JP2000166405A - 給水装置およびそれが装着された植木鉢 - Google Patents

給水装置およびそれが装着された植木鉢

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JP2000166405A
JP2000166405A JP35840598A JP35840598A JP2000166405A JP 2000166405 A JP2000166405 A JP 2000166405A JP 35840598 A JP35840598 A JP 35840598A JP 35840598 A JP35840598 A JP 35840598A JP 2000166405 A JP2000166405 A JP 2000166405A
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Masaaki Nishi
理明 西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的機構によらずに鉢植えの植物に一定量
の水を一気に給水でき、これを安定して繰り返し行うこ
とのできる給水装置を得る。 【解決手段】 鉢植えの植物に供給される水11が収容
される第1の貯水槽12と、繊維状部材17により第1
の貯水槽12の水11が送り込まれる第2の貯水槽14
と、一方端が第2の貯水槽14内に、他方端が第2の貯
水槽14外にそれぞれ配置されるとともに第2の貯水槽
14内に位置する頂部18aが形成され、頂部18aま
で到達した第2の貯水槽14内の水11を槽外に排出す
るサイフォン管18とを備えた給水装置10とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉢植えの植物に必
要量の水を自動的に供給する給水装置およびそれが装着
された植木鉢に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉢植え植物を栽培する場合、最盛期の状
態になっている花を手に入れて鑑賞しながら栽培し、そ
の後は廃棄するということも行われている。
【0003】しかし、多くの場合は、多年草や宿根草、
鉢花や盆栽などのように、1〜2週間の最盛期の花など
を鑑賞するために、1年間の水やりや施肥などの手入れ
をすることになる。この間、一寸した不注意や数日の旅
行、あるいは連続した極端な日照りなどで大切な植物を
痛めてしまったり、枯らしてしまうおそれがある。
【0004】そこで、このようなおそれを未然に防止す
るために、鉢植えの植物に自動的に給水を行う技術が種
々提案されている。
【0005】すなわち、鉢植えの植物に自動的に水を供
給する技術としては、たとえば、植木鉢の底面に溜めた
水を布などで用土と連結し、毛細管現象を利用して吸い
上げて供給する技術、水道の蛇口に取り付けられた電子
タイマにより電気的に供給する技術、給水タンクの下部
に小さな孔を開けておき、重力の作用により供給する技
術などが知られている。
【0006】なお、本明細書において「水」とは、鉢植
えの植物へ供給される液体の総称として用いられてい
る。したがって、本明細書での「水」には、水道水など
狭義の水のみならず、液体の肥料いわゆる液肥も含まれ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような自動給水技術では次のような問題点がある。
【0008】すなわち、毛細管現象で給水する技術で
は、用土の水蒸気量を変える程度のゆっくりとした給水
にしかならないので、用土中の空気の入れ換えが行われ
ず、根腐れの心配が発生する。また、毛細管現象により
土中の養分や塩類などが用土の表面に集まってしまうの
で、養分が植物へ満遍なく行き渡らなくなる。さらに、
水の通り道となる布などが土中に埋め込まれるために、
品質劣化が早く長期にわたって安定した給水を行うこと
ができない。
【0009】電気的に給水する技術では、機能自体は優
れているものの、価格面で高価なものとなる。また、停
電や電池の消耗、電気部品の腐食や漏電など、電気製品
を使用することによる特有の問題が発生する。
