JP2000167833A - 廃プラスチック処理装置 - Google Patents

廃プラスチック処理装置

Info

Publication number
JP2000167833A
JP2000167833A JP34611098A JP34611098A JP2000167833A JP 2000167833 A JP2000167833 A JP 2000167833A JP 34611098 A JP34611098 A JP 34611098A JP 34611098 A JP34611098 A JP 34611098A JP 2000167833 A JP2000167833 A JP 2000167833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste plastic
foreign matter
crushing
processing apparatus
heavy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34611098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3420713B2 (ja
Inventor
Hidekazu Sugiyama
山 英 一 杉
Masaki Kaneko
子 正 喜 金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP34611098A priority Critical patent/JP3420713B2/ja
Publication of JP2000167833A publication Critical patent/JP2000167833A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3420713B2 publication Critical patent/JP3420713B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/52Mechanical processing of waste for the recovery of materials, e.g. crushing, shredding, separation or disassembly
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 破砕装置に大きな負担をかけることなく、異
物を効率的に除去し、かつ廃プラスチックの嵩密度を高
めてから、脱塩化水素処理装置を行なう。 【解決手段】 廃プラスチックを破砕する破砕装置1の
下流側に、廃プラスチックから異物を除去する異物除去
装置13が設けられている。異物除去装置13の下流側
に廃プラスチックから造粒物を生成する造粒装置14が
設けられている。造粒装置14からの造粒物は脱塩化水
素処理装置3へ送られて処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃プラスチック、例
えば塩化ビニル樹脂(以下、PVC)を含む混合廃プラ
スチックを脱塩或いは油化処理する機能を備えた廃プラ
スチック処理装置に係り、特に廃プラスチックを効率良
く前処理することができる廃プラスチック処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックの利用が増加するに
つれ、廃棄されるプラスチックの量も膨大になり、埋立
て処分場の不足、焼却による有害ガスの発生等、環境問
題の一因になっている。そこで、廃プラスチックの再生
処理として、熱分解油化や固形燃料化する方法が提案さ
れている。特に、廃プラスチックを熱分解して燃料油と
して再資源化する技術は、再生品の価値が高いことなど
から注目されている。
【0003】このような廃プラスチック処理装置は廃プ
ラスチックを破砕する破砕装置と、破砕装置で破砕され
た廃プラスチックを脱塩化水素処理する脱塩化水素処理
装置と、廃プラスチックを油化処理する油化処理装置と
を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような廃プラスチ
ック処理装置においては、廃プラスチックを連続的に脱
塩化水素処理したり油化処理することが可能であるが、
実際には、一般廃棄物において収集された廃プラスチッ
ク中に、鉄、アルミニウム、銅等の金属類、砂、石、
紙、木等の異物が分別不徹底でかなり混入してくる。
【0005】この場合、廃プラスチックが破砕装置に異
物が混入したまま入ると、例えば一台の破砕装置で廃プ
ラスチックを細かく破砕しようとしても破砕装置の歯の
摩耗が激しく大量の廃プラスチックを破砕処理すること
が困難となる。このため破砕装置を粗破砕機および破砕
機の複数の機械から構成する必要がある。このように機
械の台数が増加すると、前処理工程の規模が大きくな
り、この為、プラント全体のコストが上がったり、破砕
装置の破砕歯等のメンテナンスコストが上がってしま
う。また、例え前処理工程の途中に異物除去装置を設置
することも考えられるが、破砕装置の負担はかわらない
のが実情である。
【0006】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、異物が混入する廃プラスチックを確実に前
処理して破砕装置に大きな負担をかけることなく廃プラ
スチックを細かくし、かつ異物を効果的に除去すること
ができるとともに、廃プラスチックの嵩密度を高めるこ
とができる廃プラスチック処理装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔発明の構成〕本発明
は、廃プラスチックを脱塩化水素処理装置で脱塩化水素
処理するとともに、油化処理装置で油化処理する廃プラ
スチック処理装置において、廃プラスチックを破砕する
破砕部と、破砕部からの廃プラスチックを通過させる開
口を有するスクリーンとを有する破砕装置と、破砕装置
により破砕された廃プラスチックから異物を除去する異
物除去装置と、破砕装置により破砕された廃プラスチッ
クから造粒物を生成する造粒装置と、を備えたことを特
徴とする廃プラスチック処理装置、スクリーンの開口
は、その大きさが可変となっており、異物除去装置の性
能に対応して開口の大きさが定められることを特徴とす
る廃プラスチック処理装置、異物除去装置は、傾斜角度
を有するとともにこの傾斜方向に振動する選別デッキ
と、選別デッキの傾斜角度を調整する傾斜角度調整装置
とを有し、異物を選別デッキの上方へ送り、その他の廃
プラスチックを選別デッキの下方へ送ることを特徴とす
る廃プラスチック処理装置、破砕装置の下流側に、異物
除去装置と造粒装置をこの順で直列に配置したことを特
徴とする請求項1記載の廃プラスチック処理装置、破砕
装置の下流側に、廃プラスチックを重量物と軽量物とに
分離する簡易選別装置を設け、異物除去装置と造粒装置
を簡易選別装置の下流側に並列に配置し、簡易選別装置
からの重量物を異物除去装置へ送るとともに軽量物を造
粒装置へ送ることを特徴とする請求項1記載の廃プラス
チック処理装置、簡易選別装置は垂直方向に延びるダク
トと、ダクトの下部に設けられダクト内に上向き空気を
送る空気流入ノズルとを有し、軽量物をダクト下方から
排出し重量物をダクト上方から排出するすることを特徴
とする廃プラスチック処理装置、異物除去装置および造
粒装置と、脱塩化水素処理装置との間に重量物と軽量物
を脱塩化水素処理装置へ一定の比率で投入する投入比率
調整装置を設け、脱塩化水素処理装置に塩化水素のガス
濃度およびガス流量を測定する塩化水素測定装置を設
け、この塩化水素測定装置からの信号に基づいて投入比
率調整装置を制御としたことを特徴とする廃プラスチッ
ク処理装置、投入比率調整装置と脱塩化水素装置との間
に、重量物と軽量物を混合する撹拌機構と、重量物と軽
量物の混合物を減容圧縮化する減容圧縮機構を設けたこ
とを特徴とする廃プラスチック処理装置、撹拌機構と減
容圧縮機構は、一体に構成されたスクリューフィーダか
らなることを特徴とする廃プラスチック処理装置、およ
び油化処理装置で生成したガス成分を燃焼してなる排ガ
スを放出する排ガス放出装置を有し、排ガス放出装置か
らの排ガスをスクリューフィーダへ導入する導入ダクト
を設けたことを特徴とするプラスチック処理装置であ
る。
【0008】本発明によれば、廃プラスチック処理装置
の材料前処理工程において、まず廃プラスチックを破砕
装置にて異物除去性能が確保できる程度に破砕した後、
異物除去装置にて異物を除去することにより、手選別等
による大掛かりな異物除去を行う必要が無くなるととも
に、異物除去機能を向上し、しかもシンプルに行うこと
ができる。さらに、造粒装置にて嵩密度を上げた造粒物
とすることにより、異物除去装置で除去し難い異物、例
えば、フィルム状等の軽量金属系異物等の除去が完全に
行えない場合においても、これら軽量金属系異物も破砕
された軽量廃プラスチックとともに造粒される。このた
め脱塩化水素処理工程のスクリューフィーダ内にこれら
造粒物を流動させることができ、スクリューフィーダ内
のスクリューとシリンダーとの隙間に異物が堆積してス
