JP2000182531A - カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法 - Google Patents

カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000182531A
JP2000182531A JP10352438A JP35243898A JP2000182531A JP 2000182531 A JP2000182531 A JP 2000182531A JP 10352438 A JP10352438 A JP 10352438A JP 35243898 A JP35243898 A JP 35243898A JP 2000182531 A JP2000182531 A JP 2000182531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
holding member
color selection
selection electrode
grill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10352438A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Ito
啓祐 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP10352438A priority Critical patent/JP2000182531A/ja
Publication of JP2000182531A publication Critical patent/JP2000182531A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アパーチャーグリルとフレームとの接合部に
おいて、特に、その両端部で生じ易いシワの発生を防
ぎ、さらに部品や装置のばらつきが発生してもシワが発
生しないカラーブラウン管の色選別電極構体、及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 最初にフラットアパーチャーグリル1の
細条グリッド12の長手方向の外周部を、グリッド長手
方向クランプ板8ではさんでクランプする。次に、細条
グリッド12に所定の張力が加わるようにフレーム2を
側面方向(Y軸方向)から加圧するとともに、グリッド
長手方向クランプ板8を左右方向に引き離してフラット
アパーチヤーグリル1に所定の張力を付加する。その状
態でフラットアパーチャーグリル1とフレーム2の接合
面の両端部をスポット溶接用電極を用いてスポット溶接
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アパーチャーグ
リル方式のカラーブラウン管の色選別電極構体、及びそ
の製造方法に関し、特に製造工程で発生するグリル変形
を解消するようにした製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、カラーブラウン管の色選別電極
構体を示す斜視構成図である。
【0003】図において、10はスリット状の孔(以
下、細条スリット孔という。)11を形成するように、
複数の細条グリッド(図では、一部のみを示す。)が平
行に配列されて構成されるアパーチャーグリル、2はア
パーチャーグリル10を支持するためのフレームであっ
て、アパーチャーグリル10の細条スリット孔11の両
端側をそれぞれ固定する一対の保持部材21と、これら
保持部材21間に差し渡って配置され、保持部材21の
接合面に接合されたアパーチャーグリル10に所定の架
張力を発生するための一対の弾性部材22とから構成さ
れる。
【0004】3はフレーム2の保持部材21又は弾性部
材22に一端が取り付けられ、他端が図示しないカラー
ブラウン管のガラスバルブのパネル面近傍に埋設された
ピンに係合させるための嵌合孔31を有する支持構体、
4はフレーム2の弾性部材22に溶接固定され、弾性部
材22とバイメタル構造を形成する高膨張プレート、5
はアパーチャーグリル10の表面に接するように配置さ
れ、アパーチャーグリル10の振動を減衰する働きを持
つダンパ線、6はダンパ線5に所定の張力を付加するた
めのダンパスプリングである。
【0005】上記構成の色選別電極構体は、フレーム2
にアパーチャーグリル10を接合した後、フレーム2に
は防錆の目的の黒化膜が形成され、その後、支持構体3
やダンパ線5が取り付けられる。そして、図示しないカ
ラーブラウン管のガラスパネルと、その内面の所定の位
置で一体化された色選別電極構体は、その後の蛍光面作
成などの工程に送られる。
