JP2000165643A - 電子透かしの性能評価方法及びシステム、記録媒体 - Google Patents

電子透かしの性能評価方法及びシステム、記録媒体

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JP2000165643A
JP2000165643A JP10333670A JP33367098A JP2000165643A JP 2000165643 A JP2000165643 A JP 2000165643A JP 10333670 A JP10333670 A JP 10333670A JP 33367098 A JP33367098 A JP 33367098A JP 2000165643 A JP2000165643 A JP 2000165643A
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Hiromasa Tanaka
宏征 田中
Masaomi Nakajima
正臣 中嶋
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NTT Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子透かしの性能評価が容易な性能評価シス
テムを提供する。 【解決手段】 ユーザが評価を求める条件を攻撃条件設
定部12に設定する。試験実行部15は、透かし情報が
埋め込まれた電子画像に対して、上記設定された攻撃条
件に基づく無力化攻撃を擬似的に自動実行する。評価部
16は、当該電子画像における透かし情報の残存度合い
又は画質の劣化度合いを定量的に評価し、その評価結果
データを試験結果DB17に保存する。電子透かしの定
性的な評価を行うときは、試験結果DB17から各種攻
撃条件に基づく電子画像を読み出して原画像と共に出力
装置に一覧表示し、画質の劣化程度を視認可能にする。
また、特定の電子画像が選択されたときは、該当する評
価結果データを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子透かしの性能
評価技術に関する。ここで、「電子透かし」とは、例え
ば原画像を電子化した電子画像に、画像の同一性を事後
的に確認するための所定の透かし情報を埋め込む処理形
態をいう。
【0002】
【従来の技術】不特定多数の利用者がアクセスできるイ
ンターネット等のオープンなネットワークを通してさま
ざまな電子画像を配信したり、これを受信したりする機
会が増加している。ところが、こうしたオープンなネッ
トワーク環境では、不特定多数の者が利用するため、配
信途中で電子画像が第三者によって改竄され、受信者が
改竄されたことに気付かない場合がある。また、不正に
複写(コピー)された電子画像が配信され、それが拡散
する場合がある。そこで、配信された電子画像が、真の
配信元から送り出されたものと同一であるか否かの確認
を受信側でチェックしたり、所定の管理機関、例えば著
作権管理機関で不正コピー元を調査できるようにするた
め、電子画像に透かし情報を埋め込む「電子透かし」が
用いられている。
【0003】この電子透かしを不正コピー元の調査に用
いる場合、透かし情報は、通常、その電子画像の作者又
は正規に購入した者を特定するためのデータとなる。著
作権管理機関は、例えばWWW(ワールド・ワイド・ウ
ェブ)において使用されている電子画像の中から、検索
手段を応用して透かし情報が埋め込まれた電子画像を自
動探索する。そして、探索結果に基づいて、電子画像を
作成又は正規に購入した者が管理しているWWW以外の
WWWがネットワーク上に存在するかどうかを調べる。
該当するWWWがある場合は、そのWWWでは不正コピ
ーされた電子画像が使用されている可能性が極めて高い
ので、その電子画像から透かし情報を抽出し、その内容
を確認することによって、誰が作成又は購入した電子画
像なのかを調べ、その配信元を特定することになる。
【0004】しかしながら、対象となるネットワーク上
のWWWは膨大な数になるので、透かし情報が埋め込ま
れた電子画像の探索を人手で行うことは現実的ではな
い。そのため、この探索は、通常、コンピュータ装置が
自動探索プログラムを実行することによって行われるこ
とになる。この場合、不正コピーを行う者は、電子画像
に埋め込まれた透かし情報を無意味なものにする試みで
