JP2000170820A - 車両用の減衰力を作動油の流量の変化で調整する方法および緩衝装置 - Google Patents

車両用の減衰力を作動油の流量の変化で調整する方法および緩衝装置

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JP2000170820A
JP2000170820A JP10357010A JP35701098A JP2000170820A JP 2000170820 A JP2000170820 A JP 2000170820A JP 10357010 A JP10357010 A JP 10357010A JP 35701098 A JP35701098 A JP 35701098A JP 2000170820 A JP2000170820 A JP 2000170820A
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chamber
adjusting
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flow rate
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JP10357010A
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Keiji Sato
啓司 佐藤
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Tein Inc
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TEIN KK
Tein Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 作動油の流量と調整手段による調整角度との
関係が、曲線の関係にあったために、全ての領域を同一
の感覚で調整可能な直線関係の場合とは違って調整が難
しく、更に、ニードルの作動に際し、調整ネジ近辺の油
洩れが発生することがあり、更に、ニードルのニードル
ストッパと接する座が平面であったために、作動油が流
れ始める時点で、反応の悪いことがあった。 【解決手段】 ニードル11の背部に接している調整ね
じ16を回転させることによってニードルの座とニード
ルストッパ18の座の間の間隔を変えることで通路9
3、94の間を流れる作動油の流量を変化させる車両用
の減衰力を作動油の流量の変化で調整する方法におい
て、ニードルの先端部を特定の形状にすることによっ
て、作動油の流量と調整ねじ16の調整角度を略直線関
係を保つようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の減衰力を
作動油の流量の変化で調整する方法および緩衝装置に関
するものであって、更に詳しくは、車両用の減衰力を調
整する際の使いやすさを目指した技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の、車両用の減衰力を作動油の流量
の変化で調整する方法および緩衝装置に関する技術の中
で、車両用の減衰力を作動油の流量の変化で調整する方
法は、具体的に図示してはいないが、本発明の図1と図
2に示した調整手段16A、36Aと同一のものを使用
していたと考えて良い。
【0003】即ち、調整手段16Aを構成している調整
ネジ16の回転を、同じ調整手段16Aを構成している
ストッパ15とアジャストロッド14を介してアジャス
トロッド14に接しているニードル11の背部11eに
伝達し、その事によって、ニードル11の座11bとニ
ードルストッパ18の座18aの間隔を変えることによ
る作動油の流量の変化で減衰力を調整していた。 尚、
調整手段36Aに関しても、アジャストロッド14に相
当するものは無いが、ほぼ同様な働きをしていた。
【0004】この場合、従来の技術においては、本発明
と特に違っていたことは、ニードル11、31の先端部
11a、31aが略円錐や略円錐台の形状をしていたこ
とである。 即ち、先端部11a、31aの長手方向の
中心を通る断面の形状が略二等辺三角形や略等脚台形で
あったことである。 その他には、ニードル11、31
の座11b、31bが平面であったことである。 その
結果として、図4に見られるように、減衰力に関係する
