JP2000174482A - 電磁波シ―ルド材およびこれを用いた衣服 - Google Patents

電磁波シ―ルド材およびこれを用いた衣服

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JP2000174482A
JP2000174482A JP10377746A JP37774698A JP2000174482A JP 2000174482 A JP2000174482 A JP 2000174482A JP 10377746 A JP10377746 A JP 10377746A JP 37774698 A JP37774698 A JP 37774698A JP 2000174482 A JP2000174482 A JP 2000174482A
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electromagnetic wave
cross
knitted
wave shielding
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JP10377746A
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Ken Ishihara
謙 石原
Takao Namisaki
敞生 浪崎
Shinichiro Morita
真一郎 森田
Katsuhiro Hori
克弘 堀
Yoshi Tanaka
好 田中
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Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は編地の編み方向による電磁波の遮蔽
効果の異方性を、編目をずらして重ね合わせて構成する
ことにより、電磁波の遮蔽の効果を有効に発揮すること
にある。 【解決手段】 導電性繊維によって編成された編地を編
目をずらせて2枚以上重ねて成る電磁波シールド材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医用電子機器など
の電磁波障害を防護する素材、および電磁波による人体
障害を防護する衣服の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、編地を電磁波シールド材として用
いる場合、生地の編み方向(コース方向)と電界、磁界
の方向との関係で異方性が発現することは認識されてい
なかった。従って、シールド材が電子機器カバーのよう
な場合はカバーの取付方法によっては電磁波の遮蔽効果
が低減するおそれがある。また、衣料として用いる場合
には、実環境下では電磁界の方向が一定しないので、編
地の編み方向と異なった方向の電磁界が常に存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は編地の編み方
向による電磁波の遮蔽効果の異方性を、編目をずらして
重ね合わせて構成することにより、電磁波の遮蔽の効果
を有効に発揮することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明は導電
性繊維によって編成された編地を編目をずらせて2枚以
上重ねて成る電磁波シールド材。編目のコース方向が直
交するよう重ね合せて成る電磁波シールド材。目付が2
20g/m以下の平編またはゴム編、または両面編生
地である電磁波シールド材。少なくとも衣服の前身部分
を前記各構成の電磁波シールド材によって構成したこと
を特徴とする衣服の提供に関する。即ち、本発明者ら
は、種々の編地を作成し、その電磁波遮蔽効果を評価す
る中で編み方向による電磁波遮蔽効果の異方性を見いだ
し、特に、電磁界の方向と編地のコース方向が平行な場
合は遮蔽効果が高く、これが直交する場合は遮蔽効果が
低いことを見いだし、本発明に至ったものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明を構成する導電性繊維と
は、ポリアセチレンなどの導電性樹脂を繊維化したも
の、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレ
ン等の合成繊維に導電性樹脂を付与したもの、または
銀、銅等の金属成分を前記の合成繊維に真空蒸着、スパ
ッタリング、無電解メッキ等の方法により付与したも
の、ステンレス、金、銀、銅などの金属の細線などをい
う。
【0006】また、これによる編地の編成は通常衣類等
の編成に用いられる編機を用い、平編、ゴム編、両面編
等に編成したもので、特にその目付を220g/m
下の低目付とすることが、コスト的にも、また衣類を構
成する素材として、機能を発現させることにおいて好ま
しい。更に、かかる編地の編成において、他の素材、例
えば、綿、絹、羊毛等の吸湿性、風合いに優れる糸を適
宜プレーティングして用いることは衣服素材として好ま
しいことである。
【0007】上記のように編成された編地は編目をずら
せ、即ち、編目が完全に重ならないようにずらせて2枚
以上重ねることを特徴とし、即ち、例えば上下にずらせ
たり、左右にある角度をもってずらせたり、最も好適に
は2枚の編地をコースが直交するよう重ね合せるもので
ある。なお、重ね合せる枚数には特に制限がなく、上記