ある透かし情報消去操作(以下、「無力化攻撃」)を行
った電子画像(コピー)を配信することで、自動探索プ
ログラムによる探索から逃れることが可能となる。そこ
で、無力化攻撃に十分に耐えることができ、しかも埋め
込みにより生じる画質劣化を電子画像の商品価値を滅失
させない程度にとどめる最適な透かし情報を使用したい
という要望が生じている。
【0005】ところで、電子画像に透かし情報を埋め込
むために用いられるアルゴリズムは、埋め込み形態によ
って大きく2つに分けられる。一つは、波形や画素等の
標本に対して透かし情報を埋め込むアルゴリズム(以
下、「標本値埋め込み方式」)であり、もう一つは、F
FT(高速フーリエ変換)やDCT(離散コサイン変
換)等の周波数変換手法で得られた周波数成分に透かし
情報を埋め込むアルゴリズム(以下、「周波数成分埋め
込み方式」とする)である。
【0006】標本値埋め込み方式では、無力化攻撃に対
して強い耐性を持つ傾向がある。しかし、透かし情報を
埋め込んだ位置にノイズ成分が現れ、その部分の画質が
若干劣化してしまうという短所があり、さらに、透かし
情報を埋め込もうとする画像の内容によっては、透かし
情報の埋め込まれた位置が、後になって判別可能とな
り、無力化攻撃が容易になってしまうという短所もあ
る。一方、周波数成分埋め込み方式では、透かし情報を
埋め込んだ後でも画質の劣化が殆ど無く、透かし情報の
埋め込み位置が事後的に判別できないという長所はある
が、無力化攻撃に対する耐性は弱いという短所がある。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】上述のように、電
子透かしは、透かし情報を電子画像に埋め込むアルゴリ
ズムによって、無力化攻撃に対する耐性や透かし情報を
埋め込んだ後の画質劣化の点でそれぞれ一長一短があ
る。従って、電子画像の配信元であるユーザは、自己の
使用条件に適した透かし情報の埋め込み形態を選択する
必要がある。この場合の選択は、想定されるさまざまな
種類の無力化攻撃に対してこの程度の耐性があるという
こと表す耐性強度と実際に無力化攻撃を受けた後の画質
とを関連付けた定量的性能データを基準として行われ
る。
【0008】しかし、従来、既存の透かし情報とその埋
め込み形態に関する定量的性能データが乏しいため、透
かし情報の埋め込み形態を選択する際に、ユーザが十分
な評価検討を行うことが困難であった。
【0009】そこで本発明は、電子透かしの性能に関す
る評価を容易且つ適切に行うことができる、電子透かし
の性能評価方法を提供することを課題とする。本発明の
他の課題は、上記性能評価方法の実施に適した性能評価
システム、及びこの性能評価システムをコンピュータ装
置で実現するための記録媒体を提供することにある。
【00010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の性能評価方法は、電子画像に埋め込まれた透かし情
報を無意味なものにするための無力化攻撃に対する電子
透かしの性能を評価する方法であって、前記透かし情報
が埋め込まれた電子画像に対して、随時変更可能な所定
の攻撃条件に基づく前記無力化攻撃を、その強度を変え
ながら単独形態あるいは複数形態を組み合わせて擬似的
に自動実行し、当該電子画像における前記透かし情報の
残存度合い、及び/又は、画質の劣化度合いを定量的に
評価する過程を含む方法である。
【00011】好ましい実施の形態では、前記透かし情
報の残存度合いの評価結果と前記画質の劣化度合いの評
価結果の少なくとも一方を表す評価結果データを生成
し、この評価結果データを前記攻撃条件及び前記無力化
攻撃の前後の電子画像とリンクさせて保持する過程と、
特定の前記無力化攻撃後の電子画像が選択されたとき
に、当該電子画像を、攻撃前の電子画像、前記評価結果
データ及び攻撃条件と共に視覚化する過程とをさらに含
む。
【0012】前記透かし情報には、例えば同一の電子画
像に繰り返し埋め込むデータ列情報を用いることができ
る。この場合、前記残存度合いの評価は、前記無力化攻
撃後の電子画像における前記データ列情報の残存数を埋
め込み前のデータ列情報の数と比較することにより行
う。
【00013】また、前記画質の劣化度合いの評価は、
より簡便には、前記電子画像における前記無力化攻撃前
後の各画素の輝度値を用いて算出した信号値対雑音値の
比を比較することにより行う。
