JP2000176021A - バル―ンカテ―テル - Google Patents
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- A61M25/10—Balloon catheters
- A61M25/104—Balloon catheters used for angioplasty
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- A61M25/005—Catheters; Hollow probes characterised by structural features with embedded materials for reinforcement, e.g. wires, coils, braids
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 非常に小さい血管、特に脳血管系に導入する
のに適した小径、かつフレキシブルなバルーンカテーテ
ルを提供する。 【解決手段】 この発明のバルーンカテーテルは、経皮
経管血管形成術に適用可能、あるいは補強ステントをヒ
トの血管内に配置するために使用可能であり、血管系の
中にカテーテルを誘導するために、剛性が変化したカテ
ーテル部分を持つ。このカテーテル部分は、編組み層３
２によって補強された相対的に剛い近位部２４と、単一
の螺旋状ワイヤからなるコイル３６によって補強された
より一層フレキシブルな遠位部２２とを有し、相対的に
剛い近位部はガイドワイヤに沿って送られるので、より
フレキシブルな遠位部を蛇行した血管系の中で誘導する
ことができる。
のに適した小径、かつフレキシブルなバルーンカテーテ
ルを提供する。 【解決手段】 この発明のバルーンカテーテルは、経皮
経管血管形成術に適用可能、あるいは補強ステントをヒ
トの血管内に配置するために使用可能であり、血管系の
中にカテーテルを誘導するために、剛性が変化したカテ
ーテル部分を持つ。このカテーテル部分は、編組み層３
２によって補強された相対的に剛い近位部２４と、単一
の螺旋状ワイヤからなるコイル３６によって補強された
より一層フレキシブルな遠位部２２とを有し、相対的に
剛い近位部はガイドワイヤに沿って送られるので、より
フレキシブルな遠位部を蛇行した血管系の中で誘導する
ことができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、経皮経管血管形
成術に適用可能な、あるいは補強ステントを血管内に配
置及び膨張させるバルーンカテーテルに関する。特に、
この発明は脳にある小血管の処置にとりわけ適合してお
り、また血管内に永久的閉塞デバイスを配置するに先立
って一時的に血管を塞ぎ、閉塞によってもたらされる結
果を事前に評価すること等にも使用できよう。
成術に適用可能な、あるいは補強ステントを血管内に配
置及び膨張させるバルーンカテーテルに関する。特に、
この発明は脳にある小血管の処置にとりわけ適合してお
り、また血管内に永久的閉塞デバイスを配置するに先立
って一時的に血管を塞ぎ、閉塞によってもたらされる結
果を事前に評価すること等にも使用できよう。
【０００２】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】医療
用カテーテルは、例えば診断法や薬物送達、排膿（排
液）及び潅流等が含まれるインターベンショナルセラピ
ー（介入治療）等、多種多様な目的に対して存在してい
る。それらの目的の各々に対応したカテーテルは、血管
系に沿って該カテーテルが導かれることで、患者の体内
にある多数の標的部位に導入されよう。多種多様な特定
のカテーテルの設計は、そのような異なる用途に対して
提案されている。
用カテーテルは、例えば診断法や薬物送達、排膿（排
液）及び潅流等が含まれるインターベンショナルセラピ
ー（介入治療）等、多種多様な目的に対して存在してい
る。それらの目的の各々に対応したカテーテルは、血管
系に沿って該カテーテルが導かれることで、患者の体内
にある多数の標的部位に導入されよう。多種多様な特定
のカテーテルの設計は、そのような異なる用途に対して