作動油の流量と調整角度の関係が、曲線の関係にあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用の減衰力を作動油の流量の変化で調整
する方法および緩衝装置には、以下に示すような課題が
あった。第一に、調整手段による作動油の流量と調整角
度との関係が、曲線の関係にあったために、全ての領域
を同一の感覚で調整可能な直線関係の場合とは違って場
所によって微調整や粗い調整をしなければならない領域
があり調整が難しかった。第二に、ニードルの作動に際
し、耐久性が問題となる調整ネジ近辺の油洩れが発生す
ることがあった。第三に、ニードルのニードルストッパ
と接する座が平面であったために、作動油が流れ始める
時点で、反応の悪いことがあった。本発明はこのような
課題を解決することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニードル1
1、31の背部11e、31eに接している調整手段1
6A、36Aの調整ねじ16、36を回転させることに
よって前記ニードル11、31の座11b、31bとニ
ードルストッパ18、38の座18a、38aの間の間
隔を変えることで通路93、96と通路94、95の間
を流れる作動油の流量を変化させる車両用の減衰力を作
動油の流量の変化で調整する方法において、前記ニード
ル11、31の先端部11a、31aを特定の形状にす
ることによって、前記作動油の流量と前記調整ねじ1
6、36の調整角度を略直線関係を保つようにしたこと
を特徴とし、更に、前記特定の形状とは、前記先端部1
1a、31aの長手方向の中心を通る断面の形状が略2
次曲線、または、端部が略半円であることを特徴とする
ことによって、上記課題を解決した。
【0007】また、シリンダ本体25内にピストン21
を移動可能に配置し、前記ピストン21のピストンロッ
ド17側に第一室81を反対側に第二室82をそれぞれ
形成し、前記第二室82と前記第一室81の間を相互に
作動油が流れるように、ニードルストッパ18の中心部
に前記第二室82に連通する通路93を、前記ピストン
ロッド17の側面に前記第一室81に連通する通路94
をそれぞれ形成し、略円筒状の前記ピストンロッド17
の前記ピストン21側の中心部内側に略円筒状の前記ニ
ードルストッパ18を固定し、前記ピストンロッド17
中心の内側空間部には、先端部11aが前記ニードルス
トッパ18に挿入されて背部11eが調整手段16Aを
構成しているアジャストロッド14に接しているニード
ル11が収納され、前記ニードル11は前記アジャスト
ロッド14とストッパ15に接続した調整ネジ16を回
転させることによって前記ニードル11の座11bと前
記ニードルストッパ18の座18aの間の間隔を調整す
ることで車両用の減衰力を作動油の流量で調整すること
が可能な車両用緩衝装置において、前記ニードル11の
前記先端部11aの長手方向の中心を通る断面の形状が
略2次曲線、または、端部が略半円であることを特徴と
し、更に、タンク39とケース40より成るブロックと
シリンダ本体29を中心とするブロックが一体に構成さ
れ、前記タンク39と前記ケース40に囲まれた空間を
ピストン37によって前記ケース40と反対側にガス室
86を前記ケース40側に第三室85を形成し、前記タ
ンク39内の前記第三室85と前記シリンダ本体29内
の第二室84の間を相互に作動油が流れるように、前記
ケース40に前記第二室84に連通する通路95を、ニ
ードルストッパ38に前記第三室85に連通する通路9
6をそれぞれ形成し、前記ケース40の前記第三室85
側の中心部内側に略円筒状の前記ニードルストッパ38
を固定し、前記ケース40中心の内側空間部には、先端
部31aが前記ニードルストッパ38に挿入されて背部
31eが調整手段36Aを構成しているストッパ35に
接しているニードル31が収納され、前記ニードル31
は前記ストッパ35に接続した調整ネジ36を回転させ
ることによって前記ニードル31の座31bと前記ニー
ドルストッパ38の座38aの間の間隔を調整すること
で車両用の減衰力を作動油の流量で調整することが可能
な車両用緩衝装置において、前記ニードル31の前記先
端部31aの長手方向の中心を通る断面の形状が略2次
曲線、または、端部が略半円であることを特徴とし、更
に、前記ニードル11、31の前記座11b、31bと
前記ニードルストッパ18、38の座18a、38aと
の接触面は外輪側に限定し、非接触部の凹部11ba、