【0014】上記他の課題を解決する本発明の性能評価
システムは、電子情報に埋め込まれた透かし情報を無意
味なものにするための無力化攻撃の実行情報を保持した
画像処理手段と、所定の評価項目に従う攻撃条件を設定
する攻撃条件設定手段と、前記設定された攻撃条件に即
して前記画像処理手段より取得した該当実行情報をもと
に前記透かし情報が埋め込まれた電子画像に対する無力
化攻撃を擬似的に実行する試験実行手段と、当該電子画
像における前記無力化攻撃の実行前後の電子画像の変化
度合いを定量的に評価して評価結果データを生成する評
価手段と、前記生成された評価結果データを前記攻撃条
件及び無力化攻撃前後の電子画像とリンクさせて保持す
る評価結果保持手段とを有することを特徴とする。
【0015】前記画像処理手段は、例えば複数種類の無
力化攻撃の実行情報を、各々の攻撃強度を変化させるた
めの処理パラメータと共に、その追加、変更、削除が可
能な形態で保持するものであり、前記試験実行手段は、
前記設定された攻撃条件に従って前記画像処理手段から
該当する無力化攻撃の実行情報及び処理パラメータを読
み出してその実行を行うものである。
【0016】好ましくは、前記評価結果保持手段に保持
されている前記無力化攻撃後の電子画像を当該攻撃条件
及び評価結果データと共に視覚化する視覚化手段をさら
に備え、電子透かしの定性的な評価をも行えるようにす
る。この場合、視覚化手段は、前記無力化攻撃前後の電
子画像を同時に視覚化するように構成することが好まし
い。
【0017】上記他の課題を解決する本発明の記録媒体
は、電子情報に埋め込まれた透かし情報を無意味なもの
にするための無力化攻撃の実行情報を保持させ、さら
に、所定の評価項目に従う攻撃条件を設定する処理、前
記設定された攻撃条件に即して取得した該当実行情報を
もとに前記透かし情報が埋め込まれた電子画像に対する
無力化攻撃を擬似的に実行する処理、当該電子画像にお
ける前記無力化攻撃の実行前後の電子画像の変化度合い
を定量的に評価して評価結果データを生成する処理、前
記生成された評価結果データを前記攻撃条件及び無力化
攻撃前後の電子画像とリンクさせて保持する処理、保持
されている前記無力化攻撃後の電子画像を当該攻撃条件
及び評価結果データと共に視覚化する処理をコンピュー
タ装置に実行させるためのプログラムコードが記録され
た、コンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した電子透か
しの性能評価システムの実施形態を説明する。図1は、
本実施形態による性能評価システムの構成図である。こ
の性能評価システム1は、キーボードやイメージ・スキ
ャナ等の入力装置、ディスプレイや印刷装置等の出力装
置、外部記憶装置としての磁気ディスク装置等を備えた
コンピュータによって実現されるもので、このコンピュ
ータ装置が所定のプログラムコードを読み込んで実行す
ることにより形成される、画像入力部11、攻撃条件設
定部12、データ処理部13、無力化攻撃処理部14、
試験実行部15、評価部16、試験結果データベース
(DB)17、出力制御部18の機能ブロックを含んで
構成される。
【0019】上記プログラムコードは、通常、コンピュ
ータ装置の外部記憶装置等に記録され、随時読み取られ
て実行されるようになっているが、使用時に上記機能ブ
ロック11〜18が形成されれば本発明を実施すること
ができるので、その記録形態は任意であってよい。例え
ば、コンピュータ装置とは分離可能なCD−ROM、D
VD、FD等の可搬性の記録媒体、或いは構内ネットワ
ークに接続されたプログラムサーバ等に記録され、使用
時に読み込まれて上記コンピュータ装置の外部記憶装置
等にインストールされて随時実行に供されるものであっ
てもよい。なお、上記機能ブロック11〜18は、上記
プログラムコード単独による形成、或いはコンピュータ
装置に搭載されたオペレーティングシステムとの共動に
より適宜形成されるものであってもよい。
【0020】各機能ブロック11〜18の内容は、下記
のとおりである。画像入力部11は、例えばイメージ・
スキャナで取り込まれた電子画像の入力処理を行うもの
である。攻撃条件設定部12は、評価項目リスト121
を通じてユーザがキーボード等を通じて入力した攻撃条
件を設定するものである。項目評価リスト121及び攻
撃条件については後述する。データ処理部13は、電子
画像に関する種々のデータ処理の実行、例えば入力され
