JP2000161248A - 油圧式ポンプ装置 - Google Patents

油圧式ポンプ装置

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JP2000161248A
JP2000161248A JP10341934A JP34193498A JP2000161248A JP 2000161248 A JP2000161248 A JP 2000161248A JP 10341934 A JP10341934 A JP 10341934A JP 34193498 A JP34193498 A JP 34193498A JP 2000161248 A JP2000161248 A JP 2000161248A
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JP
Japan
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hydraulic
pressure
discharge port
hydraulic oil
casing
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JP10341934A
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Masashi Ohira
将史 大平
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リリーフ装置を内蔵することによって、油圧
装置全体としての製造コストを低減することができると
ともに、その油圧装置をコンパクト化することができる
油圧式ポンプ装置を提供すること。 【解決手段】 吐出口側の作動油の圧力が定格油圧より
も高くなると、隙間セットプレート7が矢印E方向に撓
むことによってできた間隙Z2を介して吐出口側の作動
油が逃がされ、その吐出口側の作動油の圧力が減圧され
る。即ち、本外接歯車ポンプ1はリリーフ装置を内蔵し
たものであるので、この外接歯車ポンプ1を備えた油圧
装置においては、リリーフ装置を別体に設ける必要がな
く、油圧装置全体としての製造コストを低減することが
できるのである。また、リリーフ装置を別体に設ける必
要がない分、油圧装置をコンパクト化することができる
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、油圧式ポンプ装
置に関し、特に、リリーフ装置を内蔵することによっ
て、油圧装置全体としての製造コストを低減することが
できるとともに、その油圧装置をコンパクト化すること
ができる油圧式ポンプ装置を提供することを目的として
いる。
【0002】
【従来の技術】 図7に示すように、油圧装置100
は、通常、アクチュエータ装置101と制御装置102
と圧力源装置103とによって構成されている。アクチ
ュエータ装置101は、油圧を伸縮力や回転力に変換し
て別の装置に伝達する装置であり、油圧シリンダや油圧
モータによって構成されている。制御装置102は、油
圧の伝達方向や伝達速度を変える装置であり、方向切換
弁や流量調整弁などにより構成されている。圧力源装置
103は、制御装置102を介してアクチュエータ装置
101に作動油を送る装置であり、油圧式ポンプ装置
(油圧ポンプ)103aやリリーフ装置(リリーフ弁)
103bなどにより構成されている。なお、かかる油圧
装置100は、アクチュエータ装置101と制御装置1
02とを接続し、更に該制御装置102と圧力源装置1
03とを接続することによって油圧回路104を形成し
ている。油圧を伝達する媒体である作動油は、この油圧
回路104を通って各装置へ送られるのである。
【0003】かかる油圧装置100には、必ず、油圧回
路104の油圧が所定圧より高くなった場合に作動油を
タンク103cなどの別の場所へ逃がすリリーフ弁10
3bが設けられている。このリリーフ弁103bによっ
て、油圧回路104の油圧を一定に保持することがで
き、且つ、油圧装置100の油圧が所定圧よりも高くな
らないように規制することができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
したように油圧ポンプ103aとリリーフ弁103bと
