JP2000166531A - 喫煙用物品の製造に使用されるウエブのエンボス加工装置 - Google Patents

喫煙用物品の製造に使用されるウエブのエンボス加工装置

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JP2000166531A JP10350390A JP35039098A JP2000166531A JP 2000166531 A JP2000166531 A JP 2000166531A JP 10350390 A JP10350390 A JP 10350390A JP 35039098 A JP35039098 A JP 35039098A JP 2000166531 A JP2000166531 A JP 2000166531A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンボス加工済みのウエブを使用して喫煙用
物品を製造するにあたり、喫煙用物品の品質を向上する
エンボス加工装置を提供する。 【解決手段】 エンボス加工装置は、エンボス加工後の
ウエブの厚みを検出するレーザセンサ26と、レーザセ
ンサ26にて検出した厚みS2と目標厚みTOとの偏差に
基づき、ギヤモータ22及びウォームジャッキ20を介
して一対のエンボスロール10,12間の間隔を制御す
るコントローラ36とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シガレット、その
フィルタ、そして、フィルタ付シガレット等の喫煙用物
品の製造に使用されるウエブ、つまり、シガレットやフ
ィルタ付シガレットの巻紙やフィルタの巻取紙として使
用されるウエブにエンボス加工を施すためのエンボス加
工装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】近年、喫煙者の多くはより軽い喫
煙を好む傾向にある。このため、一般的な喫煙者はフィ
ルタ付シガレットを好み、そして、このフィルタ付シガ
レットの中にはそのチップペーパに通気用の複数の開孔
列を形成する一方、そのフィルタの外側を囲む巻取紙に
通気性を与えたものも知られている。このようなフィル
タ付シガレットによれば、喫煙時、フィルタ内にはチッ
プペーパの開孔列及び巻取紙を通じて空気が導入され
る。この導入空気は、シガレットからフィルタの内部を
通じて流れるたばこ煙を希釈し、これにより、軽味のあ
る喫煙フィーリングが喫煙者に提供される。
【0003】上述のフィルタ付シガレットにあってはフ
ィルタの開孔列からの空気流入割合、いわゆる、フィル
タベンチレーション(以下、単にVfと称する) のぱ
らつきが大きいと、その喫味を大きく変化させてしま
う。ここで、Vfのばらつきは、フィルタにおける巻取
紙の通気性よりも巻取紙とチップペーパとの密着性に依
存することから、特開平6-90728号公報のフィルタ付シ
ガレットにあってはそのフィルタの巻取紙にエンボス加
工を施し、巻取紙とチップペーパとの密着性を緩和する
ことで、Vfのばらつきが抑制可能であることを開示し
ている。従って、フィルタ付シガレットでのエンボス巻
取紙の使用は、その品質向上に大きく寄与するものとし
て着目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Vfの安定
化を更に図るには前述の密着性の緩和に加え、巻取紙と
チップペーパとの密着性の度合をも一定にする必要があ
り、これにはエンボス巻取紙の凹凸の厚みが一定でなけ
ればならない。通常、エンボス巻取紙はエンボス加工装
置にて、そのウエブにエンボス加工を施すことで得られ
るが、その凹凸の厚みはエンボス加工装置における一対
のエンボスロール間の間隔により決定される。
【0005】しかしながら、エンボスロール間の間隔
は、エンボスロールの温度により影響を受け、その間隔
をエンボス加工装置の運転始動時から一定に維持するの
は困難である。より詳しくは、エンボス加工装置の運転
始動後、エンボスロールの温度は急速に上昇し、所定時
間経過後に安定する。このようなエンボスロールの温度
上昇は熱膨張により、その外径を増加させるため、エン
ボス巻取紙の凹凸の厚みを増加させ、エンボス加工装置
の運転始動時から、その凹凸の厚みを一定に維持するの
は困難である。
【0006】また、エンボス加工装置の運転停止後、そ
の運転を再開するような場合にも、運転再開時、エンボ