た電子画像に透かし情報を埋め込むエンコード処理、入
力された電子画像の試験結果DB17への保存処理及び
評価部16への電子画像の出力処理等を実行するもので
ある。
【0021】無力化攻撃処理部14は、想定される無力
化攻撃の処理形態を実行するための実行情報、例えば処
理形態毎に複数の画像処理部(モジュール)を保持し、
後述する試験実行部15における無力化攻撃の擬似的な
実行に資するものである。各画像処理部による処理の強
度、つまり無力化攻撃による効果の強弱は、各々の画像
処理部141〜146の処理用パラメータの値で任意に
変更できるようになっている。
【0022】以下の説明で用いる画像処理部としては、
電子画像の滅色処理を行う減色部141(処理パラメー
タは減色後の色表現ビット)、電子画像の拡大処理を行
う拡大部142(処理パラメータは拡大後のサイズ情
報)、電子画像の解像度変更処理を行う解像度変更部1
43(処理パラメータは変更後の解像度(dpi))、
電子画像のぼかし処理を行うぼかし部144(処理パラ
メータはフィルタ半径)、JPEG圧縮処理を行う圧縮
処理部145(処理パラメータはQualityfactor)、電
子画像にノイズを付加するノイズ付加部146(処理パ
ラメータはノイズ量)であるが、これらの画像処理部1
41〜146以外のものを用いることもできることは勿
論である。また、無力化攻撃処理部14は、これらの画
像処理部を任意に追加、変更、削除できるようになって
いる。
【0023】試験実行部15は、評価項目リスト121
を通じて設定された攻撃条件に従って該当する無力化攻
撃を実現するための画像処理部及び処理パラメータを読
み出してその実行を行うものである。
【0024】評価部16は、試験実行部15で無力化攻
撃を受けた電子画像の変化度合い、つまり電子画像にお
ける画質の劣化度合い、透かし情報の残存度合い、ある
いは両者に関する評価を行い、評価結果データを生成す
るものである。この評価結果データは、無力化攻撃前後
の電子画像とリンクされて試験結果DB17に逐次格納
される。評価部16は、また、試験結果DB17に格納
されている情報のうち、無力化攻撃後の電子画像をもと
に、無力化攻撃前の電子画像と共に攻撃条件及び評価結
果データと共に出力制御部18に出力する。
【0025】出力制御部18は、出力装置、例えばディ
スプレイ装置への攻撃条件設定用情報の提示や電子画像
等の視覚化のための制御を行うものである。本実施形態
では、予め無力化攻撃処理部14に用意されている画像
処理部141〜146を単独、あるいは複数組み合わせ
た条件パターンをリスト化した項目評価リスト121を
提示するとともに、試験結果DB17に格納されている
無力化攻撃後の電子画像を無力化攻撃前の原画像と共に
出力装置に一覧表示させる画面インタフェースを提供す
る。後者の場合、一覧表示からユーザが特定の電子画像
を選択すると、その電子画像についての評価結果データ
等を試験結果DB17から呼び出し、その情報を出力装
置に表示して、ユーザに対して定性的な評価を行う機会
を与える。
【0026】次に、本実施形態の性能評価システム1を
用いた性能評価方法を説明する。図2は、この性能評価
手順の概要を示したフロー図である。評価用の電子画像
を画像入力部11を介して入力すると(ステップS20
1)、データ処理部13は、まず、入力された電子画像
の複製を生成し、その複製に、評価の対象となる透かし
情報の埋め込み処理、すなわちエンコード処理を行う
(ステップS202)。透かし情報は、同一の電子画像
に繰り返し埋め込むデータ列情報、例えば“0”、
“1”の組み合わせからなるビット列データを用いる。
ビット数は任意であってよいが、例えば「256×25
6」階調程度の電子画像であれば、数百ビットのオーダ
とする。
【0027】透かし情報が電子画像に埋め込まれると、
出力装置に出力(表示)された評価項目リスト121を
通じて、ユーザが評価を求める攻撃条件を攻撃条件設定
部12に設定する(ステップS203)。評価項目リス
ト121には、図3に示されるように、予め無力化攻撃
を擬似的に実行するための複数の処理、例えば減色処理
(処理パラメータは減少後色数であり、減色後色数3b
it〜8bitを1bit刻みで減色する)、解像度変
更処理(処理パラメータは変更後解像度であり、変更後
解像度35dpi〜70dpiを5dpi刻みで変更す
る)、JPEG圧縮処理(処理パラメータはQuality fa