31baを内輪側に設けたことを特徴とし、更に、前記
ニードル11、31のOリング装着部11d、31d
は、Oリング12、13、32、33を2個装着可能な
構造としたことを特徴とすることによって、上記課題を
解決した。
【0008】
【発明の実施の形態】本願発明による、車両用の減衰力
を作動油の流量の変化で調整する方法および緩衝装置を
実施の形態をあげて図面と共に詳細に説明する。ここ
で、図1は、本願発明による第一の実施の形態を示した
車両用の緩衝装置の図であり、図2は、本願発明による
第二の実施の形態を示した車両用の緩衝装置の図であ
り、図3は、本願発明による車両用の緩衝装置を構成し
ているニードル付近の詳細図であり、図4は、本願発明
と従来方法による調整ネジの回転角度と作動油の流量の
関係を示した図である。
【0009】(第一の実施の形態)図1と図3と図4に
おいて、25はシリンダ本体であり、ピストンロッド1
7と一体のピストン21とピストン24によって、ピス
トン21のピストンロッド17側に作動油が流入する第
一室81と、両ピストン21、24の間に挟まれた作動
油が流入する第二室82と、ピストン24のピストン2
1と反対側にガスを充填しているガス室83を構成して
いる。
【0010】一方、ピストンロッド17の一端には、バ
ネ押え23と薄いドーナツ状の板を複数枚重ねた板バネ
22とピストン21と薄いドーナツ状の板を複数枚重ね
た板バネ27とバネ押え28を、ピストンロッド17の
段部とリードナット26の間に挟み、リードナット26
を螺合によってピストンロッド17に固定しこれらのも
のを一体にしている。 尚、ピストンロッド17とピス
トン21の間には、Oリング20が装着されている。
【0011】そして、板バネ22、27の働きによって
ピストン21には、板バネ27に面している通路91が
第一室81から第二室82の方向にのみ流体が流れるよ
うに、また、板バネ22に面している通路92が第二室
82から第一室81の方向にのみ流体が流れるように構
成されている。
【0012】ここで、ピストンロッド17は、中心部が
中空で略円筒の形状をしていて、ピストン21側端部の
中心部内側に、同じように中心部が中空で内側に通路9
3を形成し第二室82に連通しているニードルストッパ
18をOリング19と共に螺合によって固定している。
【0013】一方、ピストンロッド17の中央の内側空
間部には、ニードル11の先端部11aをピストン21
側の端部に向けてニードルストッパ18の端部内側の中
心に軸方向に一定の区間を移動可能に挿入し、また、ニ
ードル11の背部11eが調整手段16Aを構成してい
るアジャストロッド14に接してニードル11を配設し
ている。
【0014】尚、ニードル11は、長手方向の中心を通
る断面の形状が略2次曲線、または、端部が略半円とし
た先端部11aと、ニードルストッパ18の座18aと
接する座11bと、先端部11aと座11bと共に作動
油と接している流体接触部11cと、二つの0リング1
2、13が装着されているOリング装着部11dと、ア
ジャストロッド14と接している背部11eから形成さ
れている。
【0015】そして、アジャストロッド14とストッパ
15と調整ネジ16から構成される調整手段16Aによ
って、調整ネジ16の回転をストッパ15を経由して直
線方向の移動としてアジャストロッド14に伝え、アジ
ャストロッド14に接したニードル11の背部11eを
押すことによってニードル11全体を移動させ、この事
によってニードル11の座11bとニードルストッパ1
8の座18aの間の隙間の間隔を変え、その間を流れる
作動油の流量の変化で減衰力の調整を可能としている。
【0016】ここで、ニードル11の周りでは、通路9
3と通路94の間のニードル11の先端部11aと座1
1bと流体接触部11cの周囲を、作動油が流れるよう
になっていて、先端部11aの形状によって流量に変化
を与えている。
【0017】即ち、ニードル11の先端部11aの断面
の形状を、長手方向の中心を通る断面で見たときに、略
2次曲線、または、端部が略半円であると、図4に見ら
れるように、作動油の流量と調整ネジ16による調整角
度との関係が略直線の関係となっているために、従来の
略曲線の関係と違って、全ての領域を同一の感覚で調整
することが可能となっている。 但し、断面の形状は、
略4次曲線でも略6次曲線でもその他の偶関数による曲
線でもかまわない。
【0018】また、ニードル11の座11bの内輪側に