提案されている。
【０００３】この発明にとって特に関心があることは、
小径かつ管状のアクセスカテーテルが、動脈瘤、腫瘍、
動静脈奇形及びフィステルのイメージング（画像化）及
び処置等、脳内の血管に対する診断及びインターベンシ
ョナルセラピー技術のために現在使用されているという
ことである。このような技術では、使用されるカテーテ
ルに対して数多くの要求が出ている。第一の要求は寸法
である。脳の血管は、しばしば数ミリ以下ほどの小径で
あり、１フレンチ（０．３３ｍｍ）ほどの小さな外径を
持つカテーテルが求められる。小径であることに加え
て、脳血管系は高度に蛇行しており、脳の血管で使用す
るカテーテルは蛇行している領域を通過するために、か
なりフレキシブルなもの（特にカテーテルの遠位部が）
であることが必要である。しかし、カテーテルの位置決
めが難しいので、少なくともカテーテルの近位部に対し
て高い引張強度及びカラム強度を与えることが望まれ
る。また、脳の血管は相対的に脆いので、傷害を防ぐた
めにカテーテルは柔らかく、かつ外傷を与えない表面形
状を有することが望まれる。
小径かつ管状のアクセスカテーテルが、動脈瘤、腫瘍、
動静脈奇形及びフィステルのイメージング（画像化）及
び処置等、脳内の血管に対する診断及びインターベンシ
ョナルセラピー技術のために現在使用されているという
ことである。このような技術では、使用されるカテーテ
ルに対して数多くの要求が出ている。第一の要求は寸法
である。脳の血管は、しばしば数ミリ以下ほどの小径で
あり、１フレンチ（０．３３ｍｍ）ほどの小さな外径を
持つカテーテルが求められる。小径であることに加え
て、脳血管系は高度に蛇行しており、脳の血管で使用す
るカテーテルは蛇行している領域を通過するために、か
なりフレキシブルなもの（特にカテーテルの遠位部が）
であることが必要である。しかし、カテーテルの位置決
めが難しいので、少なくともカテーテルの近位部に対し
て高い引張強度及びカラム強度を与えることが望まれ
る。また、脳の血管は相対的に脆いので、傷害を防ぐた
めにカテーテルは柔らかく、かつ外傷を与えない表面形
状を有することが望まれる。
【０００４】したがって、非常に小さい血管、特に脳血
管系に導入するのに適した、改善された小径、かつフレ
キシブルなバルーンカテーテルを提供することが望まれ
る。そのようなバルーンカテーテルは、脳血管系の蛇行
領域にアクセスするのを可能とする十分なフレキシビリ
ティ（可とう性、柔軟性、屈曲性）を持ち、一方で十分
な引張強度、カラム強度及びフープ(hoop)強度を保持し
なければならない。このような改善されたカテーテル
は、強化された位置決め特性、例えば血管の中を押し進
む能力(pushability)やトルク能力(torqueability)も持
つべきである。高圧の流体を導入した際に破裂及び破損
することがないように、カテーテルの壁の一部または全
体に渡って改善された壁強度を持つことが望ましいであ
ろう。
管系に導入するのに適した、改善された小径、かつフレ
キシブルなバルーンカテーテルを提供することが望まれ
る。そのようなバルーンカテーテルは、脳血管系の蛇行
領域にアクセスするのを可能とする十分なフレキシビリ
ティ（可とう性、柔軟性、屈曲性）を持ち、一方で十分
な引張強度、カラム強度及びフープ(hoop)強度を保持し
なければならない。このような改善されたカテーテル
は、強化された位置決め特性、例えば血管の中を押し進
む能力(pushability)やトルク能力(torqueability)も持
つべきである。高圧の流体を導入した際に破裂及び破損
することがないように、カテーテルの壁の一部または全
体に渡って改善された壁強度を持つことが望ましいであ
ろう。
【０００５】米国特許第４，７３９，７６８号は、内層
と外層とを有し、かつ相対的により一層フレキシブルな
遠位端を形成するために内層の先端が外層の先端よりも
近位にあるカテーテルを開示している。国際特許出願第
９１／１７７８２号は、低摩擦面を有する編組み補強遠
位端を持つカテーテルを開示している。国際特許出願第
９３／０２７３３号は、異なる剛性を示す４つの領域を