ctor、Q=20からQ=90を10刻みで圧縮度を変え
る)、これらの組み合わせパターンがリスト化されてお
り、ユーザが、これらの評価項目のいずれかを任意に選
択することによって、攻撃条件が自動的に設定されるよ
うになっている。図3の例では、減食処理後に解像度変
更処理を行い、その後にJPEG圧縮処理を行う組み合
わせパターンの例が設定されている。設定された攻撃条
件は、試験実行部15に渡される。
【0028】攻撃条件が渡されると、試験実行部15
は、この攻撃条件に従って無力化攻撃処理部14から、
該当する画像処理部(図3の例では減色部141、解像
度変更部142、JPEG圧縮部143)を順次呼び出
し、これらを組み合わせて電子画像(複製されたもの)
に対して擬似的な無力化攻撃を行い、評価試験を実行す
る(ステップS204)。図4は、図3の設定内容に基
づいて実行される評価試験、すなわち無力化攻撃の手順
図である。
【0029】このようにして無力化攻撃を受けた直後の
電子画像は、攻撃条件と共に試験結果DB17に保存し
ておく(ステップS205)。その後、評価部16にお
いて、無力化攻撃後の電子画像にデコード処理を加え
(ステップS206)、当該電子画像の評価を数値的指
標に基づいて行う(ステップS207)。具体的には、
無力化攻撃前後の電子画像を比較し、前者に対する後者
の画質劣化程度を例えば当該電子画像を構成する各画素
の信号対雑音比の値(例えば50%劣化)で評価する。
あるいは、無力化攻撃を受けた後に正常に残存している
上記ビット列データの数を調べ、この残存数又は残存比
率で透かし情報の耐性強度を評価する。この画質劣化程
度を表すデータ、又は、透かし情報の耐性強度を表すデ
ータ、あるいは両者を併合したデータを評価結果データ
とし、これを試験結果DB17に保存する。なお、透か
し情報が判別できないほど消去されている場合、あるい
は透かし情報が全く消去されている場合は、その旨及び
エラー情報を生成し、これを評価結果データと共に試験
結果DB17に保存しておく。デコード処理後の電子画
像は、試験結果DB17に保存しておく(ステップS2
08)。
【0030】以上のステップS204からステップS2
08までの処理を、攻撃条件として設定された処理形態
の組合せ及び各画像処理部141〜146の処理パラメ
ータを変更しながら、すべての評価項目について繰り返
し実行して評価結果データを導出し、これを当該透かし
情報についての定量的性能データとする。
【0031】なお、本実施形態の性能評価システム1で
は、新しい透かし情報や新しい形態の画像処理部(無力
化攻撃の形態)が開発されるたびに、上記方法を同様の
手順で実行することができる。各々の評価結果データ
は、試験結果DB17に逐次追加して保存しておく。
【0032】上述のようにして試験結果DB17に保存
された各種電子画像や評価条件データ等は、ユーザのニ
ーズに適した透かし情報や埋め込み形態を選択する際の
基準として利用される。
【0033】ユーザが、所望の透かし情報あるいはその
埋め込み形態を選択する場合は、まず、試験結果DB1
7に保存された各種電子画像の一覧を出力装置に出力
(表示)させる。図5は、この一覧表示の画面インタフ
ェースを例示したものであり、原画像、透かし情報の埋
め込み直後の電子画像(無力化攻撃前)、各攻撃条件の
パターンにより無力化攻撃を受けた電子画像が、それぞ
れ画像表示欄21に同時に表示される。ユーザが1つの
電子画像を選択すると、その電子画像についての攻撃条
件や評価結果データが試験結果DB17から呼び出さ
れ、その情報が透かし情報と共に情報表示欄22に表示
される。これにより、ユーザは、電子画像及び透かし情
報についての定性的に評価が容易にできるようになる。
【0034】このように、本実施形態の性能評価システ
ム1では、処理形態や処理パラメータを変えながら無力
化攻撃を擬似的に行い、評価結果データを蓄積するよう
にしたので、ユーザの要求条件に適したさまざまな電子
透かしの定量的性能データ(本例の場合、評価結果デー
タ)を容易に得ることができる。また、評価結果データ
の一例として数値データを用いるようにしたので、無力
化攻撃の前後における性能評価の比較が正確且つ容易に
なる。さらに、複数の攻撃条件のパターン毎の無力化攻
撃後の電子画像を原画像あるいは無力化攻撃前の電子画
像と共に出力するようにしたので、画質評価を視覚的に