スロールの温度が低下していれば同様な不具合が発生す
る。一方、フィルタ製造装置に上述のエンボス加工装置
が直結されていれば、フィルタ製造装置にエンボス加工
済みのウエブを直接に供給でき、この場合、フィルタ製
造装置は、エンボス加工装置から供給されたエンボスウ
エブによりフィルタ材料を連続的に巻上げて、棒状のフ
ィルタストリームを連続的に成形し、そして、そのフィ
ルタストリームを所定の長さ毎のフィルタロッドに切断
する。
【0007】このような直結型のフィルタ製造装置にあ
っては、フィルタ製造装置内でのウエブの走行速度と、
一対のエンボスロールから送出されるウエブの送出速度
とを同期させる必要がある。しかしながら、フィルタ製
造装置の運転始動から定常運転に移行するまでの過渡期
や、その運転速度が低速モードと高速モードとの間にて
切換えられる際の過渡期にあっては、ウエブの走行速度
と送出速度との間の速度バランスが崩れてしまう。
【0008】このような速度バランスの崩れは、一対の
エンボスロールとフィルタ製造装置との間でのウエブの
張力を大きく変化させるから、フィルタロッドの安定し
た成形を不能にし、最悪の場合にはエンボス加工自体も
不能にする。具体的には、ウエブの張力が強すぎると、
フィルタロッドの成形後、そのウエブの糊付け部と他の
部位との間での収縮差に起因してフィルタロッドに反り
が発生したり、また、フィルタストリームの巻上成形に
使用されるガニチャテープとウエブとの間のスリップが
大となって、切断後のフィルタロッドの長さが不均一と
なり、更にはエンボスロールにてウエブの破断を招く。
【0009】逆に、ウエブの張力が弱すぎると、フィル
タ製造装置内にてウエブの走行に蛇行が発生し、糊付け
不良を招く。このような不具合は、フィルタの品質を低
下させる大きな要因となる。本発明は上述の事情に基づ
いてなされたもので、その目的とするところは、シガレ
ットやフィルタ等の喫煙用物品の品質を安定化させる上
で、第1に、その製造に使用されるウエブの厚みを一定
に維持しながら、そのウエブをエンボス加工するエンボ
ス加工装置、第2に、喫煙用物品の製造装置に供給する
ウエブの張力を安定させながら、そのウエブをエンボス
加工するエンボス加工装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の第1の目的を達成
するためのエンボス加工装置(請求項1)は、一対のエ
ンボスロール間の間隔を調整する間隔調整手段と、エン
ボス加工後のウエブの凹凸の厚みを検出する厚み検出手
段と、厚み検出手段の検出結果に基づき、間隔調整手段
を介して、一対のエンボスロール間の間隔を制御する間
隔制御手段とを備えている。
【0011】エンボス加工装置(請求項1)によれば、
エンボス加工後におけるウエブの凹凸の厚みが間隔制御
手段にフィードバックされ、間隔制御手段は、ウエブの
凹凸の厚みを一定に維持すべく、間隔調整手段を介して
一対のエンボスロール間の間隔を制御する。上述の第2
の目的を達成するためのエンボス加工装置(請求項2)
は、エンボス加工後のウエブを使用して喫煙用物品を製
造する製造装置に設けられ、この製造装置内でのウエブ
の走行速度を検出する速度検出手段と、製造装置内での
ウエブの走行速度とエンボスロールからのウエブの送出
速度との間の偏差を検出する偏差検出手段と、その偏差
に基づいてエンボスロールの回転速度を制御し、ウエブ
の送出速度をその走行速度に同期させる速度制御手段と
を備えている。
【0012】このようなエンボス加工装置(請求項2)
によれば、例えば製造装置の運転状態が前述した過渡期
にあるとき、速度制御手段は,製造装置内でのウエブの
走行速度とその送出速度との間の偏差に基づきエンボス
ロールの回転速度を制御して、これら走行速度と送出速
度との速度バランスを保ち、そして、製造装置に供給さ
れるウエブの張力を一定に維持する。
【0013】更に、上述した両者の装置を組み合わせた
エンボス加工装置(請求項3)は、第1及び第2の目的
をともに達成する。
【0014】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、フィルタ製造
装置2が概略的に示されている。公知のようにフィルタ
製造装置2は無端状のガニチャテープ4を使用すること
により、フィルタ材をウエブWにより連続的に包み込
み、そして、その両側縁を相互に重ね合わせ、糊付けし
て接着する。つまり、フィルタ製造装置2は先ず、フィ