は、別体に構成されている。このため、油圧ポンプ10
3aとリリーフ弁103bとを別々に設計および製造を
しなければならず、油圧装置100の製造コスト(設計
並びに製造に必要な費用および人的労力)を低減するた
めの大きな障害となってしまうという問題点があった。
また、油圧ポンプ103aとリリーフ弁103bとが別
体に構成されているため、油圧装置100を別の装置内
に取り付ける場合に、その取付スペースを確保すること
ができないことがあるという問題点があった。
【0005】そこで、案出されたのが本発明であって、
その目的とするところは、油圧装置全体としての製造コ
ストを低減することができるとともに、油圧装置をコン
パクト化することができる油圧式ポンプ装置を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の油圧式ポンプ装置は、ケース体と、
そのケース体内部に作動油を吸い込むための吸込口と、
その吸込口から吸い込まれた作動油を前記ケース体外部
へ吐出するための吐出口と、前記ケース体内部に回転可
能に配設され、回転運動により作動油を前記吸込口から
吸い込み前記吐出口から吐出する回転部材とを備えてお
り、更に、前記吐出口側の作動油の圧力が所定圧より高
くなった場合に、該吐出口側の作動油を前記ケース体内
の別の場所へ逃がすリリーフ装置を前記回転部材の回転
軸部に設けたものである。
【0007】この請求項1記載の油圧式ポンプ装置によ
れば、ケース体内部に回転可能に配設された回転部材の
回転運動によって、作動油が、吸込口から吸い込まれ、
吐出口から吐出される。かかる場合に、吐出口側の作動
油の圧力が所定値よりも高くなると、リリーフ装置によ
って、吐出口側の作動油がケース体内部の別の場所に逃
がされる。これにより、吐出口側の油圧が減圧されるの
である。
【0008】請求項2記載の油圧式ポンプ装置は、請求
項1記載の油圧式ポンプ装置において、前記リリーフ装
置は、前記回転部材の回転軸と略垂直な面に対して略平
行に該回転部材と所定の間隙を空けて配設された弾性材
より成り、前記吐出口側の作動油の圧力が所定圧より高
くなった場合に、該回転部材側とは反対側へ撓む第1側
板部材を備えている。
【0009】この請求項2記載の油圧式ポンプ装置によ
れば、請求項1記載の油圧式ポンプ装置と同様に作用す
る上、吐出口側の油圧が所定圧より高くなると、弾性材
より成る第1側板部材が、回転部材側とは反対側に撓
む。これにより、第1側板部材が回転部材とは反対側に
撓むことによってできた空間へ作動油が逃がされ、吐出
口側の作動油の圧力が減圧される。
【0010】請求項3記載の油圧式ポンプ装置は、請求
項1記載の油圧式ポンプ装置において、前記リリーフ装
置は、前記回転部材の回転軸と略垂直な面側に配設され
た第2側板部材と、その第2側板部材と前記回転部材と
の間隙を前記吐出口側の作動油の圧力に応じて調節する
調節部材とを備えている。
【0011】この請求項3記載の油圧式ポンプ装置によ
れば、請求項1記載の油圧式ポンプと同様に作用する
上、調節部材により、吐出口側の作動油の圧力に応じ
て、第2側板部材と回転部材との間隙が調節される。
【0012】請求項4記載の油圧式ポンプ装置は、請求
項3記載の油圧式ポンプ装置において、前記調節部材
は、前記第2側板部材を前記回転部材側へ付勢する弾性
材より成るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】 まず、本願発明と従来技術との
差異を明確にするために、従来技術について説明する。
図8は、油圧装置100に欠かすことができない装置の
1つである油圧ポンプ103aの側方断面図である。図
8に示すように、外接歯車ポンプ90には、ケーシング
91と、吸込口91aと、吐出口91bと、ドライブギ
ヤ92と、ドリブンギヤ93とが設けられている。
【0014】ケーシング91は、略O字状に形成されて
おり、軽金属合金などにより構成されている。このケー
シング91には、2つの開口が設けられており、作動油
の流れに対する上流側に吸込口91a、下流側に吐出口
91bが形成されている。この吸込口91aは、ケーシ
ング91の内部に作動油を吸い込むためのものであり、
一方、吐出口91bは、ケーシング91の内部から作動
油を吐出するためのものである。ドライブギヤ92は、
ケーシング91の内部に、駆動軸92aを回転中心とし