把握し、定性的に電子透かしを比較することもできるよ
うになる。これにより従来の問題点が解消され、ユーザ
は、最適な透かし情報あるいはその埋め込み形態を少な
い労力で迅速に選択できるようになる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電子透かしの性能に関する評価を容易且つ適
切に試験することができ、ユーザによる透かし情報毎の
最適な埋め込み形態の選択を支援できるようになる。こ
のような評価試験によって選択された最適な透かし情報
や埋め込み形態を電子画像に埋め込むことにより、例え
ば、著作権管理機関がネットワークから当該電子画像を
探索することも容易になり、また、悪意の者に対する不
正コピーの抑止にもつながる。そのため、ディジタルコ
ンテンツの著作権管理やディジタルコンテンツの健全な
流通に多大な貢献を果たすことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である電子透かしの性能
評価システムの構成図。
【図2】本実施形態による性能評価方法の処理手順図。
【図3】攻撃条件設定要領の一例を示した説明図。
【図4】図3の設定例による試験実行部の処理手順図。
【図5】電子透かしの定性的評価を行う場合の画面イン
タフェースの一例を示した説明図。
【符号の説明】
1 電子透かしの性能評価システム 11 データ入出力部 12 データ処理部 13 無力化攻撃処理部 131 減色部 132 拡大部 133 解像度変更部 134 ぼかし部 135 JPEG圧縮部 136 ノイズ付加部 15 試験実行部 15 記憶部 151 試験結果DB 152 評価項目リスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B050 EA19 EA21 GA07 5C076 AA12 AA14 5J104 AA14 AA46 PA14 9A001 CC07 EE02 EE03 EE04 HH27 HH31 JJ25 JJ45 KK37 LL03 LL08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子画像に埋め込まれた透かし情報を無
    意味なものにするための無力化攻撃に対する電子透かし
    の性能を評価する方法であって、 前記透かし情報が埋め込まれた電子画像に対して、随時
    変更可能な所定の攻撃条件に基づく前記無力化攻撃を擬
    似的に自動実行して当該電子画像における前記透かし情
    報の残存度合いを定量的に評価する過程を含む、 電子透かしの性能評価方法。
  2. 【請求項2】 前記透かし情報が同一の電子画像に繰り
    返し埋め込まれるデータ列情報であり、前記残存度合い
    の評価は、前記無力化攻撃後の電子画像における前記デ
    ータ列情報の残存数を埋め込み前のデータ列情報の数と
    比較することにより行うことを特徴とする、 請求項1記載の性能評価方法。
  3. 【請求項3】 電子画像に埋め込まれた透かし情報を無
    意味なものにするための無力化攻撃に対する電子透かし
    の性能を評価する方法であって、 前記透かし情報が埋め込まれた電子画像に対して、随時
    変更可能な所定の攻撃条件に基づく前記無力化攻撃を擬
    似的に自動実行して当該電子画像における画質の劣化度
    合いを定量的に評価する過程を含む、 電子透かしの性能評価方法。
  4. 【請求項4】 前記画質の劣化度合いの評価は、前記電
    子画像における前記無力化攻撃前後の各画素の輝度値を
    用いて算出した信号対雑音比の値を比較することにより
    行うことを特徴とする、 請求項3記載の性能評価方法。
  5. 【請求項5】 前記透かし情報の残存度合いの評価結果
    と前記画質の劣化度合いの評価結果の少なくとも一方を
    表す評価結果データを生成し、この評価結果データを前
    記攻撃条件及び前記無力化攻撃の前後の電子画像とリン
    クさせて保持する過程と、 特定の前記無力化攻撃後の電子画像が選択されたとき
    に、当該電子画像を、攻撃前の電子画像、前記評価結果
    データ及び攻撃条件と共に視覚化する過程とをさらに含
    む、 請求項1乃至4のいずれかの項記載の性能評価方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも2種類の前記無力化攻撃を段
