式中、[OH]=10−(14−pH)、
[シランジオール]=[OH]/2、[シラノレート]=
[0.16×滴定量(ml)/2×100]−[シランジ
オール]、である。
【0040】一般的な滴定手順は、被試験生成物の約
0.45グラムのサンプル重量を用い、100mlの脱
イオン水に溶解し、0.1600MのHCl溶液で直接
滴定することを含む。pHは、校正されたpH計を用い
て連続的に監視して、滴定の終点を決定する。滴定体積
に対するpHの変化の最大速度として、終点は決められ
る。これは通常、8〜9のpHで起きる。上で示した式
中の[OH]濃度は、その後、水性サンプル溶液の初期
pHから決定することができ、これは通常、被試験生成
物のタイプに応じて12〜12.85の範囲である。
【0041】生成物中の珪素原子の平均数は、以下に示
す2つなどの式を用いてこの酸/塩基滴定の結果から推
定される。これらの式において、サンプルの重量は、滴
定のために脱イオン水に溶解された材料の重量、すなわ
ち、0.1600MのHCl水溶液で滴定される4.5
グラムに関連している。
【0042】珪素原子の平均数=m×Y+(1−Y)×
(m+1)Y=0.1600×滴定量(ml)×(94
+74m)/2×1000重量(グラム)
【0043】これらの式を用いてシラノレート分子およ
びシロキサノレート分子中の珪素原子の平均数を推定す
るために、分子中で「m」個の珪素原子を有するシラノ
レートまたはシロキサノレートのモル分率「Y」を計算
することが必要である。この目的のために、第2の式か
ら得られる「Y」について計算された結果が1に最も近
い値であるが、1を超えない時、「m」の最高値を選択
するように、値が増加する「m」の自然数整数値を用い
る。従って、値「Y」は、分子量(94+74m)のシ
ロキサノレート/シラノレート化学種のモル分率であ
り、「1−Y」は、分子量(164+74m)のシロキ
サノレート/シラノレート化学種のモル分率である。
【0044】これらの式が、直鎖ポリジメチルシロキサ
ンポリマーおよびジメチルシクロシロキサンから製造さ
れるジカリウムシラノレートおよびジカリウムシロキサ
ノレートなどの生成物にのみ関連することは注意される
べきである。シロキサンポリマーの他のタイプおよびア
ルキル金属水酸化物の他のタイプを用いて調製される生
成物の式は、従って修正されなければならないであろ
う。
【0045】説明の目的のために、4つのジカリウムジ
メチルシロキサノレートおよび1つのジカリウムジメチ
ルシラノレート化合物を本発明の方法によって調製し、
上で説明した技術を用いる酸塩基滴定によって分析し
た。結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】これらの結果をKb−1対分子当たりの珪
素原子数の平均数としてプロットし、シロキサノレート
鎖の長さが増加するにつれて、ジカリウムシロキサノレ
ート塩の塩基度が減少することが見出された。
【0048】これらのタイプのジカリウムジメチルシラ
ノレート塩およびジカリウムジメチルシロキサノレート
塩を濃塩酸などの若干過剰の強酸で処理する時、ポリジ
メチルシロキサン液を生成する。この液をFT−IR
(フーリエ変換赤外分光法)によって分析すると、この
液は、2958cm−1および2898cm−1で典型
的な脂肪族吸収、1260cm−1で明瞭な珪素−メチ
ル吸収、、1092cm −1および1011cm−1
高分子シロキサンの特徴的な広い二重ピークおよび最後
に、798cm−1で珪素−ジメチル吸収をもつ。
【0049】前に説明した滴定データに基づいて、こう
した重合は、2ステッププロセスによって進行すると考
えられる。第1のステップにおいて、ジメチルジヒドロ
キシシランは、ジカリウムジメチルシラノレートから生
成され、アルファ−オメガジヒドロキシジメチルシロキ
サンは、8〜9のpHである中和点でジカリウムジメチ
ルシロキサノレート塩から生成される。若干過剰の酸は
シラノール官能基にプロトンを付加し、酸触媒方式の重
合を生じさせる。これは、シランジオールの酸触媒方式
のステップ成長重合に関する機構を以下に示したように
提案したJournal of Polymer Sci
ence,Volume59,page259,(19
62)においてラソクキ(Lasocki)およびクロ
ズクゾノウィク(Chrzcrzonowicz)が記
載した概念に一致している。
【0050】
【化6】
【0051】
【実施例】以下の実施例は、本発明をより詳細に説明す
る目的で記載されている。実施例I この実施例は、不均一界面反応技術を用いるジカリウム
