JP2000163587A - 硬貨検査装置及び硬貨検査方法並びに記録媒体 - Google Patents

硬貨検査装置及び硬貨検査方法並びに記録媒体

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JP2000163587A
JP2000163587A JP10338711A JP33871198A JP2000163587A JP 2000163587 A JP2000163587 A JP 2000163587A JP 10338711 A JP10338711 A JP 10338711A JP 33871198 A JP33871198 A JP 33871198A JP 2000163587 A JP2000163587 A JP 2000163587A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査硬貨の回転角を検出することができ、硬
貨の形状の特徴を高い精度で識別することが可能な硬貨
検査装置を提供する。 【解決手段】 検査硬貨の表面模様を撮像し画像データ
を生成し、この画像データを極座標表示に変換し極座標
画像データを生成し、この極座標画像データをフーリエ
変換し極座標フーリエ画像データを生成し、この極座標
フーリエ画像データの位相成分とマスター硬貨の極座標
フーリエ画像データの位相成分との相互相関データを生
成し、相互相関データの値を最大ならしめる回転角を検
出し検査硬貨像の回転ずれ角を検出し、回転ずれ角だけ
回転させることにより回転ずれを補正した画像データを
生成し、回転ずれを補正した画像データとマスター硬貨
の画像データとのパターンマッチングを行うことでマス
ター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定し検査硬
貨の種類を識別又は刻印ずれを検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機やキャ
ッシュディスペンサ等の硬貨計数装置における硬貨の種
類の識別や硬貨生産ライン等における硬貨の刻印の位置
ずれ検査を行うための硬貨検査装置及び硬貨検査方法並
びに記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、CCDイメージセンサのような撮像
素子により貨幣の画像データを取り込み、取り込んだ硬
貨画像と予め用意した硬貨のマスター画像とのパターン
マッチングを行い、硬貨を識別又は硬貨の刻印の位置ず
れを検出することにより、識別精度や検査精度を向上さ
せた硬貨検査装置が研究・開発されている。
【0003】このような従来の硬貨検査装置としては、
特開平6−274736号公報(以下イ号公報と呼ぶ)
に「貨幣の表面模様を撮像する画像入力装置と、この画
像入力装置から入力される画像データから貨幣の中心点
を検出する中心点検出装置と、この中心点検出装置によ
り検出された中心に関して画像を極座標変換する座標変
換装置と、この座標変換装置により変換されたデータの
円周方向の分布に関して直交変換を行い、パワースペク
トルを求める直交変換装置と、この直交変換装置で求め
られた特徴量と予め記憶している各種貨幣の特徴量のテ
ンプレートとを比較して対象貨幣の種類を分類するパタ
ーン識別装置とを具備したことを特徴とする貨幣識別装
置」が開示されている。
【0004】以下にイ号公報に開示された貨幣識別装置
について、図面を用いて説明する。図8はイ号公報に開
示された貨幣識別装置の装置構成を示すブロック図であ
る。図8において、201は硬貨を撮像し硬貨の2次元
画像g(x,y)を取得する画像入力装置、202は撮
像された硬貨の画像から硬貨の中心点座標(x0,y0
を検出する中心点検出装置、203は硬貨の画像g
(x,y)を直交座標表示から中心点検出装置202に
より検出された中心座標(x0,y0)を原点とする極座
標による極座標表示の画像f(r,θ)に変換する座標
変換装置、204は極座標表示された画像f(r,θ)
の角度座標θに関してフーリエ変換を行いそのパワース
ペクトル画像P(r,ω)を出力する直交変換装置、2
05は直交変換装置204から出力されるパワースペク
トル画像P(r,ω)とテンプレートとして予め用意さ
れた硬貨のパワースペクトル画像P0(r,ω)との特
徴量を比較し貨幣の識別を行うパターン識別装置であ
る。
【0005】以上のように構成された従来の貨幣識別装
置について、以下その貨幣識別方法について説明する。
まず、画像入力装置201により硬貨の画像を撮像し、
硬貨の直交座標系で表示された2次元画像g(x,y)
を取り込む。次に、中心点検出装置202は、2次元画
像g(x,y)から対象硬貨のエッジを検出し、硬貨の
最右点座標(xR,yR)、最左点座標(xL,yL)、最
上点座標(xu,yu)、最下点座標(xd,yd)を求
め、貨幣の中心座標(x0,y0)を(数1)により検出
する。
【数1】 次に、座標変換装置203は、2次元画像g(x,y)
を、(数2)により、中心座標(x0,y0)を原点とす
る極座標による極座標表示に変換し、極座標表示された
画像f(r,θ)を得る。
【数2】 ここで、rは硬貨の中心からの半径、θは方位角を表
す。次に、フーリエ変換装置204は、(数3)でフー
リエ変換を行い、
【数3】 フーリエ画像F(r,ω)を求めた後、(数4)により
パワースペクトルP(r,ω)を求め出力する。
【数4】 最後に、パターン識別装置205は、フーリエ変換装置
204から出力されるパワースペクトル画像P(r,
ω)とテンプレートとして予め用意された硬貨のパワー
スペクトル画像P0(r,ω)との特徴量を比較し、硬
貨の識別を行い、識別結果を出力する。
【0006】このように、検査対象の硬貨の画像と各種
貨幣の特徴量のテンプレートとの特徴量を直接比較する
ため、大きさが同じで材質も略同じ硬貨の場合でも識別
が可能となる。また、硬貨がその中心を軸としてどのよ
うに回転していたとしても、硬貨の中心(x0,y0)に
対する方位角方向θに関してフーリエ変換を行いパワー
スペクトルP(r,ω)を計算するため、その値は硬貨
の回転量には影響されないという特徴を持つ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の硬貨検査装置では、以下のような課題を有していた。 (1)パターン識別装置はパワースペクトルP(r,
ω)により検査硬貨の識別を行っているが、パワースペ
クトルP(r,ω)(及びフーリエ振幅画像|F(r,
ω)|)は、一般にそのピークは原点付近に現れ、識別
に必要なパターンの特徴が失われる。従って、硬貨の識
別性能が低いという課題を有していた。 (2)図9(a)は硬貨の刻印のオフセットがない場合
の検査硬貨の画像であり、図9(b)は硬貨の刻印のオ
フセットがない場合の極座標変換した検査硬貨の画像で
あり、図9(c)は硬貨の刻印のオフセットがある場合
の検査硬貨の画像であり、図9(d)は硬貨の刻印のオ
フセットがある場合の極座標変換した検査硬貨の画像で
あり、図9(e)は硬貨の刻印のオフセットがある場合
の極座標変換した検査硬貨の画像の歪み方向を表す図で
ある。図9に示すように、刻印位置がオフセットしてい
る硬貨を極座標変換した画像(図9(c)〜(e)参
照)は、オフセットがない硬貨の画像(図9(a)、
(b)参照)に対しパターンの変形を生じる。極座標変
換装置において極座標変換した検査硬貨の画像f(r,
θ)と予め用意されたマスター硬貨の極座標表示画像f
0(r,θ)との比較では、パターンの変形のため、オ
フセット量を求めることができない。従って、硬貨の刻
印位置のオフセット量を求めるためには、直交座標系
