JP2000167366A - オゾン水製造設備およびオゾン処理設備 - Google Patents

オゾン水製造設備およびオゾン処理設備

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JP2000167366A
JP2000167366A JP10377283A JP37728398A JP2000167366A JP 2000167366 A JP2000167366 A JP 2000167366A JP 10377283 A JP10377283 A JP 10377283A JP 37728398 A JP37728398 A JP 37728398A JP 2000167366 A JP2000167366 A JP 2000167366A
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Toshio Tayadate
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Nippon Steel Eco Tech Corp
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Nittetsu Chemical Engineering Co Ltd
Nittetsu Kakoki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン水を製造するための充填塔方式による
新しいオゾン水製造設備で、高濃度のオゾン水製造が可
能であり、供給されるオゾンを効率的に使用することが
できる設備を提供する。また、被処理水とオゾンを効率
的に反応させることが可能なオゾン処理設備の提供であ
る。 【構成】 充填塔の上部に水の導入口と廃ガスの出口、
該充填塔の下部にオゾンガスの導入口とオゾン水の取り
出し口を備え、その間にガス逆流防止板で仕切られた充
填塔を二つ以上設け、水とオゾンガスとを向流接触させ
る充填方式のオゾン水製造設備。および、基本的に上記
製造設備と同様の装置構成で、被処理水とオゾンガスと
を向流接触させるオゾン処理設備。充填塔内を加圧状態
とすることも可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オゾン水の製造設備、
特に高濃度のオゾン水を得ることが可能な製造設備に関
するものである。さらには、同様の構成のオゾン処理設
備に関するものである。本発明の前記設備は、半導体の
洗浄、ウエハーの洗浄、食品類の殺菌、水道水・プール
の殺菌、パルプの漂白、脱色、活性汚泥から発生する余
剰汚泥の削減、排水中のCOD物質の削減、排水中のC
OD物質のBOD化等の用途に適用できる。
【0002】
【従来の技術】近年オゾンは、水道水やプールの殺菌、
半導体の洗浄、食品の殺菌、パルプの漂白、廃水の脱
臭、脱色、有機物の分解等に利用され、その用途が各分
野に拡がりをみせている。オゾンの利用に際しては、ガ
ス状の他に、一旦水に溶解させてオゾン水として用いら
れる場合がある。
【0003】オゾン水の製造方法としては、気泡槽方
式、エジェクタ方式、ミキシング方式等が知られてい
る。気泡槽方式は、槽内の水中へオゾンを小気泡として
供給して吸収・溶解させるものであるが、これをガス吸
収設備と見ると、僅かのガスで大量の水を処理するの
で、液ガス比が極めて小さい系であるため、気泡の表面
積は小さく、物質移動速度(KLa)は小さな値とな
り、オゾンの吸収効率が低いものである。また、オゾン
はヘンリー定数が大きく水への溶解度が小さいため、極
めて水に溶解しにくいうえ、気泡槽方式では、槽全体が
均一濃度のオゾン水で満たされているため、それらのオ
ゾン水と平衡な濃度のオゾンガスが排出されるので、オ
ゾンの利用効率としては低いものであり、高濃度のオゾ
ン水を製造しようとするほど排出されるオゾンガスの濃
度も高くなるという問題があった。これは単にオゾンの
利用効率だけではなく、オゾンは有害なためそのまま大
気中に放散することができないので、無害化して排出す
ることが必要であり、そのために設置されるオゾン分解
のための活性炭処理、触媒分解処理、熱分解処理等の装