ルタストリームを連続的に巻上げて成形し、この後、そ
のフィルタストリームを切断部6にて所定長さのフィル
タロッドに切断する。
【0015】ウエブWは、フィルタ製造装置2に装着さ
れたロールRから繰り出され、その繰出し経路にはリザ
ーバや接続装置が順次配置されている。更に、ウエブW
の繰出し経路はフィルタ装置2の外側に延出しており、
これにより、ウエブWはエンボス加工装置8を通過した
後、フィルタ製造装置2に戻され、ガニチャテープ4上
に供給される。
【0016】エンボス加工装置8は上下一対のエンボス
ロール10,12を備えており、これらエンボスロール
10,12間をウエブWが通過する際、ウエブWにエン
ボス加工が施される。即ち、エンボスロール10,12
の外周面にはそれぞれ図2及び図3に示すような切頭四
角錐形状の突起14が絹目状に分布して設けられてお
り、これらエンボスロール10,12はその突起14が
互いに噛み合うようにして配置されている。従って、エ
ンボスロール10,12を通過したウエブWには凹凸が
一様に分布して形成される。
【0017】図4から明らかなように上側のエンボスロ
ール10はそのロール軸の両端が固定ベース16に回転
自在に支持され、これに対し、下側のエンボスロール1
2はそのロール軸の両端が可動ベース18を介して上下
動可能に支持されている。可動ベース18はエアシリン
ダ19により上方向に加圧されている。固定ベース16
と可動ベース18との間にはウォームジャッキ20がそ
れぞれ介装されており、これらウォームジャッキ20は
ギヤモータ22により作動される。従って、ギヤモータ
22の正転又は逆転は、ウォームジャッキ20を介して
下側のエンボスロール12を上下動させ、これにより、
エンボスロール10,12間の間隔が調整可能となって
いる。
【0018】図4には示されていないが、一対のエンボ
スロール10,12はサーボモータからの駆動力を受
け、互いに逆向きに同一の周速で回転される。図1に示
されているようにエンボス加工装置8は、エンボスロー
ル10,12の下流にダンサローラ24を備えており、
エンボスロール10,12間を通過したウエブWはダン
サローラ24により案内されることで張力が付与され、
そして、レーザセンサ26を通過した後、フィルタ製造
装置2のガニチャテープ4上に供給される。
【0019】図5を参照すると、レーザセンサ26は投
光器28及び受光器30からなり、これらは互いに対向
して配置されている。図5中に斜線を施して示すように
投光器28は垂直なレーザビーム帯Bを受光器30に向
けて出射する。投光器28と受光器30との間にはガイ
ドローラ32が配置されており、このガイドローラ32
を介してエンボス加工済みのウエブWが案内されてい
る。ここで、図5から明らかなようにガイドローラ32
はその軸線がレーザビーム帯Bに向けて所定の角度、例
えば30°〜60°の角度を存して傾斜した状態にあ
る。
【0020】投光器28から出射されたレーザビーム帯
Bの幅はガイドローラ32の直径よりも十分に広く、こ
れにより、レーザビーム帯Bはその中央部分がガイドロ
ーラ32及びウエブWに遮られる。この結果、レーザビ
ーム帯Bは2つのレーザビームB1,B2に分割され、受
光器30に受け取られる。受光器30はレーザビームB
1,B2間の間隔に相当する検出信号S1を出力し、この
検出信号S1は図4に示す演算部34に供給される。
【0021】ここで、検出信号S1は、図6に示されて
いるようにガイドローラ32の直径DにウエブWの凹凸
の厚みTを加えた長さLに相当することから、演算部3
4は検出信号S1からガイドローラ32の直径Dに相当
する部分を差し引き、ウエブWの凹凸の厚みTに相当す
る厚み信号S2を出力する。より詳しくは、厚み信号S2
を求めるにあたり、先ずガイドローラ32にウエブWを
導くことなく、ガイドローラ32を回転させ、この状態
で、演算部34にて受光器30からの検出信号S1を受
け取る。この場合の検出信号S1はガイドローラ32の
直径Dに相当する部分S0を示す。それ故、この部分S0
の平均値からガイドローラ32の直径Dが算出され、そ
の算出した直径Dが演算部34内のメモリに記憶され
る。これにより、演算部34の零セットが実施される。
【0022】このようにな演算部34の零セットの後、
エンボス加工済みのウエブWがガイドローラ32を介し
て導かれると、演算部34は受光器30からの検出信号
1からS0を差し引いた値、つまり、ウエブWの凹凸の
厚みTに相当する厚み信号S2を出力し、この厚み信号
