JP2000162434A - 偏光子及びその製造方法 - Google Patents

偏光子及びその製造方法

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JP2000162434A
JP2000162434A JP33722198A JP33722198A JP2000162434A JP 2000162434 A JP2000162434 A JP 2000162434A JP 33722198 A JP33722198 A JP 33722198A JP 33722198 A JP33722198 A JP 33722198A JP 2000162434 A JP2000162434 A JP 2000162434A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属粒子を分散させることなしに、均質性に
優れ、しかも安定した性能を有する偏光子及びその製造
方法を提供すること。 【解決手段】 透明基体2中に光吸収異方性を有する多
数の棒状金属体3が二次元規則配列を成す偏光子1と
し、棒状金属体3の短軸長さが5〜50nm、長軸長さ
が500〜50000nmであり、且つ互いに隣接する
棒状金属体3の間隔が50〜200nmであることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器,光記
録機器,光センサー等に使用される偏光子に関するもの
であり、特に光通信用機器に用いられる光アイソレータ
に好適に使用される偏光子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の偏光子は、例えばある種の溶液を
セル内に入れたもの、プラスチックに着色剤を入れたも
ののごとく着色イオンを利用した素子、基板上に誘電体
薄膜を多数積層し、多層薄膜の干渉を利用した素子、複
屈折の大きな結晶で構成されたグラントムソンプリズム
に代表される偏光プリズム、ブリュースター条件を利用
して偏光成分を分離するPBS(偏光ビームスプリッタ
ー)、あるいは高分子材料を一定方向に配向させ一方向
の偏光成分を吸収する偏光フィルムが主流であった。
【0003】ところが、上記着色イオンを利用した偏光
子は波長依存性が大きく、波長毎に最適な波長特性を有
するものを選択しなければならなかった。また、屈折率
の大きな結晶で構成された偏光子は、波長依存性は小さ
いが、加工が困難で素子寸法に制限があり、小型化し難
いなど、これまで小型で波長特性に優れたものはなかっ
た。
【0004】上述した偏光子に対して、最近、光通信用
デバイスとして偏光ガラスが使用されている。この偏光
ガラスは、例えば、透明なガラスを透明固体媒体とし、
この媒体中に楕円状の銀粒子を一定方向に揃えて分散さ
せ異方性を持たせた構造になっている(特公平2−40
619号公報等を参照)。
【0005】この偏光ガラスの製造方法は、まず銀及び
塩化物、臭化物及びヨウ化物よりなる群から選択された
少なくとも一つのハロゲン化物よりなるガラス用バッチ
を溶融し、必要とされる形状のガラス素地に成型する。
次に、前記ガラス素地を定められた状件にて熱処理を行
い、ガラス中にハロゲン化銀粒子を析出させる。さら
に、前記ガラス素地を定められた温度範囲において張力
を加えて延伸し、前記ハロゲン化銀粒子を伸長させ、張
力方向へ整列させる。最後に、上記伸長されたガラス素
地を定められた温度範囲において還元雰囲気中に暴露
し、ハロゲン化銀の一部を金属銀粒子に還元することに
よって偏光子を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の製造方法は、前者はハロゲン化銀から金属銀を析出す
るために、還元雰囲気中にて熱処理を行っている。これ
により、ガラス素地内に析出する金属銀の量を制御する
ことは困難であり、安定した光学特性を得ることが出来
なかった。そのため、このガラス素地を加熱延伸して
も、安定して且つ再現性良く偏光特性を得ることが困難
になる。
【0007】また、ガラス素地内の厚さ方向に温度分布
が存在することにより、中心部に金属銀に還元されなか
ったハロゲン化銀が残留し、これが透過率に悪影響を及