て回転可能に軸支されている。駆動軸92aは、モータ
105に接続されており、モータ105の回転に伴って
回転し、同時にドライブギヤ92を回転するためのもの
である。ドリブンギヤ93は、回転軸93aを回転中心
として回転可能に軸支されており、ドライブギヤ92と
噛合した状態でケーシング91の内部に配設されてい
る。
【0015】モータ105が回転すると、そのモータ1
05の回転に伴いドライブギヤ92が矢印A方向(図8
の紙面に対する時計方向)へ回転する。このドライブギ
ヤ92の回転に伴い、ドリブンギヤ93が矢印B方向
(図8の紙面に対する半時計方向)へ回転する。これら
ドライブギヤ92とドリブンギヤ93とが回転すると吸
込口91aから矢印C方向に作動油が吸い込まれ、ドラ
イブギヤ92の歯溝92cとドリブンギヤ93の歯溝9
3cとに作動油が充満される。この作動油は、ケーシン
グ91の内壁91cに沿って搬送され、ドライブギヤ9
2とドリブンギヤ93とが噛合することにより歯溝92
c,93cから押し出され、吐出口91bから矢印D方
向に吐出される。
【0016】一方、図9は、図8のVIIII−VII
II線における外接歯車ポンプ90の断面図である。な
お、外接歯車ポンプ90の理解を容易にするために、図
8のVIIII−VIIII線の断面図では現れない
(見えない)部分についても、図示している。
【0017】図9に示すように、外接歯車ポンプ90の
ケーシング91は、第1ケーシング91dと第2ケーシ
ング91eとが結合されて構成されている。この第1ケ
ーシング91dと第2ケーシング91eとの間には、ド
ライブギヤ92の駆動軸92aとドリブンギヤ93の回
転軸93aとに略垂直な側面95に対して所定の大きさ
(10〜20μm)の間隙Zを空けた状態で、隙間セッ
トプレート94が咬止されている。この隙間セットプレ
ート94と側面95との間隙Zに作動油が洩れ出して潤
滑油となることで、ドライブギヤ92およびドリブンギ
ヤ93とケーシング91(第1ケーシング91d及び第
2ケーシング91e)との間の焼き付きが防止されるの
である。
【0018】しかしながら、この隙間セットプレート9
4と側面95との間隙Zは10〜20μmと僅かであ
り、この間隙Zに洩れ出す作動油の量は微量である。こ
のため、間隙Zに洩れ出す作動油の量だけでは、アクチ
ュエータ装置101に加わる負荷が増大した場合に、吐
出口91b側の油圧が臨界点よりも高くなって、外接歯
車ポンプ90(即ち、油圧ポンプ103a)又は油圧回
路104が破裂してしまうのである。即ち、油圧装置1
00には、従来技術の外接歯車ポンプ90を備えた油圧
装置100には、必ず、リリーフ装置103bを設ける
必要がある。そして、このようにリリーフ装置を別体に
設けると、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明
したように、油圧装置100の製造コストを削減するた
めの大きな障害となってしまうという問題点が発生し、
更には、油圧装置100を別の装置内に取り付ける場合
に、その取付スペースを確保することができないことが
あるという問題点が発生するのである。
【0019】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、外接歯車ポンプなどの油圧ポンプに
リリーフ装置を内蔵したものである。この本発明の好ま
しい実施例について、添付図面を参照して説明する。以
下、上述した従来技術の外接歯車ポンプ90と同一の部
分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部
分のみを説明する。
【0020】図1は、油圧式ポンプ装置(油圧ポンプ)
の1種類である外接歯車ポンプ1の断面図である。図1
に示すように、外接歯車ポンプ1には、ケーシング2
と、シール3と、ドライブギヤ92と、駆動軸92a
と、ドリブンギヤ93と、回転軸93aと、第1ベアリ
ング4と、オイルシール5と、第2ベアリング6と、隙
間セットプレート7とが設けられている。
【0021】ケーシング2は、外接歯車ポンプ1の内部
に配設された部材を被覆し、囲うためのものであり、熱
膨張率が小さくて熱伝導率が高い軽金属合金からなって
いる。このケーシング2は、第1ケーシング2aと第2
ケーシング2bとが結合されて構成されている。第1ケ
ーシング2aと第2ケーシング2bとの当接面2cに