((x,y)座標系)において画像同士を比較する必要
がある。しかしながら、上記従来の方法では、マスター
硬貨の直交座標表示画像g0(x,y)に対する検査硬
貨の直交座標表示画像g(x,y)の回転角を認識する
ことができないため、刻印位置のオフセット量の検出が
できず、刻印位置のオフセット量の補正をすることがで
きない。従って、硬貨の識別性能が低く、硬貨の刻印の
位置ずれの検査に使用することができないという課題を
有していた。
【0008】また、上記従来の硬貨検査方法では、以下
のような課題を有していた。 (1)パワースペクトルP(r,ω)(及びフーリエ振
幅画像|F(r,ω)|)は、一般にそのピークは原点
付近に現れ、識別に必要なパターンの特徴が失われる。
従って、硬貨の識別性能が低いという課題を有してい
た。 (2)図9に示すように、刻印位置がオフセットしてい
る硬貨を極座標変換した画像(図9(c)〜(e)参
照)は、オフセットがない硬貨の画像(図9(a)、
(b)参照)に対しパターンの変形を生じる。極座標変
換後の画像f(r,θ)と予め用意されたマスター硬貨
の極座標表示画像f0(r,θ)との比較では、パター
ンの変形のため、オフセット量を求めることができな
い。従って、硬貨の刻印位置のオフセット量を求めるた
めには、直交座標系((x,y)座標系)において画像
同士を比較する必要がある。しかしながら、上記従来の
方法では、マスター硬貨の直交座標表示画像g0(x,
y)に対する検査硬貨の直交座標表示画像g(x,y)
の回転角を認識することができないため、刻印位置のオ
フセット量の検出ができず、刻印位置のオフセット量の
補正をすることができない。従って、硬貨の識別性能が
低く、硬貨の刻印の位置ずれの検査には使用できないと
いう課題を有していた。
【0009】本発明の硬貨検査装置は上記従来の課題を
解決するもので、マスター硬貨の画像に対する検査硬貨
の回転角を検出することができ、検査硬貨の刻印位置の
ずれ量を高い精度で検出することが可能であり、硬貨の
形状の特徴を高い精度で識別することが可能な硬貨検査
装置を提供することを目的とする。
【0010】本発明の硬貨検査方法は上記従来の課題を
解決するもので、マスター硬貨の画像に対する検査硬貨
の回転角を検出することができ、検査硬貨の刻印位置の
ずれ量を高い精度で検出することが可能であり、硬貨の
形状の特徴を高い精度で識別することが可能な硬貨検査
方法を提供することを目的とする。
【0011】本発明の硬貨検査制御プログラムを記録し
た記録媒体は、上記従来の硬貨検査方法の課題を解決す
る硬貨検査制御プログラムを記録した記録媒体で、マス
ター硬貨の画像に対する検査硬貨の回転角を検出するこ
とを可能とし、検査硬貨の刻印位置の位置ずれ量を高い
精度で検出することを可能とし、硬貨の形状の特徴を高
い精度で識別することを可能とする硬貨検査制御プログ
ラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の硬貨検査装置は、検査硬貨の表面模様を撮像
し検査硬貨の画像データを生成する撮像手段と、検査硬
貨の画像データを極座標表示に変換することにより検査
硬貨の極座標画像データを生成する極座標変換手段と、
検査硬貨の極座標画像データをフーリエ変換することに
より検査硬貨の極座標フーリエ画像データを生成する極
座標フーリエ画像生成手段と、検査硬貨の極座標フーリ
エ画像データの位相成分と予め用意されたマスター硬貨
の極座標フーリエ画像データの位相成分との相互相関関
数を計算することにより相互相関データを生成する相互
相関演算手段と、相互相関データの値を最大とならしめ
る回転角を検出することによりマスター硬貨の画像デー
タ中のマスター硬貨像に対する検査硬貨の画像データ中
の検査硬貨像の回転ずれ角を検出する回転ずれ角検出手
段と、検査硬貨の画像データを回転ずれ角だけ回転させ
ることにより回転ずれを補正した検査硬貨の画像データ
を生成する回転ずれ補正手段と、回転ずれを補正した検
査硬貨の画像データとマスター硬貨の画像データとのパ
ターンマッチングを行いマスター硬貨と検査硬貨とが同
じ種類か否かを判定し識別検査を行う及び/又は検査硬
貨の刻印の位置ずれ量を出力する刻印検査手段と、を備
えた構成より成る。この構成により、マスター硬貨の画
像に対する検査硬貨の回転角を検出することができ、硬
貨の形状の特徴を高い精度で識別及び/又は検査硬貨の
刻印の位置ずれを高い精度で検査することが可能な硬貨
検査装置を提供することができる。
【0013】上記課題を解決するために本発明の硬貨検
査方法は、検査硬貨の表面模様を撮像し検査硬貨の画像
データを生成し、検査硬貨の画像データを極座標表示に
変換することにより検査硬貨の極座標画像データを生成
し、検査硬貨の極座標画像データをフーリエ変換するこ
とにより検査硬貨の極座標フーリエ画像データを生成
し、検査硬貨の極座標フーリエ画像データの位相成分と
予め用意されたマスター硬貨の極座標フーリエ画像デー
タの位相成分との相互相関関数を計算することにより相
互相関データを生成し、相互相関データの値を最大とな
らしめる回転角を検出することによりマスター硬貨の画
像データ中のマスター硬貨像に対する検査硬貨の画像デ
ータ中の検査硬貨像の回転ずれ角を検出し、検査硬貨の
画像データを回転ずれ角だけ回転させることにより回転
ずれを補正した検査硬貨の画像データを生成し、回転ず
れを補正した検査硬貨の画像データとマスター硬貨の画
像データとのパターンマッチングを行うことでマスター
硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定し検査硬貨の
種類を識別及び/又は前記検査硬貨の刻印の位置ずれ量
を算出することを特徴とする構成より成る。この構成に
より、マスター硬貨の画像に対する検査硬貨の回転角を
検出することができ、硬貨の形状の特徴を高い精度で識
別及び/又は検査硬貨の刻印の位置ずれを高い精度で検
査することが可能な硬貨検査方法を提供することができ
る。
【0014】上記課題を解決するために本発明の記録媒
体は、検査硬貨の画像データを極座標表示に変換するこ
とにより検査硬貨の極座標画像データを生成し、検査硬
貨の極座標画像データをフーリエ変換することにより検
査硬貨の極座標フーリエ画像データを生成し、検査硬貨
の極座標フーリエ画像データの位相成分と予め用意され
たマスター硬貨の極座標フーリエ画像データの位相成分
との相互相関関数を計算することにより相互相関データ
を生成し、相互相関データの値を最大とならしめる回転
角を検出することによりマスター硬貨の画像データ中の
マスター硬貨像に対する検査硬貨の画像データ中の検査
硬貨像の回転ずれ角を検出し、検査硬貨の画像データを
回転ずれ角だけ回転させることにより回転ずれを補正し
た検査硬貨の画像データを生成し、回転ずれを補正した
検査硬貨の画像データとマスター硬貨の画像データとの
パターンマッチングを行うことでマスター硬貨と検査硬
貨とが同じ種類か否かを判定する処理及び/又は検査硬
貨の刻印の位置ずれ量を検出する処理を実行させるため
の硬貨検査制御プログラムが記録された構成より成る。
この構成により、マスター硬貨の画像に対する検査硬貨
の回転角も検出することを可能とし、硬貨の形状の特徴
を高い精度で識別及び/又は検査硬貨の刻印の位置ずれ
を高い精度で検出することを可能とする硬貨検査制御プ
ログラムが記録された記録媒体を提供することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】この目的を達成するために本発明
の請求項1に記載の硬貨検査装置は、検査硬貨の表面模
様を撮像し検査硬貨の画像データを生成する撮像手段
と、検査硬貨の画像データを極座標表示に変換すること