ぼすという問題もあった。
【0008】さらに、ハロゲン化銀粒子は金属銀に還元
される際、1/3程の体積収縮を伴うため、還元が行わ
れているガラス素地の表面部分はポーラスとなり、長期
信頼性においても問題があった。
【0009】そこで、ガラス等の誘電体基板上に真空蒸
着等の薄膜製造プロセスを利用して不連続な島状粒子層
と、ガラス等の誘電体層を交互に形成し、加熱延伸によ
って異方性を持たせるようにしたものが提案されている
(1990年電子情報通信学会秋季全国大会予稿集C−
212等を参照)。この偏光子は、上記島状の金属粒子
層における各島が金属粒子の役割を果たし、金属粒子を
分散させたものと同じ構造になる。
【0010】しかしながら、この方法では積層中に金属
粒子が誘電体層中へ拡散してしまい、安定した偏光特性
を得ることが難しく、特に、所望の波長において、十分
な消光比を得ることが難しかった。以上のように、これ
までの金属粒子分散によるガラス偏光子はガラス中への
金属粒子の分散の不均質、分散金属粒子の力学的な伸長
の不均質、金属粒子のガラス中への拡散と固溶による局
所的な不均質など均質性に問題があり、また積層タイプ
では工程が多くなり、歩留りにも問題があった。
【0011】そこで、本発明は金属粒子を分散させるこ
となしに、均質性に優れ、しかも安定した優れた性能を
有する偏光子及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の偏光子は、透明基体中に光吸収異方性を有
する多数の棒状金属体が二次元規則配列を成しており、
ほぼ等間隔で配列している。ここで、二次元規則配列と
は棒状金属体を横切るようにして切った切断面におい
て、棒状金属体が規則配列した様子を示すものであり、
ばらつきが2%以内の等間隔で棒状金属体が並んでいる
ものとする。また、棒状金属体の短軸長さが5〜50n
m、長軸長さが500〜50000nmであり、且つ互
いに隣接する棒状金属体の間隔が50〜200nmであ
ることを特徴とする。上記棒状金属体の数値範囲は、消
光比を40dB以上得ることができ、かつ光の散乱が生
じにくい好適範囲である。
【0013】なお、棒状金属体は単に柱状であればよ
く、端部において先細状になっていてもよい。
【0014】また、本発明の偏光子の製造方法は、透明
基体中に光吸収異方性を有する多数の棒状金属体を配列
させて成る偏光子の製造方法であって、多数の細孔が
(二次元)規則配列を成すポーラス体を形成する工程
と、前記細孔に金属を装填し棒状金属体を形成する工程
と、前記ポーラス体の一部を除去し棒状金属体を露出す
る工程と、前記棒状金属体を透明基体で包囲する工程と
を含むことを特徴とする。
【0015】ここで、透明基体としては、各種無機材料
及び有機材料が使用可能である。また、光吸収異方性を
有する棒状金属体は、Cu,Ni,Co,Mn,Fe,
Sn,Ag等の金属元素から1種以上が適宜選択され、
そのアスペクト比は特に10以上であって、幾何学的な
規則正しい二次元配列を成すものとする。
【0016】これらの構成により、当該基板は偏光子と
して機能し、良好な偏光特性を得ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき詳細に説明する。
【0018】図1に示すように、偏光子1は、ガラス,
結晶,プラスチックのうち一種以上から成る板状の透明
基体2に偏光部を設けたものである。この偏光部は基板
2の基体中に5〜200nmの等間隔をおいて多数形成
された、その直径が5〜50nm深さ500〜5000
0nmの細孔2cに、充填された棒状金属体3から構成
される。また、棒状金属体3の長軸方向は透明基体2の
両主面2a、2bに向いている。
【0019】ここで、上記透明基体2の透明とは偏光子
1の使用波長の光に対して透明という意味であり、透明
基体2には、シリカガラス、SrO−SiO2 系ガラ
ス、TiO2 −Bi2 3 系ガラス、Ta2 5 等の薄
膜誘電体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポ
リカーボネート(PC)等から1種以上が適宜選定され
る。また、光吸収異方性を有する棒状金属体3は、C