クリューがトリップしたり、スクリューの歯が摩耗した
りするという問題が防止できる。また、造粒装置にて嵩
密度を上げている為、単に破砕した廃プラスチック材料
をスクリューフィーダに投入する場合に比べて、嵩密度
が高い分にほぼ比例して脱塩化水素性能を向上させるこ
とができる。また、嵩密度が高い分にほぼ反比例してス
クリューフィーダの容積を小さくすることができ、シン
プルで安定的な材料前処理工程を有する廃プラスチック
処理装置を提供することができる。
【0009】また、破砕装置のスクリーンの開口の大き
さを可変的に調整できるため、運転中においても廃プラ
スチックの破砕サイズを任意に調整できる。またその下
流の異物除去装置における運転中の異物選別精度によ
り、破砕サイズを調整でき、安定的に前処理工程を行な
うことができる。
【0010】また、傾斜角度調整装置により異物除去装
置での破砕された廃プラスチックの異物の選別精度に基
づいて選別デッキの傾斜角度を可変的に調整する。この
ため運転中においても廃プラスチックの選別精度を任意
に調整できる。また、異物除去装置における選別精度に
より、デッキの傾斜角度を調整できる。
【0011】また、異物除去装置と造粒装置を直列に配
置することにより、前処理工程を効率的に行なうことが
できる。
【0012】また、角度選別装置を設けることにより、
異物除去装置の処理能力を小さくすることができ、異物
除去装置の容積、容量を小さくすることができる。さら
に、簡易選別装置で分けられた軽量物について造粒装置
にて嵩密度を上げた造粒物とすることにより、前処理工
程から廃プラスチックの脱塩化水素処理工程までを連続
的でしかも効率的に行なうことができる。
【0013】また、簡易選別装置により、破砕された廃
プラスチックの比重の差で重量物と軽量物とを風力によ
り分離することができる。このため、異物が殆ど混入し
ていない軽量物を風力により簡易的に飛散除去させ、前
処理工程に異物がかなり混入してくる場合においても対
応でき、異物除去をよりシンプルにしかも効率的に行な
うことができる。
【0014】また、脱塩化水素処理装置へ投入する重量
物と軽量物の造粒物との比率を調整する投入比率調整装
置を設けたので、脱塩処理工程へ重量物と軽量物の造粒
物との比率を調整しつつ定量投入できる。この場合、前
処理工程から脱塩化水素処理工程へ重量物のみ投入する
と、廃プラスチックの重量物の中にはポリ塩化ビニル系
の材質が多く含まれていることから、投入材料が脱塩化
水素処理工程のスクリューフィーダのスクリュー材質と
なじまなかったり、脱塩化水素処理工程の負荷が急に高
まり、脱塩性能が落ちたりすることを防止でき、廃プラ
スチックの脱塩化水素処理を連続的に安定に行なうこと
ができる。
【0015】また、脱塩化水素処理装置への投入部に重
量物と軽量物の造粒物とを均一に混ぜる撹拌機構と、減
容圧縮機構を設けることにより、廃プラスチックの脱塩
化水素処理を連続的に安定して行なうことができる。
【0016】また、撹拌機構と減容圧縮機構とをスクリ
ューフィーダ構造とすることにより、撹拌と減容圧縮す
る機能を有する装置を小型化できる。
【0017】また、撹拌機構と減容圧縮機構に供給する
熱風として廃プラスチック処理装置の脱臭炉から排出さ
れる排ガスを利用することにより、廃プラスチック処理
装置からの排熱を有効に利用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。図1乃至図4および図16は、本発明による廃プ
ラスチック処理装置の一実施の形態を示す図である。
【0019】まず図16により廃プラスチック処理装置
の概略を示す。廃プラスチック処理装置は廃プラスチッ
クを破砕する破砕装置1と、破砕装置1で破砕された廃
プラスチックから異物を除去する異物除去装置13と、
廃プラスチックから造粒物を生成する造粒装置14とを
備えている。この場合、異物除去装置13と造粒装置1
4は直列に連結されている。
【0020】図16において、破砕装置1で破砕、細断
された塩化ビニル樹脂(PVC)と異物を含む廃プラス
チックは、異物除去装置13で廃プラスチック中の異物
が除去され、その後造粒容器14で造粒物が生成されて
嵩密度が上昇する。次にプラスチックの造粒物はホッパ
ー2を経てスクリュー式脱塩化水素装置3にて300℃
付近に加熱処理され、PVCから塩化水素が除去され
る。脱塩化水素された溶融プラスチックは溶融槽4に導
かれ、溶融槽4内で350℃付近まで加熱・撹拌される
ことによりさらに脱塩化水素が行なわれ、98〜99%
の塩化水素分が除去される。除去された塩化水素分は、
塩化水素ガスの形で配管を経て、塩酸吸収塔5に導か
れ、水に吸収されて塩酸として回収される。
【0021】溶融槽4から分解槽6に移された溶融プラ
スチックは、400℃付近まで加熱・昇温され、分解し
て油ガスを発生する。油ガスは生成油回収塔7に導か
れ、沸点範囲の異なる油として分けて、重油相当、経由
相当、灯油相当として生成油回収タンク8に回収され
る。分解槽6で分解されずに残った熱分解残渣は、分解
槽6から連続的に排出され、熱分解炉等の残渣排出装置
9において固形の残渣として残渣回収槽10に回収され
る。この熱分解残渣は、低品位の石炭と同程度の燃焼カ
ロリーの固形燃料として利用可能である。また、生成油
回収塔7で油とて回収されなかった低沸点のガス成分
は、排ガス処理の為のスクラバ11を経て、脱臭炉12
にて850℃程度で燃焼処理され、高温燃焼排ガスとし
て無害化処理した後、大気に放出する。尚、脱塩化水素
処理装置3、あるいは溶融槽4にて脱塩素された溶融プ
ラスチックを固形燃料化装置に直接排出し、燃焼カロリ
ーを高めた固形燃料として回収し有効利用することも可
能である。
【0022】次に図1により、破砕装置1、異物除去装
置13および造粒装置14からなる前処理工程について
更に説明する。
【0023】図1に示すように、まず廃プラスチックが
破砕装置1において、異物除去装置13の異物除去性能
が確保できる程度に破砕され、その後定量供給装置(図
示せず)から異物除去装置13に供給され、異物除去装
置13で異物が除去される。廃プラスチックはその後さ
らに造粒装置14に供給され、造粒装置14にて嵩密度
を上げた造粒物が生成される。その後プラスチックの造
粒物は脱塩化水素処理装置3へ供給される。
【0024】図1に示す破砕装置1においては、廃プラ
スチックを異物除去装置13における異物除去性能が確
保できる程度、例えば、20mmサイズ程度に破砕サイ
ズが設定されて破砕される。
【0025】図2(a)(b)(c)は破砕装置1を示
す図である。破砕装置1は、回転する円筒状のロータ1
6に取付けられた切刃17と、切刃17を受ける固定さ
れた受刃18とを有し、投入ホッパ15から投入された
廃プラスチックを切刃17と受刃18との間で廃プラス
チックを食込み破砕するようになっている。破砕された
廃プラスチックはスクリーン19を通過し排出口20よ
り排出される。図2(a)(b)(c)に示すように、
破砕装置1はホッパ15下部に廃プラスチック供給プッ
シャ21を有し、被破砕物である廃プラスチックを連続
的にロータ16側に送り込むようになっている。この場
合、切刃17と受刃18とにより破砕部が構成される。
【0026】この破砕装置1により被破砕物である廃プ
ラスチックを例えば10mmサイズ程度に破砕する場合
には、受刃18出口部に設置されたスクリーン19の開
口19cを20mmメッシュサイズに設置する。このよ
うに20mmメッシュサイズにスクリーン19の開口1
9cを定めることにより、破砕され排出される廃プラス
チックが20mmサイズ以下となって排出される。この
とき実際に排出される廃プラスチックは20mmサイズ
が最大で、10mmサイズ程度を中心とした正規分布と
なる。この程度のサイズであれば、破砕装置1の切刃1
7と受刃18の摩耗が少なく、且つ、この破砕装置1の
下流に設置された異物除去装置13で異物を効率良く除
去することができる。スクリーン19の開口19cのサ
イズは、廃プラスチックの主要材質に合わせ、また、破
砕装置1および異物除去装置13の双方の性能により最
適なサイズを設定すればよく、破砕装置1および異物除
去装置13の機種、形状等は、種々考えられる。
【0027】破砕装置1にて破砕された廃プラスチック
は、そのまま異物除去装置13に搬送してもよいが、一
旦廃プラスチックをバッファタンク(図示せず)内に搬
送し、ここに廃プラスチックを一時貯留してもよい。
【0028】廃プラスチックは一般に廃プラスチック原
材料ストックヤードで一時保管された後、まず破砕装置
1にて破砕されるが、ストックヤードへの搬入、保管作
業は通常日中のみであることを勘案し、バッファタンク
を設けることにより破砕装置1までは日中の運転、これ
以降即ち異物除去装置13以降の廃プラスチック処理装
置の運転を24時間連続して行なうことができる。この
場合、ストックヤード以降は通常24時間連続運転とな
り、バッファタンクから異物除去装置13に定量搬送さ
れた廃プラスチック中の鉄、アルミニウム、銅等の金属
類、砂、石、紙、木等の異物は、この異物除去装置13
で殆ど除去される。
【0029】ところで図2(a)(b)(c)に示すよ
うに、スクリーン部19は固定スクリーン19aと可動