により検査硬貨の極座標画像データを生成する極座標変
換手段と、検査硬貨の極座標画像データをフーリエ変換
することにより検査硬貨の極座標フーリエ画像データを
生成する極座標フーリエ画像生成手段と、検査硬貨の極
座標フーリエ画像データの位相成分と予め用意されたマ
スター硬貨の極座標フーリエ画像データの位相成分との
相互相関関数を計算することにより相互相関データを生
成する相互相関演算手段と、相互相関データの値を最大
とならしめる回転角を検出することによりマスター硬貨
の画像データ中のマスター硬貨像に対する検査硬貨の画
像データ中の検査硬貨像の回転ずれ角を検出する回転ず
れ角検出手段と、検査硬貨の画像データを回転ずれ角だ
け回転させることにより回転ずれを補正した検査硬貨の
画像データを生成する回転ずれ補正手段と、回転ずれを
補正した検査硬貨の画像データとマスター硬貨の画像デ
ータとのパターンマッチングを行いマスター硬貨と検査
硬貨とが同じ種類か否かを判定し識別検査を行う及び/
又は検査硬貨の刻印の位置ずれ量を検出する刻印検査手
段と、を備えた構成としたものであり、この構成によ
り、以下のような作用が得られる。 (1)相互相関演算手段により、検査硬貨の極座標フー
リエ画像データからパワースペクトル成分を排除し位相
成分のみを残し、これと予め用意されたマスター硬貨の
極座標フーリエ画像データの位相成分との相互相関をと
り、相互相関データを生成し、回転ずれ角検出手段によ
り、相互相関データの値が最大値となる回転角度を検出
することにより、マスター硬貨像に対する検査硬貨像の
回転角θsを検出することが可能となる。 (2)回転ずれ補正手段は、上記(1)により検出され
たマスター硬貨像に対する検査硬貨像の回転角θsを用
いて、検査硬貨像をθsだけ回転させマスター硬貨像か
らの回転ずれを補正し、刻印検査手段によりパターンマ
ッチングを行い、マスター硬貨と検査硬貨とが同じ種類
か否かを判定することにより、検査硬貨像の向きに関わ
らず識別を行うことが可能となるとともに、識別精度が
向上する。 (3)刻印検出手段は、検査硬貨像の回転ずれを補正し
た後に、パターンマッチングを行うので、検査硬貨のマ
スター硬貨に対する刻印の位置ずれ量を高い精度で検出
することが可能となる。
【0016】ここで、撮像手段としては、CCDカメラ
などの硬貨の画像を二次元的に撮像可能な撮像装置が用
いられる。また、パターンマッチングの方法としては、
回転ずれ補正した検査硬貨の画像データとマスター硬貨
の画像データの相互相関関数を計算することにより判定
する方法や、両画像データ間の距離(ユークリッド距
離、ハミング距離、レーベンシュタイン距離、マハラノ
ビス距離等)を基に閾値判定する方法、テンプレートマ
ッチング法、各種識別関数を用いる方法、フーリエ位相
相関法等が用いられる。また、刻印の位置ずれ量は検査
硬貨とマスター硬貨の両画像データ間の相互相関関数又
は両画像データをフーリエ変換したときの位相成分どう
しの相関関数を計算し、それらの最大値を与える点を求
め、その点の原点からの幾何学距離を算出することによ
り求める方法などが用いられる。
【0017】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の硬貨検査装置であって、刻印検査手段は、
a.回転ずれを補正した検査硬貨の画像データをフーリ
エ変換することにより検査硬貨のフーリエ画像データを
生成するフーリエ画像生成手段と、b.検査硬貨のフー
リエ画像データの位相成分と予め用意されたマスター硬
貨のフーリエ画像データの位相成分との相互相関関数を
計算することにより相互相関データを生成する相関デー
タ生成手段と、c.相互相関データの最大値を一致判定
閾値と比較することによりマスター硬貨と検査硬貨とが
同じ種類か否かを判定する閾値判定手段、及び/又は相
互相関データの最大値を与える座標の原点からの幾何学
距離を算出し出力する刻印位置ずれ量検出手段と、を備
えた構成としたものであり、この構成により、以下のよ
うな作用が得られる。 (1)相関データ生成手段により、検査硬貨のフーリエ
画像データの位相成分と予め用意されたマスター硬貨の
フーリエ画像データの位相成分との相互相関データを生
成し、閾値判定手段により、相互相関データの最大値と
一致判定閾値とを比較することによりマスター硬貨と検
査硬貨とが同じ種類か否かを判定することにより、検査
硬貨像のパターンとマスター硬貨像のパターンとはフー
リエ画像データの位相成分のみで比較判定されるため、
識別精度が向上する。 (2)閾値判定手段により、相互相関データの最大値と
一致判定閾値とを比較することにより識別判定するた
め、検査硬貨の刻印位置がマスター硬貨の刻印位置に対
しずれている場合にも、刻印位置のずれによる影響は低
減され、識別精度が向上する。 (3)刻印位置ずれ量判定手段により、相互相関データ
の最大値を与える点の原点に対する幾何学距離を算出す
ることにより、高い精度で刻印の位置ずれ量を検出する
ことができる。
【0018】本発明の請求項3に記載の硬貨検査方法
は、検査硬貨の表面模様を撮像し検査硬貨の画像データ
を生成し、検査硬貨の画像データを極座標表示に変換す
ることにより検査硬貨の極座標画像データを生成し、検
査硬貨の極座標画像データをフーリエ変換することによ
り検査硬貨の極座標フーリエ画像データを生成し、検査
硬貨の極座標フーリエ画像データの位相成分と予め用意
されたマスター硬貨の極座標フーリエ画像データの位相
成分との相互相関関数を計算することにより相互相関デ
ータを生成し、相互相関データの値を最大とならしめる
回転角を検出することによりマスター硬貨の画像データ
中のマスター硬貨像に対する検査硬貨の画像データ中の
検査硬貨像の回転ずれ角を検出し、検査硬貨の画像デー
タを回転ずれ角だけ回転させることにより回転ずれを補
正した検査硬貨の画像データを生成し、回転ずれを補正
した検査硬貨の画像データとマスター硬貨の画像データ
とのパターンマッチングを行うことでマスター硬貨と検
査硬貨とが同じ種類か否かを判定し検査硬貨の種類を識
別検査する及び/又は検査硬貨の刻印の位置ずれ量を検
出することを特徴とする構成としたものであり、この構
成により、以下のような作用が得られる。 (1)検査硬貨の極座標フーリエ画像データからパワー
スペクトル成分を排除し位相成分のみを残し、これと予
め用意されたマスター硬貨の極座標フーリエ画像データ
の位相成分との相互相関をとり相互相関データを生成
し、相互相関データの値が最大値となる回転角度を検出
することにより、マスター硬貨像に対する検査硬貨像の
回転角θsを検出することが可能となる。 (2)上記(1)により検出されたマスター硬貨像に対
する検査硬貨像の回転角θsを用いて、検査硬貨像をθs
だけ回転させマスター硬貨像からの回転ずれを補正し、
刻印検査手段によりパターンマッチングを行い、マスタ
ー硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定することに
より、検査硬貨像の向きに関わらず識別を行うことが可
能となるとともに、識別精度が向上する。 (3)検査硬貨像の回転ずれを補正した後にパターンマ
ッチングを行うので、検査硬貨のマスター硬貨に対する
刻印の位置ずれ量を高い精度で検出することが可能とな
る。
【0019】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3に記載の硬貨検査方法であって、a.回転ずれを補正
した検査硬貨の画像データをフーリエ変換することによ
り検査硬貨のフーリエ画像データを生成し、b.検査硬
貨のフーリエ画像データの位相成分と予め用意されたマ
スター硬貨のフーリエ画像データの位相成分との相互相
関関数を計算することにより相互相関データを生成し、
