JP2000180486A - 動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ - Google Patents
動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサInfo
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Abstract
電特性とを同時に計測することが可能なセンサを提供す
る。 【解決手段】 ヒータ13により温度制御されたパラレ
ルプレート1間の被測定物であるポリマー2に、粘弾性
測定治具(可動側)4のプレートにより正弦波の回転振
動を与え、対向する粘弾性測定治具(検出側)3側のプ
レートでトルク検出を行い動的粘弾性を測定する。ま
た、粘弾性測定治具の一方例えば粘弾性測定治具(可動
側)4の側に、セラミックをべースとし誘電計測用櫛形
電極を有する誘電センサ5を配置し、誘電特性を測定す
る。これにより、両特性を同時に計測できる。
Description
硬化性樹脂等の動的粘弾性と誘電特性とを同時に計測す
るセンサに関する。
性、流動・硬化特性は、動的粘弾性と誘電特性によって
把握することができる。ところで、動的粘弾性試験と誘
電計測試験は全く原理の異なる分析手法であるため、従
来、各試験は別々の装置で計測を行っていた。
11に示すように、ヒータ13により温度制御されたパ
ラレルプレート1間のサンプル即ちポリマー2に、一方
のプレートにより正弦波の回転振動を与え、対向するプ
レートでトルク検出を行い動的粘弾性を取得する。
の平板電極間にサンプル即ちポリマーを挟むことにより
誘電特性を計測する。しかし、従来の技術では動的粘弾
性と誘電特性の精密な相関データを取得することは困難
であった。
誘電特性を同時に計測する場合は、粘弾性計測治具の平
板を絶縁処理し、誘電特性計測用の平板電極とみなして
同時に計測する例があった。
法では、液状の樹脂の特性を取得する場合、サンプルが
流失し電極表面に欠陥を生じる場合があり、また樹脂の
硬化収縮、熱膨張等で平板電極間距離が変わるため極間
距離を可変制御し計算上でデータに修正を加えるなど複
雑な制御装置が必要であった。
サンプル2を挟む動的粘弾性計測治具3,4の途中を絶
縁部30で絶縁して誘電特性計測用の金属製平板電極3
1を設け、両特性を同時に計測する例もある。この例で
は、サンプル2の形状が決まっているものに対しては、
両特性を良好に計測することができるが、液状あるいは
弾性を有する固体のように、サンプル2の形状が変化す
るものでは、サンプル2が収縮することにより、金属製
平板電極31との間に剥離や欠陥が生じるので、動的粘
弾性は良好に計測できるが、誘電特性は正確に計測する
ことができない。
技術では、動的粘弾性と誘電特性とを同時に計測するこ
とができなかった。そこで、本発明は、被測定物の形態
に関わらず、動的粘弾性と誘電特性とを同時に計測する
ことが可能なセンサを提供することを目的とする。
に係る動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサは、被測
定物を挟むためのプレートをそれぞれ有する粘弾性測定
治具の一方の側に誘電計測用櫛形電極を有する誘電セン
サを配置することを特徴とする。
ー)の動的粘弾性と誘電特性を完全に同一の環境で計測
することができる。請求項2に記載の本発明は、請求項
1に記載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにお
いて、誘電センサが、可動側粘弾性測定治具及び検出側
粘弾性測定治具からなる粘弾性測定治具のうち、可動側
粘弾性測定治具の側に配置されることを特徴とする。
に与える影響を低減し検出精度を向上することができ
る。請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の動的
粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、誘電セン
サが誘電計測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有
し、このセラミック基板と粘弾性計測治具とを固定する
固定手段として、有機系耐熱材料例えばエポキシ樹脂等
からなる接着剤を用いることを特徴とする。
て、簡単な手段で誘電センサと粘弾性計測治具の精密一
体化が可能で、粘弾性計測の精度および計測レンジを拡
大することができる。
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
接着剤が、線膨張係数を低減するための無機材料例えば
シリカやアルミナ等を充填材として添加されたものであ
ることを特徴とする。
膨張係数を低減させることができるので、接着剤に発生
する熱応力を低減させることができ、接着部の耐久性を
向上させることができる。
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
誘電センサが誘電計測用櫛形電極を支持するセラミック
基板を有し、このセラミック基板と粘弾性計測治具とを
固定する固定手段として、無機材料からなる接着剤例え
ば低融点ガラス接着剤(ハンダガラス、ソルダーガラ
ス)等を用いることを特徴とする。
て、誘電センサと粘弾性計測治具の精密一体化が可能
で、粘弾性計測の精度および計測レンジを拡大すること