は、第2ケーシング2bに凹部2dが凹設されており、
その凹部2dには、シール3が装填されている。このシ
ール3は、当接面2cからケーシング2内の作動油が外
部に漏出してしまうことを防止するためのものである。
【0022】第1ベアリング4は、ドライブギヤ92が
取着されている駆動軸92aを軸支するためのものであ
り、第1ケーシング2aおよび第2ケーシング2bにそ
れぞれ1個ずつ取着されている。オイルシール5は、回
転運動部の密封をするためのものであり、第2ケーシン
グ2bに取着されている。具体的に説明すると、オイル
シール5は、駆動軸92aをケーシング2に組み付ける
場合に使用される組み付け穴8から、ケーシング2内の
作動油が外部に漏出してしまうことを防止するためのも
のである。第2ベアリング6は、ドリブンギヤ93が取
着されている回転軸93aを軸支するためのものであ
り、第1ケーシング2aおよび第2ケーシング2bにそ
れぞれ1個ずつ取着されている。
【0023】隙間セットプレート7は、弾性材(例え
ば、ゴムなど)により構成されており、第1ケーシング
2aと第2ケーシング2bとの間に、駆動軸92aと回
転軸93aとに略垂直な側面95に対して所定の間隙Z
を空けて、咬止されている。この隙間セットプレート7
と第1ケーシング2aとの間には、空隙Yが設けられて
いる。
【0024】次に、図2を参照して、上記のように構成
された外接歯車ポンプ1の動作について説明する。前記
したように、外接歯車ポンプ1の手前側(図2の紙面に
対する垂直上側)には吸込口91aが設けられており、
外接歯車ポンプ1の後方側(図2の紙面に対する垂直下
側)には吐出口91bが設けられている。外接歯車ポン
プ1は、吸込口91aから作動油を吸い込んで、吐出口
91bから作動油を吐出する。外接歯車ポンプ1には制
御装置とアクチュエータ装置とが接続されているので、
アクチュエータ装置に大きな負荷が加わると、外接歯車
ポンプ1の吐出口91b側の油圧が高くなる。
【0025】通常、外接歯車ポンプ1には、その外接歯
車ポンプ1を最適な効率で動作させるための定格油圧
(具体的には、175kg/cm2程度)が定められて
いる。吐出口91b側の作動油の油圧が定格油圧よりも
高くなると、隙間セットプレート7は弾性材により構成
されているので、その略中央部が矢印E方向へ撓む。こ
の隙間セットプレート7の略中央部が矢印E方向へ撓む
と、隙間セットプレート7と側面95との間隙Zが広が
ることによって吐出口91bと吸込口91aとが連通す
る。その広がってできた新たな間隙Z2を介して吐出口
91b側の作動油が逃がされて吸込口91a側に戻され
ることにより、吐出口91b側の作動油の圧力が減圧さ
れるのである。なお、かかる場合に、空隙Y側に存在し
た間隙Z2分の空気は、空気出入口(図示せず)から外
接歯車ポンプ1の外部へ逃がされている。
【0026】このように、吐出口91b側の作動油の圧
力が定格油圧よりも高くなると、隙間セットプレート7
が矢印E方向に撓むことによってできた間隙Z2を介し
て、吐出口91bと吸込口91aとが連通され吐出口9
1b側の作動油が逃がされる。これにより、その吐出口
91b側の作動油の圧力が減圧されるのである。即ち、
外接歯車ポンプ1はリリーフ装置を内蔵したものである
ので、本外接歯車ポンプ1を備えた油圧装置において
は、リリーフ装置(リリーフ弁)を別体に設ける必要が
無く、油圧装置全体としての製造コスト(設計並びに製
造に必要な費用および人的労力)を低減することができ
るのである。また、リリーフ装置を別体に設ける必要が
ない分、油圧装置をコンパクト化することができる。こ
のため、油圧装置を別の装置内に取り付ける場合に、そ
の油圧装置の取付スペースを確保しやすくなるのであ
る。更に、本外接歯車ポンプ1は、前記した外接歯車ポ
ンプ90の隙間セットプレート94を弾性材で構成され
た隙間セットプレート7に変更し、この隙間セットプレ
ート9と第1ケーシング2aとの間に空隙Yを設けただ
けのものである。よって、本外接歯車ポンプ1を、容易
(即ち、安価)に製造することができるのである。
【0027】次に、図3および図4を参照して、第2実
施例について説明する。図3は、第2実施例の外接歯車
ポンプ20の断面図である。第2実施例の外接歯車ポン
プ20は、第1実施例の外接歯車ポンプ1に対して、作
動油をリリーフする方式を変更したものである。以下、