スクリーン19bとからなり、開口19cが可変となっ
ている。開口19cは破砕装置1の下流の異物除去装置
13での異物選別精度により、開口19cの大きさを調
整して、廃プラスチックの破砕サイズを可変とすること
ができる。
【0030】ここで、後述する異物除去装置13(図
3)の異物排出口25aから排出される異物の量、ある
いは異物除去装置13内に混入する廃プラスチックの量
により、スクリーン19の開口19cを大きくあるいは
小さくする。
【0031】なわち異物除去装置13における異物排出
口25aから排出される異物の量が少ない場合、あるい
は異物除去装置13に含まれる廃プラスチックの量が多
い場合、廃プラスチックの破砕サイズが小さくなるよう
に、可動スクリーン19bをスライドさせスクリーン1
9の開口19cが小さくなるように調整する。逆に、異
物除去装置13における異物排出口25aから排出され
る異物の量が多い場合、あるいは廃プラスチックの量が
少ない場合においては、廃プラスチックの破砕サイズが
大きくなるように、可動スクリーン19bをスライドさ
せスクリーン19の開口19cが大きくなるように調整
する。
【0032】運転中、この調整を行うには、異物除去装
置13の排出口25aから排出される異物の単位時間当
たりの重量がある規定範囲より多くなったか、少なくな
ったかでスクリーン19の開口19cを自動調整制御す
る。あるいは、異物除去装置13の排出口25aから排
出される異物の状態を監視員が監視し、スクリーン19
の開口19cを調整する。
【0033】このように、破砕装置1が廃プラスチック
の破砕サイズを可変的に調整できるスクリーン19を有
するので、運転中においても廃プラスチックの破砕サイ
ズを任意に調整できるとともに、その下流の異物除去装
置13における運転中の選別精度により、破砕サイズを
調整でき、安定的な材料の前処理工程を行なうことがで
きる。
【0034】次に図3により廃プラスチック処理装置の
異物除去装置13について説明する。異物除去装置13
はある傾斜角で傾いた状態で設けられた選別デッキ22
を有し、この選別デッキ22上に振動フィーダ23から
廃プラスチックが定量供給される。
【0035】選別デッキ22には上部及び下部から風が
送られ、選別デッキ22上の廃プラスチック中の紙、
木、粉塵等の軽量粉塵物が飛ばされ、異物除去装置13
上部の吸気口24より吸引される。選別デッキ22自体
は傾斜方向にある一定振幅で振動機構22aにより常時
振動する。このとき、慣性力により選別デッキ22上の
廃プラスチックはより重い異物が傾斜方向上方に送ら
れ、選別デッキ22上の軽い他の廃プラスチックは傾斜
方向下方に移動し、異物は排出口25aから他の廃プラ
スチック排出口25bから篩い分けられ排出される。こ
の選別デッキ22の排出口25aから篩い分けられ排出
された異物は、鉄、アルミニウム、銅等の金属類からな
り、そのまま下流に送られると造粒装置14および脱塩
化水素処理装置3の詰まり、あるいはスクリューの摩耗
等の原因となる。
【0036】この選別デッキ22にはある一定径の小穴
が多数開いており、選別デッキ22自体が振動している
間に砂、石等の異物はこの小穴をすり抜け、選別デッキ
22下部に落下して排出される。
【0037】この異物除去装置13は、廃プラスチック
処理装置で処理する廃プラスチックの主要材質、性状等
に合わせ最適なものを選定、製作すればよく、この例の
他にも磁力選別機を用いてもよく、渦電流選別機を設置
してもよい。またこれらを組合せてもよい。
【0038】異物除去装置13により異物除去された廃
プラスチックは、そのまま造粒装置14に供給され、造
粒装置14により嵩密度を上げた造粒物となって、廃プ
ラスチック油化処理の脱塩処理工程に供給される。
【0039】このように、廃プラスチックを破砕装置1
により異物除去装置13の異物除去性能が確保できる程
度に破砕した後、異物除去装置13にて異物を除去する
ことにより、手選別等による大掛かりな異物除去を行う
必要が無くなる。また、異物除去機能を向上し、しかも
シンプルに行うことができる。
【0040】ところで、選別デッキ22の傾斜角度は傾
斜角度調整装置27により調整可能となっている。傾斜
角度調整装置27は、図3に示すように、選別デッキ2
2の上端および下端にバー27a,27bを設置し、カ
ム機構で選別デッキ22の傾斜角度を微調整している。
あるいは選別デッキ22の下側を軸で固定しておき、上
側を直接上下させて傾斜角度を調整してもよい。
【0041】次に傾斜角度調整装置27について更に説
明する。図3において異物除去装置13の排出口25a
から排出される異物の量が少ない場合、あるいは廃プラ
スチックの量が多い場合においては、傾斜角度調整装置
27を調整作動し、選別デッキ22自体の傾斜角度が小
さくなるように調整する。逆に、異物除去装置13の排
出口25aから排出される異物の量が多い場合、あるい
は廃プラスチックの量が少ない場合においては、傾斜角
度調整装置27を調整作動し、選別デッキ22自体の傾
斜角度が大きくなるように調整する。
【0042】運転中、この調整を行うには、排出口25
aから排出される異物の単位時間当たりの重量がある規
定範囲より多くなったか、少なくなったかで傾斜角度調
整装置27により選別デッキ22自体の傾斜角度を自動
調整制御する。あるいは排出口25aから排出される異
物の状態を監視員が監視し傾斜角度調整装置27により
選別デッキ22自体の傾斜角度を調整する。
【0043】なお、廃プラスチックを破砕装置1により
廃プラスチックを破砕する際、廃プラスチック中に含ま
れる異物の量が極端に多くなったり、少なくなったりし
た場合には、その異物の量を感知し、ある規定範囲より
多くなったか、少なくかったかで選別デッキ22の傾斜
角度を傾斜角度調整装置27により自動調整制御しても
よい。また、監視員が破砕装置1からの異物の量を監視
し選別デッキ22自体の傾斜角度を調整してもよい。ま
た、選別デッキ22自体の傾斜角度を自動調整制御する
パラメータとしては、廃プラスチックに含まれる異物の
量だけでなく、PVCの構成比率、或いは、ABSの構
成比率、および熱硬化性プラスチック材料の構成比率等
を用いてもよい。
【0044】このように、選別デッキ22の傾斜角度を
可変的に調整することにより、運転中においても廃プラ
スチックの選別精度を任意に調整できる。また異物除去
装置13における運転中の選別精度により、選別デッキ
22の傾斜角度を調整でき、安定的な材料前処理工程を
行なうことができる。
【0045】次に図4(a)(b)(c)より造粒装置
14について説明する。図4(a)(b)(c)におい
て、造粒装置14は第1段目の水分除去機構14aと、
第2段目の固形化機構14bとを有し、水分除去機構1
4aと固形化機構14bは一体化して構成されている。
【0046】図4(a)(b)(c)において、図4
(b)は図4(a)のA−A線断面図、図4(c)は図
4(a)のB−B線断面図である。図4(a)(b)
(c)において、第1段目の水分除去機構14aは、半
径方向に多数の穴の開いた円筒容器28aと、円筒容器
28a内に設けられ、円筒容器28aの入口ノズル29
aから入った風が均一にある一定の角度で流入するルー
パ28とを有している。一方、この造粒装置14の上部
には投入ノズル29が設けられ、この投入ノズル29か
ら廃プラスチックが投入され、この廃プラスチックは図
4(a)の右側に向けて狭くなっているルーバ28内を
通る間内部に向けて吹きかけられた風により、水分が除
去される。
【0047】風は円筒容器28aの内周方向に旋回し、
廃プラスチック中に含まれる水分が風で飛ばされて除去
され、廃プラスチックは図4(a)の右側に向けて押出
される。円筒容器28a内の風は固形化機構14bの出
口側に設置された出口ノズル29cから流出する。
【0048】第1段目の水分除去機構14aでは、廃プ
ラスチック中の水分が除去されるが、同時に廃プラスチ
ックに付着している泥、砂、紙等の付着物も除去され
る。
【0049】なお、この水分除去機構14aの内部円筒
の内部に向けて吹きかける風を熱風とすることにより、
水分除去性能、付着物除去性能を高めることができる。
但し、第2段目の固形化機構14bでの減容圧縮固形化
に際しては、廃プラスチック中に適正な水分量を保持し
ていないと目的とする嵩比重の高い造粒物が形成できな
い為、熱風の温度は造粒物の形成状態により最適な温度
に設定することが好ましい。
【0050】第1段目の水分除去機構14aと第2段目
の固形化機構14bは、同一容器で構成され、第1段目
の水分除去機構14aから第2段目の固形化機構14b
までは、風の旋回流で廃プラスチックが移送される。
【0051】第2段目の固形化機構14bは、円筒状の
ダイ31と、ダイ31内に設けられたローラ30とを有
し、廃プラスチックを円筒状のダイ31の多数の穴31
aから押出す構造となっている。この場合、廃プラスチ
ックは水分除去機構14a側から投入される。この円筒
状のダイ31内で廃プラスチックは、スプレッダ32に
より適正な押込み強さに調整されたローラ30により押
し付けられて、廃プラスチックが溶融する程度の温度に
自己摩擦加熱し溶融される。廃プラスチックはダイ31
の多数の穴31aからローラ30により加熱溶融した状