c.相互相関データの最大値を一致判定閾値と比較しマ
スター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定及び/
又は相互相関データの最大値を与える座標の原点からの
幾何学距離を算出することにより刻印の位置ずれ量を検
出することを特徴とする構成としたものであり、この構
成により、以下のような作用が得られる。 (1)検査硬貨のフーリエ画像データの位相成分と予め
用意されたマスター硬貨のフーリエ画像データの位相成
分との相互相関データを生成し、相互相関データの最大
値と一致判定閾値とを比較することによりマスター硬貨
と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定することにより、
検査硬貨像のパターンとマスター硬貨像のパターンとは
フーリエ画像データの位相成分のみで比較判定されるた
め、識別精度が向上する。 (2)相互相関データの最大値と一致判定閾値とを比較
することにより識別判定するため、検査硬貨の刻印位置
がマスター硬貨の刻印位置に対しずれている場合にも、
刻印位置のずれによる影響は低減され、識別精度が向上
する。 (3)相互相関データの最大値を与える点の原点に対す
る幾何学距離を算出することにより、高い精度で刻印の
位置ずれ量を検出することができる。
【0020】本発明の請求項5に記載の記録媒体は、検
査硬貨の画像データを極座標表示に変換することにより
検査硬貨の極座標画像データを生成し、検査硬貨の極座
標画像データをフーリエ変換することにより検査硬貨の
極座標フーリエ画像データを生成し、検査硬貨の極座標
フーリエ画像データの位相成分と予め用意されたマスタ
ー硬貨の極座標フーリエ画像データの位相成分との相互
相関関数を計算することにより相互相関データを生成
し、相互相関データの値を最大とならしめる回転角を検
出することによりマスター硬貨の画像データ中のマスタ
ー硬貨像に対する検査硬貨の画像データ中の検査硬貨像
の回転ずれ角を検出し、検査硬貨の画像データを回転ず
れ角だけ回転させることにより回転ずれを補正した検査
硬貨の画像データを生成し、回転ずれを補正した検査硬
貨の画像データとマスター硬貨の画像データとのパター
ンマッチングを行うことでマスター硬貨と検査硬貨とが
同じ種類か否かを判定する処理及び/又は検査硬貨の刻
印の位置ずれ量を検出する処理を実行させるための硬貨
検査制御プログラムが記録されたコンピュータ読みとり
可能な記録媒体であり、この構成により、以下のような
作用が得られる。 (1)記録媒体に記録された硬貨検査制御プログラム
は、硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込ま
れて実行されると、検査硬貨の極座標フーリエ画像デー
タからパワースペクトル成分を排除し位相成分のみを残
し、これと予め用意されたマスター硬貨の極座標フーリ
エ画像データの位相成分との相互相関をとり相互相関デ
ータを生成させ、相互相関データの値が最大値となる回
転角度を検出させる認識制御を行わせ、硬貨検査装置に
マスター硬貨像に対する検査硬貨像の回転角θsを検出
させる。 (2)記録媒体に記録された硬貨検査制御プログラム
は、硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込ま
れて実行されると、上記(1)により検出されたマスタ
ー硬貨像に対する検査硬貨像の回転角θsを用いて、検
査硬貨像をθsだけ回転させマスター硬貨像からの回転
ずれを補正させ、刻印検査手段によりパターンマッチン
グを行わせ、マスター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否
かを判定させることにより、検査硬貨像の向きに関わら
ず硬貨検査装置に識別を行わせることを可能とならしめ
るとともに、硬貨検査装置の識別精度を向上させる。 (3)記録媒体に記録された硬貨検査制御プログラム
は、硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込ま
れて実行されると、検査硬貨像の回転ずれを補正した後
にパターンマッチングを実効させるため、検査硬貨のマ
スター硬貨に対する刻印の位置ずれ量を高い精度で検出
することを可能とする。
【0021】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
5に記載の記録媒体であって、a.回転ずれを補正した
検査硬貨の画像データをフーリエ変換した検査硬貨のフ
ーリエ画像データを生成し、b.検査硬貨のフーリエ画
像データの位相成分と予め用意されたマスター硬貨のフ
ーリエ画像データの位相成分との相互相関関数を計算す
ることにより相互相関データを生成し、c.相互相関デ
ータの最大値を一致判定閾値と比較しマスター硬貨と検
査硬貨とが同じ種類か否かを判定し検査硬貨の種類を識
別する処理及び/又は前記相互相関データの最大値を与
える座標の原点からの幾何学距離を算出することにより
刻印の位置ずれ量を検出する処理を実行させるための硬
貨検査制御プログラムが記録されたことを特徴とする構
成を備えたものであり、この構成により、以下のような
作用が得られる。 (1)記録媒体に記録された硬貨検査制御プログラム
は、硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込ま
れて実行されると、検査硬貨のフーリエ画像データの位
相成分と予め用意されたマスター硬貨のフーリエ画像デ
ータの位相成分との相互相関データを生成させ、相互相
関データの最大値と一致判定閾値とを比較することによ
りマスター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定さ
せることにより、検査硬貨像のパターンとマスター硬貨
像のパターンとはフーリエ画像データの位相成分のみで
比較判定させるため、硬貨検査装置の硬貨の識別精度を
向上させる。 (2)記録媒体に記録された硬貨検査制御プログラム
は、硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込ま
れて実行されると、相互相関データの最大値と一致判定
閾値とを比較することにより識別判定させるため、検査
硬貨の刻印位置がマスター硬貨の刻印位置に対しずれて
いる場合にも、刻印位置のずれによる影響を低減させ、
硬貨検査装置の硬貨の識別精度を向上させる。 (3)記録媒体に記録された硬貨検査制御プログラム
は、硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込ま
れて実行されると、相互相関データの最大値を与える点
の原点に対する幾何学距離を算出する処理を行わしめ、
硬貨検査装置の硬貨の刻印の位置ずれ量を高い精度で検
出させることができる。
【0022】以下に本発明の一実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
硬貨検査装置の装置構成を表すブロック図である。図1
において、100は検査対象である検査硬貨、101は
検査硬貨100を照射するLED照明、102は検査硬
貨100を撮像しその画像データを出力するCCDカメ
ラ、103はCCDカメラ102から入力される検査硬
貨100の画像データを処理し硬貨検査のための演算等
を行うCPU、104はROM、105はRAM、10
6は磁気ディスク装置や光ディスク装置等の外部記憶装
置、107はキーボード、108はCPU103から出
力される識別結果や刻印位置ずれ量の検出結果やCCD
カメラ102により取り込んだ検査硬貨100の画像デ
ータ等を表示する表示装置、109はCCDカメラ10