u,Ni,Co,Mn,Fe,Sn,Ag等の金属元素
から1種以上が適宜選択される。
【0020】このように構成された偏光子1は、基板2
の側面側から入射された光L1が、棒状金属体5の長軸
方向で光が吸収されるため、この長軸方向成分が除去さ
れた偏光光L2となって出射される。このような偏光特
性を有する偏光子1は、特に光アイソレータとして好適
に使用可能である。
【0021】以下、この偏光子1の製造方法の一例を、
図2(a)〜(f)に基づき説明する。
【0022】まず、図2(a)に示すように、例えばア
ルミニウムの基体13の陽極酸化によりポーラス状の酸
化皮膜(ポーラス体)11を形成する。このように形成
した皮膜(陽極酸化ポーラスアルミナ)11は、その膜
面にほぼ垂直に細孔11aが二次元規則配列したハニカ
ム構造をとる。このハニカム構造における孔の間隔、大
きさ、深さは陽極酸化の条件、例えば電解液の種類、濃
度、温度、印加電圧などのパラメータを適当に調節する
ことで制御可能である。なお、12は緻密なアルミナか
ら成るバリア層である。
【0023】次に、金属シリンンダ3の充填サイズに応
じて、図2(b)に示すようなポアーワイドニングを行
う。すなわち、図2(a)の細孔11aを適当な酸溶液
中に浸漬することによりその内径を広げ11bとする。
【0024】次いで、ポアーワイドニングを施したポー
ラスアルミナの細孔11b内に金属を充填する。これに
より、図2(c)に示すような細孔11bを鋳型とする
棒状金属体3の二次元規則配列が形成される。ここで、
金属の充填は電気めっき法や薄膜形成法等が利用できる
が、確実に金属を充填するためには電気めっき法が好適
である。
【0025】次に、アルミナ皮膜11の一部をエッチン
グにより除去し、図2(d)に示すような適当なアスペ
クト比になる長さに棒状金属体3のテクスチャリングを
行う。このテクスチャリング後、図2(e)に示すよう
に透明基体材料のオーバーコートを行い、棒状金属体3
を透明基体2で包囲する。このようなオーバーコートは
薄膜形成法を主に使用するが、ゾル−ゲル法等の比較的
低温なプロセスを行うとよい。
【0026】最後に、不要部分の除去と表面処理加工を
行なうことで、図2(f)に示すような所望の偏光子1
を得ることができる。
【0027】なお、アルミニウムを陽極酸化する例につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、例え
ばチタン、タンタル、ニオブ等の陽極酸化が好適に行え
る材料を用いてもよい。
【0028】また、透明基体中への棒状金属体の二次元
規則配列は、特に陽極酸化法によるハニカム構造の形
成、次に細孔中への金属微粒子の充填そしてエッチング
による酸化皮膜の除去、最後に透明基体材料のオーバー
コートと後処理工程により形成するのが、棒状金属体の
配列を精度良く形成する上で好適であるが、陽極酸化法
以外にLIGA(Lithographic Galvanoformung Abform
ung )などのリソグラフィ技術を用いて二次元配列を成
す細孔を形成してもよい。
【0029】また、金属微粒子の充填は電解めっき法が
好適であるが、スパッタ法や蒸着法等の各種薄膜形成法
でもよい。また、透明基体材料のオーバーコートは各種
薄膜形成法、例えばゾルゲル法やスパッター法、MOC
VD法等を用いる。また、後処理は表面処理とそれに引
き続く熱処理や加圧処理等を適宜用いてもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0031】〔例1〕30mm角で厚み1.0mmの板
状の金属アルミニウム(99.99%)を用意し、アセ
トンで脱脂後、3Nの水酸化ナトリウム溶液中で電解研
磨(温度15℃、電流密度40A/dm2 、電圧3V、
時間30秒、添加剤として酒石酸少量)を施し、ミラー
表面を形成した。
【0032】アルミニウムの陽極酸化は1.02mol
/lの硫酸溶液を用い、温度20℃、電圧17V、処理
時間10時間の条件で行った。この結果、細孔径が約6
nm、細孔間の間隔が約100nmで、上から観察する
と規則正しく蜂の巣状に配列したポーラス皮膜が生成さ
れていた。
【0033】次に、硫酸銅を主体とする電気めっき(硫