ジメチルシラノレート塩の調製を記載している。反応
は、150.05グラムのトルエンを添加したパイレッ
クスガラス製500ml三口丸底フラスコ中で行った。
トルエンを蒸留し、その後、用いる前に無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン(10.126グラム)を反応容器に添加した。この
材料は、96%のオクタメチルシクロテトラシロキサン
および4%のデカメチルシクロペンタシロキサンからな
っていた。ガラス攪拌シャフトに接続されたテフロン攪
拌機ブレードを用いて、低速から中速攪拌で混合物を連
続的に攪拌した。攪拌シャフトを丸底フラスコの中央ネ
ックを通して入れ、攪拌シャフトから0.5mmの隙間
でテフロンベアリングを中央ネックに装着した。防爆モ
ータを攪拌機シャフトに接続し、攪拌機ブレードを回転
させるために用いた。乾燥窒素供給路を反応容器の両側
の口の一方に装着した。窒素ガスを若干のプラス圧で反
応容器に徐々に供給して、反応混合物上に不活性ガスの
シールを形成した。ベアリングを通して窒素を流出でき
るようにして、水分の浸入が確実にないようにした。反
応容器を温度制御シリコーン油浴に入れることにより、
反応混合物の温度を40℃±3℃に制御した。反応容器
の他方の口を通して、テフロン被覆熱電対を反応混合物
に直接差し込んだ。この口は、一旦この所定の状態にな
ると気密に維持した。熱電対を用いてシリコーン油浴用
の熱源を入り切りして、反応混合物の必要な温度を維持
した。その後、混合物を放置して40℃±3℃に平衡さ
せた。一旦平衡になると、フレーク形態をとった39.
94グラムの水酸化カリウムを反応容器上の両側のネッ
クの一方を通して反応混合物に添加した。窒素ガス供給
路および熱電対を所定の位置に戻し、混合物を40℃±
3℃で48時間にわたり連続的に攪拌した。ジカリウム
オルガノシラノレート塩を微細粉末として生成した。溶
媒として無水トルエンを用いたため、その塩は、乳白半
液状ゲルを形成した。未反応の過剰水酸化カリウムは、
反応容器の底に沈殿し、ゲルのデカンテーションによっ
て生成物から容易に分離した。乾燥トルエンで数回慎重
に洗浄することにより、フラスコ内の残留生成物を取り
出した。
【0052】トルエン洗浄と共に水酸化カリウムを確実
に集めなくするように注意を払った。トルエン洗浄液
を、その後、デカントされたゲルに添加した。ゲルを乾
燥窒素下で真空濾過し、パンケーキ状半固体が残った。
このパンケーキ状半固体を攪拌しながら無水へキサンに
再分散させ、残留トルエンを除去し、その後真空濾過し
た。常に乾燥窒素ガスでシールして、作業を実施した。
乾燥生成物は白色粉末を容易に生成し、生成物が吸水性
だったので、不活性窒素のシール下で直ちに貯蔵した。
生成物を密閉ガラスジャー中に貯蔵し、窒素ガスを充填
し、生成物の試験のためにジャーを再解放する前にアル
ゴン雰囲気下で真空雰囲気ワークステーションに入れ
た。ワークステーション中の水分を50ppm未満に制
御した。
【0053】正しい材料を得たことを確認するために生
成物を試験した。生成物の水溶液(0.4502グラム
を100.0mlの脱イオン水中に溶解した)を標準
0.1600Mの塩酸で滴定して、塩のKbおよび塩の
珪素原子の平均数を測定した。Kbは無限に大きいこと
が判明し、塩が水中で完全に解離していたことを示し
た。シリコン原子の平均数=[重量(g)×2×100
0]÷[168×0.1600×滴定量(ml)]=0.
954。実験収量は5.221グラムであり、それは理
論収率の22.7%であった。
【0054】実施例II この実施例は、固−液相不均一界面反応技術を用いるジ
カリウムジメチルシロキサノレート塩の調製を記載して
いる。150.9グラムのトルエンを150.05グラ
ムのトルエンの代わりに用い、350センチポイズ(m
Pa・s)の粘度を有する9.74グラムのポリジメチ
ルシロキサン液を10.126グラムのオクタメチルシ
クロテトラシロキサンの代わりに用い、23.35グラ
ムの水酸化カリウムを39.94グラムの水酸化カリウ
ムの代わりに用い、混合物の攪拌を48時間の代わりに
24時間継続した以外は、実施例1を繰り返した。
【0055】実施例Iにおけるように、この生成物を生
成物の水溶液(0.4301グラムを100.0mlの
脱イオン水中に溶解した)を用いて試験し、水溶液を標
準0.1600Mの塩酸で滴定して、塩のKbおよび塩
の珪素原子の平均数を測定した。Kbは8.1×10
−5であることが判明した。珪素原子の平均数は、2.