のように上下、左右にずらせて重ね合わせ、その枚数が
多いほど、また、直交に近い角度をもって重ね合せるほ
どその効果は高いが、衣料素材としては、嵩張らず、コ
スト的に安価となるので2枚の編地をコースが直交する
よう重ね合せて構成するのが好ましい。
【0008】かかる素材はそれ単独で電磁波シールド用
のカバー材として用いることができるが、エプロン、肌
着、外衣等の衣服に加工し、特に少なくともその前身部
分(前身頃)をかかる素材で構成することにより電磁波
遮蔽衣料として好適に用いることができる。
【0009】以下、実施例を挙げて説明する。なお、以
下の説明、評価において、2枚の編地の編み方向(コー
ス方向)が同じ方向に重ねられている場合を「パラレ
ル」、2枚の編地の編み方向が直交して重ねられている
場合を「クロス」と表示し、編地の編み方向と電磁界の
方向の関係においては、編地の編み方向と電磁界の方向
が同じ場合に「平行」、編地の編み方向と電磁界の方向
が直交する場合に「直交」と表示する。以上の二つの組
み合せにおいて、編地の重ね方の「パラレル」において
は、電磁界の「平行」と「直交」があり、「クロス」の
重ね方においては、1枚が「平行」なら他の1枚は「直
交」しているので、「パラレル・平行」、「パラレル・
直交」。「クロス」の3種の評価で表わす。なお、電磁
波の遮蔽効率は磁波(磁界)の遮蔽効率で代表させた。
これは電界の遮蔽は磁界より容易であり、磁界の遮蔽は
十分であれば電界も十分に遮蔽されるためである。
【0010】
【実施例1】導電性繊維として銀メッキナイロン糸(S
AUQOUIT社製 商品名X−STATIC)を用
い、薄手の平編生地(目付量117g/m)を編成し
た。かかる編地を2枚用いて重ね合わせ、「パラレル・
平行」、「パラレル・直交」。「クロス」の3種につい
て、KEC法により磁界遮蔽率を測定した。その結果を
図1に示した。かかる図からわかるように「パラレル・
直交」の場合は遮蔽効率が非常に悪く、「パラレル・平
行」の場合は遮蔽効率が非常によい。一方、「クロス」
の場合は「パラレル・平行」には若干劣るものの、これ
に近い遮蔽効率を示した。即ち、自然環境下では電磁波
の方向は一定せず、また変動するのであり、従って、
「パラレル・平行」の効率はほとんど実現しない。一
方、「クロス」の効率は常に実現しており、しかも効率
が高い。この高効率が高価な導電性繊維を有効に利用す
ることにつながる。また、1枚生地においては何れもそ
の値は極めて低いものである。なお、図において「2パ
ラレル・平行」、「2パラレル・直交」。「2クロス」
と表示しているのは、2枚重ねの素材に対し平行、直
交、クロスに電磁界を当てた時の遮蔽効率を、また「1
−平行」、「1−直交」は、一枚の編地に対し、平行、
直交に電磁界で当てたときの遮蔽効率あらわす。(以
下、図2〜4において同じ。)
【0011】
【実施例2】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、厚手の平編生地(目付量320g/m)を
編み、これを実施例1と同様に2枚重ねてKEC法の磁
界遮蔽率を測定した。その結果を図2に示す。この場合
も実施例1と同様の結果となっており、「クロス」の重
ね方の有効性が明確である。
【0012】
【実施例3】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、30番手の綿糸を全コースにプレーティング
した平編生地(総目付量334g/m導電性繊維50
%)を編み、これを2枚重ねてKEC法の磁界遮蔽率を
測定した。その結果を図3に示す。この場合は低波長側
では実施例1と同様の結果となっており、また高波長側
では高効率の「パラレル・平行」と同じレベルまで向上
している。これはプレーティングの場合導電性繊維の接
触が100%のものとは異なると推測されるが、「クロ
ス」の重ね方の有効性は明確である。
【0013】
【実施例4】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、薄手のゴム編生地(目付量220g/m
を編み、これを2枚重ねてKEC法の磁界遮蔽率を測定
した。結果を図4に示す。この場合は高波長側(400
MHz以上)では「パラレル・平行」と「クロス」の値
が一致している。この値は60dBであり、測定装置の
限界である。しかし、自然環境の波動方向の変動に耐え
るという意味で「クロス」の重ね方が有効である。低波
長側も実施例1と同様の結果となっており、「クロス」
の重ね方の有効性が明確である。
【0014】
【実施例5】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、中手のゴム編生地(目付量244g/m
を編み、これをクロスに2枚重ねてKEC法の磁界遮蔽
率を測定した。結果の図は省略したが、実施例4と同様
の結果となっており、「クロス」の重ね方の有効性が明
確である。
【0015】
【実施例6】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、厚手のゴム編生地(目付量263g/m
を編み、これをクロスに2枚重ねてKEC法の磁界遮蔽
率を測定した。結果の図は省略したが、実施例4と同様
の結果となっており、「クロス」の重ね方の有効性が明
確である。
【0016】
【実施例7】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、60番手の綿糸を全コースにプレーティング