非接触部の凹部11baを設けることによって、通路9
3、94を通って作動油が流れ始めた時に、従来のニー
ドル11の座11bとニードルストッパ18の座18a
と共に平面であった場合の密着することによる反応の悪
さが解消され、作動油が流れ始めた時から円滑に流れる
ようになった。尚、シリンダ本体25とピストンロッド
17のシールを含めての接触部の構造や、ピストン24
の構造に関しては、本発明とは直接関係ないために、図
も説明も共に省略している。
【0019】本発明による、車両用の減衰力を作動油の
流量の変化で調整する方法および緩衝装置としては、前
述したように構成されており、以下に、その動作につい
て説明する。
【0020】先ず、通常の状態で車両が走行したり、非
常にゆっくりとブレーキを踏み込んだ場合、ピストンロ
ッド17と共にピストン21がゆっくりと上下する。
その場合、ピストン21が下降する時に作動油は、第二
室82から通路93を通って、更に、ニードル11の先
端部11aとニードルストッパ18内側との間、ニード
ル11の座11bとニードルストッパ18の座18aと
の間、ニードル11の流体接触部11cの外周を通り、
通路94を経由して第一室81に至る。
【0021】一方、ピストン21が上昇する時に作動油
は、第一室81から通路94を通って、更に、ニードル
11の流体接触部11cの外周、ニードル11の座11
bとニードルストッパ18の座18aとの間、ニードル
11の先端部11aとニードルストッパ18内側との間
を通り、通路93を経由して第二室82に至る。
【0022】この場合、車両用の減衰力を作動油の流量
の変化で調整する方法としては、アジャストロッド14
とストッパ15と調整ネジ16から構成される調整手段
16Aによって、調整ネジ16による回転をストッパ1
5を経由して直線方向の移動としてアジャストロッド1
4に伝え、アジャストロッド14に接したニードル11
の背部11eを押すことによってニードル11全体を移
動させ、この事によってニードル11の座11bとニー
ドルストッパ18の座18aの間の隙間の間隔を変え、
その間を流れる作動油の流量を変化させることで減衰力
の調整を可能としている。
【0023】更に、本発明では、ニードル11の先端部
11aの断面の形状を、長手方向の中心を通る断面で見
たときに、略2次曲線、または、端部が略半円である
と、図4に見られるように、作動油の流量と調整ネジ1
6による調整角度との関係が略直線の関係となっている
ために、従来の略曲線の関係とは違って、全ての領域を
同一の感覚で調整することが可能となっている。また、
ニードル11の座11bの内輪側に非接触部の凹部11
baを設けることによって、通路93、94を通って作
動油が流れ始めた時に、従来のニードル11の座11b
とニードルストッパ18の座18aと共に平面であった
場合の密着することによる反応の悪さが解消され、作動
油が流れ始めた時から円滑に流れるようになった。
【0024】次に、車両が高速で走行したり、凹凸の激
しい路上を走行したり、急激にブレーキを踏み込むよう
な場合、ピストンロッド17と共にピストン21が激し
く上下する。 その場合、作動油は前述の、通常の状態
で車両が走行したり、非常にゆっくりとブレーキを踏み
込んだ場合の、通路93と通路94の間を相互に流れる
場合に加えて、板バネ22、27の働きによって、ピス
トン21が上昇する時は板バネ27に面している第一室
81から第二室82にのみ作動油が流れる通路91と、
ピストン21が下降する時は板バネ22に面している第
二室82から第一室81にのみ作動油が流れる通路92
によって大量の作動油を流すことが出来るようになって
いる。
【0025】尚、通路93と通路94に相互に流れる場
合に関しては、作動油の流れる順序や方向、減衰力の調
整の仕方等すべて、通常の状態の場合として既に記載し
た通りである。
【0026】(第二の実施の形態)図2と図3と図4に
おいて、29はシリンダ本体であり、シリンダ本体29
によるブロックと、タンク39とケース40より成るブ
ロックとが一体に構成している。 そして、タンク39
とケース40に囲まれた空間をピストン37によってケ
ース40の位置と反対側にガス室86とケース40の位
置側に作動油が流れる第三室85に分割し構成してい
る。 尚、この様に二つのブロックを構成して平行に配
置する理由は、全長を短くしようとするのが大きな理由
であり、更に、調整手段36Aの配設が容易な為であ
る。