【0010】重力の作用で給水する技術では、構造自体
は単純で安価であるが、底面に形成した孔が目詰まりす
るおそれがあるので、給水動作が不安定で信頼性に欠け
る。また、給水タンクの満水時は多量の給水が可能であ
るが、水位の減少に伴って給水量が次第に減少するた
め、一定量の給水を行うことができない。
【0011】そして、毛細管現象で給水する技術および
重力の作用で給水する技術では、植木鉢の底面に溜めら
れた水あるいは給水タンク内の水がなくなるまで連続し
て給水が行われるので、適量の給水を繰り返すという作
業を行うことができない。
【0012】そこで、本発明は、鉢植えの植物に一気に
給水を行うことのできる給水装置およびそれが装着され
た植木鉢を提供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、給水により土中の養分の
偏りが発生することのない給水装置およびそれが装着さ
れた植木鉢を提供することを目的とする。
【0014】さらに、本発明は、初期の給水特性を安定
して維持することのできる給水装置およびそれが装着さ
れた植木鉢を提供することを目的とする。
【0015】本発明は、電気的機構によることなく鉢植
えの植物に給水を行うことのできる給水装置およびそれ
が装着された植木鉢を提供することを目的とする。
【0016】本発明は、給水量を一定化させることので
きる給水装置およびそれが装着された植木鉢を提供する
ことを目的とする。
【0017】そして、本発明は、所定の間隔を置いて適
量の給水を繰り返し行うことのできる給水装置およびそ
れが装着された植木鉢を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る給水装置は、鉢植えの植物に供給され
る水が収容される第1の貯水槽と、水移送手段により第
1の貯水槽の水が送り込まれる第2の貯水槽と、一方端
が第2の貯水槽内に、他方端が第2の貯水槽外にそれぞ
れ配置されるとともに第2の貯水槽内に位置する頂部が
形成され、頂部まで到達した第2の貯水槽内の水を槽外
に排出するサイフォン管とを備えたことを特徴とする。
【0019】このような発明によれば、第2の貯水槽内
の水がサイフォン管の頂部まで到達したならば、サイフ
ォン管により一気に槽外に排出されるので、鉢植えの植
物に一気に給水を行うことが可能になる。
【0020】また、本発明によれば、植木鉢の上部より
一気に給水することにより土中の養分の偏りが発生する
ことがなくなる。
【0021】本発明によれば、土中に埋め込んだ布など
の品質劣化や小さな孔の目詰まりといった給水経路のト
ラブルがなくなるので、初期の給水特性を安定して維持
することが可能になる。
【0022】本発明によれば、サイフォン管により給水
を行うこととしているので、電気的機構によることなく
鉢植えの植物に給水を行うことが可能になる。
【0023】本発明によれば、第2の貯水槽内の水がサ
イフォン管の頂部に到達したならば第2の貯水槽内の水
位が槽内のサイフォン管の端部位置に下降するまでの給
水が行われるので、給水量を一定化させることが可能に
なる。
【0024】そして、本発明によれば、水がサイフォン
管の頂部に到達すると給水が行われるという給水動作が
第1の貯水槽から第2の貯水槽に供給される水がある限
り行われるので、所定の間隔を置いて適量の給水を繰り
返し行うことが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付
図面において同一の部材には同一の符号を付しており、
また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実
施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態として
のものであり、本発明がその実施の形態に限定されるも
のではない。
【0026】図1は本発明の一実施の形態における給水
装置の一例を示す断面図、図2(a)〜(d)は図1の
給水装置における給水動作を連続して示す説明図、図3
は図1の給水装置における繊維状部材を示す説明図、図
4は本発明の一実施の形態における給水装置の他の一例
を植木鉢とともに示す説明図、図5は本発明の一実施の