持つカテーテルを開示している。編組みか、さもなくば
何らかの補強されたカテーテル構造は、米国特許第３，
４１６，５３１号、同第３，９２４、６３２号、同第
４，４２５，９１９号、同第４，５８６，９２３号、同
第４，７６４，３２４号、同第４，８１７，６１３号、
同第４，８９９，７８７号、同第５，０４５，０７２
号、同第５，０５７，０９２号、同第５，０６１，２５
７号、さらに欧州特許第５５５０８８号に開示されてい
る。Sｏｌａｎｏらの米国特許第４，９２１，４７８号
は、開口した中心管腔(lumen)と特定の形状を有するバ
ルーンとを持つ脳血管バルーンカテーテルを開示してい
る。
と外層とを有し、かつ相対的により一層フレキシブルな
遠位端を形成するために内層の先端が外層の先端よりも
近位にあるカテーテルを開示している。国際特許出願第
９１／１７７８２号は、低摩擦面を有する編組み補強遠
位端を持つカテーテルを開示している。国際特許出願第
９３／０２７３３号は、異なる剛性を示す４つの領域を
持つカテーテルを開示している。編組みか、さもなくば
何らかの補強されたカテーテル構造は、米国特許第３，
４１６，５３１号、同第３，９２４、６３２号、同第
４，４２５，９１９号、同第４，５８６，９２３号、同
第４，７６４，３２４号、同第４，８１７，６１３号、
同第４，８９９，７８７号、同第５，０４５，０７２
号、同第５，０５７，０９２号、同第５，０６１，２５
７号、さらに欧州特許第５５５０８８号に開示されてい
る。Sｏｌａｎｏらの米国特許第４，９２１，４７８号
は、開口した中心管腔(lumen)と特定の形状を有するバ
ルーンとを持つ脳血管バルーンカテーテルを開示してい
る。
【０００６】米国特許第４，９７６，６９０号は、相対
的に剛い近位部とよりフレキシブルな遠位部とを持つバ
ルーンカテーテルを提供するために、カテーテルの壁厚
及び直径を様々な大きさにして剛性が変化する血管形成
カテーテルを開示している。
的に剛い近位部とよりフレキシブルな遠位部とを持つバ
ルーンカテーテルを提供するために、カテーテルの壁厚
及び直径を様々な大きさにして剛性が変化する血管形成
カテーテルを開示している。
【０００７】米国特許第５，７２８，０６５号は、相対
的に剛い近位部を設けるために、カテーテルの内側管体
の長手方向に沿って組み込まれた平坦な螺旋コイルを有
するバルーンカテーテルを開示している。さらに、より
一層フレキシブルな遠位部を提供するために、この螺旋
コイルの周期的に形成された各円弧部分はカテーテルの
遠位部で互いに離間している。
的に剛い近位部を設けるために、カテーテルの内側管体
の長手方向に沿って組み込まれた平坦な螺旋コイルを有
するバルーンカテーテルを開示している。さらに、より
一層フレキシブルな遠位部を提供するために、この螺旋
コイルの周期的に形成された各円弧部分はカテーテルの
遠位部で互いに離間している。
【０００８】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明に基づくバルーンカテーテルは、内側カテーテル
本体を持つもので、該内側カテーテル本体は、内側管状
部材と、該内側管状部材を覆うようにして設けられ、内
側管状部材の近位端から延びるとともに、内側管状部材
の遠位先端から近位端に向けて約１０ｃｍ乃至７０ｃｍ
のところで遠位端が終わる編組み(braided)補強層とを
有する。また、単一の金属ワイヤから成る捲状（コイル
状）補強層が螺旋状に形成されて、内側管状部材の残り
の部分を覆うようにして、すなわち編組み補強層の遠位
端から内側管状部材の遠位端付近まで延びるようにして
設けられる。軟質ポリマー材料からなる外層が、編組み
補強層と捲状補強層とを覆うようにして形成され、おお
むね内側管状部材の近位端から遠位端まで延びる。バル
ーンカテーテルはまた、内側管状部材を覆うようにして
同軸的に形成された外側管状部材を有しており、内側管
状部材と外側管状部材との間に膨張用管腔を形成する。
本体部と該本体部分から延びる近位部及び遠位部とを有
する膨張可能なバルーンは、内側管状部材の遠位端を同
軸的に覆うように延び、バルーンの近位端は外側管状部
材の近位端に対して液漏れが生じないほどの気密さで封