酸銅200g/l、硫酸50g/l、温度20℃、陽極
−含リン銅、陰極電流密度5A/dm2 、陽極電流密度
2A/dm2 、空気かくはん)を行った。その結果、細
孔は金属Cuの析出により、完全に充填され、棒状金属
体が形成された。
【0034】その後、アルマイト部分をりん酸クロム酸
混液でエッチングして、深さ30000nmのテクスチ
ャリングを施した。このようにして得られたサンプルを
ゾル−ゲル法を用いて、テクスチャリング部をオーバー
コートした。
【0035】ここで、その詳細を説明する。まず、TE
OS(エチルシリケート)を塩酸で加水分解してゾルと
した。このゾルにコロイダルシリカを混合した。続い
て、アンモニア水を添加し、混合ゾルのpHを4〜5に
調整したところで、当該サンプルを浸漬しゲル化させ
た。このようにして得られたウエットゲルを2〜3日間
熟成した後、60℃で7日間乾燥しドライゾルとした。
【0036】最後に、ドライゾルを800〜1000℃
で真空熱処理を行うことでガラス化を行った。その結
果、テクスチャリング部分は完全に透明ガラスでコート
されていた。
【0037】このようにして得られたサンプル基板から
不要部分を削除し、成形加工を行い3×3mmサイズの
偏光子を製作し、その偏光特性を測定したところ、消光
比50dB、挿入損失0.04dBと優れた特性値を示
した。
【0038】〔例2〕例1と同様な陽極酸化方法で、平
均約100nmの間隔で、径約6nmの孔を有するポーラス
アルミナを形成した。このポーラスアルミナを硫酸水溶
液中に浸漬し、ポアーワイドニングを行い、孔径を12
nmまで拡大した。
【0039】次に、拡大した孔中へ、例1と同様な電気
めっき法によりNiを析出させ、棒状金属体の形成を行
った。テクスチャリングは約50μm行った後、例1と
同様なガラスコートを施した。
【0040】このようにして作製した3×3mmの偏光
子の特性は、消光比51dB、挿入損失0.05dBと
優れた特性を示した。
【0041】〔例3〕陽極酸化用の電解液として濃度
0.75mol/lのシュウ酸を用い、温度20℃,電
圧50V,電流密度300A/m2 、処理時間15時間
の条件で陽極酸化を行った。この結果、細孔径が約30
nm、細孔間の間隔が約120nmで、最も規則正しい
2次元配列構造を有するポーラス皮膜が形成された。
【0042】次に、孔中へ例1と同様の電気めっき法を
用いてCoを析出させ、棒状金属体を形成した。テクス
チャリングは10000nm程度行った後、例1と同様
なガラスコートを施した。
【0043】このようにして作製した同サイズの偏光子
の偏光特性は、消光比55dB、挿入損失0.03dB
と優れた特性を有していた。
【0044】〔例4〕陽極酸化用の電解液として濃度
0.48mol/lのリン酸を用い、温度20℃,電圧
120V,処理時間1時間の条件で陽極酸化を行った。
この結果、細孔径が40nm程度、細孔間隔が約180
nmの蜂の巣状規則配列したポーラス皮膜が形成され
た。
【0045】次に、孔中に例1と同様な電気めっき法を
用いてMnを析出させ、棒状金属体を形成した。テクス
チャリングは約800nm程度行った後、TMOS(シ
リコンテトラメトキシド)のメタノール溶液に、硝酸ス
トロンチウムの水溶液を添加して調製した5SrO・9
5SiO2 (wt%)組成の溶液中に、当該サンプルを
浸漬しゲル化した。その後、約60℃で約1週間程度乾
燥した後、約450℃までは酸素中で、450〜900
℃まではHe中で熱処理を行うことでガラスコートを施
した。
【0046】このようにして作製した同サイズの偏光子
の偏光特性は、消光比53dB、挿入損失0.06dB
と優れた特性を有していた。
【0047】〔例5〕陽極酸化条件を例4と同様とし、
孔の拡大をシュウ酸水溶液中行い、孔径を約50nmと
した。次に、孔中に例1と同様な電気めっき法を用いて
Feを析出させ、棒状金属体を形成した。テクスチャリ
ングは約500nm程度行い、ガラスコートはチタニウ
ムテトライソプロポキシドのプロパノール溶液にアセチ
ルアセトンを加えたものに硝酸ビスマスの酢酸溶液を混
合して得たTiO2 −Bi2 3 系ゾルを用いて、デッ
プ・コーティング法により行った。デッピングは15回