形態における給水装置のさらに他の一例を植木鉢ととも
に示す説明図である。
【0027】本実施の形態の給水装置10は植物への自
動給水に用いられるもので、図1に示すように、鉢植え
の植物(図示せず)に供給される水11が収容される第
1の貯水槽12を備えている。第1の貯水槽12の上部
には注水口12aが形成されており、水11はこの注水
口12aから注入される。注水口12aを閉栓して内部
を密閉するために、注水口12aには、たとえばゴムや
コルクなどからなるキャップ13が取り付けられてい
る。
【0028】第1の貯水槽12の下方には第2の貯水槽
14が設置されている。また、第1の貯水槽12と第2
の貯水槽14との間には水溜部15が設けられている。
水溜部15は流出孔(流出空間)16を介して第1の貯
水槽12と連通されており、第1の貯水槽12から流出
孔16を通って流出した水11が溜められる。なお、図
示するように、水溜部15に溜まった水11で流出孔1
6が閉塞されると流出孔16から第1の貯水槽12内へ
の空気の流入ができなくなるので、これ以上の水11が
水溜部15に溜まることはない。
【0029】一部が水溜部15に浸漬され、他の一部が
第2の貯水槽14内に垂下されるようにして繊維状部材
(水移送手段)17が設けられている。このような繊維
状部材17によれば、第1の貯水槽12から流出して水
溜部15に溜められた水11が毛細管現象により吸収さ
れ、第2の貯水槽14に滴下される。なお、繊維状部材
17には、たとえばガーゼ、フェルト、不織布、紐、グ
ラスウール、ポリアミド繊維などのように、毛細管現象
により水11を吸収することのできる種々のものを用い
ることができる。
【0030】こうして第2の貯水槽14に送り込まれる
と、水溜部15の水11が減少して流出孔16の閉塞が
解かれ、流出孔16の上部から第1の貯水槽12内に空
気が入る。そして、第1の貯水槽12内に入った空気の
体積にほぼ相当する水11が第1の貯水槽12から流出
して水溜部15に溜まることにより再び流出孔16が閉
塞され、水溜部15には従前の水量までの水11が補給
されることになる。
【0031】ここで、繊維状部材17による吸水量、延
いては第2の貯水槽14への水11の供給速度は、繊維
状部材17の断面積に依存する。したがって、繊維状部
材17の断面積を大きくすれば第2の貯水槽14には短
時間で水11が溜まり、繊維状部材17の断面積を小さ
くすれば第2の貯水槽14には長時間経過しなければ水
11が溜まらない。
【0032】本実施の形態においては、前述のように、
第1の貯水槽12内の水11を水溜部15に一旦溜めて
から繊維状部材17により第2の貯水槽14に送り込む
ようにしているが、繊維状部材17の一部を第1の貯水
槽12に浸漬し、他の一部を第2の貯水槽14内に垂下
し、水溜部15を形成することなく、第1の貯水槽12
の水11を直接第2の貯水槽14に送り込むようにして
もよい。そして、このような構成にした場合には、第1
の貯水槽12と第2の貯水槽14とは相互に並べておい
てもよいので、本実施の形態のように、第2の貯水槽1
4は必ずしも第1の貯水槽12の下方に配置されていな
くてもよい。
【0033】また、本実施の形態においては、第1の貯
水槽12から第2の貯水槽14に水11を送り込む水移
送手段として繊維状部材17を用いているが、たとえば
細管を用いることも考えられる。細管を用いた場合に
は、上方に位置する細管の一方端を第1の貯水槽12あ
るいは水溜部15の水中に設置し、下方に位置する他方
端を第2の貯水槽14内に臨ませ、第1の貯水槽12あ
るいは水溜部15の水11を細管により第2の貯水槽1
4に滴下するようにすればよい。このように、水移送手
段は繊維状部材17に限定されるものではなく、第1の
貯水槽12の水11を第2の貯水槽14に送り込むこと
のできる種々ものを適用することが可能である。
【0034】第2の貯水槽14には、一方端が第2の貯
水槽14内に、他方端が第2の貯水槽14外にそれぞれ
配置され、頂部18aが第2の貯水槽14内に位置して
いるサイフォン管18が設けられている。前述のよう
に、第2の貯水槽14には第1の貯水槽12からの水1
1が送り込まれているので、送り込まれた水11は第2