ができる。
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
誘電センサが誘電計測用櫛形電極を支持するセラミック
基板を有し、このセラミック基板と粘弾性計測治具とを
固定する固定手段として、ねじを用いることを特徴とす
る。
て、誘電センサと粘弾性計測治具の精密一体化が可能
で、粘弾性計測の精度および計測レンジを拡大すること
ができるとともに、誘電センサの着脱が容易となる。
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
セラミック基板と粘弾性計測治具との間に緩衝剤例えば
テフロン、シリコンゴム等を挿入することを特徴とす
る。
性計測治具からセラミック基板にかかる熱応力を低減さ
せることができ、誘電センサの耐久性を向上させること
ができる。
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
誘電センサが誘電計測用櫛形電極を支持するセラミック
基板を有し、このセラミック基板と前記粘弾性計測治具
とを固定する場合、このセラミック基板と粘弾性計測治
具の双方にR型の凹凸溝を加工し、はめ込みによって粘
弾性計測時に発生するズレを防止することを特徴とす
る。
転方向の応力に対して誘電センサのズレを防止すること
ができ、粘弾性測定精度を向上させることができる。請
求項9に記載の本発明は、請求項1に記載の動的粘弾性
/誘電特性同時計測用センサにおいて、誘電センサは誘
電計測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、こ
のセラミック基板と前記粘弾性計測治具とを固定する場
合、このセラミック基板と粘弾性計測治具の双方に歯形
の凹凸溝を加工し、はめ込みによって粘弾性計測時に発
生するズレを防止することを特徴とする。
転方向の応力に対して誘電センサのズレを防止すること
ができ、粘弾性測定精度を向上させることができる。請
求項10に記載の本発明は、請求項1に記載の動的粘弾
性/誘電特性同時計測用センサにおいて、誘電センサが
誘電計測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、
誘電計測用櫛形電極が前記セラミック基板上から凸状に
浮き上がるように加工したことを特徴とする。
ポリマー)と誘電計測用櫛形電極との食い付きを向上さ
せて誘電センサと被測定物との剥離を極小化させること
ができ、粘弾性計測、誘電計測双方の測定精度を改善す
ることができる。
記載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおい
て、誘電センサが誘電計測用櫛形電極を支持するセラミ
ック基板を有し、このセラミック基板と粘弾性計測治具
とを、調整用部材を介して固定したことを特徴とする。
金属リングを加工することによって、粘弾性検知部の偏
心・平面精度を向上させることができ、誘電センサと粘
弾性計測治具の精密一体化が可能で、粘弾性計測の精度
および計測レンジを拡大することができる。
記載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおい
て、粘弾性/誘電特性計測後、周囲温度を被測定物の軟
化点以上に昇温させる手段を備えたことを特徴とする。
計測後の被測定物の剥離除去を容易にして繰り返し測定
を可能にすることができる。従って、計測後のセンサの
保守性が向上し、分析作業効率を改善することができ
る。
記載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおい
て、誘電センサの表面に、離型剤を塗布(例えばシリコ
ーンを塗布焼き付け)したことを特徴とする。
計測後の被測定物の剥離除去を容易にして繰り返し測定
を可能にすることができる。従って、計測後のセンサの
保守性が向上し、分析作業効率を改善することができ
る。
挟むためのプレートをそれぞれ有する粘弾性測定治具の
一方の側のプレートに溝を形成し、この溝に、フィルム
例えばポリイミドなどのフィルムによって絶縁した誘電
センサを配置することを特徴とする。
ンサを使い捨てにすることができ、保守作業を無くすこ
とができる。従って、計測後のセンサの保守性が向上
し、分析作業効率を改善することができる。
記載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおい
て、誘電センサのリード部の端子台間に十分な距離を取
り、空気によって絶縁することを特徴とする。
センシングノイズを低減させることができ、検出精度が
向上する。請求項16に記載の本発明は、請求項1に記
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
誘電センサのリード部の端子台を耐熱樹脂により封止絶
縁することを特徴とする。
センシングノイズを低減させることができ、検出精度が
向上する。請求項17に記載の本発明は、請求項1に記
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
誘電センサのリード部の端子台を無機材料により封止絶
縁することを特徴とする。
センシングノイズを低減させることができ、検出精度が
向上する。請求項18に記載の本発明は、請求項1に記
載の動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、