態で外側方向に押出され、任意の分量毎にカッタ33で
切断される。ここで溶融された廃プラスチックは例えば
6〜10mm程度のある一定の任意の均一な大きさの粒
状となり、ダイ31から排出される。
【0052】なお固形化機構14bの円筒状のダイ31
内を強制的に加熱して廃プラスチックを溶融させること
も考えられるが、その場合には、この固形化機構14b
に設けられた熱風入口ノズル29bから熱風を流入させ
て廃プラスチック破砕物を加熱する。この他にダイ31
の外部または内部から熱風、電気ヒータ等により加熱し
てもよい。
【0053】第2段目の固形化機構14bでは、円筒容
器内の加熱温度、廃プラスチック破砕物の物性、廃プラ
スチック破砕物の滞留時間等により、多少造粒密度が変
化する。このため円筒状のダイ31内の廃プラスチック
の温度等により、ローラ30の回転速度、ローラ30の
押付け力、加熱温度、送風量、送風温度等を任意に自動
制御してもよい。
【0054】このように、造粒装置14において廃プラ
スチックは水分が除去され、また加熱溶融、押出し成形
加工が行なわれるので、処理する廃プラスチックの材料
の嵩密度を安定的に上げることができ、材料前処理工程
から廃プラスチック脱塩化水素処理工程までを連続的に
安定に行なうことができる。
【0055】また、異物除去装置13で除去し難い異
物、例えば、フィルム状等の軽量金属系異物等の除去が
完全に行えない場合においても、造粒装置14において
これら軽量金属系異物を破砕された軽量廃プラスチック
とともに造粒される。このため脱塩化水素処理装置3の
スクリューフィーダ内に軽量金属系異物を流動させるこ
とができ、脱塩化水素処理装置3内のスクリューとシリ
ンダーとの隙間に異物が堆積し、スクリューがトリップ
したり、スクリューの歯が摩耗したりするという問題が
防止できる。また、造粒装置14により嵩密度を上げて
いるため、単に破砕した廃プラスチックを脱塩化水素処
理装置3に投入する場合に比べて、嵩密度が高い分にほ
ぼ比例して脱塩化水素処理性能を向上させることができ
る。また、嵩密度が高い分にほぼ反比例してスクリュー
フィーダの容積を小さくすることができる。シンプルで
安定的な材料前処理工程を実施することができる。
【0056】第2の実施の形態 次に図5により本発明の第2の実施の形態について説明
する。図5に示す第2の実施の形態は廃プラスチック処
理装置の脱臭炉12から排出される排ガスを導入ダクト
34aから造粒装置14に導いたものである。図5にお
いて図1乃至図4および図16に示す第1の実施の形態
と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0057】図5に示すように、脱臭炉12において8
50℃程度で燃焼処理された高温燃焼排ガスは高温燃焼
排ガスの導入ダクト34aを通して、造粒装置14の水
分除去機構14aおよび固形化機構14bへ導かれ、廃
プラスチックを加熱した後、排ガスの出口ダクト34b
から排出される。
【0058】この導入ダクト34aは水分除去機構14
aの入口ノズル29aに接続され、排ガスは導入ダクト
34aから入口ノズル29aを経てルーパ28内へ供給
される。そしてこの排ガスにより廃プラスチック中の水
分および付着物が除去される。また固形化装置14bは
ダイ31内に設置されたローラ30により、廃プラスチ
ックをダイ31の外側に向けて多数の穴31aから押出
すようになっている。導入ダクト34aは入口ノズル2
9bにも接続され、固形化装置14bの入口ノズル29
bから高温燃焼排ガスが廃プラスチックに吹付けられ
る。このことにより、廃プラスチックが溶融し、ダイ3
1に設置した多数の穴31aから押出しローラ30によ
り加熱溶融した状態で外周方向に押出され、任意の分量
毎にカッタ33で切断される。ここで廃プラスチックは
6〜10mm程度のある一定の粒状となり造粒装置14
から排出される。
【0059】また、造粒装置14の入口ノズル29aと
入口ノズル29bの上流側に、冷却空気を流入するため
の三方弁からなる温度調整機構35が設けられ、高温燃
焼の排ガスの温度を調整し、造粒装置14の水分除去機
構14aおよび固形化機構14bの加熱温度を最適な温
度となるよう制御する。
【0060】なお、高温燃焼排ガスの温度を下げる方法
としては、冷却空気を流入させる温度調整機構35を設
置する他に、高温燃焼排ガスを分岐し高温燃焼排ガス流
量を減らしたり、脱臭炉12からの高温燃焼排ガスを廃
プラスチック処理装置内の分解槽6の加熱源として利用
した後、温度の低くなった燃焼排ガスを利用することが
考えられる。
【0061】さらに、廃プラスチック処理装置の運転開
始時においては、水分除去機構14aあるいは固形化機
構14bの必要加熱熱量が多く必要なことから、脱臭炉
12からこれら機構14a,14bへの高温燃焼排ガス
流量を多くし、冷却空気の流量を少なくする等の操作を
行い最適な温度となるよう制御する。
【0062】このように、本実施の形態によれば、造粒
装置14に供給する熱風として、脱臭炉12から排出さ
れる排ガスを利用することにより、脱臭炉12からの排
熱を有効に利用できる。
【0063】第3の実施の形態 次に図6乃至図8により本発明の第3の実施の形態につ
いて説明する。図6乃至図8に示す第3の実施の形態
は、まず廃プラスチックを破砕装置1にて異物除去装置
13における異物除去性能が確保できる程度に破砕した
後に、簡易選別装置36により破砕後の廃プラスチック
を異物の殆どが含まれる重量物と、異物が殆ど混入して
いない軽量物に分けたものである。簡易選別装置36で
分けられた重量物についてのみ異物除去装置13で異物
が除去され、軽量物については造粒装置14にて嵩密度
を上げた造粒物が生成される。
【0064】図6乃至図8において、図1乃至図4およ
び図16に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0065】図6に示すように、まず廃プラスチックが
破砕装置1にて異物除去性能が確保できる程度に破砕さ
れる。次に廃プラスチックが簡易選別装置36まで搬送
され、破砕後の廃プラスチックがこの簡易選別装置36
により、異物の殆どが含まれる重量物と異物が殆ど混入
していない軽量物に分けられる。この簡易選別装置36
で分離された重量物と軽量物は夫々別々に排出される。
次に重量物のみが異物除去装置13まで搬送され、異物
除去装置13にて異物が除去される。軽量物については
造粒装置14へ搬送され、嵩密度を上げた造粒物が生成
される。
【0066】この簡易選別装置36で分離される重量物
としては、破砕された廃プラスチック中の固い容器等の
破砕物が多く含まれる。一方軽量物としては、破砕され
たビニル袋等の軽いフィルム状の破砕物が多く含まれ
る。重量物の回収物の中には、密度の大きい重い金属
類、石、砂等の異物も含まれている。一方、軽量物の中
には、密度の小さいフィルム状の磁気テープ類、粉塵等
の異物も含まれている。
【0067】簡易選別装置36としては、サイクロン式
の風力選別機に破砕後の廃プラスチックを流入させ、重
量物系の破砕廃プラスチックをサイクロンの下から、軽
量物系の破砕廃プラスチックをサイクロンの上から分離
して排出させる方式が考えられる。また、プレート状の
デッキ上部に破砕後の廃プラスチックを流入させるとと
もに風を複数の方向からプレート状のデッキ上部に流入
させ、重量系の廃プラスチックをデッキ下部から、軽量
系の廃プラスチックをデッキ上部の吸引口から分離して
排出させる方式が考えられる。これらの方式により、簡
易的に重量物系の廃プラスチックと軽量物系の廃プラス
チックとを分離することができる。
【0068】運転中、重量物系の廃プラスチックと軽量
物系の廃プラスチックとの分離比率は、廃プラスチック
のその時々の性状により変化するが、例えば、廃プラス
チックに軽量物系のものが多い場合には、簡易選別装置
36の分離調整機能を重量物系の量を減らすように調整
する。このことにより、その下流の異物選別装置13お
よび造粒装置14の性能が発揮できる適正な分離比率に
することができる。
【0069】また、この分離比率は、前記簡易選別装置
36がサイクロン式の風力選別機の場合は、サイクロン
に流す風量を調整し、風を複数の方向からプレート状の
デッキ上部に流入させる方式の場合には、夫々の方向か
らの風量、風向きを調整することにより、適正に制御す
ることができる。
【0070】なお、簡易選別装置36の方式について
は、ここに示す方式以外にも様々な方式が考えられるこ
とは言うまでもない。
【0071】このように、簡易選別装置36を設けるこ
とにより、異物除去装置13の処理能力を小さくするこ
とができ、この異物除去装置13の装置の容積、容量を
小さくすることができる。さらに、簡易選別装置36で
分けられた軽量物については造粒装置14にて嵩密度を
上げた造粒物とすることにより、材料前処理工程から廃
プラスチックの脱塩化水素処理工程までを連続的でしか
も効率的に行える。
【0072】次に簡易選別装置36の具体的構成につい
て図7および図8により説明する。図7に示すように、
簡易選別装置は重力と慣性力の両方を利用したジグザグ
式のジグザグダクト37を有し、ジクザクダクト37の