繰り返して、熱処理は500〜800℃で行い、厚み約
1μmのガラスコートを施した。
【0048】このようにして作製した同サイズの偏光子
の偏光特性は、消光比50dB、挿入損失0.08dB
と優れた特性を有していた。
【0049】〔例6〕例3と同様な陽極酸化条件でポー
ラス皮膜を生成し、ついで孔中へSnを例1と同様な電
気めっき法を用いて析出させ、棒状金属体を形成した。
テクスチャリン01は20000nm程度行い、トルエン
中に10wt%溶解したPMMAをデップコートした。
【0050】このようにして作製した同サイズの偏光子
の偏光特性は、消光比40dB、挿入損失0.1dBと
実用レベルの特性を示した。
【0051】〔例7〕例3と同様な陽極酸化条件でポー
ラス皮膜を形成し、ついで孔中へAgを例1と同様な電
気めっき法で析出させ、棒状金属体を形成した。テクス
チャリングは約3000nm程度行い、これを基板とし
て平行マグネトロン型反応性DCダイオードスパッター
装置を用い、ターゲットはTa(50mmφ、99.9
9%)で、雰囲気Ar(6.0cc/min)+O2 (2.0
/min) 、ガス圧1.0Pa,電圧425V,電流密度
4.63mA/cm2 ,基板温度450℃,ターゲット−
基板間距離25mm,成長速度1.10μm/hの条件
で3時間スパッターを行った。
【0052】その結果、テクスチャリング部はTa2
5 の薄膜でコートされた。このようにして作製した同サ
イズの偏光子の偏光特性を評価したところ、消光比45
dB、挿入損失0.09dBと実用レベルの特性を示し
た。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による偏光
子及びその製造方法によれば、透明基体中に規則配列さ
れた棒状金属体により、従来方法では得難い、バラツキ
のほとんどない高い均質性を有する偏光子を提供するこ
とができる。
【0054】また、従来のような延伸工程や積層工程な
ど後工程での偏光特性に大きな影響を与える工程が全く
不要となることから、安定した品質と高い歩留まりが得
られ、ひいては低コストな優れた偏光子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる偏光子の一部破断斜視図であ
る。
【図2】(a)〜 (f)はそれぞれ本発明に係わる偏
光子の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1:偏光子 2:透明基体 3:棒状金属体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基体中に光吸収異方性を有する多数
    の棒状金属体がほぼ等間隔に配列されて成る偏光子であ
    って、前記棒状金属体の短軸長さが5〜50nm、長軸
    長さが500〜50000nmであり、且つ互いに隣接
    する棒状金属体の間隔が50〜200nmであることを
    特徴とする偏光子。
  2. 【請求項2】 透明基体中に光吸収異方性を有する多数
    の棒状金属体を配列させて成る偏光子の製造方法であっ
    て、多数の細孔が配列したポーラス体を形成する工程
    と、前記細孔に金属を充填し棒状金属体を形成する工程
    と、前記ポーラス体の一部を除去し前記棒状金属体を露
    出させる工程と、前記棒状金属体を透明基体で包囲する
    工程とを含むことを特徴とする偏光子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004168637A (ja) * 2002-10-09 2004-06-17 Agency For Science Technology & Research 基材上に圧電性厚膜を製造する方法
JP2010537274A (ja) * 2007-08-14 2010-12-02 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイション カーボンナノ粒子および金属ナノ粒子の双方を用いたタッチスクリーン

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