誘電センサのリード線を耐熱性有機材料で被覆線するこ
とを特徴とする。
緩和させることができ、誘電計測センサの粘弾性計測に
与える影響を低減し検出精度を向上することができる。
請求項19に記載の本発明は、請求項1に記載の動的粘
弾性/誘電特性同時計測用センサにおいて、誘電センサ
の中央に熱電対をマウントし周囲温度の制御を行うこと
を特徴とする。このような構成により、動的粘弾性/誘
電特性同時計測時の温度精度が改善され、測定精度を向
上させることができる。
施形態について詳細に説明する。なお、以下の図におい
て、従来例を示す図を含めて同符号は同一部分または対
応部分を示す。
実施形態について説明する。この実施形態は、一対の粘
弾性測定治具の一方の側、例えば可動側に、誘電特性を
計測する誘電センサを配置したものである。
弾性/誘電特性同時計測用センサの構成を示す側面図で
ある。同図において、1はパラレルプレート1、2はサ
ンプルであるポリマー、3は粘弾性測定治具(検出
側)、4は粘弾性測定治具(可動側)、5は誘電セン
サ、13はヒータ、そして17はリード線である。
タ13により温度制御されたパラレルプレート1間のポ
リマー2に、一方のプレートにより正弦波の回転振動を
与え、対向するプレートでトルク検出を行い動的粘弾性
を取得する。
弾性測定治具(可動側)4の一方、例えば、図示のよう
に粘弾性測定治具(可動側)4の側に、セラミックをべ
ースとし誘電計測用櫛形電極を有する誘電センサ5を配
置して誘電特性を計測する。このように、動的粘弾性と
誘電特性を同時に計測するように構成したものが動的粘
弾性/誘電特性同時計測用センサ6である。
動的粘弾性と誘電特性を完全に同一の環境で計測が可能
となる。これは熱硬化性樹脂のように温度などの外部環
境因子によって反応を伴うサンプル測定には、個別計測
では得られない計測データを得ることができる。また、
櫛形の誘電センサ5の導入によって平板電極に比べて樹
脂の体積変化から受ける影響が少なく、硬化度の高い領
域の測定値が得られる。
ンサ5を配置することにより誘電センサ取付けによる粘
弾性計測に与える影響を低減し、測定精度を改善するこ
とができる。即ち、誘電センサ5を検出側の粘弾性測定
治具に配置した場合は、リード線に応力が加わり、粘弾
性計測(トルクメータ測定)に影響を与えるので、可動
側の粘弾性測定治具に誘電センサ5を配置した方がよ
い。
する装置としてRheometrics社(米国ニュー
ジャージー州)製動的粘弾性測定装置(商品名:ARE
S)を、誘電センサ5としてMicromet社(米国
マサチューセッツ州)製誘電センサー(商品名:1イン
チ−トールマウントセンサー)を用いることができ、ま
た、これらの計測結果を計算処理する装置として誘電体
特性測定装置(商品名:ユーメトリックシステム3)を
用いることができる。
3によってセンサの周囲温度をサンプルの軟化点(例え
ばポリマーの場合はガラス転移温度)以上に昇温させる
ことにより、サンプル2の剥離除去を容易にして繰り返
し測定を可能にすることができる。従って、計測後のセ
ンサの保守性が向上し、分析作業効率を改善することが
できる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サを接着剤により粘弾性測定治具に固定するものであ
る。
弾性/誘電特性同時計測用センサの外観を示す斜視図、
図3は、その動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサの
X−Y断面図である。
では誘電センサ5を粘弾性測定治具(可動側)4に接着
固定する際、固定部7にエポキシ樹脂等の有機系耐熱材
料を接着剤として用いる。このとき誘電センサ5のセラ
ミック材と取付側である粘弾性測定治具(可動側)4の
金属(例えばステンレス)材にショットブラスト処理を
行うと接着固定力が向上する。
無機フィラーを20〜90wt%充填してもよい。充填
によって有機系接着剤の線膨張係数を低減させることが
できるので、接着剤に発生する熱応力を低減させること
ができ、接着部の耐久性を向上させることができる。
接着固定する際、固定部7にハンダガラスやソルダーガ
ラスなどの低融点ガラス接着剤を用いることもできる。
以上のように、この実施形態においては、接着により誘
電センサと粘弾性治具を一体化することができ、粘弾性
計測の精度を向上させることができる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サを、ねじを用いて粘弾性計測治具に固定するものであ
る。
形態の構成を示す平面図および断面図である。これらの
図に示すように、誘電センサー5と粘弾性計測治具4を
固定する際、固定ねじ8を用い、粘弾性計測治具4のス
リットを有するリング状の部分に誘電センサー5を挿入
し、粘弾性計測治具4を固定ねじ8で締め付けることに
よって直接機械的固定を行い、誘電センサ5の脱着を可
能にする。
ンサをねじにより機械止めすることにより誘電センサの
脱着が容易になり、センサの調整や保守を容易に行なう
ことができる。
ねじ止めによって直接機械的固定を行なう際、誘電セン
サ5にかかる応力を緩和するため、テフロン、シリコー
ンゴム等の緩衝剤を固定部7に挿入してもよい。このよ
うに、緩衝剤の挿入によって金属治具からセラミック製
の誘電センサにかかる熱応力を低減させることができ、