第1実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説
明は省略し、異なる部分のみを説明する。
【0028】図3は、第2実施例の外接歯車ポンプ20
の側方断面図である。図3に示すように、隙間セットプ
レート27は、特殊青銅で構成されており、第1ケーシ
ング21aと第2ケーシング2bとの間に配設され、そ
の短手方向の端面27aが第1ケーシング21aに、そ
の長手方向の外周部27bが第2ケーシング2bにそれ
ぞれ当接されている。隙間セットプレート27と第1ケ
ーシング21aの間には、空隙Xが設けられている。こ
の空隙Xには2つのバネ29が配設されており、このバ
ネ29は、隙間セットプレート27を側面95側に付勢
するものである。
【0029】次に、図4を参照して、外接歯車ポンプ2
0の動作について説明する。吐出口91b側の作動油の
圧力が定格油圧よりも高くなると、矢印F方向に油圧が
加わり、隙間セットプレート27が矢印F方向に摺動す
る。このとき、隙間セットプレート27と側面95との
間隙Zが広がり、吐出口91bと吸込口91aとが連通
する。その広がってできた新たな間隙Z3を介して吐出
口91b側の作動油が逃がされることにより、吐出口9
1b側の作動油の油圧が減圧されるのである。なお、か
かる場合に、空隙X側に存在した間隙Z3分の空気は、
空気出入口(図示せず)から外接歯車ポンプ20の外部
へ逃がされている。
【0030】上記した外接歯車ポンプ20は、特殊青銅
で構成された隙間セットプレート27をバネ29により
付勢しただけのものである。よって、第1実施例の外接
歯車ポンプ1よりも耐久性の高いポンプを比較的安価に
製造することができるのである。
【0031】次に、図5を参照して、第3実施例につい
て説明する。図5は、第3実施例の外接歯車ポンプ40
の断面図である。以下、第2実施例と同一の部分には同
一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分のみを
説明する。
【0032】外接歯車ポンプ40は、第2実施例の外接
歯車ポンプ20のバネ29をラバーバネ49に変更した
ものであり、このラバーバネ49は、バネ29と同様
に、隙間セットプレート27を側面95側に付勢するも
のである。このように構成された外接歯車ポンプ40
は、吐出口91b側の作動油の油圧が定格油圧よりも高
くなると、隙間セットプレート27が矢印G方向へ摺動
する。この隙間セットプレート27の矢印G方向へ摺動
により隙間セットプレート27と側面95との間隙が広
がるので、吐出口91bと吸込口91aとが連通し、そ
の広がってできた新たな間隙(図示せず)を介して吐出
口91b側の作動油が逃がされて、吐出口91b側の油
圧が減圧するのである。前記したように、外接歯車ポン
プ40は、第2実施例の外接歯車ポンプ20のバネ29
をラバーバネ49に変更したものである。このため、金
属に発生する錆などの影響を考慮する煩雑さを省略する
ことができるのである。
【0033】次に、図6を参照して、第4実施例につい
て説明する。図6は、第4実施例の外接歯車ポンプ60
の断面図である。第4実施例の外接歯車ポンプ60は、
いわゆるプレッシャーローディング方式で構成されてい
る。以下、第2実施例と同一の部分には、同一の符号を
付してその説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
【0034】図6に示すように、ケーシング61は、第
1ケーシング61aと第2ケーシング61bとが結合さ
れて構成されている。第1ケーシング61aの内部に
は、サイドプレート62が、ドライブギヤ92及びドリ
ブンギヤ93の両側に配設されている。このサイドプレ
ート62の背面62aには、吐出口91b側の油圧が導
かれ、その吐出口91b側の油圧の高さに応じた力がド
ライブギヤ92及びドリブンギヤ93に向かって加わる
ように構成されている。
【0035】可動サイドプレート63は、特殊青銅で構
成されており、第2実施例の隙間セットプレート27と
同様に、第1ケーシング61aと第2ケーシング61b
との間に配設され、その短手方向の端面63aが第1ケ
ーシング61aに、その長手方向の外周部63bが第2
ケーシング61bにそれぞれ当接されている。可動サイ
ドプレート63と第1ケーシング61aとの間には、空