    階的に実行してそれぞれの実行結果の組合せパターンを
    前記評価結果データに反映させることを特徴とする、 請求項5記載の性能評価方法。
  7. 【請求項7】 個々の段階の前記無力化攻撃の強さが可
    変であることを特徴とする、 請求項6記載の性能評価方法。
  8. 【請求項8】 電子情報に埋め込まれた透かし情報を無
    意味なものにするための無力化攻撃の実行情報を保持し
    た画像処理手段と、 所定の評価項目に従う攻撃条件を設定する攻撃条件設定
    手段と、 前記設定された攻撃条件に即して前記画像処理手段より
    取得した該当実行情報をもとに前記透かし情報が埋め込
    まれた電子画像に対する無力化攻撃を擬似的に実行する
    試験実行手段と、 前記無力化攻撃の実行後の前記電子画像の変化度合いを
    定量的に評価して評価結果データを生成する評価手段
    と、 前記生成された評価結果データを前記攻撃条件及び無力
    化攻撃前後の電子画像とリンクさせて保持する評価結果
    保持手段とを有することを特徴とする、 電子透かしの性能評価システム。
  9. 【請求項9】 前記画像処理手段は、複数種類の無力化
    攻撃の実行情報を、各々の攻撃強度を変化させるための
    処理パラメータと共に、その追加、変更、削除が可能な
    形態で保持するものであり、 前記試験実行手段は、前記設定された攻撃条件に従って
    前記画像処理手段から該当する無力化攻撃の実行情報及
    び処理パラメータを読み出してその実行を行うものであ
    ることを特徴とする、 請求項8記載の性能評価システム。
  10. 【請求項10】 前記評価結果保持手段に保持されてい
    る前記無力化攻撃後の電子画像を当該攻撃条件及び評価
    結果データと共に視覚化する視覚化手段をさらに備えて
    成る、 請求項8または9記載の性能評価システム。
  11. 【請求項11】 前記視覚化手段は、前記無力化攻撃前
    後の電子画像を同時に視覚化するように構成されている
    ことを特徴とする、 請求項10記載の性能評価システム。
  12. 【請求項12】 電子情報に埋め込まれた透かし情報を
    無意味なものにするための無力化攻撃の実行情報を保持
    させ、さらに、 所定の評価項目に従う攻撃条件を設定する処理、 前記設定された攻撃条件に即して取得した該当実行情報
    をもとに前記透かし情報が埋め込まれた電子画像に対す
    る無力化攻撃を擬似的に実行する処理、 前記無力化攻撃の実行前後の前記電子画像の変化度合い
    を定量的に評価して評価結果データを生成する処理、 前記生成された評価結果データを前記攻撃条件及び無力
    化攻撃前後の電子画像とリンクさせて保持する処理、 保持されている前記無力化攻撃後の電子画像を当該攻撃
    条件及び評価結果データと共に視覚化する処理をコンピ
    ュータ装置に実行させるためのプログラムコードが記録
    された、コンピュータ読取可能な記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7058215B2 (en) 2001-01-18 2006-06-06 Canon Kabushiki Kaisha Data processing system, maintenance apparatus and image processing apparatus
JP2008177922A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置及び画像処理プログラム
US7487356B2 (en) 2002-02-13 2009-02-03 Sanyo Electric Co., Ltd. Digital watermarking system using scrambling method
US8464064B2 (en) 2004-12-13 2013-06-11 Electronics And Telecommunications Research Institute System and method for evaluating and certifying video pat software

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