の貯水槽14内に位置しているサイフォン管18の端部
から管内にも進入する。そして、次第に水位が上昇して
行き、槽内の水11がサイフォン管18の頂部18aま
で到達すると、頂部18aから槽外に位置する端部に向
かって水11が流れ出す。
【0035】ここで、頂部18aから落下する水11は
減圧状態となっているので、このような減圧状態の水1
1に第2の貯水槽14内の水11が引き寄せられては落
下し、落下するときにこれに続く水11を引き寄せるこ
とになり、第2の貯水槽14内の水11を槽外に排出す
る連続的な水11の流れが発生する。このような水11
の流れが発生すると、第2の貯水槽14内の水11は水
位が槽内のサイフォン管18の端部位置に下降するまで
一気に排出され、鉢植えの植物への給水が行われること
になる。その後は前の状態に戻り、再び第2の貯水槽1
4に水11が溜められて行く。そして、以上のような貯
水と排水とが、第2の貯水槽14に水11が滴下され続
ける限り、換言すれば第1の貯水槽12に水11がある
限り、繰り返される。
【0036】なお、前述のように、第2の貯水槽14へ
の水11の供給速度は繊維状部材17の断面積に依存す
るので、これらを調整することにより排水間隔つまり植
物への給水間隔を制御することができる。具体的には、
5号鉢に植えられた一般的な植物では、1分間に1滴
(1日に120ミリリットル)から8滴(1日に1リッ
トル)となるように調整する。
【0037】次に、以上説明した構成を有する給水装置
10の動作について、図2を用いて説明する。なお、給
水装置10は植木鉢に装着されていることを想定して説
明を行う。
【0038】キャップ13を外して注水口12aから第
1の貯水槽12内に水11を注入する。なお、このと
き、流出孔16を手で押さえるか栓をすることにより、
この流出孔16からの水の噴出を防止することが望まし
い。そして、所定量の水11が第1の貯水槽12に溜ま
った時点で、キャップ13をはめて第1の貯水槽12内
を密閉する。これにより、水11は流出孔16から流出
して水溜部15へ貯められる。また、流出孔16が水溜
部15の水11により閉塞されると、水溜部15への水
11の流出が停止するとともに第1の貯水槽12に水1
1が溜まって行く(図2(a))。
【0039】水溜部15の水11は繊維状部材17に吸
収されて第2の貯水槽14へ滴下されて行く(図2
(b))。そして、第2の貯水槽14の水位が上昇して
サイフォン管18の頂部18aまで達すると、第2の貯
水槽14内の水11がサイフォン管18から一気に排出
されて鉢植えの植物への給水が行われる(図2
(c))。
【0040】このような給水は、第2の貯水槽14内の
水位が槽内のサイフォン管18の端部位置に下降するま
で行われる(図2(d))。そして、その後は、再び第
2の貯水槽14に水11が溜められて行く。
【0041】ここで、一度の給水に適した水11の量
は、給水した水11の一部が植木鉢の底から僅かに流れ
出す程度が望ましい。具体的には、前述のような5号鉢
に植えられた一般的な植物では200〜400ミリリッ
トルである。一方、1回の給水動作での給水装置10か
らの水11の排出量は、第2の貯水槽14内におけるサ
イフォン管18の端部位置から頂部18aまでにおける
第2の貯水槽14の水量に相当する。したがって、サイ
フォン管18の槽内の端部位置から頂部18aまでの高
さ、あるいは第2の貯水槽14の大きさを調整すること
により、たとえば前述の場合では200〜400ミリリ
ットルの水11の排出が行われるようにすれば、植物へ
の給水量を最適に制御することができる。
【0042】なお、サイフォン管18を、その両端部を
軸にして回転可能に第2の貯水槽14に取り付けておく
と、サイフォン管18を回転させることにより頂部18
aまでの高さを自由に変えることができる。そして、こ
のようにすれば、1回の給水動作で排出される水の量を
自由に調整することが可能になる。
【0043】このように、本実施の形態の給水装置10
によれば、第2の貯水槽14内の水11がサイフォン管
18の頂部18aまで到達したならば、サイフォン管1
8により一気に槽外に排出されるので、鉢植えの植物に
対して一気に給水が行われることになる。
