JP2000180253A - 自動車乗員の重量検出システム - Google Patents

自動車乗員の重量検出システム

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JP2000180253A
JP2000180253A JP10352310A JP35231098A JP2000180253A JP 2000180253 A JP2000180253 A JP 2000180253A JP 10352310 A JP10352310 A JP 10352310A JP 35231098 A JP35231098 A JP 35231098A JP 2000180253 A JP2000180253 A JP 2000180253A
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森本  英夫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の重量を高い精度で検出する自動車乗員
の重量検出システムを提供することを課題とし、また、
乗員の重量や重心位置を高い精度で検出する自動車乗員
の重量検出システムを提供すること。 【解決手段】 自動車の乗員用座席シートの座部Z内に
荷重検出センサSを配置し、着座したときの乗員重量が
検出できるようにしてある。自動車の乗員用座席シート
の座部Z内に二個以上の荷重検出センサSを前後方向に
位置ずれさせて配置し、着座したときの乗員の重量及び
乗員の重心位置が検出できるようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車乗員の重
量検出システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のエアーバッグの動作によ
る二次事故の発生が問題となっているが、この問題の発
生は主として乗員の大人・子供や乗員の重心位置にかか
わらずエアーバッグの動作が同じであることに起因して
いる。
【0003】そこで、自動車業界では上記二次事故から
乗員を保護するため、乗員の重量や乗員の重心位置を検
出し、そのデータを基にエアーバッグ動作を制御すると
いう手段を自動車に付加させようとしている。
【0004】しかしながら、乗員の重量や重心位置を高
い精度で検出する自動車乗員の重量検出システムは今の
ところ存在しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、乗員の重量を高い精度で検出する自動車乗員の重量
検出システムを提供することを課題とし、また、乗員の
重量や重心位置を高い精度で検出する自動車乗員の重量
検出システムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(請求項1記載の発明)
この発明の自動車乗員の重量検出システムは、自動車の
乗員用座席シートの座部内に荷重検出センサを配置し、
着座したときの乗員重量が検出できるようにしてある。 (請求項2記載の発明)この発明の自動車乗員の重量検
出システムは、自動車の乗員用座席シートの座部内に二
個以上の荷重検出センサを前後方向に位置ずれさせて配
置し、着座したときの乗員の重量及び乗員の重心位置が
検出できるようにしてある。 (請求項3記載の発明)この発明の自動車乗員の重量検
出システムは、上記請求項1又は2の発明に関して、荷
重検出センサの上方にインサートパネルを配置させ、乗
員が着座したときの乗員重量がインサートパネルを介し
て各荷重検出センサに作用するようにしてある。 (請求項4記載の発明)この発明の自動車乗員の重量検
出システムは、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の
発明に関して、荷重検出センサが、静電容量式センサで
ある。 (請求項5記載の発明)この発明の自動車乗員の重量検
出システムは、上記請求項4記載の発明に関して、静電
容量式センサは、可変・固定静電容量部にそれぞれ固定
抵抗を組み合わせて成る二つの時定数回路を有すると共
にこれら両時定数回路からの出力をロジックICに入力
するものとし、更に、両時定数回路に同期する方形波又
は正弦波の入力クロックを入力したものとしてあり、乗
員重量による可変静電容量部の静電容量の変化に伴う時
定数回路の時定数の変化に応じて、ロジックICの出力
クロックのデューティ%が変化するようにしてある。 (請求項6記載の発明)この発明の自動車乗員の重量検
出システムは、上記請求項4記載の発明に関して、静電
容量式センサは、可変・固定静電容量部にそれぞれ固定
抵抗を組み合わせて成る二つの時定数回路を有すると共
にこれら両時定数回路からの出力をロジックICに入力
するものとし、更に、各時定数回路に位相をずらせた方
形波又は正弦波の入力クロックを入力したものとしてあ
り、乗員重量による可変静電容量部の静電容量の変化に
伴う時定数回路の時定数の変化に応じて、ロジックIC
の出力クロックのデューティ%が変化するようにしてあ
る。 (請求項7記載の発明)この発明の自動車乗員の重量検
出システムは、上記請求項5又は6記載の発明に関し