20として計算された。ジカリウムテトラメチルジシロ
キサノレートのモル分率は80.39%であり、ジカリ
ウムヘキサメチルトリシロキサノレートのモル分率は1
9.61%であった。実験収量は15.20グラムであ
り、それは生成物中の珪素原子の平均数として2.20
を用いる理論収率の45.0%であった。この分析は、
20.3%の炭素含有率および5.1%の水素含有率を
示した。
【0056】実施例III 実施例IIからの生成物を着実に上昇する温度で加熱
し、縮合反応を介して分解した。これは、一連の揮発性
環式シロキサンポリマーを放出させた。この縮合反応
中、KOは小さい分子として除去された。この驚くべ
き発見は、室温から600℃まで10℃/分の速度で実
施例IIからの2.502mgの生成物を加熱し、サン
プル重量を連続的に測定することによりなされた。TA
Instruments Companyの2000熱
重量分析計を用いて、この実験を行った。窒素ガスのシ
ールを50mm/分の流速においてサンプル上で利用し
て、酸化分解を防止した。この実施例で得られた結果を
表2に示す。この表は、3〜7個のシロキサン反復単位
を有する得られた一連の環式ポリジメチルシロキサンに
対する文献の沸点に、この実施例において用いられた分
解温度を直接相関させることができることを示してい
る。表におけるRESは残留物を示している。
【0057】
【表2】
【0058】ジカリウムジメチルシロキサノレート塩の
この驚くべき熱分解を説明する反応機構を以下に示す。
【0059】KO[(CHSiO]K → −
[(CHSiO]- + K
フロントページの続き (72)発明者 ダニエル・グレイヴィア アメリカ合衆国、ミシガン州、ミッドラン ド、ペリン・ロード 2355 (72)発明者 ジャニス・ガナース・マティソンズ オーストラリア国、5043 サウス・オース トラリア、マリオン、フェトラー・アヴェ ニュー 3 (72)発明者 マイケル・ジェイムズ・オウエン アメリカ合衆国、ミシガン州、ミッドラン ド、ウエスト・セイント・アンドリュース 1505

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(i)第1の相として化学量論的
    に過剰のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属酸化
    物と、(ii)前記第1の相と互いに不混和性である第
    2の相として環式ポリシロキサンまたは直鎖シロキサン
    ポリマーとを、前記第1の相および前記第2の相によっ
    て形成される界面または界面近辺で界面反応させて、反
    応が前記第1の相と第2の相の界面で起きるステップ
    と、(B)ジアルカリ金属オルガノシラノレートまたは
    ジアルキル金属オルガノシロキサノレートを前記第1の
    相と前記第2の相の界面または界面近辺で回収するステ
    ップとを含む、ジアルカリ金属オルガノシラノレートま
    たはジアルキル金属オルガノシロキサノレートを製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】 前記ジアルカリ金属オルガノシラノレー
    トおよびジアルカリ金属オルガノシロキサノレートは、
    式 MO(R''R'SiO)M(式中、R'およびR''
    は、アリール基、アルケニル基、アルキルアミノ基また
    は1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を表し、Mは周
    期率表のIA族のアルカリ金属を表し、nは少なくとも
    1の値を有する整数を表す)を有する、請求項1に記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記環式ポリシロキサンは、式(R''
    R'SiO)(式中、R'およびR''は、アリール基、
    アルケニル基、アルキルアミノ基または1〜6個の炭素
    原子のアルキル基を表し、nは3〜6である)を有す
    る、請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記直鎖シロキサンポリマーは、式 X
    O(R''R'SiO) X'または式X(R''R'Si
    O)n'SiR'R'' X'(式中、R'およびR''は、ア
    リール基、アルケニル基、アルキルアミノ基または1〜
    6個の炭素原子のアルキル基を表し、XおよびX'は、
    アリール基、アルケニル基、1〜6個の炭素原子のアル
    キル基または水素を表し、nは少なくとも3であり、
    n'は少なくとも1である)を有する、請求項1に記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ金属水酸化物および前記ア
    ルカリ金属酸化物は周期律表のIA族のアルカリ金属を
    含む、請求項1に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の相は、固体状不溶性アルカリ
    金属水酸化物または固体状不溶性アルカリ金属酸化物か
    らなり、前記第2の相は、溶媒に溶解されて溶液を形成
    している前記直鎖シロキサンポリマーまたは前記環式ポ
    リシロキサンからなり、前記直鎖シロキサンポリマーを
    含有する溶液または前記環式ポリシロキサンを含有する
    溶液は、前記固体状不溶性アルカリ金属水酸化物または
    前記固体状不溶性アルカリ金属酸化物に不混和性であ
    る、請求項1に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の相は、前記固体状不溶性アル
    カリ金属水酸化物または前記固体状不溶性アルカリ金属
    酸化物からなり、前記第2の相は、原液の前記直鎖シロ
    キサンポリマーまたは原液の前記環式ポリシロキサンか
    らなり、両方の相中に溶媒がない、請求項1に記載の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の相は、溶媒に溶解されて溶液
    を形成している前記アルカリ金属水酸化物または前記ア
    ルカリ金属酸化物からなり、前記第2の相は、原液の前
    記直鎖シロキサンポリマーまたは原液の前記環式ポリシ
    ロキサンからなり、原液の前記直鎖シロキサンポリマー