【0044】また、植木鉢の上部より一気に給水するこ
とにより土中の養分の偏りが発生することがない。した
がって、養分を植物へ満遍なく行き渡らせることができ
る。
【0045】土中に埋め込んだ布などの品質劣化や小さ
な孔の目詰まりといった従来の給水装置に見られた給水
経路のトラブルがなくなる。これにより、初期の給水特
性が安定して維持される。
【0046】サイフォン管18により給水を行うことと
しているので、電気的機構によることなく鉢植えの植物
に給水を行うことが可能になる。
【0047】第2の貯水槽14内の水11がサイフォン
管18の頂部18aに到達したならば第2の貯水槽14
内の水位が槽内のサイフォン管18の端部位置に下降す
るまでの給水が行われるので、常に一定量の給水が行わ
れる。
【0048】水11がサイフォン管18の頂部18aに
到達すると給水が行われるという給水動作が第1の貯水
槽12から第2の貯水槽14に供給される水11がある
限り行われるので、所定の間隔を置いて適量の給水を繰
り返し行うことが可能になる。
【0049】繊維状部材17の断面積により第2の貯水
槽14に溜まる水11の速度を制御することができるの
で、給水間隔を所望のレベルに調整することが可能にな
る。
【0050】そして、サイフォン管18の槽内の端部位
置から頂部18aまでの高さ、あるいは第2の貯水槽1
4の大きさを調整することにより1回の給水量を制御す
ることができるので、植物への給水量を最適に調整する
ことが可能になる。
【0051】ここで、図3に示すように、繊維状部材1
7は、第1の貯水槽12の水を吸収する吸収側から、吸
収した水を第2の貯水槽14に滴下する滴下側に向かっ
て、その断面積S1 ,S2 ,S3 が次第に小さくなるよ
うに形成することができる。このような繊維状部材17
によれば、繊維状部材17の第2の貯水槽14に対する
垂下長を変えることにより繊維状部材17の頂部におけ
る断面積が変化して第2の貯水槽14に溜まる水11の
速度を簡単に制御することができるので、給水間隔を容
易に所望のレベルに調整することが可能になる。但し、
繊維状部材17は断面積が一定であってもよい。
【0052】また、図4に示すように、給水装置10に
は、第1の貯水槽12の下端と水溜部15の底面とを一
部または全部を非接触の状態としたまま第1の貯水槽1
2を着脱自在に保持する保持部材24を設けることがで
きる。このような保持部材24を設ければ、第1の貯水
槽12として飲料水などを入れて市販されているペット
ボトルやビンなどをリサイクルして用いることができ
る。
【0053】なお、図4において、水溜部15の底面に
は波状突起15aが形成され、この波状突起15aに第
1の貯水槽12を載置することにより第1の貯水槽12
の下端と水溜部15の底面とが一部または全部を非接触
とされているが、保持部材24により第1の貯水槽12
の下限位置を規制するようにして第1の貯水槽12の下
端と水溜部15の底面とを一部または全部を非接触とし
てもよい。このようにすれば、波状突起15aは不要に
なる。
【0054】ここで、前述した図1においては、第1の
貯水槽12と水溜部15とは流出孔15で連通されてい
るが、ここでは、両者は第1の貯水槽12の下端と水溜
部15の底面との間の隙間(流出空間)25で連通され
ている。なお、図4に示すように、サイフォン管18は
植木鉢21の用土22に植えられた植物19まで延びて
いる。
【0055】さらに、図5に示すように、鉢植えの植物
19に給水を行う給水装置10には、第2の貯水槽14
の底面から下方に向かって延びる杭20を取り付けてお
き、植木鉢21の用土22に杭20を差し込むようにす
ることができる。このようにすれば、給水装置10が用
土22に固定された状態で植木鉢21に装着される。
【0056】また、図5に示すように、給水装置10の
第1の貯水槽12は、装置本体から取り外し可能にして
おき、開口部を水溜部15にねじ込むなどの構造により
固定するようにしてもよい。このようにすれば、第1の
貯水槽12を取り外して開口部から水11を入れた後、
第1の貯水槽12を逆さにして水溜部15に固定すれば
よい。したがって、図1に示す給水装置10のような注
