JP2000174813A - ストリーム多重化装置および方法 - Google Patents

ストリーム多重化装置および方法

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JP2000174813A
JP2000174813A JP34456598A JP34456598A JP2000174813A JP 2000174813 A JP2000174813 A JP 2000174813A JP 34456598 A JP34456598 A JP 34456598A JP 34456598 A JP34456598 A JP 34456598A JP 2000174813 A JP2000174813 A JP 2000174813A
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JP34456598A
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Mitsuru Kaji
充 加治
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速なPCR補正用の処理回路を用いること
なく、しかも簡単な構成でPCR補正を行えるようなス
トリーム多重化装置を提供する。 【解決手段】 入力時刻測定部103は、入力ストリー
ムに含まれるPCRパケットの入力時刻を測定し、入力
時刻記憶部133は、その測定結果を記憶する。出力バ
ッファ部131は、多重化ストリームを、所定数個のパ
ケットを出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、一
時記憶する。出力時刻測定部132は、出力される多重
化ストリームに含まれる各パケットの出力時刻を測定す
る。PCR補正項算出部134は、入力時刻記憶部13
3が記憶している、出力バッファ部131に一時記憶さ
れている多重化ストリームに含まれるPCRパケットの
入力時刻と、出力時刻測定部132が計測して得られ
る、そのPCRパケットよりも上記所定数個前のパケッ
トの出力時刻とに基づいて、PCR補正項を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストリーム多重化
装置に関し、より特定的には、複数のストリームを多重
化して送出する際に、多重化ストリームに含まれるPC
Rを補正する機能を持つストリーム多重化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CS放送やディジタルCATV放送で
は、複数の番組を多重化して1つのチャンネルで放送す
ることが行われる。すなわち、放送局側は、各番組の映
像/音声信号をMPEG2規格に従って符号化(エンコ
ード)し、ストリーム(プログラム・ストリーム)を生
成する。そして、得られた複数のストリームを多重化し
て、一つの多重化ストリーム(トランスポート・ストリ
ーム)として伝送路中に送出する。受信者側は、送出さ
れた多重化ストリームを受信して、そこから所望の番組
と対応するストリームを抽出して復号化(デコード)
し、得られた映像/音声信号をテレビ等を通じて再生す
る。以下では、放送局側に設けられ、上記のようにして
映像/音声信号を符号化する装置をエンコーダ、複数の
エンコーダの出力ストリームを多重化する装置をストリ
ーム多重化装置と呼ぶ。また、受信者宅側に設けられ、
放送局からの多重化ストリームを受信して特定のストリ
ームを抽出し復号する装置をデコーダと呼ぶ。図5に、
従来のCS放送システムの構成の一例を示す。
【0003】さて、ストリームを構成する各パケット
(188バイト)には、パケット先頭から6バイトの位
置に、エンコーダ側のシステム・クロックの歩調とデコ
ーダ側のシステム・クロックの歩調とを相互に一致させ
るための参照値となるPCR(プログラム・クロック・
リファレンス)が含まれている。エンコーダ側のシステ
ム・クロックとデコーダ側のシステム・クロックとの間
で歩調(時間の進行)にずれがあると、デコーダでの復
号化処理に支障が生じ、その結果、再生画像が乱れるな
どの支障が出るからである。
【0004】より具体的には、図5において、エンコー
ダ50は、出力するストリーム中の特定のパケット(P
CRパケット;ストリーム中に所定数パケットおきに含
まれている)を送出する際に、そのパケットに自己の持
つシステム・クロックの値をPCRとして添付する。デ
コーダ54は、受信したPCRパケットに添付されたP
CRを参照して自己の持つシステム・クロックを修正、
すなわち、エンコーダ50側のシステム・クロックの歩
調に自己の持つシステム・クロックの歩調を合わせる。
【0005】しかし、エンコーダ50からのストリーム
は、ストリーム多重化装置51を通じて他のエンコーダ
50からのストリームと互いに多重された後、デコーダ
54へと到達するので、ストリーム多重化装置51を介
さない場合と比べ、一般に、PCRパケットの到達時刻
に遅延が生じる。しかも、各エンコーダ50からの出力
ストリームの速度が必ずしも一定ではないので、PCR
パケット毎に遅延時間が異なる。つまり、PCRパケッ
トによって、エンコーダ50から送出されてからデコー
ダ54に入力されるまでの所用時間が変化し、その結果
として、デコーダ54側のシステム・クロックの歩調が
乱れる。
【0006】そこで、従来のストリーム多重化装置で
は、複数のストリームを多重化して送出する際に、送出
しようとする多重化ストリームに含まれる(エンコーダ
50で添付された)PCRを補正する処理を行うように
していた。図6は、従来のストリーム多重化装置(図5
に示すストリーム多重化装置51)が行うPCR補正を
直感的に説明するための模式図である。図6には、スト
リーム多重化装置51へのPCRパケットの入/出力時
刻(Tin/Tout)が、横方向にとられた時間軸
