JP2000169103A - 改質器およびその改質反応部品 - Google Patents

改質器およびその改質反応部品

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JP2000169103A
JP2000169103A JP10350403A JP35040398A JP2000169103A JP 2000169103 A JP2000169103 A JP 2000169103A JP 10350403 A JP10350403 A JP 10350403A JP 35040398 A JP35040398 A JP 35040398A JP 2000169103 A JP2000169103 A JP 2000169103A
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JP
Japan
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reformer
reforming reaction
gas
carbon deposition
corrosion resistance
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JP10350403A
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English (en)
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Masatoshi Noguchi
昌利 野口
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転時の酸化、変形、メタンスリップ、カー
ボン析出、運転停止時の結露による腐食等の問題に円滑
に対応することができ、十分な耐食性および強度を確保
することができるとともに、メタンスリップおよびカー
ボン析出の抑制を図ることができる改質器およびその改
質反応部品の提供。 【解決手段】 改質反応管11が Cr 40〜50w
t%、Mo 0.5〜1.5wt%を含有し、残りが少
なくとも48wt%以上のNiと不可避不純物を含むも
のであり、Niの含有によって、メタンスリップ、カー
ボン析出の反応を逆方向に促進するとともに、Crの含
有によって、酸化膜を形成して、Moの昇華を防ぎ、か
つ耐食性を向上させ、さらに、Moの含有によって、高
温強度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、燃料電
池やエンジンに供給されるLNG、都市ガス、メタノー
ル、ナフサ、灯油あるいはガソリン等の炭化水素系の燃
料ガスを改質するための改質器およびその改質反応部品
に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、電解質の両側に水素と酸素
とを供給し、この電解質における水素と酸素との反応に
より発電するものである。そして、この燃料電池におい
ては、発電効率を高めるためにできるだけ高濃度の水素
ガスを電解質に供給する必要がある。このため、メタノ
ール等の炭化水素系の燃料ガスを触媒の作用により改質
して水素富化ガスを生成する改質器が上記燃料電池の前
段に設けられている。また、燃料ガスから水素富化ガス
を得てエンジンや燃焼器に供給するためにも、改質器が
用いられている。そして、このような改質器としては、
従来、特開平4ー160003号公報、特開昭60ー5
1603号公報等に記載のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
改質器を構成する構成部品においては次のような特性が
必要とされる。すなわち、改質反応部(改質反応管、触
媒担持プレート等)、この改質反応部を内部に収納した
改質器本体(炉体)や加熱用のバーナーにおいては、特
に、運転時の高温耐食性(酸化やSによる腐食を起こさ
ないこと)が求められ、さらに、上記改質反応部や改質
器本体にあっては、その強度が必要とされる。また、メ
タノールを燃料ガスとした場合には、酸素(空気)が足
りないとメタンスリップ(CO+3H2→CH4+H
2O)やカーボン析出(2CO→CO2+C)が生じ易
い。このうち、メタンスリップは改質ガス中の水素ガス
濃度を低下させる一方、カーボン析出は改質反応部の触
媒層や水素透過膜を目詰まりさせるため、これらの反応
を極力抑制することが必要である。これらのメタンスリ
ップやカーボン析出の問題は、高温タイプの(たとえば
800℃程度で運転される)改質器において顕著に現れ
るが、低温タイプの(例えば200〜350℃で運転さ
れる)改質器においても無視できない現象である。さら
に、燃料(原料)ガス入口、加熱用の燃焼ガス入口、あ
るいは改質ガス出口、燃焼排ガス出口においては、特
に、運転停止時に冷えて結露した場合の耐食性が要求さ
れる。これに対して、従来の改質器の構成部品の材料と
しては、SCH22(HK−40)、SCH24(H
P)、SUS309S、SUS310Sが知られている
が、耐食性や強度の点で不満が残るとともに、メタンス
リップやカーボン析出を抑制することができないという
問題がある。また、特開平5ー339679号公報記載
の材料も知られているが、メタンスリップやカーボン析
出の抑制について何等考慮されていない。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、運転時の酸化、変形、メ
タンスリップ、カーボン析出、運転停止時の結露による
腐食等の問題に円滑に対応することができ、十分な耐食
性および強度を確保することができるとともに、メタン
スリップおよびカーボン析出の抑制を図ることができる
改質器およびその改質反応部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、改
質反応部に燃料ガスを供給してこの燃料ガスを水素富化
ガスに改質する改質器であって、少なくとも上記改質反
応部が Cr 40〜50wt%、Mo 0.5〜1.