置が大型になるうえ、オゾン発生器は高価であり、電力
消費量も多いので、効率的に使用することが必要であ
る。その他のエジェクタ方式では、液の滞留時間が減
り、オゾンの自己分解の減少とコンパクト化に利点はあ
るが、並流操作であるため溶解効率は改善されず、上記
と同様の問題を有していた。また、シリコンウエハー等
の洗浄工程では、工場内にオゾン水製造設備をすぐ側に
数多く分散して設置していることからも判るように、オ
ゾン水は製造してからできるだけ早く使用しないと分解
する。特に高濃度オゾン水は、分単位で自己分解を起こ
すため、液の滞留時間を極力小さくすることが要望され
ていた。
【0004】近年膜技術の進歩により、膜を介して水に
オゾンを溶解させる方法が開発されており、膜を利用す
るオゾン水の製造方法が提案されている(特開平8−1
96879号公報)。しかしながら、この方法で高濃度
のオゾン水の製造はできても、オゾンの利用効率は40
〜50%と低くこれまでと同様の問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、オゾン水を製造するための充
填塔方式による新しいオゾン水製造設備を提供するもの
である。別の目的としては、高濃度のオゾン水製造が可
能で、供給されるオゾンを効率的に使用することができ
るオゾン水製造設備を提供することである。また、被処
理水とオゾンを効率的に反応させることが可能なオゾン
処理設備を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、充填塔の上部
に水の導入口と排ガスの出口、該充填塔の下部にオゾン
ガスの導入口とオゾン水の取り出し口を備え、その間に
ガス逆流防止板で仕切られた充填層を二つ以上設け、水
とオゾンガスとを向流接触させる充填塔方式のオゾン水
製造設備である。本発明のオゾン水製造に用いる水は、
純水もしくは超純水であることが望ましい。また、充填
塔内の圧力を加圧状態とすることにより、より高濃度の
オゾン水が得られ、オゾンの利用効率を改善し、排出さ
れるオゾン濃度と量を低減するようにしたものである。
また、本発明は、基本的に上記のオゾン水製造設備と同
様の装置構成である充填塔の上部に被処理水の導入口と
排ガスの出口、該充填塔の下部にオゾンガスの導入口と
処理水の取り出し口を備え、その間にガス逆流防止板で
仕切られた充填層を二つ以上設け、被処理水とオゾンガ
スとを向流接触させる充填塔方式のオゾン処理設備を提
供する。上記のオゾン処理設備においても、充填塔内の
圧力を加圧状態として、オゾンの利用効率を高めること
ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】充填塔方式によりオゾン水を製造
する場合には、液量に比べてガス量が極めて少ない系の
ため、普通の充填塔をそのまま使用したのでは期待する
ような性能とはなり得ない。これは、液量に比べてガス
流量が極めて小さい場合には、ガスのバックミキシング
が起こり向流操作が実現しないためである。 すなわ
ち、流体が高速で流れる場合に負圧が生ずることはベル
ヌーイの定理から明らかで、これを利用した設備の一つ
がベンチュリーである。充填塔においても充填物の間を
液が流れることで、マルチベンチュリーともいうべき機
能が働いてガスを吸引するが、一般の気液接触操作では
ガス量が大きいためにこの効果は無視できる程度であ
る。しかし、今回のように液量に比べてガス量が極めて
少ない系においては、大きな液量を流すと充填塔の上部
が負圧となり、ガスが下向きに流れるバックミキシング
を生じて、液とガスが混合し塔内でオゾン濃度が均一化
することになり、向流操作が実質的に不可能となる。こ
の傾向は、充填塔の塔径が大きくなるとさらに顕著にな
り、ガス混合が起こり易くなる。
【0008】本発明では前記課題の解決を図るために、
充填塔内に設置する充填層をガス逆流防止板で仕切り、
バックミキシングを防止し、オゾンと水との向流操作を
実現させたものである。より正確にいえば、バックミキ
シングによる影響を狭い領域に限定し、全体としてオゾ
ンの吸収が効率的になるようにしたものである。
【0009】本発明の2番目の発明は、上記のオゾン水