水口12aやキャップ13は不要になる。なお、第1の
貯水槽12は、図1に示すように装置全体の中で一体的
に設けたり、図4または図5に示すように水溜部15に
固定するのではなく、単に水溜部15に載置するだけで
もよい。
【0057】そして、図5に示すように、第1の貯水槽
12と水溜部15との間には、第1の貯水槽12から水
溜部15に至る水11の流路の開閉を行うコック(流路
開閉手段)23を取り付けるようにしてもよい。なお、
コック23以外であっても、たとえば取り外し可能な栓
などのように第1の貯水槽12から水溜部15に至る水
11の流路の開閉を行うことのできる部材であれば、種
々のものを用いることができる。
【0058】このようなコック23を取り付ければ、コ
ック23を閉位置にすることにより簡単に給水が停止さ
れるので、使い勝手が向上する。また、取り外し可能な
第1の貯水槽12側にコック23を取り付ければ、コッ
ク23を閉位置にすることにより第1の貯水槽12を逆
さにして水溜部15に固定するときに水11がこぼれ出
さないので、同じく使い勝手が向上する。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば以下の効果を奏することができる。
【0060】(1).第2の貯水槽内の水がサイフォン管の
頂部まで到達したならば、サイフォン管により一気に槽
外に排出されるので、鉢植えの植物に一気に給水を行う
ことが可能になる。これにより、用土中の空気の入れ換
えが行われて鉢植えの植物の根に新鮮な空気が供給さ
れ、根腐れのおそれもなくなる。
【0061】(2).植木鉢の上部より一気に給水すること
により土中の養分の偏りが発生することがないので、養
分を植物へ満遍なく行き渡らせることが可能になる。
【0062】(3).土中に埋め込んだ布などの品質劣化や
小さな孔の目詰まりといった給水経路のトラブルがなく
なるので、初期の給水特性を安定して維持することが可
能になる。
【0063】(4).サイフォン管により給水を行うことと
しているので、電気的機構によることなく鉢植えの植物
に給水を行うことが可能になる。これにより、装置を廉
価なものにすることができるのみならず、電気的構成部
品の故障という問題からも開放される。
【0064】(5).第2の貯水槽内の水がサイフォン管の
頂部に到達したならば第2の貯水槽内の水位が槽内のサ
イフォン管の端部位置に下降するまでの給水が行われる
ので、給水量を一定化させることが可能になる。
【0065】(6).水がサイフォン管の頂部1に到達する
と給水が行われるという給水動作が第1の貯水槽から第
2の貯水槽に供給される水がある限り行われるので、所
定の間隔を置いて適量の給水を繰り返し行うことが可能
になる。
【0066】(7).水移送手段として繊維状部材を用いた
場合、繊維状部材の断面積により第2の貯水槽に溜まる
水の速度を制御することができるので、給水間隔を所望
のレベルに調整することが可能になる。
【0067】(8).繊維状部材の断面積を吸収側から滴下
側に向かって小さくすれば、繊維状部材の垂下長を変え
ることにより繊維状部材の頂部における断面積が変化し
て第2の貯水槽に溜まる水の速度を簡単に制御すること
ができるので、給水間隔を容易に所望のレベルに調整す
ることが可能になる。
【0068】(9).サイフォン管の槽内の端部位置から頂
部までの高さ、あるいは第2の貯水槽の大きさを調整す
ることにより1回の給水量を制御することができるの
で、植物への給水量を最適に調整することが可能にな
る。
【0069】(10)第1の貯水槽の下端と水溜部の底面と
を一部または全部を非接触で着脱自在に保持する保持部
材を設ければ、第1の貯水槽として飲料水などを入れて
市販されているペットボトルやビンなどをリサイクルし
て用いることができるので、資源を有効活用を図ること
が可能になる。
【0070】(11)第1の貯水槽から水溜部に至る水の流
路の開閉を行う流路開閉手段を取り付ければ、流路を閉
塞することにより給水が停止されたり、取り外し可能な
第1の貯水槽を逆さにして水溜部に固定するときに水が
こぼれ出さないので、使い勝手が向上する。
【0071】(12)第2の貯水槽の底面から下方に向かっ