止されている。膨張可能なバルーンの遠位端は、内側管
状部材の近位端に対して液漏れが生じないほどの気密さ
で封止されている。さらに、結合手段、例えばＹ字型管
継手は該Ｙ字型管継手を貫く管腔を有し、外側管状部材
の近位端に装着される。また、Ｙ字型管継手の管腔は、
外側管状部材と内側管状部材との間の膨張用管腔と、流
体が流れるように連通している。それによって、Ｙ字型
管継手に注入した流体が外側管状部材と内側管状部材と
の間の膨張用管腔を通過してバルーンを膨らませること
が可能となる。
本発明に基づくバルーンカテーテルは、内側カテーテル
本体を持つもので、該内側カテーテル本体は、内側管状
部材と、該内側管状部材を覆うようにして設けられ、内
側管状部材の近位端から延びるとともに、内側管状部材
の遠位先端から近位端に向けて約１０ｃｍ乃至７０ｃｍ
のところで遠位端が終わる編組み(braided)補強層とを
有する。また、単一の金属ワイヤから成る捲状（コイル
状）補強層が螺旋状に形成されて、内側管状部材の残り
の部分を覆うようにして、すなわち編組み補強層の遠位
端から内側管状部材の遠位端付近まで延びるようにして
設けられる。軟質ポリマー材料からなる外層が、編組み
補強層と捲状補強層とを覆うようにして形成され、おお
むね内側管状部材の近位端から遠位端まで延びる。バル
ーンカテーテルはまた、内側管状部材を覆うようにして
同軸的に形成された外側管状部材を有しており、内側管
状部材と外側管状部材との間に膨張用管腔を形成する。
本体部と該本体部分から延びる近位部及び遠位部とを有
する膨張可能なバルーンは、内側管状部材の遠位端を同
軸的に覆うように延び、バルーンの近位端は外側管状部
材の近位端に対して液漏れが生じないほどの気密さで封
止されている。膨張可能なバルーンの遠位端は、内側管
状部材の近位端に対して液漏れが生じないほどの気密さ
で封止されている。さらに、結合手段、例えばＹ字型管
継手は該Ｙ字型管継手を貫く管腔を有し、外側管状部材
の近位端に装着される。また、Ｙ字型管継手の管腔は、
外側管状部材と内側管状部材との間の膨張用管腔と、流
体が流れるように連通している。それによって、Ｙ字型
管継手に注入した流体が外側管状部材と内側管状部材と
の間の膨張用管腔を通過してバルーンを膨らませること
が可能となる。
【０００９】本発明の別の態様では、編組み補強層は所
定のストランドを編むことで内側管状部材を包むことよ
って形成される層である。好ましくは、所定のストラン
ドはステンレススチール製のワイヤである。
定のストランドを編むことで内側管状部材を包むことよ
って形成される層である。好ましくは、所定のストラン
ドはステンレススチール製のワイヤである。
【００１０】本発明の別の態様では、捲状補強層は内側
管状部材を螺旋状に包む円形断面の単一ワイヤからなる
もので、好ましくはこのワイヤは白金ワイヤからなる。
管状部材を螺旋状に包む円形断面の単一ワイヤからなる
もので、好ましくはこのワイヤは白金ワイヤからなる。
【００１１】本発明の別の態様では、外側管状部材は近
位部及び遠位部を有し、外側管状部材の遠位部の外径は
外側管状部の近位端の外径よりも小さい。好ましくは、
外側管状部材の遠位部の内径は、外側管状部材の近位部
の内径よりも小さい。
位部及び遠位部を有し、外側管状部材の遠位部の外径は
外側管状部の近位端の外径よりも小さい。好ましくは、
外側管状部材の遠位部の内径は、外側管状部材の近位部
の内径よりも小さい。
【００１２】したがって、このようなバルーンカテーテ
ルのカテーテル部分の構成によって、カテーテル本体の
近位部は相対的に剛性を保っていることから、ヒト体内
の血管系にカテーテルを挿入して押し進めることが可能
となる。また、カテーテル本体の遠位部はヒト体内の非
常に蛇行した血管をたどれるように、非常にフレキシブ
ルとなるように構成されている。
ルのカテーテル部分の構成によって、カテーテル本体の
近位部は相対的に剛性を保っていることから、ヒト体内
の血管系にカテーテルを挿入して押し進めることが可能
となる。また、カテーテル本体の遠位部はヒト体内の非
常に蛇行した血管をたどれるように、非常にフレキシブ
ルとなるように構成されている。
【００１３】図１は、本発明に基づくバルーンカテーテ