2はコントローラ36(図4)に供給される。なお、
演算部34から出力される厚み信号S2もまた平均値で
ある。
【0023】ここで、前述したようにガイドローラ32
はレーザセンサ26の投光器28から出射されるレーザ
ビーム帯Bに対して傾斜しているので、ウエブWの凹凸
が絹目状に分布されていても、図7に示す如くウエブW
の凹凸はレーザビーム帯Bを必ず遮ることになる。これ
により、検出信号S1はガイドローラ32の直径Dにウ
エブWの凹凸の厚みTを加えた長さLを正確に示すもの
となり、この結果、演算部34から出力される厚み信号
2はウエブWの厚みTを正確に示す。
【0024】図4に示されているようにコントローラ3
6は目標値設定器38にも接続されており、この目標値
設定器38はウエブWにおける凹凸の目標厚みTOを設
定し、この目標厚みTOをコントローラ36に供給す
る。そして、コントローラ36は厚み信号S2と目標厚
みTOとを比較し、その偏差E(=S2−TO)に基づき
リレー40を介して前述したギヤモータ22の作動を制
御し、ウォームジャッキ20を上下動、つまり、一対の
エンボスロール10,12間の間隔を調整する。
【0025】具体的には、コントローラ36は偏差Eに
応じて、ギヤモータ22の正転、停止及び逆転を以下の
ように制御する。 a) 偏差Eが正の閾値TH以上にある場合(E≧TH)、 ギヤモータ22は逆転方向に連続して駆動され、エンボ
スロール10,12間の間隔は連続して増加される。
【0026】b) 偏差Eが閾値THと閾値TLとの間にあ
る場合(TL<E<TH)、 ギヤモータ22は逆転方向に間隔的に駆動され、エンボ
スロール10,12間の間隔は間欠的に増加される。 c) 偏差Eが閾値TLと閾値−TLとの間にある場合(−
L≦E≦TL)、 ギヤモータ22はその駆動が停止され、エンボスロール
10,12間の間隔は維持される。
【0027】d) 偏差Eが閾値−TLと閾値−THとの間
にある場合(−TH<E<−TL)、 ギヤモータ22は正転方向に間欠的に駆動され、エンボ
スロール10,12間の間隔は間欠的に減少される。 e) 偏差Eが閾値−TH以下の場合(E≦−TH)の場
合、 ギヤモータ22は正転方向に連続して駆動され、エンボ
スロール10,12間の間隔は連続して減少される。
【0028】ここで、図8から明らかなように一対のエ
ンボスロール10,12間の間隔が増大されると、これ
らエンボスロール10,12における突起14の噛み合
い量Kが減少する結果、ウエブWの凹凸の厚みTは減少
される。これに対し、エンボスロール10,12間の間
隔が減少されると、前記噛み合い量Kが増加する結果、
ウエブWの凹凸の厚みTは増加される。
【0029】上述したように検出したウエブWの凹凸の
厚みTに基づき、エンボスロール10,12間の間隔、
つまり、これらの突起14の噛み合い量Kが制御される
結果、ウエブWの凹凸の厚みTはエンボスロール10,
12の温度上昇、つまり、その熱膨張による外径寸法の
増加に拘わらず、一定の範囲(−TL≦E≦TL)に収め
られる。
【0030】この結果、エンボス加工装置8の運転始動
時から、ウエブWの凹凸の厚みTが安定することにな
る。このことは、フィルタ製造装置2にて成形されたフ
ィルタロッドを使用してフィルタ付シガレットが製造さ
れたとき、そのチップペーパとフィルタの巻取紙(エン
ボス加工されたウエブW)との間の密着度を一定にし、
ひいてはフィルタ付シガレットの品質を向上する。
【0031】一方、エンボス加工装置8において、図9
に示されているように前述したダンサローラ24の上方
には超音波式の変位センサ42が配置されており、この
変位センサ42はダンサローラ24の上下位置を検出
し、その検出信号を演算部44に供給する。演算部44
は、変位センサ42からの検出信号に基づき、ダンサロ
ーラ24の基準位置からの上下変位を検出し、その上下
変位に対応した位置信号Pをコントローラ46に供給す
る。ここで、ダンサローラ24が基準位置から上昇した
場合、位置信号Pは正の値をとり、逆に、ダンサロール
24が基準位置から下降した場合、位置信号Pは負の値
をとる。
【0032】一方、コントローラ46にはフィルタ製造
装置2内でのウエブWの速度信号Vもまた供給されてい
る。ここで、速度信号Vはフィルタ製造装置における切
断部6での切断タイミングから求めることができる。即
ち、切断部6の切断ナイフ6aは、ガニチャテープ4を
走行させる主軸(図示しない)と同一の駆動源からの動