【0027】そこで、タンク39内の第三室85とシリ
ンダ本体29内の第二室84の間を相互に作動油が流れ
るように、ケース40の側面に第二室84に連通してい
る通路95を、ケース40中心部の内側に配設している
ニードルストッパ38にタンク39内の第三室85に連
通している通路96をそれぞれ形成し、通路95と通路
96の間のケース40の中央部内側には、作動油の流量
の変化を調整することが出来るニードル31を配設して
いる。
【0028】更に具体的に述べると、ケース40の第三
室85側の内側空間部には、略円筒状のニードルストッ
パ38とニードルストッパ38の外周に端部である座3
1b側の段部からバネ押え47と薄いドーナツ状の板を
複数枚重ねた板バネ46とバルブ本体45を配設しナッ
ト41で一体にしたものを、バルブ本体45の両端の部
分でリングナット42によりケース40に固定し、その
際、ケース40中心の内側空間部には、ニードル31
を、ニードル31の先端部31aが第三室85側に向く
ようにニードルストッパ38の中心部内側に軸方向に一
定の区間を移動可能に挿入し、ニードル31の背部31
eが調整手段36Aを構成しているストッパー35に接
するように収納している。
【0029】ここで、ニードル31は、調整ネジ36の
回転をストッパ35に伝え、ストッパ35に接したニー
ドル31の背部31eを押すことによってニードル31
全体を移動させ、この事によってニードル31の座31
bとニードルストッパ38の座38aの間の間隔を変
え、その間を流れる作動油の流量を変化させることで減
衰力の調整を可能としている。
【0030】尚、ニードル31の先端部31aの断面の
形状を、長手方向の中心を通る断面で見たときに、略2
次曲線、または、端部が略半円とした。 このことによ
って、図4に見られるように、車両用の減衰力を作動油
の流量の変化で調整する場合、従来の略曲線の関係とは
違って直線の関係となる為に、全ての領域を同一の感覚
で調整することが可能となっている。 但し、断面の形
状は、略4次曲線でも略6次曲線でもその他の偶関数に
よる曲線でもかまわない。
【0031】本発明による、車両用の減衰力を作動油の
流量の変化で調整する方法および緩衝装置に関しては、
前述したように構成されており、以下に、その動作につ
いて説明する。
【0032】先ず、シリンダ本体29のブロックに関し
ては、第一の実施の形態に示したシリンダ本体25と概
ね同一である為に具体的な記載を省略する。
【0033】次に、タンク39とケース40より成るブ
ロックに関しては、通常の状態で車両が走行したり、非
常にゆっくりとブレーキを踏み込んだ場合、以下に示す
ような作動油の流れとなる。
【0034】即ち、第二室84からは、通路95を通
り、更に、ニードル31の流体接触部31cの外周と、
ニードル31の座31bとニードルストッパ38の座3
8aとの間と、ニードル31の先端部31aとニードル
ストッパ38内側との間を通り、通路96を経由して第
三室85に至る。
【0035】一方、第三室85からは、通路96を通
り、更に、ニードル31の先端部31aとニードルスト
ッパ38内側との間と、ニードル31の座31bとニー
ドルストッパ38の座38aとの間と、ニードル31の
流体接触部31cの外周を通り、通路95を経由して第
二室84に至る。
【0036】この場合、車両用の減衰力を作動油の流量
の変化で調整する方法としては、ストッパ35と調整ネ
ジ36から構成される調整手段36Aによって、調整ネ
ジ36による回転を直線方向の移動としてストッパ35
に伝え、ストッパ35に接したニードル31の背部31
eを押すことによってニードル31全体を移動させ、こ
の事によってニードル31の座31bとニードルストッ
パ38の座38aの間の隙間の間隔を変え、その間を流
れる作動油の流量を変化させることで減衰力の調整を可
能としている。
【0037】更に、本発明では、ニードル31の先端部
31aの断面の形状を、長手方向の中心を通る断面で見
たときに、略2次曲線、または、端部が略半円である
と、図4に見られるように、作動油の流量と調整ネジ3
6による調整角度との関係が略直線の関係となっている
ために、従来の略曲線の関係とは違って、全ての領域を
同一の感覚で調整することが可能となっている。
【0038】また、ニードル31の座31bの内輪側に
非接触部の凹部31baを設けることによって、通路9
5、96を通って作動油が流れ始めた時に、従来のニー