ルの概略的構成を説明するための模式的部分断面図であ
る。バルーンカテーテル２は、近位端部６と遠位端部８
とを持つ外側管状部在である外装(outer sheath)４を有
する。結合手段である二口管継手（Ｙ字型管継手）１０
は、外装４の近位端部６に結合している。本体部１４、
近位部１８及び遠位部１６を有する膨張可能なバルーン
１２は、近位部１８によって外装４の遠位端部８に固定
されている。一方、膨張可能なバルーンの遠位部１６は
内側管状部材２０の遠位端に固定されている。図に示す
ように、外装４は径の異なる遠位部２２と近位部２４と
を有する。この近位部２４は、デュロメータの値が７５
Ｄであるナイロンから形成されている。また、遠位部２
２はデュロメータの値が６５Ｄであるポリウレタンから
形成されている。また、外装４の近位部２４の外径は約
０．１０９ｃｍ（約０．０４３インチ）、内径は約０．
０９７ｃｍ（約０．０３８インチ）である。その結果、
外装４の近位部２４の肉厚は約０．００６４ｃｍ（約
０．００２５インチ）である。一方、外装４の遠位部２
２の外径は約０．０９３ｃｍ（約０．０３６５イン
チ）、内径は約０．０８ｃｍ（約０．０３１５インチ）
である。その結果、外装４の遠位部２２の肉厚は約０．
００６４ｃｍ（約０．００２５インチ）である。外装４
の遠位部２２の径を減少させることで、カテーテルの遠
位部はより一層フレキシブルになるので、ヒト体内の蛇
行した血管の中を容易に通過することが可能となろう。
ルの概略的構成を説明するための模式的部分断面図であ
る。バルーンカテーテル２は、近位端部６と遠位端部８
とを持つ外側管状部在である外装(outer sheath)４を有
する。結合手段である二口管継手（Ｙ字型管継手）１０
は、外装４の近位端部６に結合している。本体部１４、
近位部１８及び遠位部１６を有する膨張可能なバルーン
１２は、近位部１８によって外装４の遠位端部８に固定
されている。一方、膨張可能なバルーンの遠位部１６は
内側管状部材２０の遠位端に固定されている。図に示す
ように、外装４は径の異なる遠位部２２と近位部２４と
を有する。この近位部２４は、デュロメータの値が７５
Ｄであるナイロンから形成されている。また、遠位部２
２はデュロメータの値が６５Ｄであるポリウレタンから
形成されている。また、外装４の近位部２４の外径は約
０．１０９ｃｍ（約０．０４３インチ）、内径は約０．
０９７ｃｍ（約０．０３８インチ）である。その結果、
外装４の近位部２４の肉厚は約０．００６４ｃｍ（約
０．００２５インチ）である。一方、外装４の遠位部２
２の外径は約０．０９３ｃｍ（約０．０３６５イン
チ）、内径は約０．０８ｃｍ（約０．０３１５インチ）
である。その結果、外装４の遠位部２２の肉厚は約０．
００６４ｃｍ（約０．００２５インチ）である。外装４
の遠位部２２の径を減少させることで、カテーテルの遠
位部はより一層フレキシブルになるので、ヒト体内の蛇
行した血管の中を容易に通過することが可能となろう。
【００１４】最も重要なことは、本発明によって内側管
状部材２０あるいは内側本体の構成が改善されるという
ことである。内側管状部材２０は、薄い内層２６と、該
内層２６の表面に設けられた補強層２８と、内層２６及
び補強層２８を包むとともに補強層２８を内層２６につ
ける軟質の外層３０とを有する。補強層２８は編組みス
テンレススチールワイヤから形成された近位補強層３２
と、螺旋状（コイル状）に巻かれた単一の白金ワイヤか
ら形成された遠位補強層３６とからなる。軟質の外層３
０は、補強層２８に熱接着されている。したがって、編
組みステンレススチールワイヤから形成された近位補強
層３２によって形成された内側管状部材２０の部分を有
するカテーテルの近位部ではカテーテルは相対的に剛く
なり、相対的に高いカラム強度を持つようになるので、
ヒトの体内の血管系にカテーテルを挿入し、かつ押し進
めることが容易にできよう。一方、カテーテルの遠位部
は、単一の螺旋状に巻かれたワイヤからなる遠位位補強
層３６を持つ内側管状部材２０の部分によって形成さ
れ、捩れ(kinking)に耐えるために十分な剛性を持つ一
方で、それでもなお非常にフレキシブルであって、蛇行