力を受け、ガニチャテープ4、即ち、ウエブWの走行に
同期して回転される。それ故、切断ナイフ6aの回転軸
にロータリエンコーダ50を連結することで、このロー
タリエンコーダ50にて切断ナイフ6aの切断周期を検
出でき、その切断周期は演算部52に供給される。演算
部52はF/V変換器を含んで構成され、その切断周期
からウエブWの走行速度に対応した速度信号Vを演算
し、コントローラ46に供給する。
【0033】コントローラ46は、ウエブWの速度信号
Vにダンサローラ24の位置信号P、即ち、ウエブWの
走行速度と一対のエンボスロール10,12からのウエ
ブWの送出速度との間の偏差を加算し、その加算結果に
基づきサーボアンプ54を介して一対のエンボスロール
10,12のためのサーボモータ56に制御信号を供給
し、サーボモータ56の回転速度、つまり、エンボスロ
ール10,12の周速を調整する。
【0034】今、位置信号Pが正の値をとる場合、エン
ボスロール10,12の周速は増速され、ダンサローラ
24はその基準位置に向けて下降する。これに対し、位
置信号Pが負の値をとる場合、エンボスロール10,1
2の周速は減速され、ダンサローラ24は基準位置に向
けて上昇する。つまり、エンボスロール10,12から
送出されたウエブWの送出速度はフィルタ製造装置2内
てのウエブWの走行速度に同期すべく制御され、これに
より、ダンサローラ24はその基準位置に維持されるこ
とになる。
【0035】従って、フィルタ製造装置2やエンボス加
工装置8の運転始動時から定常運転に至るまでの過渡期
や、その運転モードが低速モードと高速モードとの間に
て切換えられる際の過渡期等にあっても、一対のエンボ
スロール10,12からフィルタ製造装置2に向けて供
給されるウエブWの張力は、ダンサローラ24の自重に
て決定される一定の値に維持され、ウエブWの張力に変
動が生じることはない。
【0036】この結果、張力不足に起因してウエブWに
弛みが生じることはなく、フィルタ製造装置2内でのウ
エブWの蛇行や、この蛇行によるウエブWの糊付け不良
が回避される。一方、ウエブWの張力が過度になること
もないので、その切断が回避されることは勿論のこと、
前述したようにフィルタロッドの成形後、ウエブWの糊
付け部と他の部位との収縮差に起因してフィルタロッド
に反りが発生することもないし、また、ガニチャテープ
4とウエブWとの間のスリップに起因してフィルタロッ
ドの長さが不均一となることもないので、フィルタ及び
フィルタ付シガレットの品質向上に大きく寄与する。
【0037】本発明は上述の実施例に制約されるもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、ウエブWに
形成すべき凹凸は絹目模様に限らず、種々の凹凸模様が
考えられる。ここで、凹凸模様はウエブWの全面に限ら
ず、フィルタストリームの巻上成形時、互いに重ね合し
て糊付けされる両側縁を除いて形成することも可能であ
る。
【0038】また、演算部44は位置信号Pの代わり
に、ダンサローラ24の上下変動の速度やその加減速度
の一方又はその両方をコントローラ46に供給するもの
であってもよい。この場合、コントローラ46は、ウエ
ブWの走行速度に対するウエブWの送出速度の追従性を
更に高めることができる。更に、速度信号Vは、ガニチ
ャテープ4を走行させる主軸からロータリエンコーダを
介して求めるようにしてよい。
【0039】更に、ダンサローラ24の代わりに、ウエ
ブWにその重量に相当する付勢力を付与するスプリング
を使用することもできる。本発明のエンボス加工装置
は、フィルタロッドの巻取紙用のウエブWに限らず、シ
ガレットの巻紙として使用されるウエブにも同様にして
適用することができる。この場合、図10に示されてい
るように本発明のエンボス加工装置8は、シガレット製
造装置いわゆる巻上機58に直結される。この巻上機5
8はフィルタ製造装置2と実質的に同様な構成を有し、
そのウエブロールR1から繰り出されたウエブW1がエン
ボス加工装置8を経て、巻上機58のガニチャテープ6
0上に導かれている。この場合、ウエブW1によりたば
この刻を巻き上げて得られたたばこロッドはその巻紙に
エンボス加工か施されているので、シガレットからの刻
の先落ちを防止する上で大きく寄与する。
【0040】更に、前述の実施例では、ウエブロール
R,R1は共に、フィルタ製造装置2及び巻上機58に
備えられているが、図11に示すように、フィルタ製造