2や外部記憶装置106の入出力やキーボード107か
らの入力や表示装置108への出力を制御するインタフ
ェース、110は検査硬貨100をCCDカメラ102
の真下の位置に運搬するベルトコンベヤ、111は検査
硬貨100がCCDカメラ102の真下にあることを検
出する位置センサである。
【0023】CPU103はROM104や外部記憶装
置106に記憶されている硬貨検査制御プログラムに従
って硬貨の検査の制御を行う。また、外部記憶装置10
6には硬貨検査の制御を行う上で必要な各種のデータを
適宜記憶する。インタフェース109にはキーボード1
07と表示装置108とが接続されており、キーボード
107から硬貨の検査開始の指示などがインタフェース
109を通してCPU103に入力され、表示装置10
8には検査結果や読み込んだ硬貨の画像データなどが表
示される。更に、位置センサ111は、インタフェース
109を介してCPU103に接続されており、検査硬
貨100がCCDカメラ102の真下に達したとき、検
出信号をCPU103に送る。
【0024】以上のように構成された本実施の形態の硬
貨検査装置について、以下その硬貨検査方法について説
明する。図2は実施の形態1の硬貨検査方法を示すフロ
ーチャートであり、図3は硬貨像の外縁部の検出方法を
説明する図であり、図4は硬貨像の外縁座標を示す図で
あり、図5は実施の形態1の硬貨検査方法における硬貨
像の回転ずれ角の算出方法を示すフローチャートであ
り、図6は実施の形態1の硬貨検査方法におけるパター
ンマッチング及びパターンの位置ずれ検出を行う方法を
示すフローチャートである。
【0025】硬貨識別を行うに先立ち、検査準備工程と
して、識別時の比較対象とするための硬貨(以下、マス
ター硬貨とよぶ。)をCCDカメラ102で撮像するこ
とにより得られた画像データ(以下、マスター画像デー
タと呼ぶ。)gm(x,y)と、その画像データを、マ
スター硬貨像の中心を原点とする極座標表示に変換した
画像データ(以下、極座標表示されたマスター画像デー
タと呼ぶ。)fm(r,θ)を算出し、さらに、極座標
表示されたマスター画像データfm(r,θ)をフーリ
エ変換した画像データである極座標フーリエ画像データ
m(ξ,η)の位相成分exp[−jφFm(ξ,
η)]、及びマスター画像データgm(x,y)をフー
リエ変換した画像データである直交座標フーリエ画像デ
ータGm(υ,ω)の位相成分exp[−jφGm(υ,
ω)]を抽出し、外部記憶装置106又はRAM105
に記憶させておく。
【0026】以上のような準備の上、まず、LED照明
101により検査硬貨100に光線を照射しておく。使
用者はキーボード107から実行の指示をCPU103
に入力し、硬貨検査制御プログラムを実行させる。次
に、ベルトコンベヤ110に検査硬貨100を載せ、検
査硬貨100をCCDカメラ102の下部へ移動させ
る。硬貨検査制御プログラムが実行されると、CPU1
03は、まず、位置センサ111が検査硬貨100を検
出するまで待機する(S1)。検査硬貨100がCCD
カメラ102の下部に移動し、位置センサ111がそれ
を検出し、検出信号をCPU103に送ると、CPU1
03は、CCDカメラ102により検査硬貨100を撮
像し、その画像データ(以下、検査硬貨画像データと呼
ぶ。)gs(x’,y’)を得る(S2)。得られた検
査硬貨画像データはCPU103に送られる。次に、C
PU103は、CCDカメラ102により得られた検査
硬貨画像データgs(x’,y’)から検査硬貨像の外
縁座標を検出し(S3)、その値から検査硬貨像の中心
座標(x0,y0)を算出する(S4)。ここで得られた
検査硬貨像の中心座標(x0,y0)を原点として、新た
な座標系(x,y)=(x’−x0,y’−y0)に変換
する。次いで、CPU103は、検査硬貨画像データg
s(x,y)を、(数2)と同様にして、ステップS4
で算出された検査硬貨像の中心座標を原点とする極座標
に変換し極座標表示された検査硬貨画像データf
s(r,θ)を算出する(S5)。この極座標表示され
た検査硬貨画像データfs(r,θ)と予め用意した極
座標表示されたマスター硬貨画像データfm(r,θ)
とのフーリエ位相相関法によるパターンマッチングを行
い、マスター硬貨画像データgm(x,y)のマスター
硬貨像に対する検査硬貨画像データgs(x,y)の検
査硬貨像の回転ずれ角θsを算出する(S6)。
【0027】このようにして得られた検査硬貨像の回転
ずれ角θsにより、測定された検査硬貨画像データg
s(x,y)を検査硬貨像の中心座標を中心として角度
θsだけ回転させ、回転ずれ角が補正された検査硬貨画
像データ(以下、回転検査硬貨画像データと呼ぶ。)h
s(x,y)を算出する(S7)。最後に、CPU10
3は、回転検査硬貨画像データhs(x,y)とマスタ
ー硬貨画像データgm(x,y)とでフーリエ位相相関
法によるパターンマッチングを行い、回転検査硬貨画像
データhs(x,y)の検査硬貨像の刻印位置ずれ量le
を検出し、その値を表示装置108に出力すると共に、
刻印ずれ補正をした回転検査硬貨画像データh s(x,
y)とマスター硬貨画像データgm(x,y)とのパタ
ーンの相関値Rを求め(S8)、求めた相関値Rを一致
判定閾値(検査硬貨とマスター硬貨とが同一の種類であ
るか否かを判定するための相関値Rの閾値)R0と比較
することにより、検査硬貨がマスター硬貨と同一の種類
のものであるかどうかを識別し、判定結果を表示装置1
08に出力する(S9)。ここで、一致判定閾値R
0は、多くの検査サンプル硬貨の認識実験を行うことに
より決める。
【0028】以上が、本実施の形態の硬貨検査方法の全
体的な流れであるが、以下、各ステップについてさらに
詳細に説明する。まず、図2のステップS4における、
硬貨画像データから硬貨像の外縁座標を検出する方法及
び中心座標を算出する方法について図3及び図4を参照
しながら説明する。図3(a)に示したように、CPU
103は、検査硬貨画像データgs(x,y)のx軸方
向に検査硬貨像を切る複数の線y=yLi(i=1,2,
・・・,N。図3(a)の線Lx1〜LxN)及び検査硬貨
画像データgs(x,y)のy軸方向に検査硬貨像を切
る複数の線x=xtj(j=1,2,・・・,N)。図3
(a)の線Ly1〜LyN)に沿って、図3(a)の矢印で
示した方向に向かって画像の濃度値ρ(x,y)を走査
し、例えば、以下のような各手法により検査硬貨像の外
縁座標を検出する。 濃度値ρ(x,y)がある閾値ρ0を最初に超えた点
1を検査硬貨像の外縁座標として検出する(図3
(b)参照)。 濃度値ρ(x,y)の微分ρ'(x,y)がある閾値
ρ0'を最初に超えた点P2を検査硬貨像の外縁座標とし
て検出する(図3(c)参照)。 濃度値ρ(x,y)の二階微分ρ"(x,y)がゼロ
クロスする点P3を検査硬貨像の外縁座標として検出す
る(図3(d)参照)。
【0029】また、検査硬貨像の外縁座標の検出処理に
先立ち、検査硬貨像の外縁を強調させるために画像デー
タをラプラシアンフィルタにかけ、その後、上記〜
のような検査硬貨像の外縁座標の検出の処理を行うよう
にしてもよい。このようにして得られた検査硬貨像の外
縁座標には、以下、図4に示したような符号を付けて呼
ぶこととする。以上のように得られた検査硬貨像の外縁
座標(xR1,yL1),(xR2,yL2),・・・,
(xRN,yLN),(xL1,yL1),・・・,(xLN,y
LN),(xt1,yt1),・・・,(xtN,ytN),(x
t1,yd1),・・・,(xtN,ydN)から、例えば(数
5)の計算により検査硬貨の中心座標(x0,y0)を算
出する。
【数5】
【0030】次に、図2のステップS6における、極座
標表示された硬貨画像データと極座標表示されたマスタ