    または原液の前記環式ポリシロキサンは、前記アルカリ
    金属水酸化物を含有する溶液または前記アルカリ金属酸
    化物を含有する溶液に不混和性である、請求項1に記載
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の相は、溶媒に溶解されて溶液
    を形成している前記アルカリ金属水酸化物または前記ア
    ルカリ金属酸化物からなり、前記第2の相は、溶媒に溶
    解されて溶液を形成している前記直鎖シロキサンポリマ
    ーまたは前記環式ポリシロキサンからなり、前記直鎖シ
    ロキサンポリマーを含有する溶液または前記環式ポリシ
    ロキサンを含有する溶液は、前記アルカリ金属水酸化物
    を含有する溶液または前記アルカリ金属酸化物を含有す
    る溶液に不混和性である、請求項1に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記溶媒は、トルエン、ブタン、ペン
    タン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、ペンタ
    ン、ベンゼン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、
    ジクロロメタン、クロロメタン、1,1,1−トリクロ
    ロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジエチルエ
    ーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチル
    ケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プ
    ロピル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシドおよびアセ
    トニトリルから選択される、請求項6に記載の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記溶媒は、トルエン、ブタン、ペン
    タン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、ペンタ
    ン、ベンゼン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、
    ジクロロメタン、クロロメタン、1,1,1−トリクロ
    ロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジエチルエ
    ーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチル
    ケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プ
    ロピル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシドおよびアセ
    トニトリルから選択される、請求項8に記載の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記溶媒は、トルエン、ブタン、ペン
    タン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、ペンタ
    ン、ベンゼン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、
    ジクロロメタン、クロロメタン、1,1,1−トリクロ
    ロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジエチルエ
    ーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチル
    ケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プ
    ロピル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシドおよびアセ
    トニトリルから選択される、請求項9に記載の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記ジアルキル金属オルガノシラノレ
    ートまたはジアルキル金属オルガノシロキサノレート
    は、着実に上昇する温度で加熱され、3〜7個のシロキ
    サン反復単位を有する複数の環式ポリジメチルシロキサ
    ンが生成されるまで分解される、請求項9に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 前記ジアルキル金属オルガノシラノレ
    ートまたはジアルキル金属オルガノシロキサノレート
    は、室温から600℃まで10℃/分の速度で加熱され
    る、請求項13に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ジアルカリ金属オルガノシラノレ
    ートは、式KO[(CHSiO]Kのジカリウムジ
    メチルシラノレートである、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記ジアルカリ金属オルガノシロキサ
    ノレートは、式KO[(CHSiO]K(式中、
    nは2〜8である)のジカリウムジメチルシロキサノレ
    ートである、請求項1に記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 (A)第1の相が化学量論的に過剰の
    アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属酸化物からな
    り、第2の相が環式ポリシロキサンまたは直鎖シロキサ
    ンポリマーからなる2つの不混和相を前記相によって形
    成される界面または界面近辺で反応させるステップと、
    (B)ジアルカリ金属含有オルガノシリコーン化合物を
    回収するステップとを含む、ジアルカリ金属含有オルガ
    ノシリコーン化合物を製造する方法。
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