した血管内をくまなく移動することが可能である。
状部材２０あるいは内側本体の構成が改善されるという
ことである。内側管状部材２０は、薄い内層２６と、該
内層２６の表面に設けられた補強層２８と、内層２６及
び補強層２８を包むとともに補強層２８を内層２６につ
ける軟質の外層３０とを有する。補強層２８は編組みス
テンレススチールワイヤから形成された近位補強層３２
と、螺旋状（コイル状）に巻かれた単一の白金ワイヤか
ら形成された遠位補強層３６とからなる。軟質の外層３
０は、補強層２８に熱接着されている。したがって、編
組みステンレススチールワイヤから形成された近位補強
層３２によって形成された内側管状部材２０の部分を有
するカテーテルの近位部ではカテーテルは相対的に剛く
なり、相対的に高いカラム強度を持つようになるので、
ヒトの体内の血管系にカテーテルを挿入し、かつ押し進
めることが容易にできよう。一方、カテーテルの遠位部
は、単一の螺旋状に巻かれたワイヤからなる遠位位補強
層３６を持つ内側管状部材２０の部分によって形成さ
れ、捩れ(kinking)に耐えるために十分な剛性を持つ一
方で、それでもなお非常にフレキシブルであって、蛇行
した血管内をくまなく移動することが可能である。
【００１５】ここで容易に理解されるように、図１に示
したようなバルーンカテーテルで、カテーテルの近位部
は径が大きくなった外装４の部分と編組みステンレスス
チールワイヤからなる補強層３２を２枚のポリマー層
（内層２６及び外層３０）の間に接着することで形成さ
れた内側管状部材２０とによって形成される。それによ
って、カテーテルの近位部は、相対的に高いカラム強度
を持つという特性を示す。カテーテルの遠位部は、外径
及び内径の両方が減少した外装４で形成され、また２枚
のポリマー層（内層２６及び外層３０）の間に結合した
単一螺旋捲状ワイヤからなる補強層３６で形成される
が、非常にフレキシブルであることはかわりない。
したようなバルーンカテーテルで、カテーテルの近位部
は径が大きくなった外装４の部分と編組みステンレスス
チールワイヤからなる補強層３２を２枚のポリマー層
（内層２６及び外層３０）の間に接着することで形成さ
れた内側管状部材２０とによって形成される。それによ
って、カテーテルの近位部は、相対的に高いカラム強度
を持つという特性を示す。カテーテルの遠位部は、外径
及び内径の両方が減少した外装４で形成され、また２枚
のポリマー層（内層２６及び外層３０）の間に結合した
単一螺旋捲状ワイヤからなる補強層３６で形成される
が、非常にフレキシブルであることはかわりない。
【００１６】本発明の好ましい実施形態では、外装４は
ポリウレタン材料から形成され、また膨張可能なバルー
ン１２はシリコーン材料から形成される。外装４の近位
部の外径は０．１０９ｃｍ（約０．０４３インチ）、内
径は約０．０９７ｃｍ（約０．０３８インチ）である。
外装４の遠位部は外径が約０．０９３ｃｍ（約０．０３
６５インチ）、内径が約０．０８０ｃｍ（約０．０３１
５インチ）である。さらに、内側管状部材２０の薄い内
層２６はポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）材料
から形成され、厚さは約０．００３８ｃｍ（約０．００
１５インチ）である。内側管状部材２０の軟質の外層３
０は、好ましくはポリウレタン材料から形成され、厚さ
は約０．００６４ｃｍ（約０．００２５インチ）であ
る。
ポリウレタン材料から形成され、また膨張可能なバルー
ン１２はシリコーン材料から形成される。外装４の近位
部の外径は０．１０９ｃｍ（約０．０４３インチ）、内
径は約０．０９７ｃｍ（約０．０３８インチ）である。
外装４の遠位部は外径が約０．０９３ｃｍ（約０．０３
６５インチ）、内径が約０．０８０ｃｍ（約０．０３１
５インチ）である。さらに、内側管状部材２０の薄い内
層２６はポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）材料
から形成され、厚さは約０．００３８ｃｍ（約０．００
１５インチ）である。内側管状部材２０の軟質の外層３
０は、好ましくはポリウレタン材料から形成され、厚さ