装置2や巻上機58とは別に、ウエブの自動供給装置7
0を備えていてもよい。この場合、ウエブの自動供給装
置70は、ウエブロールのためのボビンと、リザーバ及
び接続装置を含むことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエンボス加
工装置(請求項1)は、一対のエンボスロールの温度上
昇に拘わらず、エンボス加工したウエブの厚みを一定に
維持でき、そのウエブを使用した喫煙用物品の品質を向
上することができる。また、本発明のエンボス加工装置
(請求項2)は、エンボス加工したウエブを使用して喫
煙用物品を製造するにあたり、ウエブの張力が一定に維
持されているので、そのウエブを使用して得られる喫煙
用物品の品質を向上することができる。
【0042】更に、本発明のエンボス加工装置(請求項
3)は、請求項1及び2の利点をともに有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルタ製造装置に直結したエンボス加工装置
の概略正面図である。
【図2】エンボスロールの周面に形成される凹凸模様で
ある。
【図3】エンボスロールの一部外周の断面図である。
【図4】一対のエンボスロール間の間隔を調整する制御
機構の概略図である。
【図5】レーザセンサの概略斜視図である。
【図6】レーザセンサの零セットを説明するための図で
ある。
【図7】レーザセンサのレーザビーム幅とウエブの凹凸
の関係を示した図である。
【図8】一対のエンボスロールの噛み合い状態を示した
断面図である。
【図9】一対のエンボスロールの周速を調整する制御機
構の概略図である。
【図10】巻上機に適用したエンボス加工装置を示す図
である。
【図11】変形例を示した概略図である。
【符号の説明】
10,12 エンボスロール 20 ウォームジャッキ(間隔調整手段) 22 ギヤモータ(間隔調整手段) 26 レーザセンサ(厚み検出手段) 36 コントローラ(間隔制御手段) 38 目標設定器 42 変位センサ(偏差検出手段) 46 コントローラ(速度制御手段) 50 ロータリエンコーダ(速度検出手段) 56 サーボモータ(駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 和宏 東京都墨田区横川1−17−7 日本たばこ 産業株式会社内 Fターム(参考) 4B045 AA11 AB11 BC32 BD54

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 喫煙用物品の製造に使用されるウエブを
    エンボス加工する一対のエンボスロールと、 前記一対のエンボスロール間の間隔を調整する間隔調整
    手段と、 エンボス加工後におけるウエブの凹凸の厚みを検出する
    厚み検出手段と、 前記厚み検出手段の検出結果に基づき、前記間隔調整手
    段を介して前記間隔を制御する間隔制御手段とを具備し
    たことを特徴とする喫煙用物品の製造に使用されるウエ
    ブのエンボス加工装置。
  2. 【請求項2】 喫煙用物品の製造に使用されるウエブを
    エンボス加工する一対のエンボスロールと、 前記エンボスロールを回転駆動し、前記ウエブを送出す
    る駆動手段と、 エンボス加工後のウエブを使用して前記喫煙用物品を製
    造する製造装置に設けられ、前記製造装置内での前記ウ
    エブの走行速度を検出する速度検出手段と、 前記製造装置内での前記ウエブの走行速度と前記エンボ
    スロールからの前記ウエブの送出速度との間の偏差を検
    出する偏差検出手段と、 前記偏差に基づいて前記エンボスロールの回転速度を制
    御し、前記送出速度を前記走行速度に同期させる速度制
    御手段とを具備したことを特徴とする喫煙用物品の製造
    に使用されるウエブのエンボス加工装置。
  3. 【請求項3】 前記一対のエンボスロール間の間隔を調
    整する間隔調整手段と、 エンボス加工後におけるウエブの凹凸の厚みを検出する
    厚み検出手段と、 前記厚み検出手段の検出結果に基づき、前記間隔調整手
    段を介して前記間隔を制御する間隔制御手段とを更に具
    備したことを特徴とする請求項2に記載の喫煙用物品の
    製造に使用されるウエブのエンボス加工装置。
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