(矢印が時間の経過する向き)上に示されている。すな
わち、PCRパケットは、時刻Tinにストリーム多重
化装置51へと入力され(図6上段)、時刻Toutに
ストリーム多重化装置51から出力される(図6下
段)。なお、ここでは、入/出力時刻は、パケット等の
先頭部分がストリーム多重化装置51へと入力される時
刻/パケット等の先頭部分がストリーム多重化装置51
から出力される時刻と定義する。
【0007】図6において、PCRパケットは、パケッ
ト先頭から6バイトの位置にPCRを含む。PCRパケ
ットの入力時刻からPCRの入力時刻までの差(また
は、PCRパケットの出力時刻からPCRの出力時刻ま
での差)を示すxは、PCRパケットの先頭からPCR
の先頭までのビット長(すなわち、6ビット)を、スト
リーム多重化装置51の送出ビットレートで除して得ら
れる定数である。よって、PCRの入力時刻と出力時刻
との差を示すdelactは、そのPCRパケットの入
力時刻Tinと出力時刻Toutとを用いて、次式
(2)のように表現される。 delact=Tout−Tin…式(2)
【0008】そこで、従来のストリーム多重装置では、
各PCRパケットについて、入/出力時刻(Tin/T
out)を測定して、上式(2)を用いてdelact
を求めていた。そして、求めたdelactをPCR補
正のための補正項ΔPCRとして、添付されているPC
Rに加算し、それによって、補正済みPCR(=PCR
+ΔPCR)を算出する。そして、各PCRパケットに
添付されているPCRを補正済みPCRに書き換えてい
た。なお、delactから、delactの最大値、
最小値または平均値を減じ、それをΔPCRとしてもよ
いが、ここでは、求めたdelactをそのままΔPC
Rとする。なお、上記のような、エンコーダ50で添付
されたPCRを補正するタイプの従来のストリーム多重
化装置51は、例えば、特開平8−46605号公報に
記載されている。
【0009】また、従来、複数のストリームを多重化し
て送出する際に、上記のように多重化ストリームに含ま
れる(エンコーダ50で添付された)PCRを補正する
のでなく、全く新たなPCRに付け替えるような別のス
トリーム多重化装置51も提案されている。そのPCR
補正処理の概要は、次のようなものである。すなわち、
上記別のストリーム多重化装置51は、エンコーダ50
からストリームを受け取ると、そこに含まれるPCRを
参照して、ストリーム多重化装置51自身の持つシステ
ム・クロックの歩調を、エンコーダ50側のシステム・
クロックの歩調と一致させる。そして、多重化ストリー
ムを送出する際に、すでに添付されているPCRを破棄
したうえ、自身の持つシステムクロックの値を新たなP
CRとして添付する。なお、上記のような、エンコーダ
50で添付されたPCRを破棄して、全く新たなPCR
に付け替えるタイプの別の従来のストリーム多重化装置
51は、例えば、特開平10−51410号公報に記載
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のストリーム多重装置では、PCR補正処理(補正項
算出処理およびPCR書換処理)を、そのPCRパケッ
トの出力時刻から(つまりToutが確定してから)、
PCRの出力時刻までの極めて短い時間xの間に実行し
なければならない。そのため、上記のPCR補正処理を
ソフト的に行うのは不可能に近い。よって、上記従来の
ストリーム多重装置は、極めて高速なPCR補正用の処
理回路を必要とし、その結果として、装置価格が高い問
題点を有していた。
【0011】一方、上記別の従来のストリーム多重装置
では、上記従来のストリーム送出装置と異なり、極めて
短時間(時間x)の間に補正項(ΔPCR)を算出する
必要がないので、高速な処理回路は備えなくてもよい。
しかし、エンコーダ50毎に専用のシステムク・ロック
を準備しなければならない。各エンコーダ50の持つシ
ステム・クロックの歩調は、必ずしも互いに一致すると
は限らないからである。よって、上記別の従来のストリ
ーム多重装置は、接続されるエンコーダ50の数、つま
り多重化数に等しい個数のシステム・クロックを必要と
し、その結果として、特に多重化数が多い場合、装置規
模が大きくなる問題点を有していた。
【0012】それゆえに、本発明の目的は、高速なPC
R補正用の処理回路を用いることなく、しかも簡単な構
成でPCR補正を行えるようなストリーム多重化装置お
よび方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、複数の入力ストリームを多重化して出力するス
トリーム多重化装置であって、複数の入力ストリームを
多重化する多重化手段、多重化手段が多重化して得られ
る多重化ストリームに含まれる各PCRパケットに添付
されたPCR(プログラム・クロック・リファレンス)
を補正するPCR補正手段、およびPCR補正手段が補
正して得られる補正済みPCRの添付されたPCRパケ
ットを含む多重化ストリームを出力する出力手段を備
え、PCR補正手段は、各入力ストリームに含まれるP
CRパケットの入力時刻を測定するPCRパケット入力
時刻測定手段、PCRパケット入力時刻測定手段が測定
して得られるPCRパケットの入力時刻を記憶するPC
Rパケット入力時刻記憶手段、多重化手段が多重化して
得られる多重化ストリームを、出力手段が所定数個のパ
ケットを出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、一
時記憶する出力バッファ手段、出力手段が出力する多重
化ストリームに含まれる各パケットの出力時刻を測定す
るパケット出力時刻測定手段、およびPCRパケット入
力時刻記憶手段が記憶している、出力バッファ手段が一
時記憶している多重化ストリームに含まれるPCRパケ
ットの入力時刻と、パケット出力時刻測定手段が計測し
て得られる、当該PCRパケットよりも所定数個前のパ
ケットの出力時刻とに基づいて、当該PCRパケットが