廃プラスチック入口ノズル38aから廃プラスチックが
ジグザグダクト37内に落下する。空気流入ノズル38
bからジグザグダクト37を上方向に空気が巻き上げら
れ、廃プラスチックの軽量物が風とともに軽量物出口ノ
ズル38cから吸引される。この間廃プラスチックの重
量物が重量物出口ノズル38dから流出する。
【0073】運転中、重量物系の廃プラスチック破砕物
と軽量物系の廃プラスチック破砕物との分離比率は簡易
選別装置36に流入する廃プラスチックのその時々の性
状により変化する。例えば、ジグザグダクト37の重量
物出口ノズル38dから排出される重量物系の廃プラス
チック回収物の中に軽量物系の廃プラスチック回収物が
多い場合には、ジグザグダクト37に入る廃プラスチッ
クの量、空気の風量、軽量物出口ノズル38cからの吸
引風量等を調整して、重量物系の廃プラスチック回収物
側に回収する量を減らす。このことによりその下流の異
物除去装置13および造粒装置14の性能が発揮できる
適正な分離比率にすることができる。
【0074】なお、簡易選別装置36については、ここ
に示す構造以外にもサイクロン式風力選別機等、様々な
方式が考えられる。
【0075】なお、図7に示す簡易選別装置36の代わ
りに、図8に示す簡易選別装置36を設けてもよい。
【0076】図8に示す簡易選別装置36は、空気流入
ノズル38bから流入する風として熱風を用いたもので
あり、他は図7に示す実施の形態と略同一である。
【0077】図8において、空気流入ノズル38bから
熱風をジグザグダクト37に供給することにより処理す
る廃プラスチックに元々湿り気があり破砕装置11によ
り破砕されたプラスチック同士が付着している場合にお
いても、ジグザグダクト37内で乾燥させることにより
破砕廃プラスチック同士を分離することができる。これ
により、廃プラスチックに元々湿り気があるような場合
においても、その下流の異物除去装置13での廃プラス
チックの選別精度を高めることができる。
【0078】即ち、廃プラスチックに元々湿り気がある
と、重量物の廃プラスチックおよび軽量物の廃プラスチ
ックが何重かに重なったままとなり、異物除去装置13
が比重差を利用した装置の場合に、本来異物を選別回収
する側の重量系の回収側の方に軽量物の廃プラスチック
が何重かに重なったままで排出されることがある。この
場合は廃プラスチックまでが異物側の方に排出され、異
物除去装置13の性能が低下してしまうことも考えられ
る。熱風を利用した簡易選別装置36を通すことによ
り、この問題は解消される。
【0079】さらに、この異物除去装置13を通過した
後に造粒装置14を設置する場合においても、造粒装置
14での造粒性能を高めることができる。即ち、廃プラ
スチックに元々湿り気があると、重量物の廃プラスチッ
クおよび軽量物の廃プラスチックが何重かに重なったま
まとなる。この場合、異物除去装置13において何重か
に重なったままの廃プラスチックが軽量系の回収側の方
に排出されても、造粒装置14内での造粒の際に廃プラ
スチックが加熱されることにより、破砕廃プラスチック
に付着している水分が蒸発し、破砕廃プラスチック同士
の密着性が弱まり、造粒しても嵩密度がある程度までし
か上がらず造粒性能が低下してしまうことも考えられ
る。この場合は熱風を利用した簡易選別装置36を通す
ことにより、この問題は解消される。
【0080】なお、熱風を利用した簡易選別装置36の
構造については、ここに示すジグザグダクト37を有す
るもの以外にも様々な方式が考えられる。
【0081】図8において廃プラスチックを簡易選別し
ながら乾燥させることにより、異物除去装置13での選
別精度を高めること、および造粒装置14での造粒性能
を高めることができ、安定的な材料前処理工程を行なう
ことができる。
【0082】第4の実施の形態 次に図9により、本発明の第4の実施の形態について説
明する。図9に示す第4の実施の形態は、脱臭炉12か
ら排出される排ガスを簡易選別装置36の空気流入ノズ
ル38bに導入ダクト40を介して導いたものであり、
他は図6乃至図8に示す第3の実施の形態と略同一であ
る。図9において、図6乃至図8に示す第3の実施の形
態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0083】図9に示すように、脱臭炉12にて850
℃程度で燃焼処理された高温燃焼排ガスは高温燃焼排ガ
スの導入ダクト40aを通して、簡易選別装置36の空
気流入ノズル38bからジグザグダクト37内を流れて
廃プラスチック破砕物を加熱する。その後ジグザグダク
ト37内の排ガスは、出口ダクト40bから排出する。
【0084】この図9において、簡易選別装置36によ
り廃プラスチック重量物系の廃プラスチックと軽量物系
の廃プラスチックとに分離することができ、かつ同時に
廃プラスチックを簡易選別装置36内で乾燥させること
ができる。
【0085】また、高温燃焼排ガスの導入ダクト40a
の途中に、三方弁からなり冷却空気を流入させる温度調
整機構41を設け、高温燃焼の排ガスの温度を下げ、簡
易選別装置36の加熱温度として最適な温度となるよう
制御できるようにしている。なお、高温燃焼排ガスの温
度を下げる方法としては、図9に示すように冷却空気等
が流入できる温度調整機構41を設置する他に、高温燃
焼排ガスを分岐し高温燃焼排ガス流量を減らす方式、脱
臭炉12からの高温燃焼排ガスを廃プラスチック処理装
置の分解槽6等の加熱源として利用し、その後温度の低
くなった燃焼排ガスを利用する方式が考えられ、これら
を組合せてもよい。
【0086】さらに、廃プラスチック処理装置の運転開
始時においては、簡易選別装置36の必要加熱熱量が多
く必要なことから、脱臭炉12からこれら装置への高温
燃焼排ガス流量を多くし、冷却空気の流量を少なくする
等の操作を行い最適な温度となるよう制御してもよい。
【0087】なお、簡易選別装置36内の夫々の温度が
なるべく高温燃焼排ガスの熱が均一に伝達されるように
する構造については、ここに示す構造以外にも様々な構
造が考えられることは言うまでもない。
【0088】また、脱臭炉12からの高温燃焼排ガスの
熱を図5に示すような造粒装置14と並列に、あるいは
直列に使用したり、簡易選別装置36とこれら別の装置
に使用する高温燃焼排ガスの夫々の分岐流量を最適にす
るための方法も、各装置での加熱温度が最適になるよう
種々の調整をすることが考えられる。
【0089】本実施の形態によれば、簡易選別装置36
に供給する熱風として廃プラスチック処理装置の脱臭炉
12から排出される排ガスをりうよすることにより、廃
プラスチック処理装置からの排熱を有効に利用できる。
【0090】第5の実施の形態 次に図10により、本発明の第5の実施の形態について
説明する。図10および図11に示す第5の実施の形態
は、異物除去装置13および造粒装置14と、脱塩化水
素処理装置3との間に、重量物と軽量物を脱塩化水素処
理装置3へ一定比率で投入する投入比率調整装置45を
設けたものである。他は図6乃至図8に示す第3の実施
の形態と略同一である。
【0091】図10において、図6乃至図8に示す第3
の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説
明は省略する。
【0092】図10に示すように、脱塩化水素処理装置
3への材料投入部(ホッパ)3a手前に重量系の廃プラ
スチックを投入する経路42aと、軽量系の廃プラスチ
ックを投入する経路43aとが設置されている。また、
夫々の投入経路42a、43aに投入量調整弁42b、
43bが設けられ、脱塩化水素処理装置3への材料投入
部3aに重量系の廃プラスチックと軽量系の廃プラスチ
ックの造粒物を夫々の任意の比率に調整する。その後廃
プラスチックは材料投入ダクト3bを通して、連続定量
投入できる連続定量供給機構44を経由した後、脱塩化
水素処理装置3へ投入される。この場合、材料投入部3
aおよび材料投入ダクト3bに設けられた経路42a、
43aと調整弁42b、43bと、連続定量供給機構4
4とにより投入比率調整装置45が構成される。
【0093】図10に示すように、重量系の廃プラスチ
ックを投入する経路42aに重量系廃プラスチックの投
入量調整弁42bが設けられ、軽量系廃プラスチックの
造粒物を投入する経路43aに軽量系の廃プラスチック
の投入量調整弁43bが設けられている。夫々の調整弁
42b、43aの開度を調整することにより、廃プラス
チック処理装置に投入する材料投入部3aに流入する重
量系の廃プラスチックと軽量系廃プラスチックの造粒物
との投入材料比率が調整される。重量系廃プラスチック
の投入量調整弁42bと軽量系廃プラスチック破砕物の
造粒物の投入量調整弁43bは開度調整制御機能を有
し、このホッパー3aで材料比率調整された廃プラスチ
ックは一定量ずつ脱塩化水素処理装置3へ投入され、脱
塩化水素処理される。
【0094】図10において、通常運転中においては、
重量系廃プラスチックの投入量調整弁42b、および軽
量系廃プラスチックの造粒物の投入量調整弁42bの両
方からの材料の比率が一定になるよう夫々の調整弁42
b、43aの開度が調整され、両材料はホッパー3aに
流入する。
【0095】前処理工程の異物除去装置13で異物除去
が完全に行えず重量系廃プラスチック中に異物の量が多