は約０．００６４ｃｍ（約０．００２５インチ）であ
る。
【００１７】遠位補強層３４の螺旋状に巻かれたコイル
は、円形の断面を有し、また直径が約０．００３８ｃｍ
（約０．００１５インチ）の白金ワイヤによって形成さ
れる。一方、近位補強層３２の編組みは円形断面を有す
るステンレススチールから形成される。ステンレススチ
ール製編組みを形成しているワイヤは、直径が約０．０
０３８ｃｍ（約０．００１５インチ）である。
は、円形の断面を有し、また直径が約０．００３８ｃｍ
（約０．００１５インチ）の白金ワイヤによって形成さ
れる。一方、近位補強層３２の編組みは円形断面を有す
るステンレススチールから形成される。ステンレススチ
ール製編組みを形成しているワイヤは、直径が約０．０
０３８ｃｍ（約０．００１５インチ）である。
【００１８】本発明のバルーンカテーテルによれば、内
側管状部材２０と外装４との間の流路に連通する二口管
継手１０の側口にある膨張用管腔(lumen)を通して流体
を注入し、それによってバルーン１２を膨らませること
ができよう。血管系の中でカテーテルを操縦するため
に、多くの場合、ガイドワイヤを二口管継手１０の近位
口に通し、そこからさらに内側管状部材の管腔に通すこ
とによって、ガイドワイヤーは血管系を通してカテーテ
ルの遠位先端を操縦する際の手助けとしての役割を果た
す。
側管状部材２０と外装４との間の流路に連通する二口管
継手１０の側口にある膨張用管腔(lumen)を通して流体
を注入し、それによってバルーン１２を膨らませること
ができよう。血管系の中でカテーテルを操縦するため
に、多くの場合、ガイドワイヤを二口管継手１０の近位
口に通し、そこからさらに内側管状部材の管腔に通すこ
とによって、ガイドワイヤーは血管系を通してカテーテ
ルの遠位先端を操縦する際の手助けとしての役割を果た
す。
【００１９】以上、本発明を特定の実施形態に関して説
明した。他の実施態様もまたこの開示を参照すること
で、当業者に容易に理解されよう。したがって、この発
明が特許請求の範囲で示された点を除いて、限定される
ものではない。
明した。他の実施態様もまたこの開示を参照すること
で、当業者に容易に理解されよう。したがって、この発
明が特許請求の範囲で示された点を除いて、限定される
ものではない。
【００２０】好ましい実施態様は以下の通りである。 （１）前記編組み補強層は、前記内側管状部材を包む編
組みステンレススチールワイヤからなる請求項１に記載
のバルーンカテーテル。 （２）前記捲状補強層は、前記内側管状部材を螺旋状に
包む円形断面の単一ワイヤからなる実施態様（１）に記
載のバルーンカテーテル。 （３）前記捲状補強層は、前記内側管状部材を螺旋状に
包む円形断面の単一白金ワイヤからなる実施態様（１）
に記載のバルーンカテーテル。 （４）前記外側管状部材は、近位部及び遠位部を有し、
前記外側管状部材の前記遠位部の外径は前記外側管状部
の前記近位端の外径よりも小さい請求項１に記載のバル
ーンカテーテル。 （５）前記外側管状部材の前記遠位部の内径は、前記外
側管状部材の近位部の内径よりも小さい実施態様（４）
に記載のバルーンカテーテル。
組みステンレススチールワイヤからなる請求項１に記載
のバルーンカテーテル。 （２）前記捲状補強層は、前記内側管状部材を螺旋状に
包む円形断面の単一ワイヤからなる実施態様（１）に記
載のバルーンカテーテル。 （３）前記捲状補強層は、前記内側管状部材を螺旋状に
包む円形断面の単一白金ワイヤからなる実施態様（１）
に記載のバルーンカテーテル。 （４）前記外側管状部材は、近位部及び遠位部を有し、
前記外側管状部材の前記遠位部の外径は前記外側管状部
の前記近位端の外径よりも小さい請求項１に記載のバル
ーンカテーテル。 （５）前記外側管状部材の前記遠位部の内径は、前記外
側管状部材の近位部の内径よりも小さい実施態様（４）
に記載のバルーンカテーテル。
【００２１】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、か
なり小さい血管、特に脳血管系に導入するのに適する小
径、かつフレキシブルなバルーンカテーテルを提供でき
る効果がある。