製造設備と基本的に同様の構成で、充填塔の上部から被
処理水を下部からオゾンガスを導入し、被処理水とオゾ
ンガスとを向流接触させるオゾン処理設備である。被処
理水に含まれているCOD物質等の有機物や、オゾンに
よって分解される化合物等を効率的に処理することがで
きる。上記のオゾン処理設備においても、オゾンの利用
効率を高めるために、充填塔内の圧力を加圧状態とする
ことが好ましい。尚、オゾン処理の対象とする被処理水
としては、オゾン処理によって固形物や沈殿を生ずるよ
うな場合には、充填塔の閉塞や配管系の詰まり等のトラ
ブルのおそれがあるために、このような場合は、大型の
充填物を用いる等に留意し、設計により対応可能であ
る。
【0010】本発明について図面を基に説明する。図1
は、本発明のオゾン水製造設備の一例であり、基本的な
構成を示す斜視図である。充填塔1の中には、ガス逆流
防止板2で仕切られた充填塔3が複数設置されている。
充填塔1の上部には、水の導入口4および排ガスの出口
5、充填塔の下部にはオゾンガスの導入口6とオゾン水
の取り出し口7が配置されている。図示していないオゾ
ン発生器によって製造されるオゾンガスを、充填塔下部
のオゾンガスの導入口6から塔内に導入し、ガス逆流防
止板2で仕切られている領域で、充填塔3を通してオ
ゾンが上昇する間に下降してくるオゾン水と接触してオ
ゾン濃度が高められたオゾン水となり、取り出し口7か
ら系外に取り出される。ガス逆流防止板2で仕切られて
いる領域,を順次通過する際に、上部にある導入口
4から導入された水とオゾンとが向流的に接触し、オゾ
ン水は濃度を高めつつ下降し、オゾンガスは塔内を上昇
して吸収されなかったオゾンガスが排ガス出口5より排
出される。排出された排ガス中のオゾンは、活性炭処
理、触媒分解処理、熱分解処理等のオゾン分解装置で、
常法により処理されるが、本発明の場合には、充填塔の
最上部で導入されたばかりの新しい水と、既にかなりの
量がオゾン水となった残りのオゾンとが接触して吸収さ
れるために、最終的に排出されるオゾン濃度はかなり低
くなっており、オゾンの分解に要する負荷は低下する。
尚、充填塔の上部にある水の導入口4と最上部の充填層
の間には、ガス逆流防止板を設けなくともよいが、図1
のガス逆流防止板2′のごとくに他の個所と同種もしく
は異なる形のものを設けておくことが望ましい。これ
は、充填層の表面に水を均一に分散散布するためのもの
であり、くし型分散器等他の一般的な液分散器で代替す
ることも可能である。
【0011】充填塔3としては、テラレット(日鉄化工
機(株)の登録商標)、ラシヒリング、ポールリング等
の不規則充填物、または周知の規則充填物を用いて構成
すればよく、充填物はガス逆流防止板2の上に載せても
よいし、ガス逆流防止板とは別の目皿やサポートグリッ
ド等で充填物を支持するような構造としてもよい。充填
塔本体や充填物の材質は、オゾンに耐えられるようなも
のであればよく、テフロンやステンレス鋼等が用いられ
る。
【0012】ガス逆流防止板として最も簡単なものは、
板に孔を開けた形式のオリフィス板でよい。しかし、オ
リフィス板の場合にはガスと液の通るところが同じた
め、液とガスの分散が不確実になり易いので、分散を確
実にするためにはガスライザーを設置して、ガスはガス
ライザーを通して上昇させ、液は液孔から下降するよう
に工夫することが合理的である。このようにガスライザ
ーを設けたガス逆流防止板の例を図2に示す。図では液
孔12を設けた板10に、ガスライザー11を4本設け
てある。ガスライザーは中空でガスを通すように直径1
〜2mm程度の孔13が貫通している。液を通すための
液孔12は、ガスライザーの開口よりやや大きくし4〜
6mm程度であるが、これらの数値は固定的なものでは
なくオゾン水の使用目的や利用状況によって適宜選定す
ればよい。
【0013】本発明の設備では、大気圧で操作すること
も可能であるが、設備をコンパクトにしたり、より短時
間でオゾンを溶解させたり、オゾン濃度を高めるため
に、充填塔内の圧力を加圧状態とすることが望ましい。
これにより、結果的にオゾンの利用効率を改善し、排出
されるオゾン濃度と量を低減するようにすることが可能
となる。オゾン発生器によって製造されたオゾンガス