5wt%を含有し、残りが少なくとも48wt%以上の
Niと不可避不純物を含むものである。本発明の請求項
2は、改質器に用いる改質反応部品であって、Cr 4
0〜50wt%、Mo 0.5〜1.5wt%を含有
し、残りが少なくとも48wt%以上のNiと不可避不
純物を含むものである。ここで、Niを上記範囲(48
wt%以上、上限理論値は59.5wt%)に設定した
理由は、Niにはメタンスリップやカーボン析出を逆反
応に進める触媒作用があるとともに、600〜900℃
でのα相などの金属間化合物の生成を抑制する効果があ
り、上記範囲未満では所望の効果が得られない一方、上
記範囲を越えると、硫化し易くなり、硫化に対する耐食
性が低下するからである。また、Crは酸化物(酸化皮
膜)を形成して耐食性を向上させるとともに、Moが高
温酸化により昇華しやすいので、Crが酸化物を生成し
て昇華を防ぐ。そして、Crの含有量が上記範囲未満で
は所望の耐食性が得られない一方、上記範囲を越えると
多相合金となってもろくなり、かつ加工性が低下する。
さらに、Moは高温強度を向上させる。そして、Moの
含有量が上記範囲未満では所望の効果が得られない一
方、上記範囲を越えると加工性が低下する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態
を示す改質器の断面図である。図中符号10は改質反応
部であり、この改質反応部10は、改質反応管11内
に、ニッケル酸化物、銅酸化物等からなる改質触媒12
が充填されているものである。そして、上記改質反応部
10は改質器本体(炉体)20内に収納されている。ま
た、上記改質反応管11には燃料ガス1が供給されてい
るとともに、改質触媒12を通って改質された改質ガス
2が排出されるようになっている。さらに、改質器本体
20の上部にはバーナー21が設置されている。そし
て、このバーナー21には、燃料ガスの一部3が供給さ
れているとともに、バーナー21の燃焼排ガス4が改質
器本体20の外部に排出されるようになっている。
【0007】上記のように構成された改質器の構成部
品、すなわち、改質反応部10の改質反応管11あるい
はバーナー21を備えた改質器本体20は、Cr 40
〜50wt%(好ましくは、43〜46wt%)、Mo
0.5〜1.5wt%を含有し、残りが48〜59.
5wt%のNiと不可避不純物を含むNiーCr系合金
から構成されている。また、上記組成に加えて、脱酸剤
として、Si 2wt%以下、Mn 2wt%以下、A
l 2wt%以下、Ti 2wt%以下のうち1種また
は2種以上を含有してもよい。これらのSi、Mn、A
l、Tiは、脱酸剤として合金中に残留する酸素や非金
属介在物の量を少なくする。上記組成の合金としては、
たとえば、MC Alloy(三菱マテリアル株式会社
商品名)が挙げられる。
【0008】ここで、各組成を上記範囲に限定した理由
を以下に述べる。Niにはメタンスリップやカーボン析
出を逆反応に進める触媒作用があるとともに、600〜
900℃でのα相などの金属間化合物の生成を抑制する
効果があり、Niを上記範囲(48〜59.5wt%)
に限定したのは、上記範囲未満では所望の効果が得られ
ない一方、上記範囲を越えると、硫化し易くなり、硫化
に対する耐食性が低下するからである。また、Crは酸
化物(酸化皮膜)を形成して耐食性を向上させるととも
に、Moが高温酸化により昇華しやすいので、Crが酸
化物を生成して昇華を防ぐ。そして、Crの含有量が上
記範囲未満では所望の耐食性が得られない一方、上記範
囲を越えると多相合金となってもろくなり、かつ加工性
が低下する。さらに、Moは高温強度を向上させる。そ
して、Moの含有量が上記範囲未満では所望の効果が得
られない一方、上記範囲を越えると加工性が低下する。
【0009】上記構成の改質器を用いて改質ガスを生成
する場合には、改質反応部10の改質反応管11内に燃
料ガス(メタノールおよび空気)を供給するとともに、
バーナー21に燃料ガスの一部3を供給して燃焼させる
ことにより、改質器本体20内を加熱する。このように
して、800℃に加温された改質反応部10の改質反応
管11に燃料ガスが導入されると、この燃料ガスが改質
ガス出口に向かって流れていく間に改質触媒12に接触
することにより、改質反応が促進されて水素富化ガスに
改質される。そして、改質反応部10において改質され
た改質ガスは燃料電池に送られる。
【0010】この場合、上記改質器の構成部品が上記組
成のNi−Cr系合金で構成されているから、加工性を
損なうことなく、かつ所望の強度(特に高温での強度)
を確保できる上に、運転時および運転停止時の耐食性が
ともに向上しているから、長期間にわたって安定して燃
料電池を運用することができる。また、Niが、メタン
スリップおよびカーボン析出の反応を抑制する方向に作
用するから、上記改質器において得られた改質ガスの水
素ガス濃度がメタンスリップによって低下することがな
く、高濃度の水素ガスを含んだ改質ガスを燃料電池に供
給することができるとともに、析出したカーボンによっ