入力されてから出力されるまでの時間を求め、求めた時
間から、当該PCRパケットに添付されたPCRに加算
すべきPCR補正項を算出するPCR補正項算出手段を
含んでいる。
【0014】上記第1の発明によれば、PCR補正を行
う時間が、所定数個のパケットを出力するのにかかる時
間と等しい時間だけ、余分に確保されるので、PCR補
正項算出処理やPCR書換処理を極めて短い時間の間に
実行する必要がなくなる。そのため、高速なPCR補正
用の処理回路を用いることなくPCR補正を行える。ま
た、多重化数が多くても、装置規模が大きくなることも
ない。
【0015】第2の発明は、複数の入力ストリームを多
重化して出力するストリーム多重化方法であって、複数
の入力ストリームを多重化するステップ、多重化して得
られる多重化ストリームに含まれる各PCRパケットに
添付されたPCR(プログラム・クロック・リファレン
ス)を補正するステップ、および補正して得られる補正
済みPCRの添付されたPCRパケットを含む多重化ス
トリームを出力するステップを備え、PCRを補正する
ステップは、各入力ストリームに含まれるPCRパケッ
トの入力時刻を測定するステップ、測定して得られるP
CRパケットの入力時刻を記憶するステップ、多重化し
て得られる多重化ストリームを、所定数個のパケットを
出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、一時記憶す
るステップ、出力する多重化ストリームに含まれる各パ
ケットの出力時刻を測定するステップ、および記憶して
いる、一時記憶している多重化ストリームに含まれるP
CRパケットの入力時刻と、計測して得られる、当該P
CRパケットよりも所定数個前のパケットの出力時刻と
に基づいて、当該PCRパケットが入力されてから出力
されるまでの時間を求め、求めた時間から、当該PCR
パケットに添付されたPCRに加算すべきPCR補正項
を算出するステップを含んでいる。
【0016】第3の発明は、コンピュータ装置において
実行される、複数の入力ストリームを多重化して出力す
るストリーム多重化方法を記述したプログラムを記憶し
た記録媒体であって、複数の入力ストリームを多重化す
るステップ、多重化して得られる多重化ストリームに含
まれる各PCRパケットに添付されたPCR(プログラ
ム・クロック・リファレンス)を補正するステップ、お
よび補正して得られる補正済みPCRの添付されたPC
Rパケットを含む多重化ストリームを出力するステップ
を備え、PCRを補正するステップは、各入力ストリー
ムに含まれるPCRパケットの入力時刻を測定するステ
ップ、測定して得られたPCRパケットの入力時刻を記
憶するステップ、多重化して得られる多重化ストリーム
を、所定数個のパケットを出力するのにかかる時間と等
しい時間だけ、一時記憶するステップ、出力する多重化
ストリームに含まれる各パケットの出力時刻を測定する
ステップ、および記憶している、一時記憶している多重
化ストリームに含まれるPCRパケットの入力時刻と、
計測して得られる、当該PCRパケットよりも所定数個
前のパケットの出力時刻とに基づいて、当該PCRパケ
ットが入力されてから出力されるまでの時間を求め、求
めた時間から、当該PCRパケットに添付されたPCR
に加算すべきPCR補正項を算出するステップを含む動
作環境を、コンピュータ装置上で実現するためのプログ
ラムを記録している。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係るストリーム多重化装置の構成を示すブロック図であ
る。第1の実施形態に係るストリーム多重化装置は、例
えばCS放送局やディジタルCATV放送局等におい
て、複数のエンコーダに付随して設けられ、各エンコー
ダからのストリーム(プログラム・ストリーム)を多重
化して、一つの多重化ストリーム(トランスポート・ス
トリーム)として送出する。一方、CS放送やディジタ
ルCATV放送の各加入者宅には、デコーダが設けられ
ている。つまり、第1の実施形態に係るストリーム多重
化装置は、例えば、図5の従来のCS放送システムにお
いて、従来のストリーム多重化装置51に代えて設けら
れる。
【0018】図5において、エンコーダ50およびデコ
ーダ54の動作は、従来の技術で説明したものと同様で
ある。すなわち、エンコーダ50は、番組の映像/音声
信号をMPEG2規格に従って符号化(エンコード)
し、ストリームを生成する。デコーダ54は、ストリー
ム多重化装置を通じて送出された多重化ストリームを受
信すると、そこから所望の番組と対応するストリームを
抽出して復号化(デコード)する。
【0019】図1において、第1の実施形態に係るスト
リーム多重化装置は、複数の入力部10と、多重化部1
1と、スケジューリング部12と、出力部13とを備え
ている。各入力部10は、入力バッファ部101と、P
CRパケット検出部102と、入力時刻測定部103と
を含む。出力部13は、出力バッファ部131と、出力
時刻測定部132と、入力時刻記憶部133と、PCR
補正項算出部134と、PCR書換部135とを含む。
【0020】各入力部10に設けられた入力バッファ部
101は、図5に示すエンコーダ50の出力ストリーム
を一時記憶する。PCRパケット検出部102は、エン
コーダ50の出力ストリームからPCRパケットを検出
する。入力時刻測定部103は、エンコーダ50の出力
ストリームに含まれる各PCRパケットについて、その
パケットがストリーム多重化装置に入力された時刻を測
定して、測定結果を、出力部13に設けられた入力時刻
記憶部133に書き込む。各入力部10は、スケジュー
リング部12の指示に応じて入力バッファ部101から
ストリームを読み出し、多重化部11に与える。
【0021】多重化部11は、各入力部10の出力スト
リームを多重化する。スケジューリング部12は、各入
力部10が入力バッファ部101からストリームを読み
出して多重化部11に与えるタイミング等を算出し、算