ドル31の座31bとニードルストッパ38の座38a
と共に平面であった場合の密着することによる反応の悪
さが解消され、作動油が流れ始めた時も円滑に流れるよ
うになった。尚、車両が高速で走行したり、凹凸の激し
い路上を走行したり、急ブレーキを踏み込むような場合
には、バルブ本体45に配設された通路97やその他の
図示してない通路を通って作動油が流れるようになって
いるが、本発明とは直接関係しないので省略している。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により、下記のような効果をあげることができる。第一
に、ニードルの先端部の長手方向の中心を通る断面の形
状を略2次曲線、または、端部を略半円としたことによ
り、作動油の流量と調整角度との関係が略直線の関係と
なり、従来の略曲線の場合と違って、全ての領域を同一
の感覚で調整することが可能となった。第二に、ニード
ルのOリング装着部に装着するOリングの装着を2個に
することにより、耐久性が問題となる調整ネジ近辺の油
洩れが発生するのを防止した。第三に、ニードルストッ
パの座と接するニードルの座に凹部を設けたことによ
り、作動油が流れ始める時点の反応が良好になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明による第一の実施の形態を示した車両
用の緩衝装置の図
【図2】本願発明による第二の実施の形態を示した車両
用の緩衝装置の図
【図3】本願発明による車両用の緩衝装置を構成してい
るニードル付近の詳細図
【図4】本願発明と従来方法による調整ネジの回転角度
と作動油の流量の関係を示した図
【符号の説明】
11・・・・・ニードル 11a・・・・先端部 11b・・・・座 11ba・・・凹部 11c・・・・流体接触部 11d・・・・Oリング装着部 11e・・・・背部 12・・・・・Oリング 13・・・・・Oリング 14・・・・・アジャストロッド 15・・・・・ストッパ 16・・・・・調整ネジ 16A・・・・調整手段 17・・・・・ピストンロッド 18・・・・・ニードルストッパ 18a・・・・座 19・・・・・Oリング 20・・・・・Oリング 21・・・・・ピストン 22・・・・・板バネ 23・・・・・バネ押え 24・・・・・ピストン 25・・・・・シリンダ本体 26・・・・・リードナット 27・・・・・板バネ 28・・・・・バネ押え 29・・・・・シリンダ本体 31・・・・・ニードル 31a・・・・先端部 31b・・・・座 31ba・・・凹部 31c・・・・流体接触部 31d・・・・Oリング装着部 31e・・・・背部 32・・・・・Oリング 33・・・・・Oリング 35・・・・・ストッパ 36・・・・・調整ネジ 36A・・・・調整手段 37・・・・・ピストン 38・・・・・ニードルストッパ 38a・・・・座 39・・・・・タンク 40・・・・・ケース 41・・・・・ナット 42・・・・・リングナット 43・・・・・Oリング 44・・・・・Oリング 45・・・・・バルブ本体 46・・・・・板バネ 47・・・・・バネ押え 81・・・・・第一室 82・・・・・第二室 83・・・・・ガス室 84・・・・・第二室 85・・・・・第三室 86・・・・・ガス室 91・・・・・通路 92・・・・・通路 93・・・・・通路 94・・・・・通路 95・・・・・通路 96・・・・・通路 97・・・・・通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニードル(11、31)の背部(11
    e、31e)に接している調整手段(16A、36A)
    の調整ねじ(16、36)を回転させることによって前
    記ニードル(11、31)の座(11b、31b)とニ
    ードルストッパ(18、38)の座(18a、38a)
    の間の間隔を変えることで通路(93、96)と通路
    (94、95)の間を流れる作動油の流量を変化させる
    車両用の減衰力を作動油の流量の変化で調整する方法に
    おいて、前記ニードル(11、31)の先端部(11
    a、31a)を特定の形状にすることによって、前記作
    動油の流量と前記調整ねじ(16、36)の調整角度を
    略直線関係を保つようにしたことを特徴とする車両用の
    減衰力を作動油の流量の変化で調整する方法。
  2. 【請求項2】 前記特定の形状とは、前記先端部(11
    a、31a)の長手方向の中心を通る断面の形状が略2