誘電センサの耐久性を向上させることができる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サと粘弾性計測治具にR型の凹凸溝の加工を行い、双方
をはめ込みによって固定するものである。
である。同図に示すように、粘弾性計測時に発生する応
力によって誘電センサ5と粘弾性計測治具4の間で発生
するズレを防止するため、誘電センサ5と粘弾性計測治
具4にR型の凹凸溝9の加工を行い、双方をはめ込みに
よって固定する。
取付部の溝加工により粘弾性計測時の回転方向の応力に
対して誘電センサのズレを防止することができ、粘弾性
測定精度を向上させることができる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サと粘弾性計測治具に歯形の凹凸溝の加工を行い、双方
をはめ込みによって固定するものである。
である。同図に示すように、粘弾性計測時に発生する応
力によって誘電センサ5と粘弾性計測治具4の間で発生
するズレや歪みを防止するため、誘電センサ5と粘弾性
計測治具4に歯形の凹凸溝10の加工を行い、双方をは
め込みによって固定する。
4の実施形態と同様に、取付部の溝加工により粘弾性計
測時の回転方向の応力に対して誘電センサのズレを防止
することができ、粘弾性測定精度を向上させることがで
きる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サの櫛電極部を電極基板上から凸状に浮き上がるように
加工するものである。
である。同図に示すように、誘電センサ5の櫛電極部1
1を電極基板上から凸状に浮き上がるように加工し、サ
ンプルであるポリマー2と誘電センサ5の食い付きを向
上させ剥離を防止する。
櫛電極部の特殊加工により誘電センサとサンプルの剥離
を極小化させることができ、粘弾性計測、誘電計測双方
の測定精度を改善することができる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サを、専用の調整用部材としての金属リングを介して粘
弾性治具に固定するものである。また、この実施形態に
おいては誘電センサのリード部の端子台及びリード線を
絶縁している。
である。同図に示すように、誘電センサ5を粘弾性治具
4に固定する際、専用の金属リング12を介して粘弾性
計測治具を固定し、金属リング12を精密加工すること
によって粘弾性計測検知部の偏心・平面性を調整する。
の間の固定、および金属リング12と粘弾性治具4との
間の固定については、第2乃至第5の実施形態の場合と
同様に行なうことができる。
(可動側)4に取り付けた誘電センサ5のリード部17
の端子台19をエポキシやシリコーンなどの耐熱樹脂か
らなる封止絶縁材20により封止絶縁する。
(可動側)4に取り付けた誘電センサ5のリード部17
の端子台19をセッコウやアルミナセメントなどの無機
材料により封止絶縁することもできる。
(可動側)4に取り付けた誘電センサ5のリード部17
は、端子台19間に十分な絶縁距離を取り、空気によっ
て絶縁することもできる。例えば、サンプルがポリマー
の場合、絶縁材が樹脂であると、その誘電特性が影響を
与えることになるので、このサンプルより絶縁性の高い
空気によって絶縁すればよい。
(可動側)4に取り付けた誘電センサ5のリード部17
のリード線は、振動緩和のためテフロンなどの耐熱性有
機材料で被覆線することもできる。
加工の難しいセラミック製誘電センサ部の平面・偏心精
度に関わらず精密なパラレルプレートが得られ、粘弾性
計測精度が向上する。
を行なうことにより、動的粘弾牲計測によって振動を受
ける誘電センサの絶縁の信頼性と耐久性を向上させるこ
とができる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サ表面に離型剤を塗布するものである。
面にジメチルシリコーンなどの変性シリコーン離型剤を
薄く塗布焼き付けを行い、測定後サンプルの剥離除去を
可能にする。この時、離型剤の塗布を過剰に行うと計測
中に誘電センサとサンプルに剥離を生じ、測定データに
誤差を生じる恐れがあるため、使用量を最小限にコント
ロールする必要がある。この実施形態においては、計測
後のサンプルの除去が容易となる。従って、計測後のセ
ンサの保守性が向上し、分析作業効率を改善することが
できる。
実施形態について説明する。この実施形態は、誘電セン
サとしてフィルムセンサを使用するものである。
図である。同図に示すように、セラミック製の誘電セン
サ5の代替に、ポリイミド等のフィルムによって絶縁し
た誘電センサ、即ちフィルムセンサ14を、粘弾性治具
4に、フィルムセンサ形状に加工した溝15に配置する
ことにより、動的粘弾性と誘電特性の同時計測を行う。
フィルムセンサ14としては、Micromet社の誘
電センサ(商品名:チップセンサ)を使用することがで
きる。フィルムセンサは、1回の計測ごとの使い捨てる
タイプで簡易的な計測に適している。
を粘弾性治具(可動側)4のパラレルプレート1の中心
部に配置し、リード部17は粘弾性計測に影響を与えな
いように金属部品18で覆い、プレート1表面がフラッ
トになるようにする。
誘電計測センサ部を使い捨てにすることにより保守作業
を無くすことができる。従って、計測後のセンサの保守
性が向上し、分析作業効率を改善することができる。
0の実施形態について説明する。この実施形態は、誘電
センサ中央に熱電対をマウントし、この熱電対の計測温
度によってヒータを制御するものである。