出結果に基づいて各入力部10の読み出し動作および多
重化部11の多重化動作を制御する。
【0022】出力部13に設けられた出力バッファ部1
31は、多重化部11から出力される多重化ストリーム
を一時記憶する。出力時刻測定部132は、多重化スト
リームに含まれる各パケット(PCRパケットに限らな
い)について、そのパケットがストリーム多重化装置か
ら出力される時刻を測定する。PCR補正項算出部13
4は、入力時刻記憶部133の記憶内容と、出力時刻測
定部132の測定結果とに基づいて、各PCRパケット
についてのPCR補正項(ΔPCR;ΔPCR自体は従
来の技術で説明したものと同様であるが、その求め方が
異なる)を求め、それを各PCRパケットに含まれるP
CRに加算することによって、補正済みPCRを算出す
る。PCR書換部135は、出力バッファ部131に記
憶されているPCRパケットのPCRを、PCR補正項
算出部134の算出結果(補正済みPCR)に書き換え
る。出力部13は、出力バッファ部131から多重化ス
トリームを読み出して出力する。
【0023】以下には、上記のように構成された第1の
実施形態に係るストリーム多重化装置(以下、単にスト
リーム多重化装置と呼ぶ)の動作について説明する。最
初、ストリーム多重化装置が、図5のCS放送システム
において、従来のストリーム多重化装置51に代えて設
けられた場合について、システム全体の動作を説明す
る。いま、放送局において、複数の番組を多重して一つ
のチャンネルで放送するCS放送が開始されようとして
いる。オペレータは、複数のエンコーダ50と、ストリ
ーム多重化装置とを起動して、各番組の映像および音声
を符号化する処理と、符号化して得られる複数のストリ
ームを多重化する処理とを開始する命令を、図示しない
操作パネル等を介して入力する。
【0024】応じて、各エンコーダ50は、番組の映像
/音声信号を、MPEG2規格に従って符号化し、スト
リームを生成する。一方、ストリーム多重化装置は、各
エンコーダ50の出力ストリームを互いに多重化して、
一つの多重化ストリームとして送出する。ストリーム多
重化装置から送出された多重化ストリームは、放送用ア
ンテナ52等を通じて電波の態様で放送される。
【0025】加入者宅では、受信用アンテナ53等を通
じて受信された多重化ストリームがデコーダ54に入力
される。デコーダ54は、入力された多重化ストリーム
から所望の番組と対応するストリームを抽出して復号化
する。デコーダ54の出力映像/音声信号は、テレビ等
を通じて再生される。
【0026】上記の動作において、エンコーダ50は、
エンコーダ50側のシステム・クロックの歩調とデコー
ダ54側のシステム・クロックの歩調とを相互に一致さ
せるための参照値となるPCR(プログラム・クロック
・リファレンス)をストリームに添付し、デコーダ54
は、添付されたPCRを参照して、デコーダ54自身の
システム・クロックを修正する。ストリーム多重化装置
は、PCRパケットによって、エンコーダ50から送出
されてからデコーダ54に入力されるまでの所用時間が
変化し、その結果として、デコーダ54側のシステム・
クロックの歩調が乱れる不都合を防ぐために、多重化ス
トリームを送出する際に、エンコーダ50で添付された
PCRを補正する。
【0027】より具体的には、エンコーダ50は、出力
するストリーム中のPCRパケットを送出する際に、そ
のパケットに自己の持つシステム・クロックの値をPC
Rとして添付する。デコーダ54は、受信したPCRパ
ケットに添付されたPCRを参照して自己の持つシステ
ム・クロックを修正する。このとき、エンコーダ50か
らのストリームは、ストリーム多重化装置を通じて他の
エンコーダ50からのストリームと互いに多重された
後、デコーダ54へと到達するので、一般に、PCRパ
ケットの到達時刻に遅延が生じ、しかもPCRパケット
毎に遅延時間が異なる。
【0028】そこで、ストリーム多重化装置は、複数の
ストリームを多重化して送出する際に、送出しようとす
る多重化ストリームに含まれる(エンコーダ50で添付
された)PCRを補正する。すなわち、PCRの入力時
刻と出力時刻との差を示すdelactを求め、求めた
delactをPCR補正のための補正項ΔPCRとし
て、添付されているPCRに加算し、それによって、補
正済みPCR(=PCR+ΔPCR)を算出する。そし
て、各PCRパケットに添付されているPCRを補正済
みPCRに書き換える。
【0029】上記のPCR補正項算出/書換処理は、従
来のストリーム多重化装置が行う処理と同様である。た
だし、delactの求め方が従来の装置と異なる。そ
こで次に、ストリーム多重化装置がdelactを求め
る求め方について説明する。図2は、本発明の第1の実
施形態に係るストリーム多重化装置がdelactを求
める求め方を直感的に説明するための模式図である。図
2には、ストリーム多重化装置へのPCRパケットの入
/出力時刻(Tin/Tout)と、そのPCRパケッ
トの所定数個前(ここでは2個前)のパケット(必ずし
もPCRパケットとは限らない)の出力時刻(T’ou
t)が、横方向にとられた時間軸(矢印が時間の経過す
る向き)上に示されている。
【0030】すなわち、PCRパケットは、時刻Tin
にストリーム多重化装置へと入力され(図2上段)、時
刻Toutにストリーム多重化装置から出力される(図
2下段)。この間、時刻Toutから時間yだけ前の時
刻T’outに、PCRパケットの2個前のパケットが
ストリーム多重化装置から出力されている(図2中
段)。なお、ここでは、入/出力時刻は、パケット等の
先頭部分がストリーム多重化装置へと入力される時刻/
パケット等の先頭部分がストリーム多重化装置から出力
される時刻と定義する。
【0031】図2において、PCRパケットは、パケッ
ト先頭から6バイトの位置にPCRを含む。PCRパケ
ットの入力時刻からPCRの入力時刻までの差(また
は、PCRパケットの出力時刻からPCRの出力時刻ま