い場合には、異物の量に応じて重量系廃プラスチックの
投入量調整弁42bの開度を閉じ、逆に軽量系廃プラス
チックの造粒物の投入量調整弁43bの開度を開く。こ
のようにホッパー3a内部の異物混入比率を少なくし
て、脱塩化水素処理装置3へ投入される異物の量を或る
一定比率以下に制御する。
【0096】他方、破砕後の廃プラスチック中のPVC
の混入比率が多い場合においても、ポリ塩化ビニルの量
に応じて重量系廃プラスチックの投入量調整弁42bの
開度を閉じ、逆に軽量系廃プラスチック材料の造粒物の
投入量調整弁43bの開度を開き、ホッパー3a内部の
PVCの混入比率を少なくして、脱塩化水素処理装置3
へ投入されるPVCの量を或る一定比率以下に制御す
る。
【0097】なお、異物及びPVCの両方の量に応じて
重量系廃プラスチックの投入量調整弁42bの開度およ
び軽量系廃プラスチック材料の造粒物の投入量調整弁4
3bの開度を調整し、ホッパー3a内部の異物混入比率
がPVCを夫々或る一定比率以下に制御することもでき
る。
【0098】図10に示す例では、重量系廃プラスチッ
ク材料投入量と軽量系廃プラスチックの造粒物の投入量
を調整弁42b、43bの開度で調整するようにしてい
るが、調整弁、ホッパー、ホッパーから脱塩処理工程へ
のダクトの形状、構成は、他にも様々な形態が考えられ
ることは言うまでもない。また、ここでは廃プラスチッ
ク投入量の制御を廃プラスチック材料中の異物及びPV
Cの量により制御しているが、廃プラスチック材料中の
他のパラメータ例えばペットボトル、ガラス、ABSの
混入量により制御することも考えられる。
【0099】このように本実施の形態によれば、脱塩化
水素処理装置3へ投入する重量物と軽量物の造粒物との
比率を調整することにより、脱塩化水素処理工程へ送る
重量物と軽量物の造粒物との比率を調整しながら定量投
入することができる。このため脱塩化水素処理装置3へ
重量物のみ投入すると、廃プラスチックの重量物の中に
はPVC系の材質が多く含まれていることから、投入材
料が脱塩化水素処理装置3のスクリューフィーダのスク
リュー材質となじまなかったり、脱塩化水素処理装置3
の負荷が急に高まり、脱塩化水素性能が落ちたりするこ
とも考えられるが、本発明によれば、これらの問題を未
然に解決して脱塩化水素処理を連続的に安定に行なうこ
とができる。
【0100】第6の実施の形態 次に、図11(a)(b)により本発明の第6の実施の
形態について説明する。図11(a)(b)に示す実施
の形態は投入比率調整装置45の構成が異なるのみであ
り、他は図10に示す第6の実施の形態と略同一であ
る。
【0101】図11において、図10に示す実施の形態
と同一部分には同一態様を付して詳細な説明は省略す
る。
【0102】図11に示すように投入材料比率調整装置
45は、その下流の脱塩化水素処理装置3で測定された
脱塩化水素処理状態監視計測値B1に基づいて調整弁4
2b、43bを制御装置45aにより制御して重量物系
の廃プラスチック材料投入量(図11(b)のD)と軽
量物系の廃プラスチック材料投入量(図11(b)の
C)の比率を調整する。
【0103】ここで、脱塩化水素処理状態監視計測値B
1としては、例えば、脱塩化水素処理装置3のスクリュ
ーフィーダ出口で発生する塩化水素ガスの量および濃
度、あるいはスクリューフィーダ内部の温度、スクリュ
ーフィーダのスクリュー回転トルク値等が考えられる。
なお、プラスチック材料の構成比率を調整できる制御機
能の構成については、図10の説明と同様である。
【0104】一般に、重量物系の廃プラスチック中には
軽量物系の廃プラスチック中よりもPVC系の材料が多
く含まれている。従って、脱塩化水素処理装置3のスク
リューフィーダに投入する重量物系の廃プラスチックが
多い場合においては、スクリューフィーダ出口で発生す
る塩化水素ガスの量及び濃度が高くなる。スクリューフ
ィーダ出口で発生する塩化水素ガスの量あるいは濃度を
脱塩化水素処理状態監視値B1として計測し、この監視
計測値がある規定値を上回った場合には、投入量調整弁
42bの開度を閉じるとともに、軽量系廃プラスチック
材料の造粒物の投入量調整弁43bの開度を開き、ホッ
パ3a内部のPVC混入比率を少なくして、脱塩化水素
処理装置3へ投入されるPVC混入率の高い廃プラスチ
ック材料の量を或る一定比率以下に制御する。
【0105】図11(b)は、脱塩化水素処理装置3の
脱塩化水素状態監視計測値Bと、その規定値Aと、重量
物系の廃プラスチックの投入量Dと、その規定値DA
と、軽量物系の廃プラスチックの投入量Cと、その規定
値CAの関係を示す。
【0106】図11(b)において、例えば、脱塩化水
素状態監視計測値Bとなるスクリューフィーダ出口の塩
化水素ガスの量あるいは濃度が予め定めた規定値Aを上
回った場合には、その上回った量に比例して軽量物系の
廃プラスチックの投入量Cを減少させ、重量物系の廃プ
ラスチックの投入量Dを増やす。
【0107】なお、ホッパ3a上部に設けられた軽量物
系の廃プラスチックの投入バケットより一定量の軽量物
系の廃プラスチックを投入する場合、脱塩化水素処理状
態監視計測値Bがある規定値Aを上回った場合に、軽量
物系の廃プラスチックの投入バスケットから一定量の軽
量物系の廃プラスチックを投入するようにしてもよい。
【0108】脱塩化水素処理状態監視計測値Bとして、
脱塩化水素処理装置3のスクリューフィーダ内部の温度
およびスクリューフィーダのスクリュー回転トルク値を
用いて、上記の制御を行ってもよい。
【0109】このように、本実施の形態によれば、投入
比率調整装置45の制御装置45aが脱塩化水素処理状
態監視計測値Bにより重量物と軽量物の造粒物との比率
を調整するので、廃プラスチック脱塩化水素処理を連続
的に安定に行なうことができる。
【0110】第7の実施の形態 次に図12により本発明の第7の実施の形態について説
明する。図12に示す第7の実施の形態は、投入比率調
整装置45が撹拌機構46を有する点が異なるのみであ
り、他は図10に示す第5の実施の形態と略同一であ
る。
【0111】図12に示すようにホッパ3a内の調整弁
42b、43bの下方に、撹拌機構46が設けられてい
る。
【0112】図12において、重量系の廃プラスチック
と軽量系の廃プラスチックの造粒物は、脱塩化水素処理
装置3へ投入される際、経路42aと43aから調整弁
42b、43bを通して流下してホッパ3aに落下し、
脱塩化水素処理装置3へ定量投入される。この際、夫々
の材料の投入形状、密度に大きな隔たりがあると、どち
らか一方、例えば、形状が大きく、密度が大きい方が下
に流下し、脱塩化水素処理装置3へその材料だけが入っ
てしまう。
【0113】この場合、ホッパ3a内に撹拌機構46を
設けることにより、このホッパ3a内に入ってくる夫々
の材料をこの撹拌機構46により撹拌させながら脱塩化
水素処理装置3へ流下させることができる。
【0114】撹拌機構46は駆動モータ47により駆動
されるが、撹拌機構46の構造および取付け方法等につ
いては、様々な方法が考えられる。
【0115】このように、本実施の形態によれば、ホッ
パ3a内に撹拌機構46を設けることにより、脱塩化水
素処理装置3へ重量物と軽量物の造粒物とを均一にかつ
安定的に投入でき、廃プラスチックの脱塩化水素処理を
連続的に安定して行なうことができる。
【0116】第8の実施の形態 次に図13により本発明の第8の実施の形態について説
明する。図13に示す第8の実施の形態は、ホッパ3a
および投入ダクト3b内に撹拌機構48と減容圧縮機構
49とを一体に設けたものであり、他は図10に示す第
5の実施の形態と略同一である。
【0117】図13に示すように、ホッパ3a内に重量
物と軽量物に分けられた廃プラスチックを均一に混ぜる
撹拌機構48と、減容圧縮機構49とが一体化されて設
置されている。
【0118】撹拌機構48と減容圧縮機構49とは一体
化されて設けられ、簡易選別装置36で重量物と軽量物
に分けられた廃プラスチックは、ホッパ3a内に投入さ
れて撹拌機構48により均一に撹拌された後、そのまま
連続して減容圧縮機構49により加熱溶融されて減容圧
縮固形化される。その後廃プラスチックは脱塩化水素処
理装置3のスクリューフィーダに投入される。
【0119】図13において減容圧縮機構49により廃
プラスチック全体は嵩密度をかなり上げた状態まで減容
圧縮固形化処理され、また、この減容圧縮機構49をか
なり小さくすることができ、前処理工程中に造粒装置1
4を単独で設置する必要が無くなる。また脱塩化水素処
理装置3へ廃プラスチックを均一に定量投入することが
必要であるが、簡易選別装置36で重量物と軽量物に分
けられた廃プラスチックが夫々の材料の投入形状および
密度に大きな隔たりがある場合でも、大掛りな装置を設
置しなくても処理が容易にできる。
【0120】なお、図13において材料を均一に混ぜる
撹拌機構48は、ホッパ39内に上部から入ってくる夫
々の材料を回転翼のついた撹拌機構48で撹拌させなが
ら脱塩化水素処理装置3へ流下させるものである。
【0121】また、各々の材料を均一に混ぜる撹拌機構
48および減容圧縮機構49の構造等については、様々
な方法が考えられるのは言うまでもない。図13におけ