て、ロジックICが、排他的論理和回路である。
【0007】なお、上記発明の自動車乗員の重量検出シ
ステムの機能については、以下の発明の実施の形態の欄
で詳述する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。
【0009】図1は、重量検出システムを有する自動車
の座席シートを示しており、図2は前記座席シートの分
解斜視図である。〔自動車乗員の重量検出システムの全体構成について〕
この自動車乗員の重量検出システムは、図1や図2に示
すように、自動車の座席シートの座部Z内に四個の静電
容量式センサSを配置させて成るもので、前記座席シー
トの座部Zは具体的には図2や図3に示す如く、フレー
ムFと、前記フレームF上の四隅に配置された上記静電
容量式センサSと、前記静電容量式センサSの上方に配
置されたインサートパネルIPと、前記インサートパネ
ルIP上に載置されたパットPと、前述した全ての構造
物を包み込む化粧カバーCとを具備するものとしてあ
る。なお、上記した座席シートの座部Zは、図1に示す
如く床に固定された脚部Lに対してスライドレールSR
を介して前後に移動できるようになっている。〔フレームFの構成について〕 フレームFは、図2に示
すように、スライドレールSRを介して脚部L上に取り
付けられており、静電容量式センサSによる重量測定に
関しての再現性を良好なものとするために剛性の高いも
のとしてある。なお、剛性を有し且つ静電容量式センサ
Sを確実に固定できるものであればフレームFを皿状の
パンにかえることができる。〔静電容量式センサSについて〕 静電容量式センサS
は、図4に示すように、可変・固定静電容量部C1,C
2をそれぞれ固定抵抗R1,R2と組み合わせて時定数
回路T1,T2を構成すると共に、これら時定数回路T
1,T2からの出力をEX−ORロジックIC〔符号R
IC〕の入力部に接続して構成してあり、同期した方形
波又は正弦波である入力クロックCLIを前記時定数回
路T1,T2に入力している。なお、この静電容量式セ
ンサSでは、EX−ORロジックIC〔符号RIC〕か
らの出力をローパスフィルタLFに入力することにより
アナログ出力に変換するようにしてある。
【0010】可変静電容量部C1は、図3に示すよう
に、上面に電極10が配置された基板1と、前記基板1
上に平行配置され且つ接地(0V)された鋼板製の電極
板2と、前記電極10と電極板2との間にギャップGを
設けるためのスペーサ3と、前記基板1、電極板2及び
スペーサ3を一体化するリベット4とから構成されてお
り、基板1が接触する態様で上記したフレームFに固定
されている。なお、上記基板1には、図3に示すように
可変静電容量部C1以外の静電容量式センサSの構成部
品(固定静電容量部C2、固定抵抗R1,R2、EX−
ORロジックIC〔RIC〕等)も配置されている。
【0011】したがって、この静電容量式センサSで
は、図5に示すように、乗員重量による押圧力がインサ
ートパネルIPを介して電極板2に作用して当該電極板
2が電極10に変形する態様で接近すると、図6の実線
から二点鎖線に示した如く時定数回路T1の時定数の変
化に応じて、EX−ORロジックIC〔RIC〕の出力
クロックCLOのデューティdo%が変化し、これによ
り上記押圧力によって生じる可変静電容量C1の静電容
量の変化を電圧出力の変化として検出できる。そして、
前記電圧出力の変化はローパスフィルタLFによりアナ
ログ電圧出力として出力される。
【0012】また、この自動車の座席シートでは四個の
静電容量式センサSを設けてあるが、これは四個の静電
容量式センサSの出力を図7に示すように、マイコンM
Cに入力することにより、四個の静電容量式センサS
からの電圧出力を和算することによって座席シートに座
った乗員重量を測定できるようにしてあり、四個の各
静電容量式センサSからのそれぞれの電圧出力の大きさ
により座席シートに座った乗員の重心位置がある程度検
知できるようにしてある。〔インサートパネルIPの構成について〕 インサートパ
ネルIPは、図2や図3に示すように、基本的には平面
板であるが、四つの静電容量式センサSにおける電極板
2の中央部と対応する位置に突起tを設けてある。な
お、前記突起tは、乗員からの荷重により電極板2を効
率良く弾性変形させ且つ乗員重量による押圧力と電圧出
力との関係を直線的なものとするためのものであるが、
センサの再現性を考慮して突起tが電極板2の中央と接
触しているようにインサートパネルIPの平面視上の位
置を拘束してある。また、上記した突起tは、図8に示
すように、リベットRVの頭部を利用して形成させるよ
うにしてもよい。〔パットP及び化粧カバーCについて〕 パットP及び化
粧カバーCは、本件発明に影響を与えるものではない従
来からのもの採用しているので、説明は省略する。〔この自動車乗員の重量検出システムの機能について〕
この自動車乗員の重量検出システムは上記のような構成
としてあるので、座席シートの座部Zに乗員が着座する
と、瞬時に乗員の重量を測定できると共に乗員の重心位
置がある程度検知できる。つまり、乗員が大人か子供か
が検知でき、また、乗員が重心を前に位置させている姿