での差)を示すxは、PCRパケットの先頭からPCR
の先頭までのビット長(すなわち、6ビット)を、スト
リーム多重化装置の送出ビットレートで除して得られる
定数である。また、PCRパケット2個前のパケットの
出力時刻からPCRパケットの出力時刻までの差yは、
パケット2個分のビット長(すなわち、188*2=3
76ビット)を、ストリーム多重化装置の送出ビットレ
ートで除して得られる定数である。よって、PCRの入
力時刻と出力時刻との差を示すdelactは、PCR
パケットの入力時刻Tinと、そのPCRパケットの2
個前のパケットの出力時刻T’out)と、定数yとを
用いて、次式(1)のように表現される。 delact=T’out−Tin+y…式(1)
【0032】そこで、第1の実施形態に係るストリーム
多重装置では、各PCRパケットについて入力時刻を測
定すると共に、各パケット(PCRパケットとは限らな
い)について出力時刻を測定する。そして、PCRパケ
ットの入力時刻Tinと、その2個前のパケットの出力
時刻T’outとに基づき、上式(1)を用いてdel
actを求める。そして、求めたdelactをPCR
補正のための補正項ΔPCRとして、添付されているP
CRに加算し、それによって、補正済みPCR(=PC
R+ΔPCR)を算出する。そして、各PCRパケット
に添付されているPCRを補正済みPCRに書き換え
る。
【0033】なお、delactから、delactの
最大値、最小値または平均値を減じ、それをΔPCRと
してもよいが、いずれにしろ本発明の本質は変わらない
ので、ここでは、求めたdelactをそのままΔPC
Rとする。
【0034】上記のように、各PCRパケットについて
入力時刻を測定すると共に、各パケット(PCRパケッ
トとは限らない)について出力時刻を測定し、PCRパ
ケットの入力時刻Tinと、その所定数個前(ここでは
2個前)のパケットの出力時刻T’outとに基づき、
上式(1)を用いてdelactを求めるようにした場
合、PCR補正項算出/書換処理は、時間(x+y)の
間に行えばよい(図2参照)。
【0035】次に、ストリーム多重化装置の動作の詳細
を説明する。ストリーム多重化装置が起動され、図5に
示す各エンコーダ50からストリームが出力されると、
それらのストリームは、それぞれ対応する入力部10の
入力バッファ部101に一時記憶される。その際、各入
力部10に設けられたPCRパケット検出部102が、
入力されるストリームの各パケットについて、そのパケ
ットがPCRパケットであるか否かを判断し、入力時刻
測定部103は、PCRパケット検出部102の判断結
果が肯定の場合に、そのパケット(つまりPCRパケッ
ト)の入力時刻を測定する。そして、測定結果を、出力
部13の入力時刻記憶部133に書き込む。
【0036】なお、パケットがPCRパケットであるか
否かは、そのパケットにPCRが添付されているか否
か、すなわち、パケット先頭から第6バイトの位置にあ
るPCR領域に有効なデータが書き込まれているか否か
によって判断できる。
【0037】次に、スケジューリング部12は、所定の
ストリーム多重化アルゴリズムに従って各入力部10が
入力バッファ部101からストリームを読み出して多重
化部11に与えるタイミング等を算出し、算出結果に基
づいて各入力部10の読み出し動作および多重化部11
の多重化動作を制御する。応じて、各入力部10は、そ
の入力部10の入力バッファ部101からストリームを
読み出して多重化部11に与え、多重化部11は、各入
力部10から出力られたストリームを多重化する。な
お、ストリーム多重化アルゴリズムは、従来知られたア
ルゴリズムを用いればよい。
【0038】多重化部11から出力される多重化ストリ
ームは、出力部13の出力バッファ部131に一時記憶
される。多重化ストリームの各パケットが記憶される時
間は、上記の時間yと等しい時間である。つまり、ここ
では、出力バッファ部131には、常に2個のパケット
が存在することになる。
【0039】出力バッファ部131に記憶された多重化
ストリームは、出力部13によって順次読み出され、図
5に示す放送用アンテナ52側へと送出されるが、その
際、出力部13では、次のようなPCR補正項算出/書
換処理が行われる。すなわち、最初、出力時刻測定部1
32は、ストリーム多重化装置から送出される多重化ス
トリームに含まれる各パケット(PCRパケットに限ら
ない)について、そのパケットの(ストリーム多重化装
置からの)出力時刻を測定する。次に、PCR補正項算
出部134は、入力時刻記憶部133の記憶内容と、出
力時刻測定部132の測定結果とに基づいて、出力バッ
ファ部131に記憶されているPCRパケットについて
のPCR補正項(ΔPCR)を求める。
【0040】より具体的には、PCR補正項算出部13
4は、入力時刻記憶部133に記憶されている、ΔPC
R算出対象のPCRパケット(つまり、出力バッファ部
131に記憶されているPCRパケット)の入力時刻
と、出力時刻測定部132から与えられる、そのPCR
パケットの2個前のパケットの出力時刻とに基づき、上
式(1)を用いてΔPCRを求める。
【0041】そして、PCR補正項算出部134は、求
めたΔPCRを、そのPCRパケットに含まれるPCR
に加算することによって、補正済みPCRを算出する。
次に、PCR書換部135は、出力バッファ部131に
記憶されているPCRパケットのPCRを、PCR補正
項算出部134の算出結果(補正済みPCR)に書き換
える。
【0042】上記のような、1つのPCRパケットにつ
いてのPCR補正項算出/書換処理は、そのPCRパケ
ットが出力バッファ部131に存在している期間内、す
なわち時間yの間に行われる。なお、理論上は、PCR
補正項算出/書換処理のために、時間(x+y)が確保
されている。
【0043】その後、ストリーム多重化装置では、スト
リーム多重化に関する処理を終了するか否かが判断さ
れ、判断結果が否定であれば、以上と同様の処理が繰り