ー硬貨画像データとのフーリエ位相相関法によるパター
ンマッチングを使用した回転ずれ角の検出方法につい
て、図5を参照しながら説明する。まず、CPU103
は、(数6)により、ステップS5(図2参照)におい
て得られた極座標表示された検査硬貨画像データf
s(r,θ)のフーリエ変換を行い、極座標表示された
検査硬貨画像データのフーリエ画像Fs(ξ,η)を得
る(S101)。
【数6】 ここで、(数6)において、exp[−jφFs(ξ,
η)]はFs(ξ,η)の位相成分を表している。
【0031】次に、極座標表示された検査硬貨画像デー
タのフーリエ画像Fs(ξ,η)の位相成分exp[−
jφFs(ξ,η)]のみを抽出し(S102)、外部記
憶装置106又はRAM105に予め記憶されている極
座標表示された検査硬貨画像データのフーリエ画像Fm
(ξ,η)の位相成分exp[−jφFm(ξ,η)]と
の相互相関関数gp(r,θ)(すなわち、exp[−
jφFs(ξ,η)]exp[jφFm(ξ,η)]の逆フ
ーリエ変換)を(数7)により計算する(S103)。
【数7】 次いで、ステップS103で得られた相互相関関数gp
(r,θ)が最大となる点(r,θ)を検索しその点に
おけるθの値を求め、これを検査硬貨像の回転ずれ角θ
sとする(S104)。このようにして、検査硬貨像の
マスター硬貨像に対する回転ずれ角θsを求めることが
できる。
【0032】尚、図2のステップS5及びステップS6
において、検査硬貨画像データgs(x,y)の極座標
表示への変換、及び極座標表示された検査硬貨画像デー
タf s(r,θ)と極座標表示されたマスター硬貨画像
データfm(r,θ)とのフーリエ位相相関法によるパ
ターンマッチングを用いた検査硬貨像の回転ずれ角θs
の検出は、画像データ全体について行う必要はなく、硬
貨像(検査硬貨像又はマスター硬貨像)の中心位置から
半径R1以上R2以下の画像データについて行えばよい。
また、ステップS101におけるフーリエ変換は、検査
硬貨像の半径方向について行う必要はなく、検査硬貨像
の円周方向についてのみ行うようにしてもよい。すなわ
ち、検査硬貨画像データfs(r,θ)及びマスター硬
貨画像データfm(r,θ)はθに関してフーリエ級数
展開ができて、(数8)〜(数11)のようになるの
で、
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】 これらのフーリエ係数Fs(r,η)、Fm(r,η)の
位相成分の相互相関関数g(r,θ)を(数12)によ
り求める。
【数12】 さらに、g(r,θ)を半径方向に積分し、(数13)
によりg(θ)求め(この際、R1、R2は0よりも大き
く、各硬貨像の半径以下の値とする)、このg(θ)を
最大とするθの値を検査硬貨像の回転ずれ角θsとすれ
ばよい。
【数13】 このようにすることで、CPU103が計算に要する時
間を短縮することが可能となる。
【0033】次に、図2のステップS8における、マス
ター硬貨画像データと回転検査硬貨画像データとのパタ
ーンマッチングを行い検査硬貨像の刻印ずれを検出・補
正し相関値Rを算出する方法について、図6を参照しな
がら説明する。まず、CPU103は、回転検査硬貨画
像データhs(x,y)のフーリエ変換を行い、そのフ
ーリエ画像Hs(υ,ω)を算出し(S201)、更
に、フーリエ画像Hs(υ,ω)の位相成分exp[−
jφHs(υ,ω)]を抽出する(S202)。
【数14】 次に、予め外部記憶装置106又はRAM105記憶さ
れているマスター画像の直交フーリエ画像データG
m(υ,ω)の位相成分exp[−jφGm(υ,ω)]
との相互相関関数(すなわち、exp[−jφHs(υ,
ω)]exp[jφ Gm(υ,ω)]の逆フーリエ変換)
p(x,y)を算出する(S203)。
【数15】 次いで、このgp(x,y)が最大となる点(xe
e)を求める(S204)。このとき、検査硬貨像の
刻印位置ずれ量leは(数16)で表される。
【数16】 また、マスター硬貨像に対する検査硬貨像の相関値はg
p(xe,ye)であり、これを認識判定のための相関値
Rとして出力する(S205)。
【0034】尚、ステップS8において、上記フーリエ
位相相関法による検査硬貨像の刻印位置ずれ量leの検
出及び相関値Rの検出は、硬貨像(検査硬貨像及びマス
ター硬貨像)の全体について行う必要はなく、硬貨のパ
ターンの識別が十分な精度で行われる程度の画像データ
の部分領域のみを用いて行えばよい。これにより、CP
U103の計算に要する時間を短縮することが可能とな
る。
【0035】最後に、検査前にマスター硬貨をCCDカ
メラ102により撮像し、CPU103がその極座標フ
ーリエ画像データFm(ξ,η)の位相成分exp[−
jφF m(ξ,η)]、及び直交座標フーリエ画像データ
m(υ,ω)の位相角成分exp[−jφGm(υ,
ω)]を計算し、外部記憶装置106又はRAM105
に記憶させる検査準備行程について説明する。図7は検
査準備行程を示すフローチャートである。まず、CPU
103は、CCDカメラ102により撮像したマスター
硬貨のマスター画像データgm(x,y)を、ステップ
S1〜S5と同様にして、極座標表示されたマスター画
像データfm(r,θ)を算出する(S301〜S30
4)。さらに、ステップS101〜S102と同様にし
て、極座標表示されたマスター画像データfm(r,
θ)をフーリエ変換し、極座標フーリエ画像データFm
(ξ,η)を求め、その位相成分exp[−jφ
Fm(ξ,η)]を算出する(S305〜S306)。C
PU103は、上記算出した極座標フーリエ画像データ
m(ξ,η)の位相成分exp[−jφFm(ξ,
η)]を外部記憶装置106又はRAM105に記憶さ
せる(S306)。次に、CPU103は、ステップS
201〜S202と同様にして、マスター画像データg
m(x,y)をフーリエ変換し、直交座標フーリエ画像
データGm(υ,ω)を算出し、その位相成分exp
[−jφGm(υ,ω)]を抽出し、外部記憶装置106
又はRAM105に記憶させる(S307〜S30
8)。
【0036】尚、上記本実施の形態においては、検査硬
貨の画像データから硬貨識別処理を実行するプログラム
をROM104又は外部記憶装置106に予め記憶させ
るようにしたが、フロッピー(登録商標)ディスクやC
D−ROMなどの記録媒体にプログラムを記録してお
き、これらの記録媒体を使用者に配布し、外部記憶装置
106やRAM105にインストールさせるようにして
もよい。更に、インターネット、その他のネットワーク
を介してプログラムを伝送して外部記憶装置106やR
AM105にインストールされるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下のよ
うな有利な効果を得ることができる。請求項1に記載の
硬貨検査装置によれば、以下のような効果が得られる。 (1)マスター硬貨像に対する検査硬貨像の回転角を検
出し補正することが可能な硬貨検査装置を提供すること
ができる。 (2)検出されたマスター硬貨像に対する検査硬貨像の
回転角θsを用いて、検査硬貨像をθsだけ回転させマス
ター硬貨像からの回転ずれを補正し、パターンマッチン
グを行い、マスター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否か
を判定することにより、検査硬貨像の向きに関わらず識
別を行うことが可能で、硬貨の識別精度の高い硬貨検査
装置を提供することができる。 (3)刻印検出手段が検査硬貨像の回転ずれを補正した
後にパターンマッチングを行うので、検査硬貨のマスタ
ー硬貨に対する刻印の位置ずれ量を高い精度で検出する