ンプルに一番近い位置である誘電センサ5の中央に熱電
対21をマウントし、この熱電対の計測温度によって図
1に示すヒータ13を制御する。このように制御を行な
うことにより、動的粘弾性/誘電特性同時計測時の温度
精度が改善され、測定精度を向上させることができる。
態においては、動的粘弾性治具の可動側に誘電センサを
配置したが、動的粘弾性装置の機種によっては治具形状
やオーブンの配置によって検出側に誘電センサを配置せ
ざるを得ない場合がある。この時は、誘電センサのリー
ド線の張力が粘弾性に影響を与えないよう、リード線の
固定方法や材質を検討すると良い。
固定する緩衝材に有機材料を用いたが材料選定の際は、
緩衝材自体のクリープ変形には十分注意しなければなら
ない。必要によっては、鉛などの柔らかい金属を用いる
と同様の効果がある。
粘弾性治具固定部との間に調整用部材として金属材料か
らなる部材を配置したが、加工が可能であるならばセラ
ミックやガラスなどの無機材料からなる部材を用いても
かまわない。
ポリマー等のサンプルの形態変化に関わらず、動的粘弾
性と誘電特性の精密な相関データを計測することができ
る動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサを得ることが
できる。
図。
図。
図。
断面図。
図。
図。
図。
図。
図。
面図。
ンサの構成を示す側面図。
Claims (19)
- 【請求項1】被測定物を挟むためのプレートをそれぞれ
有する粘弾性測定治具の一方の側に誘電計測用櫛形電極
を有する誘電センサを配置することを特徴とする動的粘
弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項2】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記誘電センサは、可動側粘
弾性測定治具及び検出側粘弾性測定治具からなる前記粘
弾性測定治具のうち、可動側粘弾性測定治具の側に配置
されることを特徴とする動的粘弾性/誘電特性同時計測
用センサ。 - 【請求項3】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電計
測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、このセ
ラミック基板と前記粘弾性計測治具とを固定する固定手
段として、有機系耐熱材料からなる接着剤を用いること
を特徴とする動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項4】請求項3に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記接着剤は、線膨張係数を
低減するための無機材料を充填材として添加されたもの
であることを特徴とする動的粘弾性/誘電特性同時計測
用センサ。 - 【請求項5】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電計
測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、このセ
ラミック基板と前記粘弾性計測治具とを固定する固定手
段として、無機材料からなる接着剤を用いることを特徴
とする動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項6】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電計
測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、このセ
ラミック基板と前記粘弾性計測治具とを固定する固定手
段として、ねじを用いることを特徴とする動的粘弾性/
誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項7】請求項6に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記セラミック基板と前記粘
弾性計測治具との間に緩衝剤を挿入することを特徴とす
る動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項8】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電計
測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、このセ
ラミック基板と前記粘弾性計測治具とを固定する場合、
このセラミック基板と前記粘弾性計測治具の双方にR型
の凹凸溝を加工し、はめ込みによって粘弾性計測時に発
生するズレを防止することを特徴とする動的粘弾性/誘
電特性同時計測用センサ。 - 【請求項9】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性同
時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電計
測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、このセ
ラミック基板と前記粘弾性計測治具とを固定する場合、
このセラミック基板と前記粘弾性計測治具の双方に歯形
の凹凸溝を加工し、はめ込みによって粘弾性計測時に発