て触媒層等が目詰まりを起こすことがなく、この点から
も、改質器の長寿命化を図ることができる。
【0011】上記メタンスリップおよびカーボン析出の
抑制効果を耐食性、高温強度および加工性とともに具体
的に示したものが表1である。
【表1】 この表1において、メタンの発生の有無は、改質器で生
成された改質ガスを室温に冷やした後、ガスクロマトグ
ラフィで分析し、メタンが検出されなかったものを無、
検出されたものを有×とした。カーボン析出の有無は、
1000時間改質後に改質反応管10内の触媒を電子顕
微鏡で観察し、カーボン粒子が発見されなかったものを
無、発見されたものを有×とした。耐食性は、1000
時間改質後に改質反応管10の内表面および断面を観察
し、腐食が認められなかったものを○、腐食が認められ
たものを×とした。高温強度は、800℃での高温強度
を測定し、耐力が160MPaでは不充分なので、×と
した。加工性は、板厚1.0mmの板を、室温で密着曲
げし、割れが発生しないものを○、割れが発生したもの
を×とした。なお、比較例(1〜4)の金属組成の欄の
数値に付記された※印は本発明の範囲外を示している。
表1からも明らかなように、本発明の各実施例(1〜
5)は、メタンの発生の有無、カーボン析出の有無、耐
食性、高温強度および加工性の点で、それぞれ優れた特
性を有していることが確認された。これに対して、金属
組成が本発明の範囲から外れている比較例(1〜4)
は、メタンの発生の有無、カーボン析出の有無、耐食
性、高温強度および加工性の何れかの点で問題があるこ
とが確認された。
【0012】なお、上記実施形態においては、燃料ガス
としてメタノールを使用し、かつ高温タイプの燃料電池
用の改質器について説明したが、これに限らず、改質反
応部に電流を流し、電気抵抗発熱により改質反応部を加
熱するような低温タイプの(たとえば、200〜350
℃で運転される電気自動車搭載用の)改質器においても
本発明は適用できる。この場合には、CrおよびMoの
添加により、電気抵抗発熱性を向上させることができる
から、改質反応部を円滑にかつ確実に加熱することがで
きる。また、燃料ガスとしてはメタノールの代わりに、
LNG、都市ガス、ナフサ、灯油あるいはガソリン等の
炭化水素系の燃料ガスに適用できる。特に、Sを含有す
る都市ガス、ナフサ、灯油あるいはガソリン等の燃料ガ
スの場合には、合金組成中のCrによって、十分な耐硫
化腐食性を確保する。
【0013】
【発明の効果】本発明の請求項1は、改質反応部に燃料
ガスを供給してこの燃料ガスを水素富化ガスに改質する
改質器であって、少なくとも上記改質反応部が Cr
40〜50wt%、Mo 0.5〜1.5wt%を含有
し、残りが少なくとも48wt%以上のNiと不可避不
純物を含むものであり、本発明の請求項2は、改質器に
用いる改質反応部品であって、Cr 40〜50wt
%、Mo 0.5〜1.5wt%を含有し、残りが少な
くとも48wt%以上のNiと不可避不純物を含むもの
であるから、Niの含有によって、メタンスリップ、カ
ーボン析出の反応を逆方向に促進するとともに、Crの
含有によって、酸化膜を形成して、Moの昇華を防ぎ、
かつ耐食性を向上させ、さらに、Moの含有によって、
高温強度を向上させる。したがって、運転時の酸化、変
形、メタンスリップ、カーボン析出等の問題に円滑に対
応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す改質器の断面図で
ある。
【符号の説明】
10 改質反応部 11 改質反応管 12 改質触媒 20 改質器本体(炉体) 21 バーナー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 改質反応部に燃料ガスを供給してこの燃
    料ガスを水素富化ガスに改質する改質器であって、 少なくとも上記改質反応部が Cr 40〜50wt
    %、Mo 0.5〜1.5wt%を含有し、残りが少な
    くとも48wt%以上のNiと不可避不純物を含むこと
    を特徴とする改質器。
  2. 【請求項2】 改質器に用いる改質反応部品であって、
    Cr 40〜50wt%、Mo 0.5〜1.5wt%
    を含有し、残りが少なくとも48wt%以上のNiと不
    可避不純物を含むことを特徴とする改質器の改質反応部
    品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002000546A1 (fr) * 2000-06-28 2002-01-03 Sanyo Electric Co., Ltd. Reacteur de reformage de combustible et son procede de production
JP2008179487A (ja) * 2006-12-28 2008-08-07 Toshiba Corp ガス改質器

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Effective date: 20030218