【0006】カラーブラウン管の製造工程には、上記の
黒化膜形成工程の他にもガラスパネルの背面にファンネ
ルを接合するためのフリット工程、管内の真空引きのた
めの排気工程等が含まれ、いずれも350〜480℃程
度の加熱工程を構成している。このような加熱工程で
は、従来からアパーチャーグリル10のフレーム2との
接合面に波状のシワ(皺)が発生することが知られてい
る。
【0007】つぎに、アパーチャーグリルに発生するシ
ワについて説明する。
【0008】図6は、フラットアパーチャーグリルを示
す平面図である。このフラットアパーチャーグリル1は
細条スリット孔11を形成する細条グリッド12と鎌首
状スリット14からなる有孔部、および有孔部に続く外
周部13から形成されるものである。先に図5に示した
アパーチャーグリル10は、金属素材に化学エッチング
で細条スリット孔11が形成された1枚のフラットアパ
ーチャーグリル1として供給されるものである。
【0009】図6に示すフラットアパーチャーグリル1
では、有孔部の両側端部に鎌首状のスリット14を設け
ることによって、後述するフレーム突き上げ時の応力集
中による亀裂や、アパーチャーグリル10とフレーム2
のシーム溶接時に発生するスプラッシュを防止すること
ができる。このスリット14は、従来からフレーム突き
上げ方式による色選別電極構体の製造方法においては、
不可欠なものである。
【0010】図7は、フラットアパーチャーグリル1を
フレームの保持部材21に接合する方法を示す図であ
る。図7(a)に示すように、フラットアパーチャーグ
リル1の細条グリッド12の長手方向の外周部13を、
保持部材21の接合面より若干小さな曲率のクランプ面
を有するグリッド長手方向クランプ板8によって保持す
る。次に、図7(b)に示すように、フレームの保持部
材21を下方から突き上げて、その接合面によりフラッ
トアパーチャーグリル1の細条グリッド12に張力を付
与する。このようにして細条グリッド12のたるみを取
り除いた状態で、保持部材21の接合面と接触している
箇所をシーム溶接により接合し、その後、フラットアパ
ーチャーグリル1の外周部13の不要郡分をトリミング
すれば、図5に示す状態でアパーチャーグリル10とフ
レーム2との接合が完了する。
【0011】図8は、グリル加熱工程で発生する波状の
シワの発生メカニズムを示す図である。図8(a)は、
室温状態でのアパーチャーグリル10とフレームの保持
部材21との関係を示すものであり、図では便宜上、両
部材10と21は離れて描かれているが、実際はグリル
溶接線7で接合されている。室温状態ではアパーチャー
グリル10上のG1〜G2間の距離と、フレーム保持部
材21上のF1〜F2間の距離は同じである。
【0012】図8(b)は、熱工程中の昇温時に発生す
るアパーチャーグリル10とフレーム保持部材21の純
粋な熱膨張量を示すものである。フレーム保持部材21
の板厚は一般的に5mm程度の板厚であるのに対して、
アパーチャーグリル10の板厚は0.1mm程度と薄
い。したがって、アパーチャーグリル10の熱容量はフ
レームに比べてはるかに小さい。そのため、加熱工程中
のアパーチャーグリル10の温度はフレーム保持部材2
1より大きく上昇し、両部材間で熱膨張量に差が発生す
るため、アパーチャーグリル10上のG1〜G2間の距
離は、フレーム保持部材21上のF1〜F2間の距離よ
りも長くなる力が作用する。
【0013】しかし、実際のブラウン管では、アパーチ
ャーグリル10とフレーム2は、接合部においてその長
さは同じである。そのため、図8(c)に示すように、
剛性の低いアパーチャーグリル10には圧縮応力が発生
することになる。
【0014】この圧縮応力が一定の値を超えると、図8
(d)に示すようにアパーチャーグリル10には、座屈
による波状のシワが発生する。このシワが塑性変形にま
で達すると、加熱工程終了後にもアパーチャーグリル1
0上にシワが残ることになる。
【0015】特に、アパーチャーグリル10とフレーム
2の接合面の両端部においては、図6に示すように、フ
ラットアパーチャーグリル1の有孔部の両側端部に鎌首
状スリット14が設けられているために、フレーム2の
突き上げによる十分な引張応力が発生し難く、シワが発
生しやすかった。
【0016】このようなシワの防止対策として、従来で
はフラットアパーチャーグリル1をフレーム2に溶接す
る際に用いるクランプ板8の曲率を変更したり、フレー
ム2のクランプ板8に対する突き上げ量を調整していた
(図7参照)。しかも、実際の調整工程としては、個々
の形状のフレーム2に対応するシワの発生しない条件を
満たす曲率や、突き上げ量を実験により求めるものであ
った。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来のシワの防止対策