間Wが設けられている。この空間Wには2つのバネ64
が配設されており、このバネ64は、可動サイドプレー
ト63を側面95側に付勢するためのものである。
【0036】このように構成された外接歯車ポンプ60
は、吐出口91b側の油圧が定格油圧よりも高くなる
と、可動サイドプレート63が矢印H方向に摺動する。
この可動サイドプレート63の矢印H方向へ摺動により
隙間セットプレート63と側面95との間隙が広がるの
で、吐出口91bと吸込口91aとが連通し、その広が
ってできた新たな間隙(図示せず)を介して吐出口91
b側の作動油が逃がされて、吐出口91b側の油圧が減
圧するのである。
【0037】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良変形が
可能であることは容易に推察することができるものであ
る。
【0038】本実施例では、油圧式ポンプ装置の1種類
である外接歯車ポンプ1,20,40,60を用いた。
しかしながら、請求項に記載の油圧式ポンプ装置は、必
ずしも、外接歯車ポンプ1,20,40,60に限られ
るものではなく、歯車形の油圧式ポンプ装置またはベー
ン形の油圧式ポンプ装置であれば、いずれの油圧式ポン
プ装置を用いても良い。
【0039】また、本実施例では、外接歯車ポンプ20
は隙間セットプレート27をバネ29により付勢し、外
接歯車ポンプ60は可動サイドプレート63をバネ64
により付勢している。即ち、外接歯車ポンプ20におい
ては、間隙Zの大きさ(広さ)を変化させるために、バ
ネ29の伸縮力を用いて隙間セットプレート27を摺動
させている。一方、外接歯車ポンプ60においては、間
隙の大きさを変化させるために、バネ64の伸縮力を用
いて可動サイドプレート63を摺動させている。しかし
ながら、隙間セットプレート27および可動サイドプレ
ート63を摺動させる方式は、必ずしも、バネの伸縮力
を用いる方式に限られるものではなく、モータなどを利
用して電気的に摺動させる方式にしても良い。
【0040】更に、本実施例では、吐出口91b側の油
圧が定格油圧よりも高くなった場合に、各外接歯車ポン
プ1,20,40,60のリリーフ装置が作動するよう
にされている。しかしながら、リリーフ装置が作動する
油圧の高さは、必ずしも、定格油圧に限られるものでは
なく、設計段階において所望の値に設定すれば良い。
【0041】なお、請求項に記載の「作動油」とは、単
に「鉱油系」の作動油のみを指すものではなく、「合成
系」の作動油、更には「水成系」の作動油をも含めた広
義の作動油を意味するものである。
【0042】
【発明の効果】 請求項1記載の油圧式ポンプ装置によ
れば、吐出口側の作動油の圧力が所定圧よりも高くなる
と、リリーフ装置によって、吐出口側の作動油がケース
体内部の別の場所へ逃がされる。これにより、吐出口側
の作動油の圧力は減圧される。即ち、本油圧式ポンプ装
置はリリーフ装置を内蔵したものであるので、本油圧式
ポンプ装置を備えた油圧装置においては、リリーフ装置
を別体に設ける必要が無く、油圧装置全体としての製造
コスト(設計並びに製造に必要な費用および人的労力)
を低減することができるという効果がある。また、リリ
ーフ装置を別体に設ける必要がない分、油圧装置をコン
パクト化することができるという効果がある。このた
め、油圧装置を別の装置内に取り付ける場合に、その油
圧装置の取付スペースを確保しやすいという効果があ
る。
【0043】請求項2記載の油圧式ポンプ装置によれ
ば、請求項1記載の油圧式ポンプ装置の奏する効果を備
えており、更に、吐出口側の圧力が所定圧よりも高くな
ると、弾性材よりなる第1側板部材が、回転部材とは反
対側に撓む。油圧式ポンプ装置には、通常、回転部材の
回転を妨げない程度に作動油洩れを防ぐ側板が設けられ
ている。本油圧式ポンプ装置を構成する第1側板部材
は、この側板を弾性材にしたものである。よって、本発
明の油圧式ポンプ装置を、容易(即ち、安価)に製造す
ることができるという効果がある。
【0044】請求項3記載の油圧式ポンプ装置によれ
ば、請求項1記載の油圧式ポンプ装置の奏する効果を備
えており、更に、調節部材によって、第2側板部材と回
転部材との間隙が調節される。よって、第2側板部材と
回転部材との間隙を、吐出口側の油圧に応じて、電気的
方式または機械的方式により、所望の間隔にすることが
できるという効果がある。