し、ゴム編プレーティング生地(総目付量362g/m
導電性繊維比率60%)を編み、これをクロスに2枚
重ねてKEC法の磁界遮蔽率を測定した。結果の図は省
略したが、実施例4と同様の結果となっており、「クロ
ス」の重ね方の有効性が明確である。
【0017】
【実施例8】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、60番手の綿糸を全コースにプレーティング
して中手のゴム編プレーティング生地(総目付量 29
8g/m導電性繊維比率68%)を編み、これをクロ
スに2枚重ねてKEC法の磁界遮蔽率を測定した。結果
の図は省略したが、実施例4と同様の結果となってお
り、「クロス」の重ね方の有効性が明確である。
【0018】
【実施例9】導電性繊維として実施例1に用いたと同じ
糸を用い、薄手の両面編生地(目付量258g/m
を編み、これをクロスに2枚重ねてKEC法の磁界遮蔽
率を測定した。結果の図は省略したが、実施例4と同様
の結果となっており、「クロス」の重ね方の有効性が明
確である。
【0019】
【実施例10】導電性繊維として実施例1に用いたと同
じ糸を用い、中手の両面編生地(目付量290g/
)を編み、これをクロスに2枚重ねてKEC法の磁
界遮蔽率を測定した。結果の図は省略したが、実施例4
と同様の結果となっており、「クロス」の重ね方の有効
性が明確である。
【0020】
【実施例11】導電性繊維として実施例1に用いたと同
じ糸を用い、厚手の両面編生地(目付量304g/
)を編み、これをクロスに2枚重ねてKEC法の磁
界遮蔽率を測定した。結果の図は省略したが、実施例4
と同様の結果となっており、「クロス」の重ね方の有効
性が明確である。
【0021】
【発明の効果】以上の結果から、編地を2枚以上重ねて
用いることにより、電磁波遮蔽効果を高めることがで
き、かつ電磁界の方向の変動にも対応できる。従って目
的に応じた最少量の導電性繊維で編地を作成しても、か
かる構成とすることにより、効果的に電磁波の遮蔽が可
能である。また、かかる構成の素材を電磁波シールド材
としてその発生源に対し用いることもできるが、特に衣
類の前身生地として用いることにより、これを防御する
ことができ効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1と対照区の電磁波遮蔽率を測定
し比較したグラフ。
【図2】本発明実施例2と対照区の電磁波遮蔽率を測定
し比較したグラフ。
【図3】本発明実施例3と対照区の電磁波遮蔽率を測定
し比較したグラフ。
【図4】本発明実施例4と対照区の電磁波遮蔽率を測定
し比較したグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 克弘 京都府綾部市井倉新町石風呂1番地 グン ゼ株式会社研究開発部内 (72)発明者 田中 好 京都府綾部市井倉新町石風呂1番地 グン ゼ株式会社研究開発部内 Fターム(参考) 4F100 AB24 AK48 BA02 BA22 DG13A DG13B GB48 GB72 JD08 JG01A JG01B YY00A YY00B 4L002 AA06 AC00 BA01 BA02 BB01 FA00 FA01 FA06 5E321 BB41 BB44 GG05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性繊維によって編成された編地を編
    目をずらせて2枚以上重ねて成る電磁波シールド材。
  2. 【請求項2】 編目のコース方向が直交するよう重ね合
    せて成る請求項1記載の電磁波シールド材。
  3. 【請求項3】 目付が220g/m以下の平編または
    ゴム編、または両面編生地である請求項1〜2記載の電
    磁波シールド材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の電磁波シールド材を
    少なくとも衣服の前身部分に用いたことを特徴とする衣
    服。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006073789A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Nbc Inc 電磁波遮蔽用編物シート及び電磁波遮蔽用成型体
CN112743920A (zh) * 2019-10-30 2021-05-04 上海戎科特种装备有限公司 一种新型电磁防护服布料

Cited By (3)

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JP2006073789A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Nbc Inc 電磁波遮蔽用編物シート及び電磁波遮蔽用成型体
CN112743920A (zh) * 2019-10-30 2021-05-04 上海戎科特种装备有限公司 一种新型电磁防护服布料
CN112743920B (zh) * 2019-10-30 2022-05-24 上海戎科特种装备有限公司 一种电磁防护服布料

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