勢であるかシートにもたれかかっている姿勢であるかが
検知できる。
【0013】また、上記静電容量式センサSは、可変静
電容量部C1がその構成上抵コストであり且つ、固定静
電容量部C2、固定抵抗R1,R2、EX−ORロジッ
クIC〔RIC〕が市販品で安価であることから、重量
検出システム全体として非常に安価である。
【0014】さらに、上記重量検出システムは従来の座
席シートの座部Zに、上記した構成が簡単な四個の静電
容量式センサSと、インサートパネルIPとを付加する
だけであるから、取り付けが非常に容易である。 〔他の実施形態〕図4の静電容量式センサの回路にかえ
て、図9の回路を採用することができる。この図9の回
路では、時定数回路T1,T2に位相をずらせた方形波
又は正弦波の入力クロックCLIを入力するようにして
いる。なお、動作原理は図4のものとほぼ同様である。
【0015】上記実施形態において、静電容量式センサ
にかえて他の形式の荷重センサを採用することができ
る。
【0016】
【発明の効果】この発明は上記構成を有するものである
から以下の効果を奏する。
【0017】発明の実施の形態段の欄の説明から明らか
なように、乗員の重量を高い精度で検出する自動車乗員
の重量検出システムを提供でき、また、乗員の重量や重
心位置を高い精度で検出する自動車乗員の重量検出シス
テムを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動車乗員の重量検出システムを付
加した自動車の座席シートの斜視図。
【図2】上記重量検出システムの主要部の分解斜視図。
【図3】上記重量検出システムの可変静電容量部の拡大
断面図。
【図4】上記重量検出システムの静電容量式センサの回
路図。
【図5】上記座席シートの座部に乗員重量が作用した状
態の拡大断面図。
【図6】上記静電容量式センサを使用した場合の入力ク
ロック、出力クロック等の関係を示す説明図。
【図7】上記静電容量式センサからの出力を所謂マイコ
ンにより加算等する回路のブロック図。
【図8】他の実施形態の可変静電容量部の断面図。
【図9】他の実施形態の静電容量式センサの回路図。
【符号の説明】
Z 座部 IP インサートポネル S 静電容量式センサ R1 固定抵抗 R2 固定抵抗 C1 可変静電容量部 C2 固定静電容量部 T1 時定数回路 T2 時定数回路 RIC EX−ORロジックIC(排他的論理和回路) CLI 入力クロック CLO 出力クロック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の乗員用座席シートの座部内に荷
    重検出センサを配置し、着座したときの乗員重量が検出
    できるようにしてある自動車乗員の重量検出システム。
  2. 【請求項2】 自動車の乗員用座席シートの座部内に二
    個以上の荷重検出センサを前後方向に位置ずれさせて配
    置し、着座したときの乗員の重量及び乗員の重心位置が
    検出できるようにしてある自動車乗員の重量検出システ
    ム。
  3. 【請求項3】 荷重検出センサの上方にインサートパネ
    ルを配置させ、乗員が着座したときの乗員重量がインサ
    ートパネルを介して各荷重検出センサに作用するように
    してあることを特徴とする請求項1又は2記載の自動車
    乗員の重量検出システム。
  4. 【請求項4】 荷重検出センサが、静電容量式センサで
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の自動車乗員の重量検出システム。
  5. 【請求項5】 静電容量式センサは、可変・固定静電容
    量部にそれぞれ固定抵抗を組み合わせて成る二つの時定
    数回路を有すると共にこれら両時定数回路からの出力を
    ロジックICに入力するものとし、更に、両時定数回路
    に同期する方形波又は正弦波の入力クロックを入力した
    ものとしてあり、乗員重量による可変静電容量部の静電
    容量の変化に伴う時定数回路の時定数の変化に応じて、
    ロジックICの出力クロックのデューティ%が変化する
    ようにしてあることを特徴とする請求項4記載の自動車
    乗員の重量検出システム。
  6. 【請求項6】 静電容量式センサは、可変・固定静電容
    量部にそれぞれ固定抵抗を組み合わせて成る二つの時定
    数回路を有すると共にこれら両時定数回路からの出力を
    ロジックICに入力するものとし、更に、各時定数回路
    に位相をずらせた方形波又は正弦波の入力クロックを入
    力したものとしてあり、乗員重量による可変静電容量部
    の静電容量の変化に伴う時定数回路の時定数の変化に応
    じて、ロジックICの出力クロックのデューティ%が変
    化するようにしてあることを特徴とする請求項4記載の
    自動車乗員の重量検出システム。
  7. 【請求項7】 ロジックICが、排他的論理和回路であ
    ることを特徴とする請求項5又は6記載の自動車乗員の
    重量検出システム。
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