ことが可能な硬貨検査装置を提供することができる。
【0038】請求項2に記載の硬貨検査装置によれば、
以下のような効果が得られる。 (1)検査硬貨のフーリエ画像データの位相成分と予め
用意されたマスター硬貨のフーリエ画像データの位相成
分との相互相関データを生成し、相互相関データの最大
値と一致判定閾値とを比較することによりマスター硬貨
と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定することにより、
検査硬貨像のパターンとマスター硬貨像のパターンとは
フーリエ画像データの位相成分のみで比較判定されるた
め、識別精度の高い硬貨検査装置を提供することができ
る。 (2)検査硬貨像とマスター硬貨像の相互相関データの
最大値と一致判定閾値とを比較することにより識別判定
するため、検査硬貨の刻印位置がマスター硬貨の刻印位
置に対しずれている場合にも、刻印位置のずれによる影
響は低減され、硬貨の識別精度の高い硬貨検査装置を提
供することができる。 (3)刻印位置ずれ量判定手段が相互相関データの最大
値を与える点の原点に対する幾何学距離を算出するた
め、高い精度で刻印の位置ずれ量を検出することが可能
な硬貨検査装置を提供することができる。
【0039】請求項3に記載の硬貨検査方法によれば、
以下のような効果が得られる。 (1)マスター硬貨像に対する検査硬貨像の回転角を検
出し補正することが可能な硬貨検査方法を提供すること
ができる。 (2)検出されたマスター硬貨像に対する検査硬貨像の
回転角θsを用いて、検査硬貨像をθsだけ回転させマス
ター硬貨像からの回転ずれを補正し、パターンマッチン
グを行い、マスター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否か
を判定することにより、検査硬貨像の向きに関わらず識
別を行うことが可能で、硬貨の識別精度の高い硬貨検査
方法を提供することができる。 (3)検査硬貨像の回転ずれを補正した後にパターンマ
ッチングを行うので、検査硬貨のマスター硬貨に対する
刻印の位置ずれ量を高い精度で検出することが可能な硬
貨検査方法を提供することができる。
【0040】請求項4に記載の硬貨検査方法によれば、
以下のような効果が得られる。 (1)検査硬貨のフーリエ画像データの位相成分と予め
用意されたマスター硬貨のフーリエ画像データの位相成
分との相互相関データを生成し、相互相関データの最大
値と一致判定閾値とを比較することによりマスター硬貨
と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定することにより、
検査硬貨像のパターンとマスター硬貨像のパターンとは
フーリエ画像データの位相成分のみで比較判定されるた
め、識別精度の高い硬貨検査方法を提供することができ
る。 (2)検査硬貨像とマスター硬貨像の相互相関データの
最大値と一致判定閾値とを比較することにより識別判定
するため、検査硬貨の刻印位置がマスター硬貨の刻印位
置に対しずれている場合にも、刻印位置のずれによる影
響は低減され、識別精度の高い硬貨検査方法を提供する
ことができる。 (3)相互相関データの最大値を与える点の原点に対す
る幾何学距離を算出することにより、高い精度で刻印の
位置ずれ量を検出することができる。
【0041】請求項5に記載の記録媒体によれば、以下
のような効果が得られる。 (1)硬貨検査装置が備えるコンピュータに読み込み実
行させることにより、マスター硬貨像に対する検査硬貨
像の回転角を検出し補正させることを可能とする硬貨検
査制御プログラムが記録された記録媒体を提供すること
ができる。 (2)硬貨検査装置が備えるコンピュータに読み込み実
行させることにより、検出されたマスター硬貨像に対す
る検査硬貨像の回転角θsを用いて、検査硬貨像をθs
け回転させマスター硬貨像からの回転ずれを補正させ、
パターンマッチングを行わせ、マスター硬貨と検査硬貨
とが同じ種類か否かを判定させることにより、検査硬貨
像の向きに関わらず硬貨検査装置に識別を行うことを可
能とならしめ、硬貨検査装置の識別精度を向上させるこ
とを可能とする硬貨検査制御プログラムが記録された記
録媒体を提供することができる。 (3)硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込
まれて実行されることにより、検査硬貨像の回転ずれを
補正した後にパターンマッチングを実効させるため、検
査硬貨のマスター硬貨に対する刻印の位置ずれ量を高い
精度で検出することを可能とならしめる硬貨検査制御プ
ログラムが記録された記録媒体を提供することができ
る。
【0042】請求項6に記載の記録媒体によれば、以下
のような効果が得られる。 (1)硬貨検査装置が備えるコンピュータに読み込み実
行させることにより、検査硬貨のフーリエ画像データの
位相成分と予め用意されたマスター硬貨のフーリエ画像
データの位相成分との相互相関データを生成させ、相互
相関データの最大値と一致判定閾値とを比較することに
よりマスター硬貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定
させることにより、検査硬貨像のパターンとマスター硬
貨像のパターンとはフーリエ画像データの位相成分のみ
で比較判定させるため、硬貨検査装置の識別精度を向上
させることを可能とする硬貨検査制御プログラムが記録
された記録媒体を提供することができる。 (2)硬貨検査装置に検査硬貨像とマスター硬貨像の相
互相関データの最大値と一致判定閾値とを比較させるこ
とにより識別判定させるため、検査硬貨の刻印位置がマ
スター硬貨の刻印位置に対しずれている場合にも、刻印
位置のずれによる影響を低減させ、硬貨検査装置の識別
精度を向上させることを可能とする硬貨検査制御プログ
ラムが記録された記録媒体を提供することができる。 (3)硬貨検査装置に備えられたコンピュータに読み込
まれて実行されると、相互相関データの最大値を与える
点の原点に対する幾何学距離を算出する処理を行わせ、
硬貨検査装置の硬貨の刻印の位置ずれ量を高い精度で検
出することを可能とする硬貨検査制御プログラムが記録
された記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における硬貨検査装置の
装置構成を表すブロック図
【図2】実施の形態1の硬貨検査方法を示すフローチャ
ート
【図3】(a)硬貨像と外縁部の検出時の走査方向を表
す図 (b)硬貨の外縁の濃度値のx軸又はy軸方向での変化
と判定閾値の関係を表す図 (c)硬貨の外縁の濃度微分値のx軸又はy軸方向での
変化と判定閾値の関係を表す図 (d)硬貨の外縁の濃度二階微分値x軸又はy軸方向で
の変化と判定閾値の関係を表す図
【図4】硬貨像の外縁座標を示す図
【図5】実施の形態1の硬貨検査方法における硬貨像の
回転ずれ角の算出方法を示すフローチャート
【図6】実施の形態1の硬貨検査方法におけるパターン
マッチング及びパターンずれ検出を行う方法を示すフロ
ーチャート
【図7】検査準備行程を示すフローチャート
【図8】イ号公報に開示された貨幣識別装置の装置構成
を示すブロック図
【図9】(a)硬貨の刻印のオフセットがない場合の検
査硬貨の画像 (b)硬貨の刻印のオフセットがない場合の極座標変換
した検査硬貨の画像 (c)硬貨の刻印のオフセットがある場合の検査硬貨の
画像 (d)硬貨の刻印のオフセットがある場合の極座標変換
した検査硬貨の画像 (e)硬貨の刻印のオフセットがある場合の極座標変換
した検査硬貨の画像の歪み方向を表す図
【符号の説明】