る撹拌機構48および減容圧縮機構49を一体化された
スクリューフィーダにより構成することもできる。
【0122】また投入ダクト3b外周には熱風の入口5
2aと出口52bを有する熱風ジャケット52が設置さ
れている。
【0123】本実施の形態によれば、簡易選別装置36
で重量物と軽量物に分けられた廃プラスチックを撹拌機
構48により均一に混ぜ、減容圧縮機構49により減容
圧縮することにより、廃プラスチックの脱塩化水素処理
装置を連続的に安定して行なうことができる。
【0124】第9の実施の形態 次に本発明の第9の実施の形態について図14により説
明する。図14に示す第9の実施の形態は、脱塩化水素
処理装置3内に撹拌機構58と減容圧縮機構59を一体
に組込んだものであり、他は図1乃至図4および図16
に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0125】図14において、廃プラスチックは投入口
51から脱塩化水素処理装置3内に入り、撹拌機構58
により均一に撹拌された後、そのまま連続して減容圧縮
機構59に入り加熱溶融して減容圧縮固形化され、脱塩
化水素処理装置3のスクリューフィーダ60まで送られ
る。
【0126】図14に示すように、脱塩化水素処理装置
3の外側には熱風の入口62aと出口62bとを有する
熱風ジャケット62が設置され、また撹拌機構58と減
容圧縮機構59は一体化されたスクリューフィーダから
なり、脱塩化水素処理装置3のスクリューフィーダ60
と同軸に形成されている。
【0127】図14において減容圧縮機構59が、性能
を発揮し易い形で、コンパクトに設計され、前処理工程
に造粒装置14を単独で設置する必要が無くなる。ま
た、脱塩化水素処理装置3のスクリューフィーダ60と
の運転マッチングも取り易く、廃プラスチック脱塩化水
素処理を連続的に安定に行なうことができる。また、撹
拌機構58と、減容圧縮機構59と、スクリューフィー
ダ60とを一体化して作製することもできる。
【0128】なお、撹拌機構58および減容圧縮機構5
9のスクリューフィーダ構造は、撹拌および減容圧縮固
形化が行い易いように、スクリューフィーダの形状を部
分部分で変化させたり、撹拌、減容圧縮の際に廃プラス
チック材料中の空気等のガスが抜け易いように撹拌機構
58および減容圧縮機構59のスクリューの羽根自体に
ガス抜き用の穴を開けてもよい。
【0129】また、処理する廃プラスチック材料に元々
異物が少ない場合等には、直接廃プラスチック材料を投
入口51から脱塩化水素処理装置3へ投入してもよい。
【0130】本実施の形態によれば、脱塩化水素処理装
置3内にスクリューフィーダ構造の撹拌機構58と減容
圧縮機構59を設けることにより、撹拌、加熱溶融、押
出し成形加工を行う間に減容圧縮固形化する機能をまと
めて小型化でき、廃プラスチックの脱塩化水素処理を連
続的に安定して行なうことができる。
【0131】第10の実施の形態 次に図15により本発明の第10の実施の形態について
説明する。図15に示す第10の実施の形態は脱臭炉1
2から排出される排ガスを撹拌機構48および減容圧縮
機構49を加熱する熱風ジャケット52の入口52aへ
導入ダクト72aにより導いたものであり、他は図13
に示す第8の実施の形態と略同一である。
【0132】図15において、脱臭炉12にて850℃
程度で熱処理された高温燃焼排ガスが高温燃焼排ガスの
導入ダクト72aを通して、投入ダクト3bに設けられ
た熱風ジャケット52の入口52aに導かれる。熱風ジ
ャケット52内を廃プラスチックを加熱した排ガスは出
口52から出口ダクト72aを経て外方へ放出される。
【0133】導入ダクト72bの途中には、冷却空気等
が流入できる温度調整機構53が設けられ、高温燃焼排
ガスの温度を下げ、撹拌機構48および減容圧縮機構4
9の加熱温度として最適な温度となるよう制御できるよ
うにしている。
【0134】高温燃焼排ガスの温度を下げる方法として
は、図15に示すように冷却空気を流入させる方式以外
にも、高温燃焼排ガスを分岐し高温燃焼排ガス流量を減
らす方式、脱臭炉12からの高温燃焼排ガスを廃プラス
チック処理装置内の分解槽6の加熱源として利用し、温
度の低くなった燃焼排ガスを利用する方式を用いてもよ
く、これらを組合せてもよい。
【0135】また、廃プラスチック処理装置の運転開始
時においては、撹拌機構48および減容圧縮機構49の
加熱熱量が多く必要なことから、脱臭炉12からこれら
機構48,49への高温燃焼排ガス流量を多くし、冷却
空気の流量を少なくして最適な温度となるよう制御す
る。
【0136】なお、撹拌機構48および減容圧縮機構4
9内に高温燃焼排ガスの熱が均一に伝達されるようにす
る為の構造については、ここに示す構造以外にも様々な
構造が考えられることは言うまでもない。
【0137】さらに、脱臭炉12からの排ガスを撹拌機
構48および減容圧縮機構49の加熱源として用いると
ともに、図9に示す簡易選別装置36の加熱源として併
用してもよい。この場合には、夫々の装置が最適な温度
になるように制御する機能を設置し制御する。また撹拌
機構48および減容圧縮機構49と、簡易選別装置36
との高温燃焼排ガスの分岐流量を最適にするため、各種
方法により調整することができる。
【0138】本実施の形態によれば、撹拌機構48およ
び減容圧縮機構49に供給する熱風として脱臭炉12か
ら排出される排ガスを利用することにより、廃プラスチ
ック処理装置からの排熱を有効に利用できる。
【0139】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、破砕装置
に大きな負担をかけることなく、また異物を効果的に除
去することができる。また廃プラスチックの嵩密度を高
めて効率よく脱塩化水素処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による廃プラスチック処理装置の第1の
実施の形態を示す構成図。
【図2】破砕装置の構成を示す図。
【図3】異物除去装置の一例を示す図。
【図4】造粒装置の一例を示す図。
【図5】本発明による廃プラスチック処理装置の第2の
実施の形態を示す系統図。
【図6】本発明による廃プラスチック処理装置の第3の
実施の形態を示す構成図。
【図7】簡易選別装置の構成を示す図。
【図8】他の簡易選別装置の構成を示す図。
【図9】本発明による廃プラスチック処理装置の第4の
実施の形態を示す系統図。
【図10】本発明による廃プラスチック処理装置の第5
の実施の形態を示す構成図。
【図11】本発明による廃プラスチック処理装置の第6
の実施の形態を示す図。
【図12】本発明による廃プラスチック処理装置の第7
の実施の形態を示す構成図。
【図13】本発明による廃プラスチック処理装置の第8
の実施の形態を示す構成図。
【図14】本発明による廃プラスチック処理装置の第9
の実施の形態を示す構成図。
【図15】本発明による廃プラスチック処理装置の第1
0の実施の形態を示す系統図。
【図16】本発明による廃プラスチック処理装置の第1
の実施の形態を示す概略系統図。
【符号の説明】
1 破砕装置 3 脱塩化水素処理装置 4 溶融槽 6 分解槽 13 異物除去装置 14 造粒装置 19 スクリーン 19c 開口 27 傾斜角度調整装置 36 簡易選別装置 37 ジグザグダクト 45 投入比率調整装置 48 撹拌機構 49 減容圧縮機構

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃プラスチックを脱塩化水素処理装置で脱
    塩化水素処理するとともに、油化処理装置で油化処理す
    る廃プラスチック処理装置において、 廃プラスチックを破砕する破砕部と、破砕部からの廃プ
    ラスチックを通過させる開口を有するスクリーンとを有
    する破砕装置と、 破砕装置により破砕された廃プラスチックから異物を除
    去する異物除去装置と、 破砕装置により破砕された廃プラスチックから造粒物を
    生成する造粒装置と、 を備えたことを特徴とする廃プラスチック処理装置。
  2. 【請求項2】スクリーンの開口は、その大きさが可変と
    なっており、異物除去装置の性能に対応して開口の大き
    さが定められることを特徴とする請求項1記載の廃プラ
    スチック処理装置。
  3. 【請求項3】異物除去装置は、傾斜角度を有するととも
    にこの傾斜方向に振動する選別デッキと、選別デッキの
    傾斜角度を調整する傾斜角度調整装置とを有し、異物を
    選別デッキの上方へ送り、その他の廃プラスチックを選
    別デッキの下方へ送ることを特徴とする請求項1記載の
    廃プラスチック処理装置。
  4. 【請求項4】破砕装置の下流側に、異物除去装置と造粒
    装置をこの順で直列に配置したことを特徴とする請求項
    1記載の廃プラスチック処理装置。
  5. 【請求項5】破砕装置の下流側に、廃プラスチックを重
    量物と軽量物とに分離する簡易選別装置を設け、 異物除去装置と造粒装置を簡易選別装置の下流側に並列
    に配置し、簡易選別装置からの重量物を異物除去装置へ
    送るとともに軽量物を造粒装置へ送ることを特徴とする
    請求項1記載の廃プラスチック処理装置。