【0045】請求項4記載の油圧式ポンプ装置によれ
ば、請求項3記載の油圧式ポンプ装置の奏する効果を備
えており、更に、弾性材より成る調節部材によって、第
2側板部材が回転部材側へ付勢される。よって、高い耐
久性を持つ本油圧式ポンプ装置を比較的安価に製造する
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である外接歯車ポンプの断
面図である。
【図2】 吐出口側の油圧が定格油圧よりも高い場合に
おける外接歯車ポンプの断面図である。
【図3】 第2実施例の外接歯車ポンプの断面図であ
る。
【図4】 吐出口側の油圧が定格油圧よりも高い場合に
おける第2実施例の外接歯車ポンプの断面図である。
【図5】 第3実施例の外接歯車ポンプの断面図であ
る。
【図6】 第4実施例の外接歯車ポンプの断面図であ
る。
【図7】 従来技術における油圧装置の概念図である。
【図8】 従来技術における外接歯車ポンプの側方断面
図である。
【図9】 図8のVIIII−VIIII線での断面図
である。
【符号の説明】
1,20,40,60 外接歯車ポンプ(油圧式ポンプ
装置) 2,21,61 ケーシング(ケース体) 2a,21a,61a 第1ケーシング(ケース体の一
部) 2b,61b 第2ケーシング(ケース体の一
部) 7 隙間セットプレート(リリーフ
装置、第1側板部材) 27 隙間セットプレート(リリーフ
装置の一部、第2側板部材) 29,64 バネ(調節部材) 49 ラバーバネ(調節部材) 63 可動サイドプレート(リリーフ
装置の一部、第2側板部材) 91a 吸込口 91b 吐出口 92 ドライブギヤ(回転部材の一
部) 93 ドリブンギヤ(回転部材の一
部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H041 AA02 BB02 CC03 CC14 CC15 CC17 CC19 CC20 CC21 DD04 DD14 DD21 DD23 DD24 DD26 DD33 DD34 DD37 DD38 3H044 AA02 BB02 CC03 CC13 CC14 CC16 CC18 CC19 CC21 DD04 DD09 DD11 DD23 DD24 DD27 DD28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース体と、そのケース体内部に作動油
    を吸い込むための吸込口と、その吸込口から吸い込まれ
    た作動油を前記ケース体外部へ吐出するための吐出口
    と、前記ケース体内部に回転可能に配設され、回転運動
    により作動油を前記吸込口から吸い込み前記吐出口から
    吐出する回転部材とを備えた油圧式ポンプ装置におい
    て、 前記吐出口側の作動油の圧力が所定圧より高くなった場
    合に、該吐出口側の作動油を前記ケース体内の別の場所
    へ逃がすリリーフ装置を前記回転部材の回転軸部に設け
    たことを特徴とする油圧式ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記リリーフ装置は、前記回転部材の回
    転軸と略垂直な面に対して略平行に該回転部材と所定の
    間隙を空けて配設された弾性材より成り、前記吐出口側
    の作動油の圧力が所定圧より高くなった場合に、該回転
    部材側とは反対側へ撓む第1側板部材を備えていること
    を特徴とする請求項1記載の油圧式ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記リリーフ装置は、前記回転部材の回
    転軸と略垂直な面側に配設された第2側板部材と、その
    第2側板部材と前記回転部材との間隙を前記吐出口側の
    作動油の圧力に応じて調節する調節部材とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の油圧式ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記調節部材は、前記第2側板部材を前
    記回転部材側へ付勢する弾性材より成ることを特徴とす
    る請求項3記載の油圧式ポンプ装置。
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