返し実行され、肯定であれば、処理が終了される。
【0044】以上のように、本実施形態によれば、PC
R補正を行う時間が、所定数個(例えば2個)のパケッ
トを出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、余分に
確保されるので、PCR補正項算出処理やPCR書換処
理を極めて短い時間の間に実行する必要がなくなる。そ
のため、従来と異なり、高速なPCR補正用の処理回路
を用いることなくPCR補正を行える。また、多重化数
が多くても、装置規模が大きくなることもない。
【0045】なお、本実施形態では、入力時刻測定部1
03の測定結果は、入力時刻記憶部133に書き込んだ
が、代わりに、PCRパケットに付随させて入力バッフ
ァ部101に書き込むようにしてもよい。つまり、上記
の測定結果を、PCRパケットに付随させて(多重化ス
トリームと同じ経路を通じて)PCR補正項算出部13
4に渡すようにする。その場合、PCR補正項算出部1
34は、PCRパケットに付随する時刻情報(そのPC
Rパケットの入力時刻)と、出力時刻測定部132の測
定結果(そのPCRパケットの2個前のパケットの出力
時刻)とに基づいて、PCR補正項を求める。
【0046】また、本実施形態では、PCR補正項算出
/書換処理の対象となるPCRパケットの2個前のパケ
ットに基づいてdelactを求めているが、代わり
に、1個前のパケットでも、3個以上前のパケットでも
よい。何個前のパケットの出力時刻に基づいてdela
ctを求めるかは、ストリーム多重化装置の送出ビット
レートと、PCR補正項算出部134/PCR書換部1
35の処理速度等とを勘案して適切に決めればよい。
【0047】(第2の実施形態)図3は、本発明の第2
の実施形態に係るストリーム多重化装置の構成を示すブ
ロック図である。第2の実施形態に係るストリーム多重
化装置は、例えばCS放送局やディジタルCATV放送
局等において、複数のエンコーダに付随して設けられ、
各エンコーダからのストリーム(プログラム・ストリー
ム)を多重化して、一つの多重化ストリーム(トランス
ポート・ストリーム)として送出する。一方、CS放送
やディジタルCATV放送の各加入者宅には、デコーダ
が設けられている。つまり、第2の実施形態に係るスト
リーム多重化装置は、例えば、図5のCS放送システム
において、従来のストリーム多重化装置に代えて設けら
れる。
【0048】第2の実施形態が第1の実施形態と異なる
のは、以下の点だけである。すなわち、第2の実施形態
に係るストリーム多重化装置では、第1の実施形態に係
るストリーム多重化装置において、スケジューリング部
12、PCR補正項算出部134、PCR書換部135
等が有する機能を、ソフト的に実現している。それ以外
は、第1の実施形態と同様なので説明を省略し、異なる
点だけを詳細に説明する。
【0049】図3において、第2の実施形態に係るスト
リーム多重化装置は、複数の入力部30と、多重化部3
1と、演算制御部32と、出力部33とを備えている。
各入力部30は、入力バッファ部301と、入力時刻測
定部302とを含む。演算制御部32は、CPU321
と、プログラムメモリ322とを含む。出力部33は、
出力バッファ部331と、出力時刻測定部332と、入
力時刻記憶部333とを含む。
【0050】各入力部30に設けられた入力バッファ部
301は、エンコーダの出力ストリームを一時記憶す
る。入力時刻測定部302は、エンコーダの出力ストリ
ームに含まれる各PCRパケットについて、そのパケッ
トがストリーム多重化装置に入力された時刻を測定し
て、測定結果を、出力部33に設けられた入力時刻記憶
部333に書き込む。各入力部30は、演算制御部32
の指示に応じて入力バッファ部301からストリームを
読み出し、多重化部31に与える。多重化部31は、各
入力部30の出力ストリームを多重化する。
【0051】出力部33に設けられた出力バッファ部3
31は、多重化部31から出力される多重化ストリーム
を一時記憶する。出力時刻測定部332は、多重化スト
リームに含まれる各パケット(PCRパケットに限らな
い)について、そのパケットがストリーム多重化装置か
ら出力される時刻を測定する。出力部33は、出力バッ
ファ部331から多重化ストリームを読み出して出力す
る。
【0052】図4は、図3の演算制御部32が実行する
PCR補正処理を示すフローチャートである。プログラ
ムメモリ322には、所定のソフトウエア(プログラム
データ)が格納されており、CPU321がそのプログ
ラムデータに従って動作することによって、演算制御部
32は、図4のフローチャートに示すようなPCR補正
項算出/書換処理を実現する。
【0053】ここで、プログラムメモリ322へとプロ
グラムデータを格納する方法としては、次の3つの方法
がある。第1は、プログラムデータを記録した記録媒体
からそのプログラムデータを読み取って、それをプログ
ラムメモリ322へと格納する方法である。第2は、ネ
ットワークを通じて伝送されてくるプログラムデータを
受信して、それをプログラムメモリ322へと格納する
方法である。第3は、ストリーム多重化装置の出荷時、
プログラムデータを予めプログラムメモリ322へと格
納しておく方法である。
【0054】以下には、第2の実施形態に係るストリー
ム多重化装置に設けられた演算制御部32が行う処理つ
いて、図4のフローチャートを用いて説明する。図4に
おいて、ストリーム多重化装置が起動され、各エンコー
ダ50からストリームが出力されると、それらのストリ
ームは、対応する入力部30の入力バッファ部301に
一時記憶される。その際、演算制御部32は、入力され
るストリームの各パケットについて、そのパケットがP
CRパケットであるか否かを判断し(ステップS10
1)、判断結果が肯定の場合に、入力時刻測定部302
に命じて、そのパケット(つまりPCRパケット)の入
力時刻を測定させ(ステップS102)、さらに、測定
結果を出力部33の入力時刻記憶部333に書き込ませ
る(ステップS103)。
【0055】一方、ステップS101の判断結果が否定
の場合には、演算制御部32は、ステップS104に進
む。なお、パケットがPCRパケットであるか否かは、
そのパケットにPCRが添付されているか否か、すなわ
ち、パケット先頭から第6バイトの位置にあるPCR領
域に有効なデータが書き込まれているか否かによって判
断できる。
【0056】次に、演算制御部32は、所定のストリー
ム多重化アルゴリズムに従って各入力部30が入力バッ
ファ部301からストリームを読み出して多重化部31
に与えるタイミング等を算出し、算出結果に基づいて各
入力部30の読み出し動作および多重化部31の多重化
動作を制御する(ステップS104)。応じて、各入力
部30は、その入力部30の入力バッファ部301から
ストリームを読み出して多重化部31に与え、多重化部
31は、各入力部30から与えられたストリームを多重
化する。なお、ストリーム多重化アルゴリズムは、従来
知られたアルゴリズムを用いればよい。
【0057】多重化部31から出力される多重化ストリ
ームは、出力部33の出力バッファ部331に一時記憶
される。多重化ストリームの各パケットが記憶される時
間は、上記の時間yと等しい時間である。つまり、ここ
では、出力バッファ部331には、常に2個のパケット
が存在することになる。
【0058】出力バッファ部331に記憶された多重化
ストリームは、出力部33によって順次読み出され、図
5に示す放送用アンテナ52側へと送出されるが、その
際、演算制御部32は、次のようなPCR補正項算出/
書換処理(ステップS105〜S108)を行う。すな
わち、最初、ストリーム多重化装置から送出される多重
化ストリームに含まれる各パケット(PCRパケットに
限らない)について、そのパケットの(ストリーム多重
化装置からの)出力時刻を測定する(ステップS10
5)。次に、入力時刻記憶部333の記憶内容と、ステ
ップS105の測定結果とに基づいて、出力バッファ部
331に記憶されているPCRパケットについてのPC
R補正項(ΔPCR)を求める(ステップS106)。
【0059】より具体的には、入力時刻記憶部333に
記憶されている、ΔPCR算出対象のPCRパケット
(つまり、出力バッファ部331に記憶されているPC
Rパケット)の入力時刻と、出力時刻測定部332から
与えられる、そのPCRパケットの2個前のパケットの
出力時刻とに基づき、上式(1)を用いてΔPCRを求
める。
【0060】そして、ステップS106で求めたΔPC
Rを、そのPCRパケットに含まれるPCRに加算する
ことによって、補正済みPCRを算出する(ステップS
107)。次に、演算制御部32は、出力バッファ部3
31に記憶されているPCRパケットのPCRを、ステ
ップS107で得られた算出結果(補正済みPCR)に
書き換える(ステップS108)。
【0061】上記のような、1つのPCRパケットにつ
いてのPCR補正項算出/書換処理(ステップS105
〜S108)は、そのPCRパケットが出力バッファ部
331に存在している期間内、すなわち時間yの間に行
われる。なお、理論上は、PCR補正項算出/書換処理
のために、時間(x+y)が確保されている。
【0062】その後、演算制御部32は、ストリーム多
重化に関する処理を終了するか否かを判断し(ステップ
S109)、判断結果が否定であれば、ステップS10
1へ戻って以上と同様の処理を繰り返し、肯定であれ
ば、処理を終了する。
【0063】以上のように、本実施形態によれば、PC
R補正を行う時間が、所定数個(例えば2個)のパケッ
トを出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、余分に
確保されるので、PCR補正項算出処理やPCR書換処
理を極めて短い時間の間に実行する必要がなくなる。そ
のため、従来と異なり、ソフト処理でPCR補正を行え
る。また、多重化数が多くても、装置規模が大きくなる
こともない。
【0064】なお、本実施形態では、入力時刻測定部3
02の測定結果は、入力時刻記憶部333に書き込んだ
が、代わりに、PCRパケットに付随させて入力バッフ
ァ部301に書き込むようにしてもよい。つまり、上記
の測定結果を、PCRパケットに付随させて(多重化ス
トリームと同じ経路を通じて)演算制御部32に渡すよ
うにする。その場合、演算制御部32は、PCRパケッ
トに付随する時刻情報(そのPCRパケットの入力時
刻)と、出力時刻測定部332の測定結果(そのPCR
パケットの2個前のパケットの出力時刻)とに基づい
て、PCR補正項を求める。
【0065】また、本実施形態では、PCR補正項算出
/書換処理の対象となるPCRパケットの2個前のパケ
ットに基づいてdelactを求めているが、代わり
に、1個前のパケットでも、3個以上前のパケットでも
よい。何個前のパケットの出力時刻に基づいてdela
ctを求めるかは、ストリーム多重化装置の送出ビット
レートと、CPU321の処理速度等とを勘案して適切
に決めればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るストリーム多重
化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るストリーム多重
化装置がPCR補正に用いるdelactを求める求め
方を直感的に説明するための模式図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るストリーム多重
化装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るストリーム多重
化装置の演算制御部32が実行するPCR補正処理を示
すフローチャートである。
【図5】従来のCS放送システムの構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図6】従来のストリーム多重化装置が行うPCR補正
を直感的に説明するための模式図である。
【符号の説明】
10,30…入力部 11,31…多重化部 12…スケジューリング部 13,33…出力部 32…演算制御部 101,301…入力バッファ部 102…PCRパケット検出部 103,302…入力時刻測定部 131,331…出力バッファ部 132,332…出力時刻測定部 133,333…入力時刻記憶部 134…PCR補正項算出部 135…PCR書換部 321…CPU 322…プログラムメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/081

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入力ストリームを多重化して出力
    するストリーム多重化装置であって、 複数の入力ストリームを多重化する多重化手段、 前記多重化手段が多重化して得られる多重化ストリーム
    に含まれる各PCRパケットに添付されたPCR(プロ
    グラム・クロック・リファレンス)を補正するPCR補
    正手段、および前記PCR補正手段が補正して得られる
    補正済みPCRの添付されたPCRパケットを含む多重
    化ストリームを出力する出力手段を備え、 前記PCR補正手段は、 各前記入力ストリームに含まれるPCRパケットの入力
    時刻を測定するPCRパケット入力時刻測定手段、 前記PCRパケット入力時刻測定手段が測定して得られ
    るPCRパケットの入力時刻を記憶するPCRパケット
    入力時刻記憶手段、 前記多重化手段が多重化して得られる多重化ストリーム
    を、前記出力手段が所定数個のパケットを出力するのに
    かかる時間と等しい時間だけ、一時記憶する出力バッフ
    ァ手段、 前記出力手段が出力する多重化ストリームに含まれる各
    パケットの出力時刻を測定するパケット出力時刻測定手
    段、および前記PCRパケット入力時刻記憶手段が記憶
    している、前記出力バッファ手段が一時記憶している多
    重化ストリームに含まれるPCRパケットの入力時刻
    と、前記パケット出力時刻測定手段が計測して得られ
    る、当該PCRパケットよりも前記所定数個前のパケッ
    トの出力時刻とに基づいて、当該PCRパケットが入力
    されてから出力されるまでの時間を求め、求めた時間か
    ら、当該PCRパケットに添付されたPCRに加算すべ
    きPCR補正項を算出するPCR補正項算出手段を含
    む、ストリーム多重化装置。
  2. 【請求項2】 複数の入力ストリームを多重化して出力
    するストリーム多重化方法であって、 複数の入力ストリームを多重化するステップ、 多重化して得られる多重化ストリームに含まれる各PC
    Rパケットに添付されたPCR(プログラム・クロック
    ・リファレンス)を補正するステップ、および補正して
    得られる補正済みPCRの添付されたPCRパケットを
    含む多重化ストリームを出力するステップを備え、 前記PCRを補正するステップは、 各前記入力ストリームに含まれるPCRパケットの入力
    時刻を測定するステップ、 測定して得られるPCRパケットの入力時刻を記憶する
    ステップ、 多重化して得られる多重化ストリームを、所定数個のパ
    ケットを出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、一
    時記憶するステップ、 出力する多重化ストリームに含まれる各パケットの出力
    時刻を測定するステップ、および記憶している、一時記
    憶している多重化ストリームに含まれるPCRパケット
    の入力時刻と、計測して得られる、当該PCRパケット
    よりも前記所定数個前のパケットの出力時刻とに基づい
    て、当該PCRパケットが入力されてから出力されるま
    での時間を求め、求めた時間から、当該PCRパケット
    に添付されたPCRに加算すべきPCR補正項を算出す
    るステップを含む、ストリーム多重化方法。
  3. 【請求項3】 コンピュータ装置において実行される、
    複数の入力ストリームを多重化して出力するストリーム
    多重化方法を記述したプログラムを記憶した記録媒体で
    あって、 複数の入力ストリームを多重化するステップ、 多重化して得られる多重化ストリームに含まれる各PC
    Rパケットに添付されたPCR(プログラム・クロック
    ・リファレンス)を補正するステップ、および補正して
    得られる補正済みPCRの添付されたPCRパケットを
    含む多重化ストリームを出力するステップを備え、 前記PCRを補正するステップは、 各前記入力ストリームに含まれるPCRパケットの入力
    時刻を測定するステップ、 測定して得られたPCRパケットの入力時刻を記憶する
    ステップ、 多重化して得られる多重化ストリームを、所定数個のパ
    ケットを出力するのにかかる時間と等しい時間だけ、一
    時記憶するステップ、 出力する多重化ストリームに含まれる各パケットの出力
    時刻を測定するステップ、および記憶している、一時記
    憶している多重化ストリームに含まれるPCRパケット
    の入力時刻と、計測して得られる、当該PCRパケット
    よりも前記所定数個前のパケットの出力時刻とに基づい
    て、当該PCRパケットが入力されてから出力されるま
    での時間を求め、求めた時間から、当該PCRパケット
    に添付されたPCRに加算すべきPCR補正項を算出す
    るステップを含む動作環境を、前記コンピュータ装置上
    で実現するためのプログラムを記録した、記録媒体。
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