    次曲線、または、端部が略半円であることを特徴とする
    請求項1に記載の車両用の減衰力を作動油の流量の変化
    で調整する方法。
  3. 【請求項3】 シリンダ本体(25)内にピストン(2
    1)を移動可能に配置し、前記ピストン(21)のピス
    トンロッド(17)側に第一室(81)を反対側に第二
    室(82)をそれぞれ形成し、前記第二室(82)と前
    記第一室(81)の間を相互に作動油が流れるように、
    ニードルストッパ(18)の中心部に前記第二室(8
    2)に連通する通路(93)を、前記ピストンロッド
    (17)の側面に前記第一室(81)に連通する通路
    (94)をそれぞれ形成し、略円筒状の前記ピストンロ
    ッド(17)の前記ピストン(21)側の中心部内側に
    略円筒状の前記ニードルストッパ(18)を固定し、前
    記ピストンロッド(17)中心の内側空間部には、先端
    部(11a)が前記ニードルストッパ(18)に挿入さ
    れて背部(11e)が調整手段(16A)を構成してい
    るアジャストロッド(14)に接しているニードル(1
    1)が収納され、前記ニードル(11)は前記アジャス
    トロッド(14)とストッパ(15)に接続した調整ネ
    ジ(16)を回転させることによって前記ニードル(1
    1)の座(11b)と前記ニードルストッパ(18)の
    座(18a)の間の間隔を調整することで車両用の減衰
    力を作動油の流量で調整することが可能な車両用緩衝装
    置において、前記ニードル(11)の前記先端部(11
    a)の長手方向の中心を通る断面の形状が略2次曲線、
    または、端部が略半円であることを特徴とする車両用緩
    衝装置。
  4. 【請求項4】 タンク(39)とケース(40)より成
    るブロックとシリンダ本体(29)を中心とするブロッ
    クが一体に構成され、前記タンク(39)と前記ケース
    (40)に囲まれた空間をピストン(37)によって前
    記ケース(40)と反対側にガス室(86)を前記ケー
    ス(40)側に第三室(85)を形成し、前記タンク
    (39)内の前記第三室(85)と前記シリンダ本体
    (29)内の第二室(84)の間を相互に作動油が流れ
    るように、前記ケース(40)に前記第二室(84)に
    連通する通路(95)を、ニードルストッパ(38)に
    前記第三室(85)に連通する通路(96)をそれぞれ
    形成し、前記ケース(40)の前記第三室(85)側の
    中心部内側に略円筒状の前記ニードルストッパ(38)
    を固定し、前記ケース(40)中心の内側空間部には、
    先端部(31a)が前記ニードルストッパ(38)に挿
    入されて背部(31e)が調整手段(36A)を構成し
    ているストッパ(35)に接しているニードル(31)
    が収納され、前記ニードル(31)は前記ストッパ(3
    5)に接続した調整ネジ(36)を回転させることによ
    って前記ニードル(31)の座(31b)と前記ニード
    ルストッパ(38)の座(38a)の間の間隔を調整す
    ることで車両用の減衰力を作動油の流量で調整すること
    が可能な車両用緩衝装置において、前記ニードル(3
    1)の前記先端部(31a)の長手方向の中心を通る断
    面の形状が略2次曲線、または、端部が略半円であるこ
    とを特徴とする車両用緩衝装置。
  5. 【請求項5】 前記ニードル(11、31)の前記座
    (11b、31b)と前記ニードルストッパ(18、3
    8)の座(18a、38a)との接触面は外輪側に限定
    し、非接触部の凹部(11ba、31ba)を内輪側に
    設けたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載
    の車両用緩衝装置。
  6. 【請求項6】 前記ニードル(11、31)のOリング
    装着部(11d、31d)は、Oリング(12、13、
    32、33)を2個装着可能な構造としたことを特徴と
    する請求項3ないし請求項5いずれかひとつに記載の車
    両用緩衝装置。
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