て延びる杭を取り付ければ、給水装置が用土に固定され
た状態で植木鉢に装着されるので、給水装置が転倒や落
下などをして給水ができなくなるような事態が未然に防
止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における給水装置の一例
を示す断面図である。
【図2】(a)〜(d)は図1の給水装置における給水
動作を連続して示す説明図である。
【図3】図1の給水装置における繊維状部材を示す説明
図である。
【図4】本発明の一実施の形態における給水装置の他の
一例を植木鉢とともに示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態における給水装置のさら
に他の一例を植木鉢とともに示す説明図である。
【符号の説明】
10 給水装置 11 水 12 第1の貯水槽 12a 注水口 13 キャップ 14 第2の貯水槽 15 水溜部 15a 波状突起 16 流出孔(流出空間) 17 繊維状部材(水移送手段) 18 サイフォン管 18a 頂部 19 植物 20 杭 21 植木鉢 22 用土 23 コック(流路開閉手段) 24 保持部材 25 隙間(流出空間)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉢植えの植物に供給される水が収容され
    る第1の貯水槽と、 水移送手段により前記第1の貯水槽の水が送り込まれる
    第2の貯水槽と、 一方端が前記第2の貯水槽内に、他方端が前記第2の貯
    水槽外にそれぞれ配置されるとともに前記第2の貯水槽
    内に位置する頂部が形成され、前記頂部まで到達した前
    記第2の貯水槽内の水を槽外に排出するサイフォン管と
    を備えたことを特徴とする給水装置。
  2. 【請求項2】 前記水移送手段は、前記第1の貯水槽の
    水を毛細管現象により吸収して前記第2の貯水槽に滴下
    する繊維状部材であることを特徴とする請求項1記載の
    給水装置。
  3. 【請求項3】 前記繊維状部材は、吸収側から滴下側に
    向かってその断面積が小さくなっていることを特徴とす
    る請求項2記載の給水装置。
  4. 【請求項4】 流出空間を介して前記第1の貯水槽と連
    通され、前記第1の貯水槽から前記流出空間を通って流
    出して前記繊維状部材に吸収される水が溜められる水溜
    部が設けられていることを特徴とする請求項2または3
    記載の給水装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の貯水槽を、この第1の貯水槽
    の下端と前記水溜部の底面とを一部または全部を非接触
    で着脱自在に保持する保持部材が設けられていることを
    特徴とする請求項4記載の給水装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の貯水槽と前記水溜部との間に
    は、前記第1の貯水槽から前記水溜部に至る水の流路の
    開閉を行う流路開閉手段が取り付けられていることを特
    徴とする請求項4または5記載の給水装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の貯水槽の底面から下方に向か
    って延びる杭が取り付けられていることを特徴とする請
    求項1〜6の何れか一項に記載の給水装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか一項に記載の給水
    装置が装着されていることを特徴とする植木鉢。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105271506A (zh) * 2015-11-22 2016-01-27 南通大学 一种模拟农村化粪池排水的实验装置及其使用方法
CN105280085A (zh) * 2015-11-22 2016-01-27 南通大学 一种具有均匀布水功能的定量布水装置及其使用方法

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