  6. 【請求項6】簡易選別装置は垂直方向に延びるダクト
    と、ダクトの下部に設けられダクト内に上向き空気を送
    る空気流入ノズルとを有し、軽量物をダクト下方から排
    出し重量物をダクト上方から排出するすることを特徴と
    する請求項5記載の廃プラスチック処理装置。
  7. 【請求項7】異物除去装置および造粒装置と、脱塩化水
    素処理装置との間に重量物と軽量物を脱塩化水素処理装
    置へ一定の比率で投入する投入比率調整装置を設け、 脱塩化水素処理装置に塩化水素のガス濃度およびガス流
    量を測定する塩化水素測定装置を設け、この塩化水素測
    定装置からの信号に基づいて投入比率調整装置を制御し
    たことを特徴とする請求項5記載の廃プラスチック処理
    装置。
  8. 【請求項8】投入比率調整装置と脱塩化水素装置との間
    に、重量物と軽量物を混合する撹拌機構と、重量物と軽
    量物の混合物を減容圧縮化する減容圧縮機構を設けたこ
    とを特徴とする請求項7記載の廃プラスチック処理装
    置。
  9. 【請求項9】撹拌機構と減容圧縮機構は、一体に構成さ
    れたスクリューフィーダからなることを特徴とする請求
    項8記載の廃プラスチック処理装置。
  10. 【請求項10】油化処理装置で生成したガス成分を燃焼
    することにより生じる排ガスを放出するための排ガス放
    出装置を更に備え、 排ガス放出装置からの排ガスをスクリューフィーダへ導
    入する導入ダクトを設けたことを特徴とする請求項9記
    載の廃プラスチック処理装置。
JP34611098A 1998-12-04 1998-12-04 廃プラスチック処理装置 Expired - Fee Related JP3420713B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34611098A JP3420713B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 廃プラスチック処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34611098A JP3420713B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 廃プラスチック処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000167833A true JP2000167833A (ja) 2000-06-20
JP3420713B2 JP3420713B2 (ja) 2003-06-30

Family

ID=18381213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34611098A Expired - Fee Related JP3420713B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 廃プラスチック処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3420713B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003018279A1 (fr) * 2001-08-27 2003-03-06 Iinuma Gauge Mfg. Co., Ltd. Dispositif de melange et de reduction de volume de dechets en resine, et procede de reduction de volume au moyen du dispositif
JP2007332219A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Toshiba Corp パッケージ型熱分解処理装置
JP2008095024A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Toshiba Corp 廃プラスチックリサイクルシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003018279A1 (fr) * 2001-08-27 2003-03-06 Iinuma Gauge Mfg. Co., Ltd. Dispositif de melange et de reduction de volume de dechets en resine, et procede de reduction de volume au moyen du dispositif
JP2007332219A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Toshiba Corp パッケージ型熱分解処理装置
JP4724052B2 (ja) * 2006-06-13 2011-07-13 株式会社東芝 パッケージ型熱分解処理装置
JP2008095024A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Toshiba Corp 廃プラスチックリサイクルシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3420713B2 (ja) 2003-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2318488B1 (en) Method for processing a mixture of cellulose/plastic waste particles to form a fuel
US6527206B1 (en) Method for processing mixed waste, processing plant and buffer silos therefor
HU218834B (hu) Eljárás és elrendezés többféle műanyagot tartalmazó anyagkeverékek feldolgozására
US20020144933A1 (en) Scrap rubber processing system
JP2006231125A (ja) 貝殻粉末の製造システム
CN104492792A (zh) 粉碎残渣的处理方法及其系统
JP4108021B2 (ja) プラスチック混合物の分別処理システム
CN102303381A (zh) 一种用于垃圾塑料的免水洗回收方法及专用设备
JP2004041859A (ja) コンクリート廃材再生装置、コンクリート廃材再生方法、コンクリート廃材再生骨材
US20210323198A1 (en) Method and Apparatus for Recycling Post-Consumer Plastic Waste
JPH1180761A (ja) 廃棄物からの燃料製造方法
JP3420713B2 (ja) 廃プラスチック処理装置
JP2019072703A (ja) 生ゴミ処理プラント
JP7122988B2 (ja) 炭素繊維強化プラスチック含有物からの炭素繊維の分別回収方法及び分別回収装置
JP2923244B2 (ja) 廃棄物の固形燃料化リサイクルプラント
JPH10225676A (ja) プラスチック系廃棄物の炉原料化方法及び設備
JPS63276509A (ja) 樹脂・金属複合材の再生処理方法とその装置
JP2003094438A (ja) プラスチックの分離方法及び分離装置
JP2001116226A (ja) シュレッダーダストの再生利用方法
WO2001017742A1 (en) Method and apparatus for treatment of plastic waste
JP2001113231A (ja) シュレッダーダストの選別方法
JP2009233494A (ja) シュレッダダストの処理方法及びそのシステム
EA003036B1 (ru) Способ переработки полимерных материалов, например резины, и установка для его осуществления
JP3734224B1 (ja) 粗造粒物ロール圧潰装置
JP2004142360A (ja) 廃プラスチックの分別方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030328

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080418

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100418

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100418

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees