JP2000173376A - 太陽電池開閉器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池の出力をパワーコンディショナーに
送る際に設けられる接続箱内の機器の組み付けが容易と
なり、然も接続箱の小型化を図ることができる太陽電池
開閉器を提供する。 【解決手段】 電源側端子３及び負荷側端子４を有し、
開閉レバー５及び開閉機構部を設けた箱状本体２と、本
体背部に連結されて上下方向に開口した筒状の金属台６
とで構成し、台６に逆流防止ダイオード８を装着し、本
体２の背面から引き出された接続線により接続され、本
体２内には開閉機構部に隣接してサージアブソーバ７を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池を回路か
ら切り離したり、接続したりする太陽電池開閉器に関
し、特に太陽電池をパワーコンディショナーに接続する
ための接続箱内で使用する太陽電池開閉器に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数の太陽電池を使用して発電し、その
電力を家庭で使用したり商用電力線に送出して、電力を
節約する工夫が成されている。このような太陽光発電シ
ステムは図５に示すような回路構成であり、複数の太陽
電池１４の出力線を一本化して、発電した直流電圧を交
流に変換するパワーコンディショナー１６に接続してそ
の出力が利用されているが、その際、太陽電池の保護回
路や開閉器等が組み込まれた専用の接続箱１７を介して
接続している。

【０００３】この接続箱１７は図６に示すように、太陽
電池１５の保守点検をする際に太陽電池１４を回路から
切り離す開閉器１８、そして電圧の高い太陽電池から電
圧の低い太陽電池への電流流入を防止する逆流防止ダイ
オード８と太陽電池を雷等のサージ電圧から保護するサ
ージアブソーバ７とが開閉器と同数、更に端子台１２等
が組み付けられ、図示するように接続されている。

【０００４】図７はこのような接続箱内で使用される開
閉器１８の斜視図であり、内部に開閉機構部を有し、開
閉レバー２２の操作で太陽電池端子である電源側端子２
３と負荷側端子２４との接続をオン・オフするようにな
っている。そして、開閉器１８や逆流防止ダイオード８
は接続箱１７にねじにより組み付けられ、サージアブソ
ーバ７は開閉器１８の電源側端子２３に他の配線と共に
接続されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、接続箱１
７には機器や素子が独立して組み付けられるため、その
ための設置スペースを必要とし、特に逆流防止ダイオー
ドは発熱作用があるため、放熱効果の良好な開放された
場所に組み付ける必要があった。そのため、接続箱１７
は大きなものとなっていたし、組み付け作業も機器毎に
行わなければならなかった。また、それらの接続作業も
図６に示すように接続線を束ねた２組のハーネス２５
ａ，２５ｂの他にダイオード８と開閉器１８とを接続す
る接続線２６が必要であるし、サージアブソーバ７は比
較的弱い構造であるため接続の際注意しなければならな
かったし、接続する際ハーネスと共に接続しなければ成
らず面倒であった。

【０００６】そこで本発明は、上記接続箱内の機器の組
み付け及び接続を容易とし、然も接続箱の小型化を図る
ことができる太陽電池開閉器を提供することを課題とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１の発明は、太陽電池端子と負荷端子とを有
し、開閉レバーの操作により内部開閉機構部を作動させ
て、前記両端子同士の接続をオン・オフする太陽電池開
閉器であって、逆流防止ダイオードとサージアブソーバ
とを組み込んで構成される。

【０００８】請求項２の発明は、請求項１の発明におい
て、筐体を、太陽電池端子と負荷端子と開閉レバーとを
設けた本体と、その本体の背部に当てがう金属製の台と
で形成し、逆流防止ダイオードを、前記台に装着して構
成される。

【０００９】請求項３の発明は、請求項２の発明におい
て、台が上下方向に開口した四角形筒体であって、その
内部に逆流防止ダイオードを装着して構成される。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態の１例を図面を基に詳細に説明する。図１，図２は
本発明に係る太陽電池開閉器の斜視図であり、図１は保
護素子の位置を示し、図２は組み立てた状態を示してい
る。図示するように、本発明の太陽電池開閉器１は手前
（図示上部）に位置する開閉器の本体２と背部（下部）
に設けた台６とで構成している。本体２には電源側端子
３と負荷側端子４との接続をオン・オフ操作する開閉レ
バー５を有し、内部には開閉レバー５により動作する開
閉機構部（図示せず）を有している。そして、開閉機構
部に隣接する電源側端子間にサージアブソーバ７が半田
付けにより接続されている。