が、既に加圧状態で供給される場合には、特に加圧のた
めのコンプレッサー等を使用せずにそのまま利用すれば
よい。充填塔内の圧力は少しでも加圧することで効果は
認められ、上限は原理的には存在しないものの、安全上
からゲージ圧で2kg/cm下とすることが好まし
い。
【0014】本発明の設備は、図3に示したように充填
層を複数設け、運転条件を制御することで、高濃度のオ
ゾン水だけでなく、濃度の低いオゾン水の製造に用いる
ことも可能である。オゾン水はかなりのスピードで自己
分解を起こしオゾン濃度が減少するため、できるだけ塔
内における液の滞留時間を短くすることが望ましい。こ
のため実際の使用に際しても、オゾン水を製造してから
時間をおかずに使用することが好ましい。また、オゾン
水は、充填塔へ供給する水に有機物や被酸化性物質が含
まれていると、これらと反応してオゾンが消費されるた
め、原料となる水はこれらができるだけ少ないものが望
ましく、イオン交換水や蒸留水等の純水、もしくは前記
の純水をさらに高度処理した超純水の使用が好ましい。
特に、オゾン水を半導体工業において使用する場合に
は、オゾンの分解の観点だけでなく、コンタミネーショ
ンを避けるうえからもできるだけ不純物の少ない水およ
びオゾンガスの使用が望まれる。
【0015】本発明の充填塔方式と従来の気泡槽方式に
よるオゾン水の製造設備を比べると次のようなことが言
える。 気泡槽が一段の完全混合系吸収槽であるのに対して、
充填塔は向流操作が可能となる。特にオゾンの水吸収の
ようにヘンリー定数の大きい系で向流操作の利点は顕著
である。 液を連続相とするのではなく、ガスを連続相とするこ
とで、液の周りがオゾンで満たされている状態となっ
て、常時オゾンと接触することになり、気泡槽よりも充
填塔の方が物質移動速度(KLa)は大きくなる。 湿潤環境ではオゾンガスは不安定であり、できるだけ
ガスの滞留時間を短かくすることが望ましいが、オゾン
の分解率は液の滞留時間が支配的であるため、気泡槽に
比べ充填塔では液の滞留時間が短くなり、分解率は小さ
くなる。
【0016】上述のオゾン水製造設備と基本的に同様の
構成で、オゾン処理を行うことができることは当業者に
容易に理解されるところである。すなわち、充填塔の上
部から被処理水を下部からオゾンガスを導入し、被処理
水とオゾンガスとを向流接触させるオゾン処理設備であ
る。前記のオゾン処理設備では、被処理水に含まれてい
る有機物や、オゾンによって分解される化合物等を効率
的に処理し、削減することができる。本発明のオゾン処
理設備においても、オゾンの利用効率を高めるために、
充填塔内の圧力を加圧状態とすることができることは前
述のとおりである。
【0017】
【実施例】実施例1 図1に示した設備と同じ形式で、塔内の充填層を10段
としたオゾン水製造設備により、常圧にてオゾン水の製
造を行った。塔径25cmφの塔内に、図2のガス逆流
防止板11枚を用いて1段あたりの高さを20cmと
し、充填物としてSOテラレットを充填した充填層(充
填高さ18cm)を10段設けた。イオン交換処理した
純水(水温10℃)を塔上部の水の導入口4から供給
し、塔下部のオゾンガスの導入口6よりオゾンガスを濃
度約100g/Nmで送りこみ、表1に示す濃度のオ
ゾン水を得た。オゾン回収率も表中に示した。
【0018】
【表1】
【0019】本発明の設備では、出口のオゾン水濃度が
当該圧力におけるオゾン溶解の平衡値に近くなるため、
オゾン回収率は高い値を得ることができる。尚、供給さ
れるオゾンガスの量が多い場合には、出口のオゾン水濃
度は高くなるが、平衡量以上のオゾンは水に溶解されな
いため、余剰なオゾンが排ガスとして系外に出て行くこ
とになるために、見かけ上回収率としては若干小さな値
となっている。
【0020】実施例2 実施例1と同様の構成で段数を5段としたオゾン水製造
設備を使用し、実験番号1と同じ条件で、塔内圧力をゲ
ージ圧1kg/cm、約2気圧としてオゾン水の製造
を行ったところ、濃度25.1ppmのオゾン水を得
た。オゾン回収率は87.7%であった。結果は表1に
示した。
【0021】
【発明の効果】本発明により、オゾン水を製造するため
の充填塔方式による新しいオゾン水製造設備を提供する