では、実験によりシワの発生しない条件を求めていた
が、フレーム2をアパーチャーグリル10に突き上げる
従来の色選別電極構体の製造方法では、実際上は、部品
寸法や装置構成の微妙なばらつきがあるため、アパーチ
ャーグリル10とフレーム2の接合両端部に十分な引張
応力が発生せずに、シワが再発してしまうなどの問題点
があった。
【0018】また、近年になって、カラー陰極線管によ
る画面のフラット化が進む中で、フレーム2もフラット
な形状となっている。しかし、従来の色選別電極構体が
上述したような構成であったために、アパーチャーグリ
ル10とフレーム2の接合部のうち、特にその両端部で
発生する引張応力は小さくなって、アパーチャーグリル
10に局部的なシワが発生しやすい。そして、このよう
な局部的なシワがアパーチャーグリル10に発生する
と、パネル内面に蛍光体を塗る工程において、蛍光体が
均一なピッチ幅で露光されなくなって、ブラウン管の画
質が劣化するという問題が生じていた。
【0019】さらに、アパーチャーグリル10とフレー
ム2の接合両端部でシワが発生すると、図9に示すよう
にアパーチャーグリル10とダンパ線5とが十分に密着
せず、アパーチャーグリル10の振動が減衰しない。こ
のため、アパーチャーグリル10と蛍光面との相対位置
関係が変化して、表示画像の色ズレなどの問題が生じて
いた。
【0020】この発明は上記のような間題点を解消する
ためになされたもので、アパーチャーグリルとフレーム
との接合部において、特に、その両端部で生じ易いシワ
の発生を防ぎ、さらに部品や装置のばらつきが発生して
もシワが発生しないカラーブラウン管の色選別電極構
体、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題が解決するための手段】この発明の請求項1に係
るカラーブラウン管の色選別電極構体は、細条スリット
孔を形成する細条グリッドからなる有孔部、及び該有孔
部の外周に延在する外周部を含むアパーチャーグリル
と、アパーチャーグリルの外周部との接合面を有する一
対の保持部材、及び該保持部材を弾性的に支持する一対
の弾性部材からなるフレームと、フレームの保持部材又
は弾性部材に一端が取着され、他端がカラーブラウン管
のパネル側壁部に取り付けられる支持構体とを備えたカ
ラーブラウン管の色選別電極構体において、フレームの
一対の保持部材は、その接合面及び側面部分がそれぞれ
所定の曲率の曲面として形成されるとともに、アパーチ
ャーグリルは細条グリッドの長手方向に所定の大きさの
引張応力を付与した状態で保持部材の接合面に接合され
ているものである。
【0022】本発明の請求項2に係る色選別電極構体の
製造方法は、アパーチャーグリルをフレームに接合する
際に、細条グリッドの外周部の長手方向位置をそれぞれ
グリッド長手方向クランプ板で保持し、アパーチャーグ
リルの細条グリッドの長手方向に所定の張力を付与した
状態で、保持部材の各接合面の両端部にそれぞれ仮固定
し、その後、フレームの保持部材を側面方向から加圧し
て接合面の曲率が大きくなるように変形した状態で、フ
レームの保持部材の接合面とアパーチャーグリルの外周
部をフレームに接合することにより、アパーチャーグリ
ルにフレームからの引張応力を付与した状態で固定した
ものである。
【0023】本発明の請求項3に係る色選別電極構体の
製造方法は、アパーチャーグリルを保持部材の各接合面
の両端部にそれぞれ仮固定する際に、フレームの接合面
の全体がアパーチャーグリルに接するように、フレーム
をグリッド長手方向クランプ板の保持レベルから接合面
方向に突き上げたものである。
【0024】本発明の請求項4に係る色選別電極構体の
製造方法は、アパーチャーグリルを保持部材の各接合面
の両端部にそれぞれ仮固定する際に、保持部材が互いに
接近するように、その側面方向から加圧したものであ
る。
【0025】本発明の請求項5に係る色選別電極構体の
製造方法は、アパーチャーグリルを保持部材の各接合面
の両端部に、それぞれスポット溶接により仮固定したも
のである。
【0026】本発明の請求項6に係る色選別電極構体の
製造方法は、アパーチャーグリルを保持部材の各接合面
の両端部に、それぞれクランプ板により仮固定したもの
である。
【0027】本発明の請求項7に係る色選別電極構体の
製造方法は、アパーチャーグリルを保持部材の各接合面
の両端部に、それぞれネジにより仮固定したものであ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0029】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1に係る色選別電極構体のフレーム構成を示す図で
あり、同図(a)は、フラットアパーチャーグリルをグ
リッド長手方向でクランプ板によって挟んでクランプし
た状態を示す正面図である。
【0030】図において、1は細条スリット孔を形成す
る多数の細条グリッドからなるフラットアパーチャーグ
リル、2はフレームであり、フラットアパーチャーグリ
ル1の外周部との接合面を有する一対の保持部材21
と、これら保持部材21を弾性的に支持する一対の弾性
部材22とから構成されたものである。
【0031】7はフラットアパーチャーグリル1とフレ
ーム2とを固着する位置を表すグリル溶接線、8はフラ
ットアパーチャーグリル1の変位を拘束するようにグリ
ッド長手方向でクランプするクランプ板、9はフラット
アパーチャーグリル1のグリル溶接線7の両端部でフラ
ットアパーチャーグリル1とフレーム2を仮固定するス
ポット溶接点、12はフラットアパーチャーグリル1の
細条スリット孔11を形成する細条グリッド、14はフ
ラットアパーチャーグリル1の有孔部の両側端部に形成
された鎌首状スリットである。
【0032】図1(b)は、実施の形態1の色選別電極
構体で使用されるフレーム2の加圧前後の概略形状を示
す3面図である。図では、フレーム2の一対の保持部材
21を、接合面の側面方向(Y軸方向)からY軸距離が
互いに接近するように加圧して、移動した位置を点線2
1bによって示している。フレーム2の一対の保持部材
21は、その側面が所定の曲率を有してそれぞれ外側に
膨らんでいる曲面に形成され、矢印にて示す一対の保持
部材21の側面方向からの加圧によって、アパーチャー
グリル10とフレーム2との接合部は、その曲面の曲率
が大きくなる方向に変形するものである。
【0033】つぎに、上記色選別電極構体の製造方法に
ついて説明する。
【0034】図2は、実施の形態1の色選別電極構体の
製造方法を示す工程説明図である。図において、15は
スポット溶接用電極、16はシーム溶接用電極である。
【0035】図1(a)に示すように、最初にフラット
アパーチャーグリル1の細条グリッド12の長手方向の
外周部を、グリッド長手方向クランプ板8ではさんでク
ランプする。
【0036】次に、図2(a)に示すように、フレーム
2を側面方向(Y軸方向)から加圧して、一対の保持部
材21を互いに接近させるとともに、グリッド長手方向
クランプ板8を左右方向に引き離して、フラットアパー
チャーグリル1の細条グリッド12に所定の張力を付加
する。
【0037】次に、図2(b)に示すように、フレーム
2の接合面全体がフラットアパーチャーグリル1に接す
るまでフレーム2をZ軸方向に2〜3mm程度突き上
げ、その状態でフラットアパーチャーグリル1とフレー
ム2の接合面の両端部をスポット溶接用電極15を用い
てスポット溶接する。
【0038】次に、図2(c)に示すように、再度フレ
ーム2を側面より加圧してフレーム2の接合面の曲率が
大きくなるように変形させ、グリル溶接線7上にシワ除
去に十分なだけの引張応力σXを発生させる。この状態
で、図2(d)に示すように、グリル溶接線上をシーム
溶接用電極16を用いてシーム溶接し、フラットアパー
チャーグリル1とフレーム2とを全面的に接合する。
【0039】最後に、図2(e)に示すように、フラッ
トアパーチャーグリル1外周部の不要部分のトリミング
を行い、フラットアパーチャーグリル1とフレーム2の
接合が完了する。
【0040】この実施の形態1は、一対の保持部材21
の接合面の曲率が小さなフレーム2に、アパーチャーグ
リル10が固定されるものである。上記のようなスポッ
ト溶接によるグリル溶接線上7の両端部を予め固定せず
に、従来のフレーム突き上げ方式によリフラットアパー
チャーグリル1とフレーム2を接合した場合には、加熱
工程後のアパーチャーグリル10にシワが発生した。こ
のシワはフレーム2の突き上げ量やグリッド長手方向ク
ランプ板8の曲率を変更したりして調整することによ
り、ある程度まで改善される。しかし、フレーム部品や
装置の微妙なばらつきでシワが再発する。
【0041】グリル溶接線7上に発生する引張応力を測
定したところ、このフレーム2の突き上げにより、フレ
ーム2の中央部では約30kgf/mm2のシワ除去に
十分な引張応力が発生していた。一方、フレーム2の端
部では鎌首状スリット14の影響により2kgf/mm
2以下の引張応力しか発生しておらず、このため波状の
シワが発生しやすいことが判明した。そこで、端部にシ
ワ除去に十分な引張応力を発生させるために、スポット
溶接用電極を用いてフラットアパーチャーグリル1のグ
リル溶接線7上の両端部でフラットアパーチャーグリル
1とフレーム2を固定した後、フレーム2の側面を加圧
してフレーム2の接合面の曲率を大きくすることによ
り、約5kgf/mm2以上の応力を発生させることが
できた。
【0042】以上のように、この実施の形態1の色選別
電極構体は、フラットアパーチャーグリル1をフレーム
2に接合する際に、側面に曲率を有するフレーム2の接
合両端部でフラットアパーチャーグリル1を固定した後
に、フレーム2をさらに側方から加圧してフレーム接合
面の曲率を大きくすることにより、フラットアパーチャ
ーグリル1外周部のフレーム接合部全体に引張応力が発
生するようにしたので、アパーチャーグリル10の座屈
による波状のシワの原因となる圧縮応力の発生を抑える
ことができる。
【0043】また、フラットアパーチャーグリル1とフ
レーム2との接合部にあらかじめ引張応力を発生させた
状態でフレーム2と接合するために、フレーム2に溶接
されたアパーチャーグリル10には室温状態で引張応力
が発生している。加熱工程の昇温時にはアパーチャーグ
リル10はフレーム2よりも熱膨張量が大きくなるが、
あらかじめ引張応力がアパーチャーグリル10に付加さ
れているので、アパーチャーグリル10の座屈による波
状のシワの原因となる圧縮応力の発生を抑えることがで
きる。
【0044】さらに、実施の形態1の色選別電極構体の
製造方法は、細条グリツド12に所定の張力が加わるよ
うに、フレーム2を側方から加圧し、フラットアパーチ
ャーグリル1をグリッド長手方向に張力を付加した状態
で、フレーム2の接合部全体がフラットアパーチャーグ
リル1に接するまでフレーム2を突き上げた後、フラッ
トアパーチャーグリル1とフレーム2の接合両端部を固
定し、さらに上記フレームを側方から加圧した後、上記
フラットアパーチャーグリルと上記フレームの接合部全
体をシーム溶接する2段階のフレーム加圧を行ったの
で、フラットアパーチャーグリル1とフレーム2の接合
部全体にわたって、シワ除去に十分な引張応力を発生さ
せることができ、熱工程後のシワの発生を抑えることが
できる。
【0045】実施の形態2.図3は、本発明による実施
の形態2の色選別電極構体の製造方法の概略を示す斜視
図である。
【0046】図3において、従来のものと同一符号を用
いて、同一または相当部分を示す。ここでは、実施の形
態1のスポット溶接に代えて、一対のグリル溶接線7の
両端をそれぞれクランプ板91を用いて仮固定してい
る。このグリル溶接線上クランプ板91は、フラットア
パーチャーグリル1とフレーム2とを一体にクランプ
し、フラットアパーチャーグリル1の細条グリッドの長
手方向に対して垂直方向に引張応力を発生させる。
【0047】実施の形態2の色選別電極構体の製造方法
は、グリル溶接線上でクランプ板9を用いて、フラット
アパーチャーグリル1のグリル溶接線7上の両端部でフ
ラットアパーチャーグリル1とフレーム2をクランプす
る以外は、実施の形態1と同様である。したがって、前
述した通りに、フラットアパーチャーグリル1とフレー
ム2の接合部全体にわたって、シワ除去に十分な引張応
力を発生させることができ、熱工程後のシワの発生を抑
えることができる。
【0048】実施の形態3.図4は、本発明による実施
の形態3の色選別電極構体の製造方法の概略を示す斜視
図である。
【0049】図4において、従来のものと同一符号を用
いて、同一または相当部分を示す。ここでは、実施の形
態1のスポット溶接に代えて、一対のグリル溶接線7の
両端をそれぞれ極小ネジ92を用いて仮固定している。
この極小ネジ92は、グリル溶接線上7の両端部でフラ
ットアパーチャーグリル1とフレーム2を一体に固定す
るために取り付けられる。
【0050】この実施の形態3の色選別電極構体の製造
方法は、極小ネジを用いて、グリル溶接線7上の両端部
でフラットアパーチャーグリル1とフレーム2を固定す
る以外は、実施の形態1と同様である。したがって、前
述した通りに、フラットアパーチャーグリル1とフレー
ム2の接合部全体にわたって、シワ除去に十分な引張応
力を発生させることができ、熱工程後のシワを抑えるこ
とができる。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようなカラーブ
ラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法であるた
め、以下に示すような効果がある。
【0052】請求項1に係る色選別電極構体によれば、
フラットアパーチャーグリルをフレーム2に接合する際
に、グリル溶接線上の両端部を固定した後、側面に曲率
を有するフレーム2の側面を加圧して、フレーム2の接
合部の曲率を大きくすることにより、接合部全体に細条
グリッドの長手方向に垂直な方向に十分は引張応力を発
生させることができるので、熱工程後のアパーチャーグ
リルのシワを抑えることができる。
【0053】また、この発明の請求項2乃至7に係る色
選別電極構体の製造方法では、フラットアパーチャーグ
リルとフレームの接合両端部において細条グリッドの長
手方向に垂直な方向に十分は引張応力を発生させること
ができるので、部品や工程のばらつきが発生しても熱処
理後の波状のシワを解消でき、良品率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による色選別電極構体のフレーム形
状を示す概略図である。
【図2】 この発明による実施の形態1の色選別電極構
体の製造方法を示す工程説明図である。
【図3】 この発明による実施の形態2の色選別電極構
体の製造方法を示す斜視図である。
【図4】 この発明による実施の形態3の色選別電極構
体の製造方法を示す斜視図である。
【図5】 従来の色選別電極構体を示す斜視構成図であ
る。
【図6】 フラットアパーチャーグリルを示す概略構成
図である。
【図7】 従来の色選別電極構体の製造方法を示す斜視
図と一部断面構成図である。
【図8】 グリル熱工程で発生する波状のシワのメカニ
ズムを示す説明図である。
【図9】 波状のシワによりダンパ線がアパーチャーグ
リルと十分に当接していない状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 フラットアパーチャーグリル、 10 アパーチャ
ーグリル、 11 細条スリット孔、 12 細条グリ
ッド、 13 外周部、14 鎌首状のスリット、 2
フレーム、 21 保持部材、 22 弾性部材、
3 支持構体、 31 嵌合孔、 4 高膨張プレー
ト、 5 ダンパ線、 6 ダンパスプリング、 7
グリル溶接線、 8 グリッド長手方向クランプ板、
9 スポット溶接点、 91 グリル溶接線上クランプ
板、 92極小ネジ、 15 スポット溶接用電極、
16 シーム溶接用電極。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細条スリット孔を形成する細条グリッド
    からなる有孔部及び該有孔部の外周に延在する外周部を
    含むアパーチャーグリルと、 前記アパーチャーグリルの外周部との接合面を有する一
    対の保持部材、及び該保持部材を弾性的に支持する一対
    の弾性部材からなるフレームと、 前記フレームの保持部材又は弾性部材に一端が取着さ
    れ、他端がカラーブラウン管のパネル側壁部に取り付け
    られる支持構体とを備えたカラーブラウン管の色選別電
    極構体において、 前記フレームの一対の保持部材は、その接合面及び側面
    部分がそれぞれ所定の曲率の曲面として形成されるとと
    もに、前記アパーチャーグリルは細条グリッドの長手方
    向に所定の大きさの引張応力を付与した状態で前記保持
    部材の接合面に接合されていることを特徴とするカラー
    ブラウン管の色選別電極構体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカラーブラウン管の色
    選別電極構体を製造する方法であって、 前記アパーチャーグリルを前記フレームに接合する際
    に、 前記細条グリッドの外周部の長手方向位置をそれぞれグ
    リッド長手方向クランプ板で保持し、前記アパーチャー
    グリルの細条グリッドの長手方向に所定の張力を付与し
    た状態で、前記保持部材の各接合面の両端部にそれぞれ
    仮固定し、 その後、前記フレームの保持部材を側面方向から加圧し
    て前記接合面の曲率が大きくなるように変形した状態
    で、前記フレームの保持部材の接合面と前記アパーチャ
    ーグリルの外周部を接合することにより、 前記アパーチャーグリルに前記フレームからの引張応力
    を付与した状態で固定したことを特徴とする色選別電極
    構体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アパーチャーグリルを前記保持部材
    の各接合面の両端部にそれぞれ仮固定する際に、 前記フレームの接合面の全体が前記アパーチャーグリル
    に接するように、前記フレームを前記グリッド長手方向
    クランプ板の保持レベルから前記接合面方向に突き上げ
    たことを特徴とする請求項2に記載の色選別電極構体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アパーチャーグリルを前記保持部材
    の各接合面の両端部にそれぞれ仮固定する際に、 前記保持部材が互いに接近するように、その側面方向か
    ら加圧したことを特徴とする請求項2又は請求項3のい
    ずれかに記載の色選別電極構体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アパーチャーグリルを前記保持部材
    の各接合面の両端部に、それぞれスポット溶接により仮
    固定したことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいず
    れかに記載の色選別電極構体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記アパーチャーグリルを前記保持部材
    の各接合面の両端部に、それぞれクランプ板により仮固
    定したことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれ
    かに記載の色選別電極構体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記アパーチャーグリルを前記保持部材
    の各接合面の両端部に、それぞれネジにより仮固定した
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記
    載の色選別電極構体の製造方法。
JP10352438A 1998-12-11 1998-12-11 カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法 Withdrawn JP2000182531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10352438A JP2000182531A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10352438A JP2000182531A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000182531A true JP2000182531A (ja) 2000-06-30

Family

ID=18424085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10352438A Withdrawn JP2000182531A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000182531A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02276137A (ja) 色選別電極とその製造方法
US6890237B2 (en) Shadow mask assembly manufacturing method and cathode ray tube manufacturing method
KR20000017567A (ko) 컬러음극선관의 제조방법 및 그 제조장치
JP2000182531A (ja) カラーブラウン管の色選別電極構体、及びその製造方法
JP2985797B2 (ja) カラー陰極線管、陰極線管の色選別機構及び色選別機構用フレーム
US4682965A (en) Method for manufacturing an electron beam selection electrode
JP3541592B2 (ja) 色選別電極構体の製造方法
JPH0687395B2 (ja) 陰極線管の色選別機構の製法
JPH11204026A (ja) 色選別電極構体の製造方法
JPH10188794A (ja) フラットアパーチャーグリル
JPH097505A (ja) カラー陰極線管の色選別電極装置の製造方法
JP2000067748A (ja) カラー陰極線管の製造方法
JP2000011867A (ja) 陰極線管の色選別電極製造方法
JP2003217446A (ja) カラー陰極線管の製造方法
JP2002008554A (ja) 陰極線管用色選別機構及びカラー陰極線管
JPH1092308A (ja) 陰極線管用色選別機構の組立方法
JP3368818B2 (ja) アパーチャグリルの組立方法およびその組立装置
JPH11185609A (ja) 色選別電極構体の製造方法
JP2001167711A (ja) 色選別電極構体、カラーブラウン管及びカラーテレビ受信機
JPH10199406A (ja) 色選別電極の製造方法
JP2710479B2 (ja) 蛍光表示管の金属グリッド
JP2003151459A (ja) カラー陰極線管の製造方法
JPH11204027A (ja) 色選別電極の製造方法及び色選別電極のフレーム
JPH04289630A (ja) シャドウマスク構体の製造方法
JPH10199405A (ja) 色選別電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307