なり小さい血管、特に脳血管系に導入するのに適する小
径、かつフレキシブルなバルーンカテーテルを提供でき
る効果がある。
【図１】本発明に基づくバルーンカテーテルの概略的構
成を説明するための模式的部分断面図である。
成を説明するための模式的部分断面図である。
２ バルーンカテーテル ４ 外装（外側管状部材） ６ 近位端部 ８ 遠位端部 １０ 二口管継手（結合手段） １２ バルーン １４ バルーン本体部 １６ バルーン遠位部 １８ バルーン近位部 ２０ 内側管状部材 ２２ 外装遠位部 ２４ 外装近位部 ２６ 内層 ２８ 補強層 ３０ 外層 ３２ 近位補強層（編組み補強層） ３６ 遠位補強層（捲状補強層）
Claims (1)
- 【請求項１】 近位端部と遠位端部とを有する内側カテ
ーテル本体と、該内側カテーテル本体の前記遠位端部に
接続された膨張可能なバルーンと、前記内側カテーテル
本体の前記近位端部に接続する結合手段とを備えるバル
ーンカテーテルであって、 前記内側カテーテル本体は、 近位端、遠位端、及び前記近位端と前記遠位端との間に
延びる管腔を有する内側管状部材と、 前記内側管状部材を覆うようにして設けられ、前記内側
管状部材の前記近位端から前記内側管状部材の前記遠位
端へ向けて延びるとともに、前記内側管状部材の前記遠
位端から前記近位端に向けて約１０ｃｍ乃至７０ｃｍの
ところで遠位端が終わる編組み補強層と、 前記内側管状部材を覆うようにして設けられ、前記編組
み補強層の前記遠位端から前記内側管状部材の前記遠位
端付近まで延び、螺旋状に形成された単一の金属ワイヤ
から成る捲状補強層と、 前記編組み補強層と前記捲状補強層とを覆うようにして
形成され、前記内側管状部材の前記近位端から前記遠位
端まで延びる薄層からなる外層と、 前記内側管状部材との間に膨張用管腔を形成するために
前記内側管状部材を覆うようにして同軸的に延在し、近
位端と、前記内側管状部材の前記遠位端から前記近位側
に位置したところで終わる遠位端とを有する外側管状部
材とを有し、 前記バルーンは、 本体部と、前記本体部から延び、前記外側管状部材の前
記遠位端で封止される近位部と、前記本体部から延び、
前記内側管状部材の前記遠位端で封止される遠位部とを
有し、 前記結合手段は、 前記外側管状部材の前記近位端に装着され、前記外側管
状部材と前記内側管状部材との間の前記膨張用管腔に連
通する管腔を有し、さらに前記結合手段の前記管腔に流
体を注入することによって前記バルーンを膨らませるこ
とが可能となるバルーンカテーテル。
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US107521 | 1993-08-17 | ||
| US10752198P | 1998-11-07 | 1998-11-07 | |
| US09/415,532 US6322534B1 (en) | 1998-11-07 | 1999-10-08 | Variable stiffness balloon catheter |
| US415532 | 1999-10-08 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000176021A true JP2000176021A (ja) | 2000-06-27 |
Family
ID=26804880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11315850A Pending JP2000176021A (ja) | 1998-11-07 | 1999-11-05 | バル―ンカテ―テル |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6322534B1 (ja) |
| EP (1) | EP0998955B1 (ja) |
| JP (1) | JP2000176021A (ja) |
| AT (1) | ATE289841T1 (ja) |
| DE (1) | DE69923910T2 (ja) |
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