ことが可能となった。本発明の別の目的である高濃度の
オゾン水製造を可能とし、オゾンガスを効率的に使用す
ることができるオゾン水製造設備とすることができる。
特に、オゾン回収率を従来の膜方式や、エジェクタ方
式、気泡槽方式等の方法に比べて2倍程度にすることが
できるので、オゾン発生器を倍増したと同様の性能が発
揮されることになり、経済的に裨益するところが大であ
る。また、本発明の場合には、膜方式の利点とされてい
る気泡混入のないという効果についても同様に発揮され
る。本発明の場合には供給されるオゾンが有効に利用さ
れ、未反応の排ガスとして排出されるオゾンが少なくな
るために、排オゾンの処理に要する負担が軽減される。
また、本発明のオゾン処理設備は、供給されるオゾンを
有効に利用し、被処理水とオゾンとの反応を効率的に実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオゾン水製造設備の一例である。
【図2】ガス逆流防止板の一例である。
【図3】複数の充填層を設けたオゾン水製造設備の説明
図である。
【符号の説明】
1 充填塔 2 ガス逆流防止板 3 充填層 4 水の導入口 5 排ガスの出口 6 オゾンガスの導入口 7 オゾン水の取り出し口 10 板 11 ガスライザー 12 液孔 13 孔 ,, 領域
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月4日(1999.11.
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】オゾン水の製造方法としては、気泡槽方
式、エジェクタ方式、ミキシング方式等が知られてい
る。気泡槽方式は、槽内の水中へオゾンを小気泡として
供給して吸収・溶解させるものであるが、これをガス吸
収設備と見ると、僅かのガスで大量の水を処理するの
で、液ガス比が極めて小さい系であるため、気泡の表面
積は小さく、物質移動速度(Ka)は小さな値とな
り、オゾンの吸収効率が低いものである。また、オゾン
はヘンリー定数が大きく水への溶解度が小さいため、極
めて水に溶解しにくいうえ、気泡槽方式では、槽全体が
均一濃度のオゾン水で満たされているため、それらのオ
ゾン水と平衡な濃度のオゾンガスが排出されるので、オ
ゾンの利用効率としては低いものであり、高濃度のオゾ
ン水を製造しようとするほど排出されるオゾンガスの濃
度も高くなるという問題があった。これは単にオゾンの
利用効率だけではなく、オゾンは有害なためそのまま大
気中に放散することができないので、無害化して排出す
ることが必要であり、そのために設置されるオゾン分解
のための活性炭処理、触媒分解処理、熱分解処理等の装
置が大型になるうえ、オゾン発生器は高価であり、電力
消費量も多いので、効率的に使用することが必要であ
る。その他のエジェクタ方式では、液の滞留時間が減
り、オゾンの自己分解の減少とコンパクト化に利点はあ
るが、並流操作であるため溶解効率は改善されず、上記
と同様の問題を有していた。また、シリコンウエハー等
の洗浄工程では、工場内にオゾン水製造設備をすぐ側に
数多く分散して設置していることからも判るように、オ
ゾン水は製造してからできるだけ早く使用しないと分解
する。特に高濃度オゾン水は、分単位で自己分解を起こ
すため、液の滞留時間を極力小さくすることが要望され
ていた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明について図面を基に説明する。図1
は、本発明のオゾン水製造設備の一例であり、基本的な
構成を示す斜視図である。充填塔1の中には、ガス逆流
防止板2で仕切られた充填層3が複数設置されている。
充填塔1の上部には、水の導入口4および排ガスの出口
5、充填塔の下部にはオゾンガスの導入口6とオゾン水
の取り出し口7が配置されている。図示していないオゾ
ン発生器によって製造されるオゾンガスを、充填塔下部
のオゾンガスの導入口6から塔内に導入し、ガス逆流防
止板2で仕切られている領域で、充填層3を通してオ
ゾンが上昇する間に下降してくるオゾン水と接触してオ
ゾン濃度が高められたオゾン水となり、取り出し口7か
ら系外に取り出される。ガス逆流防止板2で仕切られて
