JP2000185302A - ジクソー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの熱がグリップ等を握る手に伝わりに
くく、排出される熱風が手に当たったりすることもない
ものとする。 【解決手段】 鋸歯７の往復駆動用のモータ４を本体１
内に内蔵しているジグソーである。冷却用ファンを内蔵
して排気口がケーシングに設けられている上記モータ４
と本体１内面との間にダクトを設けて、モータ４の吸気
口に至る吸気路とモータ４の排気口から本体１の排気孔
に至る排気路とを上記ダクトで区画する。ダクトの存在
により、モータの排気口を本体の排気孔の内側に位置さ
せなくてもよいようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はジグソー、特に電動
ジグソーにおけるモータ冷却構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】グリップ内に駆動用のモータを内蔵して
いるジグソーでは、実開昭６１ー８１９０２号公報に示
されているように、グリップの温度が高くなることを防
ぐためにグリップの前端部にモータが内蔵する冷却用フ
ァンのための排気孔を設けて、排気孔から吐出される熱
風がグリップを握る手に当たらないようにしているが、
モータの熱でグリップの温度が高くなりやすい。

【０００３】モータをグリップ以外の場所に収納したも
のも最近は普及してきている。実開昭６１−１７０５２
号公報に示されたこの種のタイプでは、グリップの太さ
をモータの大きさに規制されない握りやすい寸法とする
ことができるためであり、またグリップの温度上昇によ
る低温火傷を防止することができるからである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ジグソーの
使い方として、本体を逆向けにして、被切断材の裏側か
ら切断作業を行うことがある。このようにすれば、被切
断材の裏面にジグソーにおけるベースが接触するために
被切断材の表面をベースで傷付けてしまうことがない上
に、ジグソーの鋸刃の歯の形状からケバはベース側に、
つまり裏側に出ることになって、きれいな仕上がりとす
ることができるためである。

【０００５】ここにおいて、後者の公報に示されたタイ
プのジグソーでは、グリップを持って逆切りすると本体
を保持しにくいために、モータ内蔵部分を持って作業を
行うことになり、この場合もモータの熱によって火傷を
してしまう可能性がある。このために、モータの排気孔
は手に熱風があたりにくい後部位置に設けられている。

【０００６】しかし、上記両タイプのいずれにしても、
モータの前もしくは後部より吸気しえモータの外周面に
設けられている孔から排気し、この排気を排気孔に導く
関係で、モータを後方に位置させなくてはならず、この
ために無駄なスペースができたりグリップが長くなった
り太くなってしまったりしている。

【０００７】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところはモータの熱がグリップ
等を握る手に伝わりにくく、排出される熱風が手に当た
ったりすることもないジグソーを提供するにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】しかして本発明は、鋸歯
の往復駆動用のモータを本体内に内蔵しているジグソー
において、冷却用ファンを内蔵して排気口がケーシング
に設けられている上記モータと本体内面との間にダクト
を設けて、モータの吸気口に至る吸気路とモータの排気
口から本体の排気孔に至る排気路とを上記ダクトで区画
していることに特徴を有している。

【０００９】ダクトの存在により、モータの排気口を本
体の排気孔の内側に位置させなくてもよいようにしたも
のである。

【００１０】上記ダクトは、モータの外面に配した筒体
と、本体内面に形成したリブとによって形成することが
でき、モータの外周面に位置する排気口と本体の後端面
に設けた排気孔とをつなぐ排気路と、モータの後端面に
位置する吸気口と本体の側面に設けた吸気孔とをつなぐ
吸気路とを上記ダクトで区画することにより、排気が手
に当たったりすることを排除することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態の一例
に基づいて詳述すると、ベース２が下部に装着された本
体１は、その前部内が駆動機構５の収納部、後上部がグ
リップ３、後下部がモータ４の収納部となっており、さ
らに本体１の後端部には電池パック６が着脱自在に装着
されるようになっている。

【００１２】上記駆動機構５は、モータ３の減速回転を
受けて鋸歯７を上下に駆動する往復駆動部５０と、往復
駆動部５０による上下方向の往復駆動に同期させて鋸歯
７を前後に動かすことで鋸歯７にほぼ楕円を描く軌道を
描かせる前後方向駆動部５１を備えたものとなってい
る。

【００１３】上記グリップ３は、モータ４を内部に配置
していないことから、図３からも明かなように握りやす
い太さのものにされており、グリップ３の先端側にはス
イッチレバー３０が配設されている。

【００１４】モータ４は前述のように本体１の後下部に
配設されているのであるが、後端面に吸気口４０を備え
たモータ４は、その内部に冷却用のファンを内蔵したも
のであり、ファンによる排気はモータ４のケーシングの
外周面に設けた排気口４１より外部に排出する。

【００１５】ここにおいて、モータ４はハウジング１内
に直接配置したものではなく、少なくとも排気口４１が
設けられている後部側の外周面との間に所定の空隙を確
保する筒体８内に納められた上で本体１内に配設されて
いる。排気口４１から排出される熱風が本体１内面に直
接当たることがないようにしているわけである。

【００１６】そして上記筒体８は、モータ４の前部側に
おいては隙間なく密着して、排気は後方側にのみ送られ
て本体１の後端下部に設けた排気孔１５から外へ排出さ
れるようになっている。ただし、本体１の側面に形成し
た吸気穴１６とモータ４の吸気口４０をつなぐために、
筒体８の後端の側面部には切り欠き８０を設けており、
さらに本体１と一体に設けたリブ１２，１３，１４によ
って、吸気路１８と排気路１９とが区画されている。吸
気と排気とが混じり合うことがないものである。

【００１７】このように、筒体８をモータ４の外周に配
して、モータ４外周面に出てくる熱風を後方に向けるた
めに、モータ４そのものの配置位置を後方に大きく下げ
なくてもすむものであり、これに伴って本体１の大型化
を防ぐことができるのはもちろん、モータ４の熱で不快
な思いや火傷をすることがなく、また排気が手に当たっ
たりすることもないものである。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明においては、冷却用
ファンを内蔵して排気口がケーシングに設けられている
上記モータと本体内面との間にダクトを設けて、モータ
の吸気口に至る吸気路とモータの排気口から本体の排気
孔に至る排気路とを上記ダクトで区画しているために、
モータの排気口が本体の排気孔の内側に位置させなくて
も、排気が手に当たったりすることがないものであり、
このためにモータを排気孔の位置に制限されることなく
配置することができるものであり、またダクトの存在に
より、モータをグリップ内に配したものにおいてもグリ
ップ内面とモータとの間隔を大きくしなくてもグリップ
に熱が伝わりにくいものとすることができ、小型で使い
勝手の良いものを得ることができる。

【００１９】上記ダクトは、モータの外面に配した筒体
と、本体内面に形成したリブとによって形成することが
でき、モータの外周面に位置する排気口と本体の後端面
に設けた排気孔とをつなぐ排気路と、モータの後端面に
位置する吸気口と本体の側面に設けた吸気孔とをつなぐ
吸気路とを上記ダクトで区画することにより、排気が手
に当たったりすることを確実に排除することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の一例の縦断面図である。

【図２】同上の横断面図である。

【図３】同上の平面図である。

【図４】同上の側面図である。

【図５】同上の正面図である。

【図６】同上の背面図である。

【図７】同上の筒体を示すもので、(a)は縦断面図、(b)
は背面図である。

【図８】同上のモータを示すもので、(a)は側面図、(b)
は背面図である。

【符号の説明】

１ 本体 ３ グリップ ４ モータ ７ 鋸刃 ８ 筒体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋸歯の往復駆動用のモータを本体内に内
   蔵しているジグソーにおいて、冷却用ファンを内蔵して
   排気口がケーシングに設けられている上記モータと本体
   内面との間にダクトを設けて、モータの吸気口に至る吸
   気路とモータの排気口から本体の排気孔に至る排気路と
   を区画していることを特徴とするジグソー。
2. 【請求項２】 ダクトは、モータの外面に配した筒体
   と、本体内面に形成したリブとによって形成されてお
   り、モータの外周面に位置する排気口と本体の後端面に
   設けた排気孔とをつなぐ排気路と、モータの後端面に位
   置する吸気口と本体の側面に設けた吸気孔とをつなぐ吸
   気路とが上記ダクトで区画されていることを特徴とする
   請求項１記載のジグソー。