【００１１】台６は、上下方向に大きく開口した略四角
形状の筒体で、金属板をプレス成形し折り曲げて形成さ
れている。台６の底部には逆流防止ダイオード８（以下
ダイオードとする）が装着され、前面には本体２内部と
ダイオード８とを接続するための開口部６ａを形成して
ある。また、台６の上端，下端の底部開口縁にはねじで
接続箱等に固定するためのＵ字溝９が形成されている。
そして、開閉器本体２とサージアブソーバ７，及びダイ
オード８とは図３（ｂ）に示すように接続され、リベッ
ト１０により本体２と台６とは上下中央部が連結され、
一体化される。

【００１２】このように、サージアブソーバ７及びダイ
オード８とを開閉器組立時に、その内部に組み付けてし
まうので、接続箱内に回路を形成する際に新たにダイオ
ードやサージアブソーバ７を組み付ける必要がなく、接
続箱内の機器の組付けが簡略化できる。尚、開閉器筐体
内への各素子の組付けは自動化することが可能であり、
そうすることで開閉器の組立工程が複雑になることはな
い。また、ダイオード８を開閉器１の背部に内蔵するた
め、開閉器１の設置スペースだけで、開閉器、ダイオー
ド、サージアブソーバを組み付けることができ、接続箱
の小型化を図ることができるし、台６は上下方向に開口
しているので、ダイオード８は単独で組み付けられてい
た場合と同様に放熱も良好である。

【００１３】尚、開閉器本体２は従来の開閉器筐体を利
用することが可能であり、そうすることで安価に製造す
ることができる。また、図示する位置にサージアブソー
バ７の取り付け空間が無ければ、位置をずらして他の位
置に設けても良いし、台６に設置しても良い。また、パ
ワーコンディショナー１６側にサージアブソーバ７を設
ける場合は図３（ａ）に示すように開閉器内での接続を
変更すればよい。

【００１４】図４は上記開閉器１を組み付けた接続箱１
１を示し、その回路構成は図５に示す回路図と同一であ
る。図４に示すように、回路の形成は開閉器１と端子台
１２とを接続箱１１内に組み付けて双方を２本のハーネ
ス１９ａ，１９ｂで接続するだけで良く、組み付け及び
接続作業を大きく簡略化することができる。尚、図４に
おいて、１３は太陽電池及び負荷側配線の送通口であ
り、１５は接続箱の蓋である。

【００１５】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１の発明に
よれば、逆流防止ダイオードとサージアブソーバを開閉
器に組み込んだので、太陽光発電システムを形成する
際、接続箱内に組み付ける機器或いは素子を削減でき、
配線が簡略化できる。

【００１６】請求項２の発明によれば、請求項１の効果
に加えて、逆流防止ダイオードを開閉器背部に設けたの
で、接続箱内に組み付けるスペースを別途必要とせず、
接続箱を小型にすることができ、安価なものとすること
ができる。

【００１７】請求項３の発明によれば、請求項２の効果
に加えて、逆流防止ダイオードが台の内部に装着されて
も放熱作用は良好である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る太陽電池開閉器の１例を示し、上
下を分離した様子を示す斜視説明図である。

【図２】図１の太陽電池開閉器を組み立てた状態を示す
斜視図である。

【図３】図１の太陽電池開閉器の回路図であり、（ａ）
は正方向接続、（ｂ）は逆方向接続を示している。

【図４】接続箱内に図１の太陽電池開閉器を組み付けた
様子を示す正面図である。

【図５】太陽光発電システム全体の回路図である。

【図６】従来の太陽電池開閉器を組み付けた接続箱の正
面図である。

【図７】図６の太陽電池開閉器の斜視図である。

【符号の説明】

１・・太陽電池用開閉器、２・・開閉器本体、３・・電
源側端子、４・・負荷側端子、５・・開閉レバー、６・
・台、１１・・接続箱。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 太陽電池端子と負荷端子とを有し、開閉
   レバーの操作により内部開閉機構部を作動させて、前記
   両端子同士の接続をオン・オフする太陽電池開閉器であ
   って、逆流防止ダイオードとサージアブソーバとを組み
   込んだ太陽電池開閉器。
2. 【請求項２】 筐体を、太陽電池端子と負荷端子と開閉
   レバーとを設けた本体と、その本体の背部に当てがう金
   属製の台とで形成し、逆流防止ダイオードを、前記台に
   装着した請求項１記載の太陽電池開閉器。
3. 【請求項３】 台が上下方向に開口した四角形筒体であ
   って、その内部に逆流防止ダイオードを装着した請求項
   ２記載の太陽電池開閉器。