いる領域、を順次通過する際に、上部にある導入口
4から導入された水とオゾンとが向流的に接触し、オゾ
ン水は濃度を高めつつ下降し、オゾンガスは塔内を上昇
して吸収されなかったオゾンガスが排ガス出口5より排
出される。排出された排ガス中のオゾンは、活性炭処
理、触媒分解処理、熱分解処理等のオゾン分解装置で、
常法により処理されるが、本発明の場合には、充填塔の
最上部で導入されたばかりの新しい水と、既にかなりの
量がオゾン水となった残りのオゾンとが接触して吸収さ
れるために、最終的に排出されるオゾン濃度はかなり低
くなっており、オゾンの分解に要する負荷は低下する。
尚、充填塔の上部にある水の導入口4と最上部の充填層
の間には、ガス逆流防止板を設けなくともよいが、図1
のガス逆流防止板2′のごとくに他の個所と同種もしく
は異なる形のものを設けておくことが望ましい。これ
は、充填層の表面に水を均一に分散散布するためのもの
であり、くし型分散器等他の一般的な液分散器で代替す
ることも可能である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】充填層3としては、テラレット(日鉄化工
機(株)の登録商標)、ラシヒリング、ポールリンク等
の不規則充填物、または周知の規則充填物を用いて構成
すればよく、充填物はガス逆流防止板2の上に載せても
よいし、ガス逆流防止板とは別の目皿やポートグリッド
等で充填物を支持するような構造としてもよい。充填塔
本体や充填物の材質は、オゾンに耐えられるようなもの
であればよく、テフロンやステンレス鋼等が用いられ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明の充填塔方式と従来の気泡槽方式に
よるオゾン水の製造設備を比べると次のようなことが言
える。 気泡槽が一段の完全混合系吸収槽であるのに対して、
充填塔は向流操作が可能となる。特にオゾンの水吸収の
ようにヘンリー定数の大きい系で向流操作の利点は顕著
である。 液を連続相とするのではなく、ガスを連続相とするこ
とで、液の周りがオゾンで満たされている状態となっ
て、常時オゾンと接触することになり、気泡槽よりも充
填塔の方が物質移動速度(Ka)は大きくなる。 湿潤環境ではオゾンガスは不安定であり、できるだけ
ガスの滞留時間を短かくすることが望ましいが、オゾン
の分解率は液の滞留時間が支配的であるため、気泡槽に
比べ充填塔では液の滞留時間が短くなり、分解率は小さ
くなる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D050 AA04 AA10 AA12 AB03 AB04 AB06 AB07 BB02 BC02 BD03 BD04 BD06 4G035 AA01 AB05 AE13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填塔の上部に水の導入口と排ガスの出
    口、該充填塔の下部にオゾンガスの導入口とオゾン水の
    取り出し口を備え、その間にガス逆流防止板で仕切られ
    た充填層を二つ以上設け、水とオゾンガスとを向流接触
    させる充填塔方式のオゾン水製造設備。
  2. 【請求項2】 オゾン水製造に用いる水が、純水もしく
    は超純水である請求項1記載のオゾン水製造設備。
  3. 【請求項3】 充填塔内の圧力を加圧状態とした請求項
    1または請求項2に記載のオゾン水製造設備。
  4. 【請求項4】 充填塔の上部に被処理水の導入口と排ガ
    スの出口、該充填塔の下部にオゾンガスの導入口と処理
    水の取り出し口を備え、その間にガス逆流防止板で仕切
    られた充填層を二つ以上設け、被処理水とオゾンガスと
    を向流接触させる充填塔方式のオゾン処理設備。
  5. 【請求項5】 充填塔内の圧力を加圧状態とした請求項
    4に記載のオゾン処理設備。
JP37728398A 1998-12-09 1998-12-09 オゾン水製造設備 Expired - Lifetime JP3864597B2 (ja)

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