生するズレを防止することを特徴とする動的粘弾性/誘
電特性同時計測用センサ。 - 【請求項10】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電
計測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、前記
誘電計測用櫛形電極が前記セラミック基板上から凸状に
浮き上がるように加工したことを特徴とする動的粘弾性
/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項11】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサは前記誘電
計測用櫛形電極を支持するセラミック基板を有し、この
セラミック基板と前記粘弾性計測治具とを、調整用部材
を介して固定したことを特徴とする動的粘弾性/誘電特
性同時計測用センサ。 - 【請求項12】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、粘弾性/誘電特性計測後、
周囲温度を被測定物の軟化点以上に昇温させる手段を備
えたことを特徴とする動的粘弾性/誘電特性同時計測用
センサ。 - 【請求項13】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサの表面に、
離型剤を塗布したことを特徴とする動的粘弾性/誘電特
性同時計測用センサ。 - 【請求項14】被測定物を挟むためのプレートをそれぞ
れ有する粘弾性測定治具の一方の側のプレートに溝を形
成し、この溝に、フィルムによって絶縁した誘電センサ
を配置することを特徴とする動的粘弾性/誘電特性同時
計測用センサ。 - 【請求項15】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサのリード部
の端子台間に十分な距離を取り、空気によって絶縁する
ことを特徴とする動的粘弾性/誘電特性同時計測用セン
サ。 - 【請求項16】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサのリード部
の端子台を耐熱樹脂により封止絶縁することを特徴とす
る動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項17】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサのリード部
の端子台を無機材料により封止絶縁することを特徴とす
る動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項18】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサのリード線
を耐熱性有機材料で被覆線することを特徴とする動的粘
弾性/誘電特性同時計測用センサ。 - 【請求項19】請求項1に記載の動的粘弾性/誘電特性
同時計測用センサにおいて、前記誘電センサの中央に熱
電対をマウントし周囲温度の制御を行うことを特徴とす
る動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ。
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---|---|---|---|
JP35229498A JP3378519B2 (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35229498A JP3378519B2 (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ |
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JP3378519B2 JP3378519B2 (ja) | 2003-02-17 |
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JP35229498A Expired - Fee Related JP3378519B2 (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 動的粘弾性/誘電特性同時計測用センサ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009288049A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Sony Corp | 物性測定装置及び物性測定方法 |
-
1998
- 1998-12-11 JP JP35229498A patent/JP3378519B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009288049A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Sony Corp | 物性測定装置及び物性測定方法 |
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JP3378519B2 (ja) | 2003-02-17 |
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