100 検査硬貨 101 LED照明 102 CCDカメラ 103 CPU 104 ROM 105 RAM 106 外部記憶装置 107 キーボード 108 表示装置 109 インタフェース 110 ベルトコンベヤ 111 位置センサ 201 画像入力装置 202 中心点検出装置 203 座標変換装置 204 フーリエ変換装置 205 パターン識別装置
フロントページの続き Fターム(参考) 3E002 AA06 BD01 CA02 CA03 CA06 CA15 EA05 5B057 AA01 CA12 CA16 CD03 CD18 CE06 DA03 DB02 DC02 DC34 5L096 AA06 BA03 BA18 EA16 EA28 FA23 FA34 FA62 FA69 GA05 HA09 JA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査硬貨の表面模様を撮像し検査硬貨の画
    像データを生成する撮像手段と、前記検査硬貨の画像デ
    ータを極座標表示に変換することにより検査硬貨の極座
    標画像データを生成する極座標変換手段と、前記検査硬
    貨の極座標画像データをフーリエ変換することにより検
    査硬貨の極座標フーリエ画像データを生成する極座標フ
    ーリエ画像生成手段と、前記検査硬貨の極座標フーリエ
    画像データの位相成分と予め用意されたマスター硬貨の
    極座標フーリエ画像データの位相成分との相互相関関数
    を計算することにより相互相関データを生成する相互相
    関演算手段と、前記相互相関データの値を最大とならし
    める回転角を検出することにより前記マスター硬貨の画
    像データ中のマスター硬貨像に対する前記検査硬貨の画
    像データ中の検査硬貨像の回転ずれ角を検出する回転ず
    れ角検出手段と、前記検査硬貨の画像データを前記回転
    ずれ角だけ回転させることにより回転ずれを補正した検
    査硬貨の画像データを生成する回転ずれ補正手段と、前
    記回転ずれを補正した検査硬貨の画像データと前記マス
    ター硬貨の画像データとのパターンマッチングを行い前
    記マスター硬貨と前記検査硬貨とが同じ種類か否かを判
    定し識別検査を行う及び/又は検査硬貨の刻印の位置ず
    れ量を出力する刻印検査手段と、を備えたことを特徴と
    する硬貨検査装置。
  2. 【請求項2】前記刻印検査手段は、a.前記回転ずれを
    補正した検査硬貨の画像データをフーリエ変換すること
    により検査硬貨のフーリエ画像データを生成するフーリ
    エ画像生成手段と、b.前記検査硬貨のフーリエ画像デ
    ータの位相成分と予め用意されたマスター硬貨のフーリ
    エ画像データの位相成分との相互相関関数を計算するこ
    とにより相互相関データを生成する相関データ生成手段
    と、c.前記相互相関データの最大値を一致判定閾値と
    比較することにより前記マスター硬貨と前記検査硬貨と
    が同じ種類か否かを判定する閾値判定手段、及び/又は
    前記相互相関データの最大値を与える座標の原点からの
    幾何学距離を算出し出力する刻印位置ずれ量検出手段
    と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨検
    査装置。
  3. 【請求項3】検査硬貨の表面模様を撮像し検査硬貨の画
    像データを生成し、前記検査硬貨の画像データを極座標
    表示に変換することにより検査硬貨の極座標画像データ
    を生成し、前記検査硬貨の極座標画像データをフーリエ
    変換することにより検査硬貨の極座標フーリエ画像デー
    タを生成し、前記検査硬貨の極座標フーリエ画像データ
    の位相成分と予め用意されたマスター硬貨の極座標フー
    リエ画像データの位相成分との相互相関関数を計算する
    ことにより相互相関データを生成し、前記相互相関デー
    タの値を最大とならしめる回転角を検出することにより
    前記マスター硬貨の画像データ中のマスター硬貨像に対
    する前記検査硬貨の画像データ中の検査硬貨像の回転ず
    れ角を検出し、前記検査硬貨の画像データを前記回転ず
    れ角だけ回転させることにより回転ずれを補正した検査
    硬貨の画像データを生成し、前記回転ずれを補正した検
    査硬貨の画像データと前記マスター硬貨の画像データと
    のパターンマッチングを行うことで前記マスター硬貨と
    前記検査硬貨とが同じ種類か否かを判定し検査硬貨の種
    類を識別及び/又は前記検査硬貨の刻印の位置ずれ量を
    検出することを特徴とする硬貨検査方法。
  4. 【請求項4】a.前記回転ずれを補正した検査硬貨の画
    像データをフーリエ変換することにより検査硬貨のフー
    リエ画像データを生成し、b.前記検査硬貨のフーリエ
    画像データの位相成分と予め用意されたマスター硬貨の
    フーリエ画像データの位相成分との相互相関関数を計算
    することにより相互相関データを生成し、c.前記相互
    相関データの最大値を一致判定閾値と比較しマスター硬
    貨と検査硬貨とが同じ種類か否かを判定及び/又は前記
    相互相関データの最大値を与える座標の原点からの幾何
    学距離を算出することにより刻印の位置ずれ量を検出す
    ることを特徴とする請求項3に記載の硬貨検査方法。
  5. 【請求項5】検査硬貨の画像データを極座標表示に変換
    することにより検査硬貨の極座標画像データを生成し、
    前記検査硬貨の極座標画像データをフーリエ変換するこ
    とにより検査硬貨の極座標フーリエ画像データを生成
    し、前記検査硬貨の極座標フーリエ画像データの位相成
    分と予め用意されたマスター硬貨の極座標フーリエ画像
    データの位相成分との相互相関関数を計算することによ
    り相互相関データを生成し、前記相互相関データの値を
    最大とならしめる回転角を検出することにより前記マス
    ター硬貨の画像データ中のマスター硬貨像に対する前記
    検査硬貨の画像データ中の検査硬貨像の回転ずれ角を検
    出し、前記検査硬貨の画像データを前記回転ずれ角だけ
    回転させることにより回転ずれを補正した検査硬貨の画
    像データを生成し、前記回転ずれを補正した検査硬貨の
    画像データと前記マスター硬貨の画像データとのパター
    ンマッチングを行うことで前記マスター硬貨と前記検査
    硬貨とが同じ種類か否かを判定する処理及び/又は前記
    検査硬貨の刻印の位置ずれ量を検出する処理を実行させ
    るための硬貨検査制御プログラムが記録されたコンピュ
    ータ読みとり可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】a.前記回転ずれを補正した検査硬貨の画
    像データをフーリエ変換した検査硬貨のフーリエ画像デ
    ータを生成し、b.前記検査硬貨のフーリエ画像データ
    の位相成分と予め用意されたマスター硬貨のフーリエ画
    像データの位相成分との相互相関関数を計算することに
    より相互相関データを生成し、c.前記相互相関データ
    の最大値を一致判定閾値と比較しマスター硬貨と検査硬
    貨とが同じ種類か否かを判定し検査硬貨の種類を識別す
    る処理及び/又は前記相互相関データの最大値を与える
    座標の原点からの幾何学距離を算出することにより刻印
    の位置ずれ量を検出する処理を実行させるための前記硬
    貨検査制御プログラムが記録された請求項5に記載の記
    録媒体。
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